JPH0769674A - 不透明石英ガラスの製造方法 - Google Patents
不透明石英ガラスの製造方法Info
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- JPH0769674A JPH0769674A JP23714193A JP23714193A JPH0769674A JP H0769674 A JPH0769674 A JP H0769674A JP 23714193 A JP23714193 A JP 23714193A JP 23714193 A JP23714193 A JP 23714193A JP H0769674 A JPH0769674 A JP H0769674A
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Abstract
た遮熱および赤外線散乱性に優れた不透明石英ガラスの
製造方法を提供すること。 【構成】 耐熱性型内に充填したガラス原料層を、非酸
化性雰囲気下で下端位置を上端位置より少なくとも30
℃高い温度に維持しつつ室温からガラス原料粉の溶融温
度まで昇温し、次いでガラス原料層全体を前記溶融温度
に保持しガラス化することを特徴とする不透明石英ガラ
スの製造方法。
Description
く、しかも遮熱性の優れた不透明石英ガラス、特に熱処
理炉の遮熱材料として有用な中実の不透明石英ガラスブ
ロックの製造方法に関する。
耐熱性に優れているところから半導体工業用の熱処理炉
や熱処理治具として用いられてきた。ところが、前記半
導体工業用の熱処理炉は、炉内の温度分布が非常に重要
であり、炉内温度を均一にするため、例えば特開平5−
900号公報に開示されているような不透明石英ガラス
で炉芯管を形成したり、あるいは実開平1−16223
4号公報に開示されているような半導体ウエハ−を載置
するボ−トの両端に不透明石英ガラスの熱線散乱板を設
けたりしていた。
載の不透明石英ガラス炉芯管は、確かに石英ガラス自体
の均熱性を改善するが、炉芯管端部における熱線の散乱
を防ぐことができなかった。炉芯管端部の熱線散乱を防
ぐには例えば実開平1−162234号公報に記載する
ような不透明石英ガラス板の熱線散乱材を設置するのが
望ましい。かかる熱線散乱材の製造には中実な石英ガラ
スブロックを板状に切り出すのが効率的であり、そのた
めガラス原料粉、特に水晶粉を耐熱性型内に充填した
後、電気炉で加熱溶融して不透明石英ガラスブロックを
製造する方法(以下充填式溶融法という)が採用されて
きた。ところが、従来の充填式溶融法ではブロックの中
心部に大きな空洞等が生じ均一な気泡を含有し赤外線散
乱および遮熱性に優れた高純度の不透明石英ガラスブロ
ックを製造することができなかった。
上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、耐熱性
型内に充填したガラス原料層を、非酸化性雰囲気下でそ
のガラス原料粉層の下端位置を上端位置より高い温度に
維持しつつ室温からガラス原料粉の溶融温度まで昇温
し、次いでガラス原料層全体を前記溶融温度に保持しガ
ラス化することにより、形成石英ガラスの中心部に空洞
または粗泡の形成がなく独立気泡が均一に分散し、しか
も耐熱性に優れた不透明石英ガラスブロックが得られる
ことを発見し、本発明を完成したものである。
に優れた不透明石英ガラスの新規な製造方法を提供する
ことを目的とする。
理炉用遮熱材として有用な不透明石英ガラスの製造方法
を提供することを目的とする。
明は、耐熱性型内に充填したガラス原料層を、非酸化性
雰囲気下で下端位置を上端位置より少なくとも30℃高
い温度に維持しつつ室温からガラス原料粉の溶融温度ま
で昇温し、次いでガラス原料層全体を前記溶融温度に保
持しガラス化することを特徴とする不透明石英ガラスの
製造方法に係る。
を非酸化性の雰囲気中で加熱溶融して得られた気泡を含
有する不透明な石英ガラスをいう。前記ガラス原料粉と
しては、結晶質石英粉および非晶質粉が使用されるが、
特に超高純度の水晶粉または高純度の水晶粉を米国特許
第4,983,370号明細書に記載の純化処理した水
晶粉が耐熱性の点からよい。非晶質粉としては高純度の
石英ガラスあるいは合成石英ガラスを粉砕、洗浄し粒度
を350μm〜50μmに調整した粉体が使用される。
が1000℃以上になると輻射熱伝導が支配的になると
いわれている。そして前記温度において石英ガラス中に
気泡が存在すると熱線の反射はガラス表面にとどまらず
内部の気泡においても起るため不透明石英ガラス中の気
泡の表面積とその分散が熱線の反射および透過に大きな
影響を及ぼす。そのため不透明石英ガラスを熱処理炉の
遮熱および赤外線散乱材料として使用するには単位体積
当りに含まれる気泡の表面積の総和を大きくするととも
に気泡の個数を多くし、かつ気泡を均一に分散させるこ
とが肝要である。
(a)に示すようにグラファイト型2内に水晶粉1を充
填し、それを水酸基の混入の少ない電気溶融法で溶融し
て不透明石英ガラスブロックを製造していたが、外側が
溶融状態であっても不透明石英ガラスブロック3の内部
に未溶融部5が残り、それが大きな空隙となって均質な
不透明石英ガラスブロックの製造の障害となっていた。
本発明者等の研究によれば前記ブロックの未溶融層は充
填原料粉層の半径方向の10〜70%、厚さ方向の20
%〜80%に存在することがわかっている。この未溶融
層を解消するため更に加熱を続けると、図3(b)に示
すように石英ガラスブロックの表面層に気泡4の非常に
多い層ができ、反対に底部には気泡4が大きいが数の少
ない半透明層6が形成される。ところが、グラファイト
型2内に充填した水晶粉1層の下端位置を上端位置より
少なくとも30℃高い温度に維持しつつガラス原料粉層
を室温からその溶融温度まで昇温し、次いでその溶融温
度に保持しガラス化すると図1(b)に示すような微細
な独立気泡4が均一に分散した不透明石英ガラスが得ら
れる。前記昇温時の下端位置の温度は上端位置の温度に
対して勾配を有していても、あるいは帯域的でもよいが
少なくとも30℃高い温度に維持されることが必要があ
る。下端位置と上端位置の温度差が30℃未満では不透
明石英ガラスの中心部に空洞が生じ、逆に1800℃を
越えると気泡が大きく疎となり半透明の石英ガラスが形
成され遮熱効果が低くなる。前記下端位置と上端端位置
との温度差が500℃を越えるときには帯域的な加熱手
段で昇温するのがよい。
が、本発明はその実施例に限定されるものではない。
230μmの天然石英結晶粉1を内径260mm、高さ
300mmのグラファイト製成形型内2に充填し、それ
を真空炉内に設置し、10-2torr以下に真空排気し
て粒子間に残留している空気を除去した。次いで、炉内
を窒素で真空破壊し、5l/分の流量で窒素を流しなが
らガラス原料粉充填層の下端位置温度が上端位置温度よ
り常に50℃高い温度になるように制御しながら室温か
ら1200℃までを1時間で、1200℃から1630
℃までを70分で、1630℃から1750℃までを3
50分で昇温させ、次いで前記ガラス原料粉充填層全体
の温度を1750℃に保持しながら50分間加熱した
後、加熱を止めて室温まで冷却し、不透明石英ガラスブ
ロックを取り出した。得られた不透明石英ガラスブロッ
クを約8mmの板状体に切り出し、その気泡密度、気泡
断面積および気泡分布を測定したところ、気泡密度は3
20,000個/cm3、気泡断面積は1210cm2/
100cm3であり、また気泡は0〜1600μmの範
囲にあった。このように不透明石英ガラス中には微細な
独立気泡が密度高く均一に分散していた。なお、気泡断
面積はDIN58927に準じ、100cm3の不透明
石英ガラスの薄片を透過光で写真に撮り、含まれる断面
積を総計したものである。また、気泡密度は上記と同様
な手法で気泡の個数を数え、その個数を1cm3当りに
換算した数である。
し、温度差を設けることなく実施例1と同様の昇温速度
で加熱し、1750℃に350分保持し不透明石英ガラ
スブロックを製造した。得られた不透明石英ガラスブロ
ック3は図2(b)に示すように表面から50mm、周
縁から80mm程度に未溶融層5が残っていた。
℃に3時間保持した。全体的には溶融されているもの
の、上部に極めて微細な泡が集中し、中および底部には
気泡密度が低く、特に底部の気泡は大きく半透明層6と
なっていた。
な気泡が密度高く分散した不透明石英ガラスブロックを
製造でき、これを切り出して作成した遮熱材は炉内の温
度分布を均一化するのに有効であった。
融法により得られた不透明石英ガラスブロックの断面図
を示す。図3は従来の充填式溶融法で過加熱して得られ
た不透明石英ガラスブロックの断面図を示す
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱性型内に充填したガラス原料層を、
非酸化性雰囲気下で下端位置を上端位置より少なくとも
30℃高い温度に維持しつつ室温からガラス原料粉の溶
融温度まで昇温し、次いでガラス原料層全体を前記溶融
温度に保持しガラス化することを特徴とする不透明石英
ガラスの製造方法。 - 【請求項2】 ガラス原料粉が天然結晶質石英粉である
ことを特徴とする請求項1記載の不透明石英ガラスの製
造方法。 - 【請求項3】 溶融温度が1740〜1800℃である
ことを特徴とする請求項1記載の不透明石英ガラスの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5237141A JP3050352B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 不透明石英ガラスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5237141A JP3050352B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 不透明石英ガラスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769674A true JPH0769674A (ja) | 1995-03-14 |
JP3050352B2 JP3050352B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=17011019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5237141A Expired - Fee Related JP3050352B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 不透明石英ガラスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3050352B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5772714A (en) * | 1995-01-25 | 1998-06-30 | Shin-Etsu Quartz Products Co., Ltd. | Process for producing opaque silica glass |
WO2013191003A1 (ja) * | 2012-06-22 | 2013-12-27 | ウシオ電機株式会社 | 流体処理装置 |
WO2016185977A1 (ja) * | 2015-05-19 | 2016-11-24 | 日本電気硝子株式会社 | 真贋認証用ガラスチップ及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP5237141A patent/JP3050352B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5772714A (en) * | 1995-01-25 | 1998-06-30 | Shin-Etsu Quartz Products Co., Ltd. | Process for producing opaque silica glass |
US5977000A (en) * | 1995-01-25 | 1999-11-02 | Shin-Etsu Quartz Products Co., Ltd. | High purity opaque silica glass |
WO2013191003A1 (ja) * | 2012-06-22 | 2013-12-27 | ウシオ電機株式会社 | 流体処理装置 |
WO2016185977A1 (ja) * | 2015-05-19 | 2016-11-24 | 日本電気硝子株式会社 | 真贋認証用ガラスチップ及びその製造方法 |
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---|---|
JP3050352B2 (ja) | 2000-06-12 |
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