JP3154916B2 - 石英ガラス質ルツボ - Google Patents

石英ガラス質ルツボ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石英ガラス質ルツボに
関し、特にシリコン単結晶の引上げに使用する高純度の
石英ガラス質ルツボに関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶をチョクラルスキー法
(CZ法)で成長させる時に、シリコン融液を保持する
容器として石英ガラス質ルツボが使用されている。これ
ら石英ガラス質ルツボの石英ガラス質は、通常、多数の
気泡を含有し半透明のものが用いられている。一般に、
ルツボ内のシリコン融液を加熱するため、外部ヒータが
用いられるが、石英ガラス中を外部ヒータからの輻射エ
ネルギーが直進して融液界面より上部の単結晶部まで加
熱し、単結晶化の速度が低下し単結晶化条件範囲を著し
く狭める等の不都合が生じることがある。この場合、ル
ツボに含有される気泡は、散乱効果を有するため、不要
なまたは加熱を回避すべき部分の加熱を防止することが
でき、外部発熱体の形状などに由来する温度差を少なく
し、ルツボ内を均熱化し、気泡含有石英ガラス質ルツボ
が単結晶成長に好適であるとされている。
【0003】一方、気泡含有石英ガラス質ルツボの気泡
は、CZ法単結晶成長工程において上記の通り好ましく
作用するばかりでなく、含有気泡の気泡径、その分布、
存在密度等の不均一性による融液への悪影響や、内面側
に存在する気泡が単結晶成長中に露出し気泡内ガスが融
液へ溶解する等、各種不都合も種々報告されており、例
えば、石英ガラス質ルツボの内面層に気泡が含まれる場
合、CZ法単結晶成長中にシリコン融液中に溶出するよ
うな極めて表面部に含まれるものは、気泡が融液に露出
するとき、気泡に含まれているガスが融液中に放出さ
れ、融液を異常に撹拌し転位を発生させたり、融液中の
ガス成分濃度を増加させ、最終的にシリコン単結晶の純
度を低下させる。また気泡の縁が欠け落ちてシリコン融
液中に放出されると、これが融液上に浮き上がり、成長
部に付着すると成長中の結晶に転位を発生させる。従っ
て、ルツボ材質を制御することによって、少ない膨張と
有効な散乱効果と内面の無気泡層を持ったルツボが望ま
れ、提案もなされている。例えば、特開平1−1487
82号公報においては、従来から提案されている半透明
石英ガラスルツボと同様に、内表面を透明化すると共
に、直径10〜250μmの気泡を、存在密度20,0
00個/cm3 で含有する半透明石英ガラス層とその半
透明石英ガラス層の外層近傍に結晶質石英成分を偏在さ
せて、融液面の滑らかな降下、熱の均一伝達及び熱変形
の抑制を図るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案の気
泡含有石英ガラス質ルツボは、外側に結晶質石英を偏在
させる等製造が煩雑であり、また、気泡の大きさと気泡
の数密度を特定しただけで、本質的な気泡性状とその性
状が単結晶成長時の石英ガラス質ルツボに及ぼす影響等
に基づき、ルツボを構成する半透明石英ガラス質が含有
する気泡の気泡径分布を特定したものではなく、内面の
透明石英ガラス層と気泡数密度が大きいことによるシリ
コン単結晶成長の効果は有るが、十分な無転位率が得ら
れるとはいえない。本発明は、従来の気泡含有石英ガラ
ス質ルツボにおけるシリコン単結晶の成長の不都合を根
本的に見直し、より一層のCZ法単結晶成長を効果的に
行うことができ、その製造が簡便であり、シリコン単結
晶成長の各種不都合を防止し無転位率の向上するルツボ
の提供を目的とする。発明者らは、上記目的のため、
(1)気泡性状、特に、気泡分布、気泡径とシリコン単
結晶のCZ法成長時におけるルツボの膨張との関連、
(2)シリコン融液の均質な温度保持とルツボ壁の熱伝
達性の関連、(3)得られる好ましい条件の気泡性状を
得る方法について鋭意検討した結果、本発明をするに到
った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも気泡径100μm以下の気泡の累積率が95%以上
であり、且つ、気泡径のピークが50μm以下の気泡分
布を有する気泡含有石英ガラス質を有して構成されるこ
とを特徴とする石英ガラス質ルツボが提供される。本発
明の上記石英ガラス質ルツボにおいて、上記気泡含有石
英ガラス質が、1cm3 当たり80,000〜120,
000個の気泡を有することが好ましい。また、本発明
の気泡含有石英ガラス質が、所定の粒度分布を有する石
英粒子を充填成形し、100〜500トール下で溶融し
て気泡分布を制御して得られることが好ましい。
【0006】
【作用】本発明は上記のように構成され、石英ガラス質
ルツボにおける半透明の気泡含有石英ガラス質における
気泡構造を、上記のような所定の気泡径の累積率及びピ
ークを有するように、気泡分布を100μm以下の微細
泡に、且つ、ピーク径を50μm以下に集中させている
ため、気泡膨張を抑制でき、強いてはルツボ膨張を抑制
でき、安定したシリコン単結晶成長が可能となり、得ら
れるシリコン単結晶も転位の発生させもなく優れる。ま
た、多数の微細気泡が輻射光を効果的に散乱することが
できるため、成長した単結晶への不要な加熱を回避で
き、単結晶成長速度が遅滞することがなく、円滑な成長
を行うことができ、単結晶の性状も優れる。更に、単結
晶成長に用いた後も、気泡構造の変化が少なく、赤外線
透過率が大幅に減少しないため、再使用によっても性状
の優れるシリコン単結晶を成長させることができる。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、発明者らが、本発明に至った知見等を説明する。発
明者らは、第1に、半透明石英ガラス質に含有される気
泡構造とルツボの膨張との関係を検討した。即ち、シリ
コン単結晶成長温度における石英ガラス中に含有される
気泡の膨張は、石英ガラスの粘性との関係により100
μm径でも数十時間を要し、単結晶成長工程の中気泡膨
張が続くことになる。これに対し100μm以上の大き
な気泡が多く存在する場合は、気泡の膨張が引き続き起
こりそれが強いてはルツボ膨張となる。しかし、石英ガ
ラス質ルツボの膨張が少ないことが望ましい。CZ成長
時にシリコン溶液を保持するルツボが膨張すると、即
ち、ルツボの肉厚などの寸法が変化した場合、例えば、
肉厚が厚くなると伝導による熱移動の距離が長くなると
同時に、ルツボ壁内を通過する輻射光の直進性が低下
し、加熱部からの熱を遮断することになる。このため、
シリコン単結晶成長界面を望ましい状態に制御するため
の加熱条件を変化させなければならない。しかし、ルツ
ボにおける熱遮断効果の変化に制御系が直ちに追従する
ことは難しく、シリコン融液が過熱や過冷され易く、成
長させている結晶に転位が発生する等の不都合が生じて
いる。例えば、過熱するとルツボ内壁温度が上昇するこ
とにより、酸素が過剰にシリコン融液中にとけ込み、一
方、過冷されるとシリコン固液界面とルツボ内壁温度が
近くなり、融液上面全体が固化するいわゆるアイシング
(凍結)というトラブルが発生する。これに対し、気泡
径を100μm以下の微細泡にすることにより、気泡の
表面張力が大きく働くため、これによっても気泡の膨張
を抑制することができる。表面張力はその径に逆比例す
るため、微細気泡は大きな気泡より表面張力が大きく、
ルツボの膨張を抑制することができ、上記と同様にCZ
法シリコン単結晶成長を安定行うことができる。
【0008】上記のような検討結果から、発明者らは、
CZ法による単結晶成長時のルツボ膨張の抑制からは気
泡は無いほうが望ましいが、一方、輻射光の散乱等温度
制御からは従来で好適とされる気泡を含有させるのがよ
く、含有する気泡は小さいほうが望ましく、また有効な
散乱効果を最小の気孔率で得るためには、小さい気泡が
多数存在していることが望ましいと結論し、更にその限
界範囲等の検討を続いて行った。その結果、発明者ら
は、CZ法による成長時間が、一般的に、数10時間で
あり100μm以上の気泡が存在することは望ましくな
いが、実質的な影響を更に検討し、気泡径100μm以
下の気泡の累積率が95%以上、即ち、単位体積中10
0μm以上の気泡が1〜5%以下存在しても支障がない
ことを知見した。また、100μm以下の気泡の累積率
が95%以上であっても100μmよりに気泡径が集中
することは好ましくなく、できるだけ微細泡が多い方
が、ルツボ膨張の抑制や輻射光の散乱に優れた効果が得
られ、ピーク気泡径が50μm以下とすればよいことも
知見された。なお、ピーク気泡径を10μm未満とする
ことは製造上困難であり、ピーク気泡径は10〜50μ
mであることが好ましい。また、全ルツボにおいて均一
な単結晶成長を行わせるためには、上記のような微細気
泡を、多数、且つ、均質に分布させる必要があり、1c
3 当たり80,000〜120,000個の気泡存在
密度で気泡を含有させることにより、輻射光の散乱効果
を高めることができ、ルツボ上部等における成長シリコ
ン単結晶が過熱することなく成長速度を向上させること
ができることを知見した。このことは結果として、シリ
コン単結晶の無転位率の向上に寄与する。
【0009】本発明において、上記気泡構造を有すよう
に気泡径及び気泡存在密度を制御して製造する方法は、
基本的に、(1)石英粒子の粒子径及び粒子分布の選
択、(2)成形後の溶融時の圧力制御、(3)溶融雰囲
気の選択を組合せて行うことができる。例えば、(1)
石英粒子が充填されるときの4面体空隙と8面体空隙
が、充填粒子間に作られる大きな空隙であり、これらが
溶融時に取残されて気泡となる。粒子径が小さければ、
粒子間に形成される空隙の大きさが小さくなるので、溶
融によって小さい気泡が形成させる。また、気泡の存在
密度、即ち、単位体積中に含まれる気泡の数は、溶融前
に充填されている石英粒子の大きさで決まり、原料粒子
を小さくすることにより、多数の気泡を導入できる。ま
た粒子の大きさが一定でなく、ある分布を持つときに
は、粒子間の空隙がある分布となる。本発明において、
石英粒子の粒度及びその分布は、溶融圧力により適宜選
択することができ特に制限されないが、通常、作業性を
考慮して50〜300μmに制御すればよく、また、粉
砕により得られる粒度分布のものを用いることができ
る。また、例えば球形度を選択することによっても、粒
子間空隙の大きさが変わることから、石英粒子の形によ
って気泡径が変化するため石英粒子形状も制御する必要
がある。石英粒子を原鉱石を粉砕して製造する場合に
は、一般に、粉砕によって得られる粒度分布を持つこと
になり、また、極端に大きさの異なる粒度分布を持った
粒子を二種以上混合することにより、大きい粒子の作る
空隙に小さい粒子が納まるようにすることにより、小さ
い気泡径を持ち、気泡の存在位置分布にいわゆるバイモ
ーダル性を持たせることも可能である。また(2)気泡
を形成するため、所定の石英粒子により成形したルツボ
を溶融する際に、外面側圧力を500トール以下の低圧
に雰囲気圧力を制御する。更に、(3)溶融雰囲気ガス
を石英中への溶融度の高いヘリウムまたは水素ガスガス
にする。但し、水素を用いる場合は爆発の危険性を避け
るためシール性のよい装置を用いる必要があり、石英ガ
ラス中への溶解度も高く、化学的に不活性で安全性に優
れるヘリウムを用いることが好ましい。
【0010】本発明のルツボは、上記のような気泡構造
を有し、均質な加熱効果が得られる等で優れたシリコン
単結晶を安定的に効率よく成長させることができる。更
に、単結晶成長に使用したルツボを再使用する場合にお
いて、上記の気泡構造がそのまま保持されていれば、同
様にシリコン単結晶を効果的に成長させられることは容
易に予測できる。このため、上記気泡構造の確認の可能
性について、更に検討した。その結果、シリコン単結晶
のCZ法による成長工程において石英ガラスルツボは約
1500℃程度になると推定され、この温度域での輻射
エネルギーのスペクトラムは、波長2μm付近にピーク
値をもっている。発明者らは、この波長が赤外線領域に
あることに注目し、この波長に近い赤外線の透過率を測
定することにより、CZ法の単結晶成長時における熱線
透過率が推定できることを知見し、通常、10〜40%
の赤外線透過率を有するようにすることにより、ほぼ上
記の気泡構造を保持して、CZ法により優れたシリコン
単結晶を成長できることを見出した。上記したように、
CZ法シリコン単結晶の成長時において、ルツボを構成
する石英ガラス質中に含有される気泡は、加熱と圧力差
によって膨張する。この気泡の変化により上記の赤外線
透過率は大幅に低下する。また、外表面の凹凸による赤
外線散乱は、CZ法の結晶成長使用中における高温加熱
によって平滑化するために使用中に少なくなる方向に変
化するが、同時に失透が進行する場合もあり透過率は徐
々に低下する傾向にある。しかし、上記のように赤外線
透過率により気泡構造の推定が可能であり、シリコン単
結晶成長条件下に保持した前後の変化が80%以下であ
れば、使用済ルツボを再使用しても優れたシリコン単結
晶の成長が可能である。なお、赤外線透過率の測定は、
現実に市販の赤外線レーザにより簡便に測定することが
できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づき詳細に
説明する。但し、本発明は下記実施例により制限される
ものでない。 実施例1〜4及び比較例1〜4 石英原石を破砕して製作した平均粒径250μmの石英
粒子を、ルツボ寸法が外径350mmφ、高さ(H)3
00mmとなる型に堆積層厚さ20mmに充填した。充
填ルツボ型の外面から、真空ポンプを用いて表1に記載
した溶融圧力となるように減圧しながら、内面上方に位
置したカーボン電極によるアーク放電を行って、石英粒
子を溶融した。溶融層の肉厚が8mmになるよう溶融時
間を10〜20分間で調節した。なお、500トール以
下の真空系ではバルブを設置して、溶融部の圧力を制御
しながら溶融した。また、得られた半透明石英ガラス質
ルツボに含まれる気泡構造は、ルツボ壁を直角方向に
0.5mmの厚さに切り出し鏡面研磨した試験片で10
μm ピッチでそれぞれ気泡数を数え、気泡数密度を求め
ると同時に、気泡径分布表を作成して確認した。例え
ば、表1に示した実施例3の気泡分布を表2に示した。
表2において、91〜100μm にある1ケと101〜
110μm にある1ケは除かれて95%気泡径は80μ
m 以下となる。このように作成した気泡径分布表により
累積率95%の気泡径を算出した。また、ピーク気泡径
は、ヒストグラムを作成しピーク位置を求めて算出し
た。この場合、10〜20μm がピークであったときに
は、ピーク位置15μm と表示した。また例えば10〜
20μm と20〜30μm とのカウント数がほぼ同等な
場合には、ピーク位置20μm と表示した。また、10
トール減圧下、1600℃で30時間で熱処理したとき
の体積膨張率を測定して表1に示した。
【0012】
【表1】
【0013】また、熱処理の前後で赤外線透過率を測定
し、その結果を表1に記載した。赤外線透過率の測定
は、半導体レーザによる波長950nmの赤外光をルツ
ボ内表面から1mm離れたところから2mmφの平行光
束を照射して、ルツボ裏面から5mm離れたところに受
光器をセットする条件で行った。また、実施例1〜4及
び比較例1〜4の石英ガラスルツボをそれぞれ100ケ
ずつ製作して、実際のCZ成長に供し、引き上がったシ
リコン単結晶の無転位率を測定した。結果を表1に示し
た。
【0014】
【表2】
【0015】上記の実施例及び比較例より、気泡の累積
率95%の気孔径が100μm以下であるとCZ法の単
結晶成長時に相当する温度、圧力条件で、ルツボ材料の
膨張が少ないことが分かる。また、累積率95%の気孔
径が100μm以下であっても、ピーク気泡径が50μ
mを超える場合には、体積膨張率が大きくなることが分
かる。また、累積率95%の気泡径が100μm以下の
場合は、得られるシリコン単結晶の無転位率が高いこと
が分かる。更に、減圧条件が500〜100トールの範
囲では気泡数密度が80,000〜120,000ケ/
cm3 の範囲で良好であるが、600トールでは減圧が
充分でなく、一方、100トールより低い場合は気泡量
が極端に少なくなり輻射光の散乱効果が足りなくなるこ
とが分かる。
【0016】実施例5〜7及び比較5〜8 ルツボ形成溶融時における雰囲気として、石英に溶解す
るヘリウムガスを空気に混入した以外は、実施例1と同
様にして行い気泡径の分布を制御した。作製した各ルツ
ボの気泡構造を実施例1と同様に算出した。その結果を
表1に示した。また、体積膨張率も同様に測定し、その
結果を表3に示した。この結果、雰囲気ガスをヘリウム
ガス濃度50〜80体積%とすることにより、気泡径を
微細側に移動でき体積膨張率が低く好ましいことが分か
る。なお、比較例8で得られたルツボは、体積膨張率が
3%と低いが、結晶曲り、凍結等の不良が発生し好まし
いものでなかった。
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】石英ガラス質ルツボを構成する半透明石
英ガラス質に含有される気泡の最大径、ピーク気泡径等
気泡構造を制御することによって、CZ法シリコン単結
晶成長時におけるルツボの体積膨張率を減少させ、シリ
コン単結晶を安定して円滑に成長させることができ、且
つ、成長したシリコン単結晶の無転位率を向上させるこ
とができる。また、ルツボを再使用しても優れたシリコ
ン単結晶を成長させることができる。所望の気泡構造
は、減圧雰囲気下で溶融成形し、且つ、CZ法の単結晶
成長条件下での使用前後の赤外線透過の変化率を所定と
することによって、シリコン単結晶の高無転位率が達成
できる。
フロントページの続き (72)発明者 阿部 一 山形県西置賜郡小国町大字小国町378 東芝セラミックス株式会社 小国製造所 内 (72)発明者 渡部 正勝 山形県西置賜郡小国町大字小国町378 東芝セラミックス株式会社 小国製造所 内 (72)発明者 高力 一彦 山形県西置賜郡小国町大字小国町378 東芝セラミックス株式会社 小国製造所 内 (56)参考文献 特開 平3−37184(JP,A) 特開 昭60−215534(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 20/00 C30B 15/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも気泡径100μm以下の気泡
    の累積率が95%以上であり、且つ、気泡径のピークが
    50μm以下の気泡分布を有する気泡含有石英ガラス質
    を有して構成されることを特徴とする石英ガラス質ルツ
    ボ。
  2. 【請求項2】 前記気泡含有石英ガラス質が、1cm3
    当たり80,000〜120,000個の気泡を有する
    請求項1記載の石英ガラス質ルツボ。
  3. 【請求項3】 前記石英ガラス質が、所定の粒度分布を
    有する石英粒子を充填成形し、100〜500トール下
    で溶融して気泡分布を制御して形成された請求項1また
    は2記載の石英ガラス質ルツボ。
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