JPH11208908A - 自動給紙装置 - Google Patents

自動給紙装置

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JPH11208908A
JPH11208908A JP2376298A JP2376298A JPH11208908A JP H11208908 A JPH11208908 A JP H11208908A JP 2376298 A JP2376298 A JP 2376298A JP 2376298 A JP2376298 A JP 2376298A JP H11208908 A JPH11208908 A JP H11208908A
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JP
Japan
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paper
paper feed
feed roller
pressure plate
gear
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JP2376298A
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Inventor
Yuji Koga
雄二 古閑
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気の供給なしに簡易な構造で、給紙ローラの
初期位置を設定できるとともに、かつ圧板の制御も給紙
ローラと連動して位相のずれをなくすことができ、円滑
な給紙ができる自動給紙装置を提供すること 【解決手段】 本発明に係る自動給紙装置1は、用紙載
置部2と、給紙ローラ軸34に軸支されて駆動される給
紙ローラ31と、給紙ローラ軸34と同軸に所定角で固
定された給紙カム35と、給紙ローラ31方向に付勢さ
れた圧板21と、給紙カム35に従動する圧板従動部2
15とを有し、給紙カム35は、圧板従動部215を付
勢方向と逆方向に押し戻し、給紙ローラ31の非接触面
313が用紙と対向する位置で給紙ローラ31を停止さ
せる係止凹部353を備え、給紙ローラ31及び圧板2
1を初期状態に正確に停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプリンタ、
複写機等の画像形成装置に用紙を供給するための自動給
紙装置に関するものであり、詳しくは、非給紙時に給紙
ローラを、圧板を開放しつつ所定の初期位置に精度よく
停止させ得る自動給紙装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動給紙装置は、用紙を画像形成装置に
搬送するための給紙ローラを備え、用紙給紙時には給紙
ローラに、用紙載置部に載置した用紙を、ばね等の付勢
手段により付勢された圧板により圧接して用紙を搬送し
ていた。ここで、用紙を画像形成装置側の搬送手段に委
ねた後は、当該搬送手段の搬送力に抵抗を与えたり若し
くは用紙に無用のたるみを生じさせたりしないよう、給
紙ローラを用紙から離脱させて非接触状態にし、かつ用
紙を給紙ローラに圧接しないように圧板を付勢方向と逆
方向に押し戻す必要があった。さらに、用紙搬送後や中
途で動作を中断した場合には、用紙を自動給紙装置に補
給できるようにすると共に、前記画像形成装置側の搬送
手段と自動給紙装置側の給紙ローラとの動作タイミング
が常に上述の一定のものとなるようにするため、給紙ロ
ーラ及び圧板を後者の状態に設定する初期位相の設定の
必要があった。
【0003】そこで、例えば、特開昭62−19133
7号公報に記載されているような、給紙ローラを、用紙
に対して搬送可能に接触する接触面と、用紙に対して接
触しない非接触面とを有する半月状回転体とし、同軸に
突起部を有するバネクラッチを配設するものが提案され
ている。給紙ローラの非接触面と用紙が対向する位置に
来た時にソレノイドにより延出可能な下側延出部をバネ
クラッチ方向に延出し、この延出部によりバネクラッチ
の突起部と係合させることで給紙ローラの回転を停止さ
せ、給紙ローラに一定の初期位置をとらせる。なお、再
度回転を開始するためにはソレノイドで係止爪を解除状
態とし、再び回転を開始させる。
【0004】また、特開昭64−38339号公報に記
載されているような、用紙を搬送する半月状の給紙ロー
ラを備え、給紙ローラと同軸に給紙ローラの初期位置を
検出するカムと光センサと光源からなる初期位置検出手
段を備えた給紙装置が提案されている。この給紙装置に
よれば、給紙ローラに位相を合わせたカムの位置を光セ
ンサで検出し、これにより給紙ローラを初期位置に設定
する。
【0005】一方、実公平7−14271号公報に記載
されているような、円筒形の給紙ローラとこれと同軸に
配設された給紙ローラの半径より大径の円弧部分を有す
るカムを有して、このカムにより付勢されて押圧してい
る用紙を直接押し戻し、給紙ローラと用紙を非接触の状
態にする給紙装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭62−191337号公報に記載されているような
シート給送装置では、給紙ローラはバネクラッチにより
所定位置に停止はするが、別途ソレノイドによる下部延
出部などの電気等による可動構造が必要で、構造が複雑
になるとともに、電気の供給が必要になるという問題が
あり、また、圧板に関しては別途制御する機構が必要に
なるという問題があった。さらに、このシート給送装置
では、給紙ローラ駆動機構におけるギアのバックラッシ
ュ等、給紙ローラの回転位相が初期位置からずれること
があり、このことが画像形成装置側とのタイミングずれ
をひきおこし、ジャム等の用紙搬送不良の原因となって
おり、これを回避するために給紙ローラの位置を光セン
サによる位置検出により検出すると、同様に複雑な構造
と、電気の供給が必要になるという問題点があり、また
圧板に関しては、やはり別途制御する機構が必要になる
という問題があった。
【0007】一方、実公平7−14271号公報に記載
されているような給紙装置では、給紙ローラに同軸にカ
ムを配して圧板を制御するが、給紙ローラの初期位置の
設定はできないという問題がある。
【0008】さらに、前記特開昭62−191337号
公報に記載されているようなシート給送装置や前記特開
昭64−38339号公報に記載されているような給紙
装置と、前記実公平7−14271号公報に記載されて
いるような給紙装置を組み合わせたとしても、給紙ロー
ラの初期位置の設定には、複雑な機構と電気の供給が必
要であることには変わらず上記のような問題は解決され
ない。
【0009】この発明は上記課題を解決するものであ
り、電気の供給なしに簡易な構造で、給紙ローラの初期
位置を設定できるとともに、かつ圧板の制御も給紙ロー
ラと連動して位相のずれをなくすことができ、円滑な給
紙ができる自動給紙装置を提供することを目的とする。
【0010】また、給紙ローラの初期位置も正確に設定
できる自動給紙装置を提供することも目的とする。
【0011】さらに画像形成装置の駆動力を駆動源とし
て給紙ローラを回転させつつ、初期位置付近で駆動源を
自動給紙装置自身の付勢力に変換することにより円滑に
初期位相を設定することができる自動給紙装置を提供す
ることも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の自動給紙装置では、複数の印刷用
の用紙を載置する用紙載置部と、給紙ローラ軸に軸支さ
れて駆動され、前記用紙を画像形成装置に一枚ずつ搬送
する略円筒形の給紙ローラと、前記給紙ローラ軸と同軸
に所定角で固定された給紙カムと、前記載置された用紙
を前記給紙ローラに圧接するように、前記用紙載置部に
揺動可能に備えられ、かつ前記給紙ローラ方向に付勢さ
れた圧板と、前記圧板に設けられ前記給紙カムに従動す
る圧板従動部とを有する画像形成装置の自動給紙装置で
あって、前記給紙ローラは、給紙時に前記用紙を搬送す
るために前記用紙に接触する接触面と、非給紙時に前記
用紙に対向して前記用紙と非接触になる非接触面とを有
し、前記給紙カムは、圧板従動部を前記圧板の付勢方向
と逆方向に押し戻すことにより非給紙時に圧板を押し離
す原動部と、非給紙時に前記給紙ローラの非接触面と前
記用紙が対向する所定の回転角度で給紙ローラを停止さ
せるために前記圧板従動部と係合する係止部とを備える
ことを特徴とする。
【0013】この構成に係る自動給紙装置では、電気の
供給なしに簡易な構造で、給紙ローラの初期位置を正確
に設定できるとともに、かつ圧板の制御も給紙ローラと
連動して位相のずれがなくでき、円滑な給紙ができる。
【0014】また、請求項2に記載の自動給紙装置で
は、請求項1に記載の自動給紙装置の構成に加え、前記
給紙カムの係止部は、略V字形状の凹部であり、圧板従
動部が付勢されて前記係止部に係合することにより、回
転する前期給紙ローラを所定の位置で停止させることを
特徴とする。
【0015】この構成に係る自動給紙装置では、給紙ロ
ーラの初期位置も正確に設定できる。
【0016】請求項3に記載の自動給紙装置では、請求
項2に記載の自動給紙装置の構成に加え、前記給紙ロー
ラ軸に配設される給紙ギヤと、当該給紙ギヤを駆動する
ための駆動ギヤとを備え、前記給紙ギヤは歯の間欠部を
有する間欠ギヤであり、前記駆動ギヤの噛み合いが前記
給紙ギヤの間欠部に至ることで前記駆動ギヤの駆動力が
前記給紙ギヤに伝達されずに回転力を失なったときに、
前記圧板従動部が前記係止部の凹部の斜面に達するよう
に構成され、前記凹部の斜面は、前記圧板従動部の先端
部が前記斜面を押圧した場合に、給紙ローラを正転方向
に回転させる角度で設けられたことを特徴とする。
【0017】この構成に係る自動給紙装置では、画像形
成装置の駆動力を駆動源として給紙ローラを回転させつ
つ、初期位置付近では駆動源を自動給紙装置自身の圧板
付勢力に切り換えることにより円滑に初期位相を設定す
ることができると共に、前記圧板従動部は前記略V字形
状の凹部の底に向かうように付勢されているので、常に
安定して正確な初期位相を設定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を一の実施の形態に
より、図面を参照しつつ説明する。
【0019】まず、本発明に係る一の実施の形態である
自動給紙装置1の概略について説明する。図1は、自動
給紙装置1の外観の概略を示す正面側斜視図である。図
1で示すように、自動給紙装置1は、画像形成装置Pで
ある携帯可能な小型のインクジェット方式のプリンタの
給紙側に着脱自在に構成されている。本体フレーム8
は、当該自動給紙装置1の本体ケースを兼ね備えた部材
であってプラスチック素材により構成され、画像形成装
置Pに対して用紙搬送方向の上流側に水平角約55度斜
め上方に装着されるように、正面視略矩形の箱状に形成
され、かつその下部が前方にやや膨らんだ形態を有す
る。本自動給紙装置1を画像形成装置Pから分離し、図
1上におけるY方向からみると本体フレーム8の下部に
用紙排出口84が配置されている。
【0020】図2は用紙載置部蓋81と本体フレーム8
の上部を省略した自動給紙装置1におけるY方向からの
図である。図2に示すように、本体フレーム8の上方に
は、印刷用単票の用紙Sを複数枚載置する用紙載置部2
が配置され、その下部には給紙ローラ部3が配置され
る。給紙ローラ部3の正面視右側にはローラ軸駆動部4
が設けられる。給紙ローラ軸34には、給紙カム35が
環着され、図5に示すように給紙カム35には、カム原
動部351が圧板従動部215を従動させるように配置
されている。また、図2の用紙載置部2の正面視右方で
あって、ローラ軸駆動部4の上方には予備のインクカー
トリッジ51を収納するインクカートリッジ収納部5が
配置されている。
【0021】次に、本実施の形態に係る自動給紙装置1
について詳細に説明する。用紙載置部2には、図3に示
すように用紙載置部蓋81が係止軸811により開閉自
在に軸支されている。また、用紙載置部蓋81を開放し
た場合に、その開度を規制するための突起状の係止スト
ッパが係止軸811に近接する位置において前記用紙載
置部蓋81の内側に凸設され、圧板21の側板に当接す
ることにより用紙載置部蓋81の開度を規制している。
用紙載置部2の天頂部には、用紙載置部蓋81を閉めた
とき、用紙Sを挿入するための開口部となるように用紙
挿入口83が形成されている。
【0022】用紙載置部2の内部は、図1から図3に示
すように、本実施形態での使用最大用紙幅であるJIS
のA4サイズより若干幅の広い米国レターサイズと同幅
で、かつ用紙挿入口83近傍から給紙ローラ31近傍に
至る長さで、矩形の板状の部材からなる圧板21が配置
される。圧板21は、用紙を裏面から支持する底板21
1と、底板両側に配置された壁状の用紙を両側端部から
案内する側板212からなり、圧板支持軸213により
用紙挿入口83両端部近傍で本体フレーム8に軸支さ
れ、給紙ローラ31近傍の圧板裏面に配置された2つの
コイルバネからなる圧板バネ214により給紙ローラ3
1方向に付勢されている。
【0023】圧板21上の正面視左方には、図1及び図
2に示すように、用紙幅に応じた案内をするため水平方
向に摺動可能なサイドガイド23が配設される。そのサ
イドガイド23の主要部をなす底板231は、圧板21
の約5分の1の幅で、長さが圧板21の約3分の2であ
る矩形薄板状部材からなり、圧板21の表面に当接され
て配置され、その底板231の左端部に壁状に設けられ
た側壁232は、用紙S側端部を案内する。圧板21の
底板211に、連結口236が、幅方向に水平な開口部
を形成し、連結口236を介しサイドガイド23の底板
231がスライダ234に連結される。圧板21の底板
211裏面には、用紙幅方向に水平に対向して設けられ
た図示しないラチェットレール235が配設される。ス
ライダ234は、ラチェット爪237を上下方向にそれ
ぞれ有し、ラチェットレール235に案内されて水平方
向に摺動可能に配設され、サイドガイド23は、圧板2
1の表面上をスライダ234により案内されて水平方向
に摺動する。スライダ234は、ラチェット爪237が
ラチェットレール235の歯に噛み合い、サイドガイド
23は任意の位置で固定される。
【0024】延長ガイド6は、図1乃至図3に示すよう
に、左右一対の延長ガイド6R、6Lがそれぞれ隅部を
軸支されて配設される。以下延長ガイド6を、図5に正
面視右方に配設される延長ガイド6Rを例に挙げて説明
をする。底部61は、図2のように延長ガイド6Rを使
用する状態に展開した場合に、左側上の隅部が切り欠か
れた全体が五角形の形状に形成されており、用紙Sを裏
面から支持する。また、底部61は、右上隅部近傍、即
ち用紙搬送方向上流側で、かつ用紙端部側の一部が正方
形状の用紙面と平行に形成され平面部が形成され、他の
底部に比較して一段高い凸部611となっている。凸部
611からその周囲に連続するように斜面部612が形
成され、底部61の下方および左方は、最も低く用紙面
と平行なL字形の平面である底面部613が形成されて
いる。
【0025】底部61の用紙端部側の辺全体に、用紙S
を側方から案内するため、壁状の側部ガイド壁62が凸
部611より更に高く形成されている。側部ガイド壁6
2の裏面側には、内部中空のレーストラック状の環状の
突起部である補強部64が設けられて、延長ガイド6を
展開した場合の支持部材として機能する。側部ガイド壁
62と底部61と図示しない補強部64は、それらの外
側端部において同一平面上に連設され図示しない側壁6
0を構成している。
【0026】軸支部63は、図示しない補強部64の下
端部において裏面側に向かって2段の円筒状に凸設され
ている。軸支部63は、用紙挿入口83周縁の本体側周
縁831の両端部近傍で、図6に示すように外側裏面か
ら係止ネジ631により軸止されている。なお、正面視
左方の延長ガイド6Lは、前述延長ガイド6Rと対称に
形成されていること以外は同様に形成されている。
【0027】延長ガイド6は、自動給紙装置1の使用時
には、図2に示すように、用紙Sの搬送方向の上流側
に、圧板21と略同一平面上に延長するように展開され
る。用紙Sを載置した場合に、用紙Sの両側端部が左右
の凸部611に裏面から支持され、用紙Sの用紙幅方向
の中央部側の部分は、底面部613に支持され、また用
紙中央部は、左右の延長ガイドの間隙上の空間に位置す
る。そのため延長ガイド6は、用紙Sの上流側部分を下
方に凸となるように湾曲した状態で支持することにな
る。
【0028】延長ガイド6は、携帯時には図3に示すよ
うに、軸支部63を軸に回動して用紙載置部2内に収納
される。この場合延長ガイド6の底部61は、上述した
如く角が切り欠かれた五角形形状とされているため、収
納するために回動しても、互いに干渉することなく収納
できる。収納された底部61は、圧板21と積層され、
側壁60は用紙挿入口83に収納される。この場合、前
述のように側部ガイド壁62、底部61、補強部64の
端部は同一平面上に揃えられ、これらが一体となって側
壁60を構成し、用紙挿入口83の蓋体として機能す
る。収納された延長ガイド6は、側部ガイド壁62端部
が蓋側周縁832に、補強部64端部が本体側周縁83
1に、それぞれ密着して、外部からの異物の侵入を防止
するように形成される。また、収納された延長ガイド6
は、本体側周縁831にかまぼこ形に凸設された係止ス
トッパ813により係止されるため不所望な展開が防止
され、携帯時に延長ガイド6が飛び出してしまうことを
防いでいる。
【0029】なお、収納された延長ガイド6を再び展開
するには、用紙載置部蓋81を開放すれば容易に展開で
きる。
【0030】給紙ローラ31は、図2に示されるよう
に、用紙Sの側端部から用紙幅方向の約3分の1中央寄
りの、圧板21の用紙搬送方向の下流側端部近傍に2個
所配置され、給紙ローラ軸34と一体的に回転するよう
設けられている。また、圧板21に対して給紙ローラ3
1は、用紙Sの搬送方向下流側の表面に接触可能に設け
られている。給紙ローラ31は、用紙Sに高摩擦係数で
もって接触可能な円周面状の接触面312と、用紙Sと
接触しない2つの平面からなる非接触面313,314
を備え、側断面が略D字状に形成されている。図2に示
すように、左右の給紙ローラ31の両側面には、円盤状
で用紙Sの屈曲を防止するするための、用紙Sに対して
低摩擦係数のプラスティックからなるカラー33が給紙
ローラ軸34に遊嵌されている。カラー33の外半径
は、給紙ローラ31の接触面312における外半径より
若干小さく、非接触面313と回転中心との距離よりは
若干大きく形成されている。従って、用紙Sに給紙ロー
ラ31の接触面312が対面している場合は用紙Sには
給紙ローラ31が直接接触し、給紙ローラ31の非接触
面313が対面している場合には給紙ローラ31は直接
接触できずカラー33が接触することになる。なお圧板
21の給紙ローラ31及びカラー33が圧板21と接触
する部分は、用紙Sがなくなった時に、給紙ローラ31
が空転しやすく、かつ用紙Sの過度の滑りを防止するべ
く中程度の摩擦係数のコルク材の薄板からなる圧板パッ
ド216が設けられている。
【0031】分離パッド部32は、前述のように給紙ロ
ーラ31と当接する圧板21の下流側直下に設けられ、
分離パッド320を設けたホルダ321が配設されてい
る。このホルダ321は、給紙ローラ31に対して分離
パッド部32が当接、離間可能に揺動自在に支持軸32
2により枢着されており、かつバネ323により給紙ロ
ーラ31側に付勢されている。従って用紙Sが給紙ロー
ラ31と分離パッド320の間にある時には、用紙Sは
通常分離パッド320と、給紙ローラ31の接触面31
2又はカラー33の何れかに挟持されている。また給紙
ローラ31と分離パッド320は、ゴム等の摩擦係数の
大きい材料からなるため、ここに挟持された用紙Sは、
簡単には抜けないことになる。
【0032】ここで、ホルダ321は回動可能で、ホル
ダ321の下流部321cは外部に露出させ操作部32
4として形成されているため、この操作部324に指を
掛けて図3中、上方に押し上げれば、支持軸322を支
点として分離パッド320はバネ323の付勢力に抗し
てホルダ321は図3中右回りに回動し、給紙ローラ3
1の接触面312と分離パッド320を離間させること
ができ、この間に挟まった用紙Sなどは容易に外すこと
ができる。
【0033】給紙カム35は、図5乃至図8に示すよう
に先端にV字形の凹部を有する棒状の突起形状で、給紙
ローラ軸34に環装されている。また、圧板21の左右
の側板212の下流側端部には、三角形の突起状の圧板
従動部215が設けられており、圧板従動部215は、
給紙カム35に圧接されるように配設されてる。給紙カ
ム35の突起部357は、給紙ローラ31の非接触面3
13が圧板パッド216と、また給紙ローラ31の非接
触面314が分離パッド320とそれぞれ対向する位置
になった場合に、圧板従動部215を押圧し、先端の凹
部に圧板従動部215が嵌入されるように形成されてい
る。圧板従動部215が押圧されて圧板21は、下方に
揺動し、給紙ローラ31及びカラー33は、圧板パッド
216に対して間隙を生じる。また、分離パッド320
は、給紙ローラ31の非接触面314に対向している
が、前述のようにカラー33の外周の方が外側に位置し
ているため、分離パッド320は、カラー33と接触し
た状態となっている。
【0034】なお、以下の説明では、給紙カム35と圧
板従動部215が嵌合され、給紙ローラ31に非接触面
313が圧板21と、非接触面314が分離パッド32
0と対向する位置になっている状態を、初期位相と呼
び、給紙カム35が、圧板従動部215と嵌合を外れた
状態を回転位相と呼ぶ。
【0035】なお回転位相の場合は、前述のように給紙
ローラ31の接触面312の外周の方がカラー33の外
周よりも半径が大きいため、接触面312が用紙に接触
し、カラー33は用紙面に接触しない。
【0036】給紙ローラ軸34は、本体フレーム8にネ
ジ止めされた鉄製薄板からなる軸受け板49により回転
可能に軸支されている。正面視右方の軸受け板49に軸
支された給紙ローラ軸34の端部には、給紙ギヤ48が
設けられ、画像形成装置Pに備えられた駆動モータ及び
伝動ギヤ機構(図示しない)により、与えられた駆動力が
本自動給紙装置1の動力伝達ギヤA41に伝えられ、そ
の駆動力はローラ軸駆動部4を介して給紙ギヤ48に伝
達されて給紙ローラ軸34を駆動する。
【0037】ローラ軸駆動部4について、詳述する。図
1、図4に示すように本体フレーム8に開口された穴か
らギヤ保護板86により保護されて動力伝達ギヤである
ギヤA41が、外部に突設されている。図4に示すよう
に画像形成装置Pの搬送ローラギヤP11は図示しない
駆動モータ、伝動ギヤ機構により駆動力が付与されてい
る。本自動給紙装置1は、後述の脚部係止フック73、
本体係止フック85により画像形成装置Pに装着され、
動力伝達ギヤであるギヤA41と、搬送ローラギヤP1
1とが噛み合わされて、レジストローラP1に付与され
た駆動力がギヤA41に伝達され、ギヤA41は、順方
向F又は逆方向Rの方向に回転する。
【0038】ギヤA41からは、順次ギヤB大42a、
ギヤB小42b、ギヤC大43a、ギヤC小43bと駆
動力が伝達されるとともに減速され、ギヤD外44aに
伝達される。ギヤD外44aと同軸に、同径・同歯数の
ギヤD内44bが連設され、さらにギヤD外44aには
遊星歯車である振り子ギヤE45が配置され、ギヤD内
44bには遊星歯車である振り子ギヤG47が配置され
る。
【0039】ここで、画像形成装置Pのレジストローラ
P1により用紙を搬送方向に送る向きを順方向とする。
もし逆方向に搬送ローラギヤP11が回転すれば、ギヤ
A41は、右側面断面である図4において、R方向の回
転となる。そうすればギヤD外44a及び内44bは、
左回転となり、振り子ギヤE45は、45aの位置に回
転移動して、ギヤF46と噛み合う。一方、振り子ギヤ
G47は、47bの位置に回転移動して給紙ギヤ48と
の噛み合いが外れる位置になる。
【0040】逆に、画像形成装置PのレジストローラP
1が用紙を搬送方向に送る順方向に回転すれば、ギヤA
41は、右側面断面である図4において、F方向の回転
となる。そうすればギヤD外44a及び内44bは、右
回転となり、振り子ギヤE45は、45bの位置に回転
移動して、ギヤF46との噛み合いが外れる。一方、振
り子ギヤG47は、47aの位置に回転移動して給紙ギ
ヤ48と噛み合う位置になる。給紙ギヤ48は、ギヤF
46とは、常時噛み合うように全周に歯が設けられてい
るが、振り子ギヤG47と噛み合う面は図4に示すよう
な位置に歯のない間欠部481を有する。
【0041】そのため、逆方向に回転するときは、駆動
力は振り子ギヤE45aから、ギヤF46を介して給紙
ギヤ48に常時噛み合っているため、常に図4で右回
転、即ち給紙ローラ31を用紙搬送方向に回転させるよ
うに駆動力が伝達される。
【0042】順方向に回転する場合、振り子ギヤG47
から駆動力が給紙ギヤ48に伝達されて、給紙ギヤ48
が回転する。
【0043】ここで、給紙ローラ31と圧板21と給紙
ギヤ48の関係を、図でもって説明する。
【0044】図5は、ギヤD44が順方向に回転して振
り子ギヤG47から給紙ギヤ48に駆動力が伝えられ給
紙カム35の突起部357の外側斜面により圧板従動部
215が押圧され、圧板21が押し離された状態を示
す。ここでは振り子ギヤG47は給紙ギヤ48と完全に
噛み合い駆動力を完全に伝達している。圧板21はま
だ、用紙Sを給紙ローラ31方向に押圧している状態で
ある。
【0045】さらに給紙ローラ軸34が回転することに
より、図6のように圧板21は押し離され、用紙Sは,
圧板21の押圧から解除され、給紙ローラ31による用
紙Sの搬送が終了しようとしている。また圧板従動部2
15は給紙カム35の外側斜面から突起部357の端部
を乗り越え図7のように圧板従動部215は係止凹部3
53に進入する。そこで振り子ギヤG47は、給紙ギヤ
48の間欠部481に達し、ギヤの噛み合いが解除され
る。そのため、給紙ローラ軸34は駆動力を失うととも
に、噛み合いが解除されたことで回転自由の状態になっ
ている。その時は図7のように圧板従動部215は係止
凹部353の内側斜面を圧板バネ214の付勢力によっ
て押圧しているので、給紙カム35は係止凹部353の
斜面を押圧されていることからさらに順方向に回転させ
られ、図8に示すように圧板従動部215は係止凹部3
53の底部に到達し係止され、また給紙カム35も回転
を停止される。この回転が停止した場所は初期位相の位
置になるように給紙ローラ31と給紙カム35の位相が
調整されているため、給紙ローラ31は正確に初期位相
の位置に停止する。
【0046】即ち、順方向の場合は、給紙ローラ31
は、給紙カム35と圧板従動部215が嵌合された状態
となり、圧板従動部215によって圧板21は押圧され
て下方に揺動し、給紙ローラ31の回転が、非接触面3
13と圧板パッド216が対峙する位置に停止し、給紙
ローラ31及びカラー33は、圧板パッド216に対し
て間隙を生じる。また、分離パッド320は、給紙ロー
ラ31の非接触面314に対向し、分離パッド320
は、カラー33と接触した状態となる。
【0047】本実施形態の画像形成装置Pに使用するイ
ンクカートリッジ51は、液体インクを使用するインク
ジェット方式のもので、カートリッジ内に液体インクを
内蔵したものである。インクカートリッジ51は、袋状
のインク袋をプラスチックケースに入れたもので、イン
クカートリッジ収納部5は、該ケースを嵌入できる大き
さに形成されており、本実施形態では、このインクカー
トリッジ51を2個収納できる。
【0048】なお、図1に示すように自動給紙装置1の
本体フレーム8の底部には、細長状の若干の弾性を有し
た合成樹脂製の板状の脚部7が軸支部72を脚係止ネジ
87により本体フレーム8に軸止され、本体フレーム8
の底面に水平に回動するように軸支されている。脚部7
は、図6に示すように脚部7の長手方向を自動給紙装置
1の長手方向(用紙幅方向)と略垂直に交差するように
回動させ展開されると、支え部71が自動給紙装置1の
重心点の鉛直下よりも背面方向に延設されて、自動給紙
装置1の重量を支え、自動給紙装置1を自立させるもの
である。図2、図3及び図6に示すように、支え部71
の先端には、脚部7を展開した状態で対向する方向から
約45度上方に向けて、矩形の板状の突起部分であるス
トッパ74が備えられている。脚部7の正面側端部は、
先端上面に、爪状の突起物である係止フック73を備え
る。脚部7は、長手方向を自動給紙装置1の長手方向と
同一方向に回動させれば、脚部7が本体フレーム8の底
部の下に収納されるため、携帯時には邪魔な突起部分が
生じない。収納する場合に、前記のストッパ74がある
ため、ちょうど収納された角度で脚部7の回動が規制さ
れる。なお、脚部7を引き出したい場合に、ストッパ7
4に、指をかけて引き起こすこともできる。
【0049】図1に示すように、本体フレーム8の給紙
ローラ部3及びローラ軸駆動部4の両端部分に、2つの
係止フック85を有する。係止フック85は、下方に凹
部を有し、先端鉤状の鉄製薄板からなり、後述の給紙ロ
ーラ軸34の軸受け板49の一部に突起部分を設け、本
体フレーム8を貫通させて形成されたものである。
【0050】自動給紙装置1は、画像形成装置Pに対し
て以下のように装着される。脚部7を、本体フレーム8
の底部の長手方向と交差する向きに回動させた状態で、
画像形成装置1に図1のように近接させる。そして、図
3に示すように、係止フック85を、画像形成装置Pに
設けられた係止部P6に挿入し、係止フック85の先端
の鉤状の部分を係止部P6に掛止して固定する。さら
に、脚部7の先端の係止フック73を、脚部7の弾性を
利用して下方に撓ませ係止フック73の突起部分を画像
形成装置Pの係止部P7の凹部に嵌入させて係止させ
る。以上のように自動給紙装置1を画像形成装置Pに装
着すれば、自動給紙装置1の用紙排出口84が画像形成
装置Pの用紙挿入口P8と連通し、また、画像形成装置
Pの搬送ローラギヤP11が、自動給紙装置1の動力伝
達ギヤA41と噛み合って固定される。
【0051】以下本実施の形態に係る自動給紙装置1が
画像形成装置Pに装着された場合の動作について説明す
る。まず、用紙載置部蓋81を開放して延長ガイド6を
展開し、所定枚数の用紙Sの正面視右方の側端部を圧板
21の側板212に当接させ、用紙Sの用紙幅に合わせ
てサイドガイド23を摺動させて、サイドガイド23の
側壁232をもう一方の用紙側端部と当接させる。用紙
先端部を圧板21の底板211に沿って用紙載置部2に
挿入する。この時用紙Sの先端部は、分離パッドホルダ
321の上端に当接してセットさせる。
【0052】画像形成装置Pに所定の画像情報が入力さ
れると、画像形成装置Pのコントローラ(図示せず)から
の指令により駆動モータ(図示せず)が回転する。本実施
形態の場合、駆動モータは、最初に用紙搬送方向と逆方
向に回転する。駆動モータの回転は、動力伝達機構(図
示せず)を介して搬送ローラギヤP11を、逆方向に回
転させ、動力伝達ギヤA41は、右側面断面である図4
において、時計廻りである右向きの回転となる。そうし
てギヤD外44a及び内44bは、左回転となり、振り
子ギヤE45は、45aの位置に回転移動して、ギヤF
46と噛み合う。振り子ギヤG47は、47bの位置に
回転移動して給紙ギヤ48との噛み合いが外れる位置に
となる。そのため、駆動力は振り子ギヤE45aから、
ギヤF46を介して給紙ギヤ48に常に図4の図上で右
回転、即ち給紙ローラ31を用紙搬送方向に回転させる
ように駆動力が伝達される。
【0053】給紙ローラ31は、当初初期位相の状態に
あり、給紙ローラ31は、給紙カム35と圧板従動部2
15が嵌合された状態で、圧板従動部215によって圧
板21は押圧されて下方に位置しており、給紙ローラ3
1は、非接触面313と圧板パッド216が対向する位
置にある。給紙ローラ31及びカラー33は、圧板パッ
ド216に対して間隙を有しておりここに用紙Sが積層
されている。また、分離パッド320は、給紙ローラ3
1の非接触面314に対向し、分離パッド320は、カ
ラー33と接触した状態である。給紙ローラ31の回転
に伴って、給紙ローラ31は回転位相になる。即ち、給
紙ローラ31の接触面312が用紙Sに接触し、カラー
33は用紙面に接触しない。接触面に接している積層さ
れた多数枚の一番上の用紙Sは給紙ローラ31の接触面
312により搬送されるが、2枚目以下は、分離パッド
320の摩擦により搬送を阻止されて、そのまま用紙載
置部2に残留する。搬送された一枚の用紙Sは、自動給
紙装置1の用紙排出口84から、画像形成装置Pの用紙
挿入口P8から画像形成装置P内に搬入される。搬送さ
れた用紙Sの先端が画像形成装置PのレジストローラP
1に達するとレジストローラP1は搬送方向と逆向きに
回転しているため、レジストローラP1と従動ローラP
2の間に用紙Sの先端部は進入しようとするが、進入で
きず用紙Sが撓んで用紙Sの先端がレジストローラP1
に一様に押し付けられ用紙Sの斜行が補正される。
【0054】この斜行補正において、分離パッド320
のホルダ321が膨嵩部329を有するため、以下のよ
うな作用がある。この膨嵩部329は、用紙Sの先端を
用紙S自身の弾性に抗して上方に湾曲させる。そして、
上方に湾曲された用紙Sの先端は、画像形成装置Pの用
紙挿入口P8の上部周縁βに当接する。そしてこの用紙
挿入口P8の周縁にガイドされて用紙先端は下方に湾曲
する。この場合、ホルダ321の膨嵩部329に下方を
支えられているため用紙Sは、上方に凸に湾曲しなが
ら、用紙Sの先端は、さらに画像形成装置Pの内部に進
入する。そして用紙Sの先端がレジストローラP1に到
達する。レジストローラP1は用紙Sの進入時には、図
示しないコントローラにより搬送方向とは逆方向に回転
している。給紙ローラ31に搬送されている用紙Sの先
端は、このレジストローラP1とこれに連動する従動ロ
ーラP2に進入を阻まれ、レジストローラP1と従動ロ
ーラP2の位置で進行が停止する。しかし、用紙Sの上
流方向においては給紙ローラ31が引き続き順方向に用
紙を搬送するため、用紙Sは中間位置で余った用紙Sに
より撓みを生じてくる。この場合、膨嵩部329により
用紙Sは既にこの場所では上方に凸に湾曲しているた
め、用紙Sが撓む場合でもこの位置で、かつ上方に凸の
状態で撓みを生じる。この膨嵩部329の上方は空間を
設けておくことが可能であるため、用紙Sは余裕を持っ
て十分に撓み、その間に用紙Sが斜行して進入した場合
でもレジストローラP1の位置で用紙Sの先端が揃うこ
とになる。そして、図示しないコントローラによりレジ
ストローラP1が順方向に回転させられて、用紙Sの先
端は同時にレジストローラP1と従動ローラP2に挟み
込まれて斜行が補正された状態で真っ直ぐに画像形成装
置Pに進入して行き、所定の画像形成が正しい姿勢で形
成される。
【0055】この斜行補正が終了すると、用紙センサ
(図示せず)により、駆動モータ(図示せず)が反転し逆
方向から順方向に回転方向を変える。順方向に回転する
場合、振り子ギヤG47から駆動力が給紙ギヤ48に伝
達され、振り子ギヤG47と噛み合った給紙ギヤ48
は、逆回転の時と同じように用紙Sを搬送方向に回転
し、給紙ローラ31は用紙Sを引き続き搬送する。用紙
Sは、順方向に回転している画像形成装置Pのレジスト
ローラP1、従動ローラP2の間に噛み込まれ、搬送さ
れる。給紙ギヤ48が回転して、噛み合い部分が間欠部
481に来た時、振り子ギヤG47は給紙ギヤ48との
噛み合いが解除され、振り子ギヤG47が回転しても、
給紙ギヤ48の回転は停止する。この給紙ギヤ48の回
転が停止するのは、前述初期位相の状態になった時で、
給紙ローラ31は用紙Sとの接触を離れ、回転を停止さ
せるが、用紙Sは引き続き画像形成装置Pのレジストロ
ーラP1により搬送される。さらに用紙Sは、所定の印
刷位置に来たところで第2の用紙センサ(図示せず)によ
り位置が検出され、コントローラ(図示せず)からの指令
により印字ヘッドP51を備えたキャリアP5がガイド
ロッドP52、ガイドレールP53に案内されて移動し
ながら用紙Sに印刷を開始する。用紙Sは、所定の印刷
を終えると、コントローラ(図示せず)からの指令により
用紙Sを用紙排出口P9より排出するまで搬送する。
【0056】次に、本発明の特徴である、給紙カム35
及び圧板21により非給紙時において給紙ローラ31を
初期位相に設定する構成及び作用について詳細に説明す
る。給紙カム35は、図5乃至図8に示すように、給紙
ローラ軸34の圧板21の側板212端部近傍に環着さ
れ、給紙ローラ軸34の回転とともに給紙ローラ31も
一緒に回転し、その位相が一致するように設けられてい
る。給紙カム35は、圧板従動部215を従動させるた
めの原動部351を有する。原動部351は、給紙時に
圧板従動部215により圧板21を押し下げない円盤状
の部分と、非給紙時に圧板従動部215により圧板21
を付勢力に抗して下方に押し離す突起部357とを備
え、突起部357の先端には、圧板従動部215の先端
部と係合し給紙ローラ31を初期位相の位置に停止させ
るための係止凹部353がある。この係止凹部353
は、略V字状の凹部であり、後述するように、圧板従動
部215の先端が、圧板21の付勢手段から与えられた
付勢力により係止凹部353の底部に係止されるため、
正確な位置に給紙ローラ31を停止させることができ
る。
【0057】また、給紙ギヤ48が給紙ローラ軸34に
配設されている。画像形成装置Pから駆動力を供給さ
れ、動力伝達ギヤA41をへて順方向の場合は、振り子
ギヤG47に駆動力が伝達される。そして、振り子ギヤ
G47から給紙ギヤ48に駆動力が与えられ、給紙ロー
ラ軸34を回転させる(図5、図6)。なお、この給紙
ギヤ48は、噛合歯が全周にはなく、一部に歯のない間
欠部481を有する、いわゆる間欠ギヤである。従って
給紙ギヤ48は、駆動ギヤである、振り子ギヤG47に
より駆動されるが、給紙ギヤ48の間欠部481に到達
した時に、振り子ギヤG47と給紙ギヤ48の噛み合い
が外れ駆動力は伝達されなくなり、給紙ローラ軸34の
回転駆動が停止する(図7)。回転駆動が停止した給紙
ローラ軸34は、そのままでは正確な初期位相の状態の
位置とならない。しかし駆動力を失い、かつ振り子ギヤ
G47との噛み合いから解放され自由に回転できる状態
になったとき、給紙ローラ軸34に環装された給紙カム
35の係止凹部353に圧板従動部215が位置してお
り、圧板バネ214により付勢された圧板従動部215
は係止凹部353の斜面に当接する。そうすると係止凹
部353の斜面は、圧板従動部215から押圧された場
合に給紙ローラ31を引き続き正回転させるように形成
されているため、初期位相の位置に来るまでこの圧板2
1の付勢力により回転を続ける。そして係止凹部353
の底部に圧板従動部215が係止され、所定の初期位相
の位置で給紙ローラ31が停止する(図8)。そして、
一旦前記係止凹部353の底部に係止された圧板従動部
215の先端が、バネ214の付勢力に逆らって前記係
止凹部353の斜面を登ることは、給紙ローラ31の駆
動力が切れた状態においてはありえず、非給紙時に外部
から振動や衝撃等が与えられ、給紙ローラ31が微小角
度だけ回転したとしても、前記バネ214の付勢力によ
り前記圧板従動部215の先端は前記係止凹部353の
斜面に沿ってその係止凹部353の底部に向かって付勢
されるため、前記圧板従動部215の先端は常に前記係
止凹部353の底部に収束する。
【0058】従って、駆動系統に無理な力が加わること
なく、かつ別途のセンサや動力などを必要としないで、
それでいて円滑かつ正確に初期位相の所定の位置に確実
に給紙ローラ31を停止させることができる。
【0059】本実施形態は、以上のような構成を有する
ため以下のような効果を生じるものである。
【0060】即ち、本実施の形態では、電気の供給なし
に簡易な構造で、給紙ローラ31の初期位置を設定でき
るとともに、かつ圧板の制御も給紙ローラ31と連動し
て位相のずれをなくすことができ、円滑な給紙ができ
る。
【0061】また、給紙ローラ31の初期位相の位置設
定も極めて正確かつ確実に設定できる。
【0062】さらに画像形成装置Pの駆動力を駆動源と
して給紙ローラ31を回転させつつ、初期位相の位置付
近では駆動源を自動給紙装置1自身の圧板付勢力に切り
換えることにより円滑に初期位相の位置に設定すること
ができる。
【0063】以上、一の実施の形態に基づき本発明を説
明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定される
ものではない。例えば、画像形成装置Pは、インクジェ
ットプリンタに限らず、サーマルプリンタ等でも本発明
を構成できる。
【0064】その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるも
のである。
【0065】
【発明の効果】請求項1に記載の自動給紙装置によれ
ば、複数の印刷用の用紙を載置する用紙載置部と、給紙
ローラ軸に軸支されて駆動され、前記用紙を画像形成装
置に一枚ずつ搬送する略円筒形の給紙ローラと、前記給
紙ローラ軸と同軸に所定角で固定された給紙カムと、前
記載置された用紙を前記給紙ローラに圧接するように、
前記用紙載置部に揺動可能に備えられ、かつ前記給紙ロ
ーラ方向に付勢された圧板と、前記圧板に設けられ前記
給紙カムに従動する圧板従動部とを有する画像形成装置
の自動給紙装置であって、前記給紙ローラは、給紙時に
前記用紙を搬送するために前記用紙に接触する接触面
と、非給紙時に前記用紙に対向して前記用紙と非接触に
なる非接触面とを有し、前記給紙カムは、圧板従動部を
前記圧板の付勢方向と逆方向に押し戻すことにより非給
紙時に圧板を押し離す原動部と、非給紙時に前記給紙ロ
ーラの非接触面と前記用紙が対向する所定の回転角度で
給紙ローラを停止させるために前記圧板従動部と係合す
る係止部とを備えることを特徴とする構成であるため、
電気の供給なしに簡易な構造で、給紙ローラの初期位置
を設定できるとともに、かつ圧板の制御も給紙ローラと
連動して位相のずれをなくすことができ、円滑な給紙が
できるという効果がある。
【0066】また、請求項2に記載の自動給紙装置によ
れば、請求項1に記載の自動給紙装置の効果に加え、前
記給紙カムの係止部は、略V字形状の凹部であり、圧板
従動部が付勢されて前記係止部に係合することにより、
回転する前期給紙ローラを所定の位置で停止させること
を特徴とする構成であるため、給紙ローラの初期位置も
正確に設定できるという効果がある。
【0067】請求項3に記載の自動給紙装置によれば、
請求項1ないし請求項2に記載の自動給紙装置の効果に
加え、前記給紙ローラ軸に配設される給紙ギヤと、当該
給紙ギヤを駆動するための駆動ギヤとを備え、前記給紙
ギヤは歯の間欠部を有する間欠ギヤであり、前記駆動ギ
ヤの噛み合いが前記給紙ギヤの間欠部に至ることで前記
駆動ギヤの駆動力が前記給紙ギヤに伝達されずに回転力
を失なったときに、前記圧板従動部が前記係止部の凹部
の斜面に達するように構成され、前記凹部の斜面は、前
記圧板従動部の先端部が前記斜面を押圧した場合に、給
紙ローラを正転方向に回転させる角度で設けられたこと
を特徴とする構成とするため、画像形成装置の駆動力を
駆動源として給紙ローラを回転させつつ、初期位置付近
では駆動源を自動給紙装置自身の圧板付勢力に切り換え
ることにより、簡易な構成で円滑かつ正確に初期位相を
設定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る自動給紙装置1の外観を示
す図である。
【図2】用紙載置部蓋81と本体フレーム8の上部を省
略した自動給紙装置1の図1におけるY方向からの図で
ある。
【図3】自動給紙装置1の図1におけるX方向からの給
紙ローラ31部分の断面図である。
【図4】自動給紙装置1の図1におけるX方向からのロ
ーラ軸駆動部4の断面図である。
【図5】回転位相における、圧板21を押し離し始めた
給紙ローラ31と圧板21と給紙ギヤ48の関係を示す
図である。
【図6】回転位相における、給紙ローラ31と圧板21
と給紙ギヤ48の関係を示す図である。
【図7】回転位相における、振り子ギヤG47と給紙ギ
ヤ48の噛み合いが外れた時の給紙ローラ31と圧板2
1と給紙ギヤ48の関係を示す図である。
【図8】初期位相における、給紙ローラ31と圧板21
と給紙ギヤ48の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 自動給紙装置 2 用紙載置部 21 圧板 215 圧板従動部 3 給紙ローラ部 31 給紙ローラ 312 接触面 313 非接触面 314 非接触面 34 給紙ローラ軸 35 給紙カム 351 原動部 353 係止凹部 4 ローラ軸駆動部 48 給紙ギヤ 8 本体フレーム P 画像形成装置 S 用紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の印刷用の用紙を載置する用紙載置
    部と、 給紙ローラ軸に軸支されて駆動され、前記用紙を画像形
    成装置に一枚ずつ搬送する略円筒形の給紙ローラと、 前記給紙ローラ軸と同軸に所定角で固定された給紙カム
    と、 前記載置された用紙を前記給紙ローラに圧接するよう
    に、前記用紙載置部に揺動可能に備えられ、かつ前記給
    紙ローラ方向に付勢された圧板と、 前記圧板に設けられ前記給紙カムに従動する圧板従動部
    とを有する画像形成装置の自動給紙装置であって、 前記給紙ローラは、給紙時に前記用紙を搬送するために
    前記用紙に接触する接触面と、非給紙時に前記用紙に対
    向して前記用紙と非接触になる非接触面とを有し、 前記給紙カムは、圧板従動部を前記圧板の付勢方向と逆
    方向に押し戻すことにより非給紙時に圧板を押し離す原
    動部と、非給紙時に前記給紙ローラの非接触面と前記用
    紙が対向する所定の回転角度で給紙ローラを停止させる
    ために前記圧板従動部と係合する係止部とを備えること
    を特徴とする自動給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記給紙カムの係止部は、略V字形状の
    凹部であり、圧板従動部が付勢されて前記係止部に係合
    することにより、回転する前期給紙ローラを所定の位置
    で停止させることを特徴とする請求項1に記載の画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記給紙ローラ軸に配設される給紙ギヤ
    と、当該給紙ギヤを駆動するための駆動ギヤとを備え、 前記給紙ギヤは歯の間欠部を有する間欠ギヤであり、 前記駆動ギヤの噛み合いが前記給紙ギヤの間欠部に至る
    ことで前記駆動ギヤの駆動力が前記給紙ギヤに伝達され
    ずに回転力を失なったときに、前記圧板従動部が前記係
    止部の凹部の斜面に達するように構成され、 前記凹部の斜面は、前記圧板従動部の先端部が前記斜面
    を押圧した場合に、給紙ローラを正転方向に回転させる
    角度で設けられたことを特徴とする請求項2に記載の自
    動給紙装置。
JP2376298A 1998-01-20 1998-01-20 自動給紙装置 Pending JPH11208908A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002014A (ja) * 2002-03-29 2004-01-08 Seiko Epson Corp クラッチ装置、給送装置、記録装置
JP2012215738A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Casio Electronics Co Ltd 画像形成装置

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