JPH11207822A - 防食シュリンクシート - Google Patents
防食シュリンクシートInfo
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- JPH11207822A JPH11207822A JP1532098A JP1532098A JPH11207822A JP H11207822 A JPH11207822 A JP H11207822A JP 1532098 A JP1532098 A JP 1532098A JP 1532098 A JP1532098 A JP 1532098A JP H11207822 A JPH11207822 A JP H11207822A
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- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- anticorrosion
- adhesive layer
- shrink
- gas pipe
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- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 配管との隙間を確実に充填し、重ね合せ部分
でのシートの剥がれを効果的に阻止する防食シュリンク
シートを提供する。 【解決手段】 各種の配管1の防食を行うべく、配管1
の周囲にシート本体Sを巻き回し、加熱によってシート
本体Sを熱収縮させるシュリンクシートであって、シー
ト本体Sを配管1の外周に巻き回した場合に、所定の重
ね代部2が確保できるようにシート本体Sを形成すると
共に、シート本体Sを加熱するための電熱線5を重ね代
部2に埋設してある。
でのシートの剥がれを効果的に阻止する防食シュリンク
シートを提供する。 【解決手段】 各種の配管1の防食を行うべく、配管1
の周囲にシート本体Sを巻き回し、加熱によってシート
本体Sを熱収縮させるシュリンクシートであって、シー
ト本体Sを配管1の外周に巻き回した場合に、所定の重
ね代部2が確保できるようにシート本体Sを形成すると
共に、シート本体Sを加熱するための電熱線5を重ね代
部2に埋設してある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の配管の防食
を行うべく、前記配管の周囲にシート本体を巻き回し、
加熱によってシート本体を熱収縮させる防食シュリンク
シートに関する。
を行うべく、前記配管の周囲にシート本体を巻き回し、
加熱によってシート本体を熱収縮させる防食シュリンク
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガス配管等の防食塗覆装を現場で
補修する場合には、例えば、ガス配管の周方向長さに応
じた長さを有し、略一定幅を有する現場施工用シュリン
クシートの複数枚を、所定の幅だけオーバーラップさせ
つつ順次ガス配管に巻き付けていた。この場合、ガス配
管の長手方向にシュリンクシートどうしを重ねる部分、
および、一枚のシュリンクシートを巻き付けて始端部と
終端部とを重ね巻きする部分は、シュリンクシートの下
面側に設けた接着層によって接着するものであった。シ
ュリンクシートの上記夫々の重ね巻きする部分には、当
該部分から地下水等がガス配管の表面に侵入しないよう
にシール材を塗布していた。
補修する場合には、例えば、ガス配管の周方向長さに応
じた長さを有し、略一定幅を有する現場施工用シュリン
クシートの複数枚を、所定の幅だけオーバーラップさせ
つつ順次ガス配管に巻き付けていた。この場合、ガス配
管の長手方向にシュリンクシートどうしを重ねる部分、
および、一枚のシュリンクシートを巻き付けて始端部と
終端部とを重ね巻きする部分は、シュリンクシートの下
面側に設けた接着層によって接着するものであった。シ
ュリンクシートの上記夫々の重ね巻きする部分には、当
該部分から地下水等がガス配管の表面に侵入しないよう
にシール材を塗布していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシュリ
ンクシートでは次のような問題があった。即ち、一枚の
シュリンクシートを巻き付ける場合の重ね巻きする部分
に注目すると、上側に巻き重ねる端部は下側に位置する
端部に乗り上げる状態となるから、下側に位置するシュ
リンクシートの端部には、その厚み分だけの隙間が生じ
る。このため、当該部分でのガス配管に対する密着性が
劣ることとなる。また、シュリンクシートを巻き付けた
後には、熱を加えてシュリンクシートをある程度収縮さ
せるが、従来のシュリンクシートでは、熱収縮の際に接
着層による接着が剥がれる場合があった。さらに、巻き
付け終了後の経年劣化によって接着部が剥がれたりする
おそれもあった。以上のことから、シュリンクシートお
よびガス配管の間への地下水等の侵入を阻止して、ガス
配管を腐食させないためには、原則としてシュリンクシ
ートどうしの継ぎ目の全ての部分にシール剤を充填しな
ければならず、シュリンクシートの巻き付け作業が煩雑
であった。そして、巻き付け作業が煩雑な反面、シュリ
ンクシートの防水機能が確実に発揮されるとは限らず、
従来のシュリンクシートにあっては種々の改善すべき点
を有していた。
ンクシートでは次のような問題があった。即ち、一枚の
シュリンクシートを巻き付ける場合の重ね巻きする部分
に注目すると、上側に巻き重ねる端部は下側に位置する
端部に乗り上げる状態となるから、下側に位置するシュ
リンクシートの端部には、その厚み分だけの隙間が生じ
る。このため、当該部分でのガス配管に対する密着性が
劣ることとなる。また、シュリンクシートを巻き付けた
後には、熱を加えてシュリンクシートをある程度収縮さ
せるが、従来のシュリンクシートでは、熱収縮の際に接
着層による接着が剥がれる場合があった。さらに、巻き
付け終了後の経年劣化によって接着部が剥がれたりする
おそれもあった。以上のことから、シュリンクシートお
よびガス配管の間への地下水等の侵入を阻止して、ガス
配管を腐食させないためには、原則としてシュリンクシ
ートどうしの継ぎ目の全ての部分にシール剤を充填しな
ければならず、シュリンクシートの巻き付け作業が煩雑
であった。そして、巻き付け作業が煩雑な反面、シュリ
ンクシートの防水機能が確実に発揮されるとは限らず、
従来のシュリンクシートにあっては種々の改善すべき点
を有していた。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、配管との隙間を確実に充填し、重ね合せ部
分でのシートの剥がれを効果的に阻止する防食シュリン
クシートを提供することにある。
点を解消し、配管との隙間を確実に充填し、重ね合せ部
分でのシートの剥がれを効果的に阻止する防食シュリン
クシートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の特徴構成を、図1に示した例を参考に説明す
る。
の本発明の特徴構成を、図1に示した例を参考に説明す
る。
【0006】(構成1)本発明の防食シュリンクシート
(以下、単に「シート」と称する)は、請求項1に記載
したごとく、シート本体Sを各種の配管1の外周に巻き
回した場合に、所定の重ね代部2が確保できるように前
記シート本体Sを形成すると共に、前記シート本体Sを
加熱するための電熱線5を前記重ね代部2に埋設した点
に特徴を有する。 (作用・効果)本構成のごとく、電熱線を重ね代部に埋
設しておけば、重ね代部を加熱して前記シート本体どう
しを溶融させることができる。よって、従来のシュリン
クシートのごとく、重ね合わせ部分にシール剤等を充填
する必要がないため、シート本体の巻き付け作業が簡略
化され、しかも、優れた防水機能を得ることができる。
(以下、単に「シート」と称する)は、請求項1に記載
したごとく、シート本体Sを各種の配管1の外周に巻き
回した場合に、所定の重ね代部2が確保できるように前
記シート本体Sを形成すると共に、前記シート本体Sを
加熱するための電熱線5を前記重ね代部2に埋設した点
に特徴を有する。 (作用・効果)本構成のごとく、電熱線を重ね代部に埋
設しておけば、重ね代部を加熱して前記シート本体どう
しを溶融させることができる。よって、従来のシュリン
クシートのごとく、重ね合わせ部分にシール剤等を充填
する必要がないため、シート本体の巻き付け作業が簡略
化され、しかも、優れた防水機能を得ることができる。
【0007】(構成2)本発明のシートは、請求項2に
記載したごとく、前記シート本体Sを、熱収縮可能な防
食保護層3と、前記配管1の外周面に接着可能な接着層
4とで構成し、前記防食保護層3に前記重ね代部2を形
成すると共に、前記重ね代部2を除いた前記防食保護層
3に前記接着層4を積層して構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、シート本体を、防食保
護層と接着層との二層構造とし、かつ、重ね代部には接
着層を設けない構成としておけば、重ね代部において接
着層が下側の防食保護層に乗り上げることがなく、重ね
代部の近傍において配管と接着層とが大きく離間するこ
とがないから、シート本体の接着効果を確実に発揮させ
ることができる。また、配管の周方向において巻き重ね
る部分においては、防食保護層どうしを直に当接させる
から、電熱線への通電電力を調節することで防食保護層
どうしを溶着させることが可能である。その結果、上下
に重ねた防食保護層を一体化して筒状の防食保護層が形
成されるから、配管表面への地下水等の侵入を確実に防
止することができる。
記載したごとく、前記シート本体Sを、熱収縮可能な防
食保護層3と、前記配管1の外周面に接着可能な接着層
4とで構成し、前記防食保護層3に前記重ね代部2を形
成すると共に、前記重ね代部2を除いた前記防食保護層
3に前記接着層4を積層して構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、シート本体を、防食保
護層と接着層との二層構造とし、かつ、重ね代部には接
着層を設けない構成としておけば、重ね代部において接
着層が下側の防食保護層に乗り上げることがなく、重ね
代部の近傍において配管と接着層とが大きく離間するこ
とがないから、シート本体の接着効果を確実に発揮させ
ることができる。また、配管の周方向において巻き重ね
る部分においては、防食保護層どうしを直に当接させる
から、電熱線への通電電力を調節することで防食保護層
どうしを溶着させることが可能である。その結果、上下
に重ねた防食保護層を一体化して筒状の防食保護層が形
成されるから、配管表面への地下水等の侵入を確実に防
止することができる。
【0008】(構成3)本発明のシートは、請求項3に
記載したごとく、防食保護層3を、熱可塑性および熱収
縮性を有する樹脂で構成し、接着層4を、前記防食保護
層3に比べて低温で可塑化するような熱可塑性を有する
樹脂で構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、接着層を防食保護層に
比べて低温で可塑化させるものとすれば、防食保護層を
加熱し、当該防食保護層が収縮する段階では、接着層は
十分に可塑化しているから、防食保護層の収縮に伴っ
て、前記接着層は周囲から圧縮力を受けることとなる。
このため、仮に、本発明のシートを配管に巻き付けた際
に、両者の間に隙間が生じている場合でも、当該加熱に
伴う防食保護層と接着層との挙動によって、前記隙間が
確実に充填されるから、配管の防食処理がより確実なも
のとなる。
記載したごとく、防食保護層3を、熱可塑性および熱収
縮性を有する樹脂で構成し、接着層4を、前記防食保護
層3に比べて低温で可塑化するような熱可塑性を有する
樹脂で構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、接着層を防食保護層に
比べて低温で可塑化させるものとすれば、防食保護層を
加熱し、当該防食保護層が収縮する段階では、接着層は
十分に可塑化しているから、防食保護層の収縮に伴っ
て、前記接着層は周囲から圧縮力を受けることとなる。
このため、仮に、本発明のシートを配管に巻き付けた際
に、両者の間に隙間が生じている場合でも、当該加熱に
伴う防食保護層と接着層との挙動によって、前記隙間が
確実に充填されるから、配管の防食処理がより確実なも
のとなる。
【0009】尚、上記課題を解決するための手段の説明
中、図面を参照し、図面との対照を便利にするために符
号を記すが、当該記入により本発明が添付図面の構成に
限定されるものではない。
中、図面を参照し、図面との対照を便利にするために符
号を記すが、当該記入により本発明が添付図面の構成に
限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0011】本発明のシートの概要を図1に示す。本発
明のシートは、主に、各種の配管1のうち例えばガス配
管1aの防食塗覆装を補修する場合に用いる。本発明の
シートは、主に、ガス配管に巻き付けるシート本体S
と、当該シート本体Sに通電する加熱手段Kとからな
る。
明のシートは、主に、各種の配管1のうち例えばガス配
管1aの防食塗覆装を補修する場合に用いる。本発明の
シートは、主に、ガス配管に巻き付けるシート本体S
と、当該シート本体Sに通電する加熱手段Kとからな
る。
【0012】前記シート本体Sの形状は略矩形状の平面
状を呈する。説明の便宜上、ガス配管1aの長手方向x
に沿わせる方向をシート本体Sの幅方向Xと称し、ガス
配管1aの周方向yに沿わせる方向をシート本体Sの巻
付方向Yと称する。特に、シート本体Sの巻付方向Yの
寸法は、ガス配管1aの周長を考慮して、所定の重ね代
部2を確保できる長さに設定する。前記シート本体S
は、熱収縮可能な防食保護層3と、前記配管1の外周面
に接着可能な接着層4とで構成する。シート本体Sをガ
ス配管1aに巻き付ける際には、防食保護層3が外側に
露出し、接着層4が防食保護層3とガス配管1aとで挟
持されるように巻き付ける。前記防食保護層3は、熱可
塑性および熱収縮性を有する樹脂で構成する。これによ
り、前記防食保護層3は、シート本体Sをガス配管1a
に巻き付けた後、ガスバーナーや各種のヒーター等で表
面を加熱することにより、シート本体Sは熱収縮してガ
ス配管1aに密着させることができる。前記防食保護層
3は、例えばポリエチレン樹脂で構成する。
状を呈する。説明の便宜上、ガス配管1aの長手方向x
に沿わせる方向をシート本体Sの幅方向Xと称し、ガス
配管1aの周方向yに沿わせる方向をシート本体Sの巻
付方向Yと称する。特に、シート本体Sの巻付方向Yの
寸法は、ガス配管1aの周長を考慮して、所定の重ね代
部2を確保できる長さに設定する。前記シート本体S
は、熱収縮可能な防食保護層3と、前記配管1の外周面
に接着可能な接着層4とで構成する。シート本体Sをガ
ス配管1aに巻き付ける際には、防食保護層3が外側に
露出し、接着層4が防食保護層3とガス配管1aとで挟
持されるように巻き付ける。前記防食保護層3は、熱可
塑性および熱収縮性を有する樹脂で構成する。これによ
り、前記防食保護層3は、シート本体Sをガス配管1a
に巻き付けた後、ガスバーナーや各種のヒーター等で表
面を加熱することにより、シート本体Sは熱収縮してガ
ス配管1aに密着させることができる。前記防食保護層
3は、例えばポリエチレン樹脂で構成する。
【0013】一方、前記接着層4は、前記防食保護層3
に比べて低温で可塑化するような熱可塑性を有する樹脂
で構成する。特に、接着層4の可塑化温度は、前記防食
保護層3の可塑化温度よりも低く設定する。本構成であ
れば、外側の防食保護層3は収縮させつつ、接着層4を
軟化させてガス配管1aの表面に接着されることとな
る。この場合に、防食保護層3の収縮力が、軟化した接
着層4をガス配管1aの径方向Z内方に圧縮するから、
接着層4は、ガス配管1aに確実に押圧され、接着力を
高めることとなる。また、接着層4が軟化するから、仮
に、最初にシート本体Sをガス配管1aに巻き付けた際
に、ガス配管1aと接着層4との隙間が存在している場
合でも、当該隙間は接着層4によって確実に充填される
こととなる。尚、前記接着層4が粘着性を有していれば
いっそう好ましい。粘着性を有していれば、シート本体
Sをガス配管1aに巻き付ける際に、シート本体Sがガ
ス配管1aに確実に固定される。よって、その後のシー
ト本体Sを加熱する場合に、シート本体Sの巻き付けが
緩まないようにシート本体Sを保持する必要等がなくな
るから、前記加熱作業が容易なものとなる。前記接着層
4は、ホットメルトタイプの樹脂あるいは常温で接着効
果を有する軟質の各種樹脂を用いることができ、例えば
変成ポリエチレン樹脂等を用いるのが好ましい。
に比べて低温で可塑化するような熱可塑性を有する樹脂
で構成する。特に、接着層4の可塑化温度は、前記防食
保護層3の可塑化温度よりも低く設定する。本構成であ
れば、外側の防食保護層3は収縮させつつ、接着層4を
軟化させてガス配管1aの表面に接着されることとな
る。この場合に、防食保護層3の収縮力が、軟化した接
着層4をガス配管1aの径方向Z内方に圧縮するから、
接着層4は、ガス配管1aに確実に押圧され、接着力を
高めることとなる。また、接着層4が軟化するから、仮
に、最初にシート本体Sをガス配管1aに巻き付けた際
に、ガス配管1aと接着層4との隙間が存在している場
合でも、当該隙間は接着層4によって確実に充填される
こととなる。尚、前記接着層4が粘着性を有していれば
いっそう好ましい。粘着性を有していれば、シート本体
Sをガス配管1aに巻き付ける際に、シート本体Sがガ
ス配管1aに確実に固定される。よって、その後のシー
ト本体Sを加熱する場合に、シート本体Sの巻き付けが
緩まないようにシート本体Sを保持する必要等がなくな
るから、前記加熱作業が容易なものとなる。前記接着層
4は、ホットメルトタイプの樹脂あるいは常温で接着効
果を有する軟質の各種樹脂を用いることができ、例えば
変成ポリエチレン樹脂等を用いるのが好ましい。
【0014】前記防食保護層3の巻付方向Yに沿う端部
には重ね代部2を形成してある。当該重ね代部2は、図
1に示すごとく、防食保護層3のみによって構成する。
即ち、重ね代部2には接着層4を設けない構成としてお
き、ガス配管1aにシート本体Sを巻き付ける際に、前
記重ね代部2が内側に位置する前記防食保護層3の他方
の端部に直に当接するように構成する。本構成により、
後述するごとく、防食保護層3どうしの融着が確実にな
ると共に、重ね代部2の位置に防食保護層3の大きな段
差が発生するのを防止することができる。重ね代部2の
段差を極力小さくすることで、例えば、当該シート本体
Sである第1シート本体S1を巻き付けた後に、当該第
1シート本体S1に隣接して第2シート本体S2を重ね
巻きする際に、第1シート本体S1と第2シート本体S
2との隙間の発生が最小となって、ガス配管1aの防食
機能がより高まると考えられる。
には重ね代部2を形成してある。当該重ね代部2は、図
1に示すごとく、防食保護層3のみによって構成する。
即ち、重ね代部2には接着層4を設けない構成としてお
き、ガス配管1aにシート本体Sを巻き付ける際に、前
記重ね代部2が内側に位置する前記防食保護層3の他方
の端部に直に当接するように構成する。本構成により、
後述するごとく、防食保護層3どうしの融着が確実にな
ると共に、重ね代部2の位置に防食保護層3の大きな段
差が発生するのを防止することができる。重ね代部2の
段差を極力小さくすることで、例えば、当該シート本体
Sである第1シート本体S1を巻き付けた後に、当該第
1シート本体S1に隣接して第2シート本体S2を重ね
巻きする際に、第1シート本体S1と第2シート本体S
2との隙間の発生が最小となって、ガス配管1aの防食
機能がより高まると考えられる。
【0015】本発明に係るシートでは、ガス配管1aに
対するシート本体Sの巻き付けを確実なものとし、防食
効果を高めるべく、重ね代部2を一体的に融着しえる加
熱手段Kを備えている。即ち、前記加熱手段Kは、図1
および図2に示すごとく、シート本体S自身を加熱する
ための電熱線5を前記重ね代部2に埋設して構成してあ
る。当該電熱線5は、例えば一本の連続したニクロム線
等で構成してあり、前記巻付方向Yに沿った二つの縁部
のうち片側の端部に設けたコネクタ6に接続してある。
当該コネクタ6には、加熱用電源7を接続する。前記電
熱線5に印加する電流・電圧は、加熱用電源7に設けた
コントローラ8を操作して調節する。また、加熱用電源
7には、通電時間を設定するためのタイマー9を備えて
ある。これらを用いることにより、使用するシート本体
Sの大きさ等に応じて電熱線5での発熱量を任意に調節
することができる。
対するシート本体Sの巻き付けを確実なものとし、防食
効果を高めるべく、重ね代部2を一体的に融着しえる加
熱手段Kを備えている。即ち、前記加熱手段Kは、図1
および図2に示すごとく、シート本体S自身を加熱する
ための電熱線5を前記重ね代部2に埋設して構成してあ
る。当該電熱線5は、例えば一本の連続したニクロム線
等で構成してあり、前記巻付方向Yに沿った二つの縁部
のうち片側の端部に設けたコネクタ6に接続してある。
当該コネクタ6には、加熱用電源7を接続する。前記電
熱線5に印加する電流・電圧は、加熱用電源7に設けた
コントローラ8を操作して調節する。また、加熱用電源
7には、通電時間を設定するためのタイマー9を備えて
ある。これらを用いることにより、使用するシート本体
Sの大きさ等に応じて電熱線5での発熱量を任意に調節
することができる。
【0016】前記シート本体Sの巻き付け作業の主な手
順は以下の通りである。例えば、既にガス配管1aに既
に巻き付けられた第1シート本体S1に重ねて新たな第
2シート本体S2を重ね巻きするには、図1に示すごと
く、第1シート本体S1に対して第2シート本体S2を
ガス配管1aの長手方向Xにおいて所定の長さだけオー
バーラップさせつつ巻き付ける。この場合に、第2シー
ト本体S2の重ね代部2に対して、第2シート本体S2
の重ね代部2がガス配管1aの周方向Yにおいて異なる
位置にくるようにする。このように、所謂千鳥状態に前
記重ね代部2を配置することで、地下水等がガス配管1
aの表面に侵入するのを有効に阻止することができる。
順は以下の通りである。例えば、既にガス配管1aに既
に巻き付けられた第1シート本体S1に重ねて新たな第
2シート本体S2を重ね巻きするには、図1に示すごと
く、第1シート本体S1に対して第2シート本体S2を
ガス配管1aの長手方向Xにおいて所定の長さだけオー
バーラップさせつつ巻き付ける。この場合に、第2シー
ト本体S2の重ね代部2に対して、第2シート本体S2
の重ね代部2がガス配管1aの周方向Yにおいて異なる
位置にくるようにする。このように、所謂千鳥状態に前
記重ね代部2を配置することで、地下水等がガス配管1
aの表面に侵入するのを有効に阻止することができる。
【0017】前記シート本体Sは、ガス配管1aの軸芯
Wに対して螺旋状態にならないようにガス配管1aの表
面に巻き付ける。仮に、前記シート本体Sを螺旋状態に
巻き付けた場合には、巻き付け開始側の縁部に対して巻
き付け終了側の接着層4の端部がうまく一致せず、多く
の場合、上層側の重ね代部2近傍の接着層4が下層側の
防食保護層3に乗り上げて重ね部分に生じる隙間が増大
するから好ましくない。図3(イ)には、シート本体S
を巻付けを終了した状態を示す。この状態は、接着層4
の粘着性等を利用してガス配管1aの表面に単に巻き回
しただけの状態である。重ね代部2は、下層の防食保護
層3に重ねて配置する。この時、重ね代部2の近傍の接
着層4は、ガス配管1aの表面から離間している。加熱
用電源7に設けたシート本体Sの巻き付けを終了したの
ち、前記コネクタ6に通電用コード10を接続し、前記
電熱線5に所定の電流・電圧を一定時間だけ通電して前
記重ね代部2を溶融させる。図3(ロ)は、前記電熱線
5に通電して防食保護層3どうしを融着させる過程を示
す。この結果、下層の防食保護層3と上層の防食保護層
3とが融着して一体化される。防食保護層3どうしの融
着に伴い、ガス配管1aから離間していた接着層4は、
ガス配管1aの表面に次第に近接する。その後、通電用
コード10を取り外し、ガスバーナー11等を用いて防
食保護層3の全体を均等に加熱する。図3(ハ)は、防
食保護層3を加熱する状態を示す。当該加熱により、防
食保護層3を熱収縮させ、接着層4を可塑化させる。こ
の結果、防食保護層3は外方から接着層4を強く圧縮
し、可塑化した接着層4は、防食保護層3とガス配管1
aとの間に密に充填される。これにより、シート本体S
の巻き付けが終了する。本構成であれば、前記重ね代部
2が融着して防食保護層3が一体かするから、従来のご
とく当該部分にシール剤を充填する必要はない。また、
防食保護層3の巻付方向Yに延出する縁部についても、
接着層4が密に充填されているから、殆どの場合シール
剤の充填は不用である。ただし、防水機能を確実に発揮
させるべく万全を期す場合には、当該部分にシール剤を
充填しておくとよい。
Wに対して螺旋状態にならないようにガス配管1aの表
面に巻き付ける。仮に、前記シート本体Sを螺旋状態に
巻き付けた場合には、巻き付け開始側の縁部に対して巻
き付け終了側の接着層4の端部がうまく一致せず、多く
の場合、上層側の重ね代部2近傍の接着層4が下層側の
防食保護層3に乗り上げて重ね部分に生じる隙間が増大
するから好ましくない。図3(イ)には、シート本体S
を巻付けを終了した状態を示す。この状態は、接着層4
の粘着性等を利用してガス配管1aの表面に単に巻き回
しただけの状態である。重ね代部2は、下層の防食保護
層3に重ねて配置する。この時、重ね代部2の近傍の接
着層4は、ガス配管1aの表面から離間している。加熱
用電源7に設けたシート本体Sの巻き付けを終了したの
ち、前記コネクタ6に通電用コード10を接続し、前記
電熱線5に所定の電流・電圧を一定時間だけ通電して前
記重ね代部2を溶融させる。図3(ロ)は、前記電熱線
5に通電して防食保護層3どうしを融着させる過程を示
す。この結果、下層の防食保護層3と上層の防食保護層
3とが融着して一体化される。防食保護層3どうしの融
着に伴い、ガス配管1aから離間していた接着層4は、
ガス配管1aの表面に次第に近接する。その後、通電用
コード10を取り外し、ガスバーナー11等を用いて防
食保護層3の全体を均等に加熱する。図3(ハ)は、防
食保護層3を加熱する状態を示す。当該加熱により、防
食保護層3を熱収縮させ、接着層4を可塑化させる。こ
の結果、防食保護層3は外方から接着層4を強く圧縮
し、可塑化した接着層4は、防食保護層3とガス配管1
aとの間に密に充填される。これにより、シート本体S
の巻き付けが終了する。本構成であれば、前記重ね代部
2が融着して防食保護層3が一体かするから、従来のご
とく当該部分にシール剤を充填する必要はない。また、
防食保護層3の巻付方向Yに延出する縁部についても、
接着層4が密に充填されているから、殆どの場合シール
剤の充填は不用である。ただし、防水機能を確実に発揮
させるべく万全を期す場合には、当該部分にシール剤を
充填しておくとよい。
【0018】以上のごとく、本発明の防食シュリンクシ
ートSであれば、防食保護層3の重ね代部2において
は、防食保護層3が溶融し、上下に重ねた防食保護層3
を一体化して筒状の防食保護層3が形成されると共に、
可塑化した接着層4が配管1と防食保護層3との隙間、
あるいは、隣接する防食シュリンクシートSの防食保護
層3と新たに重ね巻きする防食シュリンクシートSの防
食保護層3との隙間を確実に充填するから、配管1表面
への地下水等の侵入を確実に阻止し、優れた防食効果を
発揮させることができる。
ートSであれば、防食保護層3の重ね代部2において
は、防食保護層3が溶融し、上下に重ねた防食保護層3
を一体化して筒状の防食保護層3が形成されると共に、
可塑化した接着層4が配管1と防食保護層3との隙間、
あるいは、隣接する防食シュリンクシートSの防食保護
層3と新たに重ね巻きする防食シュリンクシートSの防
食保護層3との隙間を確実に充填するから、配管1表面
への地下水等の侵入を確実に阻止し、優れた防食効果を
発揮させることができる。
【0019】
【図1】本発明に係る防食シュリンクシートの巻き付け
態様を示す説明図
態様を示す説明図
【図2】本発明に係る防食シュリンクシートの構成を示
す説明図
す説明図
【図3】本発明に係る防食シュリンクシートの巻き付け
過程を示す説明図
過程を示す説明図
1 配管 2 重ね代部 3 防食保護層 4 接着層 5 電熱線 S シート本体
Claims (3)
- 【請求項1】 各種の配管の防食を行うべく、前記配管
の周囲にシート本体を巻き回し、加熱によって前記シー
ト本体を熱収縮させる防食シュリンクシートであって、 前記シート本体を前記配管の外周に巻き回した場合に、
所定の重ね代部が確保できるように前記シート本体を形
成すると共に、 前記シート本体を加熱するための電熱線を前記重ね代部
に埋設してある防食シュリンクシート。 - 【請求項2】 前記シート本体を、熱収縮可能な防食保
護層と、前記配管の外周面に接着可能な接着層とで構成
し、 前記防食保護層に前記重ね代部を形成すると共に、前記
重ね代部を除いた前記防食保護層に前記接着層を積層し
てある請求項1に記載の防食シュリンクシート。 - 【請求項3】 前記防食保護層を、熱可塑性および熱収
縮性を有する樹脂で構成し、前記接着層を、前記防食保
護層に比べて低温で可塑化するような熱可塑性を有する
樹脂で構成してある請求項2に記載の防食シュリンクシ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1532098A JPH11207822A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 防食シュリンクシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1532098A JPH11207822A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 防食シュリンクシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11207822A true JPH11207822A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11885490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1532098A Pending JPH11207822A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 防食シュリンクシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11207822A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107035936A (zh) * | 2016-12-29 | 2017-08-11 | 天津天大天隆科技有限公司 | 室内燃气管道用防腐装置 |
-
1998
- 1998-01-28 JP JP1532098A patent/JPH11207822A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107035936A (zh) * | 2016-12-29 | 2017-08-11 | 天津天大天隆科技有限公司 | 室内燃气管道用防腐装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060518 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060525 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061012 |