JPH11207632A - ポリシャ及びその製造方法並びに研磨工具 - Google Patents

ポリシャ及びその製造方法並びに研磨工具

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JPH11207632A
JPH11207632A JP983298A JP983298A JPH11207632A JP H11207632 A JPH11207632 A JP H11207632A JP 983298 A JP983298 A JP 983298A JP 983298 A JP983298 A JP 983298A JP H11207632 A JPH11207632 A JP H11207632A
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JP
Japan
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polisher
polishing
polishing tool
abrasive
abrasive grains
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JP983298A
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Hisamitsu Miyazaki
久光 宮崎
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MITSUI KENSAKU TOISHI KK
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MITSUI KENSAKU TOISHI KK
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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたって良好な表面精度の研磨が可能
な固定砥粒ポリシャを用いた研磨工具を提供する。 【解決手段】 平均粒径が0.01〜2.0μmの酸化
セリウム、酸化マンガン、酸化チタン、ジルコニア、シ
リカ及び酸化鉄の少なくとも1種を含む研磨砥粒と平均
粒径が0.1〜20μmのポリイミド系樹脂粒子または
フェノール系樹脂粒子との混合物を100〜500Kg
/cm2 で加圧しながら120〜250℃で加熱して所
望形状に成形する。これにより、研磨砥粒を熱硬化性樹
脂中に分散してなり、砥粒容積率が20〜60%であ
り、結合剤容積率が30〜50%であり、気孔容積率が
40%以下であり、ロックアウェル硬度がHスケールで
30以上であるポリシャ4が得られる。このポリシャ4
をエポキシ系接着剤6により定盤2に貼付して、研磨工
具を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨の技術分野に
属するものであり、特に被研磨物を高い面精度で且つ加
工ダメージを生じさせることなしに長期間にわたって研
磨することの可能な固定砥粒担持ポリシャ及びその製造
方法並びに該ポリシャを用いた研磨工具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
DRAMその他のメモリやマイクロプロセッサなどの半
導体装置を製造する際には、半導体基板たとえばシリコ
ン基板(ウエハ)の表面部に適宜の回路素子を作り込
み、該シリコンウエハの表面上に絶縁層や配線層を形成
して上記回路素子とともに所定の電子回路を形成する。
【0003】このような半導体装置の製造の際には、絶
縁層や配線層を形成し所定の形状にパターニングし、更
にその上に絶縁層や配線層を形成し所定の形状にパター
ニングすることが繰り返される。従って、上側の層を形
成する際には、その下地表面がかなりの凹凸をもつよう
になり、そのまま層形成しパターニングしようとしても
良好な厚さ均一性及び良好な形状のパターンの形成が困
難になる。
【0004】近年、次第に多層配線の層数が増大するに
つれて、上記の問題を解決すべく、上側の層を形成する
前に下地層特に酸化シリコン絶縁層の平坦化のための研
磨が行われている。
【0005】この研磨は、従来、ガラスの研磨加工にお
いて使用されている発泡ポリウレタンパッドをポリシャ
として定盤表面に貼付したものを研磨工具として使用
し、該工具を被研磨物(表面に層形成したシリコンウエ
ハ)の表面に適宜の圧力で押圧しながら相対運動させ、
研磨砥粒たとえば酸化セリウム粒子を含む研磨液を供給
しながら研磨加工する、いわゆる遊離砥粒研磨でなされ
ていた。
【0006】しかしながら、この遊離砥粒研磨加工で
は、表面の微細な凹凸を有するシリコンウエハ表面を良
好な平坦度に仕上げることが困難であった。これは、研
磨工具を構成するポリシャたる発泡ポリウレタンパッド
が比較的柔軟であるため、所定の平坦度(表面精度)を
得にくいからである。
【0007】そこで、発泡ポリウレタンパッドなどのポ
リシャの硬度を向上させる努力がなされたが、遊離砥粒
研磨では十分な表面精度が得られない。
【0008】一方、特開平9−232257号公報に
は、酸化セリウムなどの研磨砥粒をフェノールなどの有
機樹脂材料で結合した研磨砥石(ポリシャ)を用いて研
磨する研磨方法が開示されている。ここでは、定盤上に
上記研磨砥石を貼り付けた研磨工具にコロイダルシリカ
等の研磨スラリを供給しながら、被研磨物を研磨する。
【0009】しかしながら、特開平9−232257号
公報の研磨方法では、固定砥粒研磨砥石と遊離砥粒含有
研磨スラリとの併用が行われている。このため、大量の
遊離砥粒含有研磨廃液が発生し、その処理が面倒である
という問題がある。更に、研磨スラリ中に含まれる研磨
砥粒のダストや該研磨砥粒を含むミストが発生しがちで
あるので、これらダストやミストのシリコンウエハへの
到来を防止する対策を要するなどの問題がある。更に
は、以上のような遊離砥粒と固定砥粒との併用では、研
磨砥石の減耗が速く、該研磨砥石の面精度を長期にわた
って維持することが困難であり、このため被研磨物の表
面精度を長期にわたって良好に維持することが困難であ
る。そして、被研磨物の表面精度を長期にわたって良好
に維持しようとすれば、頻繁に砥石の面精度出しのため
のドレッシングを行わねばならないという難点があっ
た。
【0010】そこで、本発明は、遊離砥粒使用に伴う上
記問題点がなく、長期にわたって良好な表面精度の研磨
が可能な固定砥粒ポリシャ及び該ポリシャを用いた研磨
工具を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、研磨砥粒を熱硬化性樹
脂中に分散してなり、砥粒容積率が20〜60%であ
り、結合剤容積率が30〜50%であり、気孔容積率が
40%以下であることを特徴とするポリシャ、が提供さ
れる。
【0012】本発明の一態様においては、前記研磨砥粒
は酸化セリウム、酸化マンガン、酸化チタン、ジルコニ
ア、シリカ及び酸化鉄の少なくとも1種を含むものから
なる。本発明の一態様においては、前記研磨砥粒は平均
粒径が0.01〜2.0μmである。本発明の一態様に
おいては、前記熱硬化性樹脂はポリイミド系樹脂または
フェノール系樹脂である。本発明の一態様においては、
ロックアウェル硬度がHスケールで30以上である。
【0013】また、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、研磨砥粒と熱硬化性樹脂粒子との
混合物を加圧しながら加熱して所望形状に成形すること
を特徴とするポリシャの製造方法、が提供される。
【0014】本発明の一態様においては、前記加圧の圧
力は100〜500Kg/cm2 である。本発明の一態
様においては、前記加熱の温度は120〜250℃であ
る。本発明の一態様においては、前記研磨砥粒として酸
化セリウム、酸化マンガン、酸化チタン、ジルコニア、
シリカ及び酸化鉄の少なくとも1種を含むものを用い
る。本発明の一態様においては、前記研磨砥粒として平
均粒径が0.01〜2.0μmのものを用いる。本発明
の一態様においては、前記熱硬化性樹脂粒子としてポリ
イミド系樹脂粒子またはフェノール系樹脂粒子を用い
る。本発明の一態様においては、前記熱硬化性樹脂粒子
として平均粒径が0.1〜20μmのものを用いる。
【0015】更に、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、上記のポリシャをポリシャ保持部
材に取り付けてなる研磨工具、が提供される。
【0016】本発明の一態様においては、前記ポリシャ
保持部材へのポリシャの取り付けは接着剤での接着によ
りなされている。本発明の一態様においては、前記ポリ
シャの表面には溝が形成されている。本発明の一態様に
おいては、前記ポリシャ保持部材へのポリシャの取り付
けは複数のポリシャセグメントの取り付けによりなされ
ている。本発明の一態様においては、前記ポリシャ保持
部材へのポリシャの取り付けは複数のポリシャペレット
の取り付けによりなされている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0018】図1は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第1の実施形態を示す模式的斜視図である。図1
において、ポリシャ保持部材たる円形定盤2の上面上に
円盤形状のポリシャ4が不図示の接着剤6による接着で
貼付されている。
【0019】円形定盤2は、研磨加工時の研磨液により
化学的に侵食されない材質たとえばステンレススチー
ル、チタン、各種セラミックス、表面処理(陽極酸化、
焼き付けコートなど)により耐食性とされたアルミニウ
ム、耐食性合金(ハステロイ、インコネルなど)などか
らなる。
【0020】ポリシャ4は、研磨砥粒を熱硬化性樹脂中
に分散してなり、砥粒容積率が20〜60%であり、結
合剤容積率が30〜50%であり、気孔容積率が40%
以下である。ポリシャ4は、直径Dφが例えば200〜
1000mmφであり、厚さTが例えば5〜20mmで
ある。このポリシャ4は、研磨砥粒と熱硬化性樹脂粒子
との混合物を加圧しながら加熱して所望形状に成形する
ことにより製造される。
【0021】研磨砥粒としては、酸化セリウム粒子、酸
化マンガン粒子、酸化チタン粒子、ジルコニア粒子、シ
リカ粒子、酸化鉄粒子などの一般的に研磨砥粒として従
来使用されているものであれば使用可能である。このよ
うな研磨砥粒は市販のものでは純度100%ではないこ
とが多く(例えば酸化セリウム砥粒ではランタン、ネオ
ジムなどの希土類元素が含まれることが多い)が、純度
は必ずしも100%でなくともよい。しかし、研磨砥粒
の純度は50%以上であるのが好ましい。また、研磨砥
粒は、上記酸化セリウム粒子、酸化マンガン粒子、酸化
チタン粒子、ジルコニア粒子、シリカ粒子、酸化鉄粒子
などの複数の種類を混在させて使用することが可能であ
る。研磨砥粒としては、平均粒径が例えば0.01〜
2.0μmのものを用いることができる。
【0022】熱硬化性樹脂粒子としては、ポリイミド系
(一部変性したものを含む)樹脂粒子またはフェノール
系樹脂粒子を使用することができる。その粒度は、たと
えば平均粒径0.1〜20μmの範囲のものを用いるこ
とができる。熱硬化性樹脂としては、硬化に要する温度
が比較的高いものが好ましく、ポリイミド樹脂が特に好
ましい。尚、これら熱可塑性樹脂は、シリコンウエハな
どの被研磨物に対して研磨加工時に悪影響を与えるよう
な元素や成分の含有量が許容限度以下であることが望ま
しい。
【0023】ポリシャ4の製造に際しては、以上のよう
な研磨砥粒と熱硬化性樹脂粒子とを所望の比率で配合
し、適宜の時間例えば1時間乾式混合を行い、しかる後
に、混合物を上記ポリシャ4の形状に対応する形状のキ
ャビティを形成し得る金型内に収容し、加熱下で加圧し
て、研磨砥粒を分散させた状態で熱硬化性樹脂粉末どう
しを結合させる。その際に、温度条件及び圧力条件を適
宜選択することで、残存する気孔の容積率を制御するこ
とができる。本発明では、研磨砥粒と熱硬化性樹脂粒子
とが粒体どうしの乾式混合により配合されるので、砥粒
を十分な均一性をもって樹脂粒子中に分散することがで
き、この分散状態は金型内でも維持される。従って、液
状樹脂中に研磨砥粒を配合し成形して得られたポリシャ
に比べて、本発明のポリシャは研磨砥粒の分散状態が良
好である。
【0024】加熱温度は、使用される熱硬化性樹脂粒子
どうしを結合させるに十分な温度であり、例えば120
℃〜250℃とくに150℃〜250℃とすることがで
きる(ポリイミド系樹脂の場合には例えば230℃、フ
ェノール系樹脂の場合には例えば160℃)。また、加
圧圧力は、例えば100〜500Kg/cm2 である。
【0025】以上のようにして製造されるポリシャ4
は、ロックウェル硬度Hスケール(RH)を30以上と
することが可能である。これは、ヤング率で500Kg
/mm 2 にほぼ相当する。このポリシャ硬度は、上記特
開平9−232257号公報に記載の固定砥粒ポリシャ
と比較しても十分に高い値である。
【0026】図1において、Xは定盤2の回転中心を示
す。研磨工具は、不図示の駆動回転手段に取り付けられ
て、回転中心Xの周りで回転せしめられる。尚、所望に
より、ポリシャ4を定盤2に取り付けた状態で回転中心
Xの周りで回転させて、該ポリシャ4の表面(研磨作用
を行う面)更には外周面を研削加工または切削加工して
修正し、所定の表面精度とすることができる。
【0027】図2は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第2の実施形態を示す模式的斜視図である。図2
において、図1におけると同様な機能を有する部材に
は、同一の符号が付されている。
【0028】本実施形態では、定盤2及びポリシャ4が
ともに中央に開口をもつ環形状である点のみ、上記第1
の実施形態と異なる。
【0029】図3は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第3の実施形態を示す模式的平面図である。図3
において、図1におけると同様な機能を有する部材に
は、同一の符号が付されている。
【0030】本実施形態では、ポリシャとして複数のポ
リシャセグメント4’が用いられている点のみ、上記第
1の実施形態と異なる。
【0031】図4は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第4の実施形態を示す模式的平面図である。図4
において、図1におけると同様な機能を有する部材に
は、同一の符号が付されている。
【0032】本実施形態では、ポリシャとして複数のポ
リシャペレット4”が用いられている点のみ、上記第1
の実施形態と異なる。
【0033】図5は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第5の実施形態を示す模式的平面図である。図5
において、図1におけると同様な機能を有する部材に
は、同一の符号が付されている。
【0034】本実施形態では、ポリシャ4として、表面
に溝8が形成されているものを用いている点のみ、上記
第2の実施形態と異なる。溝8は、所望のパターンに形
成することができ、その深さは例えばポリシャ4の厚さ
Tの1/4〜3/4であるが特に制限はない。溝8の形
成は、第2の実施形態のものを作製した後に、研削加工
または切削加工することでなされる。
【0035】図6は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第6の実施形態を示す模式的部分平面図である。
図6において、図3におけると同様な機能を有する部材
には、同一の符号が付されている。
【0036】本実施形態では、ポリシャセグメント4’
の形状及び配列の形態が上記第3の実施形態のものと異
なる。
【0037】図7は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第7の実施形態を示す模式的部分平面図である。
図7において、図6におけると同様な機能を有する部材
には、同一の符号が付されている。
【0038】本実施形態では、ポリシャセグメント4’
の配列の形態が上記第6の実施形態のものと異なる。
【0039】図8は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第8の実施形態を示す模式的部分平面図である。
図8において、図4におけると同様な機能を有する部材
には、同一の符号が付されている。
【0040】本実施形態では、ポリシャペレット4”の
寸法及び配列の形態が上記第4の実施形態のものと異な
る。即ち、第4の実施形態では同一の寸法のポリシャペ
レット4”をほぼ同心状の複数の輪帯のそれぞれにおい
て周方向に配置しているが、本第8の実施形態では各輪
帯ごとに異なる外径寸法のポリシャペレット4”を用い
ている。このように、内周側の輪帯ほど小外径のポリシ
ャペレット4”を用いることで、各輪帯に配置するポリ
シャペレット4”の数を同一にすることができる。
【0041】図9は本発明によるポリシャを用いた研磨
工具の第9の実施形態を示す模式的部分平面図である。
図9において、図4におけると同様な機能を有する部材
には、同一の符号が付されている。
【0042】本実施形態では、ポリシャペレット4”を
正方形格子点上に配列している。
【0043】図10は本発明によるポリシャを用いた研
磨工具の第10の実施形態を示す模式的部分平面図であ
る。図10において、図4におけると同様な機能を有す
る部材には、同一の符号が付されている。
【0044】本実施形態では、ポリシャペレット4”を
正三角形格子点上に配列し、最密充填配列となしてい
る。
【0045】以上の第1〜第10の実施形態の研磨工具
は、図1に関して説明した様に回転中心Xの周りで不図
示の回転駆動手段により回転させ被研磨物ホルダにより
保持された被研磨物の片面を研磨する片面研磨機におい
て使用することができるし、あるいは、これら研磨工具
を2つ対で用いてポリシャどうしが対向するように配置
し、それら1対のポリシャの間に被研磨物を適宜のホル
ダにより保持して配置し、1対の研磨工具を回転中心X
の周りに互いに逆向きに回転させることにより、該被研
磨物の両面を同時に研磨する両面研磨機において、使用
することも可能である。
【0046】更に、本発明の研磨工具は、従来光学素子
の研磨において使用されている揺動式の研磨機において
も使用することができ、被研磨物の被研磨面は平面のみ
ならず球面などの曲面であっても研磨することができ
る。
【0047】また、本発明の研磨工具による研磨の際に
は、研磨液を供給することが好ましい。この研磨液とし
ては、例えば水、超純水、イオン交換水、アルコール類
(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコールなど)などを単独
で或は適宜の比率で混合して、使用することができる。
【0048】以下、本発明の具体的実施例を示す。
【0049】実施例1:平均粒径1μmの酸化セリウム
粒子(純度75%)100重量部と平均粒径10μmの
ポリイミド樹脂粒子20重量部とを乾式混合機で1時間
混合した後に、金型内に充填した。金型の表面温度が2
30℃になるように加熱しながら、300Kg/cm2
の圧力で加圧し、1時間保持した。その後、金型を冷却
して、成形されたポリシャを取り出した。
【0050】得られたポリシャは、Dφ=250mmφ
で、T=10mmで、砥粒容積率が30%で、結合剤容
積率が45%で、気孔容積率が25%で、比重約2.7
で、結合度(ロックウェル硬度)約50のポリシャが得
られた。
【0051】このポリシャを同径のステンレススチール
製定盤の片面にエポキシ系接着剤を用いて貼付して、研
磨工具を作製した。
【0052】この研磨工具を用いてシリコンウエハの表
面に形成された酸化シリコン絶縁層を研磨した場合に
は、従来のポリウレタンパッドからなるポリシャの研磨
工具と酸化セリウム遊離砥粒との組み合わせを用いた遊
離砥粒研磨で同等の被研磨物を研磨した場合と比較し
て、得られる平坦度は約2〜3倍向上した(従来法では
約0.5μmの平坦度誤差があったが、本発明実施例の
ものでは約0.2μmの平坦度誤差であった)。
【0053】実施例2:平均粒径1μmの酸化セリウム
粒子(純度75%)100重量部と平均粒径12μmの
フェノール樹脂粒子30重量部とを乾式混合機で1時間
混合した後に、金型内に充填した。金型の表面温度が1
60℃になるように加熱しながら、500Kg/cm2
の圧力で加圧し、1時間保持した。その後、金型を冷却
して、成形されたポリシャを取り出した。
【0054】得られたポリシャは、Dφ=250mmφ
で、T=10mmで、砥粒容積率が40%で、結合剤容
積率が45%で、気孔容積率が15%で、比重約3.0
で、結合度(ロックウェル硬度)約100のポリシャが
得られた。
【0055】このポリシャを同径のステンレススチール
製定盤の片面にエポキシ系接着剤を用いて貼付して、研
磨工具を作製した。
【0056】この研磨工具を用いてシリコンウエハの表
面に形成された酸化シリコン絶縁層を研磨した場合に
は、従来のポリウレタンパッドからなるポリシャの研磨
工具と酸化セリウム遊離砥粒との組み合わせを用いた遊
離砥粒研磨で同等の被研磨物を研磨した場合と比較し
て、得られる平坦度は約3〜4倍向上した(従来法では
約0.5μmの平坦度誤差があったが、本発明実施例の
ものでは約0.15μmの平坦度誤差であった)。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
研磨砥粒と熱硬化性樹脂粒子との混合物を加圧しながら
加熱して所望形状に成形することで、研磨砥粒を熱硬化
性樹脂中に分散してなり、砥粒容積率が20〜60%で
あり、結合剤容積率が30〜50%であり、気孔容積率
が40%以下であるポリシャが得られ、このポリシャ及
びそれを用いた研磨工具によれば、遊離砥粒研磨に伴う
研磨剤含有研磨液の処理の問題や、該研磨砥粒のダスト
や該研磨砥粒を含むミストが到来して被研磨物を汚染す
るという問題がない。また、従来の合成樹脂結合剤を用
いた固定砥粒ポリシャは、100〜500Kg/cm2
の加圧成形を行ってはおひらず硬度が低いので、良好な
精度を得ることは困難である。これに対して、本発明の
研磨工具では十分に高い硬度を有するので、被研磨物の
高い面精度を得ることができる。
【0058】このように、高い硬度を有することで、耐
久性が向上し、減耗が遅いことから、ポリシャの面の精
度が急激に低下することがなく、このため長時間にわた
ってポリシャの面精度が維持され、長時間自動的に研磨
する自動研磨システムを構成するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第1
の実施形態を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第2
の実施形態を示す模式的斜視図である。
【図3】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第3
の実施形態を示す模式的平面図である。
【図4】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第4
の実施形態を示す模式的平面図である。
【図5】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第5
の実施形態を示す模式的平面図である。
【図6】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第6
の実施形態を示す模式的部分平面図である。
【図7】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第7
の実施形態を示す模式的部分平面図である。
【図8】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第8
の実施形態を示す模式的部分平面図である。
【図9】本発明によるポリシャを用いた研磨工具の第9
の実施形態を示す模式的部分平面図である。
【図10】は本発明によるポリシャを用いた研磨工具の
第10の実施形態を示す模式的部分平面図である。
【符号の説明】
2 ポリシャ保持部材 4 ポリシャ 4’ ポリシャセグメント 4” ポリシャペレット 6 接着剤 8 溝 X 回転中心

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨砥粒を熱硬化性樹脂中に分散してな
    り、砥粒容積率が20〜60%であり、結合剤容積率が
    30〜50%であり、気孔容積率が40%以下であるこ
    とを特徴とするポリシャ。
  2. 【請求項2】 前記研磨砥粒は酸化セリウム、酸化マン
    ガン、酸化チタン、ジルコニア、シリカ及び酸化鉄の少
    なくとも1種を含むものからなることを特徴とする、請
    求項1に記載のポリシャ。
  3. 【請求項3】 前記研磨砥粒は平均粒径が0.01〜
    2.0μmであることを特徴とする、請求項1〜2のい
    ずれかに記載のポリシャ。
  4. 【請求項4】 前記熱硬化性樹脂はポリイミド系樹脂ま
    たはフェノール系樹脂であることを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれかに記載のポリシャ。
  5. 【請求項5】 ロックアウェル硬度がHスケールで30
    以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか
    に記載のポリシャ。
  6. 【請求項6】 研磨砥粒と熱硬化性樹脂粒子との混合物
    を加圧しながら加熱して所望形状に成形することを特徴
    とするポリシャの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加圧の圧力は100〜500Kg/
    cm2 であることを特徴とする、請求項6に記載のポリ
    シャの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱の温度は120〜250℃であ
    ることを特徴とする、請求項6〜7のいずれかに記載の
    ポリシャの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記研磨砥粒として酸化セリウム、酸化
    マンガン、酸化チタン、ジルコニア、シリカ及び酸化鉄
    の少なくとも1種を含むものを用いることを特徴とす
    る、請求項6〜8のいずれかに記載のポリシャの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記研磨砥粒として平均粒径が0.0
    1〜2.0μmのものを用いることを特徴とする、請求
    項6〜9のいずれかに記載のポリシャの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記熱硬化性樹脂粒子としてポリイミ
    ド系樹脂粒子またはフェノール系樹脂粒子を用いること
    を特徴とする、請求項6〜10のいずれかに記載のポリ
    シャの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記熱硬化性樹脂粒子として平均粒径
    が0.1〜20μmのものを用いることを特徴とする、
    請求項6〜11のいずれかに記載のポリシャの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項6〜12のいずれかに記載のポ
    リシャの製造方法により得られたポリシャ。
  14. 【請求項14】 請求項1〜5,13のいずれかに記載
    のポリシャをポリシャ保持部材に取り付けてなる研磨工
    具。
  15. 【請求項15】 前記ポリシャ保持部材へのポリシャの
    取り付けは接着剤での接着によりなされていることを特
    徴とする、請求項14に記載の研磨工具。
  16. 【請求項16】 前記ポリシャの表面には溝が形成され
    ていることを特徴とする、請求項14〜15のいずれか
    に記載の研磨工具。
  17. 【請求項17】 前記ポリシャ保持部材へのポリシャの
    取り付けは複数のポリシャセグメントの取り付けにより
    なされていることを特徴とする、請求項14〜16のい
    ずれかに記載の研磨工具。
  18. 【請求項18】 前記ポリシャ保持部材へのポリシャの
    取り付けは複数のポリシャペレットの取り付けによりな
    されていることを特徴とする、請求項14〜16のいず
    れかに記載の研磨工具。
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