JPH11206974A - パチンコ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】遊技球の流下態様がバラエティに富んでいると
ともに、入賞装置周辺の障害釘の調整が容易なパチンコ
機を提供する。 【解決手段】パチンコ機１は、遊技盤２の表面に、略円
形の遊技領域３が設けられており、遊技領域３の略中央
には、図柄表示装置５が設けられている。そして、図柄
表示装置５の左下方、右下方には、遊技部材７，７が設
置されており、略対称に配置した状態になっている。各
遊技部材７，７は、透明な合成樹脂によって形成されて
おり、遊技球が通過可能な遊技球通路が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】通常のパチンコ機は、遊技盤の表面に、
略円形に誘導レールが立設されており、その誘導レール
の内部が、遊技領域として区画されている。かかる遊技
領域には、各種の入賞装置が設置されているとともに、
入賞装置への遊技球の入賞を制限すべく、多くの障害釘
が植設されている。さらに、遊技領域には、遊技球発射
装置によって打ち込まれた遊技球の流下態様をバラエテ
ィに富んだものとすべく、風車等も設置されている。ま
た、パチンコ機の中には、図柄表示装置と図柄始動口と
が設けられており、図柄始動口に遊技球が入賞した場合
に、図柄表示装置に表示された図柄が変動し、所定時間
後に停止表示となり、停止表示となった図柄が特定の図
柄である場合に、大当たりとなり、遊技者に有利な特定
遊技状態が生起する、いわゆる図柄合わせタイプのパチ
ンコ機がある。一方、パチンコ機においては、入賞装置
への入賞率を調節する場合には、ハンマー等によって、
その入賞装置の上方に植設された障害釘や周囲の障害釘
の間隔が変えられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パチンコ機は、遊技領域に打ち込まれた遊技球が、障害
釘の間隙のみを流下するものであるため、遊技球の流下
態様が単調であり、面白さに欠ける。このため、遊技者
が、遊技に対する意欲を失い易く、いつまでも興味を持
って遊技をし続けることができない、という不具合があ
る。一方、従来のパチンコ機は、入賞装置への入賞率を
調節するためには、入賞装置周辺の多くの障害釘の調整
が必要であるため、かかる障害釘の調整に手間がかか
る。特に、図柄合わせタイプのパチンコ機は、始動入賞
口への入賞率によって大当たりの生起確率が左右される
ため、始動入賞口周辺の障害釘の調整に非常に手間がか
かる。本発明の目的は、遊技球の流下態様がバラエティ
ーに富んでいるとともに、入賞装置周辺の障害釘の調整
が容易なパチンコ機を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の内、請求項１に
記載された発明の構成は、遊技球通路を有する筒状の遊
技部材が、遊技領域に設置されており、その遊技部材
が、遊技領域を流下する遊技球の流下態様に変化を与え
るパチンコ機にある。請求項２に記載された発明の構成
は、請求項１に記載された発明において、遊技部材の上
端縁を遊技球が転動可能になっていることにある。請求
項３に記載された発明の構成は、図柄を変動表示可能な
図柄表示装置と図柄始動口とが、遊技領域に設けられて
おり、図柄始動口への遊技球の入賞を契機として、図柄
表示装置に特定の図柄が表示された場合に、遊技者に有
利な特定遊技状態が生起するパチンコ機であって、前記
遊技領域に、遊技球通路が設けられた筒状の遊技部材
を、その遊技球通路の略延長線上に前記図柄始動口が位
置するように、あるいは上端縁の略延長線上に前記図柄
始動口が位置するように設置したことにある。なお、本
発明でいう筒状には、中空円柱状の他、中空半円柱状
（すなわち、断面Ｕ字状）、断面コ字状等の種々の形状
が含まれる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明のパチンコ機につい
て、図面にしたがって詳細に説明する。

【０００６】図１は、パチンコ機の正面図であり、パチ
ンコ機１は、外周を覆う機枠の内側の上方に、遊技盤２
が嵌め込み設置されており、その遊技盤２の表面には、
誘導レール４によって他の部分と区画された略円形の遊
技領域３が設けられている。そして、遊技領域３の略中
央には、図柄表示装置５が設けられており、図柄表示装
置５の下側には、始動入賞口６が設けられている。ま
た、図柄表示装置５の左下方、右下方には、遊技部材
７，７が設置されており、略対称に配置した状態になっ
ている。さらに、遊技領域３には、大入賞口２０、入賞
装置８，８・・、電飾ランプ２１，２１・・、風車１
０，１０・・等が設置されているとともに、多くの障害
釘９，９・・が植設されている。

【０００７】図２は、遊技部材７を示したものであり、
遊技部材７は、透明な合成樹脂によって断面コ字状に形
成されている。そして、略平行に立設された上部壁面１
１の外側、および下部壁面１２の外側には、それぞれ、
取付片１３が突設されており、その裏面が底面１４と面
一になっている。また、各取付片１３，１３の厚みは、
裏面１４と略同一になっている。一方、図柄表示装置５
の左下方に設置された遊技部材７は、上部壁面１１の右
側および下部壁面１２の左側に、それぞれ取付片１３が
設けられており、図柄表示装置５の右下方に設置された
遊技部材７は、上部壁面１１の左側および下部壁面１２
の右側に、それぞれ取付片１３が設けられている（な
お、各遊技部材７，７は、取付片１３，１３の設置位置
が異なるだけであり、その他の形状は同一である）。さ
らに、各取付片１３，１３には、ネジ挿通孔１５が穿設
されている。なお、上部壁面１１と下部壁面１２との間
隔は、遊技球の直径よりも若干長くなっており、上部壁
面１１と下部壁面１２との間は、遊技球が通過可能な遊
技球通路１６になっている。

【０００８】一方、図６は、遊技部材７，７の設置状態
を示したものであり、遊技盤２表面の各遊技部材７，７
の設置部位には、遊技部材の底面１４の厚みと略同じ深
さの取付凹部２３が設けられている。そして、各遊技部
材７，７は、底面１４および各取付片１３，１３が取付
凹部２３に嵌め込まれた状態で、各取付片１３，１３の
ネジ挿通孔１５の部分がネジ（図示せず）によって、遊
技盤２の表面に螺着されており、底面１４および各取付
片１３，１３の表面と遊技盤２の表面とが面一になって
いる。また、各遊技部材７，７は、上端縁の上部壁面１
１の略延長線上に図柄始動口６が位置するように設置さ
れており、図柄表示装置５の左下方に設置された遊技部
材７、図柄表示装置５の右下方に設置された遊技部材７
は、それぞれ右下がり、左下がりになっている。

【０００９】また、パチンコ機１は、遊技領域３の下側
に供給皿１７が突設されており、供給皿１７の下側に貯
留皿１８が突設されている。さらに、貯留皿１８の右側
には、操作ハンドル１９が突設されている。

【００１０】かかるパチンコ機１は、操作ハンドル１９
が回動操作されると、操作ハンドル１９の後方に設置さ
れた遊技球発射装置（図示せず）によって、遊技球が遊
技領域３に打ち込まれるようになっている。そして、打
ち出された遊技球は、遊技領域３に植設された多くの障
害釘と衝突しながら、次第に流下するが、その際、従来
のパチンコ機と異なり、図３の如く、障害釘９，９・・
の間隙のみを流下するばかりでなく、各遊技部材７，７
の遊技球通路１６内や上部壁面１１上をも転動しながら
流下する。また、パチンコ機１は、打ち込まれた遊技球
が始動入賞口６に入賞した場合には、図柄表示装置５に
表示された図柄が変動し、所定時間後に停止表示とな
り、停止表示となった図柄が特定の図柄である場合に、
大当たりとなり、大入賞口２０が断続的に開成する特定
遊技状態が生起するようになっている。なお、遊技球が
遊技部材７の上部壁面１１上を転動した場合には、一定
の確率で始動入賞口６の上方に流下し、遊技球が他の部
位を流下した場合に比べて高い確率で、始動入賞口６に
遊技球が入賞する。

【００１１】パチンコ機１は、上記の如く、筒状の遊技
部材７，７が遊技領域３に設置されており、遊技領域３
に打ち込まれた遊技球が、障害釘９，９・・の間隙ばか
りでなく、各遊技部材７，７の遊技球通路１６内や上部
壁面１１上をも流下するので、従来のパチンコ機に比べ
て、遊技球の流下態様がバラエティに富んでいる。ま
た、各遊技部材７，７が透明であり、遊技球が遊技球通
路１６内を通過する様子を観察することができるため、
きわめて趣向性が高い。

【００１２】さらに、パチンコ機１は、遊技領域３に、
筒状の遊技部材７を、その上端縁の上部壁面１１の略延
長線上に始動入賞口６が位置するように設置しており、
遊技球が遊技部材７，７の上部壁面１１上を転動すると
一定の確率で始動入賞口６への上方に流下するものであ
り、遊技部材７，７が、始動入賞口６周辺に植設される
障害釘９，９・・の代替として機能するものであるた
め、始動入賞口６の上方の障害釘９，９を調整するだけ
で、非常に容易に始動入賞口６周辺の障害釘を調整する
ことができる。加えて、パチンコ機１は、遊技球が遊技
部材７の上部壁面１１上を転動した場合には、始動入賞
口６に入賞する確率が高いので、遊技者は、遊技球が遊
技部材７の上部壁面１１上を転動するか否かにも興味を
抱くようになり、いつまでも飽きることなく遊技を楽し
むことができる。

【００１３】なお、本発明の遊技機の構成は、上記実施
形態の態様に何ら限定されるものではなく、図柄表示装
置、始動入賞口、遊技部材、大入賞口、入賞装置、電飾
ランプ、風車、供給皿、貯留皿、操作ハンドルの形状、
構造、設置部位、設置個数、障害釘の配置等の構成を、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変
更することができる。

【００１４】たとえば、パチンコ機は、遊技部材を、図
７の如く、底面１４の両端にスロープ２４，２４が設け
られたものに変更しても良い。かかる構成を採用した場
合には、遊技部材７は、遊技盤の表面に、取付凹部を設
ることなく、底面１４および各取付片１３，１３の裏面
を当着した場合でも、遊技球をスムーズに遊技球通路１
６内に導きスムーズに遊技球通路１６外に排出するもの
となる。このため、製造時に遊技盤の表面に取付凹部を
設ける必要がなくなる、というメリットがある。なお、
かかる構成を採用する場合には、必要に応じて、図７の
如く、取付片１３，１３のエッジを面取りすることも可
能である。そのように構成した場合には、遊技球が遊技
部材７の上部壁面１１上を転動する場合の流れがスムー
ズになる、というメリットがある。

【００１５】また、遊技部材は、上記実施形態の如く、
断面コ字状で前面側が開口したものに限定されず、図４
の如く、カバー部２２が断面コ字状に形成されており後
方側が開口したものでも良いし、図５の如く、カバー部
２２が断面Ｕ字状に形成されており後方側が開口したも
のでも良い。なお、かかる構成を採用した場合には、カ
バー部２２の内部が遊技球通路１６として機能する。ま
た、遊技部材は、上記実施形態の如く、直線状に形成さ
れたものに限定されず、曲線状に形成されたものでも良
い。さらに、透明な合成樹脂によって形成されたものに
限定されず、不透明な合成樹脂によって形成されたもの
や金属等によって形成されたものでも良い。しかしなが
ら、遊技部材を透明な合成樹脂によって形成した場合に
は、上記実施形態の如く、遊技球が遊技球通路内を通過
する様子を観察することができるため、パチンコ機の趣
向性が飛躍的に向上するというメリットがある。なお、
パチンコ機は、遊技部材の遊技球通路に遊技球の通過を
検出するセンサを設けて、遊技球が遊技球通路内を通過
した場合に所定の特典を与えるように構成することも可
能である。

【００１６】一方、遊技部材の設置部位は、上記実施形
態の如く、図柄表示装置の左右下方に限定されず、遊技
領域内の他の部位に変更することも可能である。また、
遊技部材を設置する向きも、傾斜状であれば良く、上端
縁（上部壁面）の略延長線上に図柄始動口が位置するよ
うな向きに限定されない。したがって、遊技球通路の略
延長線上に図柄始動口が位置するような向き等の任意の
向きに変更することができる。なお、遊技部材を遊技球
通路の略延長線上に図柄始動口が位置するような向きに
設置した場合には、遊技球が遊技球通路内を通過した場
合に図柄始動口に入賞する確率が高いものとなるので、
遊技者は、遊技球が遊技部材の遊技球通路内を転動する
か否かにも興味を抱くようになり、上端縁の略延長線上
に図柄始動口が位置するような向きに設置した場合と同
様に、いつまでも飽きることなく遊技を楽しむことがで
きる。

【００１７】なお、上記実施形態においては、本発明の
パチンコ機を、いわゆる第１種のパチンコ機に応用した
一例について説明したが、本発明のパチンコ機は、第１
種のパチンコ機にのみ用いられるものではなく、他の種
類のパチンコ機に応用することも可能であるし、多くの
遊技球を使用するパチンコ機以外の遊技機に応用するこ
とも可能である。加えて、本発明のパチンコ機を図柄合
わせタイプのパチンコ機に応用する場合には、パチンコ
機は、遊技球が始動入賞口に入賞した場合に、図柄表示
装置に表示された図柄が変動し、所定時間後に停止表示
となり、停止表示となった図柄が特定の図柄である場合
に特定遊技状態が生起するものに限定されず、図柄表示
装置の図柄が電源投入中常時変動しており、遊技球が始
動入賞口に入賞した場合に、図柄表示装置の図柄が停止
表示となり、停止表示となった図柄が特定の図柄である
場合に特定遊技状態が生起するもの等でも良い。

【００１８】

【発明の効果】請求項１に記載されたパチンコ機は、遊
技球通路を有する筒状の遊技部材が遊技領域に設置され
ており、遊技領域に打ち込まれた遊技球が、障害釘の間
隙ばかりでなく、遊技部材の遊技球通路内をも流下する
ので、従来のパチンコ機に比べて、遊技球の流下態様が
バラエティに富んでおり、趣向性が高い。

【００１９】請求項２に記載されたパチンコ機は、遊技
部材の上端縁を遊技球が転動可能になっており、遊技領
域に打ち込まれた遊技球が、遊技部材の遊技球通路内ば
かりでなく、遊技部材の上端縁をも流下するので、遊技
球の流下態様が一層バラエティに富んでおり、より趣向
性が高い。

【００２０】請求項３に記載されたパチンコ機は、遊技
領域に、遊技球通路が設けられた筒状の遊技部材を、そ
の遊技球通路の略延長線上に図柄始動口が位置するよう
に、あるいは上端縁の略延長線上に図柄始動口が位置す
るように設置しており、遊技部材が、図柄始動口周辺に
植設される障害釘の代替として機能するため、始動入賞
口の上方の障害釘を調整するだけで、非常に容易に始動
入賞口周辺の障害釘を調整することができる。また、遊
技球が遊技球通路内を通過した場合、あるいは上端縁を
転動した場合に、高い確率で始動入賞口に入賞するた
め、遊技者が、遊技球が遊技部材の遊技球通路内を転動
するか否か、あるいは遊技球が遊技部材の上端縁上を転
動するか否かにも興味を抱くようになり、いつまでも飽
きることなく遊技を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機を示す説明図である。

【図２】遊技部材を示す説明図である。

【図３】遊技領域を示す説明図である。

【図４】遊技部材の変更例を示す説明図である。

【図５】遊技部材の変更例を示す説明図である。

【図６】遊技部材の設置状態を示す説明図である。

【図７】遊技部材の変更例を示す説明図である。

【符号の説明】

１・・パチンコ機、２・・遊技盤、３・・遊技領域、４
・・誘導レール、５・・図柄表示装置、６・・始動入賞
口、７・・遊技部材、８・・入賞装置、９・・障害釘、
１０・・風車、１１・・上部壁面、１２・・下部壁面、
１３・・取付片、１４・・底面、１５・・ネジ挿通孔、
１６・・遊技球通路、１７・・供給皿、１８・・貯留
皿、１９・・操作ハンドル、２０・・大入賞口、２１・
・電飾ランプ、２２・・カバー部、２３・・取付凹部、
２４・・スロープ、Ｙ・・遊技球。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技球通路を有する筒状の遊技部材が、
   遊技領域に設置されており、その遊技部材が、遊技領域
   を流下する遊技球の流下態様に変化を与えることを特徴
   とするパチンコ機。
2. 【請求項２】 遊技部材の上端縁を遊技球が転動可能に
   なっていることを特徴とする請求項１に記載のパチンコ
   機。
3. 【請求項３】 図柄を変動表示可能な図柄表示装置と図
   柄始動口とが、遊技領域に設けられており、図柄始動口
   への遊技球の入賞を契機として、図柄表示装置に特定の
   図柄が表示された場合に、遊技者に有利な特定遊技状態
   が生起するパチンコ機であって、 前記遊技領域に、遊技球通路が設けられた筒状の遊技部
   材を、その遊技球通路の略延長線上に前記図柄始動口が
   位置するように、あるいは上端縁の略延長線上に前記図
   柄始動口が位置するように設置したことを特徴とするパ
   チンコ機。