JPH11206181A - センサレス・スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検出装置及びその方法 - Google Patents

センサレス・スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検出装置及びその方法

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JPH11206181A
JPH11206181A JP10008272A JP827298A JPH11206181A JP H11206181 A JPH11206181 A JP H11206181A JP 10008272 A JP10008272 A JP 10008272A JP 827298 A JP827298 A JP 827298A JP H11206181 A JPH11206181 A JP H11206181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SRモータの同期運転を位置検出センサ無し
で行うための位置検出装置とその方法を提供する。 【解決手段】 ステップ関数信号を発生するステップ関
数信号発生回路15と、過渡応答時の時数を定める抵抗
13を介して電源に接続された固定子巻線3と、電源か
ら印加された電圧をステップ関数信号に基づいてステッ
プ関数電圧として、固定子巻線3及び前記抵抗13に印
加するスイッチ14と、ステップ関数電圧により固定子
巻線3及び抵抗13に生じた過渡応答時の電圧を検出す
るインダクタンス検出回路16と、このインダクタンス
検出回路16により検出された検出電圧と回転子突極の
位置に対応してあらかじめ定められた電圧とに基づい
て、回転子突極6の位置を検出する回転位置検出回路1
5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転位置センサ
なしで動作するセンサレス・スイッチドリラクタンスモ
ータ(以下センサレスSRモータと称す)の回転子の位
置を検出する装置及び方法に関するものであり、特に回
転子と固定子の位置関係によって変化する固定子巻線の
インダクタンスの変化から回転子の位置を検出すること
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の一般的なSRモータとそ
の駆動回路を示すものである。1は固定子、3は巻線、
5は回転軸4を中心として回転する回転子である。固定
子1は、6個の固定子突極2と3組の巻線3(簡単の為
に一対のU相U1、U2だけを図示している)で構成さ
れている。回転子5は積層鋼板で構成され、回転子5の
回転軸4から外方向へ放射状に延び、回転子5の周辺部
を中心にして円周方向に一様な間隔で4個の回転子突極
6を構成している。回転子5と同様に、固定子1も積層
鋼板で構成されている。
【0003】直径方向に相対する固定子突極2における
巻線3は、同一方向に磁界を発生するように直列接続さ
れて相巻線を構成しており、巻線数は3個(U、V、
W)である。簡単のためにコイル組のV、Wは図示して
いないが、それらの相巻線に組み合わされる固定子突極
に「V」、「W」の符号がつけられている。
【0004】7はSRモータを駆動する駆動回路であ
り、SRモータのU相巻線U1とU2を励磁するために
用いられる基本的な電気回路だけを図示している。8
a、8bはU相巻線3に流れる電流をON、OFFする
一対のトランジスタ、9a、9bはトランジスタ8a、
8bがOFFしたときに発生する逆起電力を回生する方
向に流すためのダイオード、10はSRモータを駆動す
るための電流を供給する電源である母線電圧、11は回
転子5の回転位置を検出する位置検出センサ、12はト
ランジスタ対8a、8bのON−OFFを制御する制御
回路である。
【0005】次に、動作について図14、図15により
説明する。SRモータの場合、固定子突極2が励磁され
ることにより回転子突極6が磁気抵抗が最小となる向き
に回転子5が磁気吸引され回転するため、励磁された固
定子突極2の磁極には依存しない。従って、駆動回路7
から供給される電流は一方向の電流だけでいいことにな
る。そして、相巻線U、V、Wを順次励磁し、回転子突
極6を固定子の励磁されている突極2に同期して向き合
わせることにより回転子5を回転させる。
【0006】まず、U相巻線3に対しては、トランジス
タ対8a、8bがONすると、電源10→トランジスタ
8a→巻線U1とU2→トランジスタ8bの順に電流が
流れる。トランジスタ対8a、8bがOFFすると、巻
線U1とU2に逆起電力が発生する。この逆起電力のエ
ネルギーは、ダイオード9a→巻線U1とU2→ダイオ
ード9bを通って回生される。この励磁動作は各巻線
U、V、Wに対して順次行われ、モータとしての回転動
作を行う。トランジスタ対8a、8bのON−OFFの
切り替えるタイミングは、回転子5の回転位置を検出す
る位置検出センサ11からの情報をもとに制御回路12
によって行われる。
【0007】図15(a)〜(d)は、固定子突極2と
回転子突極6の位置関係をあらわしたものである。U相
を基準に説明すると、図15(a)のように固定子突極
2と回転子突極6が離れているときにU相に電圧を印加
すると、固定子突極2が励磁され磁気吸引力により固定
子突極2に最も近い回転子突極6が磁気吸引される。磁
気吸引によって、図15(b)のように固定子突極2に
回転子突極6が近づいていく。さらに固定子突極2に回
転子突極6が近づき、図15(c)のように固定子突極
2と回転子突極6が向かい合う。このとき、回転子突極
6に働く吸引力は直径方向のみとなり回転子5を回転さ
せるトルクは発生しない。さらに、図15(d)のよう
に回転子5が回転すると、ふたたび、回転子突極6に回
転方向の力が働き、回転子5に回転トルクが発生する。
この時発生する回転トルクは、図15(a)〜(c)と
反対に方向となる。回転子5が時計方向に回転している
とすれば、その回転を停止する制動力となる。
【0008】回転子5を一方向に回転させるためには、
常に同じ方向のトルクが発生するようにしなければなら
ない。そこで、図15(c)のように固定子突極3と回
転子突極6が向かい合う前に固定子突極3の励磁を停止
しなければならない。このように、SRモータを一定方
向に回転するためには、回転子突極6に対する固定子突
極2の位置に同期して、固定子巻線3に通電するタイミ
ングを切り換えなければならない。このため、従来は回
転子4の位置を検出するために、レゾルバ等の位置検出
センサ11によって回転子5の位置を検出し、その回転
子位置信号を制御回路12へ帰還することにより、固定
子突極巻線3を回転子5の位置に同期して通電してい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のSRモ
ータ駆動装置のように、位置検出センサ11を設けるこ
とにより、SRモータから出てくる結線が増えるため、
例えば、圧縮機のような特殊な空間内で動かす場合は、
その内と外を結ぶための端子の数が増してしまい形状や
コストの面で制約を受けてしまう。このため、その位置
検出センサ11を不要とすることが望ましい。
【0010】SRモータの場合、DCモータのように回
転子5にマグネットがないため固定子巻線3と鎖交する
磁束の変化を利用することはできない。そこで、固定子
突極2に対する回転子突極6の位置によって固定子突極
2の巻線3のインダクタンスが変化するというSRモー
タの特性を利用して回転子突極6の位置を検出すること
ができる。
【0011】図16は回転子突極の回転角に対する固定
子突極巻線のインダクタンスの一般的な変化を示したも
のである。図16の回転角θ1はインダクタンスが最小
で、固定子突極と回転子突極の位置関係は図15(a)
のようになっている。そこから図15(b)のように時
計方向に回転すると、図16のθ2のように固定子突極
巻線のインダクタンスは増加していく。図15(c)の
位置では、図15のθ3のように最大値となる。さらに
図16(d)のように回転させると、図16のθ4のよ
うにインダクタンスは減少していく。このように、固定
子突極に対する回転子突極の位置によって固定子突極の
巻線インダクタンスの大きさは、図16のように周期的
に変化する。
【0012】従って、固定子巻線を励磁するときの固定
子突極に対する回転子突極の位置をあらかじめ決めてお
き、その時の固定子巻線のインダクタンスを求め、その
値に達したときの固定子突極を励磁するタイミングを作
るようにすれば、図14の位置検出センサ11を設けな
くても回転子突極に同期して固定子突極を励磁すること
ができる。
【0013】このように、インダクタンスの値が分かれ
ば、固定子突極に対する回転子突極の位置を推定するこ
とができるが、図16からも分かるように回転子突極角
θ3を中心に対称的になっているため、インダクタンス
の値から一義的に回転子突極の位置を検出することはで
きない。しかし、SRモータの駆動タイミング上、任意
の固定子突極を励磁しているときは、その直前に励磁し
ていた固定子突極の巻線インダクタンスは減少している
ので、この期間にインダクタンスの値を検出すれば、固
定子突極に対する回転子突極の位置が一義的に決まって
くる。
【0014】ただし、固定子突極との位置関係が分かる
のは固定子突極に最も近い回転子突極との位置関係であ
り、回転子のある決まった突極との位置関係は分からな
い。しかし、固定子突極を励磁するタイミングは、回転
子の決まった突極との位置関係で切り換えるのではな
く、固定子突極の近傍にある回転子突極の位置で決まる
ため、その位置関係は必要ない。
【0015】このように、SRモータの特性を生かし、
固定子突極巻線のインダクタンスを検出することにより
回転子突極の位置を検出したものとして、例えば、特表
平8−501920号公報に記載されたシャフト位置セ
ンサ無しでの切替式反作用モータの回転子位置感知装置
では、SRモータの励磁していない固定子突極巻線に連
続的に変動する信号を印加し、その結果、出力される電
流の振幅や位相を検出して回転子の位置を検出してい
る。しかし、連続的に変動する信号やそれを増幅するた
めの回路が必要になり、また、それらの信号を励磁して
いない固定子突極巻線に接続するための切換回路などが
必要となり、回路が複雑になってしまうという問題があ
った。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、専用の回転位置検出センサを用
いることなしに、簡単な回路により、SRモータの回転
子突極に対する固定子突極の位置を検出するセンサレス
SRモータの回転子位置検出装置及びその方法を得るこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるセンサ
レスSRモータの回転子位置検出装置は、ステップ関数
信号を発生するステップ関数信号発生回路と、過渡応答
時の時定数を定める抵抗を介して電源に接続された固定
子巻線と、前記電源から印加された電圧を前記ステップ
関数信号に基づいてステップ関数電圧として、前記固定
子巻線及び前記抵抗に印加するスイッチと、前記ステッ
プ関数電圧により前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた
過渡応答時の電圧または電流を検出するインダクタンス
検出回路と、このインダクタンス検出回路により検出さ
れた検出電圧と回転子突極の位置に対応してあらかじめ
定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子突
極の位置を検出する回転位置検出回路とを備える
【0018】また、ステップ信号発生回路はステップ関
数信号の発生回数を、センサレスSRモータを駆動する
ために、固定子巻線に電圧を印加する回数と同じ、もし
くは、より多くするものである。
【0019】また、ステップ関数信号を発生するステッ
プ関数信号発生回路と、過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して電源に接続された固定子巻線と、前記電源か
ら印加された電圧を前記ステップ関数信号に基づいてス
テップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵抗に
印加するスイッチと、前記ステップ関数電圧により前記
固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧また
は電流を検出するインダクタンス検出回路と、前記イン
ダクタンス検出回路により、現在励磁している相の他の
相の前記固定子巻線に検出された検出電圧または検出電
流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定められた
電圧または電流とに基づいて、前記固定子巻線の励磁開
始をする前記回転子突極の位置を検出する回転位置検出
回路とを備える。
【0020】また、ステップ関数信号を発生するステッ
プ関数信号発生回路と、過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して電源に接続された固定子巻線と、前記電源か
ら印加された電圧を前記ステップ関数信号に基づいてス
テップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵抗に
印加するスイッチと、前記ステップ関数電圧により前記
固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧また
は電流を検出するインダクタンス検出回路と、前記イン
ダクタンス検出回路により、現在励磁している相の前に
励磁していた相の前記固定子巻線に検出された検出電圧
または検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備える。
【0021】また、固定子巻線を励磁するために電流を
ON、OFFするスイッチと、このスイッチを制御する
制御回路とを備えた駆動回路により駆動されるセンサレ
スSRモータの回転子位置検出装置において、ステップ
関数信号を発生するステップ関数信号発生回路と、過渡
応答時の時定数を定める抵抗を介して電源に接続された
固定子巻線と、前記ステップ関数信号発生回路からのス
テップ関数信号と前記制御回路からの前記固定子巻線の
励磁信号に基づいて、前記励磁信号がOFFのときに、
前記ステップ関数信号を出力して前記スイッチをON、
OFFさせることにより、前記電源から印加された電圧
をステップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵
抗に印加させるAND回路と、前記ステップ関数電圧に
より前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の
電圧または電流を検出するインダクタンス検出回路と、
このインダクタンス検出回路により検出された検出電圧
または検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備える。
【0022】また、電源をセンサレスSRモータ用電源
とは別の検出用電源としたものである。
【0023】また、検出用電源と固定子巻線との間に整
流子を備える。
【0024】また、ステップ関数信号に基づいて生成さ
れたステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧
により前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時
の電圧または電流と回転子突極の位置に対応してあらか
じめ定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転
子突極の位置を検出するものである。
【0025】また、ステップ関数信号の発生回数を、セ
ンサレスSRモータを駆動するために、固定子巻線に電
圧を印加する回数と同じ、もしくは、より多くするもの
である。
【0026】また、ステップ関数信号に基づいて生成さ
れたステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧
により、現在励磁している相の他の相の前記固定子巻線
及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧または電流と回
転子突極の位置に対応してあらかじめ定められた電圧ま
たは電流とに基づいて、前記固定子巻線の励磁開始をす
る前記回転子突極の位置を検出するものである。
【0027】また、ステップ関数信号に基づいて生成さ
れたステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧
により、現在励磁している相の前に励磁していた相の前
記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧ま
たは電流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定め
られた電圧または電流とに基づいて、前記回転子突極の
位置を検出するものである。
【0028】また、励磁信号により動作するスイッチに
より電流をON、OFFして固定子巻線を励磁して駆動
するセンサレスSRモータの回転子位置検出方法におい
て、前記励磁信号がOFFのときに、前記ステップ関数
信号により前記スイッチをON、OFFして生成された
ステップ関数電圧を、過渡応答時の時定数を定める抵抗
を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧に
より前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の
電圧または電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
突極の位置を検出するものである。
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、実施の形態
1を図を用いて説明する。図1は実施の形態1である回
転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモータの駆動
装置の構成図であり、説明をし易くするため、1相につ
いて示している。図2は回転子位置検出装置25の動作
波形図、図3は回転子突極の回転角に対する固定子巻線
のインダクタンス変化を示す図である。図1において8
aは固定子巻線3の一端と母線電圧10間に接続された
トランジスタ、8bは固定子巻線3の一端とGND間に
接続されたトランジスタ、9aは固定子巻線3の一端と
GND間に接続されたダイオード、9bは固定子巻線3
の他端と母線電圧10の間に接続されたダイオードであ
る。18はトランジスタ対8a、8bを固定子巻線励磁
信号によってON−OFFさせる制御回路である。
【0030】25はSRモータの回転子の位置を検出す
る回転子位置検出装置であり、固定子巻線3の一端と母
線電圧10との間にトランジスタ8aと並列に接続され
た抵抗13、ステップ関数信号を発生するステップ関数
信号発生回路17、固定子巻線3の他端にトランジスタ
8bと並列に接続されるとともに、抵抗13と固定子巻
線3と直列に接続され、ステップ関数信号発生回路17
から出力されたステップ関数信号に基づいてON−OF
Fされ、母線電圧10をステップ関数電圧として固定子
巻線に印加するスイッチング素子であるトランジスタ1
4、抵抗13と固定子巻線3との接続点から接続され、
ステップ関数電圧により固定子巻線3のインダクタンス
に対応した電圧として検出するインダクタンス検出回路
16、インダクタンス検出回路16から出力された電圧
とあらかじめ設定された回転子突極6の位置に対応した
電圧に基づいて、回転子突極6の位置を表す信号を出力
する回転位置検出回路15からなる。
【0031】次に、SRモータ駆動装置全体の動作を図
1により説明する。U、V、Wのいずれか一つの相の固
定子巻線3に対する、制御回路18からの固定子巻線励
磁信号に基づいて、トランジスタ対8a、8bがONす
ると、母線電圧10→トランジスタ8a→固定巻線3→
トランジスタ8bの順に電流が流れる。トランジスタ対
8a、8bがOFFすると、固定巻線3に逆起電力が発
生する。この逆起電力のエネルギーは、ダイオード9a
→固定巻線3→ダイオード9bを通って回生される。こ
のように励磁動作は各巻線U、V、Wに対して順次行わ
れ、SRモータの回転が行われる。トランジスタ対8
a、8bのON−OFFの切り替えるタイミングは制御
回路18により、回転子位置検出装置25からの情報に
基づいて回転子突極6に対する固定子突極2の位置に同
期して行われる。
【0032】回転子位置検出装置25は、固定子突極2
に対する回転子突極6の位置によって固定子突極2の巻
線3のインダクタンスが変化するというSRモータの特
性を利用したものであり、固定子巻線を励磁するときの
固定子突極に対する回転子突極の位置をあらかじめ決め
ておき、その時の固定子巻線のインダクタンスを求めて
回転子突極の回転角を検出する。そして、制御回路18
は回転子突極6の位置に応じて固定子突極2を励磁する
タイミングを作り、回転子突極6に同期して固定子突極
2を励磁させる。
【0033】次に、回転子の位置検出装置25の動作に
ついて図2、図3により説明する。図2(a)はステッ
プ関数信号発生回路17のステップ関数信号波形図、図
2(b)はインダクタンス検出回路1図6の入力電圧波
形図である。図3は回転子突極6の回転角に対する固定
子突極2のインダクタンスの変化を示したもので、図に
おいて回転子突極6の回転角、θ1、θ2、θ3、θ4
に各々固定子突極2と回転子突極6の位置関係を示す図
a、b、c、dが対応している。
【0034】図2(a)に示されるように制御回路18
からのタイミング信号に基づいてステップ関数信号発生
回路17の出力電圧がONとなると、トランジスタ14
がONとなり、母線電圧10から抵抗13と固定子巻線
3と通ってトランジスタ14に電流が流れる。この時流
れる電流によりインダクタンス検出回路16に入力され
る電圧Vは、 V=Vb×exp(−R×t/L)・・・・・・・・(1) となる。ここで、Vbは、SRモータを駆動するための
母線電圧10の電圧値、Rは母線電圧10と固定子巻線
3との間に接続された抵抗13の抵抗値、tはトランジ
スタ14がONしてからの経過時間、Lは固定子巻線3
のインダクタンスである。
【0035】このときのインダクタンス検出回路16に
入力される電圧Vの電圧波形は図2(b)のようにな
る。そして、図3において固定子突極2と回転子突極6
が離れている回転角θ1に近く、固定子巻線3のインダ
クタンスが小さい場合は、図2(b)の実線のように入
力電圧Vの値は急激に減少するが、固定子突極2と回転
子突極6が向かい合う回転角θ3に近く、インダクタン
スが大きい場合は、一点鎖線のように緩やかに減少す
る。
【0036】ここで、(1)式より母線電圧10の電圧
Vbと抵抗13の抵抗値Rとトランジスタ14がONし
てからの経過時間tがわかれば、Vより固定子巻線3の
インダクタンスLを推定することができる。
【0037】図2からわかるように、インダクタンスの
大きい場合(一点鎖線)の電圧Vとインダクタンスの小
さい場合(実線)の電圧Vは経過時間tが小さいと各々
の電圧Vの差が小さく、検出しにくいので、インダクタ
ンスの大きい場合(一点鎖線)とインダクタンスの小さ
い場合(実線)の電圧Vの差が大きくなるように経過時
間tを決めて検出し易くする必要がある。通常、固定子
巻線3のインダクタンスの最大値が10mH程度で抵抗
が1kΩ程度であれば、経過時間tは4μS程度が望ま
しい。この経過時間tを検出時間とし、このときの電圧
Vの値を過度時の電圧Vsensとする。そして、あら
かじめ、母線電圧10に対する固定子突極2と回転子突
極6の位置関係と、その時のVsensの関係を求めて
おけば、Vsensの値から固定子突極2と回転子突極
6の位置関係が推定できるため容易に所定の位置で励磁
を開始することができる。
【0038】例えば、図3において固定子突極2と回転
子突極6が離れている回転角θ1に対応したVsens
を図2に示すVs1とし、固定子突極2と回転子突極6
が向かい合う回転角θ3のVsensをVs2としたと
きに、Vs1がインダクタンス検出回路16に入力され
たときは、固定子突極2と回転子突極6が離れている回
転角θ1の位置の場合であり、Vs2がインダクタンス
検出回路16に入力されたときは、固定子突極2と回転
子突極6が向き合った回転角がθ3の位置の場合であ
る。なお、検出回路を簡単にするために、検出時間中の
母線電圧は一定電圧になっているのが望ましい。
【0039】インダクタンス検出回路16では、入力さ
れた電圧Vから検出時間後の電圧Vsensを出力す
る。出力された電圧Vsensは、固定子突極2に対す
る回転子突極6の位置に対応した値となる。回転位置検
出15では、インダクタンス検出回路16から出力され
た電圧Vsensとあらかじめ設定された固定子突極2
と回転子突極6の位置関係に相当する電圧との比較を
し、あらかじめ設定された固定子突極2と回転子突極6
の位置に相当する位置を検出し位置検出信号を制御回路
18に送る。
【0040】そして、制御回路18は送られた位置検出
信号から固定子突極を励磁するタイミングを計算しトラ
ンジスタ対8a、8bをONまたはOFFする信号をト
ランジスタ対8a、8bに出力する。同じように、V相
とW相も同じように行う。
【0041】以上のように、従来のように回転軸4の回
転角を検出する位置検出センサ11を設けることなく検
出した回転子突極6の位置に同期して、固定子突極2を
励磁することができる。また、位置検出センサ11を設
ける必要がないので、圧縮機などの特殊な空間にSRモ
ータを入れるときに、SRモータを駆動するための電力
の供給以外の位置センサを駆動するための電力と、位置
センサからの信号を取り出すための端子を追加しなくて
もよく、これら端子のための制約を受けることなく圧縮
機の設計をすることができる。
【0042】なお、ステップ関数信号発生回路17によ
りトランジスタ14がONしたとき、固定子巻線2に印
加されるステップ関数電流の大きさは、回転子5を回転
させるトルクに影響しない大きさが望ましい。また、ス
テップ関数信号発生回路17は、トランジスタ14をO
NまたはOFFするだけなので直接制御回路18から出
力することも可能である。
【0043】実施の形態2.励磁タイミングを得るため
に、励磁開始位置の検出と励磁停止位置の検出を行うた
め、少なくともSRモータ1回転に行う励磁回数と同じ
か、その倍の回数の位置検出が必要である。負荷変動な
どにより固定子突極の回転速度は時々刻々と変化してい
る。固定子巻線の励磁するタイミング精度を上げるため
に、この変化を考慮してさらに多くの回転子突極の位置
検出を行う必要がある。本実施の形態は、回転子位置精
度を上げる方法の一つとして、ステップ関数信号のステ
ップ回数を増すものである。
【0044】本実施の形態の回転子位置検出装置を備え
たセンサレスSRモータの駆動装置の構成図は実施の形
態1で示した図1と同じであるので、動作について説明
する。回転子の位置は、実施の形態1の図2に示すよう
にステップ関数信号発生回路17の電圧がONしてから
あらかじめ定めた検出時間tのインダクタンス検出回路
16の入力電圧から検出する。その後、ステップ関数信
号発生回路17の出力が変化しても回転子の位置検出に
は影響を及ぼさない。そのため、ステップ関数信号の回
数を増すためにインダクタンス検出回路16で検出した
後、すぐにステップ関数発生回路17の信号により、ト
ランジスタ14をOFF−ONすることが可能となる。
ただし、インダクタンスの関係で、流れていた電流を遮
断すると固定子巻線3には逆起電力が発生し、そのエネ
ルギーを消費するための回生電流が流れることになる。
この回生電流が流れている期間に再度ステップ関数電圧
を印加すると、回生電流とステップ関数電圧による電流
との干渉の結果位置検出信号の精度は悪化する。このた
め、この回生期間終了後にステップ関数電圧を印加する
ことが望ましい。
【0045】図4は位置検出装置25の動作波形図を示
すものであり、図4(a)はステップ関数信号発生回路
17のステップ関数信号波形図、図4(b)はインダク
タンス検出回路1図6の入力電圧波形図である。図4
(a)、(b)に示すように、ステップ関数信号発生回
路17の信号を検出時間t後にOFFし、回生時間終了
後で、インダクタンス検出回路16の入力電圧がもとの
電圧に戻ったときにONすることを繰り返す。インダク
タンス検出回路16では、電圧Vが入力される毎に検出
時間t後の電圧Vsensを出力し、回転位置検出15
により回転子突極6の位置を検出する。従って、回転子
突極6の位置が細かく測定される。なお、回生時間は、
母線電圧10、抵抗13、固定子巻線13のインダクタ
ンス、検出時間で決まってくるのであらかじめ求めてお
いた値を使用することができる。
【0046】以上の方法によって、固定子巻線を励磁す
るタイミングの精度を上げることができる。
【0047】なお、ステップ関数信号発生回路17の信
号をパルス状に出力することにより、インダクタンス検
出回路16での電圧検出のための検出時間を、ステップ
関数信号発生回路17のパルス信号のON時間を使って
もよく、インダクタンス検出回路16で検出時間を計測
する為の回路等を削除することができる。さらに、パル
ス信号ONによって生じるインダクタンス検出回路16
への入力電圧の大きさが、あらかじめ設定された固定子
突極2と回転子突極6の位置関係に相当する電圧になっ
たことを検知し、その時のタイミングで励磁開始または
停止位置を検出することもできる。
【0048】実施の形態3.本実施の形態の回転子位置
検出装置を備えたセンサレスSRモータの駆動装置の構
成図は実施の形態1で示した図1と同じであるので、動
作について説明する。図5(a)は、一般的な各相のイ
ンダクタンスの変化と各相に印加する励磁電圧の関係を
表した動作波形図である。各相のインダクタンスに対す
る各相に印加する印加電圧のタイミングは、実際には、
図6に示す動作波形図のように、多少進ませた形で印加
し、回転子突極6回転角θ1を前の回転角θ0とする
が、説明を簡単にするために進み角を無視して説明す
る。
【0049】図5(a)の各相のインダクタンスは、回
転子突極6の回転角によって周期的に変化する。この周
期は、図14のSRモータのように固定子突極2が6極
で回転子突極6が4極の場合90度の周期となる。ま
た、各相の周期のずれはU、V、W相でそれぞれ30度
となっている。SRモータをスムーズに回転するために
は、常に回転子5を一定方向に回転させるためのトルク
が発生する位置で固定子突極2を励磁しなければならな
い。たとえば、θ1でU相巻線を励磁した場合θ3では
U相巻線の励磁を停止しなければならない。同じよう
に、θ3でV相巻線を励磁した場合はθ5でV相巻線の
励磁を停止しなければならない。このように、U相巻線
の励磁を停止したときにV相巻線の励磁を開始するとい
うように順次繰り返していく。
【0050】このように繰り返していく場合、次に励磁
する相の励磁開始位置が分かれば、現在励磁している相
の励磁停止位置を推定することは容易である。つまり、
各相において、固定子突極2に対する回転子突極6の位
置を検出する場合、励磁開始位置と励磁停止位置の両方
を検出する必要はなく、励磁開始位置のみを検出すれば
よいことになる。すなわち、図5(b)に示すように、
U相の励磁開始をするために必要な回転子の位置θ1を
検出し、U相を励磁する。次に、V相の励磁開始をする
ために必要な回転子の位置θ3を検出し、V相を励磁す
る。それをもとに、U相の励磁を停止する。これを繰り
返すことによりSRモータが回転する。
【0051】つまり、U相が励磁しているときは、回転
位置検出回路15によりV相とW相の固定子巻線で実施
形態1や実施形態2のような方法で励磁開始を行うため
の位置検出のみをすればよく、U相の励磁停止の位置検
出はする必要がない。
【0052】以上のように、固定子巻線の励磁タイミン
グを得るための回転子位置検出を励磁開始位置だけの検
出にすることにより、固定子巻線の駆動時の励磁停止位
置検出を行う必要がなくなるため回転位置検出回路を簡
単にすることができ、制御回路も簡素化することができ
る。
【0053】なお、U相とV相が同時にONするような
オーバーラップ制御などの場合でも、V相の励磁開始位
置を基準にU相の励磁停止位置を求めることが容易にで
きる。
【0054】実施の形態4.本実施の形態の回転子位置
検出装置を備えたセンサレスSRモータの駆動装置の構
成図は実施の形態1で示した図1と同じであるので、動
作について説明する。実施の形態3の図5(a)のよう
に各相のインダクタンスは、固定子突極2の回転角によ
って周期的に変化する。このインダクタンスの大きさは
固定子突極2と回転子突極6の位置により決まってく
る。このインダクタンスの大きさがわかれば、回転子突
極6の位置を推定することができる。
【0055】今、図6のθ0で固定子巻線3を励磁しよ
うとした場合、θ0のときのインダクタンスに対するイ
ンダクタンス検出回路16の検出電圧をあらかじめ求め
ておけば、その電圧との比較でθ0の位置が推定でき
る。しかし、θYからθ1の範囲はインダクタンスが最
小で変化がほとんどない。ここで検出されたインダクタ
ンスの値で固定子突極の位置を推定すると、θYからθ
1の範囲で任意の位置を特定することは非常に困難であ
る。
【0056】そこで、回転子突極の位置に対するインダ
クタンスの変化があるθXのような位置で検出すれば、
インダクタンスに対する回転子突極6の位置は一義的に
検出することができる。つまり、インダクタンスの変化
が減少する範囲で検出し、固定子巻線3の励磁開始位置
であるθ0とのずれ分をSRモータの回転数から補正し
て励磁開始を行えば、励磁開始位置で励磁を開始するこ
とができる。
【0057】インダクタンスの変化は上記のように、図
5(a)のように周期的に変化する。このため、ステッ
プ関数電圧により得られたインダクタンス検出電圧か
ら、それが図6に示された上昇範囲内(θ2)の値なの
か、減少範囲(θ4)の値なのか推定することは困難で
ある。
【0058】そこで、本実施の形態は、インダクタンス
検出電圧が上昇範囲内か、減少範囲なのかを推定できる
ようにして回転子突極6の位置を検出するものである。
図7は実施の形態4の動作を示す動作波形図である。図
7(a)は回転子突極6の回転角にたいする固定子巻線
のインダクタンスの波形図、図7(b)はステップ関数
信号発生回路17のステップ関数信号の波形図、図7
(c)はインダクタンス検出電圧の波形図であり、実線
は母線電圧からの降下電圧を示している。
【0059】図7(b)に示すようにステップ関数信号
をインダクタンスの変化が十分に分かる回数で繰り返す
ことにより、図7(c)に示すように、あるステップ関
数電圧で得られたインダクタンス検出電圧値と次のステ
ップ関数電圧で得られたインダクタンス検出電圧値か
ら、インダクタンスが減少範囲にあるのか上昇範囲にな
るのかが推定できる。つまり、あるステップ関数で得ら
れた値より次のステップで得られた値が大きければ上昇
範囲、小さければ減少範囲である。
【0060】図5(a)でわかるように、インダクタン
スが減少範囲のとき、たとえばU相巻線が励磁している
とき(θ1〜θ3の範囲)は、その前に励磁していたW
相のインダクタンスは減少している。図5(a)でW相
の励磁開始位置(θ5、実際には前述したように固定子
巻線のインダクタンスの関係で多少進ませて励磁を開始
する)を検出するときには、インダクタンスがθ1〜θ
3の範囲内で検出すればよい。この期間はU相が励磁し
ている。つまり、検出するタイミングは、現在励磁して
いる相の前に励磁していた相のインダクタンスを検出す
れば、その時はインダクタンスが減少する範囲であるの
で2回以上のインダクタンス検出電圧の比較をする必要
がなくなる。すなわち、回転位置検出回路15により、
現在励磁している相の前に励磁していた相の固定子巻線
3に検出された検出電圧と回転子突極6の位置に対応し
てあらかじめ定められた電圧に基づいて、回転子突極6
の位置を検出される。
【0061】実際には、前述したように、固定子巻線の
インダクタンスの関係で固定子巻線を励磁するタイミン
グを進めているので、現在励磁している相の前の前の相
のインダクタンスも検出することができる。
【0062】以上の方法によって、あらかじめ定められ
た電圧になったことを検出するだけの簡単な回路で検出
することができる。
【0063】実施の形態5.図8は実施の形態5である
回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモータの駆
動装置の構成図である。実施の形態1の図1において、
抵抗13は母線電圧10と固定子巻線3の一端の間に設
けられていた。ここで消費される電力は (母線電圧−固定子巻線の電圧降下)2/抵抗・・・・・・(2) となる。抵抗13の値は、固定子巻線3のインダクタン
スの値を検出するために適当な時定数をとるため、通常
1kΩ程度の値となる。また、検出時の固定子巻線3の
電圧降下は、母線電圧10の1割程度の値を取る。母線
電圧が200Vで抵抗が1kΩとすると消費電力は30
W程度になってしまう。また、SRモータの出力を変更
するために、母線電圧10が変動してしまうため、実施
の形態1の(1)式で電圧の検出に母線電圧10のパラ
メータが入ってしまい、検出方法が複雑になってしま
う。
【0064】そこで、この問題を解決するために、本実
施の形態は図8に示すように母線電圧10とは別の固定
した電源19を設けたものである。このようにすること
により、検出用電源19の電圧をトランジスタ対8を駆
動する電圧、たとえば15Vとすると(2)式より消費
電力は0.2W程度となる。
【0065】以上のように、電源をセンサレスSRモー
タ用電源とは別の検出用電源としたので、検出用の抵抗
の消費電力を小さくすることができ、抵抗そのものも安
価なものを使うことができる。また、検出用電源19の
電圧を一定にすることにより、前述(1)式はインダク
タンスだけの関数となるため、検出方法を単純化するこ
とができる。
【0066】実施の形態6.図9は実施の形態6である
回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモータの駆
動装置の構成図である。実施の形態5の図8において、
検出用電源19を使うことにより抵抗の消費電力を減ら
し、検出の簡素化を図ることができるが、母線電圧10
に比べ検出用電源19の電圧が小さい場合、母線電圧1
0から検出用電源19へ電流が流れる可能性がある。そ
の影響を無くすため、検出用電源19を容量アップなど
の強化策を施す必要が出てくる。そこで、本実施の形態
は図9に示すように、母線電圧10の影響を無くすため
に検出用電源19に逆電流を流さないための整流子20
を設けたものである。このようにすることにより、トラ
ンジスタ対8を駆動するための小容量の電源を使用する
ことができる。
【0067】実施の形態7.実施の形態1の図1や実施
の形態5の図8において、SRモータを駆動する場合に
は、制御回路18からの固定子巻線励磁信号によりトラ
ンジスタ対8はONし、固定子巻線3に電流が流れる。
また、回転位置を検出するためには、ステップ関数信号
発生回路14からの信号によりトランジスタ14をON
−OFFして位置検出用の電流を固定子巻線3に流す。
このようにトランジスタ8a、8b、14は固定子巻線
3に電流を流すためのスイッチとしての働きをするため
に設けてある。
【0068】SRモータ駆動時には制御回路18の固定
子巻線励磁信号によりトランジスタ対8はONしてお
り、ステップ関数信号発生回路17によりトランジスタ
14はONまたはOFF状態になっている。実施の形態
3で説明したように、励磁停止位置の検出は必要ない
為、トランジスタ対8がON状態の間はトランジスタ1
4はONでもOFFでもどちらの状態でも検出には関係
ない。この時、固定子巻線3に流れた電流はトランジス
タ8bを通って流れ出る。トランジスタが14がONの
場合はトランジスタ14にも電流は流れるがスイッチと
しての働きをしているだけなので、固定子巻線3に流れ
る電流には影響しない。
【0069】SRモータ非駆動時には、制御回路18の
固定子巻線励磁信号によりトランジスタ対8はOFFし
ており、ステップ関数信号発生回路17によりトランジ
スタ14はON−OFFしている状態である。トランジ
スタ14がONの状態に固定子巻線3に電流が流れる。
トランジスタ8bとトランジスタ14は、並列に接続さ
れており、ON−OFFするスイッチとしての働きをし
ているだけであるので、どちらかのトランジスタだけに
統一することができる。例えば、トランジスタ14を無
くし、トランジスタ8bがトランジスタ14の動作も兼
ねるということもできる。
【0070】本実施の形態は、トランジスタ8bがトラ
ンジスタ14の動作も兼ねるようにしたものである。図
10は実施の形態7である回転子位置検出装置を備えた
センサレスSRモータの駆動装置の構成図、図11は動
作を示す動作波動図である。図10において実施の形態
1で示した図1と同一または相当部分には、同じ符号を
付し、説明を省略する。21は、ステップ関数信号発生
回路17からの信号と制御回路18からの固定子巻線励
磁信号のANDをとるためのAND回路である。
【0071】このような構成により、SRモータ駆動時
には、制御回路18からの固定子巻線励磁信号はON
(Low−Volt)になるため、トランジスタ8aは
ONする。AND回路21に入力された制御回路18の
固定子巻線励磁信号がONのため、ステップ関数信号発
生回路17からの信号に関係なく出力はONするため、
トランジスタ8bもONする。SRモータ非駆動時には
制御回路18からの固定子巻線励磁信号がOFF(Hi
gh−Volt)のため、トランジスタ8aはOFFす
る。AND回路21に入力された制御回路18の固定子
巻線励磁信号がOFFのため、ステップ関数信号発生回
路17からの入力信号がそのままAND回路21の出力
となり、トランジスタ8bはステップ関数信号発生回路
17の信号が入力されON−OFFする。図11は、そ
の様子を表したものである。図11(b)は、ステップ
関数信号発生回路17の出力信号である。
【0072】以上のように、並列に接続されているトラ
ンジスタ8bとトランジスタ14を別々に設けるのでは
なく、どちらか一つで同じような動作をすることができ
る。
【0073】実施の形態8.図12は実施の形態8であ
る回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモータの
駆動装置の構成図、図13は動作を示す動作波動図であ
る。実施の形態5の図8においては、検出用電源19→
抵抗13→固定子巻線3→トランジスタ14の順で接続
しているが、本実施の形態は、トランジスタ14はスイ
ッチとしての働きをしているだけなので抵抗13と接続
順を入れ替えて、別電源19→トランジスタ14→固定
子巻線3→抵抗13としたものである。
【0074】このような構成により実施の形態4と同様
に回転子突極6の位置が検出される。このときの動作波
形図は図13に示され、図13(a)は回転子突極6の
回転角にたいする固定子巻線のインダクタンスの波形
図、図13(b)はステップ関数信号発生回路17のス
テップ関数信号の波形図、図13(c)はインダクタン
ス検出電圧の波形図である。ただし、この場合、図13
(c)のようにインダクタンス検出回路16に入力され
る信号は、実施の形態4の図7(c)とは逆になる。
【0075】以上のように、電源の電圧を一定にするこ
とにより、検出方法を単純化することができる。
【0076】なお、実施の形態1〜実施の形態8では、
インダクタンス検出回路16はステップ関数電圧により
固定子巻線3及び抵抗13に生じた過渡応答時の電圧を
検出し、回転位置検出回路15は、インダクタンス検出
回路16により検出された検出電圧と回転子突極の位置
に対応してあらかじめ定められた電圧とに基づいて、前
記回転子突極の位置を検出した例を示したが、インダク
タンス検出回路16は過渡応答時の電流を検出し、回転
位置検出回路15は、インダクタンス検出回路16によ
り検出された検出電流と回転子突極の位置に対応してあ
らかじめ定められた電流とに基づいて、前記回転子突極
の位置を検出してもよい。
【0077】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0078】この発明に係わるセンサレスSRモータの
回転子位置検出装置は、ステップ関数信号を発生するス
テップ関数信号発生回路と、過渡応答時の時定数を定め
る抵抗を介して電源に接続された固定子巻線と、前記電
源から印加された電圧を前記ステップ関数信号に基づい
てステップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵
抗に印加するスイッチと、前記ステップ関数電圧により
前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧
または電流を検出するインダクタンス検出回路と、この
インダクタンス検出回路により検出された検出電圧と回
転子突極の位置に対応してあらかじめ定められた電圧ま
たは電流とに基づいて、前記回転子突極の位置を検出す
る回転位置検出回路とを備えたので、回転位置検出セン
サを用いることなしに、簡単な回路により、SRモータ
の回転子突極に対する固定子突極の位置を検出すること
ができる。
【0079】また、ステップ信号発生回路はステップ関
数信号の発生回数を、センサレスSRモータを駆動する
ために、固定子巻線に電圧を印加する回数と同じ、もし
くは、より多くするので、固定子巻線を励磁するタイミ
ングの精度を上げることができる。
【0080】また、ステップ関数信号を発生するステッ
プ関数信号発生回路と、過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して電源に接続された固定子巻線と、前記電源か
ら印加された電圧を前記ステップ関数信号に基づいてス
テップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵抗に
印加するスイッチと、前記ステップ関数電圧により前記
固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧また
は電流を検出するインダクタンス検出回路と、前記イン
ダクタンス検出回路により、現在励磁している相の他の
相の前記固定子巻線に検出された検出電圧または検出電
流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定められた
電圧または電流とに基づいて、前記固定子巻線の励磁開
始をする前記回転子突極の位置を検出する回転位置検出
回路とを備えたので、固定子巻線の駆動時の励磁停止位
置の検出を行う必要がなくなるため検出回路を簡単にす
ることができる。
【0081】また、ステップ関数信号を発生するステッ
プ関数信号発生回路と、過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して電源に接続された固定子巻線と、前記電源か
ら印加された電圧を前記ステップ関数信号に基づいてス
テップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵抗に
印加するスイッチと、前記ステップ関数電圧により前記
固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧また
は電流を検出するインダクタンス検出回路と、前記イン
ダクタンス検出回路により、現在励磁している相の前に
励磁していた相の前記固定子巻線に検出された検出電圧
または検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備えたの
で、検出位置を現在駆動している固定子巻線の前に駆動
していた固定子巻線のインダクタンスを測定することに
より、検出回路が所定の電圧になったことを検出するだ
けの回路のように簡素化できる。
【0082】また、固定子巻線を励磁するために電流を
ON、OFFするスイッチと、このスイッチを制御する
制御回路とを備えた駆動回路により駆動されるセンサレ
スSRモータの回転子位置検出装置において、ステップ
関数信号を発生するステップ関数信号発生回路と、過渡
応答時の時定数を定める抵抗を介して電源に接続された
固定子巻線と、前記ステップ関数信号発生回路からのス
テップ関数信号と前記制御回路からの前記固定子巻線の
励磁信号に基づいて、前記励磁信号がOFFのときに、
前記ステップ関数信号を出力して前記スイッチをON、
OFFさせることにより、前記電源から印加された電圧
をステップ関数電圧として、前記固定子巻線及び前記抵
抗に印加させるAND回路と、前記ステップ関数電圧に
より前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の
電圧または電流を検出するインダクタンス検出回路と、
このインダクタンス検出回路により検出された検出電圧
または検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備えたの
で、SRモータ駆動用のトランジスタとステップ関数電
圧印加用のトランジスタを一つにすることにより、高価
なパワートランジスタ部品を減らすことができる。
【0083】また、電源をセンサレスSRモータ用電源
とは別の検出用電源としたので、検出用の抵抗の消費電
力を小さくすることができ、抵抗そのものも安価なもの
を使うことができる。また、電圧を一定にすることによ
り、検出方法を単純化することができる。
【0084】また、検出用電源と固定子巻線との間に整
流子を備えたので、固定子巻線からの電流を押さえるこ
とにより、検出用電源の電源容量や保護回路を安価にす
ることができる。
【0085】また、ステップ関数信号に基づいて生成さ
れたステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧
により前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時
の電圧または電流と回転子突極の位置に対応してあらか
じめ定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転
子突極の位置を検出するで、回転位置検出センサを用い
ることなしに、簡単な回路により、SRモータの回転子
突極に対する固定子突極の位置を検出することができ
る。
【0086】また、ステップ関数信号の発生回数を、セ
ンサレスSRモータを駆動するために、固定子巻線に電
圧を印加する回数と同じ、もしくは、より多くするの
で、固定子巻線を励磁するタイミングの精度を上げるこ
とができる。
【0087】また、ステップ関数信号に基づいて生成さ
れたステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧
により、現在励磁している相の他の相の前記固定子巻線
及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧または電流と回
転子突極の位置に対応してあらかじめ定められた電圧ま
たは電流とに基づいて、前記固定子巻線の励磁開始をす
る前記回転子突極の位置を検出するので、固定子巻線の
駆動時の励磁停止位置の検出を行う必要がなくなるため
検出回路を簡単にすることができる。
【0088】また、ステップ関数信号に基づいて生成さ
れたステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵
抗を介して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧
により、現在励磁している相の前に励磁していた相の前
記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧ま
たは電流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定め
られた電圧または電流とに基づいて、前記回転子突極の
位置を検出するので、検出回路が所定の電圧になったこ
とを検出するだけの回路のように簡素化できる。
【0089】また、励磁信号によりスイッチにより電流
をON、OFFして固定子巻線を励磁して駆動するセン
サレスSRモータの回転子位置検出方法において、前記
励磁信号がOFFのときに、前記ステップ関数信号によ
り前記スイッチをON、OFFして生成されたステップ
関数電圧を、過渡応答時の時定数を定める抵抗を介して
固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧により前記
固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧また
は電流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定めら
れた電圧または電流とに基づいて、前記回転子突極の位
置を検出するので、SRモータ駆動用のトランジスタと
ステップ関数電圧印加用のトランジスタを一つにするこ
とにより、高価なパワートランジスタ部品を減らすこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモ
ータの駆動回路の構成図である。
【図2】 この発明の実施形態1であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置の動作波形を示す図であ
る。
【図3】 この発明の実施形態1であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置の回転子突極の回転角に対
する固定子巻線のインダクタンスの変化を示す図であ
る。
【図4】 この発明の実施形態2であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置の動作波形を示す図であ
る。
【図5】 この発明の実施形態3であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモ
ータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図6】 この発明の実施形態4であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモ
ータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図7】 この発明の実施形態4であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモ
ータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図8】 この発明の実施形態5であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモ
ータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図9】 この発明の実施形態6であるセンサレスSR
モータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSRモ
ータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図10】 この発明の実施形態7であるセンサレスS
Rモータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSR
モータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図11】 この発明の実施形態7であるセンサレスS
Rモータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSR
モータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図12】 この発明の実施形態8であるセンサレスS
Rモータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSR
モータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図13】 この発明の実施形態8であるセンサレスS
Rモータの回転子位置検出装置を備えたセンサレスSR
モータの駆動回路の動作波形を示す図である。
【図14】 従来の一般的なSRモータとその駆動回路
の構成図である。
【図15】 一般的なSRモータの固定子と回転子の位
置関係を示す図である。
【図16】 一般的なSRモータの固定子巻線のインダ
クタンス変化を示す図である。
【符号の説明】
1 固定子、2 固定子突極、3 固定子巻線、4 回
転軸、5 回転子、6回転子突極、7 駆動回路、8
a、8b、14 トランジスタ、9a、9b、20 ダ
イオード、10 母線電圧、11 位置検出センサ、1
2 制御回路、13 抵抗、15 回転位置検出回路、
16 インダクタンス検出回路、17ステップ関数信号
発生回路、18 制御回路、19 検出用電源、21
AND回路、25回転子位置検出装置。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステップ関数信号を発生するステップ関
    数信号発生回路と、過渡応答時の時定数を定める抵抗を
    介して電源に接続された固定子巻線と、 前記電源から印加された電圧を前記ステップ関数信号に
    基づいてステップ関数電圧として、前記固定子巻線及び
    前記抵抗に印加するスイッチと、 前記ステップ関数電圧により前記固定子巻線及び前記抵
    抗に生じた過渡応答時の電圧または電流を検出するイン
    ダクタンス検出回路と、 このインダクタンス検出回路により検出された検出電圧
    または検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
    め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
    突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備えたこと
    を特徴とするセンサレス・スイッチドリラクタンスモー
    タの回転子位置検出装置。
  2. 【請求項2】 ステップ信号発生回路はステップ関数信
    号の発生回数を、センサレス・スイッチドリラクタンス
    モータを駆動するために、固定子巻線に電圧を印加する
    回数と同じ、もしくは、より多くすることを特徴とする
    請求項1記載のセンサレス・スイッチドリラクタンスモ
    ータの回転子位置検出装置。
  3. 【請求項3】 ステップ関数信号を発生するステップ関
    数信号発生回路と、 過渡応答時の時定数を定める抵抗を介して電源に接続さ
    れた固定子巻線と、 前記電源から印加された電圧を前記ステップ関数信号に
    基づいてステップ関数電圧として、前記固定子巻線及び
    前記抵抗に印加するスイッチと、 前記ステップ関数電圧により前記固定子巻線及び前記抵
    抗に生じた過渡応答時の電圧または電流を検出するイン
    ダクタンス検出回路と、 前記インダクタンス検出回路により、現在励磁している
    相の他の相の前記固定子巻線に検出された検出電圧また
    は検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定
    められた電圧または電流とに基づいて、前記固定子巻線
    の励磁開始をする前記回転子突極の位置を検出する回転
    位置検出回路とを備えたことを特徴とするセンサレス・
    スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検出装置。
  4. 【請求項4】 ステップ関数信号を発生するステップ関
    数信号発生回路と、 過渡応答時の時定数を定める抵抗を介して電源に接続さ
    れた固定子巻線と、 前記電源から印加された電圧を前記ステップ関数信号に
    基づいてステップ関数電圧として、前記固定子巻線及び
    前記抵抗に印加するスイッチと、 前記ステップ関数電圧により前記固定子巻線及び前記抵
    抗に生じた過渡応答時の電圧または電流を検出するイン
    ダクタンス検出回路と、 前記インダクタンス検出回路により、現在励磁している
    相の前に励磁していた相の前記固定子巻線に検出された
    検出電圧または検出電流と回転子突極の位置に対応して
    あらかじめ定められた電圧または電流とに基づいて、前
    記回転子突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備
    えたことを特徴とするセンサレス・スイッチドリラクタ
    ンスモータの回転子位置検出装置。
  5. 【請求項5】 固定子巻線を励磁するために電流をO
    N、OFFするスイッチと、このスイッチを制御する制
    御回路とを備えた駆動回路により駆動されるセンサレス
    ・スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検出装置
    において、 ステップ関数信号を発生するステップ関数信号発生回路
    と、 過渡応答時の時定数を定める抵抗を介して電源に接続さ
    れた固定子巻線と、 前記ステップ関数信号発生回路からのステップ関数信号
    と前記制御回路からの前記固定子巻線の励磁信号に基づ
    いて、前記励磁信号がOFFのときに、前記ステップ関
    数信号を出力して前記スイッチをON、OFFさせるこ
    とにより、前記電源から印加された電圧をステップ関数
    電圧として、前記固定子巻線及び前記抵抗に印加させる
    AND回路と、 前記ステップ関数電圧により前記固定子巻線及び前記抵
    抗に生じた過渡応答時の電圧または電流を検出するイン
    ダクタンス検出回路と、 このインダクタンス検出回路により検出された検出電圧
    または検出電流と回転子突極の位置に対応してあらかじ
    め定められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子
    突極の位置を検出する回転位置検出回路とを備えたこと
    を特徴とするセンサレス・スイッチドリラクタンスモー
    タの回転子位置検出装置。
  6. 【請求項6】 電源をセンサレス・スイッチドリラクタ
    ンスモータ用電源とは別の検出用電源としたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項5記載のセンサレス・スイッ
    チドリラクタンスモータの回転子位置検出装置。
  7. 【請求項7】 検出用電源と固定子巻線との間に整流子
    を備えたことを特徴とする請求項6記載のセンサレス・
    スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検出装置。
  8. 【請求項8】 ステップ関数信号に基づいて生成された
    ステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵抗を
    介して固定子巻線に印加し、 前記ステップ関数電圧により前記固定子巻線及び前記抵
    抗に生じた過渡応答時の電圧または電流と回転子突極の
    位置に対応してあらかじめ定められた電圧または電流と
    に基づいて、前記回転子突極の位置を検出することを特
    徴とするセンサレス・スイッチドリラクタンスモータの
    回転子位置検出方法。
  9. 【請求項9】 ステップ関数信号の発生回数を、センサ
    レス・スイッチドリラクタンスモータを駆動するため
    に、固定子巻線に電圧を印加する回数と同じ、もしく
    は、より多くすることを特徴とする請求項8記載のセン
    サレス・スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検
    出方法。
  10. 【請求項10】 ステップ関数信号に基づいて生成され
    たステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵抗
    を介して固定子巻線に印加し、 前記ステップ関数電圧により、現在励磁している相の他
    の相の前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時
    の電圧または電流と回転子突極の位置に対応してあらか
    じめ定められた電圧または電流とに基づいて、前記固定
    子巻線の励磁開始をする前記回転子突極の位置を検出す
    ることを特徴とするセンサレス・スイッチドリラクタン
    スモータの回転子位置検出方法。
  11. 【請求項11】 ステップ関数信号に基づいて生成され
    たステップ関数電圧を過渡応答時の時定数を定める抵抗
    を介して固定子巻線に印加し、 前記ステップ関数電圧により、現在励磁している相の前
    に励磁していた相の前記固定子巻線及び前記抵抗に生じ
    た過渡応答時の電圧または電流と回転子突極の位置に対
    応してあらかじめ定められた電圧または電流とに基づい
    て、前記回転子突極の位置を検出することを特徴とする
    センサレス・スイッチドリラクタンスモータの回転子位
    置検出方法。
  12. 【請求項12】 励磁信号によりスイッチにより電流を
    ON、OFFして固定子巻線を励磁して駆動するセンサ
    レス・スイッチドリラクタンスモータの回転子位置検出
    方法において、 前記励磁信号がOFFのときに、前記ステップ関数信号
    により前記スイッチをON、OFFして生成されたステ
    ップ関数電圧を、過渡応答時の時定数を定める抵抗を介
    して固定子巻線に印加し、前記ステップ関数電圧により
    前記固定子巻線及び前記抵抗に生じた過渡応答時の電圧
    または電流と回転子突極の位置に対応してあらかじめ定
    められた電圧または電流とに基づいて、前記回転子突極
    の位置を検出することを特徴とするセンサレス・スイッ
    チドリラクタンスモータの回転子位置検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009232573A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Meidensha Corp Pmモータのインダクタンス計測方法
JP2016540471A (ja) * 2013-10-01 2016-12-22 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company リラクタンスモータシステム
CN113311248A (zh) * 2021-06-25 2021-08-27 安徽大学 一种针对磁阻式球形电机的定子线圈电感测量方法
CN115001220A (zh) * 2022-06-30 2022-09-02 天津工业大学 一种用于电机转子位置检测的平面电感线圈

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