JPH11206119A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH11206119A
JPH11206119A JP10007217A JP721798A JPH11206119A JP H11206119 A JPH11206119 A JP H11206119A JP 10007217 A JP10007217 A JP 10007217A JP 721798 A JP721798 A JP 721798A JP H11206119 A JPH11206119 A JP H11206119A
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幸一郎 三浦
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正彦 広川
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寿典 長
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作モードにインダクタ電流連続状態・不連
続状態が存在する場合に,制御アルゴリズムを複雑にす
ることなく,出力安定度が高いスイッチング電源装置を
提供すること。 【構成】 スイッチング電源は,入力電力を断続するパ
ルス状波形にするスイッチ回路と,スイッチング出力を
直流として出力する出力回路と,ディジタル制御部を含
む。ディジタル制御部は,出力電圧又は電流のアナログ
信号をディジタル信号に変換し,スイッチ回路のスイッ
チング周波数,オン時間,オフ時間等を定める指令値を
演算し,スイッチ動作を制御する。検出電流に不連続を
生じる場合の出力電流ディジタル信号に対応する指令値
補償情報を出力電圧ディジタル信号ともに使用してスイ
ッチ回路に与えられる指令値を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上に利用分野】本発明は,スイッチング電源装置
に関する。特に本発明は,入力された電力をスイッチン
グして断続するパルス状の波形のスイッチング出力を形
成するスイッチ回路を備え,該スイッチ回路により形成
されたパルス状の出力を直流に変換して出力するととも
に,直流出力を制御回路によって監視して,この直流出
力が一定となるようにスイッチング動作を制御するスイ
ッチング電源装置に関する。より詳細に述べると,本発
明は,制御回路としてディジタル回路を用いるスイッチ
ング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスイッチング電源装置では,制御
回路はアナログ回路によって構成されるのが普通であ
る。この場合,出力電圧または出力電流を表す信号は,
アナログ信号の形態であり,このアナログ信号がアナロ
グ量として処理され,その処理結果に基づいて,スイッ
チング動作を制御するのに必要な制御信号が得られる。
一般に,スイッチング電源装置においては,制御の最適
化のために,入力電圧や負荷電流の変動に応じて,電力
変換回路の動作モードを変える場合がある。このような
場合には,それぞれの動作モードに応じた複数の制御ア
ルゴリズムをあらかじめ用意しておき,それらを適宜切
り換えて使用することにより最適制御を行う必要があ
る。しかし,従来のアナログ制御回路を用いたスイッチ
ング電源装置においては,制御回路における信号処理
は,すべてハードウェアとしての回路構成により行われ
るため,電力変換回路の動作モードの変化に対応して制
御アルゴリズムを切り換えて最適制御を実現するには,
各制御アルゴリズムに対応した制御回路すなわちハード
ウェアをあらかじめ用意し,動作モードに応じてそれら
を切り換えて使用するようにしなければならない。これ
は,ハードウェアとしての制御回路を複数種類用意しな
ければならないことを意味する。従って,この構成は,
回路構成が著しく複雑になり,現実的とはいえない。
【0003】出力回路をチョークインプット方式平滑回
路で構成した一般的なスイッチング電源装置において
は,負荷電流の大きさに応じて,インダクタを流れる電
流に関して,連続状態と不連続状態の2つの動作モード
が存在する。従来のアナログ制御回路を用いたスイッチ
ング電源装置においては,インダクタ電流の不連続状態
においても,連続状態における制御モデルを用いた信号
処理の方法や手順を採用するのが普通である。その理由
は,負荷状態に応じて信号処理の方法や手順を変えるこ
とが困難であるか,または複雑で経済的でないためであ
る。従って,インダクタ電流が不連続状態になると,制
御モデルが不適当となり,出力電圧安定度や制御系安定
度において満足できなくなる。スイッチング電源装置に
おいて,制御回路をディジタル回路で構成すると,アナ
ログ回路で構成した場合と比べて出力信号を検出してか
ら制御信号を出力するまでの信号処理時間が長くなる傾
向にある。このことは,負荷電流や入力電圧が急変した
時や異常状態が発生した時の追随性が,アナログ回路で
構成した場合よりも悪くなる傾向にあることを意味して
いる。
【0004】特開昭62-225163 号公報には,スイッチン
グ電源装置において,スイッチ回路にディジタル制御装
置を使用する技術が開示されている。この公開特許公報
に開示されたスイッチング電源装置は,入力電力をスイ
ッチングするチョッパ回路と負荷変動を検知する検知回
路とを備え,該チョッパ回路の制御のためにディジタル
・コントローラが設けられる。このディジタル・コント
ローラは,検出回路により検出された信号に基づいて所
定のデューティ比の制御パルスを生成し,この制御信号
をスイッチ回路に与えて該スイッチ回路の動作を制御す
る。この公開特許公報は,この種のディジタル制御装置
を備えたスイッチング電源装置において,該スイッチン
グ電源装置の負荷変動に対応して,適切なスイッチング
制御ができるようにする技術を教示する。すなわち,こ
の公開特許公報が推奨する構成は,スイッチ回路の制御
のために,あらかじめ負荷に応じて設定されるべき制御
量が記憶されている記憶回路を備えており、この記憶回
路から負荷に応じた制御量を読み出して所定のデューテ
ィ比の制御パルスを生成するものである。この場合,記
憶回路にはスイッチング電源装置の動作範囲内すべての
制御データを記憶させておく必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は,動作
モードにインダクタ電流連続状態・不連続状態が存在す
る場合に,制御アルゴリズムを複雑にすることなく,出
力安定度が高いスイッチング電源装置を提供することで
ある。本発明のもう一つの課題は,記憶しているべき指
令値情報を装置の起動時または動作中のいずれか一方或
いは両方において記憶・修正可能なスイッチング電源装
置を提供することである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上述した課題解決のた
め,本発明に係るスイッチング電源は,入力された電力
をスイッチングして断続するパルス状の波形を形成する
スイッチ回路と,スイッチング出力を直流に変換して出
力する出力回路と,ディジタル制御部とを含む。このデ
ィジタル制御部は,出力回路から出力される電圧及び/
または電流のアナログ信号が入力され該アナログ信号を
ディジタル信号に変換し,得られた出力電圧ディジタル
信号及び/または出力電流ディジタル信号に基づいて,
スイッチ回路のスイッチング周波数,オン時間またはオ
フ時間の少なくとも一つを定める指令値を演算し,この
指令値に基づいてパルスを生成し,このパルスをスイッ
チ回路に供給してそのスイッチ動作を制御する。
【0007】特に、本発明によるスイッチング電源装置
は、出力回路の出力電流の検出部が負荷条件によって電
流不連続を生じる部位に設けられており,検出電流に不
連続を生じる低負荷領域における出力電流ディジタル信
号に対応する指令値補償情報が記憶手段に記憶され,検
出電流に不連続を生じる負荷条件では,該指令値補償情
報と出力電圧ディジタル信号に基づいてスイッチ回路に
与えられる指令値を演算するようになったことを特徴と
する。ここで、負荷条件によって電流不連続を生じる部
位とは、出力回路にインダクタが設けられた構成では、
インダクタ電流を検出する部位であり、出力回路にイン
ダクタを備えていない構成では、例えば出力回路の平滑
用コンデンサとスイッチ回路の間の部位である。本発明
の一態様においては,出力電圧アナログ信号及び/また
は出力電流アナログ信号は,スイッチ回路のスイッチン
グ周期に同期して,スイッチング周期の同位相において
取り込まれ,このアナログ信号に基づいて出力電圧ディ
ジタル信号及び/または出力電流ディジタル信号が得ら
れる。出力電流アナログ信号は,出力回路のどの部分を
流れる電流でも良い。例えば,出力回路に出力を整流し
平滑化するための平滑化回路が設けられ,この回路にイ
ンダクタが備えられる場合には,該インダクタを流れる
インダクタ電流を検出し,出力電流アナログ信号を得る
ことができる。
【0008】指令値演算の周期はスイッチング周期の整
数倍とし,アナログ信号の取込みは指令値演算の周期ご
とに少なくとも1回ずつ行われる。スイッチング電源装
置においては,出力回路で平滑化された出力もスイッチ
回路のスイッチング周期に対応してある程度の周期的変
動を伴っているが,スイッチング周期の同位相において
取り込んだアナログ信号に基づいてディジタル信号を生
成し,指令値の演算に使用することにより,この周期的
変動の影響を抑制することができる。従って,本発明の
この態様においては,データの平均化のようなデータ前
処理を省略することができる。指令値演算において,記
憶手段に記憶されている情報を利用する本発明の一態様
においては,必要な情報は,出力電圧ディジタル信号及
び/または出力電流ディジタル信号と記憶されている情
報とを照合することで得られる。このようにして得られ
た情報を利用することにより,制御アルゴリズムに基づ
く複雑な指令値演算を必要とすることなく,容易に指令
値を求めることができるので,信号処理(演算)時間の
短縮が可能となる。さらに,この態様においては,記憶
手段にあらかじめ情報を記憶させておくほかに,必要な
情報を記憶手段に記憶していく,または記憶していた情
報を修正することも可能である。記憶しているべき情報
を適宜記憶・修正可能にすることにより,事前に制御ア
ルゴリズム(演算結果)に対する補正を必要に応じて行
えるため,最適な制御を容易に実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るスイッチング
電源装置の電気回路図を示す。本発明に係るスイッチン
グ電源は,入力された電力をスイッチングしてパルス状
の波形を形成するスイッチ回路40と,スイッチングされ
たパルス状波形の出力を直流に変換して出力する出力回
路50と,ディジタル制御部70とを含む。この実施例にお
いて,スイッチング電源装置は,交流電力を入力する入
力端子IN1, IN2を有しており,該入力端子IN1, IN2に供
給された交流電力は,入力フィルタ10を通して,整流平
滑化回路20に印加される。整流平滑化回路20は全波整流
ダイオード21と平滑コンデンサ22とを含んでいる。整流
平滑化回路20の出力はスイッチ回路40に供給される。
【0010】スイッチ回路40は,整流平滑化回路20から
供給される電力をオン・オフ制御するように働く。 ス
イッチ回路40は,電界効果トランジスタ(FET)で構成さ
れたスイッチング素子42と,そのオン・オフ出力を出力
回路50に結合する主トランス41を備える。スイッチング
素子42のドレインは主トランス41の一次側コイル411の
一方の端子に直列に接続されている。主トランス41の一
次側コイル411 の他方は,整流平滑化回路20に接続され
ている。出力回路50は,整流平滑化回路であり,スイッ
チ回路40から供給されたスイッチング出力を直流に変換
して出力する。直流出力Voは出力端子OUT1, OUT2から負
荷Z に供給される。出力回路50の電源供給ラインには,
出力電流Iを検出する出力電流検出回路60が結合されて
いる。出力回路50は、安定化出力を得るため,チョーク
インプット方式平滑化回路で構成される。図示された平
滑化回路は,ダイオード51, 52と,インダクタ53と,コ
ンデンサ54とを含んでいる。一方のダイオード51は,ア
ノードが主トランス41の2次側コイル412 の一方の端子
に直列に接続されている。他方のダイオード52は,主ト
ランス41の2次側コイル412 に並列で,カソードがダイ
オード51のカソードに接続されている。インダクタ53
は,ダイオード51とダイオード52の接続点に接続されて
いる。コンデンサ54は,インダクタ53の出力端に接続さ
れている。
【0011】出力回路50からの出力は電圧アナログ信号
AS1 として取り出され,出力電流検出回路60からの出力
は電流アナログ信号AS2 として取り出され,これらのア
ナログ信号はディジタル制御部70に供給される。そし
て,このディジタル制御部70からの制御出力がスイッチ
回路40を構成するスイッチング素子42に供給される。ス
イッチング素子42は,オン時間とオフ時間の和として定
義できるスイッチング周期における該オン時間とオフ時
間の比,すなわちデューティ比を定めるように作動す
る。ディジタル制御部70は,出力回路50から出力される
電圧アナログ信号AS1 と出力電流検出回路60から出力さ
れる電流アナログ信号AS2 を入力として受け,これらア
ナログ信号AS1, AS2をディジタル信号にそれぞれ変換す
る。ディジタル制御部70は,得られた出力電圧ディジタ
ル信号及び出力電流ディジタル信号とに基づいて,スイ
ッチ回路40のオン時間及びオフ時間を定める指令値演算
する。スイッチ回路40のオン時間及びオフ時間を定める
代わりに,あるいはそれに加えて,スイッチング周期を
定めるようにしても良い。指令値演算のサイクル時間
(以下,「制御周期」と呼ぶこともある)はスイッチン
グ周期の整数倍とし,複数回のスイッチング周期ごとに
一回の指令値演算が行われる場合もある。
【0012】指令値演算において,記憶手段に記憶され
ている情報を利用する態様においては,必要な情報は,
出力電圧ディジタル信号及び/または出力電流ディジタ
ル信号と記憶手段に記憶されている情報とを照合するこ
とで得られる。更に,この態様においては,記憶手段に
あらかじめ情報を記憶させておくほかに,必要な情報を
記憶手段に記憶していくか,または記憶していた情報を
修正していくことも可能である。次に,ディジタル制御
部70は,演算により得られた指令値に基づいてパルスを
生成し,このパルスをスイッチ回路40に供給してそのス
イッチ動作を制御する。これにより,出力端子OUT1, OU
T2に現れる直流出力電圧Voおよび直流出力電流Iが制御
される。
【0013】上述したように,本発明によるスイッチン
グ電源装置は,ディジタル制御部70を有するディジタル
制御方式を採用するので,動作モードごとの制御アルゴ
リズムを,ソフトウェアで容易に切り換えて実行するこ
とが可能になる。また,制御アルゴリズムの数の増加に
はソフトウェアによって対応できるので,回路が複雑化
することはない。更に,必要な制御アルゴリズムはソフ
トウェアによって実行することができるので,ディジタ
ル制御部70のハードウェアを標準化することができる。
図2は,本発明に係るスイッチング電源装置の更に具体
的な電気回路図を示すものである。図2において,図1
と同一の構成部分は,同一の参照符号を付し,説明は省
略する。この実施例において,整流平滑化回路20には起
動回路30が接続されている。起動回路30は,交流電源投
入後の立ち上げ時に,ディジタル制御部70を動作させる
電力を発生させる。起動回路30の出力側には,駆動回路
90が接続されている。
【0014】主トランス41には,補助電源回路80が接続
されている。この補助電源回路80はディジタル制御部70
の電源を構成するものであって,主トランス41に設けら
れた補助巻線81に,整流平滑化回路を含む回路82が接続
されている。補助電源回路80は,ディジタル制御部70に
供給される電源電圧を生成し,この電源電圧はディジタ
ル制御部70に備えられた電源端子T5〜T7に供給される。
出力電流検出回路60は,インダクタ電流I を検出する電
流センサ61と電流値を電圧値に変換する抵抗62とを備え
る。電流センサ61はインダクタ53と直列となるように接
続される場合もある。本実施例においては,出力回路50
がチョークインプット方式整流平滑化回路となっている
ので,出力電流検出回路60は出力回路50に含まれるイン
ダクタ53のインダクタ電流を電圧値として検出すること
になる。以下,出力電流検出回路60をインダクタ電流検
出回路60と称することとする。
【0015】次に,ディジタル制御部70は,AD 変換部7
2,ディジタル信号処理部71及びパルス生成部73を備え
る。ディジタル制御部70は,主要素として,DSPと称され
ているディジタル・シグナル・プロセッサを含む。 DSP
としては,AD 変換部72をその構成に含むものもある。デ
ィジタル制御部70として,DSPを用いる場合,パルス生成
部73はDSP の内部要素として備えても良いし,その一部
または全部を外部要素としてDSP に外付けしても良い。
AD変換部72は,出力電圧アナログ信号AS1,インダクタ電
流アナログ信号AS2 を,ディジタル信号DS1, DS2にそれ
ぞれ変換する。 AD 変換部72は,AD 変換部721及びAD変
換部722 を含むこともできる。ここで,AD 変換部721 に
は端子T1を通して出力電圧アナログ信号AS1 が供給さ
れ,AD 変換部722 には端子T2を通してインダクタ電流ア
ナログ信号AS2 が供給される。
【0016】ディジタル制御部70のディジタル信号処理
部71は,プログラム・メモリ713と,データ・メモリ
714,715, 716と,主演算部(以下CPU と称する)711と
を備える。データ・メモリ714, 715は,AD 変換部72から
供給される各ディジタル信号DS1, DS2のデータを一時格
納する。 AD 変換部72からのディジタル信号の供給は,
各スイッチング周期ごとに行っても良いが,指令値演算
のサイクル時間,すなわち制御周期ごとに行っても良
い。いずれにしても,スイッチング周期または制御周期
に同期して,同位相におけるデータを供給することが好
ましい。同位相のデータに基づいて指令値の演算を行う
ことにより,データの平均化のようなデータ前処理を省
略することができる。 CPU711 は,バス712 を経由し
て,データ・メモリ714, 715からデータを取り込み,そ
の四則演算・ 論理演算など必要な演算を行う。
【0017】パルス生成部73は,カウンタ731, 732, 73
3 と,ラッチ回路734 と,出力回路735 とを備える。カ
ウンタ731 は,ディジタル信号処理部71から与えられる
指令値に基づいて,主スイッチ42のオフ・タイミングを
定める。カウンタ732 は,ディジタル信号処理部71から
与えられる指令値に基づいて,主スイッチ42のオン・タ
イミングを定める。カウンタ733 は,指令値演算のサイ
クル時間,すなわち制御周期を定める。ラッチ回路734
は,カウンタ732 で設定されたオン・タイミングでセッ
ト(論理値1)され,カウンタ731 のオフ・タイミングで
リセット(論理値0)される。この動作により,ラッチ回
路734 からは主スイッチ42を駆動するパルスが出力され
る。
【0018】駆動回路90は,駆動信号をスイッチ回路40
に伝送するパルストランス91と抵抗92を備える。ディジ
タル制御部70からの駆動信号は抵抗92を通して主スイッ
チ42に伝送される。次に,図示された実施例の回路の動
作について説明する。図3は,本発明に係るスイッチン
グ電源装置の動作についてのフローチャートである。こ
のフローチャートは,電源投入時の動作と,定常時の動
作との両者を含んでいる。 1. 電源投入時の動作 電源を投入すると,1次側整流ダイオード・ブリッジ21を
通りコンデンサ22に充電電流が流れる。コンデンサ22の
電圧が所定値に達すると,起動回路30及び補助電源回路
80が順次動作を開始し,装置の各部に電力が供給され
る。ここで,デジタル信号処理部71のCPU711は,制御プ
ログラムにより,電源の起動動作を開始する。すなわ
ち,ディジタル制御部70に供給される電圧が所定値にな
ると,CPU711はプログラム・メモリ713 に記述された制
御プログラムの内容を順次実行し,CPU711 内部のレジス
タやパルス生成部73などの初期設定と出力信号に応じた
指令値情報を順次データ・メモリ716 に記憶していく。
その後,CPU711 は,AD 変換部721, 722を通して,データ
・メモリ714, 715に一時記憶されている出力電圧ディジ
タル・ データ及びインダクタ電流ディジタル・ データを
読み取る。
【0019】CPU711は,読み取られたディジタル・ デー
タに基づき,装置が起動中であるか否かを判断する。
起動中であるか否かは,例えば,定常動作時に得られる
出力電圧値をプログラム・メモリ713 に記憶しておき,
この記憶された出力電圧値と読み取られたデータ 値と
を比較することによって判断できる。起動中である旨の
判断(YES) がなされた場合,起動時の制御アルゴリズム
にしたがって,主スイッチ42のオン時間を計算する。こ
の演算結果に基づき,カウンタ731 , 732 及びラッチ回
路734 により,所定のオン時間を持つパルスが生成され
る。生成されたパルスは,出力回路735 を通して駆動信
号として送出される。そして,この駆動信号が駆動回路
90のパルストランス91から抵抗92を通って主スイッチ42
に送出され,1次側電力が出力回路50に伝送される。こ
れにより,装置は負荷に電力の供給を開始する。この
際,電源投入時( 起動時) の制御アルゴリズムが選択さ
れているため,主スイッチ42のドレイン電流が過大にな
らないように,ソフトスタート制御されて電力が供給さ
れる。
【0020】CPU711は,装置が起動中ではないと判断さ
れるまで,起動時の制御アルゴリズムに基づいて,主ス
イッチ42のオン時間とオフ時間の比率を制御する。 2. 定常時の動作 上述の起動動作によって,例えば出力電圧Voが定常値に
達すると,CPU711 は起動動作が終わった旨の判断(No)を
し,定常動作に移る。次に定常動作について説明する。 2-1. 一般的な制御動作 出力回路50の出力電圧Voのアナログ信号AS1 は,ディジ
タル制御部70に取り込まれ,AD 変換部721 によってディ
ジタル信号DS1 に変換される。この変換されたディジタ
ル信号DS1 はデータ・メモリ714 に一時的に記憶され
る。インダクタ電流検出回路60によって得られたインダ
クタ電流I のアナログ信号AS2 は,ディジタル制御部70
に取り込まれ,AD 変換部722 によってディジタル信号DS
2 に変換される。インダクタ電流ディジタル信号DS2
は,データ・メモリ715 に一時的に記憶される。
【0021】CPU711は,制御プログラムに基づいて,デ
ータ・メモリ714, 715の内容を読み取る。そして,読み
取られたデータを用いて,スイッチ回路40に含まれる主
スイッチ42のオン時間及びオフ時間を定める指令値を計
算する。 CPU711 によって計算された指令値は,パルス
生成部73に取り込まれる。時刻t1においてパルス生成部
73のカウンタ732 がオーバフローまたはアンダフローす
ると,それに対応した信号がラッチ回路734 に供給され
る。ラッチ回路734 は,この信号によって出力が論理値
1 にセットされる。次に,CPU711 によって指令されたオ
ン時間を経過すると,カウンタ731 がオバーフローまた
はアンダフローし,主スイッチ42のオフ・タイミングを
設定する。カウンタ731 のリップルキャリー信号または
ボロー信号は,ラッチ回路734 に供給される。ラッチ回
路734 は,この信号によって出力が論理値0にリセット
される。これにより,ラッチ回路734 からは主スイッチ
42を駆動するオン時間のパルスが出力される。
【0022】指令値演算の制御周期は,カウンタ733 に
よって設定される。制御周期は,スイッチング周期の整
数倍m とする。こうすることにより,データ・メモリ71
4, 715には,制御周期間のスイッチング周期の整数倍m
ごとに,検出した各検出信号値が蓄積されることにな
る。 CPU711 は,データ・メモリ714, 715からデータを
読み取り,定常動作時の制御アルゴリズム(例えば,定
電圧動作時の制御アルゴリズムなど)により,主スイッ
チ42のオン時間を計算する。そして,制御周期ごとに更
新された指令値をパルス生成部73に供給する。出力回路
735 は,ラッチ回路734 から供給されるパルスを,パル
ストランス91を介して主スイッチ42のゲートに供給す
る。これにより,出力回路50の出力電圧Vo及びインダク
タ電流Iが,CPU711 の制御アルゴリズムに基づいた値に
制御される。
【0023】2-2. 動作モード毎の制御動作 CPU711において実行される制御アルゴリズムは,制御モ
ードが,定電圧モードであるか,定電流モードである
か,あるいは定電力モードであるかによって,異なるア
ルゴリズムが選択される。これらの演算手順は,CPU711
のプログラム・メモリ713 にあらかじめ記述されたプロ
グラムの内容にしたがって実行される。CPU711のプログ
ラムは,定電圧動作の場合には出力電圧Voが一定となる
ように,また,定電流動作の場合には出力電流が一定と
なるように,更に,定電力動作の場合には,出力電圧Vo
と出力電流の積が一定となるように,オン時間及びオフ
時間を計算するプログラムとなる。本発明の図示実施例
に係るスイッチング電源装置においては,出力電圧Vo,
インダクタ電流Iの変化に追随して,出力電圧値を一定
に維持するように制御アルゴリズムを変更する。すなわ
ち,カウンタ733(図2 参照) がリセットされる度ごと
に,各検出信号をCPU711に取り込み,図4に示すよう
に,各検出信号及び/または1制御周期前の各検出信号
をもとに装置の動作状態を判定し,動作状態に応じて適
宜に指令値演算プログラムを選択する。例えば,出力電
圧Voが異常に上昇した場合は,過電圧時の制御アルゴリ
ズムが選択され,主スイッチ42のオン時間が短くなるよ
うに,あるいは出力を停止するように制御する。
【0024】一方,インダクタ電流I に対しても,過負
荷状態になると,過負荷時の制御アルゴリズムが選択さ
れ,主スイッチ42のオン・ デューティが小さくなるよう
に制御され,インダクタ電流を抑える。更に,複数にス
イッチング電源装置を並列に接続して動作させている場
合には,並列動作時の制御アルゴリズムが選択され,各
装置の出力電流が均等となるように制御する。一例とし
て,図5のフローチャートを参照し,出力電圧Voを定電
圧制御するための制御アルゴリズムについて説明する。
この場合は,指令値演算手段として,インダクタ電流が
負荷に応じて変化することに着目して,インダクタ電流
連続時の演算プログラム,インダクタ電流不連続時の演
算プログラムや過負荷時の演算プログラム及び負荷急変
時の演算プログラムをあらかじめCPU711のプログラム・
メモリ713 に格納しておく。そして,カウンタ733 から
割り込みがかかる毎に,各検出信号を,CPU711 に取り込
み,その検出信号及び/または1制御周期前の検出信号
をもとに装置の動作状態を判定し,それぞれの動作状態
に応じた演算プログラムを選択する。
【0025】2-2-1. インダクタ電流が連続状態の場合 指令基準電圧値Vrefと検出した出力電圧Voとにより,図
6の式(a), (b)により(n+1) 番目の制御周期のインダク
タの指令電流値ir(n+1) を計算する。このインダクタ指
令電流値ir(n+1) をもとに,スイッチング電源装置の等
価離散値モデルに基づいて主スイッチ42のオン時間Ton
(n)を計算する。次に,等価離散値モデルに基づく演算
方法について説明する。図7は図1に示したスイッチン
グ電源装置の等価回路図である。この等価回路図より,
図6の回路方程式(c-1) が得られる。この式をディジタ
ル信号処理に適用される離散値系に書き直すことによ
り,図6の式(c-2) が得られる。
【0026】式(c-2) において,i(n) は(n) 番目の制御
周期以前に検出できないので,1制御周期前に戻してイ
ンダクタ推定電流ie(n) を図6の式(d) から求める。更
に,式(c-2) の出力電圧Vo(n) は,1制御周期間ではほと
んど変化しないとして1 制御周期前の検出値Vo(n-1) で
置き換え,インダクタ電流i(n+1)には式(a)で求まるイ
ンダクタ指令電流ir(n+1) を,それぞれ式(c-2) に代入
すると,スイッチング周期Tsw 間の主スイッチ42のオン
時間Ton(n)が図6の式(e) のように求められる。 2-2-2. インダクタ電流が不連続状態の場合 図8に,インダクタ電流が不連続状態の時のインダクタ
電流Iの波形及びダイオード52の両端電圧viの波形を示
す。この時のインダクタ電流I及びダイオード52の両端
電圧viはそれぞれ図9の式(1), (2), (3) で表される。
【0027】これらの関係より,インダクタ電流Iが不
連続状態の場合,ダイオード52の両端電圧viの平均値は
常に出力電圧Voに等しくなるので,上述したインダクタ
電流Iが連続状態の場合の制御方法では出力電圧を安定
化することができなくなる。そこで、 インダクタ電流I
が不連続状態の場合は,スイッチング周期Tsw 間の最大
電流値iTを利用することで制御することが可能になる。
すなわち,式(2) より,V, Vo, L を定数と考えるとiTは
主スイッチ42のオン時間Ton によってのみ決まる値とな
る。また,インダクタ電流不連続時に必要なダイオード
52の両端電圧指令値vir 及び補正量ΔV(iT) は,図10
に示すようになる。これより,インダクタ指令電流値ir
(n+1) をもとに次式(f) から主スイッチ42のオン時間To
n(n)を計算する。
【0028】なお,ΔV(iT) は図9の式(4) から求め
る。本発明の他の実施例として,インダクタ電流が零か
ら連続・ 不連続の臨界点電流までのインダクタ指令電流
値irに対応したダイオード52の両端電圧viの補正量ΔV
(iT) を,データ・テーブルとして記憶手段であるデー
タ・メモリ716 にあらかじめ記憶させておくこともでき
る。これにより,補正量ΔV(iT) を得るための割り算を
含む複雑な演算が割愛できるので,演算時間を短縮で
き,更に演算プログラムを簡素化することができる。更
に,本発明の他の実施例として,インダクタ電流が零か
ら連続・ 不連続の臨界点電流までのインダクタ指令電流
値irに対応した前記補正量ΔV(iT) は式(4)で示される
1次函数で求まるので,例えば,スイッチング電源装置
が起動しCPU711内部のレジスタやパルス生成部73などの
初期設定を行うのと並行して,式(4)を演算して,記憶
手段であるデータ・メモリ716 にその演算結果をデータ
・テーブルとして記憶させることも可能である。加え
て,必要に応じて記憶しているデータを修正することも
できる。これにより,例えば出力電圧Voやインダクタン
スLやスイッチング周期Tsw などの回路定数が変わって
も,式(4) を演算するに必要な定数を変更するだけで,
前記補正量ΔV(iT) のデータ・テーブルが得られるの
で,制御プログラムを標準化することができる。
【0029】本発明の更に他の実施例として,制御周期
毎の電圧平均値及び電流平均値を算出し,これを用い
て,回路状態を記述する状態平均化手段により,主スイ
ッチ42のオン時間Ton を計算することもできる。 2-2-3. インダクタ電流が過負荷状態の場合 過負荷状態では,Vref > Voとなるため,インダクタ指令
電流値irは,常に,CPU711 のプログラム・メモリ713 に
格納されている最大電流値Imaxとなる。出力電圧Voの検
出値及びインダクタ電流I の検出値がスイッチング・リ
ップルの最大値であれば,この最大電流値Imaxは出力電
圧Voの函数になるので,過負荷時のインダクタ電流Iは
図9の式(g) に基づいて制御することができる。また,
出力電流の平均値iLを出力電圧Voの函数とすることで,
過負荷時の出力電圧Vo垂下特性を図11に示すように適
宜に変更することもできる。
【0030】2-2-4. 負荷急変時の場合 以下は、本発明の実施例ではないが、参考例として説明
する。(n-1) 番目の制御周期における出力電圧Voの検出
値及び/またはインダクタ電流Iの検出値と,(n)番目の
制御周期における出力電圧Voの検出値及び/またはイン
ダクタ電流Iの検出値とを比較することで,負荷状態の
変化を逐次判断することができる。そして,負荷が急変
した場合は,あらかじめ(n-1) 番目の制御周期の検出値
と(n) 番目の制御周期の検出値との偏差及び各検出値に
対応した主スイッチ42のオン時間の補正量ΔTon が記憶
されているデータ・メモリ716 から,動作状態に応じた
補正量ΔTon を選択し,主スイッチ42のオン時間Ton(n)
をここで,Ton1(n)は上述した演算方法により求まるオン
時間と計算する。これにより,動作モードが急変した時
でも演算方法を複雑にすることなく,追随性の良い,す
なわち電源出力の安定度を高くすることができる。
【0031】本発明の他の実施例として,例えば,スイ
ッチング電源装置が起動しCPU711内部のレジスタやパル
ス生成部73などの初期設定を行うのと並行して,前記補
正量ΔTon を演算して記憶手段であるデータ・メモリ71
6 にデータ・テーブルとして記憶させることも可能であ
る。加えて,必要に応じて記憶しているデータを修正す
ることもできる。上述した式(a) から式(g) をCPU711の
プログラム・メモリ713 に制御プログラムとして格納し
ておくことにより,負荷電流に係らず,電源出力を安定
化することができる。ここで,上述の式(a) の係数Kvp,
Kviを変更することにより,制御系の利得特性を変更す
ることができる。係数Kvp, Kviの変更はキーボードなど
を用いて,データ を入力することにより,実行するこ
とが可能である。また,カウンタ733の制御周期の変更
により制御系の位相特性を変更することも可能である。
したがって,動作状態が変化しても制御系の安定性を確
保することができる。
【0032】図12に、本発明を適用できる別のスイッ
チング電源装置の例を示す。この実施例のスイッチング
電源装置は、出力回路50にインダクタを備えない点で先
に述べた実施例とは異なるが、他の部分の構成は先に述
べた実施例におけると全く同様である。この実施例にお
ける出力回路50は、ダイオード51とコンデンサ54から構
成される。ダイオード51は、アノードが主トランス41の
2次側コイル412 の一方の端子に直列に接続され、コン
デンサ54は、主トランス41の2次側コイル412の他方の
端子とダイオード51に接続されている。出力回路50から
の直流出力Voは、出力端子OUT1,OUT 2 から負荷Zに加
えられる。この出力回路50からの出力電圧Voは、電圧ア
ナログ信号AS1 として取り出される。出力回路の電流を
検出するために,出力電流検出回路60が、主トランス
41の2次側コイル412 をコンデンサ54に接続する部位に
設けられる。先に述べた実施例と同様に、この出力電流
検出回路60は、電流センサ61と電流値を電圧値に変換す
る抵抗62とから構成される。そして、電流センサ61が、
主トランス41の2次側コイル412 をコンデンサ54に接続
する部位に配置される。出力電流は、該出力電流を表す
電圧値AS2 として制御回路70に供給される。この電流検
出回路60が配置される出力回路50内の部位は、負荷条件
によって電流に不連続を生じる部位である。したがっ
て、先に述べた実施例におけるインダクタ電流が不連続
状態の場合の制御と同様な制御を適用することにより、
安定した制御が可能である。
【0033】以上,本発明を特定の実施例について詳細
に説明したが,本発明は,これら実施例の細部に限定さ
れるものではなく,請求の範囲に記載された範囲内で幾
多の変更や修正が可能である。したがって,本発明は,
請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば,次のよう
な効果を得ることができる。 (a) 動作モードにインダクタ電流連続状態/不連続状態
が存在する場合に,制御アルゴリズムを複雑にすること
なく,出力安定度が高いスイッチング電源装置を提供す
ることができる。 (b) 記憶しているべき指令値情報を装置の起動時及び/
または動作中に記憶・修正可能なスイッチング電源装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスイッチング電源装置の一実施
例の概要を示すブロック図である。
【図2】 本発明によるスイッチング電源装置の更に詳
細な一構成の例を示すフ゛ロック図である。
【図3】 本発明によるスイッチング電源装置の制御手
順の一例を示すフローチャートである。
【図4】 本発明によるスイッチング電源装置の制御手
順の一例を示すフローチャートである。
【図5】 本発明によるスイッチング電源装置の制御手
順の一例を示すフローチャートである。
【図6】 本発明のスイッチ電源装置の実施例における
制御を説明するための数式を示すチャートである。
【図7】 図1に示したスイッチング電源装置の等価回
路図である。
【図8】 インダクタ電流が不連続時の動作波形であ
る。
【図9】 本発明のスイッチ電源装置の実施例における
制御を説明するための数式を示すチャートである。
【図10】 インダクタ電流が不連続時に必要な制御量
の一例を示すグラフである。
【図11】 過負荷時の出力電圧垂下特性を示すグラフ
である。
【図12】 本発明の他の実施例を示すスイッチ電源装
置の図1と同様なブロック図である。
【符号の説明】
20 1次側の整流平滑回路 40 スイッチ回路 41 主トランス 42 主スイッチ 50 出力回路 60 出力電流検出回路(インダクタ電流検出回路) 70 ディジタル制御部 71 ディジタル信号処理部 72 AD変換部 73 パルス生成部 90 駆動回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】指令値演算の制御周期は,カウンタ733 に
よって設定される。制御周期は,スイッチング周期の整
数倍m とする。こうすることにより,データ・メモリ71
4, 715には,制御周期ごとに,検出した各検出信号値が
蓄積されることになる。 CPU711 は,データ・メモリ71
4, 715からデータを読み取り,定常動作時の制御アルゴ
リズム(例えば,定電圧動作時の制御アルゴリズムな
ど)により,主スイッチ42のオン時間を計算する。そし
て,制御周期ごとに更新された指令値をパルス生成部73
に供給する。出力回路735 は,ラッチ回路734 から供給
されるパルスを,パルストランス91を介して主スイッチ
42のゲートに供給する。これにより,出力回路50の出力
電圧Vo及びインダクタ電流Iが,CPU711 の制御アルゴリ
ズムに基づいた値に制御される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】一方,インダクタ電流I に対しても,過負
荷状態になると,過負荷時の制御アルゴリズムが選択さ
れ,主スイッチ42のオン・ デューティが小さくなるよう
に制御され,インダクタ電流を抑える。更に,複数のス
イッチング電源装置を並列に接続して動作させている場
合には,並列動作時の制御アルゴリズムが選択され,各
装置の出力電流が均等となるように制御する。一例とし
て,図5のフローチャートを参照し,出力電圧Voを定電
圧制御するための制御アルゴリズムについて説明する。
この場合は,指令値演算手段として,インダクタ電流が
負荷に応じて変化することに着目して,インダクタ電流
連続時の演算プログラム,インダクタ電流不連続時の演
算プログラムや過負荷時の演算プログラム及び負荷急変
時の演算プログラムをあらかじめCPU711のプログラム・
メモリ713 に格納しておく。そして,カウンタ733 から
割り込みがかかる毎に,各検出信号を,CPU711 に取り込
み,その検出信号及び/または1制御周期前の検出信号
をもとに装置の動作状態を判定し,それぞれの動作状態
に応じた演算プログラムを選択する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】本発明の更に他の実施例として,制御周期
毎の電圧平均値及び電流平均値を算出し,これを用い
て,回路状態を記述する状態平均化手段により,主スイ
ッチ42のオン時間Ton を計算することもできる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】2-2-3. インダクタ電流が過負荷状態の場
合 過負荷状態では,Vref > Voとなるため,インダクタ指令
電流値irは,常に,CPU711 のプログラム・メモリ713 に
格納されている最大電流値Imaxとなる。出力電圧Voの検
出値及びインダクタ電流I の検出値がスイッチング・リ
ップルの最大値であれば,この最大電流値Imaxは出力電
圧Voの函数になるので,過負荷時のインダクタ電流Iは
図9の式(g) に基づいて制御することができる。また,
出力電流の平均値iLを出力電圧Voの函数とすることで,
過負荷時の出力電圧Vo垂下特性を図11に示すように適
宜に変更することもできる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】上述した式(a) から式(g) をCPU711のプロ
グラム・メモリ713 に制御プログラムとして格納してお
くことにより,負荷電流に係らず,電源出力を安定化す
ることができる。ここで,上述の式(a) の係数Kvp, Kvi
を変更することにより,制御系の利得特性を変更するこ
とができる。係数Kvp, Kviの変更はキーボードなどを用
いて,データ を入力することにより,実行することが
可能である。また,カウンタ733の制御周期の変更によ
り制御系の位相特性を変更することも可能である。した
がって,動作状態が変化しても制御系の安定性を確保す
ることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前山 繁隆 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された電力をスイッチングして断続
    するパルス状の波形のスイッチング出力を形成するスイ
    ッチ回路と,前記スイッチング出力を直流に変換して出
    力する出力回路と,前記出力回路の出力に応じて前記ス
    イッチ回路のスイッチング動作を制御するディジタル制
    御部と,を備え,前記ディジタル制御部は,前記出力回
    路から出力される電圧の出力電圧アナログ信号及び前記
    出力回路から出力される電流の出力電流アナログ信号を
    受けて,前記出力電圧アナログ信号及び前記出力電流ア
    ナログ信号を,それぞれ出力電圧ディジタル信号及び出
    力電流ディジタル信号に変換し,前記出力電圧ディジタ
    ル信号及び前記出力電流ディジタル信号の少なくとも一
    つに基づいて,前記スイッチ回路のスイッチング周期
    と,オン時間またはオフ時間の少なくとも一つを定める
    指令値を演算し,前記指令値に基づいて制御パルスを生
    成し,前記制御パルスを前記スイッチ回路に供給してそ
    のスイッチ動作を制御するようになった,スイッチング
    電源装置であって,前記出力回路の出力電流の検出部が
    負荷条件によって電流不連続を生じる部位に設けられて
    おり,検出電流に不連続を生じる軽負荷領域における出
    力電流ディジタル信号に対応する指令値補償情報が記憶
    手段に記憶され,検出電流に不連続を生じる負荷条件で
    は,前記指令値補償情報と前記出力電圧ディジタル信号
    に基づいて前記スイッチ回路に与えられる前記指令値を
    演算するようになった,ことを特徴とするスイッチング
    電源装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したスイッチング電鍵装
    置であって、前記出力回路はインダクタを備え、前記出
    力回路の出力電流の前記検出部がインダクタ電流を検出
    するものであることを特徴とするスイッチング電源装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載したスイッチング電源装
    置であって、前記出力回路は出力平滑用コンデンサを備
    え、前記出力回路の出力電流の前記検出部が前記スイッ
    チ回路と前記平滑用コンデンサとの間の部位に設けられ
    たことを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載したスイッチング電源装置であって、前記指令
    値補償情報を電源装置の起動時及び動作中の少なくとも
    一方において前記記憶手段に記憶することを特徴とする
    スイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3までのいずれか一
    項に記載したスイッチング電源装置であって,電源装置
    の動作中に前記記憶手段に記憶されている前記指令値補
    償情報を適宜修正するようにした,ことを特徴とするス
    イッチング電源装置。
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