JPH11206021A - 分散形発電システム - Google Patents

分散形発電システム

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JPH11206021A
JPH11206021A JP9369680A JP36968097A JPH11206021A JP H11206021 A JPH11206021 A JP H11206021A JP 9369680 A JP9369680 A JP 9369680A JP 36968097 A JP36968097 A JP 36968097A JP H11206021 A JPH11206021 A JP H11206021A
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inverter
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power
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JP9369680A
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Katsuhiro Okuzawa
勝広 奥沢
Kunihiko Fuji
邦彦 富士
Manabu Fujimoto
学 藤本
Kiichi Tokunaga
紀一 徳永
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 系統連系運転中の系統停電時にインバータの
出力電圧の跳ね上がりを抑制する制御系を提供すること
にある。 【解決手段】直流電力71を所定の交流電力に変換する
インバータ72を有する発電システムの配電系統78へ
の系統連系運転に当って、配電系統の電圧とインバータ
の出力電圧の位相同期82をとり、電圧指令値VR*に
基づいてインバータの出力電圧V’を制御する分散形発
電システムにおいて、インバータの出力電圧が許容最大
値以下の電圧になるように比例積分制御を行い、この比
例積分制御による出力値ΔVR*を電圧指令値に作用さ
せてインバータの変調率を調整する判定部11を設け、
配電系統の停電時にインバータの出力電圧を抑制し、ま
た、インバータの出力電圧が許容最大電圧値以上、か
つ、インバータの出力電流Iが所定値以下になった時、
インバータを停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータの出力
を商用電源と連系し、電源を商用電源より得たり、太陽
電池や他の直流電源の発電電力を商用電源へ逆潮流する
分散形発電システムに係り、特に、系統連系運転の系統
停電時におけるインバータ出力電圧抑制及び自立運転の
負荷接続時における過電流抑制の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の分散形発電システムの一例とし
て、図7に太陽光発電システムを示す。図7において、
(71)は太陽電池、(72)はインバータ、(73)
は配電系統(78)に流れ込む直流成分の電流を阻止す
る絶縁トランス、(74)は計測用の電流検出器(以
下、CTという。)、(75)はインバータの制御部、
(76)は連系点の交流電圧を監視する計測用の変圧器
(以下、PTという。)、(77)は連系点に接続され
た負荷装置、(78)は商用電源であるところの配電系
統である。(79)は、配電系統(78)が停電したと
きに、インバータ(72)から配電系統(78)に電流
が流れ込まないようにする逆潮流防止用の開閉器であ
る。なお、(79a)は自立運転時に配電系統(78)
と切り離すための開閉器であり、通常は閉じた状態で運
転する。太陽光発電システムは、通常、以下のように動
作する。太陽電池(71)で発電した直流電力は、イン
バータ(72)によりパルス幅変調制御(以下、PWM
制御という。)され、LCフィルタ(70)において高
周波成分がカットされ、交流の電力になる。変換された
交流電力は、絶縁トランス(73)と開閉器(79)及
び(79a)を介して配電系統(78)に連系される。
このとき、制御部(75)は、連系点のPT(76)と
絶縁トランスの1次側のCT(74)の検出信号によっ
て、インバータの出力電流Iを配電系統電圧Vに対して
力率が1で流すようにインバータ(72)を制御する。
なお、(75)の内部構造については、後に図1の説明
において述べるので、ここでは省略する。この結果、イ
ンバータ(72)の出力電圧は、配電系統(78)とほ
ぼ同一の電圧及び同位相となり、出力電流Iは配電系統
電圧Vに対して力率が1になる。その際、太陽電池(7
1)の発電電力量は天候や温度などに大きく影響を受け
るので、制御部(75)は太陽電池(71)の発電電力
量を常に最大に引き出すように、インバータ(72)を
制御して太陽電池(71)の動作電圧点を調整する。こ
のような通常の運転を系統連系運転と呼ぶ。
【0003】図8に、自立運転の構成図を示す。自立運
転は、配電系統(78)が停電した場合に、太陽電池
(71)の発電電力を自立負荷(77)に供給して運転
する。その際、配電系統(78)に電力を送り込まない
(逆潮流しない)ようにするため、開閉器(79a)を
開いた状態で運転する。主回路は、系統連系運転と同一
の回路を使用しており、図7と同一の符号で示してい
る。ただし、PT(76)は、絶縁トランス(73)と
開閉器(79)の間に接続する。これは、自立負荷(7
7)に電力を供給する前に開閉器(79)を開いてお
き、インバータ(72)の出力電圧V’の状態が正常か
どうかを判断してから、開閉器を閉じるようにするため
である。自立運転の制御は、太陽電池(71)の電圧V
dcの変動や負荷(77)の変動に対して、インバータ
の出力電圧V’を常に一定にする。なお、(75)の内
部構成については、後に図4の説明において述べるの
で、ここでは省略する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の分散形発電シス
テムにおいて、図7の系統連系運転中に配電系統が停電
した場合に、連系点の負荷が小さいと、次のような現象
が起る。負荷が軽くなったことによって、太陽電池など
は電圧源故に電圧が急増する。直流電圧の上昇によっ
て、定電圧(AVR)系は直流電源の動作点を維持しよ
うとして、電流指令値(Iq*)を増加させる。電流指
令値(Iq*)に追従して定電流(ACR)系の電圧指
令値(△V*)が増加する。その結果、変調率が増加し
てインバータの出力電圧は上昇をし続ける。このとき、
インバータの出力電圧を抑制しようとしても、ACR系
やAVR系の応答速度の問題で制御が間に合わない。こ
のため、インバータの出力電圧に跳ね上がりが発生し、
連系点に接続されている多数の電力需要家に事故を及ぼ
す可能性が高くなる。一方、図8の自立運転時に、自立
負荷に電力の供給開始時や運転中の負荷接続(追加負
荷、重負荷)時に過電流が流れてインバータがトリップ
する現象が発生する。これは、コンデンサインプット型
の負荷が接続される場合に起こり易い。ところで、過電
流を抑制する方法としてソフトスタートが考えられる
が、図8において説明したように、負荷への悪影響を与
えないようにするため、インバータの出力電圧が正常で
あることを確認してから電力を負荷に供給しており、ま
た、開閉器に電磁開閉器を使用する場合は、定格電圧を
供給しないと、接点が動作しないので、負荷には定格電
圧で供給せざるを得ない。そのため、過電流の発生を回
避することができない。さらに、系統連系運転と自立運
転の制御方法は、各々異なっており、別々のソフトウエ
アを備えているので、インバータの出力電圧及び電流の
抑制方法は、それぞれ異なる。そのため、インバータの
出力電圧及び電流の抑制のための制御系を別々に構築し
なければならないので、その構築の煩雑さを免れなかっ
た。
【0005】本発明の課題は、系統連系運転中の系統停
電時にインバータの出力電圧の跳ね上がりを抑制する制
御系を提供し、また、自立運転時の自立負荷の接続時に
過電流を抑制する制御系を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題は、発電システ
ムの配電系統への系統連系運転時に、系統に停電が発生
したとき、インバータの出力電圧が許容最大値以下の電
圧になるように比例積分制御を行い、この比例積分制御
による出力値を電圧指令値に作用させてインバータの変
調率を調整する判定部を設けることにより、解決され
る。ここで、判定部は、インバータの出力電流が一挙に
減少し、インバータの出力電圧が急増し、電圧レベルが
所定値を越えたとき、比例積分制御を開始し、インバー
タの出力電圧を許容最大電圧値以下の電圧レベルに抑制
する制御を行い、その抑制制御が所定の時間継続したと
き、インバータを停止する。また、判定部は、インバー
タの出力電圧が許容最大電圧値以上、かつ、インバータ
の出力電流が所定値以下になったとき、インバータを停
止する。また、前記課題は、発電システムの自立運転時
に、インバータの出力電流を許容最大値以下の電流にな
るように比例積分制御を行い、この比例積分制御による
出力値をインバータの電圧指令値に作用させて変調率を
調整する判定部を設けることにより、解決される。ここ
で、判定部は、インバータの出力電流レベルがある一定
の状態から急激に上昇した場合に、比例積分制御を開始
し、インバータの出力電流が減少方向にあり、かつ、電
流レベルが所定値を下回ったとき、比例積分制御を停止
し、インバータの出力定電圧制御を開始する。また、判
定部の比例積分制御時に、インバータの出力電流が所定
の電流レベルに停滞している時間が所定値以上になった
とき、あるいは、所定の電流レベルを維持できずに許容
最大電流値以上になったときには、インバータを停止す
る。
【0007】本発明による判定部の抑制制御は、従来の
ACR系やAVR系を介さずに、判定部の制御系によっ
て行うので、応答が速くなり、抑制効果が有効になる。
したがって、系統連系運転の配電系統の停電時における
インバータ出力電圧の跳ね上がりや自立運転の負荷の電
力供給開始時や運転中の負荷投入時における過電流トリ
ップを抑制することができる。また、本発明によれば、
系統連系運転及び自立運転の抑制制御系を共通に構築す
るので、これらの抑制制御を行う判定部の構成を最小の
変更によって共有することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は、本発明の分散形発電システム
の第1の実施形態を示し、系統連系運転の系統停電時に
おけるインバータ出力電圧抑制の実施形態である。本実
施形態の特徴は、図7の制御部(75)内に判定部(1
1)を新たに設けた構成にある。図1において、(7
1)は太陽電池、(72)はインバータ、(73)は配
電系統(78)に流れ込む直流成分の電流を阻止する絶
縁トランス、(74)は計測用の電流検出器(以下、C
Tという。)、(75)はインバータの制御部、(7
6)は連系点の交流電圧を監視する計測用の変圧器(以
下、PTという。)、(77)は連系点に接続された負
荷装置、(78)は商用電源であるところの配電系統で
ある。(79)は、配電系統(78)が停電したとき
に、インバータ(72)から配電系統(78)に電流が
流れ込まないようにするための逆潮流防止用の開閉器で
ある。なお、(79a)は自立運転時に配電系統(7
8)と切り離すための開閉器である。制御部(75)
は、基本制御部(80)と、運転時に起動や停止の条件
を判断して基本制御部(80)の動作を許可する制御処
理部(81)からなる。基本制御部(80)は、太陽電
池の電圧Vdcをアイソレーションアンプ(88)より
読み込み、電圧指令値Vdcref*に追従させる定電
圧(AVR)系(83)、配電系統の電圧をPT(7
6)より読み込み、配電系統(78)の電圧と位相同期
制御を行う電源位相同期系(82)、CT(74)より
インバータの出力電流を読み込み、電源位相同期系(8
2)において発生する位相基準信号を基に有効成分、無
効成分に分解(d−q変換)して、非干渉制御を行い、
電流指令値Iq*の定電流制御を行う定電流(ACR)
系(84)、三角波状の搬送波と変調波との比較によ
り、パルス波状のPWM信号を作成するPWM系(8
6)、後述する判定部(11)より構成する。
【0009】基本制御部(80)は、力率1制御及び配
電系統電圧位相同期制御を行う。力率1制御は、ACR
系(84)により、インバータ出力電流を有効成分=電
流指令値Iq*とし、無効成分=ゼロにする制御であ
り、ACR系(84)の演算結果△V*をインバータ出
力電圧指令値であるVR*に加算して調整する。配電系
統電圧位相同期制御は、電源位相同期系(82)により
周知のPLL制御によって、PT(76)のフィードバ
ック信号を基にして配電系統(78)の電圧と同期をと
る制御を行う。ソフトスタート系(87)は、PWM系
(86)の信号出力時の過電流を抑制するために、電流
指令値Iq*のリミット値を0〜100%に時間経過と
ともに上げて行く。インバータ出力電圧V’は、太陽電
池(71)の電圧VdcとPWM系(86)の変調率k
より、(1)式で決まる値となる。 V’=k・Vdc・1/√2(ただし、k∝VR*) (1) したがって、インバータ出力電圧指令値VR*を変える
ことによって、変調率kが変化するので、インバータの
出力電圧V’を変えることができる。本実施形態の判定
部(11)の入力信号は、ACR系(84)においてd
−q変換された電流の有効成分Iq、電源位相同期系
(82)においてd−q変換された電圧の有効成分Vq
及び許容最大出力電圧値VqLIMであり、その出力信
号は、ソフトスタート系(87)の動作を停止させる信
号Iq0、電圧指令値VR*に直接作用して電圧指令値
を調整し、抑制制御を行う信号△VR*及び制御部(7
5)のインバータ運転を停止させるSTOP信号であ
る。
【0010】図2に、判定部(11)の詳細ブロックを
示す。判定部(11)は、VqとVqLIM’(後述す
る。)の偏差△Vqをとり、VqをVqLIM’に追従
させる比例積分制御を行う。(21)は比例ゲイン、
(22)は積分ゲイン、(23)は△VR*のリミッタ
である。通常、比例ゲイン(21)と積分ゲイン(2
2)はゼロにする。比較部(24)は、VqとIqの信
号から系統異常を判断して比例積分制御を行うために、
正規の値を比例ゲイン(21)と積分ゲイン(22)に
設定し、信号Iq0を出力する。図1のソフトスタート
系(87)は、信号Iq0により電流指令値Iq*のリ
ミッタをゼロにする。これにより、△V*もゼロにな
る。また、比較部(24)は、図3において述べる所定
の条件成立により、STOP信号を出力する。図1の制
御処理部(81)は、STOP信号により基本制御部
(80)の制御を停止させて運転を中断する。
【0011】判定部(11)の動作を図3のタイムシー
ケンスを用いて説明する。VqLIMは、インバータ許
容最大出力電圧値であり、第2のしきい値レベルとし、
第1のしきい値レベルVqLIM’は、VqLIMより
も低く設定する。系統停電により、Iqが急激に減少し
てVqが増加し始める。Vqがある所定値Aを越えた時
点で、判定部(11)は比例積分制御を開始し、抑制制
御を行う信号△VR*を出力し、△VR*は、インバータ
の出力電圧V’の跳ね上がりを抑え、Vqを第1のしき
い値レベルVqLIM’に調整する。これにより、イン
バータの出力電圧V’を所定値VqLIM’以内に抑制
する。ここで、図2の比較部(24)は、Vq≒VqL
IM’に調整されている時間(例えば、系統の瞬時停電
を回避する時間)tを計測して、所定の時間以上になっ
た場合はゲートブロックし、インバータを停止する。こ
のときの抑制制御の応答速度は、判定部(11)の比例
積分制御系の応答時間とVqとIqのd−q変換の演算
時間に依存する。因に、この抑制制御の応答速度は、従
来例の図7のシステムにおけるACR系やAVR系の応
答速度より速くなり、インバータの出力電圧の抑制制御
を可能にする。以上述べたように、本実施形態によれ
ば、系統連系運転の系統停電時にインバータの出力電圧
を所定値VqLIM’以内に抑制することができ、連系
点に接続されている他需用家に影響を与えることがな
い。なお、判定部(11)の入力には、d−q変換した
Iq及びVqを利用したが、相や線間の電圧電流の最大
値や実効値及び平均値などを利用しても可能であり、ま
た、配電系統(78)が単相電源であっても、最大値や
実効値及び平均値などを利用すれば、実現できる。
【0012】図3のタイムシーケンス図において、判定
部(11)が比例積分制御によってVqを第1のしきい
値レベルVqLIM’に抑制できず、Vqが上昇し続
け、第2のしきい値レベルVqLIM(a点)以上にな
った場合の停止の判断方法を説明する。比較部24にお
いて、まず、電圧のd−q変換の有効成分Vqが図3に
示すVqLIM(a点)以上であるかどうかを判断す
る。もしVqLIM以上であれば、次に電流のd−q変
換の有効成分Iqが所定値以下であるかどうかを判断す
る。もしIqが所定値以下であるならば、系統異常と判
断してインバータを停止する。この場合、インバータ停
止の判断遅れはd−q変換の演算時間のみであり、高速
に判定することができる。このため、系統異常と判断し
たときのインバータの停止は、判定部(11)の比例積
分系の応答時間の影響により、インバータの出力電圧抑
制効果が期待できない場合に、特に有効である。以上述
べたように、本実施形態によれば、判定部(11)の比
例積分系の応答時間の影響を受けることがなく、高速に
インバータを停止することができるので、系統停電時に
インバータの出力電圧を確実に所定値VqLIM以内に
抑えることができる。
【0013】図4は、本発明の分散形発電システムの第
2の実施形態を示し、自立運転時の過電流抑制の実施形
態である。図4において、主回路の部分及び制御部(7
5)は、図1のブロック図と同一機能のものは、同一の
符号を付けている。また、本実施形態の特徴は、図8の
制御部(75)内に判定部(12)を新たに設けた構成
にある。そこで、特に自立運転時の制御機能に絞って以
下に説明する。AVR系(83)は、インバータの出力
電圧をPT(76)から取り込み、インバータの出力電
圧を指令値発生部(92)の指令値に追従させるように
制御する。インバータの出力電圧V’は、変調率kに比
例し、太陽電池の電圧Vdcに反比例するので、k/V
dcなる演算器(91)を設けて太陽電池の電圧変動に
よるインバータの出力電圧を乗算器(93)に作用させ
て調整する。
【0014】図5に、自立運転時の判定部(12)の詳
細ブロックを示す。図5において、図2のブロック図と
同一機能のものは、同一の符号を付けている。図5の判
定部(12)は、図2の判定部(11)に比し、過電流
を抑制するので、インバータの出力電流Iを第2のしき
い値レベルであるインバータの許容最大電流値ILIM
より低い、第1のしきい値レベルILIM’に追従させ
る比例積分制御を行う点と、指令値発生部(92)のゲ
インを調整するために△V*の範囲が0〜1となるよう
に1との加算(25)を行っている点と、比較部(2
4)の比較の条件が異なっている点である。
【0015】図4の過電流抑制制御について、図5のブ
ロック図及び図6のタイムシーケンスを用いて説明す
る。運転に先立ち、インバータ(72)は配電系統(7
8)と切り離すために開閉器(79a)を開いておく。
制御処理部(81)から制御の開始指令が出ると、ソフ
トスタート部(94)は乗算器(93)に作用して変調
率を0%から100%へ徐々に上昇させ、PT(76)
によりインバータの出力電圧V’を監視する。このと
き、判定部(12)の比例ゲイン(21)及び積分ゲイ
ン(22)はゼロに設定され、出力指令値△V*は1と
なる。出力電圧V’が例えば200(V)になった時点
で開閉器(79)を投入する。もしインバータにコンデ
ンサインプット型などの負荷が接続されていると、過電
流が流れる。比較部(24)は、インバータの出力電流
Iがゼロから急激に上昇するのを認識すると、図5の比
例積分制御を行うために、比例ゲイン(21)と積分ゲ
イン(22)を正規の値に設定し、過電流抑制制御を開
始する。この抑制制御は、インバータ電流Iが第1のし
きい値レベルILIM’になるように、インバータ出力
電流Iを抑制する。△V*を1以下にして乗算器(9
5)に作用させることにより、指令値発生部(92)の
指令値は小さくなり、インバータ出力電圧が下がって出
力電流を抑えることができる。コンデンサインプット型
の負荷であれば、コンデンサに充電が完了すると、電流
は減少するので、電流が減少方向で、且つ、ある所定値
A以下になると、抑制制御を停止し、△V*の値を1に
戻してインバータの出力定電圧制御に移す。また、イン
バータ出力電流が第1のしきい値ILIM’に停滞して
いる時間(例えば、コンデンサが充電するまでの時間)
tが所定時間以上あるいは過電流が抑制されずに第2の
しきい値レベルILIM(a点)以上になった場合に
は、何らかの異常が発生したと判断し、比較部(24)
はSTOP信号を出力する。制御処理部(81)は、S
TOP信号を受け付けると、基本制御部(80)の動作
を停止し、インバータの運転を中断する。また、自立運
転中に重負荷が接続された場合、図6に示すように、例
えばBという一定レベルで運転している状態(既に負荷
が接続されている状態)から急激に電流上昇したことに
よっても、判定部(12)は前述のように抑制制御を開
始し、過電流抑制を行う。この過電流の抑制制御の場
合、その応答速度は、従来例の図8のシステムにおける
AVR系の応答速度より速くなり、自立運転時の過電流
の抑制制御を可能にする。以上述べたように、本実施形
態によれば、自立運転の負荷の電力供給開始時や運転中
に重負荷を接続した場合に発生する過電流を所定値IL
IM’以内に抑制することができ、過電流トリップを回
避することができる。また、過電流を所定値ILIM’
以内に抑制できないとき、判定部(12)の比例積分系
の応答時間の影響を受けることがなく、高速にインバー
タを停止するので、自立運転の負荷接続時の過電流を確
実に所定値ILIM以内に抑えることができる。なお、
判定部(12)の入力には、相や線間の電圧電流の最大
値や実行値及び平均値などを利用しても、また、第1の
実施形態のようにd−q変換したIq及びVqを利用し
ても可能である。さらに、配電系統(78)が単相交流
であっても、三相交流であっても過電流抑制は可能であ
る。
【0016】ここで、図1及び図4の各実施形態におけ
る判定部(11)と判定部(12)は、インバータ出力
電圧及び過電流の抑制制御系を比例積分制御部21、2
2と比較部24により共通に構築する。その際、系統連
系運転や自立運転の制御は入力信号やゲインなどが異な
る程度であるので、本発明では、これらの抑制制御を行
う判定部の構成を最小の変更によって共有することがで
きる。
【0017】なお、本発明の実施形態として、直流電源
が太陽電池であるシステムを例に説明してきたが、Na
S電池などの直流電源を利用した分散形発電システムに
おいても適用することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
判定部は、インバータの出力電圧、電流を監視し、比例
積分制御による抑制制御を行うので、応答が速く、抑制
効果が有効になる。その結果、系統連系運転の停電時に
おいては、インバータ出力電圧を所定値以内に抑制ある
いはインバータを確実に停止することができ、他の電力
需用家に悪影響を与えることがない。また、自立運転
時、負荷に電力供給開始の際や自立運転中の重負荷接続
時の過電流抑制を行うことができ、過電流トリップを回
避することができる。また、判定部は、比例積分制御を
行っており、したがって、系統連系運転と自立運転の抑
制制御系として、両者の判定部を共通した制御系により
構成することができ、その際、最小の変更で判定部を構
築することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分散形発電システムの第1の実施形態
【図2】本発明の系統連系運転時の判定部の詳細ブロッ
ク図
【図3】本発明の系統連系運転時の判定部の動作タイム
シーケンス
【図4】本発明の分散形発電システムの第2の実施形態
【図5】本発明の自立運転時の判定部の詳細ブロック図
【図6】本発明の自立運転時の判定部の動作タイムシー
ケンス
【図7】従来の太陽光発電システムの系統連系運転の制
御ブロック図
【図8】従来の太陽光発電システムの自立運転の制御ブ
ロック図
【符号の説明】
11、12…判定部、21…比例ゲイン、22…積分ゲ
イン、23…リミッタ、24…比較部、25…加算点、
70…LCフィルタ、71…太陽電池、72…インバー
タ、73…絶縁トランス、74…電流検出器、75…制
御部、76…計測用検圧器、77…負荷装置、78…配
電系統、79…電磁開閉器、80…基本制御部、81…
制御処理部、82…電源位相同期系、83…定電圧(A
VR)系、84…定電流(ACR)系、86…PWM
系、87…電流指令値のソフトスタート部、88…アイ
ソレーションアンプ、91…k/Vdc演算器、92…
指令値発生部、93、95…乗算器、94…ソフトスタ
ート部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 学 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部産業シ ステム本部内 (72)発明者 徳永 紀一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電力を所定の交流電力に変換するイ
    ンバータを有する発電システムの配電系統への系統連系
    運転に当って、前記配電系統の電圧と前記インバータの
    出力電圧の位相同期をとり、前記インバータの出力電流
    を制御する分散形発電システムにおいて、前記インバー
    タの出力電圧が許容最大値以下の電圧になるように比例
    積分制御を行い、この比例積分制御による出力値を電圧
    指令値に作用させて前記インバータの変調率を調整する
    判定部を設け、前記配電系統の停電時に前記インバータ
    の出力電圧を抑制することを特徴とする分散形発電シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記判定部は、前記
    インバータの出力電流が一挙に減少し、インバータの出
    力電圧が急増し、電圧レベルが所定値を越えたとき、比
    例積分制御を開始し、インバータの出力電圧を許容最大
    電圧値以下の電圧レベルに抑制する制御を行い、その抑
    制制御が所定の時間継続したとき、前記インバータを停
    止することを特徴とする分散形発電システム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記判定部は、前記
    インバータの出力電圧が許容最大電圧値以上、かつ、前
    記インバータの出力電流が所定値以下になったとき、前
    記インバータを停止することを特徴とする分散形発電シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 直流電力を所定の交流電力に変換するイ
    ンバータを有する発電システムから配電系統を切離し、
    前記発電システムによって発電した電力を負荷に直接供
    給して自立運転を行う分散形発電システムにおいて、前
    記インバータの出力電流を許容最大値以下の電流になる
    ように比例積分制御を行い、この比例積分制御による出
    力値を前記インバータの電圧指令値に作用させて変調率
    を調整する判定部を設け、前記自立運転時の前記インバ
    ータの出力電流を抑制することを特徴とする分散形発電
    システム。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記判定部は、前記
    インバータの出力電流レベルがある一定の状態から急激
    に上昇した場合に、比例積分制御を開始し、前記インバ
    ータの出力電流が減少方向にあり、かつ、前記電流レベ
    ルが所定値を下回ったとき、比例積分制御を停止し、前
    記インバータの出力定電圧制御を開始することを特徴と
    する分散形発電システム。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記判定部の比例積
    分制御であって、前記インバータの出力電流が所定の電
    流レベルに停滞している時間が所定値以上になったと
    き、あるいは、所定の電流レベルを維持できずに許容最
    大電流値以上になったときには、前記インバータを停止
    することを特徴とする分散形発電システム。
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