JP3725047B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を有する電力変換装置に関するものであり、UPS(無停電電源装置)などに使用される。
【0002】
【従来の技術】
直流電圧から交流電圧を得るには種々の方法があるが、最近では、半導体電力素子を用いたインバータ回路によるのが一般的となっている。しかし、量産されている半導体電力素子1個の流し得る電流には限界があるので、大電流出力を得るには、インバータ回路を並列に接続する方法が用いられている。
そして、複数のインバータ回路を並列に接続する場合、その負荷の分担を制御する必要があり、その分担制御方法はいろいろ提案されている。
図19は、たとえば1989年発行「無停電電源装置(UPS)導入実践ガイド」P62から64に記載の従来の電力変換装置の構成図で、インバータの並列運転回路の構成を示すものである。
図において、1はバッテリなどの直流電圧源、3はこの電力変換回路が電力を供給する交流負荷、51は直流電圧源1の直流電力を交流電力に変換する第1の電力変換回路、55は電力変換回路51と並列に接続された第2の電力変換回路で、その構成は第1の電力変換回路51と同じなので内部の図示は省略し、詳細な説明も省略する。
【0003】
52は第1,第2の電力変換回路51,55が並列に接続された後の負荷3への出力回路に挿入された合計電流センサ、53は合計電流センサ52の出力信号を並列接続されている電力変換回路の運転台数Nで割り算し、1台あたりの電流値を計算して、各電力変換回路に出力する電流分配回路である。なお、この図19の回路では、並列運転台数が2台なので、N=2である。
【0004】
60は電力半導体素子とフィルタ回路で構成されたインバータ回路で、その構成はごく一般的なものであるので詳細な説明は省略する。61は第1の電力変換回路51の出力回路に挿入された個別電流センサ、62は各インバータ60の出力電圧を検出する電圧センサ、63は電流分配回路53の出力信号と、個別電流センサ61の出力信号と、電圧センサ62の出力信号とを入力し、個別電流センサ61の信号が電流分配回路53の分配出力信号の値と一致するように各インバータ60の出力電圧の指令信号を出力する電圧指令発生回路である。
【0005】
64は電圧指令発生回路63の出力と電圧センサ62の出力を入力され、両信号の大きさが一致するようにインバータ回路60を制御するインバータ制御回路である。図19の構成のうち、直流電圧源1と交流負荷3を除くそれ以外の部分で電力変換装置90を構成している。
【0006】
次に動作について説明する。
図19の電力変換装置90は、交流出力電圧を制御する電圧制御型の電力変換回路を並列運転することで、システムの電流容量を増大する形式のものである。
並列に接続されたインバータ51,55の全体の合計出力電流を合計出力電流センサ52で検出し、この出力を並列台数で割り算して1台あたりが負担すべき電流値を電流分配回路52で求める。次に電圧指令発生回路63で、各電力変換回路の周波数・位相・電圧振幅を制御して、各インバータ回路が前記分担すべき電流値を分担できるように電圧指令信号を出力する。
【0007】
ここで、並列台数とは単に接続されている台数ではなく、接続され正常に運転されている台数である。たとえば、複数のインバータ回路を並列に接続した電力変換装置では、メインテナンスのためその中の一台の運転を止める必要があるということはしばしば生じる。このような場合には電流分配回路53の分配率(前述の台数N)をその都度変更しなければならないので、並列台数の追加や削減が容易に行えないという課題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力変換回路は以上のように構成されていたので、各電力変換回路の分担すべき電流値を合計電流値から求めるための合計電流センサと電流分配回路とを必要とし、また、各インバータを個別に電圧制御するために、各電力変換回路の周波数・位相・振幅を制御する電圧指令発生回路が必要であった。そのため回路構成が複雑であるという課題があった。また、並列台数の追加や削減が容易でないという課題があった。
【0009】
この発明は以上のような課題を解消し、各電力変換装置の合計の電流を検出する合計電流センサと、この合計電流センサから各インバータが分担すべき電流を演算する電流分配回路とを必要とせず、また、各インバータ回路の周波数・位相・電圧振幅の制御を個別に制御する必要がなく、また並列台数の追加や削減が容易な電力変換装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の電力変換装置は、入力端に入力された直流電力を半導体素子により交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の出力端に接続されたフィルタ回路と、前記インバータ回路の出力電流を制御する電流コントローラと、運転中か否かを示す信号を出力する運転検出回路とを含む電力変換回路、
複数台の前記電力変換回路を並列に接続するとともに、前記並列接続された電力変換回路の出力端の電圧を検出する電圧センサ、
与えられた電圧指令信号と前記電圧センサの信号により、前記複数の電力変換回路を制御することにより、前記フィルタ回路の出力端の電圧を制御する電圧コントローラ、
前記電圧コントローラの出力信号により、前記複数の電力変換回路の内、前記運転検出回路が前記運転中を示す信号を出力している電力変換回路の負荷率が、互いにほぼ同一となるそれぞれの出力電流値を出力する定率配分回路を持つ電流指令発生回路、
前記電流指令発生回路が出力した電流指令値を、対応する電力変換回路の電流容量と比較して、いずれか一の前記電流指令値が対応する前記電力変換回路の前記電流容量を超えたとき、該電力変換回路の運転を停止する信号を発信する電流指令値監視回路を備えた
ものである。
【0011】
又、前記電流指令発生回路の電流指令値を対応する電力変換回路の電流容量と比較して、前記電流指令値が対応する前記電力変換回路の前記電流容量を超えた状態が、所定の時間継続したとき、前記電力変換装置の運転を停止する信号を発信する電流指令値過負荷監視回路を備えたものである。
【0012】
又、前記所定の時間は、前記電流指令値が対応する前記電力変換回路の前記電流容量を越えたときの、前記電流指令値と前記電流容量との差の大きさに応じてあらかじめ定められているものである。
【0013】
又、前記電流指令発生回路の出力する電流指令値と、前記運転検出回路の出力状態から、現在の運転状態において前記電力変換回路のいくつかの解列が可能か否かを判定する解列可否判定回路と、この解列可否判定回路の判定結果を表示する表示器を備えたものである。
【0014】
又、前記複数の電力変換回路の電流容量は互いにほぼ同一の電流容量であり、前記表示器は、解列可能な電力変換回路の台数をも表示するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による実施の形態1の電力変換装置91の構成を図1に示す。図1ではインバータ回路を3並列するものを例として説明する。なお、以下各実施の形態の図において、同一符号のものは同一または相当部分を示すのでその詳細な説明は繰り返さない。
図において、1はバッテリなどの直流電圧源で、17はその出力電圧ラインである。2a,2b,2cはそれぞれ直流電圧源1に並列に接続されるとともに、負荷3にも並列に接続され、直流電圧源1の電圧を交流に変換する第1,第2,第3の電力変換回路であり、それぞれ同じ構成なので第1の電力変換回路2aについてのみ図2によりその構成を説明する。
【0016】
30は電力変換回路の並列接続された出力の電圧(負荷3の電圧と同じ)を検出する電圧センサ、31は並列接続された電力変換回路全体の出力電圧指令値を出力する電圧指令発生回路、32は電圧指令発生回路31の出力から電圧センサ30の出力を減算する減算器、33は減算器32の出力がゼロになるように電力変換回路2a〜2cの出力を制御する電圧コントローラ、34は電力変換回路2a〜2cの電流指令値を出力する電流指令発生回路、35は装置の運転/停止指令を出力する運転指令発生回路である。図1の電源1と負荷3を除く部分が電力変換装置91を構成する。
【0017】
図2は図1の電力変換回路2aの詳細構成を示す構成図で、60は電力半導体素子で構成されたインバータ回路、61はインバータ回路60の出力電流を検出する個別電流センサ、12はリアクトル、13はコンデンサであり、リアクトル12とコンデンサ13でLCフィルタを構成し、インバータ回路60の出力電圧波形を正弦波に近い波形に整形する。
14は電流指令発生回路34の出力信号20から個別電流センサ61の信号を減算する減算器、15は減算器14の出力がゼロになるように動作する電流コントローラ、16は電流コントローラ15の出力に従ってインバータ回路60の制御位相を制御するパルス発生回路である。パルス発生回路16は、運転指令発生回路35の出力19により動作・不動作が制御される。電力変換回路2aは電流指令信号に従って出力電流を制御する電流型のインバータ回路である。
【0018】
次に動作について説明する。
電圧指令発生回路31で任意の交流電圧指令を発生する。この指令電圧と電圧センサ30の信号との差が電圧コントローラ33に入力される。電圧コントローラ33は比例または比例/積分、または比例/積分/微分制御回路で構成され、電圧指令と電圧センサ30の信号との差がゼロに近くなるように動作する。電圧センサ30は複数の電力変換回路を並列接続した後の電圧を検出しているので、電流指令発生回路34は並列接続されている複数の電力変換回路を一括して一つの回路と見なし、一括した電流指令値を出力する。
電流指令発生回路34は、一括した電流指令値(I)を出力するが各電力変換回路へは、これをインバータの台数で割った(I/N)を出力する。そして各電力変換回路は、この指令値にしたがった出力を行う。
【0019】
図1の回路により、従来の図で説明したような並列接続された電力変換回路の合計出力電流を検出して分担電流を演算し指令するための回路が不要となり、並列運転回路をより簡単な構成にすることができる。
なお、並列接続した各電力変換回路間での横流は図2のリアクトル12とコンデンサ13からなるフィルターによって問題となるレベル以下に軽減される。
【0020】
実施の形態2.
実施の形態2の電力変換装置は、容量の異なる並列接続された電力変換回路の容量が互いに(少なくともそのうちの一部でも)異なるものである。
図3は実施の形態2の電力変換装置92の構成図、図4は部分詳細構成図である。図において、電力変換回路2aから2cの内、少なくとも2台は互いに異なる定格電流値を有しているものとする。34aは各電力変換回路2aから2cに対して異なる電流指令値を出力する定率配分電流指令発生回路である。
これ以外の部分については、図1の構成と同じなので詳細な説明を省略する。
【0021】
図4は電流指令発生回路34aの詳細構成を示す図である。図4において、100,101,102は各電力変換回路2a,2b,2cの定格通電電流容量を示すデータ設定器、103はすべての定格通電電流容量を合計する加算器である。
104、105、106は定格通電電流容量値100,101,102を加算器103の出力で割り算することにより、各電力変換回路2a,2b,2cの分担割合(負荷率ともいう)を求める除算器である。107a,107b,107cは除算器104,105,106から出力された分担割合に電圧コントローラ33から送られてくるトータル電流の指令値をかけて各電力変換回路ごとの電流指令値を算出する乗算器である。図4に示す回路はこの発明にいう定率配分回路である。
【0022】
例えば、電力変換回路2a,2b,2cの容量が50A,100A,150Aであったとする。そして電圧コントローラ33からの指令値が75Aである場合。
電力変換回路2aには、75・50/(50+100+150)=12.5A
電力変換回路2bには、75・100/(300)=25A
電力変換回路2cには、75・150/(300)=37.5Aの指令がそれぞれ送られる。
【0023】
図4に示した構成(定率配分回路)を備えることにより、並列接続する電力変換回路の電流容量が互いに異なる場合でも、各定格電流の比率に比例した電流指令値を出力できるので、各電力変換回路の負担割合を常に一定の割合とした制御を行うことができる。
【0024】
実施の形態3.
メンテナンスのため、運転中の電力変換回路の一部停止したり、切り離したり(解列という)、また、解列していた電力変換回路を再接続したりすることがある。実施の形態1の図1のものでは、解列、再接続の都度、電流の配分率を設定し直さなければならないし、実施の形態2の図3のものでは、定格電流データ設定器100,101,102の設定をその都度変更しなければならないので、容易に解列、再接続が行えない。
この課題を解決した電力変換装置93の構成を図5、図6に示す。
図5において、36は運転検出回路であり、各電力変換回路2a,2b,2cから、それぞれの電力変換回路が運転しているか否かの信号を受け、運転している電力変換回路の台数(各電力変換回路の容量が同一の時)または運転している電力変換装置の総定格電流容量(各電力変換回路の定格が同一でない時)を、電流指令発生回路34または定率配分電流指令回路34a(図5では電流指令発生回路34の場合を記載)へ出力する。
【0025】
図6は図5の電力変換回路2aの詳細を示すもので、21aは電力変換回路2aが正常に動作しているとき例えば「H」の状態信号22aを出力する状態出力回路である。状態信号22a,22b,22cは運転検出回路36に入力され前述の結果が得られる。
これにより電流指令発生回路34は運転している電力変換回路に応じた電流指令値を出力し、途中で解列、再接続が行われても自動的に電流値が補正される(この発明にいう調整回路である)ので、解列、再接続作業がきわめて容易になる。
【0026】
理解を助けるため、まず、各電力変換回路の容量が同一の場合について、例えば50Aであった場合の具体例について説明する。
今、負荷3に供給される電流が75Aである場合、3台とも動作中には運転検出回路36はN=3を出力し、各電力変換回路には75A/3=25Aの電流指令が出力される。
そして、内1台が停止したときには、N=2が出力され、75A/2=37.5Aの電流指令に変更される。
【0027】
次に、各電力変換回路の定格容量が異なる場合について具体例により説明する。各容量が実施の形態2で説明したように50A,100A,150Aである場合、負荷に供給される電流の現在値が75Aであれば、前述の通り3台の電力変換回路がすべて動作中には、運転検出回路36は(50+100+150=300)の信号を出力している。そして、各電力変換回路には12.5,25,37.5の電流指令値がそれぞれ出力されている。今、定格100Aの電力変換回路が運転を停止すると、運転検出回路36は(50+150=200)の信号を出力する。
そして電力変換回路2aには75・50/200=18.75Aが、
電力変換回路2Cには75・150/200=56.2Aの電流指令が出力される。
【0028】
実施の形態4.
実施の形態1の図1のものでは、電圧コントローラ33の出力信号に従った電流指令を各電力変換回路に出力しているので、過負荷時などに電力変換回路の容量を超えた指令が指令されると、過電流により電力変換回路が破壊されるおそれがある。このような課題を解決した電力変換装置94の構成を図7に示す。図において、35aは電流指令監視回路付運転指令発生回路で、その構成は図8に示す。
【0029】
図8において、109は電流指令発生回路34の出力20と、電力変換回路の総定格電流値20Xとを比較する比較器で、電流指令値20が総定格電流容量20Xを超えると、直ちに(比較器109の動作時間は必要)電力変換装置の運転を停止する信号か、少なくとも警報信号を発する。
110は比較器109から前述の信号が出力されたとき、この信号を保持(ラッチ)するラッチ回路である。このように構成した電力変換回路の過負荷動作特性を図9の101に示す。なお、詳細は説明しないが半導体電力素子によって構成された電力変換回路2a〜2cは、きわめて大きい過電流に対しては公知の半導体保護ヒューズの特性によって保護されている。これを図9中に点線100で示している。
図7,図8の回路では、負荷電流センサまたは合計電流センサを使用することなしに、簡単な構成で電力変換装置の過負荷保護を行うことができる。
【0030】
実施の形態5.
電力変換回路2a〜2cは、その出力電流が過負荷となったとき、直ちに故障するわけではなく、過負荷電流の程度に応じた所定の短時間過負荷耐量特性を備えている。そこで、過負荷となったとき、直ちに停止させるのではなく、この短時間過負荷特性を有効に利用して、停止するまでの時間を遅らせた電力変換装置95の部分構成を図10に、その保護特性を図11に示す。
図において、113は遅延回路で、比較器109が信号を出力したとき、電力変換回路の過負荷許容時間(遅延回路113にあらかじめ設定してある)に相当する時間までラッチ回路110に信号を出力しないように動作する。
【0031】
これにより、電力変換回路との過負荷保護協調がとれることとなり、システムに短時間の過負荷耐量を持たせることができる。ちなみに、一般的には、定格負荷時の過負荷耐量は数秒から数分程度あり電圧コントローラの応答時間より遙かに長い時間となる。このように構成した場合の電力変換装置の過負荷特性の特性例を図11の102に示す。この特性は実施の形態4の図9の特性101に比べて動作までの時間が長くなり改善されている。
【0032】
ここで、図には示さないが、電流指令発生回路34の出力信号20が設定定格電流値20Xに比べて大となり、比較器109が信号を出力するとき、その差の程度に応じた信号を遅延回路113に出力し、遅延回路113はその差の程度に応じた遅延時間で動作するようにしても良い。このようにした場合の電力変換装置の過負荷特性は、例えば図12の特性線103に示すようになり、電力変換回路の過負荷特性を限界まで利用することができるようになる。
【0033】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6による電力変換装置96の構成を図13、図14に示す。図13において、23は電流制御状態監視回路で、その詳細構成は図14に示す。減算器14の出力信号とあらかじめ設定された設定値αとが比較器114に入力されている。比較器114は減算器14の出力がプラスマイナスαの範囲内であれば電力変換回路2a〜2cが正常に動作していると判断する。そして減算器14の出力がプラスマイナスαの範囲外となれば、電力変換回路2a〜2cが正常に動作していないと判断して信号を出力し、この信号はラッチ回路115でラッチされた後、信号22として出力される。信号22は実施の形態3の図5で説明したように運転検出回路36へ送られるとともに、パルス発生回路16にも送られインバータ運転パルスを停止させる。
【0034】
図13、図14の構成により、電流指令通り電流を流せなくなった電力変換装置は自己停止し、その停止状態を運転検出回路36へ出力するので、健全な電力変換回路が故障した電力変換回路の影響を受けることなく運転を継続できる。
【0035】
実施の形態7.
実施の形態3では、運転中に1台を解列すると、残りの電力変換回路に負荷が振り分けられるため、元々解列する前に定格負荷ぎりぎりであったとすると、解列したとたんに過負荷となりシステムが運転停止してしまうことがあるという課題がある。すなわち、運転中に1台ずつ解列してメインテナンスするときなど、解列できる状態であるか否かが事前にわかる方がよい。
【0036】
このような課題を解決した実施の形態7の電力変換装置97の構成を図15に示す。図において37は解列可否判定回路でその詳細を図16および図17に示す。図16のものは、各電力変換回路の定格が同じである場合のもの、図17のものは、各電力変換回路の定格容量が同一でない場合のものである。
【0037】
まず、図16について説明する。
図16において、120は電流指令発生回路34の出力する電流指令信号20と、運転検出回路36の出力する現在運転台数36aとを乗算する乗算器、121は現在の運転台数36aから1を減算する減算回路、122は減算回路121の出力と電力変換回路の定格通電電流設定値とをかけ算する乗算器で、これにより現在運転台数マイナス1台で運転したときのシステムの許容電流が得られる。123は前述の2つの乗算回路120,122の出力を比較し乗算器122の方が大きいとき(現在運転台数マイナス1で運転したときのシステムの許容電流の法が現在負荷より大きいとき)信号を出力する比較器、124は比較器123の出力信号があるとき解列許可を表示する解列可能回路表示器(表示器)である。
【0038】
次に図17について説明する。
20a,20b,20cは実施の形態2の図3に示した電流指令発生回路34aから出力される電流指令値である。120はこれらの信号を加算して現在の出力電流値(合計)を求める加算器である。
36aは現在動作している電力変換回路の合計電流値(総電流容量)である。そして、36bは解列したいと思う電力変換回路の定格電流であって、図示しないキーボードなどから入力される。121は総電流容量36aから解列しようとする電力変換回路の容量36bを減算して、解列した後の合計定格電流値を求める減算器である。
123,124については、先の図16の説明と同じなので説明を省略する。結果として解列可能回路表示器には解列したいと思う電力変換回路が解列可能であるか否かが表示される。
【0039】
この表示器の点灯を確認することにより、並列接続された電力変換回路の1台を、あるいは解列を希望する電力変換回路を運転中に解列することができるか否かを事前に確認することができる。
【0040】
実施の形態8.
実施の形態7の図16の構成をさらに変形して、同じ定格のインバータを並列にした電力変換装置において、運転中に何台の電力変換回路を解列できるかを知ることができるようにした電力変換装置98の構成は実施の形態7の図16の解列可否判定回路37を、図18に示す解列可能台数判定回路37Xに置き換えたものである。図18において、125は電力変換回路1台あたりの定格通電電流値から電流指令発生回路34の出力である1台あたりの電流指令値を減算し、1台あたりの余裕量を算出する減算器である。
【0041】
126は前記余裕量に現在台数36aを乗算し、システムの余裕量を算出する乗算器、127はこのシステムの余裕量を前記1台あたりの定格通電電流で割り算し、余裕台数を算出する除算器である。128は除算器127の除算結果の整数部分のみを出力する整数出力回路、129は整数出力回路128の結果を数値表示する数値表示灯である。数値表示灯129に表示された余裕台数を確認することで何台まで解列できるかを知ることができ、解列操作を安全に実施することができる。
実施の形態7の図17に示した、各インバータの定格が異なる場合においては、解列したいインバータの定格電流値36bとして、解列したい電力変換回路(複数)の合計定格電流容量を入力すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、この発明の電力変換装置は並列接続した複数の電力変換回路の合計電流を検出する電流センサを必要としないので、回路構成が簡単であるという効果が得られる。
【0043】
又、互いに電流容量の異なる電力変換回路を並列に接続した場合でも、各電力変換回路の負荷率をほぼ同一とすることができるので、電力容量を極限まで効率よく利用できる。
【0044】
又、運転中に使用している電力変換回路の台数が変っても、変わった後の台数に合わせて電流指令値が調整し直されるので、常に最適の負荷率で運転が行われる。
【0045】
又、運転中に電流指令値が定格電流容量を越えると、直ちに運転を停止するので電力変換装置が常に保護されている。
【0046】
又、運転中に電流指令値が定格電流容量を越えた状態が所定の時間継続すると、運転を停止するので電力変換装置が常に保護されている。
【0047】
又、運転中に電流指令値が定格電流容量を越えると、この超えた量に応じた時間遅れの後に、運転を停止するので電力変換装置が常に保護されている。
【0048】
又、運転中に電力変換回路を解列可能かどうかを判定して表示するので、解列作業を安全に行うことができる。
【0049】
又、運転中に解列可能な変換回路の台数を表示するので、解列作業の能率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電力変換装置の構成図である。
【図2】 図1の部分詳細図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による電力変換装置の構成図である。
【図4】 図3の部分詳細図である。
【図5】 実施の形態3による電力変換装置の構成図である。
【図6】 図5の部分詳細図である。
【図7】 実施の形態4による電力変換装置の構成図である。
【図8】 図7の部分詳細図である。
【図9】 図7の電力変換装置の過負荷特性図である。
【図10】 実施の形態5の電力変換装置の部分詳細構成図である。
【図11】 図10の電力変換装置の過負荷特性である。
【図12】 実施の形態5の電力変換装置の構成を変えた場合の過負荷特性である。
【図13】 実施の形態6の電力変換装置の構成図である。
【図14】 図13の電力変換装置の部分詳細図である。
【図15】 実施の形態7の電力変換装置の構成図である。
【図16】 図15の電力変換装置の部分詳細構成図である。
【図17】 実施の形態8の電力変換装置の部分構成図である。
【図18】 実施の形態8の部分構成図である。
【図19】 従来の電力変換装置の構成図である。
【符号の説明】
1 直流電源、 2a、2b、2c 電力変換回路、
3 交流負荷、 15 電流コントローラ、 16 パルス発生回路、
18 フィルタ回路の出力端、 21a 状態出力回路、
23 電流制御状態監視回路、 30 電圧センサ、
31 電圧指令発生回路、 32 減算器、 33 電圧コントローラ、
34 電流指令発生回路、 34a 定率配分電流指令回路、
35 運転指令発生回路、
35a 電流指令監視回路付運転指令発生回路、36 運転検出回路、
60 インバータ回路、 61 個別電流センサ、
91〜97 電力変換装置、
100,101,102 データ設定器、
109 比較器、 110 ラッチ回路、 123 比較器、
124 ラッチ回路。

Claims (5)

  1. 入力端に入力された直流電力を半導体素子により交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の出力端に接続されたフィルタ回路と、前記インバータ回路の出力電流を制御する電流コントローラと、運転中か否かを示す信号を出力する運転検出回路とを含む電力変換回路、
    複数台の前記電力変換回路を並列に接続するとともに、前記並列接続された電力変換回路の出力端の電圧を検出する電圧センサ、
    与えられた電圧指令信号と前記電圧センサの信号により、前記複数の電力変換回路を制御することにより、前記フィルタ回路の出力端の電圧を制御する電圧コントローラ、
    前記電圧コントローラの出力信号により、前記複数の電力変換回路の内、前記運転検出回路が前記運転中を示す信号を出力している電力変換回路の負荷率が、互いにほぼ同一となるそれぞれの出力電流値を出力する定率配分回路を持つ電流指令発生回路、
    前記電流指令発生回路が出力した電流指令値を、対応する電力変換回路の電流容量と比較して、いずれか一の前記電流指令値が対応する前記電力変換回路の前記電流容量を超えたとき、該電力変換回路の運転を停止する信号を発信する電流指令値監視回路を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記電流指令発生回路が出力した電流指令値を、それぞれ対応する各電力変換回路の電流容量と比較して、いずれか一の前記電流指令値が対応する前記電力変換回路の前記電流容量を超えた状態が、所定の時間継続したとき、前記電力変換装置の運転を停止する信号を発信する電流指令値過負荷監視回路を備えたことを特長とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記所定の時間は、前記電流指令値が対応する電力変換回路の前記電流容量を越えたときの、前記電流指令値と前記電流容量との差の大きさに応じてあらかじめ定められていることを特長とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記電流指令発生回路の出力する電流指令値と、前記運転検出回路の出力状態から、現在の運転状態において前記電力変換回路のいくつかの解列が可能か否かを判定する解列可否判定回路と、この解列可否判定回路の判定結果を表示する表示器を備えたことを特長とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記複数の電力変換回路の電流容量は互いにほぼ同一の電流容量であり、前記表示器は、解列可能な電力変換回路の台数をも表示することを特長とする請求項4に記載の電力変換装置。
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