JPH11204524A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11204524A
JPH11204524A JP400498A JP400498A JPH11204524A JP H11204524 A JPH11204524 A JP H11204524A JP 400498 A JP400498 A JP 400498A JP 400498 A JP400498 A JP 400498A JP H11204524 A JPH11204524 A JP H11204524A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電率及びエレクトロマイグレーション耐性
に優れた埋め込み配線を有する信頼性の高い半導体装置
を提供する。 【解決手段】 半導体基板101の上に堆積された層間
絶縁膜102にコンタクトホール103及び配線用凹状
溝104を形成した後、コンタクトホール103及び配
線用凹状溝104の壁面に拡散防止膜となるTiN/T
i膜105を形成する。TiN/Ti膜105の上にス
パッタ法によりCuにAgが含有された銅合金膜106
を堆積した後、該銅合金膜106の上にCVD法又はメ
ッキ法により銅膜107を堆積する。熱処理により銅合
金膜106に含まれるAgを銅膜107に拡散させてC
uにAgが含有されてなる銅合金膜を形成した後、該銅
合金膜に対してCMP法を行なって、CuにAgが含有
されてなる銅合金膜よりなるコンタクト及び埋め込み配
線を同時に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋め込み配線を有
する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】0.18μm世代以降のシリコン基板上
に形成されたLSIにおいては、トランジスタの高速化
に対して配線のCR成分による遅延が無視できなくなっ
てきたため、配線材料として、導電性の高い金属つまり
比抵抗の小さい金属を用いることが好ましい。そこで、
Al配線(比抵抗3μohm・cm)に代えて、より低
抵抗なCu配線(比抵抗1.7μohm・cm)を用い
る検討が進んでいる。
【0003】また、LSIを構成する素子の微細化に伴
って金属配線を流れる電流の密度が世代ごとに増加して
いるため、電流印加時に金属配線を構成する金属原子が
電子に押されて移動して、金属配線が断線してしまうエ
レクトロマイグレーションという現象に対しても、その
耐性を高めていく必要がある。CuはAlに比べて融点
が高いため、変形すなわち原子の移動が起こりにくいこ
とが期待されており、エレクトロマイグレーション耐性
も高いことが期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、Cuよりな
る金属配線は、導電率については極めて優れているが、
配線幅がより微細になると、エレクトロマイグレーショ
ン耐性という点では問題が残ると考えられる。例えば、
0.3μm幅程度の微細な金属配線では、エレクトロマ
イグレーション耐性が悪化すると報告されている[Y. I
garashi et al, VLSI Symp., p.76, 1996]。従って、
Al配線の場合と同様、合金化によってエレクトロマイ
グレーション耐性を向上させることが検討されている。
【0005】そこで、配線材料として、Cu−Mg合金
[T. Tatewaki et al, IEDM., p.293, 1995]、Cu−
Zr合金[Y. Igarashi et al, VLSI Symp., p.76, 199
6]、Cu−Sn合金等が提案されている。
【0006】しかしながら、Cu−Mg合金、Cu−Z
r合金又はCu−Sn合金等の銅合金よりなる配線は、
エレクトロマイグレーション耐性という点では優れてい
るが、導電率という点では問題が残る。
【0007】前記に鑑み、本発明は、導電率の向上とエ
レクトロマイグレーション耐性の向上との両立を図るこ
とができる配線材料を提供することにより、導電率及び
エレクトロマイグレーション耐性に優れた埋め込み配線
を有する信頼性の高い半導体装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、引張り強
さの大きい材料はエレクトロマイグレーション耐性にも
優れているはずであると考えた。その理由は、銅合金配
線に電流を流したときに、銅合金配線を構成する銅原子
が移動する結果として、銅原子が増加した部位では圧縮
応力が増加する一方、銅原子が減少した部位においては
引張り応力が発生し、銅原子が減少した部位において銅
合金配線が断線するのである。従って、引張り強さが大
きい銅合金はエレクトロマイグレーション耐性が優れて
いるはずである。そこで、引張り強さ及び導電率の両方
に優れた銅合金を配線材料として用いると、導電率及び
エレクトロマイグレーション耐性に優れた信頼性の高い
銅合金配線が得られる筈であるとの結論に達したのであ
る。
【0009】各種の銅合金のうち、引張り強さ及び導電
率の両方に優れた銅合金を探し求めたところ図8に示す
データ(坂井他、まてりあ、p.692 、1997)を見出し
た。図8に示す特性図によると、Cu−Nb合金、Cu
−Ag合金及びCu−Al23合金は、各種の銅合金の
うち、引張り強さ及び導電率の両方に優れた銅合金であ
ることを見出した。尚、図8において、%IACSは、
純銅の導電率に対する導電率の割合を示している。
【0010】以上の検討から分かるように、CuにN
b、Ag又はAl23が含まれた銅合金を用いて埋め込
み配線を形成すると、導電率及びエレクトロマイグレー
ション耐性に優れた信頼性の高い半導体装置が得られる
のである。
【0011】本発明に係る第1の半導体装置は、埋め込
み配線を有する半導体装置を対象とし、埋め込み配線
は、CuにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅合
金よりなる。
【0012】第1の半導体装置によると、埋め込み配線
はCuにAg、Nb又はAl2 3が含有されてなるC
u−Nb合金、Cu−Ag合金又はCu−Al23合金
よりなり、これらCu−Nb合金、Cu−Ag合金及び
Cu−Al23合金は図8の特性図に示すように、引張
り強さ及び導電率の両方に優れている。
【0013】第1の半導体装置において、銅合金は、C
uに1重量%以下のAgが含有されてなることが好まし
い。
【0014】また、第1の半導体装置において、銅合金
は、Cuに0.4重量%以下のNbが含有されてなるこ
とが好ましい。
【0015】本発明に係る第2の半導体装置は、埋め込
み配線と該埋め込み配線の上に形成された絶縁膜とを有
する半導体装置を対象とし、絶縁膜はAl23を含有
し、埋め込み配線はCuにAl23が拡散してなる銅合
金よりなる。
【0016】第2の半導体装置によると、埋め込み配線
はCuにAl23が含有されてなるCu−Al23合金
よりなり、このCu−Al23合金は図8の特性図に示
すように、引張り強さ及び導電率の両方に優れている。
また、埋め込み配線の上に形成された絶縁膜はAl23
を含有するため、絶縁膜に含有されるAl23を埋め込
み配線に拡散させてCuにAl23が含有されてなるC
u−Al23合金を容易に形成することができる。この
場合、Al23は絶縁性を有しているため、そのまま絶
縁膜として用いることもできる。
【0017】本発明に係る第1の半導体装置の製造方法
は、半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に配線用凹部
を形成する凹部形成工程と、配線用凹部の壁面にCuに
Ag、Nb又はAl2 3 が含有された第1の金属より
なる第1の金属膜を形成する第1の金属膜形成工程と、
第1の金属膜の上にCu又はCuを主成分とする第2の
金属よりなる第2の金属膜を配線用凹部が埋め込まれる
ように形成する第2の金属膜形成工程と、半導体基板に
対して熱処理を行なって第1の金属膜に含有されている
Ag、Nb又はAl2 3 を第2の金属膜に拡散させる
ことにより、CuにAg、Nb又はAl2 3 が含有さ
れた銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み配
線形成工程とを備えている。
【0018】第1の半導体装置の製造方法によると、層
間絶縁膜に形成された配線用凹部の壁面にCuにAg、
Nb又はAl2 3 が含有された第1の金属よりなる第
1の金属膜を形成した後、該第1の金属膜の上にCu又
はCuを主成分とする第2の金属よりなる第2の金属膜
を形成し、その後、熱処理を行なって第1の金属膜に含
有されているAg、Nb又はAl2 3 を第2の金属膜
に拡散させるため、CuにAg、Nb又はAl2 3
含有された銅合金よりなる埋め込み配線を形成すること
ができる。
【0019】ところで、Cu又はCuを主成分とする銅
系の金属膜はドライエッチングが困難であるため、埋め
込み配線は、層間絶縁膜に配線用凹部を形成しておいて
から、配線用凹部に銅系の金属膜を埋め込むダマシン法
によって形成されることが多いが、第1の半導体装置の
製造方法によると、CuにAg、Nb又はAl2 3
含有された銅合金よりなる埋め込み配線をダマシン法に
より形成することができる。また、配線用凹部の下側に
コンタクトホールを形成しておいてから、コンタクトホ
ール及び配線用凹部の両方に同時に金属膜を埋め込むよ
うにすると、デュアルダマシン法によって銅合金よりな
るコンタクト及び埋め込み配線を同時に形成することが
できる。
【0020】第1の半導体装置の製造方法において、第
1の金属膜形成工程は、配線用凹部を含む層間絶縁膜の
上に全面に亘って第1の金属膜を堆積する工程を含み、
第2の金属膜形成工程は、第1の金属膜の上に全面に亘
って第2の金属膜を堆積する工程を含み、埋め込み配線
形成工程は、層間絶縁膜の上に露出している第1の金属
膜及び第2の金属膜を除去する工程を含むことが好まし
い。
【0021】第1の半導体装置の製造方法において、第
1の金属膜形成工程は、スパッタ法により第1の金属膜
を堆積する工程を含み、第2の金属膜形成工程は、CV
D法又はメッキ法により第2の金属膜を堆積する工程を
含むことが好ましい。
【0022】ところで、デザインルールが0.18μm
の世代では、コンタクトホールが0.25μm径で且つ
0.8μm程度の深さになり、配線用凹部についても
0.5μm程度の深さが必要になると予測される。この
ような微細な配線構造をデュアルダマシン法を用いて形
成しようとすると、深さが1.3μm程度で径が0.2
5μm程度の孔(アスペクト比が5程度の孔)に銅合金
を埋め込む必要がある。ところが、現在の技術による
と、CVD法及びメッキ法では純銅の金属膜を堆積する
ことはできるが銅合金の金属膜を堆積することはできな
い。また、スパッタ法によると銅合金の金属膜を堆積す
ることはできるが、アスペクト比の高い配線用凹部に堆
積しようとするとオーバーハングが発生してしまうた
め、アスペクト比の高い配線用凹部にスパッタ法により
金属膜を埋め込むことは困難である。
【0023】ところが、第1の金属膜形成工程がスパッ
タ法により第1の金属膜を堆積する工程を含み、第2の
金属膜形成工程がCVD法又はメッキ法により第2の金
属膜を堆積する工程を含むと、配線用凹部の壁面にCu
にAg、Nb又はAl2 3が含有された第1の金属よ
りなる第1の金属膜をスパッタ法により形成した後、C
u又はCuを主成分とする第2の金属よりなる第2の金
属膜を段差被覆性に優れたCVD法又はメッキ法により
堆積するので、配線用凹部に第1の金属膜及び第2の金
属膜を埋め込むことができる。
【0024】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に配線用凹部
を形成する凹部形成工程と、配線用凹部を含む層間絶縁
膜の上にCu又はCuを主成分とする第1の金属よりな
る第1の金属膜を配線用凹部が埋め込まれるように全面
に亘って形成する第1の金属膜形成工程と、第1の金属
膜の上にAg、Nb又はAl2 3 を含有する第2の金
属よりなる第2の金属膜を形成する第2の金属膜形成工
程と、半導体基板に対して熱処理を行なって第2の金属
膜に含有されているAg、Nb又はAl2 3 を第1の
金属膜に拡散させる拡散工程と、層間絶縁膜の上に露出
している第1の金属膜及び第2の金属膜を除去して、C
uにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅合金より
なる埋め込み配線を形成する埋め込み配線形成工程とを
備えている。
【0025】第2の半導体装置の製造方法によると、層
間絶縁膜に形成された配線用凹部を含む層間絶縁膜の上
にCu又はCuを主成分とする第1の金属よりなる第1
の金属膜を形成した後、該第1の金属膜の上にAg、N
b又はAl2 3 を含有する第2の金属よりなる第2の
金属膜を形成し、その後、熱処理を行なって第2の金属
膜に含有されているAg、Nb又はAl2 3 を第1の
金属膜に拡散させるため、CuにAg、Nb又はAl2
3 が含有された銅合金よりなる埋め込み配線を形成す
ることができる。
【0026】特に、第2の半導体装置の製造方法は、配
線用凹部が埋め込まれるように全面に亘って第1の金属
膜を形成した後、該第1の金属膜の上に第2の金属膜を
形成するため、第2の金属膜の表面はほぼ平坦である。
従って、第2の金属膜からのAg、Nb又はAl2 3
の拡散をより均一に行なうことができる。
【0027】本発明に係る第3の半導体装置の製造方法
は、半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に配線用凹部
を形成する凹部形成工程と、配線用凹部にCu又はCu
を主成分とする第1の金属よりなる第1の金属膜を該第
1の金属膜の上に空間部が残存するように形成する第1
の金属膜形成工程と、第1の金属膜の上にAg、Nb又
はAl2 3 が含有された第2の金属よりなる第2の金
属膜を空間部が埋め込まれ且つ層間絶縁膜の上に露出し
ないように形成する第2の金属膜形成工程と、半導体基
板に対して熱処理を行なって第2の金属膜に含有されて
いるAg、Nb又はAl2 3 を第1の金属膜に拡散さ
せることにより、CuにAg、Nb又はAl2 3 が含
有された銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込
み配線形成工程とを備えている。
【0028】第3の半導体装置の製造方法によると、層
間絶縁膜に形成された配線用凹部にCu又はCuを主成
分とする第1の金属よりなる第1の金属膜を形成した
後、該第1の金属膜の上にAg、Nb又はAl2 3
含有された第2の金属よりなる第2の金属膜を形成し、
その後、熱処理を行なって第2の金属膜に含有されてい
るAg、Nb又はAl2 3 を第1の金属膜に拡散させ
るため、CuにAg、Nb又はAl2 3 が含有された
銅合金よりなる埋め込み配線を形成することができる。
【0029】特に、第3の半導体装置の製造方法による
と、配線用凹部に第1の金属膜を該第1の金属膜の上に
空間部が残存するように形成した後、該第1の金属膜の
上に第2の金属膜を空間部が埋め込まれ且つ層間絶縁膜
の上に露出しないように形成し、その後、熱処理を行な
うので、層間絶縁膜の上に露出した第1及び第2の金属
膜を除去する工程が不要になる。
【0030】本発明に係る第4の半導体装置の製造方法
は、半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に配線用凹部
を形成する凹部形成工程と、配線用凹部にCu又はCu
を主成分とする第1の金属よりなる第1の金属膜を配線
用凹部が埋め込まれ且つ層間絶縁膜の上に露出しないよ
うに形成する第1の金属膜形成工程と、第1の金属膜の
上にAg、Nb又はAl2 3 を含有する第2の金属よ
りなる第2の金属膜を形成する第2の金属膜形成工程
と、半導体基板に対して熱処理を行なって第2の金属膜
に含有されているAg、Nb又はAl2 3 を第1の金
属膜に拡散させることにより、CuにAg、Nb又はA
2 3 が含有された銅合金よりなる埋め込み配線を形
成する埋め込み配線形成工程とを備えている。
【0031】第4の半導体装置の製造方法によると、層
間絶縁膜に形成された配線用凹部にCu又はCuを主成
分とする第1の金属よりなる第1の金属膜を形成した
後、該第1の金属膜の上にAg、Nb又はAl2 3
含有する第2の金属よりなる第2の金属膜を形成し、そ
の後、熱処理を行なって第2の金属膜に含有されている
Ag、Nb又はAl2 3 を第1の金属膜に拡散させる
ため、CuにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅
合金よりなる埋め込み配線を形成することができる。
【0032】特に、第4の半導体装置の製造方法による
と、配線用凹部に第1の金属膜を配線用凹部が埋め込ま
れ且つ層間絶縁膜の上に露出しないように形成した後、
該第1の金属膜の上に第2の金属膜を形成するため、第
2の金属膜の表面はほぼ平坦である。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る半導体装置における銅合金配線
及びその製造方法について、図1(a)〜(c)及び図
2(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0034】まず、図1(a)に示すように、半導体基
板101の上に堆積された層間絶縁膜102にコンタク
トホール103及び配線用凹状溝104を形成する。コ
ンタクトホール103の径は0.25μm程度とする。
【0035】次に、図1(b)に示すように、コンタク
トホール103及び配線用凹状溝104を含む層間絶縁
膜102の上に全面に亘って、半導体基板101との密
着性を向上させる下層のTi膜及びCuの層間絶縁膜1
02及び半導体基板101への拡散を防止する上層のT
iN膜よりなるTiN/Ti膜105を堆積する。
【0036】次に、Cu−1重量%Agよりなる銅合金
のターゲットを用いるスパッタ法により、TiN/Ti
膜105の上に40nmの膜厚を有する銅合金膜106
を堆積する。この場合、スパッタ法は一般に段差被覆性
が良くないので、銅合金膜106によって、0.25μ
m程度の径の小さいコンタクトホール103及び配線用
凹状溝104を完全に埋め込むことはできない。その理
由は、スパッタ法により銅合金膜106を堆積すると、
径の小さいコンタクトホール103の開口部の近傍にお
いて銅合金膜106がオーバーハングしてしまうからで
ある。
【0037】そこで、前記のスパッタ法の後に段差被覆
性に優れたCVD法又はメッキ法を行なって、図1
(c)に示すように、銅合金膜106の上に、例えば銅
合金膜106の約11倍の厚さ(480nm)を有する
銅膜107を堆積する。これにより、コンタクトホール
103及び配線用凹状溝104は銅合金膜106及び銅
膜107によって完全に埋め込まれる。CuのCVD法
では表面の平坦性を向上させるために、また、メッキ法
として電解メッキを用いる場合には下地に低抵抗なCu
膜が必要であるために、CVD法又はメッキ法では銅合
金膜106を下地に用いることが必要である。
【0038】次に、400℃程度の熱処理を行なって、
銅合金膜106のAgをCu膜107に拡散させること
により、図2(a)に示すように、Cu−0.085重
量%Agよりなる銅合金膜108を形成する。
【0039】ところで、銅合金膜108におけるAgの
含有量については、500℃程度の温度下ではCu中の
Agの固溶限は1重量%程度であり、Agをそれ以上含
有させるとAgを主成分とする相が銅合金膜108中に
局所的に析出する恐れがある。従って、半導体プロセス
における熱処理の温度は500℃以下であることを考え
ると、Agの含有量としては1重量%以下が好ましい。
【0040】次に、TiN/Ti膜105及び銅合金膜
108に対して例えばCMP法を行なって、層間絶縁膜
102の上に露出しているTiN/Ti膜105及び銅
合金膜108を除去することにより、図2(b)に示す
ように、銅合金膜108よりなるコンタクト109及び
埋め込み配線110を形成する。その後、埋め込み配線
110及び層間絶縁膜102の上に全面に亘って、埋め
込み配線110を構成するCuの上方への拡散を防止す
る窒化シリコン膜111を堆積する。
【0041】第1の実施形態において形成したCu−
0.085重量%Agよりなる銅合金膜108の再結晶
温度は、純銅の再結晶温度である250℃よりも高くて
400℃である(堀ほか、日本金属学会誌、p122
3,1981)。再結晶温度が高いということは塑性変
形し難いということであるから、銅合金膜108はヒロ
ック及びボイドが生じ難いので、エレクトロマイグレー
ション耐性が向上することが裏付けられている。
【0042】また、Cu−0.085重量%Agよりな
る銅合金膜108においては、Agの濃度は50ppm
程度であるため、銅合金膜108の電気伝導率は純銅と
ほぼ同等の1.7μohm・cmである(J.S.Smart et
al., Trans. AIME, 147(1942), 48)。従って、銅合金
膜108の電気伝導率は純銅に比べて低下しない。これ
に対して、既に知られているCu−Zr合金膜よりなる
埋め込み配線では、Zrが50ppm程度添加されると
電気伝導度が2.2μohm・cmに上昇してしまうと
共に、ZrとCuとが反応してCuZrx 化合物を作り
易いという問題があるので、第1の実施形態のように、
Cu−Agよりなる銅合金膜108の方が有利である。
【0043】以上説明したように、銅合金膜108より
なる埋め込み配線110は導電性及びエレクトロマイグ
レーション耐性の両方において優れている。
【0044】ところで、現在の技術では、CVD法又は
メッキ法によってCu−Agよりなる銅合金膜を堆積す
ることができないと共に、スパッタ法によって径の小さ
いコンタクトホールに銅合金膜を完全に埋め込むことは
できない。そこで、第1の実施形態においては、スパッ
タ法によりCu−1重量%Agよりなる銅合金膜106
を薄く堆積すると共に銅合金膜106の上にCVD法又
はメッキ法により銅膜107を厚く堆積した後、熱処理
を施して銅合金膜106のAgを銅膜107に拡散させ
ることにより、Cu−0.085重量%Agよりなる銅
合金膜108を形成している。
【0045】また、スパッタ法により堆積した銅合金膜
106は(111)面に配向する性質があるため、銅合
金膜106上にCVD法又はメッキ法により堆積される
銅膜107は、下地の影響を受けて(111)面に配向
する。従って、面内原子間隔が銅合金膜106の(11
1)面とほぼ等しい銅膜107をCVD法又はメッキ法
により堆積することができる。また、CuはAlと同じ
fcc結晶であるため、最密面である(111)面が断
線のきっかけとなり易いが、銅膜107の(111)面
が半導体基板11の主面と平行に配向しているので、銅
合金膜108よりなる埋め込み配線110は断線し難く
なり、エレクトロマイグレーション耐性がさらに向上す
るという利点もある。
【0046】尚、第1の実施形態においては、Cu−1
重量%Agよりなる銅合金膜106と銅膜107とをほ
ぼ完全に反応させて、Cu−0.085重量%Agより
なる銅合金膜108を形成したが、Cu−1重量%Ag
よりなる銅合金膜106を堆積する代わりに、TiN/
Ti膜105を構成する上層のTiN膜にAgを含有さ
せてもよい。この場合には、銅膜107をスパッタ法に
より堆積された下層の銅膜とCVD法又はメッキ法によ
り堆積された上層の銅膜とから構成することが膜堆積工
程上好ましい。
【0047】また、層間絶縁膜102及び半導体基板1
01の表面をアンモニアプラズマ等で処理してCuの拡
散を防止しておけば、TiN/Ti膜105のような拡
散防止膜を堆積しなくてもよい。
【0048】また、第1の実施形態においては、銅合金
膜106として、新規に提案したCu−Ag合金を用い
たが、導電率が多少低くなってもよい場合には、Cu−
Sn合金、Cu−Mg合金又はCu−Zr合金等を用い
てもよい。
【0049】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る半導体装置における銅合金配線及びその
製造方法について、図3(a)〜(c)及び図4(a)
〜(c)を参照しながら説明する。
【0050】まず、図3(a)に示すように、半導体基
板201の上に堆積された層間絶縁膜202にコンタク
トホール203及び配線用凹状溝204を形成する。コ
ンタクトホール203の径は0.25μm程度とする。
【0051】次に、図3(b)に示すように、コンタク
トホール203及び配線用凹状溝204を含む層間絶縁
膜202の上に全面に亘って、半導体基板201との密
着性を向上させる下層のTi膜及びCuの層間絶縁膜2
02及び半導体基板201への拡散を防止する上層のT
iN膜よりなるTiN/Ti膜205を堆積する。
【0052】次に、純銅よりなるターゲットを用いるス
パッタ法により、TiN/Ti膜205の上に下層の銅
膜206を堆積した後、CVD法又はメッキ法により、
図3(c)に示すように、下層の銅膜206の上に上層
の銅膜207を堆積する。この場合、下層の銅膜206
と上層の銅膜207との膜厚としては925nmとす
る。これにより、コンタクトホール203及び配線用凹
状溝204は下層及び上層の銅膜206、207により
完全に埋め込まれる。
【0053】次に、スパッタ法により、図4(a)に示
すように、上層の銅膜207の上に例えば75nmの膜
厚を有するニオブ膜208を堆積する。
【0054】次に、ニオブ膜208の表面酸化を防ぐた
め、水素を含んだ還元雰囲気中で400℃程度の熱処理
を行なって、ニオブ膜208のNbを下層及び上層の銅
膜206、207に拡散させることにより、図4(b)
に示すように、Cu−7.2重量%Nbよりなる銅合金
膜209を形成する。この場合、下層及び上層の銅膜2
06、207の膜厚が925nm、ニオブ膜208の膜
厚が75nmであって、Cuの密度が8.93、Nbの
密度が8.56であるから、体積比×密度の積の割合に
基づき、銅合金膜209はCu−7.2重量%Nbより
なる。
【0055】ところで、銅合金膜209におけるNbの
含有量については、500℃程度の温度下ではCu中の
Nbの固溶限は0.4重量%程度であり、Nbをそれ以
上含有させるとNbを主成分とする相が銅合金膜209
中に局所的に析出する恐れがある。従って、半導体プロ
セスにおける熱処理の温度は500℃以下であることを
考えると、Nbの含有量としては0.4重量%以下が好
ましい。
【0056】次に、TiN/Ti膜205及び銅合金膜
209に対して例えばCMP法を行なって、層間絶縁膜
202の上に露出しているTiN/Ti膜205及び銅
合金膜209を除去することにより、図4(c)に示す
ように、銅合金膜209よりなるコンタクト210及び
埋め込み配線211を形成する。その後、埋め込み配線
211及び層間絶縁膜202の上に全面に亘って、埋め
込み配線211を構成するCuの上方への拡散を防止す
る窒化シリコン膜212を堆積する。
【0057】Cu−7.2重量%Nbよりなる銅合金膜
209の電気伝導率は純銅よりも若干高い2.0μoh
m・cm程度である(K.R.Karasek et al., J. Appl.Ph
ys.52(1991), 1370)。しかも、図8の特性図に示され
るように、Cu−Nb膜は引っ張り強さが大きくてエレ
クトロマイグレーション耐性も強くなるものと考えられ
る。従って、銅合金膜209よりなる埋め込み配線21
1は導電性及びエレクトロマイグレーション耐性の両方
において優れている。
【0058】第2の実施形態においては、段差被覆性に
優れたCVD法又はメッキ法により堆積した平坦な上層
の銅膜207の上にニオブ膜208を堆積するため、ニ
オブ膜208の膜厚を大きくできるので、ニオブ膜20
8を構成するNbを確実に下層及び上層の銅膜206、
207に拡散させることができる。
【0059】尚、第2の実施形態においては、下層及び
上層の銅膜206、207を構成するCuとニオブ膜2
08を構成するNbとをほぼ完全に反応させて、Cu−
7.2重量%Nbよりなる銅合金膜209を形成した
が、これに代えて、熱処理後にニオブ膜208が残存す
るようにしても、該ニオブ膜208を銅合金膜209と
共にCMP法により除去することができる。
【0060】また、層間絶縁膜202及び半導体基板2
01の表面をアンモニアプラズマ等で処理してCuの拡
散を防止しておけば、TiN/Ti膜205のような拡
散防止膜を堆積しなくてもよい。
【0061】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係る半導体装置における銅合金配線及びその
製造方法について、図5(a)〜(d)及び図6(a)
〜(c)を参照しながら説明する。
【0062】まず、図5(a)に示すように、半導体基
板301の上に堆積された層間絶縁膜302にコンタク
トホール303及び配線用凹状溝304を形成する。コ
ンタクトホール303の径は0.25μm程度とする。
【0063】次に、図5(b)に示すように、コンタク
トホール303及び配線用凹状溝304を含む層間絶縁
膜302の上に全面に亘って、半導体基板301との密
着性を向上させる下層のTi膜及びCuの層間絶縁膜3
02及び半導体基板301への拡散を防止する上層のT
iN膜よりなるTiN/Ti膜305を堆積する。
【0064】次に、スパッタ法により、TiN/Ti膜
305の上に下層の銅膜306を堆積した後、CVD法
又はメッキ法により、図5(c)に示すように、下層の
銅膜306の上に上層の銅膜307を堆積する。これに
より、コンタクトホール303及び配線用凹状溝304
は下層及び上層の銅膜306、307により完全に埋め
込まれる。
【0065】次に、TiN/Ti膜305、下層及び上
層の銅膜306、307に対して例えばCMP法を行な
って、層間絶縁膜302の上に露出しているTiN/T
i膜305、下層及び上層の銅膜306、307を除去
した後、硝酸によるウェットエッチングを上層の銅膜3
07に対して行なって、図5(d)に示すように、上層
の銅膜307の上に空間部を形成する。
【0066】次に、無電解めっき法等により、図6
(a)に示すように、上層の銅膜307の上に選択的に
銀膜308を堆積する。
【0067】次に、銀膜308の表面酸化を防ぐため、
水素を含んだ還元雰囲気中で400℃程度の熱処理を行
なって、銀膜308のAgを下層及び上層の銅膜30
6、307に拡散させることにより、図6(b)に示す
ように、Cu−0.1重量%Agよりなる銅合金膜30
9を形成すると共に、該銅合金膜309よりなるコンタ
クト310及び埋め込み配線311を形成する。この場
合、Cu−0.1重量%Agよりなる銅合金膜309が
形成されるように、下層及び上層の銅膜306、307
と銀膜308との膜厚を調整する。
【0068】次に、図6(c)に示すように、埋め込み
配線311及び層間絶縁膜302の上に全面に亘って、
埋め込み配線311を構成するCuの上方への拡散を防
止する窒化シリコン膜312を堆積する。
【0069】第3の実施形態によると、熱処理により反
応させる領域が上層の銅膜307と選択的に堆積された
銀膜308とに限られるので、層間絶縁膜302の上に
堆積された膜をCMP法により除去する工程が容易にな
る。
【0070】尚、第3の実施形態においては、上層の銅
膜307の上に選択的に銀膜308を堆積したが、これ
に代えて、全面に亘って銀膜308を堆積した後、熱処
理を行なって銅合金膜309を形成し、その後、残存す
る銀膜308をCMP法により除去してもよい。
【0071】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態に係る半導体装置における銅合金配線及びその
製造方法について、図7(a)〜(c)を参照しながら
説明する。
【0072】まず、第3の実施形態と同様にして、半導
体基板401の上に堆積された層間絶縁膜402にコン
タクトホール及び配線用凹状溝を形成した後、コンタク
トホール及び配線用凹状溝を含む層間絶縁膜402の上
に全面に亘ってTiN/Ti膜405を堆積する。次
に、スパッタ法により、TiN/Ti膜405の上に下
層の銅膜406を堆積した後、CVD法又はメッキ法に
より、下層の銅膜406の上に上層の銅膜407を堆積
し、その後、TiN/Ti膜405、下層及び上層の銅
膜406、407に対して例えばCMP法を行なって、
図7(a)に示すように、層間絶縁膜402の上に露出
しているTiN/Ti膜405、下層及び上層の銅膜4
06、407を除去する。
【0073】次に、図7(b)に示すように、上層の銅
膜407及び層間絶縁膜402の上に全面に亘ってアル
ミナ膜408を堆積する。
【0074】次に、熱処理を行なって、アルミナ膜40
8を構成するAl2 3 を下層及び上層の銅膜406、
407に拡散させて、図7(c)に示すように、Cu−
Al2 3 よりなる銅合金膜409を形成すると共に、
該銅合金膜409よりなるコンタクト410及び埋め込
み配線411を形成する。
【0075】第4の実施形態によると、アルミナ膜40
8が絶縁性を有しているので、除去する必要がないと共
にアルミナ膜408を層間絶縁膜として用いることがで
きるので、工程数の低減を図ることができる。
【0076】尚、第1〜第4の実施形態においては、銅
膜107、207、307、407として純銅を用いた
が、これに代えて、Cuに他の金属が含まれてなる銅合
金を用いてもよい。
【0077】また、TiN/Ti膜105、205、3
05、405又は銅膜107、207、307、407
を選択CVD法によりコンタクトホール103、20
3、303及び配線用凹状溝104、204、304の
内部にのみ堆積してもよいし、TiN/Ti膜105、
205、305、405の代わりに、他の拡散防止膜、
例えば、Ta膜、TaN膜又はWN膜等を用いてもよ
い。
【0078】また、コンタクトホール103、203、
303及び配線用凹状溝104、204、304の内部
への埋め込みが可能であるならば、スパッタ法+リフロ
ー法又はイオンプレーティング法等の他の方法によっ
て、銅膜107、207、307を形成してもよい。
【0079】さらに、上層の銅膜207、307、40
7を堆積する際に、下地の銅膜を必要としない場合に
は、下層の銅膜206、306、406を省略してもよ
い。
【0080】
【発明の効果】第1の半導体装置によると、埋め込み配
線を構成するCu−Nb合金、Cu−Ag合金又はCu
−Al23合金は引張り強さ及び導電率の両方に優れて
いるため、埋め込み配線の導電率及びエレクトロマイグ
レーション耐性の両方を向上させることができるので、
半導体装置の信頼性が向上する。
【0081】第1の半導体装置において、銅合金がCu
に1重量%以下のAgが含有されてなる場合には、半導
体プロセスにおける500℃以下の熱処理ではAgを主
成分とする相が銅合金中に局所的に析出しないので、析
出物によって埋め込み配線の導電率がばらつく事態を回
避することができる。
【0082】また、第1の半導体装置において、銅合金
がCuに0.4重量%以下のNbが含有されてなる場合
には、半導体プロセスにおける500℃以下の熱処理で
はNbを主成分とする相が銅合金中に局所的に析出しな
いので、析出物によって埋め込み配線の導電率がばらつ
く事態を回避することができる。
【0083】第2の半導体装置によると、第1の半導体
装置と同様、埋め込み配線の導電率及びエレクトロマイ
グレーション耐性の両方を向上させることができると共
に、Al2 3を含有する絶縁膜を埋め込み配線に拡散
させるAl23の供給源及び絶縁膜として有効に利用す
ることができる。
【0084】第1の半導体装置の製造方法によると、C
uにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅合金より
なる埋め込み配線をダマシン法又はデュアルダマシン法
によって確実に形成することができる。
【0085】第1の半導体装置の製造方法において、層
間絶縁膜の上に全面に亘って第1の金属膜を堆積した
後、該第1の金属膜の上に全面に亘って第2の金属膜を
堆積し、その後、層間絶縁膜の上に露出している第1の
金属膜及び第2の金属膜を除去すると、埋め込み配線を
簡易且つ確実に形成することができる。
【0086】第1の半導体装置の製造方法において、ス
パッタ法により第1の金属膜を堆積した後、CVD法又
はメッキ法により第2の金属膜を堆積すると、アスペク
ト比の高い配線用凹部にも第1及び第2の金属膜を確実
に埋め込むことができる。
【0087】第2の半導体装置の製造方法によると、C
uにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅合金より
なる埋め込み配線を確実に形成することができると共
に、第2の金属膜の表面がほぼ平坦であるため、層間絶
縁膜の上に露出している第1の金属膜及び第2の金属膜
を例えばCMPにより除去して、配線用凹部に埋め込み
配線を形成する工程を容易且つ確実に行なうことができ
る。
【0088】第3の半導体装置の製造方法によると、C
uにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅合金より
なる埋め込み配線を確実に形成することができると共
に、層間絶縁膜の上に露出した第1及び第2の金属膜を
除去する工程が不要になるので、工程数の増加を招くこ
となく銅合金よりなる埋め込み配線を形成することがで
きる。
【0089】第4の半導体装置の製造方法によると、C
uにAg、Nb又はAl2 3 が含有された銅合金より
なる埋め込み配線を確実に形成することができると共
に、第2の金属膜の表面がほぼ平坦であるため、層間絶
縁膜の上に露出している第2の金属膜を例えばCMPに
より除去して、配線用凹部に埋め込み配線を形成する工
程を容易且つ確実に行なうことができる。第2の金属膜
として絶縁性のAl23を用いた場合には、第2の金属
膜を除去することなく絶縁膜として用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は第1の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図2】(a)、(b)は第1の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は第2の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は第2の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図5】(a)〜(d)は第3の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は第3の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は第4の実施形態に係る半導体
装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】各種の銅合金の引張り強さ及び導電率を示す特
性図である。
【符号の説明】
101 半導体基板 102 層間絶縁膜 103 コンタクトホール 104 配線用凹状溝 105 TiN/Ti膜 106 銅合金膜 107 銅膜 108 銅合金膜 109 コンタクト 110 埋め込み配線 111 窒化シリコン膜 201 半導体基板 202 層間絶縁膜 203 コンタクトホール 204 配線用凹状溝 205 TiN/Ti膜 206 下層の銅膜 207 上層の銅膜 208 ニオブ膜 209 銅合金膜 210 コンタクト 211 埋め込み配線 212 窒化シリコン膜 301 半導体基板 302 層間絶縁膜 303 コンタクトホール 304 配線用凹状溝 305 TiN/Ti膜 306 下層の銅膜 307 上層の銅膜 308 銀膜 309 銅合金膜 310 コンタクト 311 埋め込み配線 312 窒化シリコン膜 401 半導体基板 402 層間絶縁膜 405 TiN/Ti膜 406 下層の銅膜 407 上層の銅膜 408 アルミナ膜
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
請求項2】 埋め込み配線と該埋め込み配線の上に形
成された絶縁膜とを有する半導体装置であって、 前記絶縁膜は、Al23を含有し、 前記埋め込み配線は、Cuに前記Al23が拡散してな
る銅合金よりなることを特徴とする半導体装置。
請求項3】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程と、スパッタ法により、前記配線用凹部を含む前記層間絶縁
膜の上に全面に亘ってCuにAg又はNbが含有された
第1の金属よりなり表面が(111)面に配向している
第1の金属膜を形成することにより、前記配線用凹部の
壁面に前記第1の金属膜を 形成する第1の金属膜形成工
程と、CVD法又はメッキ法により、前記第1の金属膜の上に
全面に亘ってCuからなるか又はCuを主成分とする第
2の金属よりなり表面が(111)面に配向している第
2の金属膜を 前記配線用凹部が埋め込まれるように形成
する第2の金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第1の金
属膜に含まれているAg又はNbを前記第2の金属膜に
拡散させた後、前記層間絶縁膜の上に露出している前記
第1の金属膜及び第2の金属膜を除去することにより、
CuにAg又はNbが含有された銅合金よりなる埋め込
み配線を形成する埋め込み配線形成工程とを備えている
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
請求項4】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程と、CVD法又はメッキ法により、 前記配線用凹部を含む前
記層間絶縁膜の上に全面に亘ってCuからなるか又はC
uを主成分とする第1の金属よりなる第1の金属膜を前
記配線用凹部が埋め込まれるように形成する第1の金属
膜形成工程と、 前記第1の金属膜の上に全面に亘ってAg又はNbを含
有する第2の金属よりなる第2の金属膜を形成する第2
の金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第2の金
属膜に含まれているAg又はNbを前記第1の金属膜に
拡散させる拡散工程と、 前記層間絶縁膜の上に露出している前記第1の金属膜及
び第2の金属膜を除去して、CuにAg又はNbが含有
された銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み
配線形成工程とを備えていることを特徴とする半導体装
置の製造方法。
請求項5半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程とCVD法又はメ
ッキ法により、前記配線用凹部を含む前記層間絶縁膜の
上に全面に亘ってCuからなるか又はCuを主成分とす
る金属膜を前記配線用凹部が埋め込まれるように形成す
る金属膜形成工程と、 前記金属膜の上に全面に亘ってAl 2 3を含有する膜を
形成する膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記Al 2 3
を含有する膜に含まれているAl 2 3を前記金属膜に拡
散させる拡散工程と、 前記層間絶縁膜の上に露出している前記金属膜及びAl
2 3を含有する膜を除去して、CuにAl 2 3が含有さ
れた銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み配
線形成工程とを備えていることを特徴とする半導体装置
の製造方法。
請求項6】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部にCuからなるか又はCuを主成分とす
る第1の金属よりなる第1の金属膜を該第1の金属膜の
上に空間部が残存するように形成する第1の金属膜形成
工程と、 前記第1の金属膜の上にAg又はNbが含有された第2
の金属よりなる第2の金属膜を前記空間部が埋め込まれ
且つ前記層間絶縁膜の上に露出しないように形成する第
2の金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第2の金
属膜に含まれているAg又はNbを前記第1の金属膜に
拡散させることにより、CuにAg又はNbが含有され
た銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み配線
形成工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の
製造方法。
請求項7半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部にCuからなるか又はCuを主成分とす
る金属膜を該金属膜の上に空間部が残存するように形成
する金属膜形成工程と、 前記金属膜の上にAl 2 3を含有する膜を前記空間部が
埋め込まれ且つ前記層間絶縁膜の上に露出しないように
形成する膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって、前記Al 2
3を含有する膜に含まれているAl 2 3を前記金属膜
に拡散させることにより、CuにAl 2 3が含有された
銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み配線形
成工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製
造方法。
請求項8】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部にCuからなるか又はCuを主成分とす
る第1の金属よりなる第1の金属膜を前記配線用凹部が
埋め込まれ且つ前記層間絶縁膜の上に露出しないように
形成する第1の金属膜形成工程と、 前記第1の金属膜の上にAg又はNbを含有する第2の
金属よりなる第2の金属膜を形成する第2の金属膜形成
工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第2の金
属膜に含まれているAg又はNbを前記第1の金属膜に
拡散させることにより、CuにAg又はNbが含有され
た銅合金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み配線
形成工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の
製造方法。
請求項9半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部にCuからなるか又はCuを主成分とす
る金属膜を前記配線用凹部が埋め込まれ且つ前記層間絶
縁膜の上に露出しないように形成する金属膜形成工程
と、 前記金属膜の上にAl 2 3を含有する膜を形成する膜形
成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記Al 2 3
を含有する膜に含まれているAl 2 3を前記金属膜に拡
散させることにより、CuにAl 2 3が含有された銅合
金よりなる埋め込み配線を形成する埋め込み配線形成工
程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方
法。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋め込み配線を有する半導体装置であっ
    て、 前記埋め込み配線は、CuにAg、Nb又はAl23
    含有された銅合金よりなることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 前記銅合金は、Cuに1重量%以下のA
    gが含有されてなることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記銅合金は、Cuに0.4重量%以下
    のNbが含有されてなることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 埋め込み配線と該埋め込み配線の上に形
    成された絶縁膜とを有する半導体装置であって、 前記絶縁膜は、Al23を含有し、 前記埋め込み配線は、Cuに前記Al23が拡散してな
    る銅合金よりなることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
    配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部の壁面にCuにAg、Nb又はAl23
    が含有された第1の金属よりなる第1の金属膜を形成す
    る第1の金属膜形成工程と、 前記第1の金属膜の上にCu又はCuを主成分とする第
    2の金属よりなる第2の金属膜を前記配線用凹部が埋め
    込まれるように形成する第2の金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第1の金
    属膜に含有されているAg、Nb又はAl23を前記第
    2の金属膜に拡散させることにより、CuにAg、Nb
    又はAl23が含有された銅合金よりなる埋め込み配線
    を形成する埋め込み配線形成工程とを備えていることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の金属膜形成工程は、前記配線
    用凹部を含む前記層間絶縁膜の上に全面に亘って前記第
    1の金属膜を堆積する工程を含み、 前記第2の金属膜形成工程は、前記第1の金属膜の上に
    全面に亘って前記第2の金属膜を堆積する工程を含み、 前記埋め込み配線形成工程は、前記層間絶縁膜の上に露
    出している前記第1の金属膜及び第2の金属膜を除去す
    る工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体
    装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の金属膜形成工程は、スパッタ
    法により前記第1の金属膜を堆積する工程を含み、 前記第2の金属膜形成工程は、CVD法又はメッキ法に
    より前記第2の金属膜を堆積する工程を含むことを特徴
    とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
    配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部を含む前記層間絶縁膜の上にCu又はC
    uを主成分とする第1の金属よりなる第1の金属膜を前
    記配線用凹部が埋め込まれるように全面に亘って形成す
    る第1の金属膜形成工程と、 前記第1の金属膜の上にAg、Nb又はAl23を含有
    する第2の金属よりなる第2の金属膜を形成する第2の
    金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第2の金
    属膜に含有されているAg、Nb又はAl23を前記第
    1の金属膜に拡散させる拡散工程と、 前記層間絶縁膜の上に露出している前記第1の金属膜及
    び第2の金属膜を除去して、CuにAg、Nb又はAl
    23が含有された銅合金よりなる埋め込み配線を形成す
    る埋め込み配線形成工程とを備えていることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜に
    配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部にCu又はCuを主成分とする第1の金
    属よりなる第1の金属膜を該第1の金属膜の上に空間部
    が残存するように形成する第1の金属膜形成工程と、 前記第1の金属膜の上にAg、Nb又はAl23が含有
    された第2の金属よりなる第2の金属膜を前記空間部が
    埋め込まれ且つ前記層間絶縁膜の上に露出しないように
    形成する第2の金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第2の金
    属膜に含有されているAg、Nb又はAl23を前記第
    1の金属膜に拡散させることにより、CuにAg、Nb
    又はAl23が含有された銅合金よりなる埋め込み配線
    を形成する埋め込み配線形成工程とを備えていることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板上に堆積された層間絶縁膜
    に配線用凹部を形成する凹部形成工程と、 前記配線用凹部にCu又はCuを主成分とする第1の金
    属よりなる第1の金属膜を前記配線用凹部が埋め込まれ
    且つ前記層間絶縁膜の上に露出しないように形成する第
    1の金属膜形成工程と、 前記第1の金属膜の上にAg、Nb又はAl23を含有
    する第2の金属よりなる第2の金属膜を形成する第2の
    金属膜形成工程と、 前記半導体基板に対して熱処理を行なって前記第2の金
    属膜に含有されているAg、Nb又はAl23を前記第
    1の金属膜に拡散させることにより、CuにAg、Nb
    又はAl23が含有された銅合金よりなる埋め込み配線
    を形成する埋め込み配線形成工程とを備えていることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
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