JPH11201629A - 冷蔵庫の断熱箱体 - Google Patents
冷蔵庫の断熱箱体Info
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- JPH11201629A JPH11201629A JP10002783A JP278398A JPH11201629A JP H11201629 A JPH11201629 A JP H11201629A JP 10002783 A JP10002783 A JP 10002783A JP 278398 A JP278398 A JP 278398A JP H11201629 A JPH11201629 A JP H11201629A
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Abstract
使用せず、その代替物としてシクロペンタンと水混合系
を用いて、熱伝導率の低安定化と熱漏洩量低減による省
エネ化、高強度および充填量低減が可能な冷蔵庫および
冷凍庫の断熱箱体を提供することにある。 【解決手段】混合発泡剤として水1重量部に対し、シク
ロペンタンの配合比を7重量部以下を用い、シクロペン
タン溶解性の低いポリオ−ル成分とイソシアネ−ト成分
とを触媒、整泡剤の存在下において反応させて得られる
硬質ポリウレタンフォ−ムを冷蔵庫および冷凍庫の断熱
材とする。 【効果】発泡剤として、オゾン層破壊係数がゼロのシク
ロペンタンと水を用いて、更に水1重量部に対しシクロ
ペンタン配合比を7重量部以下、シクロペンタン溶解性
の低いポリオ−ル成分を用いた硬質ポリウレタンフォー
ムを発泡充填することにより、熱伝導率の低安定化およ
び熱漏洩量の低減効果による省エネ化、圧縮強度や寸法
安定性も優れるウレタン充填量の低減が可能な断熱箱体
を得ることができる。
Description
水1重量部に対し、配合比が7重量部以下のシクロペン
タンを用いた硬質ポリウレタンフォ−ムの冷蔵庫の断熱
箱体に関する。
と内箱との空間に独立気泡を有する硬質ポリウレタンフ
ォームを充填するだけで、容易に安価に形成することが
可能な断熱材を用いている。硬質ポリウレタンフォ−ム
は、ポリオ−ル成分とイソシアネ−ト成分を発泡剤、触
媒、整泡剤の存在下において反応させることによって得
られる。一般に、独立気泡を有する硬質ポリウレタンフ
ォ−ムの製造においては、優れた断熱性を有するものを
生産性良く得るために、発泡剤としてガスの熱伝導率が
極めて小さく、低沸点で常温で液体の不燃性で低毒性な
特性を持つトリクロロモノフルオロメタンが用いられて
きた。この種の硬質ポリウレタンフォ−ム製造方法に関
する従来技術としては、例えば特開昭59−84913
号公報などが挙げられる。
ノフルオロメタンは、難分解性のCFC[クロロ フル
オロ カ−ボン(Chloro Fluoro Car
bons)の略で、炭化水素のクロロフルオロ完全置換
体]の一つである。この種の難分解性CFCが大気中に
放出されると成層圏におけるオゾン層を破壊したり、温
室効果による地表の温度上昇が生じるとされ、世界的な
環境汚染問題となっている。このため、段階的にこれら
の難分解性のCFCの生産量、消費量が規制され代替品
の選択が世界的に進められてきた。
HCFC[ハイドロ クロロ フルオロ カ−ボン(H
ydro Chloro Fluoro Carbon
s)]である1,1−ジクロロ−1−モノフルオロエタ
ンが検討され、これを用いた硬質ポリウレタンフォ−ム
が実用化された。しかし、HCFCはオゾン破壊係数が
ゼロでないことから規制の対象となっており、現時点で
は2003年に全廃の予定である。従って、オゾン層を
破壊しない発泡剤の開発が必要になってきている。
子中に臭素および塩素を含み、更に大気中の寿命が長い
ものである。フロン規制に対応したノンフロン発泡剤の
候補としては、水、HFC[ハイドロ フルオロ カ−
ボン(Hydro Fluoro Carbo
n)]、炭化水素などを挙げることができる。しかし、
水を単独で発泡剤として用いる場合、気泡を形成するの
は化学反応で生成する二酸化炭素であり、熱伝導率が高
いため高性能断熱材としての実用化は難しい。一方、H
FC系の化合物は毒性データが少ないこと、供給体制が
確立されていないなど現時点では問題が多い。このこと
から、ノンフロン系発泡剤としては、オゾン層破壊係数
がゼロの炭化水素系の中で、硬質ポリウレタンフォーム
の発泡に適した沸点を持つシクロペンタン発泡剤が主流
となりつつある。しかし、シクロペンタンはこれまでの
発泡剤に比べ、ガスの熱伝導率が高く断熱性能が大きく
劣る問題がある。近年では、シクロペンタン処方の硬質
ポリウレタンフォーム材料について、エネルギ−需要が
増大する中、エネルギ−需給バランスの確保、地球温暖
化問題への対応から省エネによる断熱性能の向上および
地球環境保護の立場からウレタン使用量低減の重要性は
増大し、その観点からシクロペンタン発泡剤を用いた冷
蔵庫および冷凍庫の断熱材が全面的に拡大され、高性能
化が要求されている。
ーム材料は、主原料のポリオ−ルとイソシアネ−トが化
学構造の制御、気泡を形成する発泡剤および水、界面現
象を調整する整泡剤が物理構造の制御、触媒が反応性の
制御を行う。反応はポリオ−ルとイソシアネ−トの混合
時から始まり、ポリウレタン樹脂中に発泡剤の独立気泡
が分散したポリウレタンフォームが形成される。ポリウ
レタンフォームは、特に断熱性と共に強度が要求され
る。これらの物性は、ポリウレタン樹脂の化学構造、密
度、気泡を囲む樹脂骨格からなるセル径、大きさなどの
ポリウレタンフォームの物理構造によって決まると考え
られている。ポリウレタン樹脂の化学構造は、原料であ
るポリオ−ル、イソシアネ−トの化学構造と共に発泡剤
の量、水の量、触媒によって制御される反応性に依存す
る。ポリウレタンフォームの物理構造は、原料の化学構
造、反応性と共に整泡剤によって制御される気泡の発
生、成長などの物理現象にも依存し、特に原料各素材の
相溶性、反応性、発泡過程での反応液の流動性が影響す
る。このため、ポリウレタンフォームを高性能化するに
は、各原料の化学構造および組成を最適化しなければな
らない。
び冷凍庫の断熱材は、従来のCFC、HCFC発泡剤に
比べ断熱性能が大きく劣ると共に高密度で流動性も劣る
ため、ウレタン充填量を多く使用しなければ断熱性能お
よび強度の確保が十分できない問題がある。更に、冷蔵
庫および冷凍庫の省スペ−ス化などの要求により、キャ
ビネット壁内空間の狭隙間化および複雑形状の箱体や駆
動配線数の増加に伴い壁内部はウレタンフォームが流動
しにくい状況にある。このことから、フォームが一様に
伸びにくく、冷蔵庫の天丼部、底部、背面部、ハンドル
部、ヒンジ部でスキン層の全体密度とコア層密度が大き
く異なり均一なフォ−ムになりにくく、最終充填部付近
の気泡の樹脂化(ダブルスキン)、ボイド発生なども起
こり易くなるため、シクロペンタン処方での高性能化が
要求されている。その課題に対応するには、シクロペン
タン処方でも低密度と高流動性および高強度の特性が両
立できる新たなウレタン材料を開発する必要がある。即
ち、低密度で高強度のシクロペンタン処方のウレタン材
料を冷蔵庫に充填する結果として、断熱材の使用量低減
に伴い低コストや軽量化が図れ、高流動性から熱漏洩量
の低減による省エネ化も可能となり、地球温暖化、地球
環境保護の立場からシクロペンタン発泡剤を用いた高品
質の冷蔵庫などの製品が達成される。しかし、シクロペ
ンタン発泡剤を用いたポリウレタンフォームは、飽和蒸
気圧が従来の発泡剤に比べ小さくなるため、気泡セル内
の圧力も低下し収縮も発生し易くなり強度などが低下す
ると言う大きな課題がある。即ち、フォーム密度と圧縮
強度は、一般的に比例関係にあり密度が高くなると圧縮
強度が高くなる傾向を示す。これは、フォーム密度が高
い程ポリウレタン樹脂の割合が高くなりフォームの圧縮
強度も高くなるものである。例えば、圧縮強度0.1Mp
a以上にするにはスキン層全体密度が通常38Kg/m3以
上必要であり、現状のシクロペンタン処方のウレタン材
料では、低密度と高強度の両立が困難になってきてい
る。従って、現状のシクロペンタン処方の硬質ポリウレ
タンフォームは強度を主に確保するため、密度が38Kg
/m3以上と高いウレタンを使用しキャビネット壁内空間
に多量の材料を充填して、断熱材の作製を行っている。
このことから、高性能のシクロペンタン処方ウレタン
は、低密度で高流動性および圧縮強度や寸法安定性も優
れる両立可能な材料を発泡充填することにより、ウレタ
ンを大幅に低減することができる断熱材が地球環境保護
の立場から強く望まれている。
量部に対し、シクロペンタンの配合比を7重量部以下で
シクロペンタン溶解性の低いポリオ−ル成分を用ること
により、フォ−ムの低密度化断熱材が充填量の低減によ
る低コスト化や軽量化および圧縮強度、寸法安定性も優
れ、更に高流動性のためスキン−コア層の密度差が小さ
くなり、熱漏洩量低減による省エネ対応の冷蔵庫および
冷凍庫の断熱箱体を提供することにある。
よび冷凍庫に使用する最適な硬質ポリウレタンフォーム
を開発するため、シクロペンタン処方で要求される低密
度と高流動性およびウレタン樹脂骨格(セル)強度の向
上を両立させる具体策として、剛直で溶解性の低いポリ
オ−ルの選定により発泡剤をセル中により完全に封止が
可能となるシクロペンタン発泡剤のセルに対する溶剤可
塑化効果の低減、またシクロペンタン発泡剤に併用する
水配合量を多く使用して、セル内ガス中の炭酸ガス分圧
を増やしセル内の圧力を高める方法などを鋭意検討した
結果、以下の知見が得られ本発明を完成するに至った。
剤として水1重量部に対し、配合比が7重量部以下のシ
クロペンタンを用い、ポリオ−ル成分の原料がトリレン
ジアミン、シュ−クロ−ズおよびグリセリン、ビスフェ
ノ−ルA、トリエタノ−ルアミンを含む混合物とイソシ
アネ−ト成分を触媒、整泡剤の存在下で反応させて得ら
れる断熱箱体において、ウレタン注入口から少なくとも
500mm以上離れた硬質ポリウレタンフォ−ム部分から
厚みが約20〜25mmのコア層密度が32〜34kg/m3
およびスキン−コア層の密度差が2.0〜3.2kg/m3
である硬質ポリウレタンフォ−ムを用いることにより達
成される。
て水1重量部に対し、配合比が7重量部以下のシクロペ
ンタンを用い、ポリオ−ル成分がシクロペンタン溶解性
の低いトリレンジアミン、シュ−クロ−ズおよびグリセ
リン、ビスフェノ−ルAを60重量部以上およびトリエ
タノ−ルアミンにエチレンオキシドおよび/またはプロ
ピレンオキシドを付加した混合物とイソシアネ−ト成分
を触媒、整泡剤の存在下で反応させて得られる断熱箱体
において、ウレタン注入口から少なくとも500mm以上
離れた硬質ポリウレタンフォ−ム部分から厚みが約20
〜25mmのコア層密度が32〜34kg/m3およびスキン
−コア層の密度差が2.0〜3.2kg/m3で且つコア層
断熱材の熱伝導率が平均温度10℃で18.0〜18.
5mW/m・Kおよび空気中で70℃と−20℃の温度で2
4時間劣化放置時の寸法変化率が2%以下、圧縮強度が
0.1Mpa以上、曲げ強度が0.4Mpa以上である硬質ポ
リウレタンフォ−ムを用いることにより達成される。
オ−ル成分とは、ポリオ−ル中にシクロペンタンを10
重量%混合した際、不透明状態になるポリオ−ル混合系
をシクロペンタン溶解性の低いポリオ−ル成分と定義す
る。
て水1重量部に対し、配合比が7重量部以下のシクロペ
ンタンを用い、ポリオ−ル成分とイソシアネ−ト成分を
触媒、整泡剤の存在下で反応させて得られる断熱箱体に
おいて、ポリオ−ル成分が、トリレンジアミンにエチレ
ンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加して得られ
るOH価380〜480のポリオ−ル40〜50重量%、
トリエタノ−ルアミンにエチレンオキシドおよびプロピ
レンオキシドを付加して得られるOH価300〜400の
ポリオ−ル10〜20重量%、グリセリンにプロピレン
オキシドを付加して得られるOH価450〜500のポリ
オ−ル15〜25重量%、シュ−クロ−ズにプロピレン
オキシドを付加して得られるOH価400〜450のポリ
オ−ル5〜10重量%、ビスフェノ−ルAにエチレンオ
キシドを付加して得られるOH価200〜300のポリオ
−ル5〜15重量%を含む混合物からなり、該ポリオ−
ルの平均OH価が350〜450であるポリオ−ル混合
物と反応させるイソシアネート中のイソシアネート基が
31〜33重量%を組み合わせた硬質ポリウレタンフォ
−ムを用いることにより達成される。
を下回ると圧縮強度や寸法安定性が低下し、450を越
えるとフォームがもろくなる傾向を示し、平均OH価は
350〜450が安定した硬質ポリウレタンフォームを
製造するうえで好ましい。ここで OH価とは、試料1
gから得られるアセチル化物に結合している酢酸を中和
するのに必要な水酸化カリウムのmg数(mgKOH/
g)である。
リオ−ル成分を基本原料としてシクロペンタンと水、整
泡剤、反応触媒の存在下で、イソシアネ−トを反応させ
て得られるものである。シクロペンタン処方における低
密度化、高流動性および高強度を両立可能な要因が余り
明らかでないため、種々ポリオ−ルにおけるシクロペン
タン発泡剤の溶解性および圧縮強度、寸法安定性などの
関係を調べた。その結果、ポリオ−ルは発泡剤のシクロ
ペンタンに対する溶解性が高いものより溶解性の低い化
合物の方が、ウレタンフォ−ムの圧縮強度や寸法安定性
が優れることがわかってきた。ポリオ−ルは付加するア
ルキレンオキサイドによってもシクロペンタンの溶解性
が異なり、エチレンオキシドよりもプロピレンオキシド
付加の方が溶解性は高くなる性質を示す。ポリオ−ルの
プレミックス安定性からは、シクロペンタンに対する溶
解性の高い系が望ましく、逆にセル骨格強度の向上から
は溶解性の低い系が好ましい傾向が見られる。即ち、シ
クロペンタン発泡剤への相溶性およびフォ−ム強度のバ
ランスを両立することが、ポリオ−ル混合組成物の選定
に重要な要因であることがわかってきた。
クロペンタンに対する溶解性が高いポリオ−ル系よりも
逆に低いポリオ−ル系を60部以上使用し気泡セルの樹
脂骨格強度を高め、更にプレミックス安定性を向上する
には最適な整泡剤を選定してバランスを得るようにし
た。その際、混合ポリオ−ルは溶解性の低いポリオ−ル
が、60重量部の配合量を下回ると圧縮強度および寸法
安定性が低下する傾向が見られる。この理由は、溶解性
の低い剛直なポリオ−ルの方がシクロペンタンに対しウ
レタン樹脂壁が強くなり、発泡剤が気泡内に十分封止さ
れてシクロペンタンに対する溶剤可塑化がより小さくな
った影響と考えられる。
減するにはフォ−ムの熱伝導率を低減すると共に、フォ
−ムのスキン層およびコア層の表面状態の差が少ない断
熱材が優れることもわかってきた。その理由は、低密度
で高流動性ウレタン材料の方がコア層部と同様にスキン
層部にも樹脂化(ダブルスキン)などが生じにくくな
り、また冷蔵庫キャビネット壁内の形状が複雑に屈曲し
ているため、低密度で高流動性の性質を示すウレタン材
料の方がスキン層とコア層の密度差、気泡セル径分布差
も小さな均一フォ−ムの形成によるものと考えられる。
び高強度のウレタン材料を達成するには、発泡剤のシク
ロペンタンと補助発泡剤の水配合量も大きく影響する。
これまでの知見からは、シクロペンタンおよび水配合両
者ともに多く使用すればフォ−ム密度が容易に低減する
ことが知られている。従来発泡剤では気泡セル内の骨格
強度が比較的高いため、フロン、代替フロンなどの発泡
剤配合量を多く用いて、熱伝導率に悪影響を与える水配
合を少量使用することにより、低密度、高流動性および
高強度の特性が比較的容易に両立可能である。しかし、
地球環境に優しいシクロペンタン処方の場合は従来発泡
剤と異なり、フォ−ム密度が低くなると飽和蒸気圧が低
いため、気泡セル内の骨格強度も弱くなりフォ−ム収縮
や圧縮強度および寸法安定性が劣る問題がある。そこ
で、シクロペンタン処方の飽和蒸気圧を高める手段とし
て、従来発泡剤の時とは逆にシクロペンタン発泡剤の配
合量を低減し、熱伝導率に悪影響する水配合量を増加す
ることにより、セル内の炭酸ガス分圧を増やし気泡セル
内の圧力を向上して低密度と高強度を両立する検討を行
った。その際、シクロペンタンに混合する水配合量は、
溶解性が限界値に近い場合はプレミックス時に層分離を
引きおこしたり、熱伝導率を悪化する要因ともなる。し
かし、シクロペンタン処方は従来発泡剤に比べ、熱伝導
率に対する水の影響が小さいことがわかってきた。水お
よびシクロペンタンの最適配合比は、水1重量部に対し
シクロペンタン7重量部以下が好ましい。即ち、ポリオ
−ル成分100重量部に対して2.0〜2.5重量部の
水および10〜14重量部のシクロペンタンを使用する
ことがより好ましい。ポリオ−ル成分100重量部に対
し水配合量が下回ると圧縮強度や寸法安定性が劣り、水
配合量が上回ると熱伝導率が著しく悪化する傾向が見ら
れる。また、シクロペンタン発泡剤も配合量が上回ると
圧縮強度や寸法安定性が劣ってくる。
て、ポリエステルポリオ−ルなどがある。例えば、多価
アルコ−ルと多価カルボン酸縮合系および環状エステル
開環重合体系のポリオ−ルも使用できる。多価アルコ−
ルとしてはエチレングリコ−ル、グリセリン、トリメチ
ロ−ルプロパン、糖類としてはシュ−クロ−ズ、ソルビ
ト−ル、アルカノ−ルアミンとしてはジエタノ−ルアミ
ン、トリエタノ−ルアミン、ポリアミンとしてはエチレ
ンジアミン、トリレンジアミン、フェノ−ルとしてはビ
スフェノ−ルAなど、多価カルボン酸としてはアジピン
酸、フタル酸、多価カルボン酸などが使用できる。ポリ
エステルポリオ−ルの量は、5〜20重量部の混合系が
好ましい。
ルヘキサメチレンジアミン、トリメチルアミノエチルピ
ペラジン、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエ
チレンジアミンなどを代表とする第3級アミンおよびト
リメチルアミノエチルピペラジンの蟻酸塩、ジプロピレ
ングリコ−ル併用などの遅効性触媒など反応性が合致す
れば従来公知の触媒全てが使用することができる。反応
触媒の量は、ポリオール成分100重量部あたり3〜5
重量部好ましい。
のX−20−1548、 X−20−1614、 X−20
−1634などプレミックス相溶性の安定性からSi分子
量が1800〜3000およびSi含有率が25〜30の
比較的低い乳化作用に適したものがより好ましい。即
ち、アルキレンオキサイド変性ポリジメチルシロキサン
で末端にOH基またはアルコキシ基などを有する有機シリ
コーン系化合物、フッ素系化合物などの使用も可能であ
る。整泡剤の量は、ポリオール成分100重量部あたり
1〜4重量部が好まい。
しては、必要に応じて通常用いられる充填剤、難燃剤、
強化繊維、着色剤などの添加剤も含むことができる。
であれば全て使用できるが、最も一般的にはトリレンジ
イソシアネート(TDI)およびジフェニルメタンジイソ
シネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシア
ネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど
を代表とする芳香族系あるいは脂肪族系の多官能イソシ
アネート並びにウレタン変成トリレンジイソシアネー
ト、カルボジイミド変成ジフェニルメタンジイソシネー
トなどを代表とする変成イソシアネートを使用すること
ができる。これらの多官能イソシアネートは、単独また
は2種類以上の混合物として用いることができる。な
お、イソシアネートの特性として、下式(1)で定義さ
れるイソシアネート中のイソシアネート基の重量%(NC
O%)を挙げることができる。
はイソシアネート基の官能基数、Mw(iso)はイソシアネ
ートの分子量を表す。イソシアネートのNCO%は、31を
下回ると流動性が低下し33を越えると寸法安定性が低
下する。このため、 NCO%は31〜33であることが安
定した硬質ポリウレタンフォームを製造する上で好まし
い。
は、当業界で用いられている通常の発泡機で形成され、
例えばプロマート社製PU−30型発泡機が用いられる。
発泡条件は発泡機の種類によって多少異なるが通常は液
温18〜30 ℃、吐出圧力80〜150kg/cm2、吐出
量15〜30kg/min、型箱の温度は35〜45℃が好
ましい。更に好ましくは、液温20 ℃、吐出圧力10
0kg/cm2、吐出量25kg/min、型箱の温度は45℃付
近である。
庫に発泡充填する硬質ポリウレタンフォームは、低密度
で且つスキン−コア層の密度差が小さくなるため熱漏洩
量も低減し、圧縮強度や寸法安定性も優れる。このこと
から、該硬質ポリウレタンフォームを用いて作製した断
熱箱体は、省エネ化、発泡充填量の低減効果による低コ
スト化、軽量化が達成され、冷蔵庫および冷凍庫の断熱
材として有効に使用することができる。
ながら、更に詳細に説明する。なお、実施例の説明の中
で部および%は重量部を示す。
ピレンオキシドおよびエチレンオキシドで付加したトリ
レンジアミン系ポリエ−テルポリオ−ル(ポリオ−ルA
と称す)、平均水酸基価が300〜400のプロピレン
オキシドおよびエチレンオキシドで付加したトリエタノ
−ルアミン系ポリエ−テルポリオ−ル(ポリオ−ルBと
称す)、平均水酸基価が450〜500のプロピレンオ
キシドで付加したグリセリン系ポリエ−テルポリオ−ル
(ポリオ−ルCと称す)、平均水酸基価が400〜45
0のプロピレンオキシドで付加したシュ−クロ−ズ系ポ
リエ−テルポリオ−ル(ポリオ−ルDと称す)、平均水
酸基価が200〜300のエチレンオキシドで付加した
ビスフェノ−ルA系ポリエ−テルポリオ−ル(ポリオ−
ルEと称す)、平均水酸基価が400〜750のプロピ
レンオキシドで付加したトリメチロ−ルプロパン系ポリ
エ−テルポリオ−ル(ポリオ−ルFと称す)、平均水酸
基価が250〜450のエチレンオキシドで付加したト
リレンジアミン系ポリエステルポリオ−ル(ポリオ−ル
Gと称す)の混合ポリオ−ル成分(平均水酸基価が35
0〜450)100重量部を用いて、発泡剤として水
2.0部およびシクロペンタン(日本ゼオン社製)13
部、反応触媒としてトリメチルアミノエチルピペラジン
(花王社製)1.6部とトリメチルアミノエチルピペラ
ジン(東ソ−社製)2.4部、トリエチレンジアミンの
ジプロピレングリコ−ル液(東ソ−社製)0.4部、整
泡剤として有機シリコーン化合物(X−20−154
8、信越化学社製)2部、イソシアネ−ト成分としてポ
リメチレンポリフェニルジイソシアネ−ト(NCO%=3
1)を使用し、充填発泡して硬質ポリウレタンフォーム
を作製した。まず、図1に4点注入により硬質ポリウレ
タンフォ−ムを充填した断熱材の物性・特性結果を表1
に示す。なお、表1の各物性・特性は下記のようにして
調べた。
も500mm以上離れたウレタン充填された断熱材部分か
ら、200mm×200mm×20〜25tmmのフォ−ムを
寸法および重量測定後、重量を体積で除した値を評価し
た。
から少なくとも500mm以上離れたウレタン充填された
断熱材部分から、50mm×50mm×35tmmのスキン付
きフォ−ムの重量(A)を測定する。ビ−カ中に蒸留水
および金属針に付着したフォ−ムを天秤でゼロ調整後、
フォ−ムを金属針で水没させた時の体積(B)を測定
し、重量(A)を体積(B)で除したスキン層全体密度の
値とコア層密度の差を評価した。
くとも500mm以上離れたウレタン充填された断熱材部
分から、150mm×300mm×20〜25tmmのフォ−
ムを−20℃で24時間放置した時の厚さ寸法変化率を
評価した。
くとも500mm以上離れたウレタン充填された断熱材部
分から、150mm×300mm×20〜25tmmのフォ−
ムを70℃で24時間放置した時の厚さ寸法変化率を評
価した。
500mm以上離れたウレタン充填された断熱材部分か
ら、200mm×200mm×20〜25tmmのフォ−ムを
英弘精機社製HC−073型(熱流計法、平均温度10
℃)を用いて評価した。
500mm以上離れたウレタン充填された断熱材部分か
ら、50mm×50mm×20〜25tmmのフォ−ムを送り
速度4mm/minで負荷し、10%変形時の荷重を元の受圧
面積で除した値を評価した。
500mm以上離れたウレタン充填された断熱材部分か
ら、80mm×250mm×20〜25tmmのフォ−ムを送
り速度10mm/minで負荷し、フォ−ム折損時の荷重を
フォ−ム巾と厚さの2乗で除した値を評価した。
5tmmの逆Lパネルの中で発泡した時のウレタン充填量当
たりのフォ−ム伸びを評価した。
ネット壁内空間に、硬質ポリウレタンフォームを充填す
る作製内容から、以下本発明の実施例および比較例を説
明する。図1には4点注入により硬質ポリウレタンフォ
ームが充填される流れ状態およびフォームを採取、測定
サンプルの模式図を示す。まず、鉄製の外箱とプラスチ
ック製の内箱とを組立て冷蔵庫に充填するウレタンフォ
ーム発泡前の箱体を作製し、ウレタンフォーム発泡雇い
にセット後予備加熱を行って、硬質ポリウレタンフォー
ムを空隙部分(ポリオ−ル混合物および水、シクロペン
タン、触媒、整泡剤をプレミックスした混合組成物とイ
ソシアネ−ト)に発泡充填する。その時にウレタンフォ
ームのポリオ−ルとイソシアネ−トが化学反応し、発泡
圧力により加圧され、発泡ウレタンフォームが冷蔵庫の
キャビネット内に注入され断熱箱体が形成される。
タン材料をゼロパック(実機充填に必要な最低注入量と
称す)設定した後、パック率110%で注入した箱体の
冷蔵庫について、ウレタン注入口から少なくとも500
mm以上離れたウレタン充填された断熱材部分から、フォ
−ムサンプルを採取し種々の物性および特性を評価し
た。その際の注入温度は約45℃、ポリオ−ル液および
イソシアネ−ト液の液温は約20℃で行った。その結果
を表1に示す。表1から、本発明の実施例断熱材は、熱
伝導率が18.0〜18.4mW/m・Kと低く、スキ
ン−コア層の密度差も2.0〜3.2kg/m3であり、更
に低温寸法変化率、高温寸法変化率および圧縮強度、曲
げ強度も優れた特性を示すことがわかった。特に、実施
例1に示す組成で発泡した硬質ポリウレタンフォ−ムの
熱伝導率が18.0mW/m・Kと低く、コア層密度が
32.5kg/m3でスキン−コア層の密度差も2.0kg/
m3と小さく、寸法安定性、圧縮強度、曲げ強度のバラン
スが良いことがわかる。それに比べ、ポリオ−ル成分1
00部に対する水の使用量が1.2部の比較例1におい
ては圧縮強度が0.08Mpaと低く、高温寸法変化率が
2.5%と大きい。また、シクロペンタン20部および
水の使用量が1.8部の比較例3においては、熱伝導率
が19.4mW/m・Kと著しく大きくなり共に好ましくな
いことがわかる。
150〜180Lの冷蔵庫を用いて、実施例1、2およ
び比較例1、2について、パック率110%時のウレタ
ン実充填量について評価した。その結果、機種によって
も異なるが約180Lの内容積を有する冷蔵庫におい
て、比較例1、2が6.35〜6.60kgの充填量が必
要であるのに対し、実施例1、2のウレタン材料では
5.45〜5.90kgの充填量で良いことがわかった。
また、内容積が約150Lの冷蔵庫において、比較例
1、2が5.35〜5.65kgに対し、実施例1、2で
は4.65〜5.00kgの充填量まで低減でき、約10
〜18%のウレタン材料が節約できることが確認でき
た。また、断熱材を形成した冷蔵庫に冷凍サイクル部品
(圧縮機/コンデンサ/エバポレ−タ)を組み替えて熱
漏洩量を測定した結果、図2に示すようにスキン−コア
層の密度差が小さい実施例1、2の方が比較例1、2よ
りも熱漏洩量が低減する。即ち、熱漏洩量の低減には熱
伝導率の低減と共に高流動性のウレタン材料によるスキ
ン−コア層の均一フォ−ムが有効であり、消費電力量で
約1〜2Kwh/月の省エネが可能であることがわかっ
た。このことから、本発明の硬質ポリウレタンフォ−ム
は低密度で高流動性および高強度の特性が両立されるた
め、ウレタン発泡充填量の低減効果による低コスト化、
軽量化、フォ−ムの圧縮強度や寸法安定性も優れ、且つ
熱漏洩量の低減効果から省エネも達成された。
(コア層密度、スキン−コア層の密度差、寸法変化率、
セル径分布、熱伝導率、圧縮強度、曲げ強度、フォ−ム
伸び量)を示す。
数がゼロのシクロペンタンと水であり、更に水1重量部
に対しシクロペンタン配合比を7重量部以下とし、シク
ロペンタン溶解性の低いポリオ−ル成分を用いた硬質ポ
リウレタンフォームを発泡充填することにより、熱伝導
率の低安定化および熱漏洩量の低減効果による省エネ
化、圧縮強度や寸法安定性も優れるウレタン充填量の低
減が可能な高品質の冷蔵庫および冷凍庫の断熱箱体を提
供する。
填する模式図である。
ある。
図)
Claims (3)
- 【請求項1】混合発泡剤として水1重量部に対し、配合
比が7重量部以下のシクロペンタンを用い、ポリオ−ル
成分の原料がトリレンジアミン、シュ−クロ−ズおよび
グリセリン、ビスフェノ−ルA、トリエタノ−ルアミン
を含む混合物とイソシアネ−ト成分を触媒、整泡剤の存
在下で反応させて得られる冷蔵庫の断熱箱体において、
上記硬質ポリウレタンフォームの注入口から少なくとも
500mm以上離れた硬質ポリウレタンフォ−ム部分から
の厚みが約20〜25mmのコア層密度が32〜34kg/
m3およびスキン−コア層の密度差が2.0〜3.2kg/
m3である硬質ポリウレタンフォ−ムを用いた冷蔵庫の断
熱箱体。 - 【請求項2】請求項1において、混合発泡剤として水1
重量部に対し、配合比が7重量部以下のシクロペンタン
を用い、ポリオ−ル成分がシクロペンタン溶解性の低い
トリレンジアミン、シュ−クロ−ズおよびグリセリン、
ビスフェノ−ルAを60重量部以上およびトリエタノ−
ルアミンにエチレンオキシドおよび/またはプロピレン
オキシドを付加した混合物とイソシアネ−ト成分を触
媒、整泡剤の存在下で反応させて得られる断熱箱体にお
いて、ウレタン注入口から少なくとも500mm以上離れ
た硬質ポリウレタンフォ−ム部分から厚みが約20〜2
5mmのコア層密度が31.5〜33.5kg/m3およびス
キン−コア層の密度差が2.0〜3.2kg/m3で且つコ
ア層断熱材の熱伝導率が平均温度10℃で18.0〜1
8.5mW/m・Kおよび空気中で70℃と−20℃の温度
で24時間劣化放置時の寸法変化率が2%以下、圧縮強
度が0.1Mpa以上、曲げ強度が0.4Mpa以上である硬
質ポリウレタンフォ−ムである冷蔵庫の断熱箱体。 - 【請求項3】請求項において、混合発泡剤として水1重
量部に対し、配合比が7重量部以下のシクロペンタンを
用い、ポリオ−ル成分とイソシアネ−ト成分を触媒、整
泡剤の存在下で反応させて得られる断熱箱体において、
ポリオ−ル成分が、トリレンジアミンにエチレンオキシ
ドおよびプロピレンオキシドを付加して得られるOH価3
80〜480のポリオ−ル40〜50重量%、トリエタ
ノ−ルアミンにエチレンオキシドおよびプロピレンオキ
シドを付加して得られるOH価300〜400のポリオ−
ル10〜20重量%、グリセリンにプロピレンオキシド
を付加して得られるOH価450〜500のポリオ−ル1
5〜25重量%、シュ−クロ−ズにプロピレンオキシド
を付加して得られるOH価400〜450のポリオ−ル5
〜10重量%、ビスフェノ−ルAにエチレンオキシドを
付加して得られるOH価200〜300のポリオ−ル5〜
15重量%を含む混合物からなり、該ポリオ−ルの平均
OH価が350〜450であるポリオ−ル混合物と反応
させるイソシアネート中のイソシアネート基が31〜3
3重量%を組み合わせた硬質ポリウレタンフォ−ムを用
いた冷蔵庫の断熱箱体。
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---|---|---|---|
JP00278398A JP3680533B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 冷蔵庫の断熱箱体 |
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JPH11201629A true JPH11201629A (ja) | 1999-07-30 |
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ID=11538952
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JP00278398A Expired - Fee Related JP3680533B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 冷蔵庫の断熱箱体 |
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JP (1) | JP3680533B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010222521A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Achilles Corp | 硬質ポリウレタンフォーム組成物 |
JP2011002165A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-06 | Panasonic Corp | 断熱体とそれを用いた冷蔵庫 |
JP2014506615A (ja) * | 2011-02-14 | 2014-03-17 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 低密度ポリウレタンフォーム |
CN109233257A (zh) * | 2018-06-19 | 2019-01-18 | 青岛海尔股份有限公司 | 开孔聚氨酯泡沫体及其制备方法、应用 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP00278398A patent/JP3680533B2/ja not_active Expired - Fee Related
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