JPH10110022A - 硬質ポリウレタンフォームおよびそれを用いた冷凍装置 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームおよびそれを用いた冷凍装置

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JPH10110022A
JPH10110022A JP8266973A JP26697396A JPH10110022A JP H10110022 A JPH10110022 A JP H10110022A JP 8266973 A JP8266973 A JP 8266973A JP 26697396 A JP26697396 A JP 26697396A JP H10110022 A JPH10110022 A JP H10110022A
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JP
Japan
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polyol
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weight
propylene oxide
polyurethane foam
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Application number
JP8266973A
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English (en)
Inventor
Hisaji Morooka
寿至 師岡
Yutaka Ito
伊藤  豊
Kuninari Araki
邦成 荒木
Katsumi Fukuda
克美 福田
Kosuke Tanaka
孝介 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発泡剤としてフロンを全く使用せず、断熱性,
圧縮強度,寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォー
ムを提供する。 【解決手段】ポリオール成分とイソシアネート成分と
を、発泡剤,反応触媒,整泡剤の存在下で反応させて得
られる硬質ポリウレタンフォームで、発泡剤として水お
よびシクロペンタンを用い、ポリオール成分が、(A)
トリレンジアミンにPOを付加して得られるOH価40
0〜500で30〜50重量%、(B)トリレンジアミ
ンにPOおよびEOを付加して得られるOH価350〜
500で5〜15重量%、(C)ビスフェノールAにE
Oを付加して得られるOH価180〜300で5〜20
重量%、(D)トリメチロールプロパンにPOを付加し
て得られるOH価400〜850で5〜20重量%、
(E)シュークローズにPOを付加して得られるOH価
350〜500で5〜15重量%を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡剤としてシク
ロペンタンを用いた硬質ポリウレタンフォームおよびそ
れを用いた応用製品に関する。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームは、通常ペリ
オール成分とイソシアネート成分とを、発泡剤,整泡
剤,反応触媒,整泡剤の存在下で反応させることによっ
て得られる。一般に、独立気泡を有する硬質ポリウレタ
ンフォームの製造では、優れた断熱性を有するものを生
産性良く得るために、ガスの熱伝導率が極めて小さく、
また、低沸点で、かつ常温で液体であり、不燃性で低毒
性である等の優れた特性を持つトリクロロモノフルオロ
メタンが、発泡剤として用いられてきた。なお、この種
の硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する従来技
術としては、例えば、特開昭59−84913 号公報が挙げら
れる。
【0003】発泡剤として使用されてきたトリクロロモ
ノフルオロメタンは、難分解性のCFC[クロロ フル
オロ カーボン(Chloro Fluoro Carbon)の略で、炭化
水素のクロロフルオロ置換体]の一つである。この種の
難分解性のCFCが大気中に放出されると、成層圏にお
けるオゾン層破壊や温室効果による地表の温度上昇が生
じるとされ、近年世界的な環境汚染問題となっている。
このため、段階的にこれらの難分解性のCFCの生産量
および消費量が規制され、代替品の選択が世界的に進め
られてきた。
【0004】これまでに、代替発泡剤として易分解性の
HCFC[ハイドロ クロロ フルオロ カーボン(Hy
dro Chloro Fluoro Carbon)]である1,1−ジクロロ
−1−モノフルオロエタンが検討され、これを用いた硬
質ポリウレタンフォームが実用化された。しかし、HC
FCはオゾン破壊係数が0でないことから今後の規制対
象となっており、現地点では2020年に全廃予定であ
る。従って、オゾン層を破壊しない発泡剤の開発が必要
となってきている。
【0005】オゾン層を破壊する物質は揮発性が高く、
分子中に臭素または塩素を含み、さらに大気中の寿命が
長いものである。従って、フロン規制に対応したノンフ
ロン発泡剤の候補としては、水,HFC[ハイドロ フ
ルオロ カーボン(Hydro Fluoro Carbon)],炭化水素
等を挙げることができる。しかし、水を単独で発泡剤と
して用いる場合、気泡を形成するのは化学反応で生成す
る二酸化炭素であるが、この二酸化炭素の熱伝導率が高
く、高性能断熱材としての実用化は難しい。一方、HF
C系の化合物は毒性データが少ないこと、供給体制が確
立されていない等、現地点では問題点が多い。従って、
ノンフロン発泡剤としては、オゾン層破壊係数が0の炭
化水素系化合物の中で、ガスの熱伝導率が低く、硬質ポ
リウレタンフォームの発泡に適した沸点を持つシクロペ
ンタンが主流となりつつある。シクロペンタンを単独で
発泡剤として用いた場合、フォームの圧縮強度や低温寸
法安定性が劣ることから、通常、シクロペンタン発泡剤
は少量の水と組み合わせて用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した硬質ポリウレ
タンフォームの発泡で、ノンフロン発泡剤として用いら
れるシクロペンタンは、トリクロロモノフルオロメタ
ン、1,1−ジクロロ−1−モノフルオロエタンと溶解
性が異なり、従来より用いてきたポリオールに対して溶
解しにくい。このため、断熱材として適正な密度を持つ
硬質ポリウレタンフォームを得るのに十分な量のシクロ
ペンタンを、ポリオールに溶解することができないとい
う問題があった。また、シクロペンタンは、1,1−ジ
クロロ−1−モノフルオロエタンと比べてガスの熱伝導
率が高く、常温での蒸気圧が低いため、硬質ポリウレタ
ンフォームに使用した場合、断熱性が劣る、圧縮強度や
寸法安定性が低下する等の問題があった。
【0007】本発明の目的は、発泡剤としてフロンを全
く使用せず、その代替物としてシクロペンタンを用い
て、断熱材,圧縮強度,寸法安定性に優れた硬質ポリウ
レタンフォームを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の本発明の目的は、
ポリオール成分とイソシアネート成分とを、発泡剤,反
応触媒,整泡剤の存在下で反応させて得られる硬質ポリ
ウレタンフォームで、発泡剤として水およびシクロペン
タンを用い、上記ポリオール成分が、(A)トリレンジ
アミンにプロピレンオキシドを付加して得られるOH価
400〜500のポリオール30〜50重量%、(B)
トリレンジアミンにプロピレンオキシドおよびエチレン
オキシドを付加して得られるOH価350〜500のポ
リオール5〜15重量%、(C)ビスフェノールAにエ
チレンオキシドを付加して得られるOH価180〜30
0のポリオール5〜20重量%、(D)トリメチロール
プロパンにプロピレンオキシドを付加して得られるOH
価400〜850のポリオール5〜20重量%、(E)
シュークローズにプロピレンオキシドを付加して得られ
るOH価350〜500のポリオール5〜15重量%を
含むポリオール混合物からなり、かつポリオール混合物
の平均OH価が350〜550であるポリオール成分を
用いて形成することにより、達成される。
【0009】さらに、発泡剤として、ポリオール成分1
00重量部に対して1〜2.5 重量部の水と12〜20
重量部のシクロペンタンを組み合わせて使用することに
より、圧縮強度や低温寸法安定性に優れた硬質ポリウレ
タンフォームを得ることができる。
【0010】本発明は、上述のとおり特定の組成と混合
ポリオール組成物を組み合わせて使用し、かつ、発泡剤
として特定量の水と、シクロペンタンを使用することを
特徴とするものである。特定の組成の混合ポリオール組
成物を組み合わせて使用することにより、断熱材として
適正な密度を持つ硬質ポリウレタンフォームを得るのに
十分な量のシクロペンタンを、ポリオールに溶解するこ
とができる。また、このように組成物を組み合わせて使
用することにより得られる硬質ポリウレタンフォーム
は、密度が自由発泡密度で25〜27kg/m3 、熱伝導
率は18.5mW/m・K以下、特に断熱材料として好
ましい18.2mW/m・K 以下に保つことができる。
また、圧縮強度は0.10MPa 以上、特に冷蔵庫箱体
材料として好ましい0.13MPa 以上に、低温寸法変
化率は−20℃、24時間で1%以下、さらに脱型時間
は6分以下、特にプロセス上好ましい5分以下に保つこ
とができる。
【0011】本発明で使用する混合ポリオール組成物
は、上述のとおり、(A)トリレンジアミンにプロピレ
ンオキシドを付加して得られるOH価400〜500の
ポリオール30〜50重量%、(B)トリレンジアミン
にプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを付加し
て得られるOH価350〜500のポリオール5〜15
重量%、(C)ビスフェノールAにエチレンオキシドを
付加して得られるOH価180〜300のポリオール5
〜20重量%、(D)トリメチロールプロパンにプロピ
レンオキシドを付加して得られるOH価400〜850
のポリオール5〜20重量%、(E)シュークローズに
プロピレンオキシドを付加して得られるOH価350〜
500のポリオール5〜15重量%を含むポリオール混
合物からなり、かつ、このポリオール混合物の平均OH
価が350〜550であることが望ましい。上記の混合
ポリオール組成物で、各ポリオール成分の役割は、以下
のような作用効果を有しているものと考えられる。
【0012】(A)成分は、熱伝導率の保持に有効、
(B)成分および(C)成分は、気泡の微細化に有効、
(D)成分は、熱伝導率の改善や、低温寸法安定性の向
上に有効、(E)成分は、低温寸法安定性,圧縮強度お
よび脱型性の向上に有効、また、混合ポリオール組成物
の平均OH価は、350を下回ると低温寸法安定性が低
下し、550を越えるとフォームがもろくなり、いずれ
も製品の不良となり生産性が低下する。このため、OH
価は350〜550であることが安定した硬質ポリウレ
タンフォームを製造するうえで好ましい。
【0013】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、ポ
リオール成分を基本原料として、発泡剤,反応触媒およ
び整泡剤の存在下でイソシアネートと反応させて得られ
るものである。
【0014】発泡剤は、本発明ではポリオール成分10
0重量部に対して1〜2.5 重量部の水を使用すること
が必要であり、さらに、シクロペンタンを組み合わせて
使用し、ポリオール100重量部に対して12〜20重
量部使用する。なお、ポリオール成分100重量部に対
する水の使用量が1重量部を下回ると圧縮強度や低温寸
法安定性が劣り、また2.5 重量部を越えると熱伝導率
が著しく低下するため、いずれの場合も本発明の目的は
達成されない。従って、前述の通り、ポリオール成分1
00重量部に対して1〜2.5 重量部の水を使用するこ
とが重要であり、特に1.2〜1.8重量部の水を使用す
ることが好ましい。
【0015】本発明に用いられる反応触媒は、例えばテ
トラメチルヘキサメチレンジアミン,トリメチルアミノ
エチルピペラジン,ペンタメチルジエチレントリアミ
ン,トリエチレンジアミン等を代表とする、第3級アミ
ンを使用することができる。また、これらと有機スズ化
合物等を併用しても良い。反応触媒の量は、ポリオール
成分100重量部あたり、1〜7重量部、好ましくは2
〜5重量部使用される。さらに整泡剤は、通常用いられ
ている有機シリコーン系化合物,フッ素系化合物などが
使用でき、ポリオール成分100重量部あたり、0.5
〜10 重量部、好ましくは1.5〜3 重量部使用され
る。
【0016】また、イソシアネートは、トリレンジイソ
シアネート,ジフェニルメタンジイソシネート,ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート等を代表とする芳香族系あるい
は脂肪族系の多官能イソシアネート、ならびにウレタン
変成トリレンジイソシアネート,カルボジイミド変成ジ
フェニルメタンジイソシネート等を代表とする変成イソ
シアネートを使用することができる。これらの多官能イ
ソシアネートは、単独で、または2種類以上の混合物と
して用いることができる。なお、イソシアネートの特性
として、化1で定義されるイソシアネート中のイソシア
ネート基の重量%(NCO%)を挙げることができる。
【0017】
【化1】 NCO%=([NCO]×f(ico)/Mw(iso))×100 …(化1) ここで、[NCO]はイソシアネート基の分子量、f(i
co)はイソシアネート基の官能基数、Mw(iso)はイソ
シアネートの分子量を表す。イソシアネートのNCO%
は、31を下回ると流動性が低下し33を越えると低温
寸法安定性が低下する。このため、NCO%は31〜3
3であることが安定した硬質ポリウレタンフォームを製
造する上で好ましい。
【0018】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、ワ
ンショット法,準プレポリマ法,プレポリマ法,スプレ
ー法、その他種々の周知の方法によって製造することが
できる。その中でも、ワンショット法が好ましく用いら
れる。
【0019】また、ポリウレタンフォームの発泡は、当
業界で用いられている通常の発泡機で行えば良く、例え
ばプロマート社製PU−30型発泡機が用いられる。発
泡条件は、発泡機の種類によって多少異なるが、通常、
液温18〜30℃,吐出圧力80〜150kg/cm2 ,吐
出量15〜30kg/min 、型の温度は35〜45℃が好
ましく、さらに好ましくは、液温20℃,吐出圧力10
0kg/cm2 ,吐出量25kg/min 、型の温度は40℃で
ある。
【0020】このようにして得られた硬質ポリウレタン
フォームは、密度が自由発泡密度で25〜27kg/
3 、熱伝導率は18.5mW/m・K 以下、特に断熱
材料として好ましい18.2mW/m・K 以下に保つこ
とができる。また、圧縮強度は0.10MPa 以上、特
に冷蔵庫箱体材料として好ましい0.13MPa 以上
に、低温寸法変化率は−20℃,24時間で1%以下、
さらに脱型時間は6分以下、特にプロセス上好ましい5
分以下に保つことができる。
【0021】このため、特に冷蔵庫等の断熱材として極
めて優れており、さらにその他の電気機械器具,構造建
築物や車両等の断熱材あるいは断熱成型品として有効に
使用することができる。さらにまた、これら断熱材とし
ての用途のほか、比重が小さく、かつ硬質であることを
利用して、漁業用ブイ、その他の浮力材としても有効に
使用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を比較例と
対比しながら、さらに詳細に説明する。なお、実施例の
説明の中で特にことわりのない限り、「部」および
「%」は重量による。
【0023】(実施例1〜5) (比較例1〜2)平均OH価が350〜550の混合ポ
リオール成分100重量部(ただし、POはプロピレン
オキシド、EOはエチレンオキシドを示す)に対するシ
クロペンタン(日本ゼオン社製)の溶解性を調べた結果
を表1に示す。シクロペンタンの溶解性は、原料ポリオ
ール成分100gに溶解するシクロペンタンの量(g)
で示した。
【0024】実施例1〜5は本発明のポリオール混合物
であり、比較例1〜2は発泡剤として水と1,1−ジク
ロロ−1−モノフルオロエタンを使用した硬質ポリウレ
タンフォーム処方に用いられている代表的な混合ポリオ
ールである。表1より、本発明のポリオール混合物10
0gに対して、シクロペンタンは17g以上溶解するこ
とがわかる。一方、トリレンジアミンにプロピレンオキ
シドおよびエチレンオキシドを付加して得られるOH価
450のポリオールを50重量%以上含む比較例のポリ
オール混合物には、シクロペンタンは10g以上溶解し
ないことがわかる。形成される硬質ポリウレタンフォー
ムの密度は、原液中のシクロペンタン発泡剤の割合によ
って決まる。発泡剤としてシクロペンタンとともに使用
する水の量にもよるが、断熱材として適正な密度を持つ
硬質ポリウレタンフォームを得るためには、ポリオール
100gに対してシクロペンタンは12g以上、低密度
で、かつ低熱伝導率の硬質ポリウレタンフォームを得る
ためには15g以上溶解することが好ましい。また、ポ
リオールに対するシクロペンタンの溶解性が低くても、
十分に撹拌・混合すれば、硬質ポリウレタンフォームを
作製することは可能である。しかし、プロセス上、撹拌
・混合条件が同じになるように管理するのは難しく、一
定の性質を持つ硬質ポリウレタンフォームを大量生産す
ることが難しくなる。
【0025】(実施例6〜13) (比較例3〜5)表1に示した平均OH価が350〜5
50の混合ポリオール成分100重量部(ただし、PO
はプロピレンオキシド、EOはエチレンオキシドを示
す)を用いて、発泡剤として、水とシクロペンタン(日
本ゼオン社製)、反応触媒としてテトラメチルヘキサメ
チレンジアミン(花王社製)1.5 部とペンタメチルジ
エチレントリアミン(花王社製)0.8 部とを、整泡剤
として有機シリコーン化合物(商品名:SZ−167
1、日本ユニカー社製)2部、イソシアネート成分とし
てポリメチレンポリフェニルジイソシアネート(NCO
%=31)を使用し、発泡し硬質ポリウレタンフォーム
を作製した。結果を表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】なお、表2の各特性は次のようにして調べ
た。
【0029】自由発泡密度:内寸法200×200×2
00mmの材質がベニヤ材の型の中で発泡した場合の密度
(kg/m3) パネル発泡密度:内寸法400W(幅)×600L(長
さ)×35T(厚さ)mmの材質がアルミ製金型の中で発
泡した場合の密度(kg/m3) 熱伝導率:200W×200L×35Tmmのパネルフォ
ームを栄弘精機社製auto−Λ(HC−071H)を用
い、平均温度10.0℃ で測定した。
【0030】圧縮強度:50(直径)×35Tmmのフォ
ームを10%圧縮したときの強度。 低温寸法変化率:400W×600L×35Tmmのパネ
ルフォームを−20℃で24時間放置したときの厚さ寸
法の変化率。
【0031】脱型時間:注入開始から脱型までの時間。
【0032】比較例3〜5に示すように、ポリオール成
分が本発明の範囲を外れたのでは目的とする物性は得ら
れない。すなわち、比較例3および4のように、トリレ
ンジアミンにプロピレンオキシドおよびエチレンオキシ
ドを付加して得られるOH価450のポリオールを50
重量%以上含む、シクロペンタンの溶解性が低い混合ポ
リオールを用いた場合、形成される硬質ポリウレタンフ
ォームの密度は40kg/m3 以上となり、冷蔵庫用断熱
材として好ましくない。また、比較例5のように、主成
分のトリレンジアミンにプロピレンオキシドを付加して
得られるポリオールのOH価が400よりも小さい場
合、作製した硬質ポリウレタンフォームの熱伝導率が高
くなることがわかる。
【0033】実施例6〜13に示すように、本発明のポ
リオール混合物を使用し、かつ、発泡剤として特定量の
水と、シクロペンタンを使用することで、熱伝導率が1
8.0〜18.5mW/m・K と低く、圧縮強度,低温寸
法変化率,脱型時間等も優れた特性を示すことがわかっ
た。特に、実施例11に示す組成で発泡した硬質ポリウ
レタンフォームが熱伝導率が18.0mW/m・K と低
く、自由発泡密度,パネル発泡密度,圧縮強度,低温寸
法安定性,脱型性のバランスが良いことがわかる。
【0034】しかし、比較例6および7に示すように、
ポリオール成分が本発明の範囲内であっても、水の使用
量が本発明の有効な1.0〜2.5部の範囲を外れたので
は目的とする物性は得られない。すなわち、ポリオール
成分100部に対する水の使用量が1.0 部に満たない
0.5 部の比較例4では、圧縮強度が0.08MPaと
低く、低温寸法変化率が−1.5%と大きい。また、水
の使用量が2.5部以上の3.0 部の比較例5では、熱
伝導率が19.5mW/m・K と著しく大きくなり、と
もに好ましくないことがわかる。
【0035】
【発明の効果】本発明は発泡剤として規制の対象となっ
ている1,1−ジクロロ−1−モノフルオロエタンを全
く使用せず、その代替の発泡剤として、オゾン層破壊係
数が0である炭化水素系のシクロペンタンを適量の水と
ともに使用して、断熱性,圧縮強度,寸法安定性,脱型
性等に優れた硬質ポリウレタンフォームの製造を実現す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F25D 23/08 F25D 23/08 A //(C08G 18/50 101:00) C08L 75:04 (72)発明者 福田 克美 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部栃木本部内 (72)発明者 田中 孝介 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部栃木本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオール成分とイソシアネート成分と
    を、発泡剤,反応触媒,整泡剤の存在下で反応させて得
    られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、上記発泡剤
    として水およびシクロペンタンを用い、上記ポリオール
    成分が、(A)トリレンジアミンにプロピレンオキシド
    を付加して得られるOH価400〜500のポリオール
    30〜50重量%、(B)トリレンジアミンにプロピレ
    ンオキシドおよびエチレンオキシドを付加して得られる
    OH価350〜500のポリオール5〜15重量%、
    (C)ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加して
    得られるOH価180〜300のポリオール5〜20重
    量%、(D)トリメチロールプロパンにプロピレンオキ
    シドを付加して得られるOH価400〜850のポリオ
    ール5〜20重量%、(E)シュークローズにプロピレ
    ンオキシドを付加して得られるOH価350〜500の
    ポリオール5〜15重量%を含むポリオール混合物から
    なり、上記ポリオール混合物の平均OH価が350〜5
    50であるポリオール成分を用いて形成することを特徴
    とする硬質ポリウレタンフォーム。
  2. 【請求項2】ポリオール成分とイソシアネート成分と
    を、発泡剤,反応触媒,整泡剤の存在下で反応させて得
    られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、上記発泡剤
    として水およびシクロペンタンを用い、上記ポリオール
    成分が、(A)トリレンジアミンにプロピレンオキシド
    を付加して得られるOH価400〜500のポリオール
    30〜50重量%、(B)トリレンジアミンにプロピレ
    ンオキシドおよびエチレンオキシドを付加して得られる
    OH価350〜500のポリオール5〜15重量%、
    (C)ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加して
    得られるOH価180〜300のポリオール5〜20重
    量%、(D)トリメチロールプロパンにプロピレンオキ
    シドを付加して得られるOH価400〜850のポリオ
    ール5〜20重量%、(E)シュークローズにプロピレ
    ンオキシドを付加して得られるOH価350〜500の
    ポリオール5〜15重量%を含むポリオール混合物から
    なり、上記ポリオール混合物の平均OH価が350〜5
    50であるポリオール成分を用いて形成する硬質ポリウ
    レタンフォームにより形成したことを特徴とする断熱
    材。
  3. 【請求項3】ポリオール成分とイソシアネート成分と
    を、発泡剤,反応触媒,整泡剤の存在下で反応させて得
    られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、上記発泡剤
    として水およびシクロペンタンを用い、上記ポリオール
    成分が、(A)トリレンジアミンにプロピレンオキシド
    を付加して得られるOH価400〜500のポリオール
    30〜50重量%、(B)トリレンジアミンにプロピレ
    ンオキシドおよびエチレンオキシドを付加して得られる
    OH価350〜500のポリオール5〜15重量%、
    (C)ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加して
    得られるOH価180〜300のポリオール5〜20重
    量%、(D)トリメチロールプロパンにプロピレンオキ
    シドを付加して得られるOH価400〜850のポリオ
    ール5〜20重量%、(E)シュークローズにプロピレ
    ンオキシドを付加して得られるOH価350〜500の
    ポリオール5〜15重量%を含むポリオール混合物から
    なり、上記ポリオール混合物の平均OH価が350〜5
    50であるポリオール成分を用いて形成する硬質ポリウ
    レタンフォームを用いて断熱部を構成したことを特徴と
    する冷凍装置。
  4. 【請求項4】ポリオール成分とイソシアネート成分と
    を、発泡剤,反応触媒,整泡剤の存在下で反応させて得
    られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、上記発泡剤
    として水およびシクロペンタンを用い、上記ポリオール
    成分が、(A)トリレンジアミンにプロピレンオキシド
    を付加して得られるOH価400〜500のポリオール
    30〜50重量%、(B)トリレンジアミンにプロピレ
    ンオキシドおよびエチレンオキシドを付加して得られる
    OH価350〜500のポリオール5〜15重量%、
    (C)ビスフェノールAにエチレンオキシドを付加して
    得られるOH価180〜300のポリオール5〜20重
    量%、(D)トリメチロールプロパンにプロピレンオキ
    シドを付加して得られるOH価400〜850のポリオ
    ール5〜20重量%、(E)シュークローズにプロピレ
    ンオキシドを付加して得られるOH価350〜500の
    ポリオール5〜15重量%を含むポリオール混合物から
    なり、上記ポリオール混合物の平均OH価が350〜5
    50であるポリオール成分を用いて、上記ポリオール混
    合物と反応させるイソシアネート中のイソシアネート基
    を31〜33重量%とし、発泡剤として、上記ポリオー
    ル混合物100重量部に対して1〜2.5 重量部の水と
    12〜20重量部のシクロペンタンを組み合わせて使用
    して形成することを特徴とする硬質ポリウレタンフォー
    ムを用いて断熱部を構成したことを特徴とする冷凍装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10038130A1 (de) * 2000-02-09 2001-08-23 Samsung Electronics Co Ltd Verfahren zur Herstellung eines festen Polyurethan-Schaums
JP2003278290A (ja) * 2002-03-22 2003-10-02 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 断熱工法とこの工法による建屋
JP2014511425A (ja) * 2011-03-08 2014-05-15 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ポリウレタン硬質発泡体の製造方法
CN106866933A (zh) * 2017-02-20 2017-06-20 上海材料研究所 一种固体浮力材料及其制备方法

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