JPH11201007A - 産業用エンジン車両におけるバッテリ電圧異常検出方法及びバッテリ電圧異常検出装置 - Google Patents

産業用エンジン車両におけるバッテリ電圧異常検出方法及びバッテリ電圧異常検出装置

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JPH11201007A
JPH11201007A JP10004206A JP420698A JPH11201007A JP H11201007 A JPH11201007 A JP H11201007A JP 10004206 A JP10004206 A JP 10004206A JP 420698 A JP420698 A JP 420698A JP H11201007 A JPH11201007 A JP H11201007A
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JP
Japan
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voltage
battery
engine
battery voltage
vehicle
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JP10004206A
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English (en)
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Hiroo Ito
広雄 伊藤
Tadashi Yamada
忠 山田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命によりバッテリ能力が低下したときの電
圧低下状態だけをバッテリの電圧低下異常として検出す
る。 【解決手段】 車速vに基づいて後輪車軸17の揺動を
許容する制御を行う揺動制御ユニット31のマイコンの
CPUは、エンジンを始動するバッテリ16のバッテリ
電圧VB がバッテリ16が電圧低下異常でないときの最
低許容電圧以上であるか否かを判断する。CPUは前記
車速vからエンジンがクランキング状態であるか否かを
判定し、バッテリ電圧VB が最低許容電圧未満であり、
かつ、エンジンがクランキング状態でないときに、バッ
テリ16が電圧低下異常であると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用エンジン車
両におけるバッテリ電圧異常検出方法及びバッテリ電圧
異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、フォークリフトには、車
体に対して後輪車軸をロール面内で揺動可能に支持する
ことにより走行安定性の向上を図った車両がある。この
ような車両では、例えば、高荷重あるいは高揚高での走
行時に、後輪車軸が揺動することにより車体の左右方向
の安定性が低下する可能性がある。そこで、このような
車両には、高荷重あるいは高揚高での走行時に後輪車軸
の揺動を一時的に規制する車軸揺動規制装置が搭載され
ている。
【0003】後輪車軸の揺動規制は、例えば、車体と後
輪車軸との間を連結して設けられた1本の複動型油圧シ
リンダにて行っている。この複動型油圧シリンダは、一
方の油室と他方の油室とが、車体に対する後輪車軸の揺
動に伴って両油室間で作動油を行き来させる油路を介し
て連通されている。又、同油路上には必要に応じて両油
室間での作動油の行き来を許容あるいは規制するための
電磁開閉制御弁が設けられている。
【0004】この電磁開閉制御弁は、高荷重あるいは高
揚高でないときには揺動制御ユニットにより開状態とさ
れ両油室間が連通される。その結果、車体に対する後輪
車軸の揺動に伴って油圧シリンダが伸縮動作し、後輪車
軸の揺動が許容される。一方、電磁開閉制御弁は、高荷
重あるいは高揚高のときには揺動制御ユニットにより閉
状態とされ、両油室間の連通が遮断される。その結果、
油圧シリンダの伸縮動作が禁止され、車体に対する後輪
車軸の揺動が規制される。
【0005】ところで、電磁制御開閉弁を動作させる電
磁ソレノイドには、所定電圧範囲の動作保証電圧があ
り、バッテリから電磁ソレノイドに供給される動作電圧
がその最低動作電圧未満である場合には、電磁制御開閉
弁を開閉制御することができなくなる。そこで、揺動制
御ユニットは、常時バッテリ電圧をモニタしており、こ
のバッテリ電圧が電磁制御開閉弁を開閉制御することが
できる最低許容電圧以上であるか否かを常時検査してい
る。
【0006】揺動制御ユニットはマイクロコンピュータ
にて構成され、後輪車軸の揺動を規制するための制御処
理を所定周期毎(例えば、10msec.)に繰り返し
実行している。この制御処理において、マイコンは、高
荷重あるいは高揚高であるか否かを判定する。マイコン
は、高荷重あるいは高揚高でないときには電磁制御開閉
弁を開制御して両油室を連通させ、後輪車軸の揺動を許
容する状態とする。反対に、マイコンは、高荷重あるい
は高揚高のときには電磁制御開閉弁を閉制御して両油室
間の連通を遮断し、後輪車軸の揺動を規制した状態とす
る。
【0007】マイコンは、この制御処理の実行毎に、先
ず、バッテリ電圧が前記最低動作電圧を供給することが
できる最低許容電圧以上であるか否かを判断する。そし
て、マイコンは、バッテリ電圧が最低許容電圧以上であ
るときには、そのまま制御処理を実行して終了する。一
方、マイコンは、バッテリ電圧が最低許容電圧を下回っ
ていたときには、制御処理の実行時にバッテリ電圧エラ
ーカウンタをカウントアップする。そして、マイコン
は、このカウント値が所定のエラーカウント値に達した
ときには、バッテリが電圧低下異常であると判断してバ
ッテリ電圧異常ランプを点灯させる。従って、作業者は
バッテリ電圧異常ランプを確認することにより、バッテ
リ電圧が揺動制御ユニットによる後輪車軸の揺動制御が
確実に行われるために十分な電圧であるかどうかを判断
することができる。又、マイコンは、バッテリが電圧低
下異常であると判断したときには、それをEEPROM
に記憶しておき、車両の定期点検時等に行う自己診断で
その記録が表示されるようにしておく。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジン車
両では、エンジン始動のためのクランキング時に多量の
電力が消費され、バッテリ電圧が一時的に大きく低下す
る。このため、低温時や経年劣化によりバッテリ能力が
低下している場合、一時的にバッテリ電圧が最低許容電
圧を下回ることがある。その結果、クランキング時に行
われる制御処理において誤ってエラーカウント値がカウ
ントされ、バッテリが電圧低下異常でないにも拘らずバ
ッテリ電圧異常ランプが点灯したりEEPROMに電圧
低下異常が発生した記録が残される可能性があった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、低温や経年劣化等に
よりバッテリ能力が低下した状態でのクランキングにお
ける一時的な電圧低下状態をバッテリの電圧低下異常と
して検出することなく、寿命によりバッテリ能力が低下
したときの電圧低下状態を電圧低下異常として検出する
ことができる産業用エンジン車両におけるバッテリ電圧
異常検出方法及びバッテリ電圧異常検出装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、エンジンを始動するバッ
テリのバッテリ電圧が最低許容電圧以上であるか否かを
判定し、該バッテリ電圧が最低許容電圧未満であるとき
に前記バッテリが電圧低下異常であると判断する産業用
エンジン車両におけるバッテリ電圧異常検出方法におい
て、エンジンがクランキング状態であるか否かを判定
し、前記バッテリが最低許容電圧未満であり、かつ、エ
ンジンがクランキング状態でないときに前記バッテリ電
圧が電圧低下異常であると判断する。
【0011】請求項2に記載の発明は、エンジンを始動
するバッテリのバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検
出手段と、前記バッテリが電圧低下異常でないときのバ
ッテリ電圧の最低許容電圧を記憶するバッテリ電圧記憶
手段と、前記バッテリ電圧が前記最低許容電圧以上であ
るか否かを判定する電圧判定手段とを備えた産業用エン
ジン車両におけるバッテリ電圧異常検出装置において、
エンジンがクランキング状態であることを示す車両特性
値を検出する車両特性値検出手段と、前記車両特性値に
基づき、前記エンジンがクランキング状態であるか否か
を判定するクランキング判定手段と、前記バッテリ電圧
が前記最低許容電圧未満であり、かつ、エンジンがクラ
ンキング状態でないときに前記バッテリが電圧低下異常
であると判断する異常判定手段とを備えた。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記バッテリ電圧記憶手段、電圧判定
手段、クランキング判定手段及び異常判別手段は、マイ
クロコンピュータにて構成され、該マイクロコンピュー
タは、所定周期毎に検出した前記バッテリ電圧が前記最
低許容電圧以上であるか否かを判定するとともに、その
判定結果と該周期毎に検出した前記車両特性値とに基づ
いてバッテリが電圧低下異常であるか否かを判定し、電
圧低下異常であると判定した回数が所定回数に達っした
ときにバッテリが実際に電圧低下異常であると判断す
る。
【0013】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
電力消費が極端に大きくなりバッテリ電圧が一時的に大
きく低下するエンジンのクランキング時にバッテリ電圧
が最低許容電圧未満であっても、バッテリが電圧低下異
常であると判断されない。従って、低温時や経年劣化に
よりバッテリ電圧が低下しただけのバッテリは、電圧低
下異常であると判断されない。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、バッテリ
電圧検出手段にてバッテリ電圧が検出され、このバッテ
リ電圧がバッテリ電圧記憶手段に記憶されている最低許
容電圧以上であるか否かが電圧判定手段にて判定され
る。クランキング判定手段にてエンジンがクランキング
状態でないと判断されたときにバッテリ電圧が最低許容
電圧未満である場合、異常判定手段がバッテリが電圧低
下異常であると判断する。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の作用に加えて、車両特性値に検出誤差に
よりバッテリが電圧低下異常であると判断されることが
あっても、その頻度が所定回数に対して少なければ最終
的にバッテリが電圧低下異常であると判断されない。従
って、車両特性値の検出誤差によりバッテリが電圧低下
異常であると判断されることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図6に従って説明する。図2は、産業車
両としてのフォークリフト10を示す側面図である。こ
のフォークリフト10はエンジン車両であって、前輪駆
動及び後輪操舵の四輪車である。
【0017】車体11の前部には、ヨーレートセンサ1
2が設けられている。このヨーレートセンサ12は、例
えば、圧電ジャイロである。前輪車軸13に設けられた
図示しない差動装置には、デフケースに固定されたリン
グギア14の回転速度を検出する車両特性値検出手段と
しての車速センサ15(図1に図示)が設けられてい
る。この車速センサ15は、例えば、ホール素子等の磁
気検出素子を備えた磁気センサである。又、車体11内
部には、バッテリ16が設けられている。
【0018】図3は、後輪車軸17と油圧回路を示す摸
式図である。車体11の下部には、後輪車軸17を支持
するための車軸支持部18が設けられている。両側に後
輪19が操舵可能に支持された後輪車軸17には、揺動
軸20が設けられている。そして、車軸支持部18に揺
動軸20が回動可能に支持されることにより、車体11
に対して後輪車軸17がロール面内で揺動可能に支持さ
れている。
【0019】車体11と後輪車軸17との間には、車体
11に対する後輪車軸17の揺動を規制するための1本
の複動型の油圧シリンダ21が設けられている。油圧シ
リンダ21は、車体11に対してロール面内で回動可能
にそのシリンダチューブ22の端部が連結され、後輪車
軸17に対してロール面内で揺動可能にピストンロッド
23の端部が連結されている。
【0020】油圧シリンダ21のボトム側の第1油室2
4とピストンロッド23側の第2油室25とは、油路2
6を介して連通されている。油路26上には、第1油室
24と第2油室25とを連通する、あるいは、連通を遮
断する電磁制御開閉弁27が設けられている。この電磁
制御開閉弁27は、油圧シリンダ21に一体で設けられ
ている。
【0021】電磁制御開閉弁27は4ポート2位置切換
弁であって、a,b,c,dの各ポートを備えている。
電磁制御開閉弁27は、制御位置を切り換える電磁ソレ
ノイド28及び復帰ばね29を備えている。電磁制御開
閉弁27は、電磁ソレノイド28が動作しておらず復帰
ばね29にて制御される制御位置では各ポートa〜d間
の連通を遮断し、電磁ソレノイド28が動作して制御さ
れる制御位置ではaポートとcポートとを連通し、か
つ、bポートとdポートとを連通させる。
【0022】aポートは前記第1油室24側と連通さ
れ、bポートは前記第2油室25側と連通されている。
cポート及びdポートは、油路26上に設けられた蓄圧
器30側と連通されている。蓄圧器30は、油圧シリン
ダ21に一体で設けられている。
【0023】図1は、このフォークリフト10に搭載さ
れている車軸揺動制御装置の摸式構成図である。この車
軸揺動制御装置は、車体11に対して揺動可能に支持さ
れている後輪車軸17の揺動を許容あるいは規制する制
御を行うものである。
【0024】車体11には、前記油圧シリンダ21を制
御して車体11に対する後輪車軸17の揺動を許容ある
いは規制する制御を行う揺動制御ユニット31が搭載さ
れている。
【0025】図示しない操作パネルには、外部にバッテ
リ電圧VB を供給する前記バッテリ16が電圧低下異常
となったことを表示するバッテリ電圧低下異常ランプ3
2が設けられている。
【0026】揺動制御ユニット31には、前記車速セン
サ15、ヨーレートセンサ12、電磁ソレノイド28及
びバッテリ16がそれぞれ電気的に接続されている。次
に、車軸揺動制御装置の電気的構成を図4に示す電気ブ
ロック図に従って説明する。
【0027】ヨーレートセンサ12は、車両の旋回時に
おけるヨーレートωに対応するアナログのヨーレート信
号Sωを揺動制御ユニット31に出力する。車速センサ
15は、車速vに対応するリングギア14の回転数に比
例するパルス数のパルス車速信号PV を揺動制御ユニッ
ト31に出力する。バッテリ16は、例えば12Vの定
格電圧VB を揺動制御ユニット31に供給する。
【0028】揺動制御ユニット31は、A/D(Analog
/Digital)変換器40a,40b、マイクロコンピュー
タ(以下、マイコン)41、ランプ駆動回路42及び電
磁弁駆動回路43を備えている。
【0029】マイコン41は、CPU(Central Proces
sing Unit )44、ROM(Read Only Memory)45、
RAM(Random Access Memory)46、EEPROM
(Electrically Erasable Programmable ROM)47、カ
ウンタ48、入力インターフェース49及び出力インタ
ーフェース50等を備えている。本実施の形態では、C
PU44が、バッテリ電圧検出手段、バッテリ電圧判定
手段、クランキング判定手段及び異常判定手段であり、
ROM45がバッテリ電圧記憶手段である。
【0030】CPU44は、ヨーレートセンサ12が出
力するヨーレート信号SωがA/D変換器40aにてA
/D変換されたヨーレートデータDωと、車速センサ1
5が出力するパルス車速信号PV とを入力インターフェ
ース49を介して入力する。又、CPU44は、バッテ
リ電圧VB がA/D変換器40bにてA/D変換された
バッテリ電圧データDVBを入力インターフェース49を
介して入力する。RAM46は、CPU44の処理結果
を一時的に記憶する。カウンタ48は、CPU44から
入力する制御信号によりエラーカウント値Cをインクリ
メントあるいはクリアする。
【0031】又、CPU44は、出力インターフェース
50を介して電磁制御開閉弁27の電磁ソレノイド28
を励磁駆動させるための励磁指令信号SM を電磁弁駆動
回路43に出力する。CPU44は、出力インターフェ
ース50を介してバッテリ電圧低下異常ランプ32を点
灯させるための点灯指令信号SL をランプ駆動回路42
に出力する。
【0032】電磁弁駆動回路43は、マイコン41から
励磁電流指令信号SM を入力すると、電磁ソレノイド2
8を励磁駆動する励磁電流IM を同電磁ソレノイド28
に出力する。ランプ駆動回路42は、マイコン41から
点灯指令信号SM を入力すると、バッテリ電圧低下異常
ランプ32を点灯させる点灯電流IL を同ランプ32に
出力する。
【0033】ROM45には、CPU44にて所定周期
(例えば、10msec.)毎に繰り返し実行される制
御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、バ
ッテリ16のバッテリ電圧VB の大きさが最低許容電圧
以上であるか否かを判断するためのバッテリ電圧判定処
理を実行するルーチンを備えている。
【0034】CPU44は、バッテリ電圧判定処理とし
て、検出されたバッテリ電圧VB が電磁ソレノイド28
に最低動作電圧以上の動作電圧を供給することができる
最低許容電圧VBL以上(例えば、8V)であるか否かを
判断する。本実施の形態では、この最低許容電圧VBLは
最低動作電圧と同一の電圧であって、ROM45に記憶
されている。CPU44は、バッテリ電圧VB が最低許
容電圧VBL以上であるときには、後述する揺動制御処理
を実行する。
【0035】一方、CPU44は、バッテリ電圧VB が
最低許容電圧VBL未満であったときは、バッテリ電圧V
B がバッテリ16の経年劣化により低下して同最低許容
電圧VBLを下回ったか、あるいは、低温あるいはバッテ
リ16の経年劣化によりそのバッテリ電圧VB が最低許
容電圧VBL以上の範囲内で低下した状態であってエンジ
ン始動のためのクランキングにより一時的に最低許容電
圧VBLを下回った状態であると判定する。
【0036】この場合、CPU44は、バッテリ電圧判
定処理として、パルス車速信号PVに基づき車速が
「0」であるか否かを判定する。CPU44は、車速v
が「0」でないときには、エンジンが始動され車両が走
行している状態であって、バッテリ電圧VB が最低許容
電圧VBL未満であると判定したのはバッテリ16が電圧
低下異常であるためと判断し、カウンタ48のエラーカ
ウント値Cをインクリメントする。
【0037】反対に、CPU44は、車速vが「0」で
あるときには、エンジン始動のためのクランキングが行
われている状態であると判断し、バッテリ電圧VB が最
低許容電圧VBL未満であったのはバッテリ16が電圧低
下異常であるからとは限らないと判断し、カウンタ48
のエラーカウント値Cをクリアする。
【0038】CPU44は、バッテリ電圧判定処理とし
て、エラーカウント値Cが所定の判定カウント値CM に
達したか否かを判断する。この判定カウント値CM は、
バッテリ電圧判定処理において、車速vの検出誤差によ
りバッテリ16が電圧低下異常であると誤って判断する
頻度に基づいて設定されており、この判定カウント値C
M の数だけエラーカウント値Cがカウントされた状態で
は、車速Vの検出誤差を考慮してもバッテリ16が電圧
低下異常であると判断することができる値に設定されて
いる。CPUは、エラーカウント値Cが判定カウント値
CM に達したときには、バッテリ16が確実に電圧低下
異常であると判断し、バッテリエラーフラグFELを
「1」とする。
【0039】又、CPU44は、バッテリ電圧判定処理
として、エラーカウント値Cが判定カウント値CM に達
したときには、そのことをEEPROM47に記憶す
る。CPU44は、EEPROM47にエラーカウント
値Cが判定カウント値CM に達した記憶があるか否かを
調べるための信号が外部から入力されると、記憶の有無
を外部に知らせるための信号を出力するようになってい
る。
【0040】又、制御プログラムは、後輪車軸17の揺
動を許容あるいは規制する揺動制御処理を実行するため
のルーチンを備えている。この揺動制御処理は、検出し
たヨーレートωから求めたヨーレート変化率Δωに基づ
き、あるいは、車速v及びヨーレートωから求めた横加
速度Gに基づき、後輪車軸17の揺動が許容された状態
での走行時において車両の左右方向の安定性が低下する
走行状態を判断し、そのような走行状態では油圧シリン
ダ21の伸縮動作を規制して後輪車軸17の揺動を規制
する制御処理である。
【0041】ROM45には、車両が直線状態から定常
旋回状態へ移行するとき(以下、旋回移行時)における
車両のヨーレート変化率Δωに基づいて後輪車軸17の
揺動を規制して車両の左右方向の安定性の低下を防止す
るためのヨーレート変化率判定値ΔωJが記憶されてい
る。このヨーレート変化率判定値ΔωJは、後輪車軸1
7の揺動が許容されている状態において、旋回移行時の
ヨーレート変化率Δωに対応した車体11の傾動量が、
車両の左右方向の安定性を低下させる程度に大きくなっ
たことを判断することができる値に設定されている。
【0042】又、ROM45には、車両の定常旋回時に
車両に加わる横加速度Gに基づいて後輪車軸17の揺動
を規制して車両の左右方向の安定性の低下を防止するた
めの横加速度判定値GM が記憶されている。この横加速
度判定値GM は、後輪車軸17の揺動が許容されている
状態において、定常旋回時の横加速度Gに対応した車体
11の傾動量が、車両の左右方向の安定性を低下させる
程度に大きくなったことを判断することができる値に設
定されている。
【0043】CPU44は、揺動制御処理として、旋回
移行時に検出されるヨーレートωと前回の揺動制御処理
時に読み込んで保存したヨーレートωfとからヨーレー
ト変化率Δωを算出し、算出したヨーレート変化率Δω
が前記ヨーレート変化率判定値ΔωJ以上であるか否か
を判断する。CPU44は、ヨーレート変化率Δωがヨ
ーレート変化率判定値ΔωJ以上であったときには、旋
回移行時に後輪車軸17の揺動により車体11の傾動量
が車両の左右方向の安定性を低下させる可能性があると
判断し、揺動規制フラグFGLを「1」とする。一方、
CPU44は、ヨーレート変化率Δωが同ヨーレート変
化率判定値ΔωJ未満であったときには、旋回移行時に
後輪車軸17の揺動により車体11の傾動量が車両の左
右方向の安定性を低下させる可能性がないと判断し、次
に、横加速度Gに基づいて車両の左右方向の安定性を判
断する。
【0044】又、CPU44は、揺動制御処理として、
検出されたヨーレートωと車速vとから横加速度Gを算
出し、算出した横加速度Gが横加速度判定値GM 以上で
あるか否かを判断する。CPU44は、横加速度Gが横
加速度判定値GM 以上であったときには、定常旋回時に
後輪車軸17の揺動により車体11の傾動量が車両の左
右方向の安定性を低下させる可能性があると判断し、揺
動規制フラグFGLを「1」とする。一方、CPU44
は、横加速度Gが横加速度判定値GM 未満であったとき
には、定常旋回時に後輪車軸17の揺動により車体11
の傾動量が車両の左右方向の安定性を低下させる可能性
がないと判断し、揺動規制フラグFGLを「0」とす
る。
【0045】CPU44は、揺動制御処理として、揺動
規制フラグFGLが「1」であるときには電磁弁駆動回
路43に励磁指令信号SM を出力しないようにし、揺動
規制フラグFGLが「0」であるときには電磁弁駆動回
路43に励磁指令信号SM を出力するようにする。
【0046】CPU44は、制御プログラムにおいて、
バッテリエラーフラグFELが「1」であるときにはラ
ンプ駆動回路42に点灯指令信号SM を出力する。次
に、以上のように構成された車軸揺動制御装置の作用を
図5に示すバッテリ電圧判定処理のフローチャート及び
図6に示す揺動制御処理のフローチャートに従って説明
する。
【0047】CPU44は、所定周期毎に繰り返し実行
する制御プログラムにおいて、先ずバッテリ電圧判定処
理を実行する。バッテリ電圧判定処理において、CPU
44は、先ずS11で、ヨーレートω、車速v及びバッ
テリ電圧VB の各検出値を読み込む。
【0048】次いで、CPU44は、S12で、読み込
んだバッテリ電圧VB が最低許容電圧VBL以上であるか
否かを判断する。CPU44は、S12で、バッテリ電
圧VB が最低許容電圧VBL以上であったときには、S1
3でエラーカウント値Cをクリアする。
【0049】CPU44は、S12で、バッテリ電圧V
B が最低許容電圧VBL未満であったときには、S14
で、車速vが0であるか否かを判断する。CPU44
は、S14で、車速vが0でなかったときには、S15
で、エラーカウント値Cをインクリメントした後、S1
6を実行する。
【0050】一方、CPU44は、S14で、車速vが
0であったときには、S17で、エラーカウント値Cを
クリアした後、S18を実行する。S18は、揺動制御
処理において、揺動規制フラグFGLを「1」とするス
テップである。
【0051】CPU44は、S16で、エラーカウント
値Cが10未満であるか否かを判断する。CPU44
は、S16で、エラーカウント値Cが10以上であった
ときには、S19で、バッテリエラーフラグFELを
「1」とした後にS18を実行する。
【0052】一方、CPU44は、S16で、エラーカ
ウント値Cが10未満であったときには、S18を実行
する。次いで、CPU44は、揺動制御処理を実行す
る。
【0053】揺動制御処理において、CPU44は、S
20で、前回の揺動制御処理で保存したヨーレートωf
と今回新たに読み込んだヨーレートωとから、ヨーレー
ト変化率Δω/Δtを算出する。そして、CPU44
は、S21で、この算出したヨーレート変化率Δω/Δ
tがヨーレート変化率判定値ΔωJ以上であるか否かを
判断する。CPU44は、S21で、ヨーレート変化率
Δω/Δtがヨーレート変化率判定値ΔωJ以上であっ
たときには、S18で揺動規制フラグFGLを「1」と
する。
【0054】一方、CPU44は、S21で、ヨーレー
ト変化率Δω/Δtがヨーレート変化率判定値ΔωJ未
満であったときには、S22で、ヨーレートωと車速v
とから横加速度Gを算出する。そして、CPU44は、
S23で、算出した横加速度Gが横加速度判定値GM 以
上であるか否かを判断する。CPU44は、S23で、
横加速度Gが横加速度判定値GM 未満であったときに
は、S24で揺動規制フラグFGLを「0」とする。一
方、CPU44は、S23で、横加速度Gが横加速度判
定値GM 以上であったときには、S18で揺動規制フラ
グFGLを「1」とする。
【0055】CPU44は、S18で揺動規制フラグF
GLを「1」とした後、あるいは、S24で揺動規制フ
ラグFGLを「0」とした後は、S25を実行する。C
PU44は、S25で、揺動規制フラグFGLが「0」
であるときには電磁弁駆動回路43に励磁指令信号SM
が出力されるようにする。反対に、CPU44は、S2
5で揺動規制フラグFGLが「1」であるときには電磁
弁駆動回路43へ励磁指令信号SM が出力されないよう
にする。
【0056】CPU44は、制御プログラムにおいて、
バッテリエラーフラグFELが「1」であったときに
は、ランプ駆動回路42に点灯指令信号SL を出力す
る。その結果、バッテリ16が電圧低下異常であったと
きには、バッテリ電圧低下異常ランプ32が点灯する。
【0057】従って、始動時、あるいは、クランキング
時に、バッテリ電圧VB が最低許容電圧VBL未満となっ
た場合には電磁制御開閉弁27が励磁駆動されず励磁電
流IM が消費されないため、スタータに供給する電力が
確保されエンジンが確実に始動する。この場合には、バ
ッテリ16が電圧低下異常であると判断されず、エラー
カウント値Cはカウントされない。
【0058】一方、走行中に、バッテリ電圧VB が最低
許容電圧VBL未満となった場合には電磁制御開閉弁27
が励磁駆動されず油圧シリンダ21の伸縮動作が規制さ
れるため、後輪車軸17の揺動が規制される。この場合
には、バッテリ16が電圧低下異常であると判断され
て、エラーカウント値Cがカウントされる。
【0059】又、後輪車軸17の揺動が許容された状態
で車両の走行状態により、車両の左右方向の安定性が低
下するようなときには、後輪車軸17の揺動が規制され
て車体11の傾動が規制され、それ以上の安定性の低下
が防止される。一方、車両の左右方向の安定性が低下し
ないときには、後輪車軸17の揺動が許容され、走行安
定性が確保される。
【0060】以上詳述したように、本実施の形態の車軸
揺動制御装置によれば、以下の効果を得ることができ
る。 (a) 電流消費が極端に大きくなりバッテリ電圧VB
が大きく低下するエンジンのクランキング時にバッテリ
電圧VB が最低許容電圧VBLを下回っても、バッテリ1
6が電圧低下異常であると判断されない。従って、低温
時や経年劣化によりバッテリ電圧VB が低下している場
合には、バッテリ16が電圧低下異常であると判断され
ない。その結果、低温や経年劣化等によりバッテリ能力
が低下した状態でのクランキングにおける一時的な電圧
低下状態をバッテリ16の電圧低下異常として検出する
ことなく、寿命によりバッテリ能力が低下したときの電
圧低下状態を電圧低下異常として検出することができ
る。
【0061】(b) 車両特性値検出手段(車速センサ
15)にて検出される車両特性値(車速v)に基づき、
クランキング判断手段(CPU44)にて電流消費が極
端に大きくなりバッテリ電圧VB が大きく低下するエン
ジンのクランキング状態が判定される。電圧判定手段
(CPU44)がバッテリ電圧VB が最低許容電圧VBL
未満であると判定し、かつ、エンジンがクランキング状
態でないときに、異常判定手段(CPU44)はバッテ
リ16が電圧低下異常であると判断する。従って、低温
時や経年劣化によるバッテリ電圧VB の低下等によりバ
ッテリ電圧VB が低下している場合には、バッテリ16
が電圧低下異常であると判断されない。その結果、低温
や経年劣化等によりバッテリ能力が低下した状態でのク
ランキングにおける一時的な電圧低下状態をバッテリ1
6の電圧低下異常として検出することなく、寿命により
バッテリ能力が低下したときの電圧低下状態を電圧低下
異常として検出することができる。
【0062】(c) 車両特性値(車速v)の検出誤差
により、電圧低下異常ではないバッテリ16が電圧低下
異常であると判断されることがあっても、その頻度が所
定回数(判定カウント値CM )に対して少なければ最終
的にバッテリ16が電圧低下異常であると判断されな
い。従って、車両特性値の検出誤差によりバッテリ16
が電圧低下異常であると判断されることはない。その結
果、エンジンがクランキング状態であることを検出する
ための車両特性値に検出誤差があっても、低温や経年劣
化等によりバッテリ能力が低下した状態でのクランキン
グにおける一時的な電圧低下状態をバッテリの電圧低下
異常として検出することはない。
【0063】(d) エンジンがクランキングされてい
る可能性が高い車速が0のときには、バッテリ電圧VB
が最低許容電圧を下回っていてもバッテリ16が電圧低
下異常であると判断されない。バッテリ16が電圧低下
異常であると判断されないときには、クランキングが終
了してエンジンが始動するとバッテリ電圧VB が最低許
容電圧以上に戻る。そして、車速vに基づく車両の走行
状態の特性値(横加速度G)により車両の左右方向の安
定性が低下する可能性がない状態では、最低許容電圧V
BL以上の動作電圧が電磁制御開閉弁27に供給される。
すると、電磁制御開閉弁27が確実に動作し、車軸(後
輪車軸17)の揺動が確実に許容される。従って、低温
時や経年劣化によりバッテリ電圧VB が低下している場
合には、クランキング時にバッテリ16が電圧低下異常
であると判断されることはなく、エンジンが始動して車
両が走行すると左右方向の安定性が低下しないときに車
軸の揺動が確実に許容される。
【0064】その結果、車速vから求めた車両の走行状
態の特性値に基づいて車軸の揺動が規制される産業用エ
ンジン車両において、その車速vに基づいてクランキン
グ状態であることが判断されるため、車速vを検出して
いない場合のように、クランキング状態を判断するため
に車速v以外の車両特性値であるエンジンパルスを検出
するエンジン回転数センサを設けたり、あるいは、オル
タネータ出力をモニタするオルタネートセンサを設ける
必要がない。
【0065】(e) フォークリフト10において低温
や経年劣化等によりバッテリ能力が低下した状態でのク
ランキングにおける一時的な電圧低下状態をバッテリの
電圧低下異常として検出することはなく、エンジンのク
ランキングが終了すると、バッテリ電圧VB は最低許容
電圧以上に戻る。そして、電磁制御開閉弁27に最低動
作電圧VBL以上の動作電圧が供給されて後輪車軸17の
揺動が確実に許容され、走行安定性が確保される。
【0066】(f) 始動時、あるいは、クランキング
時に、バッテリ電圧VB が最低許容電圧VBL未満となっ
た場合には電磁制御開閉弁27が励磁駆動されず励磁電
流IM が消費されない。従って、スタータに供給する電
力を確保することができ、エンジンの始動性を向上させ
ることができる。
【0067】一方、走行中に、バッテリ電圧VB が最低
許容電圧VBL未満となった場合には電磁制御開閉弁27
が励磁駆動されず油圧シリンダ21の伸縮動作が規制さ
れる。従って、走行中にバッテリ電圧VB が低下したと
きに、後輪車軸17の揺動を規制して左右方向の安定性
を確保することができる。
【0068】そして、始動時あるいはクランキング時に
はバッテリ電圧VB が最低許容電圧VBL未満となっても
エラーカウント値Cはカウントされず、走行中に最低許
容電圧VBL未満となったときにのみエラーカウント値C
がカウントされる。従って、エラーカウント値Cの無用
なカウントを防止し、バッテリ16の電圧低下異常を確
実に検出することができる。
【0069】尚、実施の形態は上記実施の形態に限ら
ず、以下のように変更してもよい。 ○ 車速vに基づく車両の走行状態の特性値は、車速v
と旋回半径(ヨーレートω、あるいは、操舵角)とから
算出する横加速度Gに限らず、車速vと旋回半径と時間
とから算出する横加速度変化率あるいはヨーレート変化
率であってもよい。この各場合にも、車速vに基づいて
エンジンがクランキング状態であることを判定すること
ができる。
【0070】○ バッテリ電圧VB の最低許容電圧VBL
と電磁制御開閉弁43の最低動作電圧とが異なっていて
もよい。この場合にも、バッテリ16が電圧低下異常で
ないことを判断したときには、エンジンが始動してから
電磁制御開閉弁43に最低動作電圧以上の動作電圧を供
給することができる。
【0071】○ バッテリ16が電圧低下異常であると
判断した場合に、バッテリ電圧低下異常ランプ32を点
灯させるとともにイグニッションスイッチがオン操作さ
れてもスタータを回転させないようにしてもよい。
【0072】○ 揺動可能な車軸を備えた産業用エンジ
ン車両において、揺動制御ユニットを構成するマイコン
が、バッテリ16が電圧低下異常であるか否かを判断す
る代りに、揺動制御ユニットとは別の、例えば、エンジ
ン制御ユニットのマイコンが行うようにしてもよい。
又、バッテリ電圧判定用に専用に設けた電圧判定ユニッ
トのマイコンが行うようにしてもよい。
【0073】○ 揺動可能な車軸を備えず揺動制御ユニ
ットを持たない産業用エンジン車両において、例えば、
エンジン制御ユニットのマイコンがバッテリ16が電圧
低下異常であるか否かを判断するようにしてもよい。
【0074】○ 車速v以外の車両特性値から、エンジ
ンがクランキング中であることを検出してもよい。例え
ば、エンジンパルス(カムポジションパルス、クランク
ポジションパルス)信号を入力し、該エンジンパルスの
パルス間隔からクランキングを判断したり、オルタネー
タからの出力をモニタし、この出力が0である状態から
クランキングを判断する。あるいは、イグニッションス
イッチが、スタータ位置に操作されていることからクラ
ンキング状態を検出することが可能である。
【0075】○ 揺動制御ユニット、エンジン制御ユニ
ット等を構成するマイコンでバッテリ電圧VB を判定す
る代りに、電子回路で構成されたバッテリ電圧判定回路
が行ようにしてもよい。但し、この場合には、所定周期
毎にバッテリ電圧VB を判定し、クランキング状態でな
いときにバッテリ電圧VB が所定回数だけ最低許容電圧
VBLを下回ったことから、バッテリ16が電圧低下異常
であることを判断することは容易でない。
【0076】○ 産業用エンジン車両は、車両が走行す
るためのエンジン、あるいは、作業用アタッチメントを
動作させるためのエンジンを備えるとともに、そのエン
ジンを始動するためのバッテリを備えた車両であればよ
く、フォークリフトに限らず、例えば、ショベルロー
ダ、高所作業車等の車両であってもよい。又、揺動可能
な車軸を備えた車両であっても、あるいは、備えない車
両であってもよい。
【0077】以下、前記実施の形態から把握できる請求
項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに
記載する。 (1) 請求項2又は請求項3に記載の産業用エンジン
車両におけるバッテリ電圧異常検出装置において、前記
異常判定手段にて前記バッテリが電圧低下異常であると
判断されたときに、電圧低下異常であることを報知する
異常報知手段を備えた。このような構成によれば、バッ
テリが電圧低下異常であることを即座に表示することが
できる。
【0078】(2) 上記(1)において、前記異常報
知手段は、バッテリ電圧低下異常ランプを点灯させるも
のである。このような構成によれば、簡単な構成で確実
にバッテリの電圧低下異常を表示することができる。 (3) 車体と該車体に対してロール面内で揺動可能に
支持された車軸との間を連結して設けられた油圧シリン
ダの作動油の給排を動作状態で許容し非動作状態で禁止
する電磁制御開閉弁に対して、車速を検出して、該車速
に基づく車両の走行状態の特性値から、車両の左右方向
の安定性が低下する状態であるか否かを判断し、車両の
安定性が低下する状態であるときには前記電磁制御開閉
弁を動作させないで前記油圧シリンダの伸縮動作を規制
し、車両の左右方向の安定性が低下する状態であるとき
には前記電磁制御開閉弁を動作させて前記油圧シリンダ
の伸縮動作を許容し、エンジンを始動するとともに前記
電磁制御開閉弁に供給される動作電圧を生成するバッテ
リ電圧を検出し、該バッテリ電圧が前記電磁制御開閉弁
を動作させるために必要な最低動作電圧を供給する最低
許容電圧未満のときには、バッテリが電圧低下異常であ
ると判断し、車両の安定性が低下する状態であっても前
記電磁制御開閉弁を動作させないようにした産業用エン
ジン車両における車軸揺動制御装置において、前記車速
が0であるか否かを判定する車速判定手段と、前記バッ
テリ電圧が最低許容電圧未満であり、かつ、前記車速が
0でないときに前記バッテリ電圧が電圧低下異常である
と判断する異常判定手段とを備えた産業用エンジン車両
における車軸揺動制御装置。
【0079】このような構成によれば、低温や経年劣化
等によりバッテリ能力が低下した状態でのクランキング
における一時的な電圧低下状態をバッテリの電圧低下異
常として検出することなく、電圧低下異常でないと判断
したときには後輪車軸の揺動を確実に許容することがで
きる。
【0080】(4) 上記(4)に記載の産業用エンジ
ン車両における車軸揺動制御装置を備えたフォークリフ
ト。このような構成によれば、低温や経年劣化等により
バッテリ能力が低下した状態でのクランキングにおける
一時的な電圧低下状態をバッテリの電圧低下異常として
検出することはなく、電圧低下異常でないと判断したと
きには後輪車軸の揺動を確実に許容して走行安定性の向
上を図ることができる。
【0081】尚、この明細書において、発明の構成に係
る手段及び部材は、以下のように定義されるものとす
る。 (1) 産業用エンジン車両とは、車両が走行するため
のエンジン、あるいは、作業用アタッチメントを動作さ
せるためのエンジンを備えるとともに、そのエンジンを
始動するためのバッテリを備えた車両を意味する。この
車両は、揺動可能な車軸を備えたものであってもあるい
は備えないものであってもよい。具体的には、各種荷役
用アタッチメントを備えたフォークリフト、ショベルロ
ーダ、高所作業車等を含むものである。
【0082】
【発明の効果】請求項1〜請求項3に記載の発明によれ
ば、低温や経年劣化等によりバッテリ能力が低下した状
態でのクランキングにおける一時的な電圧低下状態をバ
ッテリの電圧低下異常として検出することなく、寿命に
よりバッテリ能力が低下したときの電圧低下状態を電圧
低下異常として検出することができる。
【0083】請求項3に記載の発明によれば、エンジン
がクランキング状態であることを検出するための車両特
性値に検出誤差があっても、低温や経年劣化等によりバ
ッテリ能力が低下した状態でのクランキングにおける一
時的な電圧低下状態をバッテリの電圧低下異常として検
出することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フォークリフトの揺動制御装置の摸式構成
図。
【図2】 フォークリフトの側面図。
【図3】 後輪車軸と油圧回路の模式図。
【図4】 揺動制御装置の電気ブロック図。
【図5】 バッテリ電圧判定処理のフローチャート。
【図6】 揺動制御処理のフローチャート。
【符号の説明】
10…フォークリフト、15…車両特性値検出手段とし
ての車速センサ、17…後輪車軸、21…油圧シリン
ダ、27…電磁制御開閉弁、32…異常報知手段として
のバッテリ電圧低下異常ランプ、44…バッテリ電圧検
出手段、バッテリ電圧判定手段、クランキング判定手段
及び異常判定手段としてのマイクロコンピュータ、46
…バッテリ電圧記憶手段としてのROM、47…判定結
果記憶手段としてのEEPROM、VB …バッテリ電
圧、VBL…最低動作電圧としての最低許容電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01R 31/36 G01R 31/36 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンを始動するバッテリのバッテリ
    電圧が最低許容電圧以上であるか否かを判定し、該バッ
    テリ電圧が最低許容電圧未満であるときにバッテリが電
    圧低下異常であると判断する産業用エンジン車両におけ
    るバッテリ電圧異常検出方法において、 エンジンがクランキング状態であるか否かを判定し、前
    記バッテリ電圧が最低許容電圧未満であり、かつ、エン
    ジンがクランキング状態でないときに前記バッテリが電
    圧低下異常であると判断する産業用エンジン車両におけ
    るバッテリ電圧異常検出方法。
  2. 【請求項2】 エンジンを始動するバッテリのバッテリ
    電圧を検出するバッテリ電圧検出手段と、 前記バッテリが電圧低下異常でないときのバッテリ電圧
    の最低許容電圧を記憶するバッテリ電圧記憶手段と、 前記バッテリ電圧が前記最低許容電圧以上であるか否か
    を判定する電圧判定手段とを備えた産業用エンジン車両
    におけるバッテリ電圧異常検出装置において、 エンジンがクランキング状態であることを示す車両特性
    値を検出する車両特性値検出手段と、 前記車両特性値に基づき、前記エンジンがクランキング
    状態であるか否かを判定するクランキング判定手段と、 前記バッテリ電圧が前記最低許容電圧未満であり、か
    つ、エンジンがクランキング状態でないときに前記バッ
    テリが電圧低下異常であると判断する異常判定手段とを
    備えた産業用エンジン車両におけるバッテリ電圧異常検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記バッテリ電圧記憶手段、電圧判定手
    段、クランキング判定手段及び異常判定手段は、マイク
    ロコンピュータにて構成され、該マイクロコンピュータ
    は、所定周期毎に検出した前記バッテリ電圧が前記最低
    許容電圧以上であるか否かを判定するとともに、その判
    定結果と該周期毎に検出した前記車両特性値とに基づい
    てバッテリが電圧低下異常であるか否かを判定し、電圧
    低下異常であると判定した回数が所定回数に達っしたと
    きにバッテリが実際に電圧低下異常であると判断する請
    求項2に記載の産業用エンジン車両におけるバッテリ電
    圧異常検出装置。
JP10004206A 1998-01-12 1998-01-12 産業用エンジン車両におけるバッテリ電圧異常検出方法及びバッテリ電圧異常検出装置 Pending JPH11201007A (ja)

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