JPH11200099A - 不溶性陽極を用いるめっき方法およびめっき装置 - Google Patents

不溶性陽極を用いるめっき方法およびめっき装置

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JPH11200099A
JPH11200099A JP1313998A JP1313998A JPH11200099A JP H11200099 A JPH11200099 A JP H11200099A JP 1313998 A JP1313998 A JP 1313998A JP 1313998 A JP1313998 A JP 1313998A JP H11200099 A JPH11200099 A JP H11200099A
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plating
tank
plating solution
anode
anode chamber
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JP1313998A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Shimizu
信義 清水
Shinichi Taya
慎一 田屋
Masatoki Ishida
正説 石田
Terunori Fujimoto
輝則 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Kohan Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kohan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺帯状の金属板に不溶性陽極を用いて連続
的に電気めっきを施す場合に、めっきを施す際に消費さ
れるめっき金属イオンを、簡単な装置を用いて短時間で
大量にめっき液中に補給することにより、高電流密度で
高速にめっきすることを可能とするめっき方法およびめ
っき装置を提供する。 【解決手段】 めっき槽1内部に不溶性陽極4をバルク
のめっき液から隔膜3aで隔離した陽極室3を設け、陽
極室3にバルクのめっき液とは別途にめっき液を供給し
て電解し、めっき金属のイオンが消費されpHが低下し
た陽極室のめっき液を溶解槽5に導き、pH低下により
溶解性が向上しためっき液にめっき金属を溶解させ、め
っき金属イオンを短時間で大量に補給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不溶性陽極を用いる
めっき方法およびめっき装置に関する。より詳細には、
鋼帯などの長尺帯状の金属板に不溶性陽極を用いて連続
的に電気めっきを施す際に消費されるめっき金属イオン
をめっき液中に補給する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼帯などの長尺帯状の金属板に連
続的にめっきを施す場合、めっきタンクにめっき金属で
ある陽極板を配置し、この陽極板が電解液中に溶解する
ことによりめっき金属イオンが補給される、いわゆる可
溶性陽極方式が行われている。近年、錫めっき鋼板、亜
鉛めっき鋼板、ニッケルめっき鋼板などのめっき金属板
の需要が増大しており、この需要増加に対応するため高
電流密度でめっきする高速めっき方法が実施されるよう
になっている。高電流密度でめっきする高速めっき方法
においては可溶性陽極が短時間に消耗するので、頻繁に
陽極を交換しなくてはならない。また、可溶性陽極は金
属板に近接して設置することが困難であり、そのため浴
電圧が高くなり電気エネルギーの損失につながる。さら
に、ニッケルめっきの場合は、陽極の溶解を促進させる
ためにニッケル粒をチタンバスケットに充填したものを
アノードバッグで被覆してなる可溶性陽極を使用してお
り、アノードバッグによる浴電圧の上昇や、ニッケル粒
のめっき液中への溶解性が小さく、高電流密度によるめ
っきが極めて困難である、といった問題を抱えている。
【0003】このような状況に鑑みて、可溶性陽極を用
いずに不溶性陽極を用い、めっきタンクとは別系統に設
けた溶解槽でめっき金属イオンを溶解させてめっきタン
クに送り、めっきで消耗した金属イオンを補給する、不
溶性陽極方式が採用されるようになっている。不溶性陽
極方式は、特に鋼板にニッケルめっきを施す場合におい
て様々な試みが行われている。この場合、めっき液中に
ニッケルイオンを補給する方法としては、水酸化ニッケ
ルや炭酸ニッケルのようなニッケル金属塩を溶解させる
方法、および金属ニッケルをめっき液に直接溶解させる
方法が提案されている。
【0004】しかし、水酸化ニッケルや炭酸ニッケルの
ようなニッケル金属塩を溶解させる方法は、これらの金
属塩が高価であり、この方法を用いて安価なニッケルめ
っき鋼板を製造することは極めて困難である。一方、金
属ニッケルをめっき液に直接溶解させる方法は、金属ニ
ッケルは前記ニッケル金属塩より安価ではあるものの、
通常の濃度のニッケルめっき液中への溶解性が極端に小
さく、短時間で大量に溶解させるためには何らかの手段
を講じなくてはならない。
【0005】金属ニッケルのニッケルめっき液中への溶
解性を向上させる手段として、次のようなものが試みら
れている。すなわち、特開平1−234598号公報
は、溶解槽にめっき液を導き、めっき液中にニッケル粒
を充填した不溶性金属からなるバスケットを陽極として
電解することにより、めっき液中にニッケルイオンを補
給することを開示している。また特開平4−13900
号公報は、金属ニッケルの溶解性を向上させるためにニ
ッケル粒に硫黄を含有させるとともに、ニッケル粒を粒
状、板状、粉状としたものを不溶性金属からなるバスケ
ットに充填し、陽極電解することを開示している。めっ
き液中に電解により金属ニッケルを溶解させてニッケル
イオンを補給するこれらの方法は、電流密度を高めるこ
とが困難であり、ニッケルを大量に溶解させるには数多
くの電解溶解槽が必要となり、設備が大型複雑化し、電
力コストおよび設備コストの点で問題がある。
【0006】電解法を用いずにニッケルをめっき液中に
溶解させる方法としては、次のようなものが試みられて
いる。すなわち、めっき液を75〜100℃に昇温し、
めっき液に一定量以上の金属ニッケルを投入し、溶解を
促進させる方法(特開平7−238400号公報)、め
っき液を75〜100℃に昇温するとともに、硫酸を一
定量以下添加して水素イオン濃度を高めて溶解を促進さ
せる方法(特開平7−268696号公報)、一定粒径
以下に粉砕したニッケル粒を溶解させる方法(特開平7
−258900号公報)、めっき液に溶解助剤として過
酸化水素を添加し、溶解を促進させる方法(特開平8−
92794号公報)、一定量の硫酸を添加しためっき液
にニッケルを溶解させた後、過剰の硫酸を除去する方法
(特開平8−92795号公報)、めっき液を70〜1
00℃に昇温するとともに、めっき液のpHを1〜2に
保持して溶解させる方法(特開平9−59798号公
報)、めっき液を濃縮し、濃縮しためっき液にニッケル
を溶解させた後、希釈する方法(特開平9−67698
号公報)、めっき液に硫酸を添加し、70〜100℃に
昇温してニッケルを溶解させた後、炭酸カルシウムを添
加し、生成した硫酸カルシウムを除去する方法(特開平
9−209200号公報)などがある。
【0007】しかし、上記のこれらの方法はいずれも下
記のような欠点を有しており、必ずしも満足の行くもの
には至っていない。すなわち、特開平7−238400
号公報記載の方法においては、溶解槽に金属ニッケルが
溶解せずに多量に残存しており、めっき液への混入を防
止するために除去設備などの何らかの手段を講じなくて
はならない。特開平7−268696号公報記載の方法
においては、めっき液中に過剰の硫酸根が残存するの
で、これを除去する設備が必要となる。特開平8−92
794号公報公報および特開平8−92795号公報記
載の方法においては、ニッケルを全量溶解させるために
は過大な過酸化水素や硫酸の添加を必要とし、コストア
ップをもたらし、さらにめっき液中に残存する過酸化水
素や硫酸を除去するための設備投資が必要となる。特開
平7−258900号公報記載の方法においては、ニッ
ケル粒子を粉砕させる粉砕機や、微細粉となって作業環
境に飛散するニッケル微粉を除去する排気装置、さらに
微細化されて酸化されやすくなり溶解性が低下すること
を防止するための作業雰囲気の還元性雰囲気化などの余
分な設備投資が必要となる。特開平9−59798号公
報記載の方法においては、めっき液のpHを1〜2の一
定の適正範囲に調整するために、何らかの手段を講じな
くてはならない。特開平9−67698号公報記載の方
法においては、めっき液を濃縮するためのエバポレータ
ーなどの設置が不可避であり、このための設備投資、お
よびランニングコストが必要となる。特開平9−209
200号公報記載の方法においては、溶解助剤として添
加された硫酸は炭酸カルシウムの添加により硫酸カルシ
ウムとして除去されるが、多量に生成した不溶性の硫酸
カルシウムを除去するためには遠心分離器などの大がか
りな除去装置の設置が不可避であり、このための設備投
資、およびランニングコストが必要となる。このよう
に、金属ニッケルをめっき液に直接溶解させる方法は、
いずれも複雑で大がかりな設備を必要とし、安価なニッ
ケルめっき鋼板を得ることが極めて困難な状況にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点に
照らし合わせて、長尺帯状の金属板に不溶性陽極を用い
て連続的に電気めっきを施す場合に、めっきを施す際に
消費されるめっき金属イオンを、簡単な装置を用いて短
時間で大量にめっき液中に補給することにより、高電流
密度で高速にめっきすることを可能とするめっき方法お
よびめっき装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、不溶性陽極を
用いるめっき方法であって、めっき液中に溶解している
イオンの全部または一部は自由に通過可能であるがめっ
き液は殆ど通過しない隔膜からなる陽極室をめっき槽内
部に設け、前記陽極室内に不溶性陽極を配置し、前記陽
極室内の不溶性陽極と相対するように被めっき金属板を
配置しためっき槽において、前記めっき槽の外部に設け
た貯液槽から前記めっき槽内部および前記陽極室にめっ
き液をそれぞれ別途供給しながら通電して電解し、電解
によって供給されためっき液中のpHが低下した前記陽
極室内のめっき液を前記めっき槽の外部に設けた溶解槽
に導き、前記pHが低下しためっき液中にめっきする金
属粒または金属粉を投入して溶解させた後、前記貯液槽
に導き、次いで前記めっき槽に再循環させることを特徴
とするめっき方法であり、同一めっき槽内およびまたは
連続的に配置した複数個のめっき槽内に、前記陽極室を
複数個配置し、全ての陽極室または一部の陽極室を配管
で順次に連結し、電解によってpHが低下しためっき液
を先頭の陽極室から順次次の陽極室に導き電解すること
により、さらにpHが低下しためっき液を最後の陽極室
から前記の溶解槽に導き、前記のさらにpHが低下した
めっき液中にめっきする金属粒または金属粉を投入して
溶解させた後、前記貯液槽に導き、次いで前記めっき槽
に再循環させることを特徴とし、また前記溶解槽中でp
Hが低下しためっき液中にめっきする金属粒または金属
粉を投入して溶解させ金属イオン濃度を調整するととも
にめっき液のpHを調整した後めっき液を前記貯液槽に
導き、前記めっき槽に別途供給され陽極室を経ずに別途
前記貯液槽に導かれためっき液と混合し、めっき槽に再
循環させることを特徴とし、さらに前記溶解槽に導いた
めっき液を70〜100℃に加熱し、めっきする金属粒
または金属粉を投入して溶解させることを特徴とする。
また本発明のめっき方法は、特に前記めっきする金属が
ニッケル、ニッケル合金、錫、亜鉛、または亜鉛合金に
好適に適用される。
【0010】さらに本発明は不溶性陽極を用いるめっき
装置であって、めっき液中に溶解しているイオンの全部
または一部は自由に通過可能であるがめっき液は殆ど通
過しない隔膜からなる陽極室と、前記陽極室内に不溶性
陽極がめっき槽内部に配置され、前記陽極室内の不溶性
陽極と相対するように被めっき金属板が配置されてなる
めっき槽と、前記めっき槽の外部に設けられた貯液槽
と、前記めっき槽の外部に設けられた溶解槽と、前記貯
槽相と前記めっき槽の中間に設けられ、めっき液を送液
する送液手段と前記の各槽および送液手段を連結する配
管とからなり、前記貯液槽から前記送液手段により前記
めっき槽内部および前記陽極室にめっき液をそれぞれ別
途供給しながら通電して電解し、供給されためっき液中
のpHが電解によって低下した前記陽極室内のめっき液
を前記溶解槽に導き、前記pHが低下しためっき液中に
めっきする金属粒または金属粉を投入して溶解させた
後、前記貯液槽に導き、次いで前記送液手段により前記
めっき槽に再循環させるめっき装置であり、同一めっき
槽内およびまたは連続的に配置した複数個のめっき槽内
に、前記陽極室が複数個配置され、全ての陽極室または
一部の陽極室は配管で順次に連結されてなり、電解によ
ってpHが低下しためっき液は先頭の陽極室から順次次
の陽極室に導かれ電解され、各陽極室で段階的にpHが
低下しためっき液は最後の陽極室から前記の溶解槽に導
かれ、よりpHが低下しためっき液中にめっきする金属
粒または金属粉が投入されて溶解された後、前記貯液槽
に導かれ、次いで前記めっき槽に再循環されることを特
徴とし、また前記溶解槽中でpHが低下しためっき液中
にめっきする金属粒または金属粉が投入されて溶解され
金属イオン濃度が調整されるとともにめっき液のpHが
調整された後めっき液は前記貯液槽に導かれ、前記めっ
き槽に別途供給され陽極室を経ずに別途前記貯液槽に導
かれためっき液と混合され、めっき槽に再循環されるこ
とを特徴とし、前記溶解槽にめっき液を加熱する加熱手
段を設けてなり、また前記溶解槽に入側および出側に金
属イオン濃度およびまたは水素イオン濃度を検出すら手
段を設けてなり、さらにまた前記貯液槽と前記送液手段
の間にめっき液の濾過手段を設けてなることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、鋼帯などの長尺帯状の
金属板に不溶性陽極を用いて連続的に電気めっきを施す
際に消費されるめっき金属イオンを、簡単な装置を用い
てめっき金属を短時間で多量にめっき液中に溶解させる
ことにより補給する方法および装置に関するものであ
る。本発明の方法および装置は好ましくは鋼帯に各種の
金属、例えばニッケル、コバルト、錫、クロム、亜鉛、
銅、およびニッケル−コバルト、ニッケル−錫、ニッケ
ル−亜鉛などのニッケル合金を不溶性陽極を用いて電気
めっきする場合に好適に適用することができる。上記の
めっき金属のうち、ニッケルは、ニッケル板を陽極とし
て電気めっきした場合、溶解性に乏しく、高電流密度で
めっきすることが極めて困難であり、本発明の方法およ
び装置が効果的に適用されるので、以下めっき金属がニ
ッケルである場合を例として、本発明を詳細に説明す
る。
【0012】不溶性陽極を用いてニッケルをめっきする
場合、陽極においては下記の式(1)に示す反応が生じ
る。 H2O → H+ + 1/4O2↑ + 1/2H2O + e ・・・(1) すなわち、陽極においては酸素が発生すると同時に、水
素イオン濃度が増加し、pHが低下する。めっき液(正
確には被めっき金属である陰極近傍のめっき液)のpH
が低下すると、めっき製品の外観が劣化し好ましくな
い。
【0013】一方、図1に示すように、ニッケルは溶解
させる溶液のpHが低くなるほど溶解性(溶解速度)が
向上することが知られている。従ってめっき槽において
陽極近傍と陰極近傍のめっき液を、めっき液中に溶解し
ているイオンの全部または一部は自由に通過可能である
がめっき液は殆ど通過しない隔膜で遮断して電解するこ
とにより、陰極においてはめっき液のpHが低下せずに
良好なめっき外観が得られる。そして同時に、陽極近傍
のpHが低下してニッケルの溶解性が向上しためっき液
をめっきタンク外部に設けた溶解槽に導き、この中にニ
ッケルを投入することにより、ニッケルが容易に溶解
し、ニッケルイオンがめっき液に補給されるので、これ
をめっき槽に再循環することができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳
細に説明する。図2は本発明のめっき装置の概略図を示
す。1はめっき槽、2は帯状の被めっき金属板、3は陽
極室、3aは隔膜、4は不溶性陽極、5は溶解槽、5a
はホッパー、5bはめっき液加熱手段、6は貯液槽、7
はめっき液濾過手段、8はめっき液循環手段、9はめっ
き金属イオン濃度およびまたは水素イオン濃度検出手
段、10aは陽極室へめっき液を循環する配管系統、1
0bはめっき槽(バルク)へめっき液を循環する配管系
統、20は帯状の被めっき金属板の進行方向を変えるシ
ンクロールである。
【0015】めっき槽1の内部には、イリジウム合金、
鉛合金、白金合金、チタン合金などの合金、またはチタ
ンやタンタルに白金をめっきしたり、酸化白金や酸化イ
リジウムを被覆してなる不溶性陽極4を隔膜3aで包囲
してなる陽極室3が設けられている。図2においては不
溶性陽極4全体を隔膜3aで包囲する場合を示したが、
隔膜3aは、不溶性陽極4の帯状の被めっき金属板2と
相対する側にのみ設けられ、被めっき金属板2と相対し
ない不溶性陽極4の側方、下方、および後方はFRPな
どの絶縁性物質からなる支持体で被覆されてもよい。隔
膜3aは、めっき液中に溶解しているイオンの全部また
は一部は自由に通過可能であるがめっき液は殆ど通過し
ない膜、例えば陰イオンは自由に通過可能であるが、陽
イオンは殆ど通過しない膜であることが必要で、例えば
ポリプロピレンやポリエチレンなどの高分子化合物の繊
維を編んでなる布、または不織布などが好ましい。さら
に、陽極に生成する水素イオンを効率良く陽極室内に保
持するために、イオン交換膜を適用することが好まし
い。帯状の被めっき金属板2は外部よりめっき槽1の内
部に導かれ、不溶性陽極4に平行に進行し、めっき槽1
の下部に設けられたシンクロール20で進行方向が変え
られて、めっき槽1の外部に出て行く。
【0016】めっき液としては硫酸塩浴、塩化物浴、ワ
ット浴、スルファミン酸浴など、いずれのめっき浴組成
のものも適用可能である。めっき液は貯液槽6からフィ
ルターなどのめっき液濾過手段7を通し、スライムや未
溶解のニッケル粉などを除去した後、ポンプなどのめっ
き液循環手段8により、配管系統10aおよび10bを
経て陽極室3およびめっき槽(バルク)1に供給され
る。陽極室3およびめっき槽1がめっき液で満たされ、
帯状の被めっき金属板2を連続的に進行させながら帯状
の被めっき金属板2を不溶性陽極4の間に電流を通して
電解すると、バルクのめっき液中のニッケルイオンは陰
極である帯状の被めっき金属板2の表面に析出し、めっ
き液中のニッケルイオンが消費される。陽極室3の内部
においては上記の式(1)に示した反応により酸素が発
生するとともに水素イオン濃度が増加し、めっき液のp
Hが低下する。バルクのめっき液と陽極室3のめっき液
は隔膜3aで隔てられおり、殆ど混合されることなく、
それぞれ配管系統10bおよび10aを経て溶解槽5お
よび貯液槽6に供給される。ちなみにめっき液としてワ
ット浴を用いた場合、バルクのめっき液のpHは電解の
前後で 4〜4.5程度に保たれるが、陽極室のめっき液
のpHは0.5〜2.5程度まで低下する。
【0017】溶解槽5に供給されたpHが低下しためっ
き液に、ホッパー5aから金属ニッケルを投入し溶解さ
せる。金属ニッケルは粒状、板状、粉末状などいずれの
形状でもよいが、粒径が小さいものほど溶解性に優れ
る。しかし、微粉化するためには粉砕機を長時間運転す
る必要があり、設備コストおよびランニングコストが上
昇する。また微粉化したニッケル粉が作業環境に飛散す
るために排気装置が必要となる。好ましい粒径の範囲は
0.1μm〜1mmである。
【0018】金属ニッケルの溶解性は、溶解槽5に電気
ヒーターなどのめっき液加熱手段5bを設け、めっき液
を加温することによってさらに向上する。好ましいめっ
き液の温度範囲は70〜100℃である。70℃未満で
は溶解性の向上効果は小さい。まためっき液の加熱の上
限は、溶解槽を構成する材料の耐熱性や、めっき液の沸
騰の危険性から100℃とする。さらに溶解槽5に攪拌
装置を設け、100〜500rpmの攪拌速度で攪拌す
ることにより、金属ニッケルの溶解性を一層向上させる
ことができる。
【0019】上記のようにして金属ニッケルを溶解させ
ためっき液は、配管系統10bを経てめっき槽1から送
液されたバルクのめっき液と合流し、貯液槽6に供給さ
れる。この貯液槽6の入側および出側に、めっき金属イ
オン濃度およびまたは水素イオン濃度検出手段9を設
け、両側におけるめっき液のめっき金属イオン濃度およ
びまたは水素イオン濃度を検出して、適正な金属イオン
濃度および適正なpHに調整される。次いでめっき液は
めっき液濾過手段7を通過し、スライムや未溶解のニッ
ケル粉などが除去された後、ポンプなどのめっき液循環
手段8により、配管系統10aおよび10bを経て陽極
室3およびメッキ槽(バルク)1に再循環される。
【0020】図2はめっき槽1の内部に陽極室3を1個
のみ設けた場合を示したが、図3に示すように、めっき
槽1の内部に陽極室3を複数個設け、さらに陽極室3を
複数個設けためっき槽1を複数個直列に連続的に配置
し、各陽極室3を配管系統10cで順次に連絡して、電
解によってpHが低下しためっき液を先頭の陽極室3
(3s)から順次下流に設けた陽極室3に導き電解し、
各陽極室3で段階的にpHが低下しためっき液を最後尾
の陽極室3(3e)から配管系統10aを経て溶解槽5
に供給し、よりpHが低下しためっき液中にニッケル粒
を投入することにより、より短時間で大量にニッケルを
溶解させることもできる。ちなみにめっき液としてワッ
ト浴を用い、めっき槽を3個直列に連続的に配置し、各
めっき槽内に陽極室を4個設け、各陽極室を順次連絡し
た状態で電解した場合、バルクのめっき液のpHは電解
の前後で 4〜4.5程度に保たれるが、最後尾の陽極室
のめっき液のpHは 0〜0.5程度まで低下させること
が可能で、金属ニッケルの溶解が極めて容易になる。図
3においては、複数個設けためっき槽1の内部に複数個
設け陽極室3の全てを直列に連結した場合を示したが、
ニッケルを効率的に溶解させることが可能な程度にめっ
き液のpHを低下させることができれば必ずしも全ての
めっき槽に陽極室を設ける必要はなく、また全ての陽極
室を直列に連結せずに、一部を並列に連結してもよい。
【0021】以上、めっきされる金属がニッケルの場合
を例として、本発明を説明したが、前述したように、本
発明の方法および装置はめっき液中への溶解性に乏しい
ニッケルをめっきする場合のみに限定されるものではな
く、コバルト、錫、クロム、亜鉛、銅、およびニッケル
−コバルト、ニッケル−錫、ニッケル−亜鉛などのニッ
ケル合金、さらに亜鉛−錫、亜鉛−クロム、亜鉛−コバ
ルトなどの亜鉛合金などのめっきに適用して溶解性を向
上させることにより、より高電流密度でめっきすること
が可能となるので、これらの金属をめっきした金属板の
生産性を大幅に向上させることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、長尺帯状の金属板に不溶性陽
極を用いて連続的に電気めっきを施す場合に、めっき槽
内部に不溶性陽極をバルクのめっき液から隔膜で隔離し
た陽極室を設け、陽極室にバルクのめっき液とは別途に
めっき液を供給して電解し、めっき金属のイオンが消費
されpHが低下した陽極室のめっき液を溶解槽に導き、
pH低下により溶解性が向上しためっき液にめっき金属
を溶解させるものであり、めっき金属イオンを短時間で
大量に補給できるので、より高電流密度でめっきするこ
とが可能となり、これらの金属をめっきした金属板の生
産性が大幅に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 溶液のpHとニッケルの溶解性の関係を示す
ダイヤグラムである。
【図2】 本発明のめっき装置の1例を示す概略図であ
る。
【図3】 本発明のめっき装置の他の1例を示す部分概
略図である。
【符号の説明】
1 :めっき槽 2 :帯状の被めっき金属板 3 :陽極室 3a :隔膜 3e :最後尾の陽極室 3s :先頭の陽極室 4 :不溶性陽極 5 :溶解槽 5a :ホッパー 5b :めっき液加熱手段 6 :貯液槽 7 :めっき液濾過手段 8 :めっき液循環手段 9 :めっきイオン金属濃度およびまたは水素イオン
濃度検出手段 10a:陽極室へめっき液を循環する配管系統 10b:めっき槽(バルク)へめっき液を循環する配管
系統 10c:各陽極室を連絡する配管系統 20 :シンクロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25D 17/00 C25D 17/00 H (72)発明者 藤本 輝則 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不溶性陽極を用いるめっき方法であっ
    て、めっき液中に溶解しているイオンの全部または一部
    は自由に通過可能であるがめっき液は殆ど通過しない隔
    膜からなる陽極室をめっき槽内部に設け、前記陽極室内
    に不溶性陽極を配置し、前記陽極室内の不溶性陽極と相
    対するように被めっき金属板を配置しためっき槽におい
    て、前記めっき槽の外部に設けた貯液槽から前記めっき
    槽内部および前記陽極室にめっき液をそれぞれ別途供給
    しながら通電して電解し、電解によって供給されためっ
    き液中のpHが低下した前記陽極室内のめっき液を前記
    めっき槽の外部に設けた溶解槽に導き、前記pHが低下
    しためっき液中にめっきする金属粒または金属粉を投入
    して溶解させた後、前記貯液槽に導き、次いで前記めっ
    き槽に再循環させることを特徴とするめっき方法。
  2. 【請求項2】 同一めっき槽内およびまたは連続的に
    配置した複数個のめっき槽内に、前記陽極室を複数個配
    置し、全ての陽極室または一部の陽極室を配管で順次に
    連結し、電解によってpHが低下しためっき液を先頭の
    陽極室から順次次の陽極室に導き電解することにより、
    さらにpHが低下しためっき液を最後の陽極室から前記
    の溶解槽に導き、前記のさらにpHが低下しためっき液
    中にめっきする金属粒または金属粉を投入して溶解させ
    た後、前記貯液槽に導き、次いで前記めっき槽に再循環
    させることを特徴とする請求項1に記載のめっき方法。
  3. 【請求項3】 前記溶解槽中でpHが低下しためっき
    液中にめっきする金属粒または金属粉を投入して溶解さ
    せ金属イオン濃度を調整するとともにめっき液のpHを
    調整した後めっき液を前記貯液槽に導き、前記めっき槽
    に別途供給され陽極室を経ずに別途前記貯液槽に導かれ
    ためっき液と混合し、めっき槽に再循環させることを特
    徴とする請求項1または2に記載のめっき方法。
  4. 【請求項4】 前記溶解槽に導いためっき液を70〜
    100℃に加熱し、めっきする金属粒または金属粉を投
    入して溶解させることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のめっき方法。
  5. 【請求項5】 前記めっきする金属がニッケルである
    請求項1〜4のいずれかに記載のめっき方法。
  6. 【請求項6】 前記めっきする金属がニッケル合金で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載のめっき方法。
  7. 【請求項7】 前記めっきする金属が錫である請求項
    1〜4のいずれかに記載のめっき方法。
  8. 【請求項8】 前記めっきする金属が亜鉛である請求
    項1〜4のいずれかに記載のめっき方法。
  9. 【請求項9】 前記めっきする金属が亜鉛合金である
    請求項1〜4のいずれかに記載のめっき方法。
  10. 【請求項10】 不溶性陽極を用いるめっき装置であ
    って、めっき液中に溶解しているイオンの全部または一
    部は自由に通過可能であるがめっき液は殆ど通過しない
    隔膜からなる陽極室と、前記陽極室内に不溶性陽極がめ
    っき槽内部に配置され、前記陽極室内の不溶性陽極と相
    対するように被めっき金属板が配置されてなるめっき槽
    と、前記めっき槽の外部に設けられた貯液槽と、前記め
    っき槽の外部に設けられた溶解槽と、前記貯槽相と前記
    めっき槽の中間に設けられ、めっき液を送液する送液手
    段と前記の各槽および送液手段を連結する配管とからな
    り、前記貯液槽から前記送液手段により前記めっき槽内
    部および前記陽極室にめっき液をそれぞれ別途供給しな
    がら通電して電解し、供給されためっき液中のpHが電
    解によって低下した前記陽極室内のめっき液を前記溶解
    槽に導き、前記pHが低下しためっき液中にめっきする
    金属粒または金属粉を投入して溶解させた後、前記貯液
    槽に導き、次いで前記送液手段により前記めっき槽に再
    循環させることを特徴とするめっき装置。
  11. 【請求項11】 同一めっき槽内およびまたは連続的
    に配置した複数個のめっき槽内に、前記陽極室が複数個
    配置され、全ての陽極室または一部の陽極室は配管で順
    次に連結されてなり、電解によってpHが低下しためっ
    き液は先頭の陽極室から順次次の陽極室に導かれ電解さ
    れ、各陽極室で段階的にpHが低下しためっき液は最後
    の陽極室から前記の溶解槽に導かれ、よりpHが低下し
    ためっき液中にめっきする金属粒または金属粉が投入さ
    れて溶解された後、前記貯液槽に導かれ、次いで前記め
    っき槽に再循環されることを特徴とする請求項10に記
    載のめっき装置。
  12. 【請求項12】 前記溶解槽中でpHが低下しためっ
    き液中にめっきする金属粒または金属粉が投入されて溶
    解され金属イオン濃度が調整されるとともにめっき液の
    pHが調整された後めっき液は前記貯液槽に導かれ、前
    記めっき槽に別途供給され陽極室を経ずに別途前記貯液
    槽に導かれためっき液と混合され、めっき槽に再循環さ
    れることを特徴とする請求項10または11に記載のめ
    っき装置。
  13. 【請求項13】 前記溶解槽にめっき液を加熱する加
    熱手段を設けてなる請求項10〜12のいずれかに記載
    のめっき装置。
  14. 【請求項14】 前記溶解槽に入側および出側に金属
    イオン濃度およびまたは水素イオン濃度を検出すら手段
    を設けてなる請求項10〜13のいずれかに記載のめっ
    き装置。
  15. 【請求項15】 前記貯液槽と前記送液手段の間にめ
    っき液の濾過手段を設けてなる請求項10〜14のいず
    れかに記載のめっき装置。
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