JPH11200064A - 抗菌性部材及びその製造方法 - Google Patents

抗菌性部材及びその製造方法

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JPH11200064A
JPH11200064A JP1474098A JP1474098A JPH11200064A JP H11200064 A JPH11200064 A JP H11200064A JP 1474098 A JP1474098 A JP 1474098A JP 1474098 A JP1474098 A JP 1474098A JP H11200064 A JPH11200064 A JP H11200064A
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靖英 山口
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜鉛または亜鉛合金層自身の持つ高い抗菌作
用を損なわず、かつ外観変化が少なく耐候性に優れた抗
菌性部材及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 基体と、その基体表面に形成された亜鉛
層または亜鉛合金層と更にその表面に形成された燐酸亜
鉛系皮膜からなる抗菌性部材。表面に亜鉛層または亜鉛
合金層を有する基体の、更にその表面に燐酸塩処理を行
うことを特徴とする抗菌性部材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌性部材及びその
製造方法に関し、詳しくは亜鉛等の表面に、微量の亜鉛
の溶出が可能な不溶性皮膜を施した抗菌性部材とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年使用が広まっている無機系抗菌材
は、ゼオライトなどの無機材料に抗菌性を有する金属、
即ち銀、銅や亜鉛の金属イオンを包含させ、これを樹脂
に練り混んで使用する。樹脂に練り混んだ無機系抗菌材
からは微量の金属イオンが溶出するので、これにより抗
菌作用を発揮させている。この抗菌作用はオリゴジナミ
ー効果とも呼ばれ、金属表面から微量に溶出した金属イ
オンが微生物の生育を抑制するためと理解されている。
一方、鋼板やアルミニウム板、ステンレス板は抗菌性を
有していない。これらの金属板に抗菌作用を持たせる場
合には、抗菌性金属を添加して合金化する方法や金属板
表面に無機系抗菌材を分散させた層を施す方法が行われ
ている。例えば特許公報特開平8−92760号では担
持量0.1〜20%でイオン化された抗菌性金属を含む
セラミックス層が鋼板表面に形成されている抗菌性及び
防カビ性に優れたセラミックス被覆金属板について開示
されている。この方法では高い抗菌性は得られず、また
金属板とセラミックス層との密着性が弱いので加工性が
悪い。
【0003】また特開平8−156175号ではステン
レス鋼板の上に亜鉛めっき層を施し、この上に抗菌材を
含む熱硬化型塗装を施している。ここで用いられる亜鉛
めっき層は亜鉛の犠牲防食作用、塗装の密着性向上並び
に亜鉛の腐食生成物である酸化亜鉛や水酸化亜鉛の抗菌
性を利用している。しかし亜鉛めっき層の表面に熱硬化
性塗装を施しているため亜鉛イオンが溶出する可能性は
極めて低い。
【0004】銅板や亜鉛板はそれ自身が抗菌性金属であ
るので高い抗菌作用がある。このため古くから、水を使
用するものや身体に直接接触するものに多く用いられて
きた。しかし銅板や亜鉛板は長期間使用すると溶出した
金属イオンが他のアニオンと反応し、銅の場合は緑青、
亜鉛は白錆と呼ばれる析出物が現れ、外観が悪化するの
でこのまま使用することはほとんどない。
【0005】特許公報特開平5−85910号では燐酸
亜鉛に銀または銅を担持して銀イオンまたは銅イオンの
抗菌作用を発揮させている。しかしこの場合、燐酸亜鉛
は担体としての作用しか持たない。これは上記公報の発
明者らが明細書中で述べているように、銀又は銅の担持
量が0.1%未満であると抗菌性を発揮できない事実か
らも明らかである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、亜鉛
又は亜鉛合金層自身の持つ高い抗菌作用を損なわず、か
つ外観変化が少なく耐候性に優れた抗菌性部材を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は、亜鉛材の各種の表面処理を行い、また
表面処理した基材の抗菌試験を行い、材料の選定を行っ
た。その結果、亜鉛または亜鉛合金層に燐酸亜鉛系皮膜
を形成することにより、耐候性が高くかつ優れた抗菌性
を有する抗菌性部材が提供できることを見出し、本発明
を完成させた。
【0008】即ち、請求項1記載の本発明の抗菌性部材
は、基体と、その基体表面に形成された亜鉛層、または
亜鉛を80%以上含む亜鉛基合金層と、更にその表面に
形成された燐酸亜鉛系皮膜からなることを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の本発明の抗菌性部材
は、亜鉛または亜鉛を80%以上含む亜鉛基合金の基体
と、その基体表面に形成された燐酸亜鉛系皮膜からなる
ことを特徴とする。さらに、請求項3記載の本発明の抗
菌性部材の製造方法は、表面に亜鉛層または亜鉛を80
%以上含む亜鉛基合金層を有する基体の、更にその表面
に燐酸亜鉛系皮膜を形成する燐酸塩処理を行うことを特
徴とする。また、請求項4記載の本発明の抗菌性部材の
製造方法は、亜鉛または亜鉛を80%以上含む亜鉛基合
金の基体表面に燐酸亜鉛系皮膜を形成する燐酸塩処理を
行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の抗菌性部材及びそ
の製造方法について詳細に説明する。本発明で用いる基
体の材質については、表面に亜鉛層または亜鉛を80%
以上含む亜鉛基合金層を形成できるものであれば何でも
良く、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄等の金属や合
金、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネート等
のプラスチック、アルミナ他のセラミックス、またこれ
らの複合材、更にこれらの材質の上に表面処理を施した
ものでも良い。また、基体の形状については特に限定は
なく、板、線条、棒、網、鋳造品等あらゆる形状が可能
である。
【0011】本発明の抗菌性部材においては、基体の表
面の必要な部分だけに亜鉛層または亜鉛を80%以上含
む亜鉛基合金層と、更にその表面に形成された燐酸亜鉛
系皮膜を有していればよく、この部分について抗菌効果
が発揮される。亜鉛層または亜鉛を80%以上含む亜鉛
基合金層を形成する方法としては、電気めっき法、溶融
亜鉛めっき法、溶射法等を含む表面層形成法のいずれで
もよく、また、亜鉛層または亜鉛を80%以上含む亜鉛
基合金層を接着剤やその他の手段を用いて付着させたも
の、ラミネートさせたものでもよい。亜鉛層または亜鉛
を80%以上含む亜鉛基合金層の厚みは1μm以上であ
ることが望ましい。
【0012】本発明の燐酸亜鉛系皮膜は、燐酸亜鉛の他
燐酸亜鉛カルシウム、燐酸亜鉛鉄等も含まれる。本発明
における燐酸塩処理工程で用いられる燐酸塩処理液は市
販されており、主に燐酸亜鉛[Zn(H2PO4)2]10〜30
重量%を含む。亜鉛と燐酸が反応して第一燐酸塩の解離
が進み、難溶性の第二燐酸亜鉛[ZnHPO4](またはその
水和物)、さらには不溶性の第三燐酸亜鉛[Zn3(PO4)
2](またはその水和物)を析出し灰黒色の結晶性の燐
酸亜鉛皮膜が形成される。なお、反応促進剤として0.
1〜5重量%のNO3-などの無機酸化剤や1〜10重量%
のニッケルなどの金属イオンを添加する場合がある。こ
の時、無機酸化剤は素地のカソード反応を促進させ皮膜
成長速度を上げる。また金属イオンは結晶核生成促進な
どの機能を果たすと言われている。燐酸塩処理液に燐酸
亜鉛の他カルシウムイオンや鉄イオンを含む場合は、燐
酸亜鉛カルシウム、燐酸亜鉛鉄等の燐酸亜鉛系皮膜が形
成される。燐酸塩処理条件としては温度30℃〜80
℃、浸漬時間は10秒から5分が望ましいが、これらの
条件を変えることにより黒色から灰白色の色調を出すこ
とが可能であり、意匠性を持たせることも可能である。
前記基体またはその基体表面に形成された亜鉛層若しく
は亜鉛基合金層に、燐酸塩処理液と接触させる手段は浸
漬法の他スプレー法のような方法でも良い。
【0013】燐酸亜鉛系皮膜の主成分である上記第三燐
酸亜鉛は不溶性である。溶解度はpHによっても異なる
が、例えば色材協会誌第54巻40頁(1981年発
刊)によると、pH7の5%食塩水に1時間浸漬しても
ほとんど溶解せず、実質的に不溶性と言える。燐酸亜鉛
系皮膜は亜鉛表面を完全には覆っていないことに特徴が
ある。これについては文献(例えばI. Suzuki, "Corros
ion-resistant coatings technology",Marcel Dekker I
nc. NewYork,1989)に記載されているが、亜鉛板表面が
燐酸化される際に局部電池が形成され、カソード面に燐
酸亜鉛系皮膜が析出するが、アノード面はピンホールと
して残る。従って、燐酸亜鉛は不溶性であるにも係わら
ず水中では亜鉛板から微量の亜鉛イオンが溶出される。
しかし表面は燐酸亜鉛系皮膜が形成されているので外観
に変化は見られない。
【0014】上記の理由により、亜鉛若しくは亜鉛合金
基体またはこれらの層の表面に、燐酸亜鉛系皮膜を形成
した部材は耐候性の高い抗菌部材として、公共設備、病
院、学校、家庭内等を含む広い分野で菌の感染を予防す
るために、インテリア材、外装材等の建築用部材、フィ
ルター素材等の機器部材、その他の応用が可能である。
更に、上記燐酸亜鉛系皮膜を形成する方法として、燐酸
塩処理が特に有効な方法である。
【0015】
【実施例】実施例1 アルカリ脱脂を行った亜鉛95%−アルミニウム5%合
金めっき鋼板を60℃の前処理液(日本パーカライジン
グ(株)製ファインクリーナー301)に10分間浸漬
した。さらにこの鋼板を70℃に保温した燐酸亜鉛系燐
酸塩処理液(日本パーカライジング(株)製パルボンド
3300)に15秒間浸漬した。この処理を行うと亜鉛
合金表面は灰黒色になった。この板のX線回折をおこな
った結果、表面皮膜の主成分は第三燐酸亜鉛水和物「Zn3
(PO4)2・4H2O]と確認された。上記部材の抗菌性を評価
するために、この皮膜表面に、150μl中に大腸菌
2.0×105個を含む菌液(pH6.8)を1ヵ所あ
たり150μlずつ数ヵ所に滴下し、1時間毎にその菌
液を回収し、これを1000倍に希釈の後、普通寒天培
地に滴下し、37℃恒温槽で培養し、24時間後に大腸
菌コロニー数を計測した。その結果、各時間に回収した
菌液を培養した寒天培地のコロニー数は表1の結果にな
った。
【0016】また大腸菌菌液との接触時間が4時間の菌
液の一部を用いて、溶解した亜鉛イオンの定量分析をお
こない、表1に示した。表1の結果から、燐酸塩処理を
施した亜鉛合金板には未処理亜鉛合金とほぼ同じ抗菌性
があり、しかも亜鉛イオンが溶出するにも係わらず表面
外観には腐食等の変化が見られないことがわかった。
【0017】比較例1 比較として、燐酸塩処理を施していない亜鉛95%−ア
ルミニウム5%合金(未処理亜鉛合金)、この合金に公
知の方法によりクロムメッキを施したもの及びアルミニ
ウム板について実施例1と全く同様にして大腸菌を含む
菌液を滴下し、抗菌性を評価した結果も併せて表1に示
した。また実施例1と同様、大腸菌菌液との接触時間4
時間後の亜鉛溶出量と表面外観を評価した。表1の結果
から、クロムメッキ亜鉛合金は4時間後の表面外観変化
はないが抗菌性がほとんどなく、逆に未処理亜鉛合金は
抗菌性は高いが表面外観に変色が見られた。尚、アルミ
ニウム板は抗菌性もなく、また大腸菌菌液との接触時間
4時間後の表面外観も腐食状態が顕著であった
【表1】
【0018】実施例2 亜鉛板(厚さ1mm)にエキスパンド加工(菱形網目、
メッシュ3mm×5mm)を施し、これをアルカリ脱脂
を行った後、60℃の前処理液(日本パーカライジング
(株)製ファインクリーナー301)に10分間浸漬し
た。さらにこのエキスパンドメタルを70℃に保温した
燐酸亜鉛カルシウム系の燐酸塩処理液(日本パーカライ
ジング(株)製フェリコート7)に10分間浸漬した。
この処理を行うとエキスパンドメタルは灰黒色になっ
た。この燐酸亜鉛処理エキスパンドメタルを1cm×2
cmに切断した。この時切断面からの亜鉛の溶出を防止
するため切断面を合成樹脂で覆った。このエキスパンド
メタルを黄色ブドウ状球菌を生理食塩水に分散させた3
つの菌液(約2.0×104個/10ml)にそれぞれ
完全に浸漬し、37℃の振とう恒温槽で6時間振とうし
た。
【0019】6時間後にこのエキスパンドメタルを取り
出し、菌液の100μlを標準寒天培地に塗布し、37
℃の恒温槽で24時間培養し、寒天培地のコロニー数を
計測した。また表面外観の変化を観察した。その結果を
表2に示す。表2の結果から分かるように、燐酸亜鉛処
理エキスパンドでは細菌は死滅していた。また、外観の
変化は全くなかった。
【0020】比較例2 比較のため、未処理の亜鉛エキスパンドメタル、アルミ
ニウム製エキスパンドメタル(メッシュは実施例2と同
じ)について、実施例2と全く同様の方法で抗菌性を評
価し、外観の変化を観察した。その結果を併せて表2に
示す。表2の結果から分かるように、亜鉛エキスパンド
メタルでは細菌は死滅していたが、アルミニウム製エキ
スパンドメタルは全く抗菌効果がなかった。また、未処
理の亜鉛エキスパンドメタルは変色及び少量のピットが
発生していた。
【表2】
【0021】実施例3 溶融亜鉛めっきを施した鋼板を70℃に保温した燐酸亜
鉛系処理液(日本パーカライジング(株)製パルボンド
3300)に15秒間浸漬した。この処理を行うと溶融
亜鉛めっき表面は灰黒色になった。この皮膜表面に大腸
菌5.0×105個を含む菌液150μl(pH6.
8)を、一ヵ所当たり150μlずつ数ヵ所に滴下し、
0時間後、2時間後および4時間後にその菌液のひとつ
を回収し、実施例1の方法で大腸菌コロニー数を計測し
た。その結果、滴下した大腸菌コロニー数は0時間後は
486個、2時間後には65個、4時間後には9個であ
った。表面外観変化は見られなかった。
【0022】比較例3 実施例3と同様の溶融亜鉛めっきを施した鋼板を燐酸塩
処理を行わずに、実施例3と同様な抗菌性評価を実施し
た。その結果、滴下した大腸菌コロニー数は0時間後に
は486個、2時間後には21個、4時間後には0個で
あった。表面外観には大量のピットが見られた。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る抗菌部材は、表面の外観を
損なうことなく微量の亜鉛イオンが溶出し、これにより
高い抗菌作用が発揮できる。本発明に係る燐酸塩処理は
基体の形状を問わず、また基体の材質も亜鉛若しくは亜
鉛合金のみならず表面に亜鉛層や亜鉛合金層を有してい
れば様々な素材に抗菌作用を付与することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と、その基体表面に形成された亜鉛
    層、または亜鉛を80%以上含む亜鉛基合金層と、更に
    その表面に形成された燐酸亜鉛系皮膜からなることを特
    徴とする抗菌性部材。
  2. 【請求項2】亜鉛または亜鉛を80%以上含む亜鉛基合
    金の基体と、その基体表面に形成された燐酸亜鉛系皮膜
    からなることを特徴とする抗菌性部材。
  3. 【請求項3】表面に亜鉛層または亜鉛を80%以上含む
    亜鉛基合金層を有する基体の、更にその表面に燐酸亜鉛
    系皮膜を形成する燐酸塩処理を行うことを特徴とする、
    抗菌性部材の製造方法。
  4. 【請求項4】亜鉛または亜鉛を80%以上含む亜鉛基合
    金の基体表面に燐酸亜鉛系皮膜を形成する燐酸塩処理を
    行うことを特徴とする、抗菌性部材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008101266A (ja) * 2005-11-16 2008-05-01 Kobe Steel Ltd 表面安定性に優れたアルミニウム合金材
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