JPH11199611A - プロピレン共重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレン共重合体の製造方法

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JPH11199611A
JPH11199611A JP550798A JP550798A JPH11199611A JP H11199611 A JPH11199611 A JP H11199611A JP 550798 A JP550798 A JP 550798A JP 550798 A JP550798 A JP 550798A JP H11199611 A JPH11199611 A JP H11199611A
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哲哉 札場
Shintaro Inasawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メタロセン系触媒を用いてファウリングを伴
うことなく、効率よくプロピレン共重合体を与える方法
を提供する。 【構成】 非配位性イオン含有化合物が担体に化学結合
した固体助触媒成分(A)、メタロセン化合物(B)、
および一般式(1) Al(X)m(R)3-m (1) で示される有機アルミニウム化合物(C)からなる固体
触媒により、オレフィンを予重合して予重合触媒を得る
予重合工程(I)と、前記工程(I)で得られた予重合
触媒により、プロピレンを共重合する工程(II)からな
ることを特徴とするプロピレン共重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロピレン共重合体
の製造方法に関するものであり、さらに詳しくはメタロ
セン系触媒を用いて、ファウリングを伴うことなく効率
よくプロピレン共重合体を与える製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】メタロセン化合物と助触媒からなる触媒
によりオレフィン重合体が得られることは公知である。
このような触媒は、重合反応器の器壁に重合体が固着す
るファウリングを抑制するため、通常微粒子担体に担持
した形で使用される。しかしながら微粒子上に担持され
た触媒を使用した場合においても、ファウリングの抑制
は必ずしも十分ではなく、特にプロピレン共重合体の製
造においては困難であり、工業的生産の妨げとなってい
た。
【0003】このような問題を解決するため、重合に先
だってこれらの触媒とオレフィンを予め接触させる、い
わゆる予備重合(以下、予重合と略記する。)を行なう
方法が多数提案されている。例えば特開昭63-280703号
公報には有機金属化合物、微粒子状担体、アルミノキサ
ンおよび遷移金属化合物からなる触媒でオレフィンを予
重合したものが、ファウリングを伴うことなくエチレン
(共)重合体を与えることが開示されている。また特開
昭63-152608号公報には、担体に遷移金属化合物を坦持
した固体触媒成分とアルミノキサンからなる触媒で予重
合を行なうことが開示されており、ここではエチレンの
重合においては予重合がファウリングの抑制に有効であ
ることが示されている。しかしこれらはいずれもその効
果が十分ではなく、特にプロピレン共重合体の製造に適
用した場合はファウリングの発生が不可避である。
【0004】特開平9-3114号公報には遷移金属化合物、
微粒子状担体に担持したアルミノキサンおよび炭素数4
以上の直鎖アルキル基を有する有機アルミニウムからな
る触媒がファウリングを伴うことなくポリオレフィンを
与えることが記載されている。ここでは具体的にはエチ
レン系(共)重合体のみについて記載されているが、本
発明者の検討の結果、その触媒によりプロピレン共重合
体を製造した場合には、ファウリングの抑制は困難であ
ることが判明した。
【0005】特表平7-501573号公報、WO96/40796号公
報、WO96/41808号公報、およびWO97/19959号公報には、
本発明に使用可能な非配位性イオン含有化合物が担体に
化学結合した固体助触媒成分が記載されている。しか
し、プロピレン共重合体、特に共重合されるべきコモノ
マー含量の高いプロピレン共重合体の製造時、または工
業的に意義のある50℃を超える温度での製造時におい
ては、ファウリングが十分に抑制されているとは言い難
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の解決
すべき課題は、メタロセン系触媒を用いてファウリング
を伴うことなく、効率よくプロピレン共重合体を与える
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく検討を重ねた結果、特定の有機アルミニウム
化合物、メタロセン化合物、および非配位性イオン含有
化合物が担体に化学結合した固体助触媒成分からなる固
体触媒によりオレフィンを予重合した後、プロピレンを
共重合すると、ファウリングを伴うことがなく、かつ予
重合を行なわない場合に比べ、高い活性で効率よくプロ
ピレン共重合体が得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち本発明は、 1)非配位性イオン含有化合物が担体に化学結合した固
体助触媒成分(A)、メタロセン化合物(B)、および
下記一般式(1)
【化4】Al(X)m(R)3-m (1) (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ
基であり、Rはn−ブチル、n−ヘキシル、i−ヘキシ
ル、n−オクチル、i−オクチルまたはn−デシル基で
あり、mは0または1である。)で示される有機アルミ
ニウム化合物(C)からなる固体触媒により、オレフィ
ンを予重合して予重合触媒を得る工程(I)と、前記工
程(I)で得られた予重合触媒により、プロピレンを共
重合する工程(II)からなることを特徴とするプロピレ
ン共重合体の製造方法、
【0009】2)非配位性イオン含有化合物が担体に化
学結合した固体助触媒成分(A)が、一般式(2)
【化5】 [M1(R1)a(R2)b(R3)c(R4−L)d-・[K]+ (2) (式中、M1はホウ素またはアルミニウム原子であり、
1、R2およびR3は、互いに同一でも異なってもよ
く、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素
基、アルコキシ基、フェノキシ基またはハロゲン原子で
あり、R4は炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいて
もよい炭化水素基であり、Lはシリル基、ヒドロキシル
基、カルボキシル基またはアミノ基であり、a、bおよ
びcは0または1〜3の整数、dは1〜4の整数で、か
つa+b+c+d=4であり、Kは1価のカチオンであ
る。)で示されるイオン性化合物(a-1)と微粒子状担
体(a-2)を接触させて得られるものである前記1記載
のプロピレン共重合体の製造方法、
【0010】3)メタロセン化合物が一般式(3)
【化6】 (式中、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、互い
に同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、
アルコキシ基、フェノキシ基または炭素数1〜20の炭
化水素基であり、M2、M3およびM4は、互いに同一で
も異なってもよく、炭素、ケイ素、ゲルマニウムまたは
スズ原子であり、M5はチタン、ジルコニウム、ハフニ
ウムまたはバナジウム原子であり、p、qおよびrは0
または1〜2の整数で、かつ1≦p+q+r≦4であ
り、Q1およびQ2は、互いに同一でも異なってもよく、
2位に置換基を有するインデニル基であり、少なくとも
いずれか一方は2位および4位に置換基を有し、X1
よびX2は、互いに同一でも異なってもよく、ハロゲン
原子、水素原子、アルコキシ基、フェノキシ基、アミド
基または炭素数1〜30の炭化水素基である。)で示さ
れるものである前記1または2に記載のプロピレン共重
合体の製造方法、および、
【0011】4)工程(I)で予重合されるオレフィン
がプロピレンを含有し、かつ工程(I)で得られる予重
合触媒に含まれるプロピレン重合体のプロピレン含量
が、工程(II)で製造されるプロピレン共重合体中のプ
ロピレン含量より多い前記1〜3のいずれかに記載のプ
ロピレン共重合体の製造方法を提供するものである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
非配位性イオン含有化合物が担体に化学結合した固体助
触媒成分(A)は、メタロセン触媒において助触媒とし
て有効な非配位性イオン含有化合物が、担体に共有結合
やイオン結合等の化学結合により結合したものであれば
特に制限はなく、これらは例えば特表平7-501573号公
報、WO96/40796号公報、WO96/41808号公報、WO97/19959
号公報などに記載されている。
【0013】特に本発明で使用する固体助触媒成分
(A)は、非配位性イオン含有化合物として下記一般式
(2)で表わされるイオン性化合物(a-1)と微粒子担
体(a-2)を接触させて得られるものが好ましい。
【化7】 [M1(R1)a(R2)b(R3)c(R4−L)d-・[K]+ (2)
【0014】式中、M1はホウ素またはアルミニウムで
あり、好ましくはホウ素である。R1、R2およびR
3は、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン化炭化水
素基、アルコキシ基、フェノキシ基またはハロゲン原子
であり、これらは互いに同一でも異なってもよい。炭化
水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、ジ
メチルフェニル基等のアリール基、ハロゲン化アリール
基が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。これらのう
ち好ましいのは、アルキル基、アリール基およびハロゲ
ン化アリール基であり、特に好ましいのはアリール基お
よびハロゲン化アリール基である。
【0015】ハロゲン化アリール基の具体例としては、
4−フルオロフェニル基等のフルオロフェニル基、2,
4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニ
ル基等のジフルオロフェニル基、2,4,5−トリフル
オロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基
等のトリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラ
フルオロフェニル基等のテトラフルオロフェニル基、ペ
ンタフルオロフェニル基、3,4−ビス(トリフルオロ
メチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル基等のビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル基、2,3,5−トリス(トリフルオロメチル)フェ
ニル基、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フ
ェニル基等のトリス(トリフルオロメチル)フェニル
基、2,3,5,6−テトラキス(トリフルオロメチ
ル)フェニル基等のテトラキス(トリフルオロメチル)
フェニル基、ペンタキス(トリフルオロメチル)フェニ
ル基等およびこれらのフッ素原子を塩素原子、臭素原子
等、他のハロゲン原子に置き換えたものなどが挙げられ
る。
【0016】これらハロゲン化アリール基の中でも、ト
リフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペ
ンタフルオロフェニル基などのフルオロフェニル基が好
ましく、さらにはテトラフルオロフェニル基およびペン
タフルオロフェニル基が好ましく、特にペンタフルオロ
フェニル基が好ましい。
【0017】前記イオン性化合物(a-1)において、R4
は炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化
水素基であり、具体的にはメチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、ブチレン基、エチリデン基、プロピリデン
基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニ
レン基、4−フルオロ−m−フェニレン基、2−フルオ
ロ−p−フェニレン基等のフルオロフェニレン基、4,
5−ジフルオロ−m−フェニレン基、3,5−ジフルオ
ロ−p−フェニレン基等のジフルオロフェニレン基、
2,4,5−トリフルオロ−m−フェニレン基、2,
4,6−トリフルオロ−m−フェニレン基、4,5,6
−トリフルオロ−m−フェニレン基、2,3,5−トリ
フルオロ−p−フェニレン基、2,3,6−トリフルオ
ロ−p−フェニレン基等のトリフルオロフェニレン基、
3,4,5,6−テトラフルオロ−o−フェニレン基、
2,4,5,6−テトラフルオロ−m−フェニレン基、
2,3,5,6−テトラフルオロ−p−フェニレン基等
のテトラフルオロフェニレン基が挙げられる。
【0018】これらのうち好ましいのは、2,4,5−
トリフルオロ−m−フェニレン基、2,4,6−トリフ
ルオロ−m−フェニレン基、4,5,6−トリフルオロ
−m−フェニレン基、2,3,5−トリフルオロ−p−
フェニレン基、2,3,6−トリフルオロ−p−フェニ
レン基、3,4,5,6−テトラフルオロ−o−フェニ
レン基、2,4,5,6−テトラフルオロ−m−フェニ
レン基、2,3,5,6−テトラフルオロ−p−フェニ
レン基であり、特に好ましいのは、2,4,5,6−テ
トラフルオロ−m−フェニレン基、2,3,5,6−テ
トラフルオロ−p−フェニレン基である。
【0019】イオン性化合物(a-1)中のLは、シリル
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基のいず
れかであり、好ましくはシリル基またはヒドロキシル基
である。シリル基としては、下記一般式(4)で表わさ
れるものが挙げられる。
【0020】
【化8】 ―〔Si(Z12)−Z6−〕nSiZ345 (4)
【0021】一般式(4)において、Z1、Z2、Z3
4およびZ5はハロゲン原子、アルコキシ基、フェノキ
シ基、アシルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素基の
中から選ばれ、Z3、Z4、Z5のうち少なくとも一つは
ハロゲン原子、アルコキシ基、フェノキシ基、アシルオ
キシ基である。Z6は酸素原子、イミノ基、炭素数1〜
20のアルキレン基、炭素数1〜20のアリーレン基、
炭素数1〜20のオキサアルキレン基のいずれかであ
る。nは0または1〜10の整数である。
【0022】上記シリル基の具体例としては、トリクロ
ロシリル基等のトリハロゲノシリル基、メチルジクロロ
シリル基、エチルジクロロシリル基等のアルキルジハロ
ゲノシリル基、ジメチルクロロシリル基、ジエチルクロ
ロシリル基等のジアルキルハロゲノシリル基、フェニル
ジクロロシリル基、p−トリルジクロロシリル基等のア
リールジハロゲノシリル基、ジフェニルクロロシリル基
等のジアリールハロゲノシリル基、トリメトキシシリル
基、トリエトキシシリル基等のトリアルコキシシリル
基、メチルジメトキシシリル基等のアルキルジアルコキ
シシリル基、ジメチルメトキシシリル基、ジメチルエト
キシシリル基等のジアルキルアルコキシシリル基、フェ
ニルジメトキシシリル基、トリルジメトキシシリル基等
のアリールジアルコキシシリル基、ジフェニルメトキシ
シリル基、ジトリルメトキシシリル基、ジフェニルエト
キシシリル基等のジアリールアルコキシシリル基などの
アルコキシ基含有シリル基、トリアセトキシシリル基等
のトリアシルオキシシリル基、メチルジアセトキシシリ
ル基等のアルキルジアシルオキシシリル基、ジメチルア
セトキシシリル基等のジアルキルアシルオキシシリル
基、フェニルジアセトキシシリル基等のアリールジアシ
ルオキシシリル基、ジフェニルアセトキシシリル基等の
ジアリールアシルオキシシリル基やジメチルヒドロキシ
シリル基等のアルキルヒドロキシシリル基等が挙げられ
る。
【0023】これらのうち好ましいのは、トリクロロシ
リル基、メチルジクロロシリル基、ジメチルクロロシリ
ル基、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル
基、ジメチルメトキシシリル基、トリエトキシシリル
基、メチルジエトキシシリル基、ジメチルエトキシシリ
ル基、トリアセトキシシリル基、メチルジアセトキシシ
リル基、ジメチルアセトキシシリル基、トリヒドロキシ
シリル基、メチルジヒドロキシシリル基、ジメチルヒド
ロキシシリル基であり、特に好ましいのはトリクロロシ
リル基、メチルジクロロシリル基、ジメチルクロロシリ
ル基である。
【0024】また前記イオン性化合物(a-1)におい
て、a、bおよびcは0または1〜3の整数、dは1〜
4の整数であり、かつa+b+c+d=4である。これ
らのうちでも好ましいのはd=1の化合物である。
【0025】前記イオン性化合物(a-1)において、K
は1価のカチオンである。具体的にはプロトン、トリフ
ェニルカルベニウムイオン、トリ(p−トリル)カルベ
ニウムイオンなどのトリアリールカルベニウムイオンや
トリメチルカルベニウムイオン等のカルベニウムイオ
ン、トロピリウムイオン、フェロセニウムイオン、トリ
メチルアンモニウムイオン、トリ−n−ブチルアンモニ
ウムイオン、N,N−ジメチルアニリニウムイオン等の
アンモニウムイオン、トリメチルオキソニウムイオン、
トリエチルオキソニウムイオン等のオキソニウムイオ
ン、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
イオンなどが挙げられる。これらのうち好ましいのは、
プロトン、トリフェニルカルベニウムイオン、トリ(p
−トリル)カルベニウムイオン等のトリアリールカルベ
ニウムイオン、N,N−ジメチルアニリニウムイオン、
N,N−ジエチルアニリニウムイオン等のジアルキルア
ニリニウムイオン、トリメチルオキソニウムイオンやト
リエチルオキソニウムイオン等のトリアルキルオキソニ
ウムイオンである。
【0026】本発明で好適に使用できる前記イオン性化
合物(a-1)の具体例としては、N,N−ジメチルアニリ
ニウム〔4−(クロロジメチルシリル)−2,3,5,
6−テトラフルオロフェニル〕トリス(ペンタフルオロ
フェニル)ボラート、N,N−ジメチルアニリニウム
(4−トリクロロシリル−2,3,5,6−テトラフル
オロフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラ
ート等、WO96/41808号に記載されている化合物等が挙げ
られる。
【0027】本発明において、触媒成分(A)に使用さ
れる微粒子状担体(a-2)としては、金属酸化物、金属
ハロゲン化物、金属水酸化物、金属アルコキシド、炭酸
塩、硫酸塩、酢酸塩、珪酸塩や有機高分子化合物等が挙
げられる。
【0028】金属酸化物としては、シリカ、アルミナ、
チタニア、マグネシア、ジルコニア、カルシア、酸化亜
鉛等が例示でき、金属ハロゲン化物としては、塩化マグ
ネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化ナトリ
ウム等が例示できる。金属水酸化物としては、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、金属ア
ルコキシドとしては、マグネシウムエトキシド、マグネ
シウムメトキシド等が挙げられる。炭酸塩としては、炭
酸カルシウム、塩基性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等が挙げら
れる。硫酸塩としては、硫酸カルシウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸バリウム等が挙げられる。酢酸塩としては、
酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム等が挙げられる。珪
酸塩としては、雲母、タルク等の珪酸マグネシウムや珪
酸カルシウム、珪酸ナトリウム等が挙げられる。これら
のうち好ましいのは、シリカ、アルミナ、雲母やタルク
等の珪酸マグネシウムや珪酸カルシウム、珪酸ナトリウ
ムなどの珪酸塩である。
【0029】有機高分子化合物としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−ビニル
エステル共重合体の部分あるいは完全鹸化物等のポリオ
レフィンやその変性物、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性
樹脂が挙げられる。これら有機高分子化合物のうちでも
好ましいのは、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ア
ミド基等の極性基を有するものであり、具体的には水酸
基含有不飽和化合物、不飽和カルボン酸等でグラフト変
性した変性ポリオレフィン、エチレン−ビニルエステル
共重合体の部分あるいは完全鹸化物等が挙げられる。
【0030】これら微粒子状担体(a-2)の平均粒子径
は、特に制限はないが、通常0.1〜2,000μmの範囲であ
り、好ましくは1〜1,000μm、さらに好ましくは5〜
100μmの範囲である。また、比表面積は、特に制限
はないが通常0.1〜2,000m2/gの範囲であり、好まし
くは10〜1,500m2/gであり、さらに好ましくは10
0〜1,000m2/gの範囲である。
【0031】本発明で使用する触媒成分(A)の調製
は、前記イオン性化合物(a-1)と微粒子状担体(a-2)
を任意の方法で接触させることにより行なうことができ
る。有機溶剤の非存在下で直接接触させてもよいが、一
般的には有機溶剤中で接触が行なわれる。ここで用いら
れる有機溶剤としてはペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭
化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、塩化
メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類や
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等のアミド類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、n−ブタノール等のアルコール類およびこれらの混
合物等が挙げられる。
【0032】前記イオン性化合物(a-1)と微粒子状担
体(a-2)との接触は、使用する有機溶剤やその他の条
件を考慮して任意の温度で可能であるが、通常−80℃
〜300℃の範囲で行なわれる。好ましい接触温度の範
囲は−50℃〜200℃であり、さらに好ましい範囲は
0℃〜150℃である。
【0033】また、前記イオン性化合物(a-1)の微粒
子状担体(a-2)に対する使用量は特に制限はないが、
通常微粒子状担体(a-2)100重量部に対しイオン性
化合物(a-1)が0.0001〜1,000,000重量部の範囲であ
る。(a-1)の使用量を多くすると、触媒の重合活性は
向上する傾向にあるが、重合活性と製造コストのバラン
スを考慮すると(a-1)の使用量は微粒子担体(a-2)1
00重量部に対し、好ましくは0.1〜10,000重量部の範
囲であり、さらに好ましくは1〜1,000重量部の範囲で
ある。このような方法により前記イオン性化合物(a-
1)が、化学結合により微粒子状担体(a-2)に担持さ
れ、本発明で用いる触媒成分を与えることとなる。
【0034】本発明で使用するメタロセン化合物(B)
は、プロピレンを重合するものであれば特に制限はない
が、プロピレンを立体規則的に重合するメタロセン化合
物を使用することが好ましい。
【0035】例えば、ビス(η5−1−インデニル)ジ
メチルシランジルコニウムジクロライド、ビス[2−メ
チル−(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジル
コニウムジクロライド、1,2−ビス(η5−1−イン
デニル)エタンジルコニウムジクロライド、1,2−ビ
ス[2−メチル−(η5−1−インデニル)]エタンジ
ルコニウムジクロライド、ビス[3−メチル−(η5
シクロペンタジエニル)]ジメチルシランジルコニウム
ジクロライド、ビス[2,4−ジメチル−(η5−シク
ロペンタジエニル)]ジメチルシランジルコニウムジク
ロライド、ビス[2,3,5−トリメチル−(η5−シ
クロペンタジエニル)]ジメチルシランジルコニウムジ
クロライドおよびこれらの化合物中のジルコニウムをハ
フニウムやチタンに置換したものなどである。
【0036】中でも高分子量のプロピレン重合体、特に
エチレンを共重合した場合にも高分子量の重合体が得ら
れることから、メタロセン化合物(B)として下記一般
式(3)で表わされるものを用いることが好ましい。
【0037】
【化9】
【0038】式中、R5、R6、R7、R8、R9およびR
10は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、フェノ
キシ基、炭素数1〜20の炭化水素基のいずれかであ
り、互いに同一でも異なってもよい。炭素数1〜20の
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等
のアルキル基やフェニル基、トリル基等のアリール基、
ベンジル基等のアリールアルキル基、ビニル基、プロペ
ニル基等のアルケニル基などが挙げられる。
【0039】M2、M3およびM4は、炭素、ケイ素、ゲ
ルマニウム、スズ原子のいずれかであり、互いに同一で
も異なってもよい。これらの中でも好ましいのは炭素お
よびケイ素原子である。M5はチタン、ジルコニウム、
ハフニウム、バナジウム原子のいずれかであり、好まし
いのはチタン、ジルコニウム、ハフニウム原子であり、
さらに好ましいのはジルコニウムまたはハフニウム原子
であり、最も好ましいのはジルコニウム原子である。
【0040】p、qおよびrは0または1〜2の整数で
あり、かつ1≦p+q+r≦4であり、好ましくは1≦
p+q+r≦2である。
【0041】Q1およびQ2は2位に置換基を有するイン
デニル基であり、少なくともいずれか一方は2位および
4位に置換基を有し、互いに同一でも異なってもよい。
好ましいのは、Q1およびQ2が共に2位および4位に置
換基を有するインデニル基である。なおQ1およびQ2
2位および4位以外の位置に、付加的に任意の置換基を
有していてもよい。また、各置換基は他の置換基と互い
に結合し環状構造を形成していてもよい。
【0042】2位の置換基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのアル
キル基もしくはハロゲン化アルキル基、ビニル基やプロ
ペニル基などのアルケニル基、フェニル基やトリル基、
1−ナフチル基などのアリール基もしくはハロゲン化ア
リール基、ベンジル基などのアリールアルキル基もしく
はハロゲン化アリールアルキル基、メトキシ基やエトキ
シ基などのアルコキシ基、トリメチルシリルオキシ基な
どのシリルオキシ基、トリメチルシリル基などのシリル
基、アミノ基、フォスフィノ基などが挙げられる。これ
らの中でも、好ましいのはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基であ
り、さらに好ましいのはメチル基およびエチル基であ
る。
【0043】4位の置換基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等のアルキ
ル基など前記2位の置換基と同様のものが例示される。
これらのうち好ましいのはアルキル基およびアリール基
であり、特に好ましいのはアリール基である。
【0044】X1およびX2は、ハロゲン原子、水素原
子、アルコキシ基、フェノキシ基、アミド基および炭素
数1〜30の炭化水素基の中から選ばれ、互いに同一で
も異なってもよい。炭素数1〜30の炭化水素基として
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基やフェ
ニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基等のアリ
ールアルキル基、ビニル基、プロペニル基等のアルケニ
ル基などが挙げられる。
【0045】本発明で使用するメタロセン化合物(B)
の好ましい例をより具体的に示すと、ビス[2,4,7
−トリメチル−(η5−1−インデニル)]ジメチルシ
ランジルコニウムジクロライド、ビス[2,4−ジメチ
ル−(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジルコ
ニウムジクロライド、ビス[2−メチル−4,5−ベン
ゾ(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジルコニ
ウムジクロライド、ビス[2−メチル−4−フェニル−
(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジルコニウ
ムジクロライド、ビス[2−メチル−4−(1−ナフチ
ル)−(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジル
コニウムジクロライド、ビス[2−メチル−4−(9−
アントラセニル)−(η5−1−インデニル)]ジメチ
ルシランジルコニウムジクロライド、ビス[2−メチル
−4−(9−フェナントリル)−(η5−1−インデニ
ル)]ジメチルシランジルコニウムジクロライド、ビス
[2−メチル−4−(2−ナフチル)−(η5−1−イ
ンデニル)]ジメチルシランジルコニウムジクロライ
ド、ビス[2−メチル−4−(3,5−ジ−i−プロピ
ルフェニル)−(η5−1−インデニル)]ジメチルシ
ランジルコニウムジクロライド、ビス[2−メチル−4
−フェニル−6−i−プロピル−(η5−1−インデニ
ル)]ジメチルシランジルコニウムジクロライド、ビス
[2−メチル−4−(1−ナフチル)−6−i−プロピ
ル−(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジルコ
ニウムジクロライド、ビス[2−メチル−4−(5′,
6′,7′,8′−テトラヒドロ−1−ナフチル)−
(η5−1−インデニル)]ジメチルシランジルコニウ
ムジクロライド、1,2−ビス[2,4−ジメチル−
(η5−1−インデニル)]エタンジルコニウムジクロ
ライド、1,2−ビス[2,4,7−トリメチル−(η
5−1−インデニル)]エタンジルコニウムジクロライ
ドが挙げられる。さらに上記化合物のジルコニウムをチ
タンやハフニウム等の他の金属に置換したもの、塩素原
子を他のハロゲン原子や水素原子、アミド基、アルコキ
シ基、メチル基やベンジル基などの炭化水素基に置換し
たものなどをも使用することができる。
【0046】本発明で使用する触媒成分(C)は下記一
般式(1)で表わされる有機アルミニウム化合物であ
る。
【化10】Al(X)m(R)3-m (1) 式中、mは0または1であり、好ましくは0である。X
は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基のいずれかで
あり、互いに同一でも異なってもよい。Rはn−ブチ
ル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、n−オクチル、i−
オクチル、n−デシルの中から選ばれるいずれかであ
る。
【0047】本発明で好ましく使用できる有機アルミニ
ウム化合物(C)としては、例えば、トリ−n−ブチル
アルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ
−i−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアル
ミニウム、トリ−i−オクチルアルミニウム、トリ−n
−デシルアルミニウムが挙げられる。これらのなかでも
メタロセン化合物を溶解させる効果が高く、使用する溶
剤量が低減されることから、トリ−n−ヘキシルアルミ
ニウム、トリ−i−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−
オクチルアルミニウム、トリ−i−オクチルアルミニウ
ム、トリ−n−デシルアルミニウムが特に好ましい。
【0048】本発明において上記以外の有機アルミニウ
ムを用いた場合、ファウリングの発生や、活性の著しい
低下が起こる。
【0049】本発明のオレフィン重合用触媒は上記の成
分(A)、成分(B)、成分(C)を接触させることに
より調製することができる。これらの成分は同時に接触
させてもよく、また遂次に接触させてもよい。また調製
の方法に特に制限はなく、工程(I)を行なう反応器に
各成分を別々に導入し反応器内で接触させて調製しても
よく、予め反応器の外で調製してもよい。
【0050】上記の各成分を工程(I)を行なう反応器
に別々に導入し反応器内で本発明の触媒を調製させる場
合においては、各成分はそのまま導入してもよいが、ヘ
キサン、ヘプタン、トルエンなどの有機溶剤や、あるい
はパラフィン系、ナフテン系、芳香族系のオイル、グリ
ースなどに分散させた状態で導入してもよい。反応器の
外で接触させて触媒を調製する場合には、一般的には有
機溶剤中で接触が行なわれる。使用可能な有機溶剤とし
てはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シ
メン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホル
ム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類やこれらの
混合物等が挙げられる。また接触時の温度は、使用する
有機溶剤やその他の条件を考慮して任意に決定される
が、通常−80〜200℃の範囲で行なわれる。好まし
い接触温度の範囲は−50〜120℃であり、さらに好
ましい範囲は0〜100℃である。
【0051】両成分を上記の有機溶剤中で接触させて触
媒を調製した後は、そのまま工程(I)を行なう反応器
に導入してもよく、液相を固液分離や減圧留去等により
除去してから導入してもよい。さらにはヘキサンやトル
エンなどで洗浄を行なった後に投入することも可能であ
る。
【0052】成分(B)に対する成分(A)の使用量は
特に制限はないが、通常、成分(B)中に含有されるジ
ルコニウム等の遷移金属1モルに対し、成分(A)中の
イオン性化合物が0.05〜100モルであり、好ましくは
0.1〜50モル、さらに好ましくは1〜10モル、特に
好ましくは2.5〜4.0モルの範囲である。
【0053】また、成分(B)に対する成分(C)の使
用量は特に制限はなく、通常、成分(B)中に含有され
るジルコニウム等の遷移金属1モルに対し0.01〜100,00
0モルであり、好ましくは0.1〜10,000モル、さらに好ま
しくは10〜3,000モル、特に好ましくは20〜1,000モ
ルの範囲である。
【0054】次に本発明の工程(I)について説明す
る。本発明の工程(I)においては前記(A)、(B)
および(C)からなる固体触媒によりオレフィンが予重
合される。本発明において予重合工程(I)を行なわな
いと、ファウリングの発生や塊状重合体の生成をもたら
すこととなる。また、予重合工程(I)を行なうこと
で、予重合を行なわない場合に比べて触媒活性が向上す
る。
【0055】ここで使用されるオレフィンに制限はな
く、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン等の直鎖状オレフィンや、4−メチル
−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐オレ
フィン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセ
ン、ビニルノルボルナン、ビニルノルボルネン、エチリ
デンノルボルネン、ノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン等の環状オレフィンなどが使用される。これらのうち
好ましいのはエチレン、プロピレン、1−ブテン等の直
鎖状オレフィン、ビニルシクロヘキサン等の環状オレフ
ィンであり、特にプロピレンを主成分として含むことが
好ましい。これらオレフィンは前記固体触媒の1重量部
に対し、通常0.1〜2,000重量部、好ましくは1.0〜1,000
重量部、さらに好ましくは10〜500重量部、特に好
ましくは50〜250重量部の範囲となるように予重合
される。
【0056】工程(I)における予重合の方法に特に制
限はなく、任意の希釈剤中、あるいは希釈剤の非存在下
に液状または気体のオレフィンと接触させることでによ
り行なわれる。予重合の温度は特に制限はなく、通常−
80〜150℃の範囲である。また工程(II)の重合温
度と同一温度であってもよく、異なる温度であってもよ
い。好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜9
0℃、さらに好ましくは20〜80℃の範囲である。予
重合を行なった触媒はそのまま工程(II)に使用しても
よく、また洗浄や乾燥といった工程を経た後に、工程
(II)に使用することも可能である。
【0057】本発明の工程(II)においては、前記工程
(I)で予重合された触媒を用い、プロピレンと他のオ
レフィンが共重合される。工程(II)において共重合さ
れるオレフィンはエチレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、4−メチル−1−ブテン、4−メチ
ル−1−ペンテン等であり、好ましくはエチレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、特に好ま
しくはエチレンである。
【0058】工程(II)において製造されるプロピレン
共重合体におけるプロピレン含量は80重量%以上であ
り、好ましくは90重量%以上である。特に工程(I)
で予重合されるオレフィンがプロピレンを含む場合、工
程(I)で生成するプロピレン重合体中のプロピレン含
量が、工程(II)において製造されるプロピレン共重合
体中のプロピレン含量より多いことが好ましい。
【0059】工程(II)における重合方法に特に制限は
なく、任意の重合方法、例えば液体オレフィン中で行な
うバルク重合、不活性溶剤の存在下に液相中で行なう溶
液重合やスラリー重合、気相オレフィン中で行なう気相
重合などが可能である。これらのうち好ましくはバルク
重合および気相重合である。
【0060】工程(II)における重合温度は生産性や製
造するプロピレン共重合体の分子量を考慮して任意の範
囲で行なうことが可能であるが、通常0℃〜130℃の
範囲であり、好ましくは20〜100℃の範囲であり、
さらに好ましくは45℃〜80℃、特に好ましくは55
℃〜80℃の範囲である。
【0061】重合時の圧力は液相中の重合においては常
圧〜70kg/cm2、気相中では常圧〜50kg/c
2の範囲が一般的であり、得ようとするプロピレン重
合体の性質や、生産性などを考慮して適当な範囲を選択
できる。また重合時には、水素により分子量の調節を行
なうことが可能である。また、温度、圧力の選定など任
意の手段によっても分子量を調節することが可能であ
る。
【0062】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例により何
ら限定されるものではない。
【0063】実施例1 1)助触媒成分(A−1)の製造:ジクロロメタン6m
lにイオン性化合物(a-1)としてN,N−ジメチルア
ニリニウム[4−(トリクロロシリル)−2,3,5,
6−テトラフルオロフェニル)トリス(ペンタフルオロ
フェニル)ボラート0.3gを溶解させた溶液と、ジクロロ
メタン30mlに微粒子担体(a-2)としてシリカ(富
士デビソン社製,952)0.5gを加えたスラリーを混
合し、撹拌下2時間還流させた。その後、上澄みを除去
しジクロロメタンで洗浄することで成分(A−1)0.6
gを得た。
【0064】2)固体触媒の調製:メタロセン化合物
(B−1)ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−
(1−ナフチル)−(η5−1−インデニル)]ジルコ
ニウムジクロライドの0.5mmol/リットル(以下、
Lと略記する。)−トルエン溶液2mlと有機アルミニ
ウム化合物(C)として0.5mol/Lのトリ−n−ヘ
キシルアルミニウム(TNHA)トルエン溶液1ml、
トルエン2mlを混合した溶液に、上記1)で得た(A
−1)を15mg添加し、5分間撹拌した。
【0065】3)プロピレンの予重合(工程(I)):
1.5Lのオートクレーブに有機アルミニウム化合物
(C)として0.5mol/LのTNHAのトルエン溶液
1ml、プロピレン8molを加え50℃に昇温した。
その後、前記2で得た固体触媒をオートクレーブ中に圧
入し、30分間予重合を行なった(同一条件でプロピレ
ンを重合したところ固体触媒1g当たり128gの割合
でプロピレンが重合していた。この値を予重合量とし
た。)。この予重合触媒は単離することなく、以下に記
載の工程(II)に使用した。
【0066】4)プロピレンの共重合(工程(II)):
前記3の後、ただちにエチレンをその分圧が2.0kg/
cm2となるまで導入した。この時の全圧は25.0kg/
cm2であり、以後全圧が25.0kg/cm2を維持するよ
うにエチレンを間欠的に導入しながら55℃で60分間
重合を行なった。得られたプロピレン共重合体は粒子状
であり、オートクレーブ中にファウリングは見られなか
った。固体触媒1g、1時間当たり16,700gのプロピレ
ン共重合体が得られた。
【0067】実施例2 実施例1において、工程(I)を40℃で40分間行な
った以外は同様に実施した。予重合量は固体触媒1g当
たり95gであった。得られたプロピレン共重合体は粒
子状であり、オートクレーブ中にファウリングは見られ
なかった。固体触媒1g、1時間当たり13,700gのプロ
ピレン共重合体が得られた。
【0068】実施例3 有機アルミニウム化合物(C)としてTNHAの代わり
に、トリ−n−ブチルアルミニウム(TNBA)を用い
た以外は、実施例1と同様に実施した。予重合量は固体
触媒1g当たり123gであった。得られたプロピレン
共重合体は粒子状であり、オートクレーブ中にファウリ
ングは見られなかった。固体触媒1g、1時間当たり1
9,300gのプロピレン共重合体が得られた。
【0069】実施例4 有機アルミニウム化合物(C)としてTNHAの代わり
に、トリ−n−オクチルアルミニウム(TNOA)を用
いた以外は、実施例1と同様に実施した。予重合量は固
体触媒1g当たり154gであった。得られたプロピレ
ン共重合体は粒子状であり、オートクレーブ中にファウ
リングは見られなかった。固体触媒1g、1時間当たり
21,400gのプロピレン共重合体が得られた。
【0070】実施例5 有機アルミニウム化合物(C)としてTNHAの代わり
に、トリ−i−ヘキシルアルミニウム(TIHA)を用
いた以外は、実施例1と同様に実施した。予重合量は固
体触媒1g当たり102gであった。得られたプロピレ
ン共重合体は粒子状であり、オートクレーブ中にファウ
リングは見られなかった。固体触媒1g、1時間当たり
18,400gのプロピレン共重合体が得られた。
【0071】実施例6 有機アルミニウム化合物(C)としてTNHAの代わり
に、トリ−i−オクチルアルミニウム(TIOA)を用
いた以外は、実施例1と同様に実施した。予重合量は固
体触媒1g当たり134gであった。得られたプロピレ
ン共重合体は粒子状であり、オートクレーブ中にファウ
リングは見られなかった。固体触媒1g、1時間当たり
17,600gのプロピレン共重合体が得られた。
【0072】実施例7 有機アルミニウム化合物(C)としてTNHAの代わり
に、トリ−n−デシルアルミニウム(TNDA)を用い
た以外は、実施例1と同様に実施した。予重合量は固体
触媒1g当たり118gであった。得られたプロピレン
共重合体は粒子状であり、オートクレーブ中にファウリ
ングは見られなかった。固体触媒1g、1時間当たり1
6,400gのプロピレン共重合体が得られた。
【0073】比較例1 実施例1においてTNHAの代わりにトリ−i−ブチル
アルミニウム(TIBA)を用いた以外は、同様に行な
った。予重合量は固体触媒1g当たり118gであっ
た。オートクレーブ中に激しいファウリングが見られ、
得られたプロピレン共重合体は互着が激しく塊状であっ
た。固体触媒1g、1時間当たり21,000gのプロピレン
共重合体が得られた。
【0074】比較例2 実施例1においてTNHAの代わりにトリエチルアルミ
ニウム(TEA)を用いた以外は、同様に行なった。互
着した粒子状であり、オートクレーブ中にファウリング
が見られた。予重合量は固体触媒1g当たり23gであ
った。固体触媒1g、1時間当たり970gのプロピレ
ン共重合体が得られた。
【0075】比較例3 実施例1において工程(I)を行なわなかった以外は、
同様に行なった。得られたプロピレン共重合体は互着が
激しく塊状であった。またオートクレーブ中に激しいフ
ァウリングが見られた。固体触媒1g、1時間当たり1
0,300gのプロピレン共重合体が得られた。
【0076】比較例4 実施例1において工程(I)を行なわなず、さらに工程
(II)でn−ブチルリチウム存在下で重合を行なった以
外は、同様に行なった。得られたプロピレン共重合体は
粒子状であり、またオートクレーブ中にファウリングは
見られなかった。固体触媒1g、1時間当たり2,600g
のプロピレン共重合体が得られた。
【0077】比較例5 1)シリカ担持メチルアルミノキサンの製造:200m
lのフラスコにトルエン50mlと、微粒子担体として
乾燥シリカ(富士デビソン社製,952)3.0gを加
え、この懸濁液にメチルアルミノキサンのトルエン溶液
(0.35mol/L)を74ml加え、室温で30分撹拌
した。減圧下でトルエンを留去した後、ヘプタン100
mlを加えて80℃で4時間撹拌した。この懸濁液から
ヘプタンを除去した後、80℃で50mlのヘプタンで
2回洗浄し、さらに室温で30mlのヘキサンで3回洗
浄して、シリカ担持メチルアルミノキサンを得た。アル
ミノキサン含量は32重量%であった。
【0078】2)プロピレンの予重合(工程(I))お
よびプロピレンの共重合(工程(II)):上記で製造し
たシリカ担持メチルアルミノキサンを、成分(A)の代
わりに用いた以外は実施例1と同様に行なった。予重合
量は固体触媒1g当たり87gであった。得られたプロ
ピレン共重合体は塊状であり、オートクレーブ中にファ
ウリングが見られた。固体触媒1g、1時間当たり2,50
0gのプロピレン共重合体が得られた。
【0079】実施例および比較例の結果を表1にまとめ
て示す。
【表1】
【0080】比較例1、2では本発明の有機アルミニウ
ム化合物(C)と異なるものを使用したため、ファウリ
ングが発生した。比較例3においては工程(I)を行な
わなかったため、ファウリングの発生と塊状重合体の生
成が見られ、また触媒活性も低いものであった。比較例
4においては本発明の有機アルミニウム化合物(C)と
異なるものを使用したため、ファウリングの発生と塊状
重合体の生成が見られた。
【0081】
【発明の効果】本発明の方法は、非配位性イオン含有化
合物が担体に化学結合した固体助触媒成分(A)、メタ
ロセン化合物(B)、および特定の有機アルミニウム化
合物(C)からなる固体触媒によりオレフィンを予重合
した後、得られた予重合触媒を用いてプロピレンを共重
合するものであり、ファウリングの発生や塊状重合体の
生成が抑制されかつ触媒の活性が向上するので、効率よ
くプロピレン共重合体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明製造方法に用いる触媒調製のフローチ
ャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲沢 伸太郎 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社大分研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非配位性イオン含有化合物が担体に化学
    結合した固体助触媒成分(A)、メタロセン化合物
    (B)、および下記一般式(1) 【化1】Al(X)m(R)3-m (1) (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ
    基であり、Rはn−ブチル、n−ヘキシル、i−ヘキシ
    ル、n−オクチル、i−オクチルまたはn−デシル基で
    あり、mは0または1である。)で示される有機アルミ
    ニウム化合物(C)からなる固体触媒により、オレフィ
    ンを予重合して予重合触媒を得る工程(I)と、前記工
    程(I)で得られた予重合触媒により、プロピレンを共
    重合する工程(II)からなることを特徴とするプロピレ
    ン共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 非配位性イオン含有化合物が担体に化学
    結合した固体助触媒成分(A)が、一般式(2) 【化2】 [M1(R1)a(R2)b(R3)c(R4−L)d-・[K]+ (2) (式中、M1はホウ素またはアルミニウム原子であり、 R1、R2およびR3は、互いに同一でも異なってもよ
    く、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素
    基、アルコキシ基、フェノキシ基またはハロゲン原子で
    あり、 R4は炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい
    炭化水素基であり、 Lはシリル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基または
    アミノ基であり、 a、bおよびcは0または1〜3の整数、dは1〜4の
    整数で、かつa+b+c+d=4であり、 Kは1価のカチオンである。)で示されるイオン性化合
    物(a-1)と微粒子状担体(a-2)を接触させて得られる
    ものである請求項1記載のプロピレン共重合体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 メタロセン化合物が一般式(3) 【化3】 (式中、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、互い
    に同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、
    アルコキシ基、フェノキシ基または炭素数1〜20の炭
    化水素基であり、 M2、M3およびM4は、互いに同一でも異なってもよ
    く、炭素、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズ原子であ
    り、 M5はチタン、ジルコニウム、ハフニウムまたはバナジ
    ウム原子であり、 p、qおよびrは0または1〜2の整数で、かつ1≦p
    +q+r≦4であり、 Q1およびQ2は、互いに同一でも異なってもよく、2位
    に置換基を有するインデニル基であり、少なくともいず
    れか一方は2位および4位に置換基を有し、 X1およびX2は、互いに同一でも異なってもよく、ハロ
    ゲン原子、水素原子、アルコキシ基、フェノキシ基、ア
    ミド基または炭素数1〜30の炭化水素基である。)で
    示されるものである請求項1または2に記載のプロピレ
    ン共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 工程(I)で予重合されるオレフィンが
    プロピレンを含有し、かつ工程(I)で得られる予重合
    触媒に含まれるプロピレン重合体のプロピレン含量が、
    工程(II)で製造されるプロピレン共重合体中のプロピ
    レン含量より多い請求項1乃至3のいずれかに記載のプ
    ロピレン共重合体の製造方法。
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