JPH11197420A - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置

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JPH11197420A
JPH11197420A JP10005965A JP596598A JPH11197420A JP H11197420 A JPH11197420 A JP H11197420A JP 10005965 A JP10005965 A JP 10005965A JP 596598 A JP596598 A JP 596598A JP H11197420 A JPH11197420 A JP H11197420A
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JP
Japan
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water
filtration
photocatalyst member
water tank
container
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Application number
JP10005965A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Hashimoto
信幸 橋本
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Sony Group Corp
Original Assignee
Aiwa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】観賞魚などの水槽内の水を濾過するときに、そ
の観賞魚の糞などの排泄物に含まれたアンモニア等の反
応物質を魚にとって毒性の低い硝酸塩などの物質に効率
良く改変できるようにする。 【解決手段】水槽20内の30水を濾過する濾過装置1
00であって、水槽20内から濾過すべき水30を吸水
する揚水ポンプ14と、この揚水ポンプ14からの水3
0aを収容する一次・二次濾過槽17、18と、この二
次濾過槽18内に配置された光触媒部材19と、この光
触媒部材19に紫外線光を照射する紫外線ランプ91
a,91bとを備え、被濾過水30aに含まれたアンモ
ニア等の汚染物である反応物質を光触媒部材19によっ
て分解し、アンモニア等の反応物質が分解された後の清
水30bを水槽20内に戻すようになされたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、観賞魚などを収
容した水槽の水を濾過する場合などに適用できる濾過装
置に関する。詳しくは、観賞魚などの水槽内の水を濾過
するときに、その観賞魚の糞などの排泄物に含まれたア
ンモニア等の汚染物である反応物質を光触媒部材によっ
て効率良く分解し、魚にとって毒性の低い硝酸塩などの
物質に改変できるにしたものである。
【0002】
【従来の技術】熱帯魚などの観賞魚が入れられた水槽内
の水を濾過する濾過装置としては、濾過能力が大きく、
そのメンテナンスも容易である外部濾過装置が知られて
いる。この種の濾過装置10は図8のように使用される
場合が多い。
【0003】図8に示す所定の大きさで所定量の水30
が蓄えられた水槽20上には濾過装置10が載置され、
この水槽20内にはストレーナ1が取り付けられた吸水
パイプ2が置かれる。この吸水パイプ2には揚水ポンプ
3が接続され、この揚水ポンプ3によって汲み上げられ
た水(汚れた水)が濾過槽4に送給されて濾過される。
濾過後の水(清水)は排水パイプ5を通って水槽20内
に戻される。このように濾過装置10を介して水30を
循環させることによって汚れた水を濾過している。
【0004】同図に示す濾過装置10の濾過方法は周知
のように、フィルタで汚れを濾過する物理濾過法と、観
賞魚の糞などの排泄物に含まれたアンモニア等の反応物
質をバクテリアなどのような好気性微生物によって分解
し硝酸塩に変えて濾過する微生物濾過法とが併用されて
いる場合が多い。このような濾過方法を併用することに
よって大量の水30を濾過することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来方式の
微生物濾過を適用した濾過装置10によると、微生物は
水槽20内の水30に溶存する酸素又は濾過槽4の大気
に面した部分から自然に入り込んだ微量の酸素によって
繁殖すると共に、このわずかな酸素を利用して活性化す
る。
【0006】しかしながら、水槽20内に溶存する酸素
は水槽20内の観賞魚によって消費され、濾過装置10
に送られた残りの酸素を微生物が消費するというサイク
ルであったために、濾過装置10内への酸素供給量が不
足気味になり易い。
【0007】このような問題を解決するため、水槽20
内にエアーポンプなどを使用して細かい泡を噴出し、水
槽20内の水に十分な酸素が溶存するように工夫するこ
とも考えられる。しかし、そうすると水槽20内に空気
吹き出し部を配置しなければならないので、美観を損ね
ることになる。またこの空気吹き出し部を使用しても、
濾過装置10に吸入された際には十分な酸素を溶存でき
ていないのが現状である。
【0008】このようなことから、濾過槽4に十分な酸
素を溶存できないため、微生物の活性化が弱く、水30
を濾過するに足る微生物が増殖するまでには相当な時間
がかかっている。出願人の実験に依れば通常の大きさ
(容積)の水槽を使用した場合で、微生物が増殖するの
に約1ヶ月程の日数を要している。そのため、従来では
微生物が十分増殖するまでの間、アンモニアを吸着する
代替濾材(活性炭などの吸着濾材)が必要になってい
る。活性炭などを使用する場合にはこれを頻繁に交換す
る必要があるため、交換作業が面倒であったり、その維
持費も相当なものである。
【0009】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、観賞魚などの水槽内の水を濾
過するときに、その観賞魚の糞などの排泄物に含まれた
アンモニア等の反応物質を魚にとって毒性の低い硝酸塩
などの物質に効率良く改変できるようにした濾過装置を
提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、この発明に係る濾過装置は、水槽内の水を濾過する
濾過装置であって、この水槽内から濾過すべき水を吸水
する吸水部と、この吸水部からの水を収容する容器と、
この容器内に配置された光触媒部材と、この光触媒部材
に光を照射する光源とを備え、水槽内からの水に含まれ
た汚染物である反応物質を光触媒部材によって分解し、
その反応物質が分解された後の水を水槽内に戻すように
なされたことを特徴とする。
【0011】本発明によれば、水に含まれた汚染物であ
る反応物質が光触媒部材によって分解されるので、その
反応物質が分解された後の清水を水槽内に戻すことがで
きる。
【0012】この構成によって、観賞魚などの水槽内の
水を濾過するときに、その観賞魚の糞などの排泄物に含
まれたアンモニア等の反応物質を光触媒反応によって効
率良く分解することができるので、アンモニア等の反応
物質等を魚にとって毒性の低い硝酸塩などの物質に改変
することができる。これにより、本装置を観賞魚用濾過
装置などに十分応用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る濾過装置
の一実施形態について、観賞魚などを飼育する際に水槽
の上部に置いて使用できる上部フィルタ式の濾過装置を
例にして、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0014】この実施の形態では、観賞魚などの水槽内
の水を濾過するときに、その観賞魚の糞などの排泄物に
含まれる汚染物である反応物質を光触媒反応を利用して
効率良く分解し、魚にとって毒性の低い硝酸塩などの物
質に改変できるようにしたものである。すなわち、この
例の光触媒部材による濾過原理は、TiO2などの半導
体素子に、ある波長領域を持つ光を照射したとき、自由
電子e-と正孔h+ とが生成され、この正孔h+がアンモ
ニアなどの物質を酸化するようになる。この反応機構を
濾過方法に応用するものである。
【0015】この発明に係る濾過装置100は図1に示
す水槽20の上に置いた状態で使用されると共に、光触
媒を利用して水槽20内の水を濾過するものである。濾
過装置100は容器としての装置本体11と、この装置
本体11の上部開口部を閉蓋する蓋部12とで構成され
る。装置本体11は図示するように所定の長さを有する
有底箱状を成している。蓋部12には吸・排気口13が
設けられており、装置本体11内と外部とで空気が流通
できるようになされている。
【0016】この装置本体11内は図2に示すような4
つの部屋に分かれており、左端部側の部屋には吸水部の
一部を構成する揚水ポンプ用のモータ28が取付けられ
る。このモータ28の回転軸には揚水ポンプ14が接続
され、この揚水ポンプ14を回転することで、水槽20
内から濾過すべき水(以下被濾過水という)30aが汲
み上げられる。揚水ポンプ14は遠心ポンプなどを使用
することができ、モータ28で羽根車(インペラ)を回
転させながら強い揚水流を作ることにより、水面よりも
高い位置にある装置本体11に水が汲み上げられる。
【0017】この揚水ポンプ14の吸水側には本体装置
11の床部を貫通して従来例と同様に吸水パイプ2が接
続され、その吸水パイプ2の下部先端にはストレーナ1
が取付けられている。ストレーナ1を設けたのは魚や水
草などを吸い込まないようにするためである。また、揚
水ポンプ14の排水側には従来例と異なり先端がU字形
を有した揚水パイプ15が接続される。モータ取付け部
の隣の部屋には仕切板16aを有して第1濾過部として
の一次濾過槽17が並設され、U字形の揚水パイプ15
の先端が対向される。一次濾過槽17の内部左右側には
突起部35a,35bが設けられる。この突起部35
a,35b上に格子部34が載置されている。この格子
部34上に後述する濾材31〜33が収納される。一次
濾過槽17では水槽20から汲み上げられた被濾過水3
0aに含まれる糞などの異物が濾過される。
【0018】この一次濾過槽17の隣の部屋には仕切板
16bを有して第2濾過部としての二次濾過槽18が並
設されている。一次濾過槽17と二次濾過槽18との間
には底部床面上であって仕切板16bを貫通した連絡通
路21が設けられ、被濾過水30aが自由に二次濾過槽
18に流出できるようになされている。二次濾過槽18
は上げ底状を有しており、この二次濾過槽18の底部に
光触媒部材19が配設されている。
【0019】この光触媒部材19は図3に示す複数の溝
部19aが並設された多溝状を有しており、少なくと
も、この溝部内面に酸化チタン(TiO2)19cが施
されている。光触媒部材19は耐食性の金属(銅、真
鍮、SUSなど)、樹脂、セラミックスなどの部材19
bを断面がクシ型になるように成形する。酸化チタン1
9cは電着法、蒸着法、塗布法あるいは鍍金法などによ
ってその部材19bの表面に固着する。もちろん、酸化
チタン19cそのものを使用して光触媒部材19を形成
してもよい。光触媒部材19を複数の溝状に形成したの
はアンモニア等の汚染物である反応物質と酸化チタン1
9cとが接触する機会(確率)を多くするためと、水の
流れを妨げないようにするためである。
【0020】この光触媒部材19上には光源として、例
えば、図4に示す2本の紫外線ランプ91a,91bが
設けられ、光触媒部材19に紫外線光がまんべんなく照
射される。紫外線ランプ91a,91bの上部にはカバ
ー91cが設けられ、紫外線光が外部に漏れないように
なされている。例えば被濾過水30aに含まれたアンモ
ニアは紫外線ランプ91からの紫外線光のエネルギーE
と水中の塩素Cl2などを取り込んで以下の反応機構に
よって分解される。 TiO2 → e-+h+ (6O2/2)+6e- → 6O- 2NH3+Cl2+6O-+6h+ → 2HNO2Cl+2
2O 但し、光のエネルギーはE=hνであり、hはプランク
定数、νは光の波数である。ν=C/λであり、Cは光
の速度、λは光の波長であり、TiO2を使用した場合
は338nm程度である。
【0021】このように二次濾過槽18では一次濾過槽
17からの異物が濾過された後の被濾過水30aが収容
されると共に、上述の反応機構により観賞魚の糞などの
排泄物に含まれるアンモニアを効率良く分解することが
できる。従って、二次濾過槽18でアンモニア等の反応
物質を魚にとって毒性の低い硝酸塩などの物質に改変で
きることから、アンモニア等の反応物質が分解された後
の清水30Bを水槽20内に戻すことができる。
【0022】この例では、図4に示す光触媒部材19の
各々の溝部毎に、その底部には空気吹き出し用のユニッ
ト22が設けられ、そのユニット22の一端には吸気パ
イプ23が接続される。これは光触媒部材19の各々の
溝部でユニット22から空気を発泡させることにより、
その空気の発泡による光の乱反射(境界屈折)によって
溝部内の酸化チタン19cにまんべんなく多くの紫外線
光を照射できるようになる。この紫外線光の照射により
光触媒効率を向上させることができる。
【0023】空気吹き出し用のユニット22には直線状
若しくはU字状に折曲げたアルミパイプ又はステンレス
パイプが使用される。これらパイプの一端は終端部を成
し、他端には吸気パイプ23と接続するためのパイプ接
続部22aが設けられる。このユニット22の管面には
細かい空気40の泡を発泡させるために多数の噴出口2
2bが開口されている(図2参照)。
【0024】その仕様の一例を説明すると、吸気パイプ
23の外径を8mmφ程度としたとき、ユニット22の
外径は例えば10mmφ程度で、その噴出孔径が0.3
〜0.5mm程度であり、噴出孔間隔は1〜2mm程度
である。図では一定間隔で、管面上部および管面側部の
それぞれに噴出口22bが穿設されている。
【0025】このパイプ接続部22aには例えば塩化ビ
ニール製の吸気パイプ23が接続され、その他端には空
気供給部としてのエアポンプ24が取付けられる。この
例ではエアポンプ24から吸気パイプ23及び空気吹き
出し用のユニット22を経由して、光触媒部材19の各
々の溝部の底部から空気40が発泡するようになされて
いる。
【0026】この二次濾過槽18の隣の部屋、すなわ
ち、本体装置11の右端部側の部屋には仕切板16cを
有して沈澱部としての異物沈澱槽25が並設され、二次
濾過槽18で濾過された後の清水30bが仕切板16c
を越えて異物沈澱槽25に流入する。異物沈澱槽25で
は濾過後の清水30bに含まれる異物が沈澱するように
なる。異物沈澱槽25内には一端が所定の高さを有した
清水流入用の排水管路26が設けられる。この排水管路
26の外周部にはつば部27が設けられる。排水管路2
6は本体装置11の床部を貫通してその他端が水槽20
の水面下に浸かるように置かれる。このとき、つば部2
7で本体装置11の床部に排水管路26が止まるように
なされている。排水管路26の他端を水面下に浸したの
は、清水30bが液面に落ちる音を消す効果を持たせる
ためである。この排水管路26を越えた清水30bは水
槽20内に戻るようになされている。
【0027】これにより、水槽20、ストレーナ1、吸
水パイプ2、一次濾過層17、二次濾過層18、異物沈
澱層25、排水管路26及び水槽20を水30(被濾過
水30a及び清水30b)が循環する濾過装置100を
構成することができる。
【0028】次に、このように構成された濾過装置10
0の濾過処理中の動作を図5及び図6を参照して説明す
る。説明の便宜上、図5及び図6は濾過装置100の一
部のみが図示されている。この例では、光触媒部材19
に加えて物理濾過法を併用して濾過処理を行うようにし
た場合を説明する。
【0029】図5に示す一次濾過槽17は3層構造とな
されており、最上層の濾材31には、物理濾過を行うた
めの濾材であって、糞やゴミなどを大まかに濾過するた
め網材が所定の厚みとなるように充填される。中間層の
濾材32には網材を通過した糞やゴミを更に濾過するウ
ールマット材が所定の厚みになるように積層される。最
下層の濾材33には水質を安定化させるための濾過処理
を行う濾材であって、吸着性のよい活性炭やピートなど
の濾材が同じように充填される。これらの濾材31〜3
3は格子部34上に積層される。
【0030】この物理濾過処理を併用した場合におい
て、水槽20の水30を光触媒濾過するためには、まず
濾過装置100を水槽20の上に載置(セット)する。
その後、濾過装置100の駆動電源スイッチ(図示はし
ない)を入れる。この電源スイッチはエアーポンプ2
4、モータ28及び紫外線ランプ91a,91bの電源
スイッチを兼用したものが使用できる。この電源スイッ
チのオンによって、紫外線ランプ91a,91bが点灯
し、モータ28が回転すると共に、ポンプ14が駆動し
て被濾過水30aの揚水が始まる。
【0031】この揚水によって、一次濾過槽17に被濾
過水30aが流入される。一次濾過層17では最上層の
濾材31によって、比較的に大きな形状の糞やゴミなど
が大まかに濾過され、ここを通過した細かい糞やゴミ
が、中間層の濾材32によって濾過される。更に中間層
を通過した糞やゴミが最下層の濾材33によって、ほぼ
水質が安定化される。水質が安定した被濾過水30aは
一次濾過層17から連絡通路21を通って二次濾過層1
8に流出する。
【0032】二次濾過層18では電源スイッチのオンと
同時に始動された図6に示すエアーポンプ24から、吸
気パイプ23及び空気吹き出し用のユニット22を介し
て空気40が発泡される。この空気40がユニット22
から光触媒部材19内への発泡が開始される。発泡され
た空気40は紫外線ランプ91からの紫外線光を乱反射
させながら光触媒部材19を上昇する。光触媒部材19
の表面には酸化チタン19cが固着されているので、上
述した反応機構によって、アンモニア等の汚染物である
反応物質が硝酸塩などに分解される。
【0033】そして、被濾過水30aに含まれたアンモ
ニア等の汚染物である反応物質が分解された後の清水3
0bは仕切板16cを越えて異物沈澱槽25に流入す
る。この異物沈澱槽25では濾過後の清水30bに含ま
れる硝酸塩などの異物が沈澱し、この異物沈澱槽25内
の管路26を越えた清水30bが水槽20内に戻るよう
になる。
【0034】このように本実施の形態によれば、二次濾
過層18には光触媒部材19と空気吹き出し用のユニッ
ト22と、紫外線ランプ91a,91bが設けられ、し
かも、ユニット22に空気40を送るエアポンプ24が
設けられる。このため、被濾過水30aに含まれたアン
モニア等の汚染物である反応物質を光触媒部材19によ
って分解し、アンモニア等の反応物質が分解された後の
清水30bを水槽20内に戻すことができる。
【0035】この構成によって、観賞魚の糞などの排泄
物に含まれたアンモニアなどの反応物質を光触媒反応に
よって効率良く分解することができる。これと共に、ア
ンモニア等の反応物質等を魚にとって毒性の低い硝酸塩
などの物質に改変することができる。これにより、本装
置を観賞魚用濾過装置などに十分応用することができ
る。
【0036】また、本実施の形態では一次濾過層17と
二次濾過層18とが仕切板16aで分離され、水質があ
る程度定まった被濾過水30aが連絡通路21を通って
二次濾過層18に流出するようになされたので、二次濾
過層18における空気吹き出し用のユニット22の目詰
りなどを防止できる。
【0037】更に、本実施の形態では二次濾過層18の
隣に異物沈澱層25が設けられたので、硝酸塩などの異
物を沈澱した後の清水30bを排水管路26を通して水
槽20に戻すことができる。
【0038】(2)第2の実施形態 図7は第2の実施形態としての濾過装置200の光触媒
部材92の構成例を示す一部断面図である。
【0039】この実施形態では図7に示す溝部に開孔部
93を有した光触媒部材92を二次濾過槽18に配設
し、空気吹き出し用のユニット22を光触媒部材19の
下方に配置したものである。この構成によって、光触媒
部材92の開孔部93を通してユニット22からの空気
を発泡することができるので、酸化チタン19cが施さ
れた光触媒部材92の内面を反応機構のために側部及び
底部にわたってその全面を使用することができる。従っ
て、第1の実施形態に比べて、光触媒効率をより一層向
上させることができる。
【0040】また、上述した各々の実施形態において、
光触媒濾過法に加えてバクテリアなどによる微生物濾過
方法を併用してもよい。この場合にも、空気吹き出し用
のユニット22によって酸素を送り込むことで、微生物
の繁殖力を多くすることができる。これにより、被濾過
水30aに含まれた残留酸素などを利用して、微生物を
繁殖させる場合に比べて大幅に微生物の増殖と、その活
性化とを促進させることができる。
【0041】なお、微生物の繁殖に供しなかった余剰な
酸素はそのまま清水30bに溶存して水槽20内に戻さ
れるから、水槽20内に棲む魚にとっても棲息環境が改
善される。
【0042】この実施形態では紫外線ランプ91が二次
濾過槽18に設けられるので、観賞魚にとって有害な雑
菌を殺菌できるので、水槽20内の観賞魚の疾病の発生
をも併せて防止できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の濾過装
置によれば、水槽内の水を濾過する容器内に光触媒部材
が配置され、この光触媒部材に光が照射され、水槽内か
らの水に含まれたアンモニア等の汚染物である反応物質
を光触媒部材によって分解し、アンモニア等の反応物質
が分解された後の水を水槽内に戻すようになされたもの
である。
【0044】この構成によって、観賞魚などの水槽内の
水を濾過するときに、その観賞魚の糞などの排泄物に含
まれたアンモニア等の反応物質を光触媒反応によって効
率良く分解することができるので、アンモニア等の反応
物質を魚にとって毒性の低い硝酸塩などの物質に改変す
ることができる。
【0045】従って、この発明は観賞魚などを飼育する
水槽の上部濾過装置などに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1の実施形態としての濾過装
置100の要部の構成例を示す斜視図である。
【図2】濾過装置100の構成例を示す断面図である。
【図3】濾過装置100に適用される光触媒部材19の
構成例を示す斜視図である。
【図4】光触媒部材、空気吹き出し用のユニット及び紫
外線ランプの配置例を示す一部断面図である。
【図5】濾過装置100の揚水ポンプ及び一次濾過槽の
動作例を説明する一部破砕断面図である。
【図6】濾過装置100の二次濾過槽18及び異物沈澱
槽25の動作例を示す一部破砕断面図である。
【図7】この発明に係る第2の実施形態としての濾過装
置200の要部の構成例を示す一部破砕断面図である。
【図8】従来方式の外部濾過装置10の構成例の要部を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ストレーナ 2 吸水管 3,14 揚水ポンプ 4 濾過槽 5,15 揚水パイプ 10,100,200 濾過装置 11 装置本体 12 蓋部 13 吸・排気口 17 一次濾過槽 18 二次濾過槽 19 光触媒部材 22 空気吹き出し用のユニット 23 吸気パイプ 24 エアポンプ 25 異物沈澱槽 26 排水管路 28 モータ 40 空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/30 C02F 1/30 1/72 101 1/72 101

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽内の水を濾過する濾過装置であっ
    て、 前記水槽内から濾過すべき水を吸水する吸水部と、 前記吸水部からの前記水を収容する容器と、 前記容器内に配置された光触媒部材と、 前記光触媒部材に光を照射する光源とを備え、 前記水に含まれた汚染物である反応物質を前記光触媒部
    材によって分解し、前記反応物質が分解された後の水を
    前記水槽内に戻すようになされたことを特徴とする濾過
    装置。
  2. 【請求項2】 前記容器内に光触媒部材が設けられる場
    合であって、 前記光触媒部材は、 複数の溝部が並設された多溝状を有しており、 前記光触媒部材には酸化チタンが施されていることを特
    徴とする請求項1記載の濾過装置。
  3. 【請求項3】 前記多溝状の光触媒部材が設けられる場
    合であって、 前記光触媒部材の各々の溝底部に空気吹き出し部が設け
    られ、 前記各々の溝部で空気吹き出し部からの空気が発泡する
    ようになされたことを特徴とする請求項2記載の濾過装
    置。
  4. 【請求項4】 前記多溝状の光触媒部材が設けられる場
    合であって、 前記光触媒部材の各々の溝底部に空気吹き出し用の開孔
    部が設けられ、前記光触媒部材と容器の底部との間に空
    気吹き出し部が設けられ、 前記光触媒部材の開孔部に通して前記空気吹き出し部か
    らの空気が発泡するようになされたことを特徴とする請
    求項2記載の濾過装置。
  5. 【請求項5】 前記水槽内の水を収容する容器が設けら
    れる場合であって、 前記容器は、 前記水槽内の水に含まれる異物を濾過する第1の濾過部
    と、 前記第1の濾過部との間に連絡通路を有して該第1の濾
    過部に並設された第2の濾過部とを有し、 前記異物が濾過された後の水に含まれた汚染物である反
    応物質を前記第2の濾過部に配置した光触媒部材によっ
    て分解するようになされたことを特徴とする請求項1記
    載の濾過装置。
  6. 【請求項6】 前記容器に第2の濾過部が設けられる場
    合であって、 前記容器は、 前記第2の濾過部との間に仕切板を有して該第2の濾過
    部に並設された沈澱部を有し、 前記仕切板を越えて前記沈澱部に流入した濾過後の水に
    含まれる異物が沈澱するようになされたことを特徴とす
    る請求項2記載の濾過装置。
  7. 【請求項7】 前記容器に沈澱部が設けられる場合であ
    って、 前記沈澱部内に、 前記水槽に通ずる所定の高さの管路を有した排水部が設
    けられ、 前記排水部の管路を越えた濾過後の水が前記水槽内に戻
    るようになされたことを特徴とする請求項6記載の濾過
    装置。
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