JP2002223664A - 浄水装置 - Google Patents

浄水装置

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JP2002223664A
JP2002223664A JP2001021488A JP2001021488A JP2002223664A JP 2002223664 A JP2002223664 A JP 2002223664A JP 2001021488 A JP2001021488 A JP 2001021488A JP 2001021488 A JP2001021488 A JP 2001021488A JP 2002223664 A JP2002223664 A JP 2002223664A
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Tadashi Yasunaga
正 安永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、観賞魚等を飼育する水槽内の飼育
原水を処理し、水槽内の生物の生活環境を最適に維持す
るための浄水装置の改良に関する発明である。 【構成】 本発明は、上記の課題を解決するために、水
槽内の飼育原水を吸入かるための吸水管及び窒素が除去
された処理水を排出して水槽内に送り込む排水管からな
る配管部と、複数のクリップを取り付けるとともに吸入
口及び排出口とを設けた蓋、モータがありモ−タの駆動
により回転するインペラーにより水を排出するるポン
プ、左パイプと右パイプ間にバイパス管を接合させると
ともに前記接合部に開閉弁を設け、前記左パイプの下端
を前記吸入口に接続し、前記右パイプの下端を前記排出
口に接続したユニット部と、濾材、呼吸基材等を収納す
る収納ケースを収納し、前記蓋のクリップにより前記蓋
に密着されるようなケースからなり、前記開閉弁により
フィルター内の水を内部で循環するようにしたことを特
徴とする浄水装置の構成及び前記浄水装置に送液部を設
けたことを特徴とする浄水装置の構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、観賞魚等を飼育す
る水槽内の水を浄化し、水槽内の生物の生活環境を最適
に維持するための浄水装置の改良に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】一般に、魚を飼育するための、浄水装置
(濾過装置)は、水の中を浮遊する蛋白質やアンモニア
を合成樹脂繊維などの濾過材を使用し、図6、図7に示
すように浄水していた。これは、主に、濾材表面に付着
した微生物を利用して有害なアンモニアを比較的無害な
硝酸に変えることを目的としている。このような、濾過
方法を生物濾過と呼ぶが、濾材に有害な物質を吸着する
ような性質を持つものを使用する化学濾過も多く用いら
れている。
【0003】図6、図7に示す浄水装置24は、亜硝酸
菌や硝酸菌などの微生物による硝化を主な目的とする浄
水装置であり、バルブ27、27を開き、水槽内の飼育
水(魚から排出された有毒なアンモニア等)を吸水パイ
プ25から取り込み、浄水装置24のポンプユニット2
4a内の下部に孔31が設けられたフィルタ部30を通
し、比較的無害な硝酸にまで処理を行い、ポンプ28に
より吐き出して排水管26を通し、再度水槽内に放出す
る装置であり、浄水装置24内のフィルタ部30内に設
けられている濾過材を介して飼育水中に存在するアンモ
ニアや有機物を吸着あるいは分解するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記装
置24などの働きにより生じた硝酸イオン(N
)、通常飼育水中から除去することが出来ず、蓄
積されてしまう。そして、硝酸イオン(NO )の蓄
積はやがて、pHの降下を招き、魚や他の生物に悪影響
を及ぼす。
【0005】ここで、硝酸イオン(NO )は、通
常、飼育水中から除去することが出来ないと言ったの
は、場合によっては僅かながら除去される場合があるか
らである。それは、水草や藻類、海水中ではサンゴなど
の生物に固定されるケースや水槽底面に敷かれた砂の中
やろ材中に形成される微生物のコロニー内部のような嫌
気的な部分で起こる脱窒によって除去されるケースであ
る。
【0006】しかし、これらの窒素除去量は生成される
硝酸イオン(NO )の量を考えると、必ずしも効果
的な量とは言えない。実際、水槽底面に砂を厚く敷き、
底に形成される嫌気層(プルナム層)での脱窒を期待し
たモナコシステムという飼育法が存在するが、このシス
テムを維持するには、ライブコーラル(生きたサンゴ)
をメインに魚の数をできるだけ少なく抑えなければなら
ず、魚のみを高密度で飼育するような場合はこのシステ
ムではあまり効果的な窒素除去ができない。
【0007】従って、飼育水中に蓄積された硝酸イオン
(NO )を効果的に取り除くには、現段階では換水
に頼るしかない。しかし、換水には労力やコストがかか
ることは言うまでもなく、水質の急激な変化によって微
生物を含めた水槽中の生物たちにダメージを与える危険
性がある。従って、飼育水中の硝酸イオン(NO
を換水することなく効果的に除去することが飼育する側
にとっても水槽中の生物にとっても理想的と言える。
【0008】現在でも、飼育水中の硝酸イオン(NO
)を脱窒によって除去することを目的とした還元フィ
ルターが一部のメーカーにより製品化されている。これ
らのものはいずれも、極少量の水をフィルターに通過さ
せ、段階的な溶存酸素の消費により、フィルターの出口
付近やフィルター内の淀んだ部分での脱窒をはかるもの
である。しかしこれらは、フィルター内に脱窒の行われ
ない無駄な部分があるため、効果的な窒素除去を行うに
は、比較的大きな容積のフィルターが必要になる。
【0009】そこで、本発明は、新たに設けたバイパス
と電磁弁、バルブ等の開閉弁によってフィルター内だけ
を循環する流れを作り、フィルター内全体を嫌気状態に
すると共に内部循環時に脱窒菌に必要な呼吸基質(グル
コース等)を添加することによって溶存酸素の消費と脱
窒を促進させ、効率の良い脱膣をすることにより水槽内
の水から極めて効率的かつ短時間に硝酸イオン(NO
)を除去する浄化装置を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、水槽内の飼育原水を吸入するための吸
水管及び窒素の除去された処理水を排出して水槽内に送
り込む排水管からなる配管部と、複数のクリップを取り
付けるとともに吸入口及び排出口とを設けた蓋、モータ
がありモ−タの駆動により回転するインペラーにより水
を排出するるポンプ、左パイプと右パイプ間にバイパス
管を接合させるとともに前記接合部に開閉弁を設け、前
記左パイプの下端を前記吸入口に接続し、前記右パイプ
の下端を前記排出口に接続したユニット部と、濾材、呼
吸基材等を収納する収納ケースを収納し、前記蓋のクリ
ップにより前記蓋に密着されるようなケースからなり、
前記開閉弁によりフィルター内の水を内部で循環するよ
うにしたことを特徴とする浄水装置の構成及び前記浄水
装置に送液部を設けたことを特徴とする浄水装置の構成
とした。
【0011】
【実施例】以下に、添付図面に基づいて本発明である浄
水装置について詳細に説明する。図1〜図3に本発明で
ある浄水装置の実施例を示す。図1は本発明である浄水
装置の実施例の全体図、図2は本発明のフィルター部の
拡大図である。
【0012】図1及び図2に示すように、本発明である
浄水装置1は、ユニット部2とフィルター部3と配管部
4とからなる。前記ユニット部2は、蓋7の中央に取り
付けられているポンプユニット8、左右から上部にコネ
クタ11、11により連結された開閉弁9、9a付きパ
イプ6、6a、バイパス管10によりH型の構造を有し
た配管、蓋7の下部にクリップ12、12により着脱可
能に取り付けられているケース5等からなる。フィルタ
ー部は、前記ケース5内にある。
【0013】前記左パイプ6と右パイプ6a間に前記左
右パイプ6、6aに直角にとりつけられたバイパス管1
0によりH型構造の配管となる。前記バイパス管10と
左パイプ6が接合する接合部には左開閉弁9が、前記バ
イパス管10と右パイプ6aが接合する接合部には右開
閉弁9aが取り付けられている。
【0014】前記左右開閉弁9、9aは、吸水管4a内
から流れ出る水及び排水管4b内に流れ出す水を流した
り、流れを止めたりするために取り付けられている。前
記左右開閉弁9、9aは、図1、図2に示すバルブ、図
3に示す電磁弁等のように開閉装置が付いていればどの
ようなものを使用してもよい。
【0015】配管部4は、水槽18内のを硝酸イオン
(NO )を含んだ飼育水を吸引する吸水管4aと硝
酸イオン(NO )の除去された処理水が送出される
排水管4bとからなる。前記吸水管4aは、湾曲管13
とU字管14と水槽18の中に入る直線状管15と前記
直線状管15の先端部に取り付けられているストレーナ
16とからなる。また、排水管4bは、湾曲管3とU字
管14と直線状管15とからなる。
【0016】図1に示すように、吸水管4aの一端は、
左パイプ6の上部に接続されているとともに、排水管4
bの一端は、右パイプ6aの上部に接続されている。前
記左右パイプ6、6aに吸水管4a、排水管4bを接合
する手段としては、嵌合方法でも螺合方法でもよい。
【0017】ケース5の蓋7の中央に取り付けられてい
るポンプユニット8は、図2に示すように、内部にモー
ターがあり、シャフト23に固定されたインペラー22
が回転することで水を上部へと押し上げる。
【0018】また、前記インペラー22下部にはインペ
ラーカバー21があり、インペラーカバー21を取り外
すことによってインペラー22部分のメンテナンスが容
易にできる構造となつている。
【0019】図2に示すように、フィルタ部3は、ケー
ス5とケース5の内部に設けられた収納ケース20とか
らなる。ケース5内には濾材19を収納する収納ケース
20が3個が積み重ねられていて、収納ケース20の底
板20aには等間隔に多数の孔20bが形成されてい
る。尚、収納ケース20は一個でも、2個でもよい。
【0020】また、濾材19、19、呼吸基材等が収納
されている収納ケース20、20a、20bが収納され
ているケース5と蓋7とは、蓋7に取り付けられている
複数のクリップ12、12によって着脱可能に密着する
ように取り付けられていて、ケース5内部は気密状態と
なっている。
【0021】図2に示すように、フィルター部2のケー
ス5内には3個の収納ケース20が収納されていて、各
収納ケース20、20、20は各種の濾材19、19が
交換できる様に脱着可能な構造となっている。また、前
記収納ケース20、20、20は、必要に応じて3個以
上としてもよく、また2個以下としてもよい。
【0022】前記収納ケース20内部には、濾材19、
19、19と脱膣菌に必要な呼吸気質(グルコース等)
19aを添加した濾材19を収納する。その際に使用す
る濾材19、19、19aは、出来るだけ大きな表面積
が確保でき、且つ目詰まりがしにくいものが望ましい。
勿論、前記収納ケース20内部には、濾材19、19、
19と脱膣菌に必要な呼吸気質(グルコース等)19a
を添加した濾材19を収納しなくてもよい。
【0023】例えば、目の粗いスポンジ状の濾材が最適
と思われる。更に、各層によって様々な濾材を使い分け
る必要はなく、1種類若しくは飼育する魚等により濾材
の種類を増やせばよい。
【0024】例えば、淡水魚の飼育においては、収納ケ
ース20内に収納する濾材は1種類のものでよい。ま
た、海水魚等の飼育においては1個の収納ケース20内
に一の濾材としてのサンゴ砂等のpH降下に対する緩衝
材となるものを収納させて使用するのが望ましい。
【0025】これは、脱窒菌等がグルコースを分解する
際に、その呼吸代謝として密閉経路内に炭酸ガスが残留
するため、この炭酸ガスを利用してサンゴ砂からカルシ
ウム等のミネラルを溶出させ、アルカリ度の回復を計る
ためである。
【0026】また、海水魚等はミネラルが不足すると発
育に障害が生じるためでもある。以下に、前記の化学式
を示す。 CaCO3+CO2+H20 → Ca2++2HCO3 -
【0027】尚、淡水魚の飼育においては、この炭酸ガ
スはあえて処理する必要はない。なぜなら、水槽内に戻
された際に大気に放出(海水の場合もCOは脱気され
る)されてしまうからである。その結果、飼育用の原水
である飼育原水よりもpHは上昇することになる。むし
ろ水草水槽の場合は、光合成に必要な炭酸ガスを水草に
供給できる。
【0028】以下に、浄水装置1の吸水、脱膣、排水の
流れについて説明する。先ず、図1に示すように、水槽
18内の飼育原水(硝酸イオン(NO )が蓄積して
いる飼育用の水)等を吸水管4aの先端部に取り付けら
れているストレーナ16から吸水すると、直線状管1
5、U字管14及び自由に曲げることが可能な湾曲管1
3内を通り、左パイプ6内を通る。
【0029】次に、図2に示すように、密閉されたケー
ス5と収納ケース20の間にできた通路5aを通り、収
納ケース20の最下部の孔20bより上部の収納ケース
20内に飼育原水が侵入する。
【0030】そして、ポンプの作用により、飼育原水が
汲み上げられて右パイプ6a内に送り出される。しかし
ながら、吸水用の左パイプ6と排水用の右パイプ6a間
に接続されているバイパス管10の接合部に取り付けら
れている開閉弁9、9aを閉止状態に操作すると、右パ
イプ6a内の処理された水はバイパス管10を通り、左
パイプ6内に流れ込む。前記開閉弁9、9aは、自動的
に閉止状態、解放状態となる電磁弁を取り付けてもよ
い。
【0031】このように、開閉弁9、9aを閉止状態に
すると、水槽18からの飼育原水は濾材が収納されてい
る収納ケース20、20、20内を循環することによ
り、窒素が除去されることになる。この水は、フィルタ
ー部3を何回も循環することとなる。
【0032】一定時間経過後、開閉弁(電磁弁)9、9
aを操作し開けて解放状態とすると、排水管4bを構成
すめる可撓管13、U字管14、直線状管15を順次通
り、水槽18内へ完全に窒素の除去された水を戻すこと
ができる。
【0033】図3は、本発明である浄水装置に取り付け
られている開閉弁の他の実施例である。実施例2は、図
1に示す実施例の開閉弁9、9aに電磁弁32、32を
使用し、タイマ33と制御装置34とを追加することに
より、タイマ33を使用して、開閉弁32、32を制御
するものである。
【0034】前記開閉弁9、9aは、各左右パイプ6、
6aの双方に取りつれられているが、左パイプ6又は右
パイプ6aのいずれか一方のパイプにのみ取り付けた構
造としてもよい。また、前記電磁弁32、32もまた、
左右パイプ6、6aに取り付けずに、いずれか一方のパ
イプのみに取り付けた構造としてもよい。
【0035】タイマ33は時間を設定でき、制御装置3
4によりタイマ33と電磁弁32、32を連動させるこ
とにより、一定時間、電磁弁32、32の開閉操作を制
御することが可能となる。
【0036】このように、本発明である浄水装置1は、
左右パイプ6、6aとバイパス管10とからなるH型の
配管を有する構造を採用し、フィルター部3内を循環す
る流れを作り、内部循環時にフィルター部3内に存在す
る脱窒菌に必要な呼吸基質(グルコース等)を添加する
事によって、脱窒菌の活動を活発にし、溶存酸素の消費
と脱窒を促進させる。
【0037】脱窒菌は遊離酸素の欠乏した状態の時に、
硝酸イオンの結合酸素を利用して呼吸を行う細菌である
ため、開閉弁9、9aを開いた状態では酸素呼吸を行
う。
【0038】しかし、開閉弁9、9aを循環側(閉じ
る)に切り替えることにより、フィルター部3内を嫌気
状態に移行させ、原水がフィルタ部3内を循環し、時間
がたつにつれ酸素が欠乏してくると、硝酸呼吸を行う。
そして、この硝酸呼吸の際に硝酸は還元され、窒素ガス
として大気に放出されるため、ケース5の内部では窒素
の除去された水へと処理される。
【0039】また、従来の還元フィルターのようにフィ
ルター内部で段階的に溶存酸素が少なくなる物とは異な
り、開閉弁9、9aを内部循環側に切り替えることでフ
ィルターケース5内部を循環する流れを発生させること
によって前述の原理でフィルター内全体を嫌気状態にす
る事が可能なため、脱窒には必要ない硝酸菌や亜硝酸菌
の増殖も抑制でき、従来に比べより少ない容積で収納ケ
ース20内に脱窒菌を多く増殖させることができるため
効率のよい脱窒が行える。
【0040】また、フィルター部3内を水が循環してい
る状態でグルコース等の脱窒菌などの生物学的処理に有
効な微生物の活動に必要な呼吸基質(グルコース等)を
ケース5内を循環する流れに添加することによって、収
納ケース20内に着生する微生物の増殖速度を早め、リ
ンの固定も促進させるため、定期的に微生物(汚泥)を
取り除くことによってリンの除去も可能である。
【0041】下水処理などにおいては、脱窒菌の栄養源
として一般にはメタノールが多く使用されているが、本
浄化装置の様に、魚などの生物飼育においては収納ケー
ス20内の脱窒菌がメタノールを分解しきれずに飼育水
中に残留してしまうことは好ましくないので、呼吸基質
として水槽中の生物にも比較的害が少ないと考えられる
ものとしてグルコースを用いる。
【0042】フィルター内の水が、ケース5の内部を循
環する時にグルコースを注入することにより、脱窒菌が
嫌気状態においてグルコースを酸化して、エネルギーを
獲得する。このときの反応式は以下のようになる。 5C6H12O6+24NO3 -+24H+ → 30CO2+42H20+12N2↑・・・・・(1) しかし、菌体の増殖分は考えない物としている。
【0043】これをもとに、NO3 -1mgを完全にN2まで還
元するのに必要なグルコースの量を求める。まずNO3 -1m
gのモル数は1/62×103である。これに5/24をかけた値が
必要とするグルコースのモル数であるから、この値にグ
ルコースの分子量180をかけたものが、グルコースの必
要量である。 (180×5)/(24×62)≒0.6 [mg]・・・・・(2)
【0044】また、脱窒に必要な嫌気状態を確保するた
めには溶存酸素が消費されなければならないので、酸素
呼吸によるグルコースの消費量も考えなければならな
い。酸素呼吸によるグルコースの反応式は次の通りであ
る。 C6H12O6+6O3+6H20 → 12H20+6CO2・・・・・(3)
【0045】 これを酸素分子1mgが酸化できるグルコー
スの量を計算するに、はO21mgのモル数が1/32×10-3
あることを利用すると、酸化できるグルコースの量はこ
れに1/6をかけたものであるから、その質量はさらに1
80をかけたものになるので、単位をそろえると、 180/(32×6) ≒ 0.9 [mg]・・・・・(4) となる。
【0046】(2)と(4)をもとに、菌体の増殖量を加味し
ない最低限必要なグルコースの量を考えると、([NO3 -
度]×0.6+[O2濃度]×0.9)×[フィルター内の水の体積]
・・・・・(4)という計算式で菌体の増殖量を加味しな
い場合のグルコース必要量が算出できるので、この量に
菌体増殖量を加味した量が実際に必要になる量であるこ
とがわかる。しかしながら、上式で算出した値は理論値
であり、実際は様々な要素が絡むことによって理論値と
一致するとは限らない。
【0047】また、脱窒に要する時間については、濾材
に着床している脱窒菌の密度や水温、添加される呼吸基
質の種類や量などによって大きく変わる。しかし、脱窒
により消費されるグルコースの量は、それらによって大
きく変わる物ではない。
【0048】図4は本発明である浄水装置の他の実施例
の一部拡大断面図、図5は本発明である浄水装置の他の
実施例の一部拡大断面図である。
【0049】図4及び図5に示すように、本例の浄水装
置1は、吸引管3d及び送液管3gを有するとともにタ
イマー3fにより駆動するポンプ3eと、グルコース溶
液3cを貯溜しておく貯溜槽3bとからなる送液部3a
を設けた構造の浄水装置である。
【0050】貯溜槽3b内には、飼育原水を脱窒処理す
るために必要なグルコース溶液3cが貯溜されていて、
前記貯溜槽3b内に貯溜されているグルコース溶液3b
を、タイマー3fにより時間的制御がされているポンプ
3eの駆動により吸引管3dによりグルコース溶液3c
が上昇し、送液管3g内を通り、左パイプ6内に送り出
され、原水内にグルコース溶液3cを混入させることに
より効率的に飼育水から窒素を除去できるのである。
【0051】図4に示した浄水装置1では、送液管3g
が左パイプ6に接続した構造であるが、図5に示した浄
水装置1では、ポンプ3eに取り付けられている送液管
3gがケース5に接続されていて、グルコース溶液3c
がケース5内に送り込まれる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような構成で
あるから以下の効果が得られる。第1に、原水をフィル
タ部内で密閉循環させ、嫌気状態を作ることによって効
率よい脱窒ができる。
【0053】第2に、原水をフィルタ部内で密閉循環さ
せる工程において、呼吸基質(グルコース等)を添加す
ることにより溶存酸素の消費と脱窒を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である浄水装置の全体図である。
【図2】本発明である浄水装置のフィルタ部拡大図であ
る。
【図3】本発明である浄水装置の開閉弁の他の実施例で
ある。
【図4】本発明である浄水装置の他の実施例の一部拡大
断面図である。
【図5】本発明である浄水装置の他の実施例の一部拡大
断面図である。
【図6】従来の浄水装置の全体図である。
【図7】従来の浄水装置のフィルタ部拡大図である。
【符号の説明】
1 浄水装置 2 ユニット部 3 フィルタ部 3a 送液部 3b 容器 3c グルコース溶液 3d 吸引管 3e ポンプ 3f タイマー 3g 送液管 4 配管部 4a 吸水管 4b 排水管 5 ケース 5a 通路 6 左パイプ 6a 右パイプ 7 蓋 8 ポンプユニット 9、9a バルブ 10 バイパス管 11 コネクタ 12〜12b クリップ 13 湾曲管 14 U字管 15 直線状管 16 ストレーナー 17 電源 18 水槽 19 濾材 19a 呼吸基質 20 収納ケース 20a 底板 20b 孔 21 カバー 22 インペラ 23 シャフト 24 従来の浄水装置 24a ポンプユニット 25 吸水管 25a ストレーナー 26 排水管 27 バルブ 28 ポンプ 29 ケース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽内の飼育原水を吸入するための吸水
    管及び窒素の除去された処理水を排出して水槽内に送り
    込む排水管からなる配管部と、複数のクリップを取り付
    けるとともに吸入口及び排出口とを設けた蓋、モータが
    ありモ−タの駆動により回転するインペラーにより水を
    排出するるポンプ、左パイプと右パイプ間にバイパス管
    を接合させるとともに前記接合部に開閉弁を設け、前記
    左パイプの下端を前記吸入口に接続し、前記右パイプの
    下端を前記排出口に接続したユニット部と、濾材等を収
    納する収納ケースを収納し、前記蓋のクリップにより前
    記蓋に密着されるようなケースからなり、前記開閉弁に
    よりフィルターの水を内部で循環するようにしたことを
    特徴とする浄水装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の浄水装置に、吸引管及
    び送液管を有するとともにタイマーにより駆動するポン
    プと、グルコース溶液等の脱窒菌に必要な呼吸基質を貯
    溜しておく貯溜槽とからなる送液部を設け、前記送液管
    を左パイプに接続したことを特徴とする請求項1に記載
    の浄水装置。
  3. 【請求項3】 送液管をケースに接続したことを特徴と
    する請求項2に記載の浄水装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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