JPH11196627A - 乗用田植機のトランスミッション - Google Patents
乗用田植機のトランスミッションInfo
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Abstract
は、部品点数が多く、組立工数も多くなってコストアッ
プとなっていた。 【解決手段】 エンジン9の動力を左右の前車軸79と
左右の後車軸99の各々へ伝動する走行伝動系、並び
に、植付部2へ伝動する作業伝動系を収容したミッショ
ンケース11を機体左右方向へ分離可能な二つのケース
半部を接合して構成し、この各々のケース半部の前部と
後部にそれぞれ前記前車軸と後車軸を装着して支持させ
ると共に、一方のケース半部の外壁に、正逆転切換自在
な第一変速装置31を装着して、前記走行伝動系と作業
伝動系に対して共通するミッション入力軸と連動連結さ
せた。
Description
ランスミッションに関し、特に、エンジンからの動力
を、左右の前車軸と左右の後車軸、並びに、植付装置へ
変速して伝動する伝達手段を一つのミッションケースに
配置する構成に関する。
部上にエンジンを配置し、機体フレームの中央にミッシ
ョンケースを配置して、フロントアクスルケースは機体
フレームの前部に支持され、該フロントアクスルケース
は両端側から下方へ延設して、下部より前車軸を突出し
て前輪を支持して駆動する構成としていた。また、前記
ミッションケースの後部両側にはリアアクスルケースが
固設され、該リアアクスルケースはミッションケースの
両側面より外側方へ伝動パイプを突出し、その端部より
後下方へ左右伝動チェーンケースを突出して、その各伝
動チェーンケース後部に後車軸の各々を軸支して、後車
軸に後輪を支持して駆動する構成としていた。また、ミ
ッションケースの後部からPTO軸が突出され、ユニバ
ーサルジョイントや伝動軸をを介して植付部に動力を伝
達していた。
駆動力を伝達するためには、ミッションケースからフロ
ントアクスルケースやリアアクスルケースや伝動ケース
等を介して前車軸及び後車軸に動力が伝えられる構成と
していたので、部品点数が多く、組立工数も多くなって
コストアップとなっていた。また、これら伝動系に加え
て機体フレームで剛体を構成して機体を支持する構成と
していたので、コンパクト化は難しく、大きな構成とな
っていた。
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、エンジ
ン動力を左右の前車軸と左右の後車軸の各々へ伝動する
走行伝動系、並びに、植付部へ伝動する作業伝動系を収
容したミッションケースを機体左右方向へ分離可能な二
つのケース半部を接合して構成し、この各々のケース半
部の前部と後部にそれぞれ前記前車軸と後車軸を装着し
て支持させると共に、一方のケース半部の外壁に、正逆
転切換自在な第一変速装置を装着して、前記走行伝動系
と作業伝動系に対して共通するミッション入力軸と連動
連結させたものである。
静油圧式無段変速装置としたものである。請求項3にお
いては、前記作業伝動系に、ミッション入力軸が機体前
進方向に回転するときにのみ係合して前記植付部を駆動
する一方向クラッチを設けたものである。請求項4にお
いては、前記第一変速装置を収容する変速ケース内に、
前記ミッション入力軸に連結する出力軸と、エンジン動
力を受け入れる入力軸とを、機体左右方向に沿わせて平
行に支持させものである。
る原動軸を前記ケース半部の各々に支持させ、該原動軸
の動力受け入れ端を他方のケース半部の外壁より外方へ
延伸させたものである。請求項6においては、前記入力
軸と前記出力軸とを機体前後方向に並列させたものであ
る。
平行する前記ミッション入力軸との間にファイナル軸を
配置し、該ファイナル軸の前記ケース半部の合わせ面付
近に、前車軸に対し差動回転を付与する手段に結合する
出力歯車と、後車軸に対し差動回転を付与する手段に結
合する出力スプロケットとを並設するとともに、他方の
ケース半部において機体左右方向に沿う膨出部を形成
し、該膨出部内に位置する、前記ミッション入力軸とフ
ァイナル軸との間に第二変速装置を構成したものであ
る。
する。図1は本発明のトランスミッションを装備した乗
用田植機の全体側面図、図2はトランスミッションの平
面図、図3は片側のケース半部を外した側面図、図4は
ミッションケースの平面展開断面図、図5はミッション
ケース前部の平面展開断面図、図6は第一変速装置の平
面断面図、図7は一側のフロントスアクスルケースの後
面断面図、図8はミッションケース後部の平面展開断面
図、図9はミッションケース前部の側面断面図、図10
は油圧回路図である。
明する。田植機は前部の走行部1と後部に配置した植付
部2よりなり、走行部1は機体フレーム10の前部上に
エンジン9が載置され、該エンジン9はボンネット3に
より覆われ、該ボンネット3の後部上面に配したハンド
ルポスト5より上方に操向ハンドル4を配置している。
機体フレーム1を車体カバー6で覆い、その上に座席7
を配置し、前記車体カバー6と前記ボンネット3両側及
び座席7前部のステップ8は合成樹脂にて一体的に構成
されている。
機体フレーム10の前後中央下部より機体フレーム10
の後下方まで延出され、側面視において前高後低に配さ
れて、前後方向に長く形成されている。該ミッションケ
ース11の前部左右両側にフロントアクスルケース12
を介して前輪13が支持され、前記ミッションケース1
1の後部より左右両側に後車軸99を突出して後輪15
を支持している。
圧式昇降装置17を介して対地昇降自在に装着されてお
り、機体フレーム10後部とミッションケース11後部
の間に連結した支持フレーム16に油圧式昇降装置17
が支持され、該油圧式昇降装置17の前部と機体フレー
ム10の間には油圧シリンダー19が介装されて、該油
圧シリンダー19を伸縮させることで植付部2を昇降可
能としている。
た植付部2は通例の如く、植付ケース20上に苗載台2
1を左右往復動可能に配置し、下方にフロート22を吊
設し、後部には伝動ケース23を突出して、該伝動ケー
ス23にクランク機構を介して植付爪24を装着してい
る。
より後方にへ突出したPTO軸25にユニバーサルジョ
イントや伝動軸等を介して前記植付ケース20に動力を
伝えて、苗載台21や植付爪24を駆動し、走行しなが
ら苗載台21から苗を植付爪24によって取り出し、走
行中に連続的に苗植え作業を行うように構成している。
を図2〜図9より説明する。該トランスミッションを収
容するミッションケース11は左右分離可能な左右半割
り型のケース半部11L・11Rから構成されている。
該ミッションケース11内の前部に原動軸34、ミッシ
ョン入力軸35、ファイナル軸60が平行に横架され、
該原動軸34はミッションケース11の左側面より貫通
して外方へ突出し、その端部上に入力プーリー30が固
設されている。該入力プーリー30にはベルト33を介
して前記エンジン9から動力が入力される。ミッション
ケース11の右側面前部には主変速装置となる第一変速
装置31が付設され、該第一変速装置31は、ミッショ
ンケース11の左側面に露出させた前記原動軸34の端
面に入力軸26が連結され、また、同様にミッションケ
ース11の左側面に露出させた前記ミッション入力軸3
5の端面に出力軸27が連結され、それぞれ変速ケース
36内に機体左右方向に沿わせて互いに平行に横架され
ている。
変速装置でも良いが、本実施例では図5、図6に示すよ
うに、操作性の良い可変容積型の油圧ポンプ40と固定
容量型の油圧モータ41からなる静油圧式無段変速装置
を用いている。この変速装置は変速ケース36とセンタ
セクション37によって区画された空間内に収納され、
該センタセクション37内側面にはポンプ付設面とモー
タ付設面が形成されている。このポンプ付設面とモータ
付設面と反対側のセンタセクション37は前記ミッショ
ンケース11の右ケース半部11Rの前外側面に固定さ
れている。
6とに回転自在に支持された入力軸26上にシリンダブ
ロック42の回転軸心部が相対回転不能に係止され、前
記ポンプ付設面に回転摺動自在に配置されている。該シ
リンダブロック42の複数のシリンダ孔内に、付勢バネ
を介してピストン43・43・・・が往復動自在に嵌合
され、該ピストン43・43・・・の頭部は可動斜板4
4のスラストベアリング44aに当接され、該可動斜板
44の中央開口に入力軸26が貫通されている。このよ
うにしてアキシャルピストンタイプの油圧ポンプ40が
構成されている。
ンダブロック42の回転軸芯に対して傾動操作すること
で、油圧ポンプ40の油の吐出量及び吐出方向を変更で
きるようにしており、この可動斜板44は通例の如く左
右のトラニオン軸39に連結されて、ケース外に延びる
一方のトラニオン軸39に固定した図示しない変速アー
ムを回動することにより、可動斜板44の傾動操作がで
きるようにしている。
ース36との間に回転自在に横架された出力軸27上に
シリンダブロック52の回転軸心部が相対回転不能に係
止され、前記モータ付設面に回転摺動自在に配置されて
いる。該シリンダブロック52の複数のシリンダ孔内
に、付勢バネを介してピストン53・53・・・が往復
動自在に嵌合され、該ピストン53・53・・・の頭部
は固定斜板54のスラストベアリング54aに当接さ
れ、該固定斜板54の中央開口に出力軸27が貫通され
ている。このようにしてアキシャルピストンタイプの油
圧モータ41が構成されている。
41の各々の吸入部と吐出部は図示しないセンタセクシ
ョン37に設けた油路によって流体接続されて閉回路を
構成し、原動軸34に動力が伝えられると、入力軸26
が回転されて油圧ポンプ40が駆動され、このとき可動
斜板44を傾動操作して、圧油を油圧モータ41へ送る
ことによって出力軸27、ミッション入力軸35を無段
に回転駆動し、その回転方向及び回転数は可動斜板44
の傾動操作によって変更できるものである。このように
して静油圧式無段変速装置が構成されるのである。
36右側面を貫通してバルブケース45内に延伸して、
バルブケース45内の油圧ポンプ46を駆動し、該バル
ブケース45には更に昇降切換バルブ47、リリーフバ
ルブ48、絞り49、ロードチェックバルブ50等が配
設されている。そして、図6、図10に示すように、油
圧ポンプ46は配管55を介してミッションケース11
内の潤滑油兼作動油を吸入できるようにしている。図
3、図9に示すFはその吸入油をろ過するための油フィ
ルタである。油圧ポンプ46から吐出した圧油はロード
チェックバルブ50を介して配管57より植付部2を昇
降するための油圧シリンダー19に連通され、座席7側
部に配置した植付昇降レバーを操作して昇降切換バルブ
47を切り換えることによって、油圧シリンダー19を
伸縮して植付部2を昇降できるようにしている。
油またはリリーフバルブ48からリリーフした圧油が配
管56及びラインフィルタを介してセンタセクション3
7内へ導入され、前記静油圧式無段変速装置の閉回路に
チェックバルブを介して連通し、設定チャージ油圧とな
るように圧油を調整して、閉回路内の作動油を補給する
ようにしている。
ッションケース11内の走行伝動系における前輪の動力
伝達構成について説明する。前記第一変速装置31を設
置した右ケース半部11Rとは反対側の左ケース半部1
1Lの前部には左側方(伝動軸34及びミッション入力
軸35の軸方向)へ膨らんだ膨出部11aが形成され、
該膨出部11a内に第二変速装置32が収納されてい
る。即ち、前記ミッション入力軸35上に大径の歯車6
7と幅広の小径歯車68とが固設され、また、前記ミッ
ション入力軸35と平行でその下方にファイナル軸60
がミッションケース11内に横架され、該ファイナル軸
60上には前記歯車67・68に噛合可能な二連の変速
歯車63が軸方向摺動自在にスプライン嵌合され、更
に、出力スプロケット65と出力歯車66が固設されて
いる。
副変速レバーの操作でファイナル軸60上を軸方向に摺
動して、前記大径歯車67と小径歯車68の何れか一方
と噛合させて高低2段の変速回転をファイナル軸60に
得ることができるのである。そして、前記出力歯車66
は、ファイナル軸60の前方に配置したデフギア装置6
9(差動回転を付与する手段)の入力ギア70と常時噛
合し、該フロントデフギア装置69は左右両側の前輪駆
動軸71L・71Rを差動的に結合している。72はデ
フロック装置である。
部11L・11Rの外側面に装着されて前記前輪駆動軸
71L・71Rを収容するフロントアクスルケース12
L・12R内にはベベルギア73が支持されて、前輪駆
動軸71L・71Rの端部に結合している。また、該フ
ロントアクスルケース12L・12R内には略上下方向
に沿わせるようにキングピン軸75が支持されて下方へ
突出し、該キングピン軸75の下部は回動ケース76内
に延伸して回動自在に軸支され、該キングピン軸75の
上端にはベベルギア74が固設されて前記ベベルギア7
3と噛合され、キングピン軸75の下端にはベベルギア
77が固設されて、回動ケース76下部に水平に横架し
た前車軸79L・79Rに固設したベベルギア78と噛
合している。該前車軸79L・79Rの外端に前輪13
・13が固定される。
に示すように、ナックルアーム59が固設され、該ナッ
クルアーム59は図外のタイロッドを介し前記操向ハン
ドル4と連動連結されて、操向ハンドル4の回動によっ
て前輪13・13を左右に操舵できるようにしている。
る。前記ファイナル軸60上で変速歯車63とスプロケ
ット65との間には、2連のPTO伝動歯車64a・6
4bが軸方向移動不能に遊嵌設置されている。また、前
記膨出部11aの後部上には、図5、図9に示すよう
に、第一カウンター軸61と第二カウンター62が左ケ
ース半部11Lの左内側面に回転自在に支持され、該第
一カウンター軸61上には一方向クラッチ80を介して
歯車81が外嵌され、該歯車81は前記ファイナル軸6
0上に固設したPTO伝動歯車64aと常時噛合してい
る。該PTO伝動歯車64bは前記ミッション入力軸3
5上の小径歯車68と常時噛合している。前記一方向ク
ラッチ80は、ミッション入力軸35が機体前進方向に
回転するときにのみ前記歯車81を第一カウンター軸6
1に係合させるよう作動してミッション入力軸35の動
力を第一カウンター軸61、即ち、植付部2側へ伝え
る。そして、前記第一カウンター軸61は左ケース半部
11Lの左側面より外側に突出して株間変速用の歯車8
2が着脱自在に固設され、該歯車82は同様に左ケース
半部11Lの左側面より外側に突出した第二カウンター
軸62上に着脱自在に固設した歯車83と噛合し、歯車
82・83は左ケース半部11Lの左側面に着脱自在に
装着したカバーによって覆われている。前記第二カウン
ター軸62のミッションケース11内にはベベルギア8
4が固設され、PTOクラッチ軸86上に固設したベベ
ルギア85と噛合させている。
11L・11Rの合わせ面の箇所で前後方向に横架され
て、PTOクラッチ軸86後端で同一軸心上に前記PT
O軸25を回転自在に配置している。該PTOクラッチ
軸86とPTO軸25との間にはPTOクラッチ90と
トルクリミッター91が配置されている。PTOクラッ
チ90は、PTOクラッチ軸86上の前部にクラッチ爪
92を固設し、後部に中空軸93を回転自在に外嵌し、
該中空軸93上に摺動爪94を軸方向に摺動自在にスプ
ライン嵌合し、前記クラッチ爪92と係脱可能に配置し
ている。該摺動爪94は右ケース半部11Rの右側面に
軸支したPTO操作軸95を回動することによって摺動
され、該PTO操作軸95にはリンクやワイヤー等を介
して座席7側部の植付操作レバーと接続され、該植付操
作レバーを「入」位置とすることによってクラッチ爪9
2に摺動爪94が係合して植付部2を駆動することがで
きる。
との間に爪クラッチ式のトルクリミッター91が配置さ
れ、該トルクリミッター91を介してPTO軸25に動
力を伝え、植付部2側に過負荷がかかると、トルクリミ
ッター91でPTO軸25が空回りするように構成し
て、作業伝動系の伝動部品の破損を防止している。91
aは設定トルクを規定するスプリングである。前記PT
O軸25は前記ミッションケース11の前上部の膨出部
11aより後方へ突出されており、ユニバーサルジョイ
ントや伝動軸を介して植付部2に動力を伝える構成とし
ている。
る。ミッションケース11の後部には図8に示すよう
に、サイドクラッチ軸97と減速軸98と後車軸99L
・99Rが平行に回転自在に支持されており、前記サイ
ドクラッチ軸97の左右中央にスプロケット100が固
設され、該スプロケット100と前記ファイナル軸60
上に固定した出力スプロケット65との間にチェーン1
01が巻回されて、ファイナル軸60の動力が後輪15
へ伝達されるようにしている。100b・100bはチ
ェーン101の上部、下部に配したチェーン張りであ
る。
ト100の両側にはサイドギア102L・102Rが回
転自在かつ軸方向摺動自在に外嵌され、スプロケット1
00の両側に設けた内歯100a・100aと係脱可能
としてサイドクラッチ111L・111R(差動回転を
付与する手段)が構成されている。また、サイドギア1
02L・102Rと各左右ケース半部11L・11Rに
は摩擦板がそれぞれ係止されて重合され、更に、サイド
ギア102L・102Rの外周部には鍔状の押圧体を形
成して、サイドブレーキ103L・103Rが構成され
ている。そして、前記サイドギア102L・102Rは
サイドクラッチアーム104L・104Rを回動するこ
とによって摺動され、該サイドクラッチアーム104L
・104Rはミッションケース11外に設けたアーム1
06L・106R(図2)にリンク等を介して運転部の
ステップ上に設けた左右サイドブレーキペダルの各々と
連動連係され、一方のサイドブレーキペダルを踏むこと
によって、サイドギア102を摺動してサイドクラッチ
111L又は111Rを切って旋回内側の後輪の駆動力
を断って緩旋回でき、更にサイドブレーキ103L・1
03Rを制動させることによって急旋回できるようにし
ている。
の各々は減速軸98上に設置した二連の減速歯車105
L・105Rの大径歯車と噛合され、該減速歯車105
L・105Rの小径歯車は後車軸99L・99Rの内端
部上に固設した歯車107L・107Rと噛合され、該
後車軸99L・99Rの外側端上に後輪15・15が装
着されている。該後輪15・15は、ミッションケース
11の後部の両側より突出した後車軸99L・99Rに
装着されるので、減速装置を収納するリアアクスルケー
スは不要となり、コンパクトな構成とできるのである。
このようにして、第一変速装置31及び第二変速装置3
2で変速された後の動力が、出力スプロケット65、チ
ェーン101、スプロケット100、サイドクラッチ装
置111L・111R、サイドブレーキ103L・10
3Rを介して後車軸99に差動回転が伝えられて、後輪
15が駆動される。
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1に記載す
るように、エンジン動力を左右の前車軸と左右の後車軸
の各々へ伝動する走行伝動系、並びに、植付部へ伝動す
る作業伝動系を収容したミッションケースを機体左右方
向へ分離可能な二つのケース半部を接合して構成したの
で、一つのミッションケースに走行伝動系及び作業伝動
系を収納してコンパクトな構成とすることができ、半割
り構成なので分解、組立も簡単に行えるのである。ま
た、左右のケース半部の前部と後部にそれぞれ前記前車
軸と後車軸を装着するので、前後のアクスルケースを一
体的に構成することができて、車軸の支持構成も簡単で
コンパクトに構成することができ、コスト低減化も図れ
る。また、一方のケース半部の外壁に、正逆転切換自在
な第一変速装置を装着したので、第一変速装置のみ外し
てメンテナンスすることが可能である。そして、該第一
変速装置は前記走行伝動系と作業伝動系に対し共通する
ミッション入力軸と連結させたので、走行伝動系に同期
する動力が作業伝動系に伝えられて、変速装置を簡略化
でき、走行速度に同期して植付部を駆動することができ
る。
装置を静油圧式無段変速装置としたので、走行変速及び
作業変速が無段階に行えるようになり、所望の速度に合
わせ易くなり、操作性及び作業能率が向上する。
系に、ミッション入力軸が機体前進方向に回転するとき
にのみ係合して前記植付部を駆動する一方向クラッチを
設けたので、前進しているときのみ植付部を駆動するこ
とができて、植付部が逆駆動されて、植付位置や苗載台
の位置が変わったり、他の部品を破損することがなく、
また、後進する度に作業伝動系への動力伝達を切る手間
を省くことができる。
を収容する変速ケース内に、前記ミッション入力軸に連
結する出力軸と、エンジン動力を受け入れる入力軸と
を、機体左右方向に沿わせて平行に支持させたので、ミ
ッションケースの外側壁上に位置する第一変速装置の左
右幅を圧縮してトランスミッション全体のコンパクト化
を図ることができる。
連結する原動軸を前記ケース半部の各々に支持させ、該
原動軸の動力受け入れ端を他方のケース半部の外壁より
外方へ延伸させたので、エンジンと原動軸とをベルト伝
動機構を用いて連結する場合原動軸に固定するプーリー
はケース半部の軸支部近傍に配置することができて、ベ
ルト張力によるモーメントを小さくでき、原動軸のたわ
みを極力抑制して耐久性を向上させることができる。
軸とを機体前後方向に並列させたので、ミッションケー
スの上下方向の高さを短くできて地上高を上げることが
できる。
に平行する前記ミッション入力軸との間にファイナル軸
を配置し、該ファイナル軸の前記ケース半部の合わせ面
付近に、前車軸に対し差動回転を付与する手段に結合す
る出力歯車と、後車軸に対し差動回転を付与する手段に
結合する出力スプロケットとを並設したので、前後の車
軸に同一のファイナル軸より出力することができて容易
に同期回転が得られる。また、前車軸寄りに変速装置の
重量を作用させることができ、植付部の重量が作用する
後車軸に対し前後重量バランスが向上する。また、他方
のケース半部において機体左右方向に沿う膨出部を形成
し、該膨出部内に位置する、前記ミッション入力軸とフ
ァイナル軸との間に第二変速装置を構成したので、機体
中心に対して、第一変速装置と第二変速装置を左右に振
り分け配置することができて、左右の重量バランスを向
上させ安定した走行を得ることができる。
植機の全体側面図である。
る。
である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 エンジン動力を左右の前車軸と左右の後
車軸の各々へ伝動する走行伝動系、並びに、植付部へ伝
動する作業伝動系を収容したミッションケースを機体左
右方向へ分離可能な二つのケース半部を接合して構成
し、この各々のケース半部の前部と後部にそれぞれ前記
前車軸と後車軸を装着して支持させると共に、一方のケ
ース半部の外壁に、正逆転切換自在な第一変速装置を装
着して、前記走行伝動系と作業伝動系に対して共通する
ミッション入力軸と連動連結させたことを特徴とする乗
用田植機のトランスミッション。 - 【請求項2】 請求項1記載の前記第一変速装置が静油
圧式無段変速装置であることを特徴とする乗用田植機の
トランスミッション。 - 【請求項3】 請求項1記載の前記作業伝動系に、ミッ
ション入力軸が機体前進方向に回転するときにのみ係合
して前記植付部を駆動する一方向クラッチを備えること
を特徴とする乗用田植機のトランスミッション。 - 【請求項4】 請求項1記載の第一変速装置を収容する
変速ケース内に、前記ミッション入力軸に連結する出力
軸と、エンジン動力を受け入れる入力軸とを、機体左右
方向に沿わせて平行に支持させたことを特徴とする乗用
田植機のトランスミッション。 - 【請求項5】 請求項4記載の入力軸に連結する原動軸
を前記ケース半部の各々に支持させ、該原動軸の動力受
け入れ端を他方のケース半部の外壁より外方へ延伸させ
たことを特徴とする乗用田植機のトランスミッション。 - 【請求項6】 請求項4記載の入力軸と前記出力軸とを
機体前後方向に並列させたことを特徴とする乗用田植機
のトランスミッション。 - 【請求項7】 請求項1記載の前車軸とこれに平行する
前記ミッション入力軸との間にファイナル軸を配置し、
該ファイナル軸の前記ケース半部の合わせ面付近に、前
車軸に対し差動回転を付与する手段に結合する出力歯車
と、後車軸に対し差動回転を付与する手段に結合する出
力スプロケットとを並設するとともに、他方のケース半
部において機体左右軸長方向に沿う膨出部を形成し、該
膨出部内に位置する、前記ミッション入力軸とファイナ
ル軸との間に第二変速装置を構成してあることを特徴と
する乗用田植機のトランスミッション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00654098A JP3881761B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | 乗用田植機のトランスミッション |
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JPH11196627A true JPH11196627A (ja) | 1999-07-27 |
JP3881761B2 JP3881761B2 (ja) | 2007-02-14 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010035534A (ja) * | 2008-08-08 | 2010-02-18 | Kubota Corp | 歩行田植機 |
JP2011162097A (ja) * | 2010-02-12 | 2011-08-25 | Yanmar Co Ltd | 作業車輌用トランスミッション |
KR20130111282A (ko) * | 2012-03-29 | 2013-10-10 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 수전 작업기 |
CN108076755A (zh) * | 2018-02-08 | 2018-05-29 | 许昌职业技术学院 | 一种牵引式井窖移栽机传动系统 |
CN110278751A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-09-27 | 丰疆智能科技研究院(常州)有限公司 | 插秧机、变速箱、变速箱壳体以及插秧机动力传输方法 |
-
1998
- 1998-01-16 JP JP00654098A patent/JP3881761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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