JPH11196252A - ファクシミリシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワークを介したポーリング通信時にお
いて、公衆網上でのポーリング宛先指示情報の通知を情
報量及び情報内容の制限を受けることなく行うことがで
きるファクシミリシステムを提供すること。 【解決手段】 ポーリング受信元ファクシミリ装置は、
ポーリング最終宛先指示情報、及び、必要に応じてポー
リング中継宛先指示情報を含む所定形式のバイナリファ
イルを第１のネットワークファクシミリ装置に送信する
一方、その第１のネットワークファクシミリ装置は、前
記ポーリング受信元ファクシミリ装置から送信されてく
る前記所定形式のバイナリファイルを受信してそのバイ
ナリファイルから前記ポーリング最終宛先指示情報、及
び、必要に応じて含まれるポーリング中継宛先指示情報
を取得することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリシス
テムに関し、特に、公衆網に接続されたポーリング受信
元ファクシミリ装置から、前記公衆網に接続されると共
にネットワークに接続された第１のネットワークファク
シミリ装置に対して、ポーリング最終宛先指示情報、及
び、必要に応じてポーリング中継宛先指示情報を通知し
てポーリング中継を依頼する一方、前記第１のネットワ
ークファクシミリ装置が前記ポーリング最終宛先指示情
報により特定される前記ネットワーク上のネットワーク
端末にポーリング転送を要求し、その要求に応じた当該
ネットワーク端末から前記ネットワークを介して受信し
たファクシミリデータ、または、前記第１のネットワー
クファクシミリ装置が前記ポーリング中継宛先指示情報
により特定される前記ネットワーク上の第２のネットワ
ークファクシミリ装置に前記ポーリング最終宛先指示情
報を通知してポーリング中継を依頼し、前記第２のネッ
トワークファクシミリ装置が、前記ポーリング最終宛先
指示情報により特定される前記公衆網上のファクシミリ
装置にポーリング送信を要求し、その要求に応じて当該
ファクシミリ装置から送信されたファクシミリデータを
前記第２のネットワークファクシミリ装置が受信して前
記第１のネットワークファクシミリ装置に前記ネットワ
ークを介して送信したファクシミリデータを、前記第１
のネットワークファクシミリ装置が前記ポーリング受信
元ファクシミリ装置にポーリング送信するファクシミリ
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】インターネットに代表されるコンピュー
タネットワークを介した通信は、公衆網のみを介した従
来のファクシミリ通信等と異なり、通信の都度に通信料
が課金されることがなく、無料で行える利点がある。も
っとも、前記公衆網を介して最寄のインターネット接続
業者（プロバイダ）のサーバ装置にダイヤルアップ接続
してインターネットを介した通信を行う場合には、前記
公衆網を介する分の通信料は課金されるが、その通信料
は、市内通話料程度で済み、ネットワークを介した通信
の利点はほとんど損なわれない。

【０００３】一方、ファクシミリ通信の形態は、基本的
には、公衆網を介したファクシミリ装置間での通信であ
るが、ファクシミリ装置間の通信経路の一部または全部
としてインターネット等のネットワークを使用すること
で、通信料金の節減を図った新たなファクシミリ通信形
態が種々提案されている。

【０００４】具体的には、ＬＡＮインターフェース等の
ネットワーク用のインターフェースを備えたファクシミ
リ装置（ネットワークファクシミリ装置）を、ネットワ
ークに接続し、送信側のネットワークファクシミリ装置
で読み取った原稿画情報をネットワークを介して受信側
のネットワークファクシミリ装置で受信したり、送信側
のネットワークファクシミリ装置が他のネットワーク端
末からの送信依頼の画情報を電子メール等としてネット
ワークを介して受信して、ネットワークを介して中継先
のネットワークファクシミリ装置に転送し、その中継先
のネットワークファクシミリ装置が、転送されてきた画
情報に付帯して通知されたファックス番号に発呼して、
転送されてきた画情報を公衆網を介して送信したり、逆
に、公衆網を介してファクシミリ装置から中継依頼され
た画情報をネットワークファクシミリ装置が受信して、
受信した画情報に付帯した通知されたネットワーク上の
送信宛先に、当該受信した画情報を電子メール等として
ネットワークを介して送信し、送信宛先のネットワーク
ファクシミリ装置が受信したり、更に、そのネットワー
クファクシミリ装置が受信した画情報を最終的な配信宛
先のファクシミリ装置に公衆網を介して送信したりする
等のファクシミリ通信形態がある。

【０００５】また、ネットワークが介在するファクシミ
リ通信においても、公衆網を介した通常のポーリング送
受信と同様の通信を行える。

【０００６】具体的には、公衆網上のポーリング受信元
のファクシミリ装置が、ネットワークファクシミリ装置
に対して、ネットワーク上のメールアドレスや、ＩＰア
ドレス等のポーリング最終宛先の通知を伴ったポーリン
グ中継の要求を行い、その要求を受けたネットワークフ
ァクシミリ装置が、通知されたポーリング最終宛先によ
り特定されるネットワーク上のネットワーク端末にファ
クシミリデータのポーリング転送をＳＭＴＰに基づく電
子メール等により要求し、その要求に応じた当該ネット
ワーク端末からネットワークを介してＭＩＭＥ形式の電
子メール等として受信したファクシミリデータを、前記
ポーリング受信元ファクシミリ装置にポーリング送信す
ることができる。

【０００７】また、公衆網上のポーリング受信元のファ
クシミリ装置が、第１のネットワークファクシミリ装置
に対して、ネットワーク上のメールアドレスや、ＩＰア
ドレス等のポーリング中継宛先、及び、ポーリング最終
宛先（電話番号）の通知を伴ったポーリング中継の要求
を行い、その要求を受けた第１のネットワークファクシ
ミリ装置が、通知されたポーリング中継宛先により特定
される第２のネットワークファクシミリ装置にポーリン
グ最終宛先を内容として含むＳＭＴＰに基づく電子メー
ル等によりポーリング中継を依頼し、その第２のネット
ワークファクシミリ装置が、前記ポーリング最終宛先に
より特定される前記公衆網上のファクシミリ装置にポー
リング送信を要求し、その要求に応じた当該ファクシミ
リ装置から送信されたファクシミリデータを前記第２の
ネットワークファクシミリ装置が受信して前記ネットワ
ークを介して前記第１のネットワークファクシミリ装置
にＭＩＭＥ形式の電子メール等として転送して、前記第
１のネットワークファクシミリ装置が、その転送された
ファクシミリデータを、前記ポーリング受信元ファクシ
ミリ装置にポーリング送信することもできる。

【０００８】そのようなネットワークが介在するポーリ
ング送受信においては、ポーリング最終宛先や、ポーリ
ング中継宛先を指示するたの情報（ポーリング宛先指示
情報）を、公衆網上のポーリング受信元ファクシミリ装
置からのネットワークファクシミリ装置に通知する必要
がある。

【０００９】ネットワーク上であれば、ポーリング宛先
指示情報は、電子メールのヘッダの「Ｆｒｏｍ」フィー
ルドや、「Ｓｕｂｊｅｃｔ」フィールドに記述したり、
メール本文中に記述して、通知することができ、ポーリ
ング宛先指示情報の情報量が制限されてしまうような状
況にはなりにくい。

【００１０】一方、公衆網上でポーリング宛先指示情報
を通知する場合は、Ｇ３ファクシミリプロトコルの非標
準機能設定信号ＮＳＳ、送信端末識別信号ＴＳＩ、サブ
アドレス通知用信号ＳＵＢ等の制御信号のＦＩＦ（ファ
クシミリ情報フィールド）を使用して通知することはで
きる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしサブアドレス通
知用信号ＳＵＢ、及び、送信端末識別信号ＴＳＩは、Ｆ
ＩＦとして、２０オクテットまでという情報量の制限が
あるばかりでなく、使用できる文字種が数字やいくつか
の記号に限られていて、そのままではネットワーク上の
電子メールアドレスを直接表現することができないとい
う問題がある。また、非標準機能設定信号ＮＳＳは、１
フレーム２．５５秒という制限のために、用いることが
できるオクテット数は、サブアドレス通知用信号ＳＵＢ
や送信端末識別信号ＴＳＩよりは多いものの、やはり情
報量には制限がある。

【００１２】また、ポーリング中継を行うネットワーク
ファクシミリ装置が、サブアドレスと、ポーリング最終
宛先やポーリング中継宛先のアドレスとを対応させた変
換テーブルを持ち、ポーリング受信元ファクシミリ装置
がサブアドレスの番号でポーリング最終宛先やポーリン
グ中継宛先を指示する方法も考えられるが、その場合変
換テーブルの作成・維持が必要であるばかりでなく、直
接にはポーリング最終宛先やポーリング中継宛先を表現
していないサブアドレスの番号によりポーリング最終宛
先やポーリング中継宛先を指定する必要があるため、ポ
ーリング受信元ファクシミリ装置における操作性がよく
ないという問題がある。

【００１３】本発明は係る事情に鑑みてなされたもので
あり、ネットワークを介したポーリング通信時におい
て、公衆網上でのポーリング宛先指示情報の通知を情報
量及び情報内容の制限を受けることなく行うことができ
るファクシミリシステムを提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載のネットワークシステムは、公衆網に
接続されたポーリング受信元ファクシミリ装置から、前
記公衆網に接続されると共にネットワークに接続された
第１のネットワークファクシミリ装置に対して、ポーリ
ング最終宛先指示情報、及び、必要に応じてポーリング
中継宛先指示情報を通知してポーリング中継を依頼する
一方、前記第１のネットワークファクシミリ装置が前記
ポーリング最終宛先指示情報により特定される前記ネッ
トワーク上のネットワーク端末にポーリング転送を要求
し、その要求に応じた当該ネットワーク端末から前記ネ
ットワークを介して受信したファクシミリデータ、また
は、前記第１のネットワークファクシミリ装置が前記ポ
ーリング中継宛先指示情報により特定される前記ネット
ワーク上の第２のネットワークファクシミリ装置に前記
ポーリング最終宛先指示情報を通知してポーリング中継
を依頼し、前記第２のネットワークファクシミリ装置
が、前記ポーリング最終宛先指示情報により特定される
前記公衆網上のファクシミリ装置にポーリング送信を要
求し、その要求に応じて当該ファクシミリ装置から送信
されたファクシミリデータを前記第２のネットワークフ
ァクシミリ装置が受信して前記第１のネットワークファ
クシミリ装置に前記ネットワークを介して送信したファ
クシミリデータを、前記第１のネットワークファクシミ
リ装置が前記ポーリング受信元ファクシミリ装置にポー
リング送信するファクシミリシステムにおいて、前記ポ
ーリング受信元ファクシミリ装置は、ポーリング中継を
依頼する際に、前記ポーリング最終宛先指示情報、及
び、必要に応じてポーリング中継宛先指示情報を含む所
定形式のバイナリファイルを、所定のバイナリファイル
転送手順により、前記第１のネットワークファクシミリ
装置に送信するポーリング宛先指示情報通知手段を備え
る一方、前記第１のネットワークファクシミリ装置は、
前記ポーリング受信元ファクシミリ装置から前記所定の
バイナリファイル転送手順により送信されてくる前記所
定形式のバイナリファイルを受信するバイナリファイル
受信手段と、そのバイナリファイル受信手段が受信した
所定形式のバイナリファイルから前記ポーリング最終宛
先指示情報、及び、必要に応じて含まれるポーリング中
継宛先指示情報を取得するポーリング宛先指示情報取得
手段とを備えたことを特徴とする。

【００１５】請求項２記載のネットワークシステムは、
請求項１記載のファクシミリシステムにおいて、前記ポ
ーリング最終宛先指示情報及びポーリング中継宛先指示
情報は、前記所定形式のバイナリファイル中の、ヘッダ
情報の所定の情報要素として含められることを特徴とす
る。

【００１６】請求項３記載のネットワークシステムは、
請求項１記載のファクシミリシステムにおいて、前記ポ
ーリング最終宛先指示情報及びポーリング中継宛先指示
情報は、前記所定形式のバイナリファイル中の、本体部
属性情報要素として含められることを特徴とする。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態について詳細に説明する。

【００１８】先ず、図１に、本発明の実施の形態に係る
ファクシミリシステムを含む通信システムの構成を示
す。

【００１９】同図において、ネットワーク１は、ネット
ワークファクシミリ装置２、サーバ装置３、及び、パー
ソナルコンピュータ等のクライアント端末４ａ、４ｂを
ネットワーク端末として相互接続するＬＡＮ（ローカル
エリアネットワーク）５と、ネットワークファクシミリ
装置６、サーバ装置７、及び、パーソナルコンピュータ
等のクライアント端末８ａ、８ｂをネットワーク端末と
して相互接続するＬＡＮ９とが、ルータ１０及びルータ
１１を介してインターネット１２により相互接続されて
構成されている。

【００２０】ＬＡＮ５やＬＡＮ９上の各ネットワーク端
末は、物理・データリンク層としてイーサネットに対応
し、ネットワーク・トランスポート層としてＴＣＰ／Ｉ
Ｐプロトコルに対応し、ＳＭＴＰ（Ｓｉｍｐｌｅ Ｍａ
ｉｌ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）による通
常のテキストの電子メールの送受信や、ＭＩＭＥ（Ｍｕ
ｌｔｉｐｕｒｐｏｓｅ Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｍｅｓｓａ
ｇｅ Ｅｘｔｅｎｓｉｏｎｓ）による通常のテキスト以
外の画像、音声等のデータの送受信、ＦＴＰ（Ｆｉｌｅ
Ｔｒｎｓｆｅｒ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）によるファイル
の送受信等を行うことで、ＬＡＮ５、９、ルータ１０、
１１及びインターネット１２を介したデータの送受信を
行える。また、サーバ装置３または７は、それぞれＬＡ
Ｎ５または９におけるＰＯＰサーバやファイルサーバと
して動作し、ＰＯＰクライアントとしてのクライアント
端末４ａ、４ｂ、ネットワークファクシミリ装置２、ま
たは、クライアント端末８ａ、８ｂ、ネットワークファ
クシミリ装置６の各ネットワーク端末宛の電子メール
を、受信蓄積して、各ネットワーク端末に配信したり、
転送要求されたファイルをＦＴＰにより要求元に転送す
る。

【００２１】次に、本発明に係るネットワークファクシ
ミリ装置２の構成を図２に示す。なお、ネットワークフ
ァクシミリ装置６は、ネットワークファクシミリ装置２
と同一構成であり、また、ファクシミリ装置１４ａは、
ネットワークファクシミリ装置２と、ＬＡＮ通信制御部
２７を備えていない点のみ異なるものであり、ファクシ
ミリ装置１４ｂは、ファクシミリ装置１４ａと同一構成
であるため、ネットワークファクシミリ装置２の構成に
ついて以下説明することで、ネットワークファクシミリ
装置６、ファクシミリ装置１４ａ、及び、ファクシミリ
装置１４ｂの構成の説明については省略する。

【００２２】同２において、ネットワークファクシミリ
装置２は、ＣＰＵ２０、ＲＯＭ２１、ＲＡＭ２２、タイ
マ制御部２３、操作表示部２４、ハードディスク装置２
５、ＳＲＡＭ２６、ＬＡＮ通信制御部２７、プロッタ部
２８、スキャナ部２９、符号化復号化部３０、網制御部
３１、通信制御部３２、及び、システムバス３３により
構成されている。

【００２３】ここで、ＣＰＵ２０は、ＲＯＭ２１書き込
まれた制御プログラムに従って、ＲＡＭ２２を作業領域
として使用しながら、装置各部を制御するマイクロコン
ピュータである。

【００２４】ＲＯＭ２１は、前述したように、ＣＰＵ２
０が装置各部を制御するための制御プログラムが記憶さ
れているリードオンリメモリである。また、ＲＯＭ２１
には、キャラクタコードと、そのキャラクタコードに対
応するフォントデータとの対応テーブルであるフォント
テーブル２１ａが記憶されていて、ＣＰＵ２０は、文字
列を画像に変換する際には、フォントテーブル２１ａを
参照する。

【００２５】ＲＡＭ２２は、前述したようにＣＰＵ２０
の作業領域として使用されるランダムアクセスメモリで
ある。タイマ制御部２３は時間経過（日付を含む）のカ
ウントや、ＣＰＵ２０により設定された時間の経過を検
出してＣＰＵ２０に割込みにより通知する等の時間の制
御を行うものである。

【００２６】操作表示部２４は、図示していないが、送
信宛先のファックス番号等をユーザに入力させるための
テンキー、送信開始の指示入力を受けるためのスタート
キー、操作の中止の指示入力を受けるためのストップキ
ー、ワンタッチダイヤルキー、短縮ダイヤルキー等の各
種キーが配設されて、ユーザによる各種操作を受け入れ
ると共に、液晶表示装置等の表示器を備え、その表示器
にユーザに知らせるべき装置の動作状態や、各種メッセ
ージを表示するものである。

【００２７】ハードディスク装置２５は、スキャナ部２
９で読み取った画情報を、メモリ送信するために一時的
にファイルとして蓄積したり、受信した画情報を、プロ
ッタ部２８により記録するまでファイルとして一時的に
蓄積したり、ネットワーク１を介して送受信するデータ
を一時的にファイルとして蓄積したり、その他の各種デ
ータをファイルとして蓄積するためのものである。ＳＲ
ＡＭ２６は、図示しないバックアップ用回路によりバッ
クアップされたＲＡＭで、装置電源遮断時にも記憶内容
を保持すべき、装置動作に関連する設定情報や、ユーザ
パラメータを記憶するためのものである。

【００２８】ＬＡＮ通信制御部２７は、ＬＡＮ５に接続
され、物理・データリンク層としてイーサネットに対応
し、ネットワーク・トランスポート層としてＴＣＰ／Ｉ
Ｐプロトコルに対応していて、ＣＰＵ２０から渡される
データをＴＣＰ／ＩＰ上でネットワーク１に送信する一
方、ネットワーク１からＴＣＰ／ＩＰ上で受信したデー
タをＣＰＵ２０に渡す処理を行う。

【００２９】プロッタ部２８は、受信した画情報を、そ
の線密度に応じて記録出力したり、スキャナ部２９で読
み取った画情報を、その線密度に応じて記録出力（コピ
ー動作）するためのものである。スキャナ部２９は、
３．８５本／ｍｍ、７．７本／ｍｍ、１５．４本／ｍｍ
等の所定の読み取り線密度で原稿画像を読み取って画情
報を得るためのものである。

【００３０】符号化復号化部３０は、送信画情報を、Ｇ
３ファクシミリに適合する、ＭＨ符号化方式、ＭＲ符号
化方式、ＭＭＲ符号化方式等の所定の符号化方式で符号
化圧縮する一方、受信画情報をＭＨ符号化方式、ＭＲ符
号化方式、ＭＭＲ符号化方式等に対応する所定の復号化
方式で復号伸長するものである。

【００３１】網制御部３１は、公衆網１３に接続され
て、回線の直流ループの閉結・解放や、回線の極性反転
の検出、回線解放の検出、発信音の検出、ビジートーン
（話し中音）等のトーン信号の検出、呼出信号の検出等
の回線との接続制御や、ダイヤルパルスの生成を行うも
のである。

【００３２】通信制御部３２は、Ｇ３ファクシミリプロ
トコルに基づいてファクシミリ通信を制御すると共に、
Ｇ３ファクシミリモデム機能を備え、網制御部３１を介
した公衆網１３への送信データを変調する一方、網制御
部３１を介した公衆網１３からの受信信号を復調するも
のであり。Ｇ３ファクシミリプロトコルの拡張機能であ
るＢＦＴ（Ｂｉｎａｒｙ Ｆｉｌｅ Ｔｒａｎｓｆｅ
ｒ）にも対応している。また、通信制御部３２は、入力
されたダイヤル番号に対応したＤＴＭＦ信号の送出も行
う。システムバス３３は、上記装置各部がデータをやり
取りするための信号ラインである。

【００３３】以上の構成の本発明に係るネットワークフ
ァクシミリ装置２が接続されたネットワーク１における
ネットワークファクシミリ装置２、そのネットワークフ
ァクシミリ装置２と同一構成のネットワークファクシミ
リ装置６の一般的な使用形態について説明する。

【００３４】ここで、ネットワーク１において、ＬＡＮ
５側は、日本にあり、ＬＡＮ９側は米国にあるというよ
うに、互いに遠距離に位置しているとする。

【００３５】また、ネットワークファクシミリ装置２及
び６は、それぞれ世界規模の公衆網１３にも接続されて
いて、公衆網１３には、ＬＡＮ５側（日本）に位置する
ファクシミリ装置１４ａと、ＬＡＮ９側（米国）に位置
するファクシミリ装置１４ｂとが接続されているとす
る。

【００３６】そして、ＬＡＮ５側（日本）のファクシミ
リ装置１４ａや、ネットワークファクシミリ装置２や、
クライアント端末４ａ、４ｂから、ＬＡＮ９側（米国）
のファクシミリ装置１４ｂや、ネットワークファクシミ
リ装置６や、クライアント端末８ａ、８ｂへ画情報を送
信する場合、ファクシミリ装置１４ａから公衆網１３を
介して配信依頼された画情報や、ネットワークファクシ
ミリ装置２で直接読み取った画情報や、クライアント端
末４ａ、４ｂからＬＡＮ５を介して送信依頼された画情
報を、ＭＩＭＥに対応した形式でエンコードしたテキス
トデータを内容とする電子メールに変換してインターネ
ット１２を介してネットワークファクシミリ装置６に転
送し、そのネットワークファクシミリ装置６が、転送さ
れた電子メールの内容をデコードして得た画情報を、公
衆網１３を介して送信先のファクシミリ装置１４ｂに送
信したり、自装置において記録紙に記録したり、ＬＡＮ
９を介して配信先のクライアント端末８ａまたは８ｂに
配信したりすることで、無料または、市内通話料程度の
割安な通信料で、画情報を送受信できる。

【００３７】これは、ＬＡＮ５とＬＡＮ９とが同一国内
において互いに遠距離に位置している場合にも得られる
利点である。

【００３８】このように、ネットワーク１にネットワー
クファクシミリ装置２や６を接続することで、インター
ネット１２を介したファクシミリ通信や、公衆網１３を
介したファクシミリ通信における通信経路の一部をイン
ターネット１２でバイパスしたファクシミリ通信を行う
ことができる。

【００３９】しかし、公衆網１３上のファクシミリ装置
１４ａがポーリング受信元ファクシミリ装置となって、
ネットワーク１を介したポーリング通信を行うファクシ
ミリシステムにおいて、従来は、公衆網１３上でのポー
リング宛先指示情報の通知の際に、Ｇ３ファクシミリプ
ロトコルにおける制御信号のＦＩＦの情報量や情報内容
の制限により、ポーリング宛先指示情報の情報量や情報
内容が制限を受けていた。

【００４０】そこで、本実施の形態では、ネットワーク
１を介したポーリング通信を行うファクシミリシステム
において、公衆網１３上でのポーリング宛先指示情報の
通知の際に、ポーリング宛先指示情報の情報量や情報内
容が制限されないようにする。

【００４１】そのための具体的なファクシミリシステム
の構成及び処理手順について、以下、第１、第２、及
び、第３実施形態に分けて説明する。

【００４２】先ず、第１実施形態について説明する。

【００４３】図３に第１実施形態に係るファクシミリシ
ステムの模式構成を示す。

【００４４】同図において、ポーリング受信元のファク
シミリ装置１４ａは、公衆網１３を介してポーリング中
継宛先１としてのネットワークファクシミリ装置２にポ
ーリング中継を要求すると共に、ポーリング最終宛先と
なるサーバ装置７のネットワーク１におけるメールアド
レスを通知し、ネットワークファクシミリ装置２は、そ
の通知されたメールアドレスにネットワーク１を介して
ファクシミリデータのポーリング転送を要求し、サーバ
装置７は、その要求に応答してファクシミリデータをネ
ットワークファクシミリ装置２にネットワーク１を介し
て転送し、ネットワークファクシミリ装置２がその転送
されたファクシミリデータをポーリング受信元のファク
シミリ装置１４ａにポーリング送信する。

【００４５】その場合のポーリング受信元のファクシミ
リ装置１４ａにおけるポーリング受信処理手順につい
て、図４を参照して説明する。

【００４６】同図において、ファクシミリ装置１４ａの
ＣＰＵ２０は、操作表示部２４からポーリング中継宛先
の電話番号（この場合ネットワークファクシミリ装置２
の公衆網１３における加入者番号である）の入力がある
かを監視し（判断１０１のＮｏループ）、入力があった
場合は（判断１０１のＹｅｓ）、更に、ポーリング宛先
指示情報の入力があるかを監視する（判断１０２のＮｏ
ループ）。判断１０２で入力されるポーリング宛先指示
情報は、この第１実施形態では、図７に示すように、ポ
ーリング中継宛先１（この場合ネットワークファクシミ
リ装置２）の電話番号（オプション）と、ポーリング最
終宛先（この場合サーバ装置７）のメールアドレスであ
る。なお、ポーリング中継宛先１の電話番号は、第１実
施形態に係るポーリング通信において必須の情報ではな
いが、オプションとしてポーリング宛先指定情報中に含
めることができる。また、ポーリング中継宛先１の電話
番号は、判断１０１で入力されたものをそのまま利用す
ることができる。また、ポーリング最終宛先としては、
ＩＰアドレスも適用可能であるが、本実施の形態では、
メールアドレスであるとする。

【００４７】判断１０２において、ポーリング宛先指示
情報が入力されると（判断１０２のＹｅｓ）、更に、ポ
ーリング中継先への発呼の開始を指示するスタートキー
が押下されるかを監視し（判断１０３のＮｏループ）、
押下されると（判断１０３のＹｅｓ）、判断１０１で入
力されたポーリング中継宛先１のネットワークファクシ
ミリ装置２の電話番号に公衆網１３を介して発呼し、ポ
ーリング宛先指示情報送信処理を行って（処理１０
５）、判断１０２で入力された、図７に示す内容のポー
リング宛先指示情報を送信する。そして、ポーリング受
信処理を行って（処理１０６）、ポーリング中継宛先１
のネットワークファクシミリ装置２からファクシミリデ
ータをポーリング受信する。なお、ポーリング宛先指示
情報送信処理（処理１０５）、及び、ポーリング受信処
理（処理１０６）については、後述する。

【００４８】一方、ネットワークファクシミリ装置２で
は、ポーリング受信元のファクシミリ装置１４ａにおけ
る図４のポーリング受信処理手順に対応して、図５に示
すポーリング中継処理手順を行う。なお、ネットワーク
ファクシミリ装置２は、ポーリング中継のみを行うもの
ではないが、本実施の形態においては、ポーリング中継
以外の通信処理は、直接関係がないため、説明を省略す
る。

【００４９】さて、図５において、ネットワークファク
シミリ装置２のＣＰＵ２０は、網制御部３１の状態を監
視することで、着信があるかを監視し（判断２０１のＮ
ｏループ）、着信があると（判断２０１のＹｅｓ）、ポ
ーリング宛先指示情報受信処理を行う（処理２０２）。

【００５０】ここで、ネットワークファクシミリ装置２
おけるポーリング宛先指示情報受信処理（処理２０２）
と、ファクシミリ装置１４ａにおけるポーリング宛先指
示情報送信処理（処理１０５）とについて、図６を参照
して併せて説明する。

【００５１】図６において、発呼側が、ポーリング受信
元のファクシミリ装置１４ａに対応し、着呼側がポーリ
ング中継宛先としてのネットワークファクシミリ装置２
に対応している。そして、発呼側のフェーズＦ１ないし
Ｆ９が、ポーリング宛先指示情報送信処理（処理１０
５）に対応し、着呼側のフェーズＦ１ないしＦ９が、ポ
ーリング宛先指示情報受信処理（処理２０２）に対応し
ている。

【００５２】同図において、発呼側のファクシミリ装置
１４ａは、着呼側のネットワークファクシミリ装置２に
発呼して回線が確立されると、発呼トーンＣＮＧで呼を
指示し（フェーズＦ１）、着呼側が被呼局識別信号ＣＥ
Ｄで呼に応答する（フェーズＦ２）。

【００５３】そして、着呼側からのディジタル識別信号
ＤＩＳ（ｂiｔ５３ ＯＮ）に対して（フェーズＦ
３）、発呼側は、最初のディジタル送信命令信号ＤＣＳ
（ｂiｔ５３ ＯＮ）により、Ｇファクシミリプロトコ
ルの拡張機能であるＢＦＴ（Ｂｉｎａｒｙ Ｆｉｌｅ
Ｔｒａｎｓｆｅｒ）送信を指定する（フェーズＦ４）。
なお、フェーズＦ３においては必要に応じて被呼端末識
別信号ＣＳＩが送出され、フェーズＦ４においては必要
に応じて送信端末識別信号ＴＳＩが送出される。

【００５４】さて、発呼側のファクシミリ装置１４ａ
は、フェーズＦ４でＢＦＴ送信を指示した後、トレーニ
ングチェック信号ＴＣＦによりモデムトレーニングを行
い（フェーズＦ５）、着呼側からの受信準備確認信号Ｃ
ＦＲの受信を待って（フェーズＦ６）、ＢＦＴデータを
送信する（フェーズＦ７）。

【００５５】発呼側のファクシミリ装置１４ａは、フェ
ーズＦ７で送信するＢＦＴデータに、判断１０２で入力
されたポーリング宛先指示情報を含ませて送信すること
で、着呼側のネットワークファクシミリ装置２に、図７
に示した内容のポーリング宛先指示情報を通知する。

【００５６】ＢＦＴデータに含まれるポーリング宛先指
示情報は、具体的には、図８に示すように、ＢＦＴデー
タのヘッダ情報の「ｐｒｉｖａｔｅ−ｕｓｅ」情報要
素、または、本体属性情報の「ｄａｔａ−ｆｉｌｅ−ｃ
ｏｎｔｅｎｔ」情報要素に埋め込まれる。「ｐｒｉｖａ
ｔｅ−ｕｓｅ」情報要素や「ｄａｔａ−ｆｉｌｅ−ｃｏ
ｎｔｅｎｔ」情報要素は、ＡＮＹという型のため、自由
度が高く、内容を記述することができる。なお、その場
合、ＢＦＴには、数多くの属性があるため、例えばファ
イル名を「ｆｉｌｅｎａｍｅ」属性として、作成者を
「ｉｄｅｎｔｉｔｙ−ｏｆ−ｃｒｅａｔｏｒ」属性とし
て送信することもでき、その他、作成日時等をも付加情
報として送信することができ、種々の管理情報として使
用することもできる。

【００５７】このようにポーリング宛先指示情報を、Ｇ
３ファクシミリプロトコルの、メッセージ伝送手順（フ
ェーズＣ）上にいてやりとりされる、基本的にオクテッ
ト数に制限がないＢＦＴデータとして送受信すること
で、ポーリング宛先指示情報の情報量や情報内容が制限
されることがなく、数多くの情報を伝えることができ
る。

【００５８】フェーズＦ７でポーリング宛先指示情報の
ＢＦＴデータを発呼側のファクシミリ装置１４ａから着
呼側のネットワークファクシミリ装置２に送信した後
は、発呼側がＰＰＳ−ＥＯＭを送出し（フェーズＦ
８）、着呼側がメッセージ確認信号ＭＣＦを送出して
（フェーズＦ９）、発呼側のファクシミリ装置１４ａに
おけるポーリング宛先指示情報送信処理（処理１０
５）、及び、着呼側のネットワークファクシミリ装置２
におけるポーリング宛先指示情報受信処理（処理２０
２）が完了する。なお、発呼側のファクシミリ装置１４
ａと、着呼側のネットワークファクシミリ装置２との間
に確立された回線は、この段階では、まだ、解放されて
いない。

【００５９】図５に戻って、着呼側のネットワークファ
クシミリ装置２においては、処理２０２でポーリング宛
先指示情報を含むＢＦＴデータを受信すると、その受信
したＢＦＴデータのヘッダ情報の「ｐｒｉｖａｔｅ−ｕ
ｓｅ」情報要素、または、本体属性情報の「ｄａｔａ−
ｆｉｌｅ−ｃｏｎｔｅｎｔ」情報要素に埋め込まれたポ
ーリング最終宛先のメールアドレス（この場合サーバ装
置７のメールアドレス）を読み出す（処理２０３）。

【００６０】これにより、ポーリング受信元のファクシ
ミリ装置１４ａから、ポーリング中継宛先のネットワー
クファクシミリ装置２に、ポーリング宛先指示情報をＢ
ＦＴデータにより通知できたことになる。

【００６１】以後は、ポーリング送信要求の電子メール
をＳＭＴＰによりサーバ装置７のメールアドレス宛に送
信する（処理２０４）。そのポーリング送信要求の電子
メールは、ポーリング送信要求の旨がメールヘッダまた
はメール本分中に含まれ、また、ポーリング送信要求元
のネットワークファクシミリ装置２のメールアドレス
が、メールヘッダの「Ｆｒｏｍ」フィールド等に含まれ
ている。

【００６２】そして、ポーリング要求したファクシミリ
データの電子メールを受信するかを監視する（判断２０
５のＮｏループ）。処理２０４で送信された電子メール
を受信したサーバ装置７がポーリング要求されたファク
シミリデータをＢＡＳＥ６４でエンコードしてＭＩＭＥ
形式の電子メールに変換してネットワークファクシミリ
装置２のメールアドレス宛に送信すると、判断２０５が
Ｙｅｓとなって、ネットワークファクシミリ装置２は、
サーバ装置７から受信したＭＩＭＥ形式の電子メールを
ＢＡＳＥ６４でデコードして、ポーリング要求したファ
クシミリデータを取り出し（処理２０６）、ポーリング
送信処理（処理２０７）により、ポーリング受信元のフ
ァクシミリ装置１４ａに送信する。

【００６３】ここで、ネットワークファクシミリ装置２
におけるポーリング送信処理（処理２０７）と、ファク
シミリ装置１４ａにおける、ポーリング受信処理（処理
１０６）とについて、図６を参照して併せて説明する。

【００６４】図６において、ポーリング送信処理（処理
２０７）及びポーリング受信処理（処理１０６）は、フ
ェーズＦ７までのポーリング宛先指示情報送受信処理に
引き続いて行われるもので、着呼側のネットワークファ
クシミリ装置２が、フェーズＦ７から、Ｔ２（６±１
秒）以上Ｔ１（３５±５）以下経過後に、ディジタル識
別信号ＤＩＳ（ｂiｔ９ ＯＮ）を送出すると（フェー
ズＦ１０）、発呼側のファクシミリ装置１４ａが、ディ
ジタル送信命令信号ＤＴＣにより、ポーリング受信を指
定する（フェーズＦ１１）。着呼側は、それを受けてデ
ィジタル送信命令信号ＤＣＳを送出し（フェーズＦ１
２）、トレーニングチェック信号ＴＣＦによりモデムト
レーニングを行い（フェーズＦ１３）、発呼側からの受
信準備確認信号ＣＦＲの受信を待って（フェーズＦ１
４）、サーバ装置７から転送されたファクシミリデータ
を発呼側にポーリング送信し、発呼側のファクシミリ装
置１４ａが受信する（フェーズＦ１５）。

【００６５】そして、着呼側がＰＰＳ−ＥＯＰを送出し
（フェーズＦ１６）、発呼側がメッセージ確認信号ＭＣ
Ｆを送出して（フェーズＦ１７）、最後に着呼側が切断
命令信号ＤＣＮを送出して（フェーズ１８）、回線が解
放され、本発明に係るポーリング送受信シーケンスが完
了する。

【００６６】次に第２実施形態について説明する。

【００６７】図９に第２実施形態に係るファクシミリシ
ステムの模式構成を示す。

【００６８】同図において、ポーリング受信元のファク
シミリ装置１４ａは、公衆網１３を介してポーリング中
継宛先１としてのネットワークファクシミリ装置２にポ
ーリング中継を要求すると共に、ポーリング中継宛先２
となるネットワークファクシミリ装置６のネットワーク
１におけるメールアドレス、及び、ポーリング最終宛先
となるファクシミリ装置１４ｂの電話番号を通知し、ネ
ットワークファクシミリ装置２は、その通知されたネッ
トワークファクシミリ装置６のメールアドレスにネット
ワーク１を介してファクシミリデータのポーリング転送
を要求すると共に、ポーリング最終宛先の電話番号を通
知し、ネットワークファクシミリ装置６は、その要求に
応答してファクシミリデータを、ポーリング最終宛先の
ファクシミリ装置１４ｂからポーリング受信して、ネッ
トワークファクシミリ装置２にネットワーク１を介して
転送し、ネットワークファクシミリ装置２がその転送さ
れたファクシミリデータをポーリング受信元のファクシ
ミリ装置１４ａにポーリング送信する。

【００６９】その場合のポーリング受信元のファクシミ
リ装置１４ａにおけるポーリング受信処理手順は、既に
説明した第１実施形態に係る図４に示した手順と同一で
ある。ただし、判断１０２で入力されるポーリング宛先
指示情報は、この第２実施形態では、図１２（ａ）に示
すように、ポーリング中継宛先１（この場合ネットワー
クファクシミリ装置２）の電話番号（オプション）と、
ポーリング中継宛先２（この場合ネットワークファクシ
ミリ装置６）のメールアドレスと、ポーリング最終宛先
（この場合ファクシミリ装置１４ｂ）の電話番号であ
る。なお、ポーリング中継宛先１の電話番号は、第２実
施形態に係るポーリング通信において必須の情報ではな
いが、オプションとしてポーリング宛先指定情報中に含
めることができる。また、ポーリング中継宛先１の電話
番号は、判断１０１で入力されたものをそのまま利用す
ることができる。また、ポーリング中継宛先２として
は、ＩＰアドレスも適用可能であるが、本実施の形態で
は、メールアドレスであるとする。

【００７０】一方、ネットワークファクシミリ装置２で
は、ポーリング受信元のファクシミリ装置１４ａにおけ
る図４のポーリング受信処理手順に対応して、図１０に
示すポーリング中継処理手順を行う。なお、ネットワー
クファクシミリ装置２は、ポーリング中継のみを行うも
のではないが、本実施の形態においては、ポーリング中
継以外の通信処理は、直接関係がないため、説明を省略
する。

【００７１】さて、図１０において、ネットワークファ
クシミリ装置２のＣＰＵ２０は、網制御部３１の状態を
監視することで、着信があるかを監視し（判断３０１の
Ｎｏループ）、着信があると（判断３０１のＹｅｓ）、
ポーリング宛先指示情報受信処理を行う（処理３０
２）。

【００７２】ここで、ネットワークファクシミリ装置２
おけるポーリング宛先指示情報受信処理（処理２０２）
と、ファクシミリ装置１４ａにおけるポーリング宛先指
示情報送信処理（処理１０５）は、既に説明した、図６
のフェーズＦ１ないしＦ９である。

【００７３】これにより、ポーリング中継宛先２やポー
リング最終宛先についてのポーリング宛先指示情報を、
Ｇ３ファクシミリプロトコルの、メッセージ伝送手順
（フェーズＣ）上においてやりとりされる、基本的にオ
クテット数に制限がないＢＦＴデータとして送受信する
ことで、ポーリング宛先指示情報の情報量や情報内容が
制限されることがなく、数多くの情報を伝えることがで
きる。

【００７４】そして、着呼側のネットワークファクシミ
リ装置２においては、処理３０２でポーリング宛先指示
情報を含むＢＦＴデータを受信すると、その受信したＢ
ＦＴデータのヘッダ情報の「ｐｒｉｖａｔｅ−ｕｓｅ」
情報要素、または、本体属性情報の「ｄａｔａ−ｆｉｌ
ｅ−ｃｏｎｔｅｎｔ」情報要素に埋め込まれたポーリン
グ中継宛先２（この場合ネットワークファクシミリ装置
６）、及び、ポーリング最終宛先のメールアドレス（こ
の場合ファクシミリ装置１４ａの電話番号）を読み出す
（処理３０３）。

【００７５】これにより、ポーリング受信元のファクシ
ミリ装置１４ａから、ネットワークファクシミリ装置２
に対して、ポーリング中継宛先２やポーリング最終宛先
についてのポーリング宛先指示情報を、ＢＦＴデータに
より通知できたことになる。

【００７６】以後は、ポーリング送信要求の電子メール
をＳＭＴＰによりネットワークファクシミリ装置ファク
シミリ装置６のメールアドレス宛に送信する（処理３０
４）。そのポーリング送信要求電子メールには、図１２
（ｂ）に示すように、少なくとも、ポーリング最終宛先
のファクシミリ装置１４ｂの電話番号がメールヘッダの
「Ｒｅｐｌｙ−ｔｏ」フィールド等に含まれると共に、
ポーリング送信要求の旨がメールヘッダまたはメール本
分中に含まれ、また、ポーリング送信要求元のネットワ
ークファクシミリ装置２のメールアドレスが、メールヘ
ッダの「Ｆｒｏｍ」フィールド等に含まれている。ま
た、オプションとして、ポーリング中継宛先２のネット
ワークファクシミリ装置６自身のメールアドレスを含め
てもよい。

【００７７】そして、ポーリング要求したファクシミリ
データの電子メールを受信するかを監視する（判断３０
５のＮｏループ）。処理３０４でネットワークファクシ
ミリ装置２から送信された電子メールを受信したネット
ワークファクシミリ装置６は、図１１に示す一般的な公
衆網１３を介したポーリング送受信手順により、ポーリ
ング最終宛先のファクシミリ装置１４ｂから、ポーリン
グ要求されたファクシミリデータを受信する。

【００７８】図１１において、発呼側は、ポーリング中
継宛先２としてのネットワークファクシミリ装置６に対
応し、着信側は、ポーリング最終宛先としてのファクシ
ミリ装置１４ｂに対応している。

【００７９】同図において、発呼側のネットワークファ
クシミリ装置６は、着呼側のファクシミリ装置１４ｂに
発呼して回線が確立されると、発呼トーンＣＮＧで呼を
指示し（フェーズＦ２０）、着呼側が被呼局識別信号Ｃ
ＥＤで呼に応答する（フェーズＦ２）。

【００８０】そして、着呼側からのディジタル識別信号
ＤＩＳに対して（フェーズＦ３）、発呼側は、ディジタ
ル送信命令信号ＤＴＣにより、ポーリング受信を指定す
る（フェーズＦ２３）。着信側は、それを受けてディジ
タル送信命令信号ＤＣＳを送出し（フェーズＦ２４）す
る。なお、フェーズＦ２２においては必要に応じて被呼
端末識別信号ＣＳＩが送出され、フェーズＦ２３におい
ては必要に応じて発呼端末識別信号ＣＩＧが送出され、
フェーズＦ２４においては必要に応じて送信端末識別信
号ＴＳＩが送出される。

【００８１】そして、着呼側は、トレーニングチェック
信号ＴＣＦによりモデムトレーニングを行い（フェーズ
Ｆ２５）、発呼側からの受信準備確認信号ＣＦＲの受信
を待って（フェーズＦ６）、着呼側のファクシミリ装置
１４ｂがファクシミリデータをポーリング送信し、発呼
側のネットワークファクシミリ装置６が受信する（フェ
ーズＦ２７）。

【００８２】そして、着呼側がＰＰＳ−ＥＯＰを送出し
（フェーズＦ２８）、発呼側がメッセージ確認信号ＭＣ
Ｆを送出して（フェーズＦ２９）、最後に着呼側が切断
命令信号ＤＣＮを送出して（フェーズ３０）、回線が解
放され、ポーリング送受信シーケンスが完了する。

【００８３】ポーリング中継宛先２としてのネットワー
クファクシミリ装置６が、そのようにしてポーリング最
終宛先のファクシミリ装置１４ｂから受信したファクシ
ミリデータを、ＢＡＳＥ６４でエンコードしてＭＩＭＥ
形式の電子メールに変換してネットワークファクシミリ
装置２のメールアドレス宛に送信すると、図１０の判断
３０５がＹｅｓとなって、ネットワークファクシミリ装
置２は、ネットワークファクシミリ装置６から受信した
ＭＩＭＥ形式の電子メールをＢＡＳＥ６４でデコードし
て、ポーリング要求したファクシミリデータを取り出し
（処理２０６）、ポーリング送信処理（処理３０７）に
より、ポーリング受信元のファクシミリ装置１４ａに送
信する。

【００８４】ここで、ネットワークファクシミリ装置２
におけるポーリング送信処理（処理３０７）と、ファク
シミリ装置１４ａにおける、ポーリング受信処理（処理
１０６）とは、第１実施形態において既に説明した図６
における、フェーズＦ１０ないしＦ１８までの処理であ
る。

【００８５】次に、第３実施形態について説明する。

【００８６】図１３に第３実施形態に係るファクシミリ
システムの模式構成を示す。

【００８７】同図において、ポーリング受信元のファク
シミリ装置１４ａは、公衆網１３に接続されたファクシ
ミリ装置１４ａと同一構成の図示しない、ポーリング中
継宛先１としてのファクシミリ装置１４ｃに公衆網１３
を介してポーリング中継を要求すると共に、ポーリング
中継宛先２となるネットワークファクシミリ装置２の電
話番号、及び、ポーリング最終宛先となるサーバ装置７
のメールアドレスを通知し、ファクシミリ装置１４ｃ
は、その通知されたネットワークファクシミリ装置２の
電話番号に発呼してファクシミリデータのポーリング転
送を要求すると共に、ポーリング最終宛先のメールアド
レスを通知し、ネットワークファクシミリ装置２は、そ
の要求に応答して、ポーリング最終宛先のサーバ装置７
からファクシミリデータをポーリング受信して、ポーリ
ング中継宛先１のファクシミリ装置１４ｃに公衆網１３
を介してポーリング送信し、受信したファクシミリデー
タをファクシミリ装置１４ｃが、更に、ポーリング受信
元のファクシミリ装置１４ａにポーリング送信する。

【００８８】その場合のポーリング受信元のファクシミ
リ装置１４ａにおけるポーリング受信処理手順は、既に
説明した第１実施形態に係る図４に示した手順と同一で
ある。ただし、判断１０１で入力されるポーリング中継
宛先の電話番号は、ファクシミリ装置１４ｃの電話番号
であり、判断１０２で入力されるポーリング宛先指示情
報は、この第３実施形態では、図１４（ａ）に示すよう
に、ポーリング中継宛先１（この場合ファクシミリ装置
１４ｃ）の電話番号（オプション）と、ポーリング中継
宛先２（この場合ネットワークファクシミリ装置２）の
電話番号と、ポーリング最終宛先（この場合サーバ装置
７）のメールアドレスである。なお、ポーリング中継宛
先１の電話番号は、第３実施形態に係るポーリング通信
において必須の情報ではないが、オプションとしてポー
リング宛先指定情報中に含めることができる。また、ポ
ーリング中継宛先１の電話番号は、判断１０１で入力さ
れたものをそのまま利用することができる。また、ポー
リング最終宛先としては、ＩＰアドレスも適用可能であ
るが、本実施の形態では、メールアドレスであるとす
る。

【００８９】そして、ポーリング中継宛先１としてのフ
ァクシミリ装置１４ｃは、図６の通信シーケンスのフェ
ーズＦ１ないしＦ９により、ＢＦＴデータとして、ポー
リング中継先２の電話番号と、ポーリング最終宛先のメ
ールアドレスとをポーリング宛先指示情報として、ポー
リング受信元のファクシミリ装置１４ａから通知され
る。

【００９０】そして、ファクシミリ装置１４ｃは、受信
した、図１４（ｂ）に示すポーリング宛先指示情報、す
なわち、ポーリング中継宛先２（この場合ネットワーク
ファクシミリ装置２）の電話番号（オプション）と、ポ
ーリング最終宛先（この場合サーバ装置７）のメールア
ドレスとを、図６の通信シーケンスのフェーズＦ１ない
しＦ９により、ＢＦＴデータとして、ネットワークファ
クシミリ装置２に送信し、ネットワークファクシミリ装
置２が受信する。

【００９１】その場合のネットワークファクシミリ装置
２にけるポーリング中継処理は、図５に示した第１実施
形態に係るポーリング中継処理と同様であり、サーバ装
置７にポーリング転送を要求して、その要求に応じたサ
ーバ装置７から転送されたファクシミリデータを、図６
の通信シーケンスのフェーズＦ１０ないしＦ１８により
ファクシミリ装置１４ｃにポーリング送信し、ファクシ
ミリ装置１４ｃがポーリング受信する。そして、更に、
ファクシミリ装置１４ｃは、そのポーリング受信したフ
ァクシミリデータを、ファクシミリ装置１４ａにポーリ
ング送信し、ファクシミリ装置１４ａがポーリング受信
する。

【００９２】このような第３実施形態に係るファクシミ
リシステムにおいても、ポーリング受信元のファクシミ
リ装置１４ａとポーリング中継宛先１のファクシミリ装
置１４ｃとの間でのポーリング宛先指示情報の通知を、
ＢＦＴデータにより行え、情報量の制限や、情報内容の
制限を受けないで済む。

【００９３】また、ポーリング受信元のファクシミリ装
置１４ａが、ポーリング中継宛先１のファクシミリ装置
１４ｃ、ポーリング中継宛先２のネットワークファクシ
ミリ装置２、及び、ポーリング中継宛先３のネットワー
クファクシミリ装置６を中継してファクシミリ装置１４
ｂからファクシミリデータをポーリング受信するような
ファクシミリシステムも考えられるが、そのようなファ
クシミリシステムにおいても、第３実施形態と同様にポ
ーリング受信元のファクシミリ装置１４ａとポーリング
中継宛先１のファクシミリ装置１４ｃとの間でのポーリ
ング宛先指示情報の通知を、ＢＦＴデータにより行え、
情報量の制限や、情報内容の制限を受けないで済む。

【００９４】なお、以上説明した実施の形態において
は、ポーリング中継宛先１または２となるネットワーク
ファクシミリ装置２に対して、ポーリング中継宛先を、
ポーリング最終宛先と共に通知する必要が有る場合があ
ったが、ポーリング中継宛先１または２となるネットワ
ークファクシミリ装置２に対して、ポーリング最終宛先
のみ通知する一方、ネットワーク２が、多くの中継経路
テーブルを持ち、ポーリング最終宛先までの最適な経路
を選択して、ポーリング中継を行うこともでき、その場
合、ポーリング中継宛先指示情報の情報量を減らすこと
ができる。

【００９５】また、以上説明した実施の形態に係るファ
クシミリシステムにおいてポーリング送受信されるファ
クシミリデータが、画情報であることを前提に説明した
が、本発明は、それに限らず、ＢＦＴによりバイナリデ
ータをポーリング送受信する場合にも同様に適用可能な
ものであり、ポーリング送受信されるファクシミリデー
タの内容によって限定されるものではない。

【００９６】また、以上説明した本実施の形態において
は、ポーリング送受信に係るファクシミリデータを電子
メールによりネットワーク１内で転送する場合を例に説
明したが、本発明は、それに限らず、電子メール以外の
データ形式で転送する場合にも同様に適用可能なもので
ある。

【００９７】また、以上説明した実施の形態において
は、本発明を、インターネット１２を含むネットワーク
１に接続されたネットワークファクシミリ装置２を含む
ファクシミリシステムに適用したが、本発明は、ネット
ワークの規模や、ネットワークにおけるデータ転送プロ
トコルにより限定されるものではなく、その他のネット
ワークにネットワークファクシミリ装置２が接続される
場合でも同様に適用可能なものである。

【００９８】

【発明の効果】請求項１に係る発明によれば、前記ポー
リング受信元ファクシミリ装置は、前記前記ポーリング
最終宛先指示情報、及び、必要に応じてポーリング中継
宛先指示情報を、前記所定形式のバイナリファイルとし
て、前記第１のネットワークファクシミリ装置に送信す
る一方、その第１のネットワークファクシミリ装置は、
前記ポーリング受信元ファクシミリ装置から受信した前
記所定形式のバイナリファイルから、前記ポーリング最
終宛先指示情報、及び、必要に応じて含まれるポーリン
グ中継宛先指示情報を取得することができるため、公衆
網上でのポーリング宛先指示情報の通知を、情報量及び
情報内容の制限を受けることなく行うことが可能となる
効果が得られる。

【００９９】請求項２に係る発明によれば、前記前記ポ
ーリング最終宛先指示情報、及び、必要に応じてポーリ
ング中継宛先指示情報を、前記所定形式のバイナリファ
イル中の、ヘッダ情報の所定の情報要素として含めるた
め、公衆網上でのポーリング宛先指示情報の通知を、情
報量及び情報内容の制限を受けることなく行うことが可
能となる効果が得られる。

【０１００】請求項３に係る発明によれば、前記前記ポ
ーリング最終宛先指示情報、及び、必要に応じてポーリ
ング中継宛先指示情報を、前記所定形式のバイナリファ
イル中の、本体部属性情報要素として含めるため、公衆
網上でのポーリング宛先指示情報の通知を、情報量及び
情報内容の制限を受けることなく行うことが可能となる
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るファクシミリシステ
ムを含む通信システムの構成を示す図である。

【図２】本発明の実施の形態に係るファクシミリシステ
ムを構成するネットワークファクシミリ装置及びファク
シミリ装置のブロック構成を示す図である。

【図３】第１実施形態に係るファクシミリシステムの構
成を示す図である。

【図４】ポーリング受信元ファクシミリ装置におけるポ
ーリング受信処理手順を示すフローチャートである。

【図５】ポーリング中継宛先のネットワークファクシミ
リ装置におけるポーリング中継処理手順を示すフローチ
ャートである。

【図６】ＢＦＴデータの送受信シーケンス及びそれに続
くポーリング送受信シーケンスを示す図である。

【図７】第１実施形態に係るポーリング宛先指定情報に
ついて示す図である。

【図８】ＢＦＴデータの構成について示す図である。

【図９】第２実施形態に係るファクシミリシステムの構
成を示す図である。

【図１０】ポーリング中継宛先のネットワークファクシ
ミリ装置における第２実施形態に係るポーリング中継処
理手順を示すフローチャートである。

【図１１】一般的なポーリング送受信シーケンスについ
て示す図である。

【図１２】第２実施形態に係るポーリング宛先指定情報
について示す図である。

【図１３】第３実施形態に係るファクシミリシステムの
構成を示す図である。

【図１４】第３実施形態に係るポーリング宛先指定情報
について示す図である。

【符号の説明】

１ ネットワーク ２、６ ネットワークファクシミリ装置 ３、７ サーバ装置 ４ａ、４ｂ、８ａ、８ｃ クライアント端末 ５、９ ＬＡＮ １０、１１ ルータ １２ インターネット １３ 公衆網 １４ａ、１４ｂ ファクシミリ装置 ２０ ＣＰＵ ２１ ＲＯＭ ２２ ＲＡＭ ２３ タイマ制御部 ２４ 操作表示部 ２５ ハードディスク装置 ２６ ＳＲＡＭ ２７ ＬＡＮ通信制御部 ２８ プロッタ部 ２９ スキャナ部 ３０ 符号化復号化部 ３１ 網制御部 ３２ 通信制御部 ３３ システムバス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 公衆網に接続されたポーリング受信元フ
   ァクシミリ装置から、前記公衆網に接続されると共にネ
   ットワークに接続された第１のネットワークファクシミ
   リ装置に対して、ポーリング最終宛先指示情報、及び、
   必要に応じてポーリング中継宛先指示情報を通知してポ
   ーリング中継を依頼する一方、前記第１のネットワーク
   ファクシミリ装置が前記ポーリング最終宛先指示情報に
   より特定される前記ネットワーク上のネットワーク端末
   にポーリング転送を要求し、その要求に応じた当該ネッ
   トワーク端末から前記ネットワークを介して受信したフ
   ァクシミリデータ、または、前記第１のネットワークフ
   ァクシミリ装置が前記ポーリング中継宛先指示情報によ
   り特定される前記ネットワーク上の第２のネットワーク
   ファクシミリ装置に前記ポーリング最終宛先指示情報を
   通知してポーリング中継を依頼し、前記第２のネットワ
   ークファクシミリ装置が、前記ポーリング最終宛先指示
   情報により特定される前記公衆網上のファクシミリ装置
   にポーリング送信を要求し、その要求に応じて当該ファ
   クシミリ装置から送信されたファクシミリデータを前記
   第２のネットワークファクシミリ装置が受信して前記第
   １のネットワークファクシミリ装置に前記ネットワーク
   を介して送信したファクシミリデータを、前記第１のネ
   ットワークファクシミリ装置が前記ポーリング受信元フ
   ァクシミリ装置にポーリング送信するファクシミリシス
   テムにおいて、 前記ポーリング受信元ファクシミリ装置は、ポーリング
   中継を依頼する際に、前記ポーリング最終宛先指示情
   報、及び、必要に応じてポーリング中継宛先指示情報を
   含む所定形式のバイナリファイルを、所定のバイナリフ
   ァイル転送手順により、前記第１のネットワークファク
   シミリ装置に送信するポーリング宛先指示情報通知手段
   を備える一方、前記第１のネットワークファクシミリ装
   置は、前記ポーリング受信元ファクシミリ装置から前記
   所定のバイナリファイル転送手順により送信されてくる
   前記所定形式のバイナリファイルを受信するバイナリフ
   ァイル受信手段と、そのバイナリファイル受信手段が受
   信した所定形式のバイナリファイルから前記ポーリング
   最終宛先指示情報、及び、必要に応じて含まれるポーリ
   ング中継宛先指示情報を取得するポーリング宛先指示情
   報取得手段とを備えたことを特徴とするファクシミリシ
   ステム。
2. 【請求項２】 前記ポーリング最終宛先指示情報及びポ
   ーリング中継宛先指示情報は、前記所定形式のバイナリ
   ファイル中の、ヘッダ情報の所定の情報要素として含め
   られることを特徴とする請求項１記載のファクシミリシ
   ステム。
3. 【請求項３】 前記ポーリング最終宛先指示情報及びポ
   ーリング中継宛先指示情報は、前記所定形式のバイナリ
   ファイル中の、本体部属性情報要素として含められるこ
   とを特徴とする請求項１記載のファクシミリシステム。