JPH11195895A

JPH11195895A - 搬送部材

Info

Publication number: JPH11195895A
Application number: JP9369328A
Authority: JP
Inventors: Takaki Hanaguruma; 隆紀花車; Susumu Kado; 進嘉戸
Original assignee: Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Current assignee: Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Priority date: 1997-12-27
Filing date: 1997-12-27
Publication date: 1999-07-21

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な構造で各製品を確実に固定することが
できる搬送部材を提供する。【解決手段】板状のキャリアベース１２と、キャリア
ベース１２の片面に積層されて取り付けられるガイド板
１６と、ガイド板１６に形成された所定形状の収容孔２
０を有する。収容孔２０の内側には、収容孔２０の内周
面から収容孔２０の内側に突出しキャリアベース１２に
対して略平行方向に弾性変形する押さえ部３０が位置す
る。キャリアベース１２とガイド板１６は金属製で、押
さえ部３０は、ガイド板１６を打ち抜いて一体に形成さ
れたバネ部２８を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、小型の電子部品
等を複数個保持して移動させる搬送部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子部品等の小型の製品を複数個
保持する搬送部材として、２層又はこれ以上の金属板を
貼り合わせて作られていたものがあった。例えば、図４
に示すように、この搬送部材１は、キャリアベース２、
中板３、上板４が三層に積層され、上板４、中板３に、
保持する製品の形よりわずかに大きい収容孔５が互いに
連通して設けられている。収容孔５の内側にはキャリア
ベース２が露出し、収容孔５の内周面とキャリアベース
２で囲まれた凹状の空間が、収容部６として形成されて
いる。そして、上板４と中板３には、円状の透孔７が各
々貫通して設けられている。

【０００３】この搬送部材１の使用方法は、各収容部６
に所定形状の製品を入れる。そして、製造装置や搬送装
置等に搬送部材１をセットし、その製品表面に型番を付
ける等、所定の加工が施される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、製品は収容部６に置かれているだけなので、各製造
装置あるいは手作業による搬送途中で、製品が落下した
り傾いたりすることがあった。また、製品の製造時に製
品を固定する押さえ機構が、別に必要とされる場合もあ
った。そして、収容孔５が大き過ぎると各製造装置で製
品検知に際して認識エラーを引き起こすことがあり、逆
に製品が小さく収容孔５も小さいと、各製造装置の動作
誤差があり、正確な位置で印刷やその他の作業ができな
い場合があった。

【０００５】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みてなされたもので、簡単な構造で各製品を確実に固定
することができる搬送部材を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、板状のキャ
リアベースと、上記キャリアベースの片面に積層されて
取り付けられるガイド板と、上記ガイド板に形成された
所定形状の収容孔と、上記収容孔の内側に設けられ収容
孔の内周面から上記収容孔の内側に突出し上記キャリア
ベースに対して略平行方向に弾性変形する押さえ部が設
けられている搬送部材である。上記キャリアベースと上
記ガイド板は金属製で、上記押さえ部は上記ガイド板を
打ち抜いて一体に形成されたバネ部を有する。バネ部の
形状は、蛇行したもの等何でも良い。上記ガイド板は、
キャリアベースに積層される中板と、上記中板に積層さ
れる上板で形成され、キャリアベースと合わせて３層構
造でも良い。そして上記上板には上記収容孔が形成さ
れ、上記中板には上記押さえ部が設けられている。

【０００７】この発明の搬送部材には、上記収容孔の内
周面と上記収容孔内に露出された上記キャリアベースと
で囲まれた凹状の収容部が形成され、この収容部に所定
形状の製品を入れる。このとき、この製品の一対の側面
部は上記押さえ部と上記押さえ部に対向する上記収容孔
の内周面とに当接し、上記押さえ部にはこの製品のほう
へ押圧する弾性力が生じるため、製品は確実に保持され
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。図１〜図３は、この発明
の一実施形態の搬送部材１０を示すもので、この搬送部
材１０は、金属板であるキャリアベース１２、中板１
４、上板１６が３層に積層されて設けられている。

【０００９】上板１６には、搬送する製品１８がわずか
なゆとりを有して嵌合可能な収容孔２０が、２列でほぼ
等間隔で形成されている。そして収容孔２０の底部のキ
ャリアベース１２には、製造装置による製品のレーザー
検出穴である複数個の透孔２１が、各収容孔２０の中央
部に位置して形成されている。そして、中板１４に対向
する上板１６の面には、後述する中板１４のバネ部２８
が位置する部分に、バネ部２８が円滑に動くように表面
がわずかに削られた凹部がハーフエッチングにより施さ
れている。さらに、バネ部２８が常に水平となるよう
に、ハーフエッチングが施されずにバネ部２８またはそ
の延長部分に当接する図示しない凸部も、上板１４の一
部に残されている。

【００１０】さらに、後述するバネ部２８に対面する位
置の上板１４には、各々２個の透孔２２が形成されてい
る。この透孔２２は、可動部であるバネ部２８のゴミを
ブロー等で吹き飛ばすためのものである。さらに、透孔
２２間の収容孔２０側には、１個の透孔２３が上板１４
に形成されている。

【００１１】中板１４は、図２に示すように、上板１６
の収容孔２０に連通する収容孔２４が形成され、収容孔
２４には後述するバネ部２８が位置する透孔２６が収容
孔２４に連通して設けられている。透孔２６の内側に
は、収容孔２４と反対側の部分から収容孔２４へ向かっ
て蛇行して伸びるバネ部２８が設けられ、バネ部２８の
先端部には収容孔２４内にわずかに突出する当接部３０
が設けられている。当接部３０の先端部分は、収容孔２
４の長手方向に対してほぼ平行な辺を有する矩形に形成
され、当接部３０の中央には透孔３２が形成されてい
る。当接部３０を透孔２６側に押すと、バネ部２８は中
板１４に対して平行方向に弾性変形する。

【００１２】キャリアベース１２の中央部には、図示し
ない複数個の透孔が所定間隔で設けられ、機械による搬
送に用いられる。そして、中板１４に対向するキャリア
ベース１２の面には、中板１４のバネ部２８が位置する
部分に、上板１６と同様のハーフエッチングが必要に応
じて施され、さらに、このハーフエッチングが施されな
い凸部も、当接部３０に接する部分で有している。

【００１３】次にこの実施形態の搬送部材１０の製造法
方について説明する。まず、キャリアベース１２、中板
１４、上板１６を、各々プレス等で打ち抜いて形成す
る。さらに、中板１４の透孔２６、バネ部２８、当接部
３０、透孔３２等の部分をエッチングにより形成するた
め、レジストを印刷しエッチングする。また、その他の
部材の透孔等もエッチングにより形成する。キャリアベ
ース１２、上板１６には、所定の個所にハーフエッチン
グを施すため、さらにレジストを印刷し、ハーフエチン
グを行う。

【００１４】この後、キャリアベース１２、中板１４、
上板１６を積層し、スポット溶接等で一体に取り付け
る。上板１６の収容孔２０と中板１４の収容孔２４は一
致して連通し、収容孔２０，２４の内周面と収容孔２
０，２４内の露出されたキャリアベース１２とで囲まれ
た凹状の収容部３４が形成される。収容部３４の内側に
は、中板１４に設けられた当接部３０が突出している。

【００１５】次にこの実施形態の搬送部材１０の動作に
ついて説明する。まず、所定形状の小型の電子部品等の
製品１８を、収容部３４の内側に差し込む。このとき、
例えば製品１８の一方の側縁部１８ａが下方に位置する
ように製品１８を傾けながら、製品の側縁部１８ａを当
接部３０の先端部に当接させる。次に製品１８を水平に
なるまで揺動させながら、他方の側縁部１８ｂを、当接
部３０に対向する収容部３４内周面内側に入れる。この
ときバネ部２８は弾性変形され、当接部３０は製品１８
側に押圧され、製品１８は当接部３０と当接部３０に対
向する収容部３４の内側面に挟持され、確実に保持され
る。

【００１６】また、製品１８を収容部３４から取り上げ
る場合は、先ず、透孔２３，３２にテーパ状のピンを刺
す。すると、図３に示すように、透孔２３，３２はわず
かにずれて位置し、ピンを刺すことにより、当接部３０
が透孔３２とともに透孔２３側に寄せられ、当接部３０
が収容部３０から退避する。これにより、製品１８の保
持が解除され、製品１８が容易に取り出される。

【００１７】この実施形態の搬送部材１０によれば、簡
単な構造で複数の製品１８を確実に保持するため、各製
造装置あるいは手作業によるの搬送途中で製品１８が落
下したり傾いたりすることがなく、安定に搬送等の作業
を行うことができる。さらに、製品１８の着脱操作は、
当接部３０に製品１８を押しつけてバネ部２８を弾性変
形させるだけなので、簡単で工数がかからないものであ
る。また、製品１８は確実に搬送部材１０に保持されて
いるため製品１８の製造時に押さえ機構を必要とせず、
製造装置の効率が向上する。さらに、製品１８を入れる
収容孔２０，２４は比較的大きめに作ることができるた
め、各製造装置の動作精度が問題とならなくなった。ま
た、中板１４の材質や厚さ、バネ部２８の幅等を変える
ることにより、種々のバネ強度を自由に設定することが
できる。

【００１８】なお、この発明の搬送部材は、上記実施形
態に限定されるものではなく、三層構造以外に二層構造
等でも良い。また、バネ部は別体のものでも良く、各透
孔の形状等は適宜設定可能である。

【００１９】

【発明の効果】この発明の搬送部材は、細かい製品を確
実に保持し落下や傾きを防ぎ、しかも取り外しの操作も
簡単なものである。また、構造が簡単であり、きわめて
薄い構造に形成することができ、この搬送部材とも製品
を別の個所に移動させることもでき、この搬送部材自体
の搬送も容易なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態の搬送部材の斜視図であ
る。

【図２】この実施形態の搬送部材のバネ部を示す正面図
である。

【図３】この実施形態の使用状態を示す正面図である。

【図４】従来の技術の搬送部材の斜視図である。

【符号の説明】

１０搬送部材１２キャリアベース１４中板１６上板２０，２４収容孔２１，２２，２３，２６，３２透孔２８バネ部３０当接部３４収容部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】板状のキャリアベースと、上記キャリ
アベースの片面に積層されて取り付けられるガイド板
と、上記ガイド板に形成された所定形状の収容孔と、上
記収容孔の内側に設けられ収容孔の内周面から上記収容
孔の内側に突出し上記キャリアベースに対して略平行方
向に弾性変形する押さえ部が設けられ、上記収容孔の内
周面と上記収容孔内に露出された上記キャリアベースと
で形成される凹状の収容部に所定形状の部品を入れ、こ
の部品の一対の側面部が上記押さえ部と上記押さえ部に
対向する上記収容孔の内周面とに挟持され保持されるこ
とを特徴とする搬送部材。
【請求項２】上記ガイド板は金属製で、上記押さえ
部は上記ガイド板を打ち抜いて一体に形成されたバネ部
を有することを特徴とする請求項１記載の搬送部材。
【請求項３】上記ガイド板は、キャリアベースに積
層される中板と、上記中板に積層される上板で形成さ
れ、上記上板には上記収容孔が形成され、上記中板には
上記押さえ部が設けられていることを特徴とする請求項
１記載の搬送部材。