JPH11195519A - 磁気インピーダンス効果素子 - Google Patents

磁気インピーダンス効果素子

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JPH11195519A
JPH11195519A JP9361518A JP36151897A JPH11195519A JP H11195519 A JPH11195519 A JP H11195519A JP 9361518 A JP9361518 A JP 9361518A JP 36151897 A JP36151897 A JP 36151897A JP H11195519 A JPH11195519 A JP H11195519A
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magnetic
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alloy
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JP9361518A
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Yutaka Naito
豊 内藤
Teruo Bito
輝夫 尾藤
Takashi Hatauchi
隆史 畑内
Teruhiro Makino
彰宏 牧野
Takeshi Masumoto
健 増本
Akihisa Inoue
明久 井上
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    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
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    • H01F1/147Alloys characterised by their composition
    • H01F1/153Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals
    • H01F1/15308Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals based on Fe/Ni

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、磁界検知素子として優れた特性を
有し、高い軟磁気特性と飽和磁束密度を兼備するMI素
子を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、Fe、Co、Niのうちの、
1種または2種以上の金属元素と、Zr、Nb、Ta、
Hf、Mo、Ti、Vのうちの1種または2種以上から
なる金属元素と、Bを含む組成を有し、非晶質相と粒径
50nm以下の微細結晶相とを主体としてなる合金から
なり、交流電流を印加するとき、インピーダンスが外部
磁界に依存して変化することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Fe、Co、Ni
のうちの1種または2種以上を含み、非晶質相と結晶質
相の混合組織の合金を用いた磁気インピーダンス効果素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の情報機器、計測機器、制御機器な
どの急速な発展に伴って、従来の磁束検出型のものより
更に小型、高感度かつ高速応答性の磁界検知素子が求め
られ、磁気インピーダンス効果(Magneto-Impedance Ef
fect)を有する素子(磁気インピーダンス効果素子、以
下「MI素子」と記す)が注目されるようになってきて
いる。
【0003】磁気インピーダンス効果とは、例えば図1
2に示す閉回路において、ワイヤ状またはリボン状の磁
性体Miに電源EacからMHz帯域の交流電流Iacを印
加し、この状態で磁性体Miの長さ方向に外部磁界Hex
を印加すると、外部磁界Hexが数ガウス程度の微弱磁界
であっても、磁性体Miの両端に素材固有のインピーダ
ンスによる電圧Emiが発生し、その振幅が外部磁界Hex
の強度に対応して数十%の範囲で変化する、すなわちイ
ンピーダンス変化を起こす現象をいう。
【0004】この磁気インピーダンス効果を有する素子
(MI素子)は、素子の長さ方向の外部磁界に感応する
ので、例えば磁界センサとして用いる場合などにおい
て、従来のコイル巻き磁心を用いた磁束検出型の磁界検
知素子などと異なり、センサヘッドの長さを1mm程度
以下としても磁界検出感度が劣化せず、10-5 Oe程
度の高分解 能を有する微弱磁界センサが得られるばか
りでなく、数MHz以上の励磁が可能であるため、20
0MHz〜300MHzの高周波磁界が振幅変調のキャ
リアとして使用でき、従って磁界センサの遮断周波数を
10MHz以上に設定することが容易であることなどか
ら、新しい超小型磁気ヘッドや微弱磁界検出器としての
応用が期待されている。この種の磁気インピーダンス効
果を有する素材としては、従来からFe-Si-B系、例
えばFe78Si913の非晶質リボンや、Fe-Co-S
i-B系、例えば(Fe6Co9472.5Si12.515の非
晶質ワイヤ(毛利佳年雄ほか、「磁気−インピーダンス
(MI)素子」、電気学会マグネティックス研究会資料
vol.1,MAG-94,No.75-84,P27-36,1994年発行)が報告さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のFe-
Si-B系やFe-Co-Si-B系の素材をMI素子とし
て使用するに際してはそれぞれ問題があった。すなわ
ち、図13に示すように、正負の印加磁界(Oe)に対
する出力電圧Emi(mV)を測定するとき、曲線aで示
すFe-Si-B系は磁界検出感度が低く、増幅倍率を1
00倍程度と高くする必要があり、ノイズの混入などの
ため高感度の磁界検知素子を得ることが困難である。ま
た曲線bで示すFe-Co-Si-B系は、 図13に示す
ように感度は十分に高いが、印加磁界が例えば−2 O
e〜+2 Oe程度の微弱磁界の範囲内では、感度がき
わめて急峻に立ち上がるため、この間での定量性が得ら
れず微弱磁界検知素子としては使用困難であった。ま
た、絶対値で2 Oeを越える磁界帯域において使用可
能ではあるが、約2 Oe程度のバイアス磁界を印加す
る必要があり、バイアス磁界を印加するためにコイルを
設置し、ある程度の電流を流す必要があった。
【0006】本発明者らは、実用的特性の優れた磁界検
知素子を探索中に、ある種のFe、Co、Ni系合金
が、軟磁気特性を有し、しかも磁界検知素子として好適
な磁気インピーダンス効果を有することを見い出して本
発明に到達した。従って本発明の課題は、優れた軟磁気
特性と磁界検知素子として優れた特性を兼備するMI素
子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、Fe、Co、Niのうちの1種または2
種以上を含み、非晶質相と平均結晶粒径50nm以下の
微細結晶相を主体としてなる合金からなり、交流電流を
印加するとき、インピーダンスが外部磁界に依存して変
化するインピーダンス効果素子であることを特徴とす
る。また、前記の前記インピーダンス効果素子は、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、Wのうちの1
種または2種以上からなる金属元素と、Bを含む組成を
有することを特徴とするものでも良い。
【0008】本発明において、前記合金が下記の組成式
で表されることを特徴とするものでも良い。 (Fe
1-a-bCoaNibcxy ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
o、Wのうちの1種または2種以上を示し、組成比を示
すa、b、c、x、yは、0≦a+b≦0.1、75原子%≦c
≦93原子%、0.5≦x≦18原子%、4原子%≦y≦
9原子%である。
【0009】本発明において前記合金が下記の組成式で
表されることを特徴とするものでも良い。 (Fe
1-a-bCoaNibcxyz ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
o、Wのうちの1種または2種以上を示し、XはSi、
Al、Ge、Gaのうちの1種又は2種以上であり、組
成比を示すa、b、c、x、y、zは、0≦a+b≦0.1、7
5原子%≦c≦93原子%、0.5≦x≦18原子%、4
原子%≦y≦9原子%、z≦4原子%である。
【0010】本発明において前記合金が下記の組成式で
表されることを特徴とするものでも良い。 (Fe
1-a-bCoaNibcxyd ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
o、Wのうちの1種または2種以上を示し、TはCu、
Ag、Au、Pd、Ptのうちの1種または2種以上で
あり、組成比を示すa、b、c、x、y、dは、0≦a+b≦
0.1、75原子%≦c≦93原子%、0.5≦x≦18原
子%、4原子%≦y≦9原子%、d≦4.5原子%であ
る。
【0011】本発明において前記合金が下記の組成式で
表されることを特徴とするものでも良い。 (Fe
1-a-bCoaNibcxydz ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
o、Wのうちの1種または2種以上を示し、TはCu、
Ag、Au、Pd、Ptのうちの1種または2種以上、
XはSi、Al、Ge、Gaのうちの1種または2種以
上であり、組成比を示すa、b、c、x、y、d、zは、0≦a
+b≦0.1、75原子%≦c≦93原子%、0.5≦x≦
18原子%、4原子%≦y≦9原子%、d≦4.5原子
%、z≦4原子%である。更に先に記載の磁気インピー
ダンス効果素子を構成する合金にCr,Ru,Rh,I
rなどの白金族元素の少なくとも1種または2種以上を
合計で5原子%以下添加してなることを特徴とするもの
でも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の磁気インピーダンス効果
素子(MI素子)を構成する合金は、基本的に下記の組
成を有し、交流電流を印加するとき、インピーダンスが
外部磁界に依存して変化するものである。本発明のMI
素子を構成する合金は、Fe、Co、Niのうちの、1
種または2種以上の金属元素と、Zr、Nb、Ta、H
f、Mo、Ti、Vのうちの1種または2種以上からな
る金属元素と、Bを含む組成を有するもので、非晶質相
と粒径50nm以下の微細微細結晶相とを主体としてな
る合金である。
【0013】ここで前記の合金は以下の組成式で表され
るものでも良い。 (Fe1-a-bCoaNibcxy (Fe1-a-bCoaNibcxyz (Fe1-a-bCoaNibcxyd (Fe1-a-bCoaNibcxydXz ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
o、Wのうちの1種または2種以上を示し、TはCu、
Ag、Au、Pd、Ptのうちの1種または2種以上、
XはSi、Al、Ge、Gaのうちの1種または2種以
上であり、組成比を示すa、b、c、x、y、d、zは、0≦a
+b≦0.1、75原子%≦c≦93原子%、0.5≦x≦
18原子%、4原子%≦y≦9原子%、d≦4.5原子
%、z≦4原子%である。
【0014】本発明のMI素子を作成する際には、前記
の組成になるように原料を混合したものをアーク溶解な
どの手段で溶解してから急冷し、非晶質を主体とするも
のを得た後で、この非晶質合金に対して組織の一部ある
いは大部分を結晶化するための熱処理を施して線状体あ
るいは薄帯として得ることができる。結晶化のための熱
処理を行う温度は用いる組成系において若干異なるが、
概ね、400〜700℃の間の温度である。この範囲の
温度で熱処理がなされることで非晶質相の中の一部が結
晶化し、非晶質相と微細な結晶粒の混合した組織が得ら
れ、MI素子が得られる。
【0015】前記の合金は、例えばこれを用いてリボン
形試料を作成し、概略を図12に示した測定回路に磁性
体Miとして挿入し、3MHzの交流電流Iacを印加し
た状態で試料Miの長さ方向に外部磁界Hexを印加する
と、例えば前記式の組成を有するMI素子について図5
〜図11に示すように、磁界ゼロを中心に正負磁界の絶
対値に依存して正負方向にほぼ対称的にかつ直線的に出
力電圧(Eme)、すなわちインピーダンスが変化(上
昇)し、直線性の良好な磁気インピーダンス効果を有す
るものである。
【0016】これらの式の組成を有するMI素子は、従
来から磁気インピーダンス効果を有することが知られて
いる非晶質合金、即ち、図13に示した曲線aで示すF
78Si1913、および曲線bで示す(Fe6Co94
72.5Si12.515 と比較すると、曲線aで示す試料よ
り感度が高く、これを用いた磁界検知回路の増幅率を低
減することができるのでノイズを抑制することができ、
一方、微弱磁界の範囲内(−2 Oe〜+2 Oe)で曲
線bで示す試料より立ち上がりが緩やかであるので定量
性が良好となり、また、正負磁界に関して感度の対称性
及び直線性がよいので、これを用いた磁界検知回路の回
路構成が容易となる。このため本発明のMI素子は、磁
界検知素子として好適に使用できるものであることがわ
かる。
【0017】次に、本発明のMI素子に用いることがで
きる合金の組成限定について以下に詳しく説明する。 「組成限定理由」本発明組成系において、主成分である
FeとCoとNiは、磁性を担う元素であり、高い飽和
磁束密度と優れた軟磁気特性を得るために重要である。
【0018】これらの組成の軟磁性合金においては、F
eとCoとNiの添加量の合計を示すcの値は、93原
子%以下である。これは、cが93原子%を超えると液
体急冷法によって非晶質単相を得ることが困難になり、
この結果、熱処理してから得られる合金の組織が不均一
になって高い透磁率が得られないためである。また、飽
和磁束密度10kG以上を得るためには、cが75原子
%以上であることがより好ましいのでcの範囲を75〜
93原子%とした。またFeの一部は、磁歪等の調整の
ため にCoもしくはNiで置換してもよく、この場
合、好ましくはFeの10%、さらに好ましくは5%以
下とするのがよい。この範囲外であると透磁率が劣化す
る。従って前記組成式においてCoとNiの組成比a、b
は、0≦a+b≦0.1の範囲が好ましく、0≦a+b≦0.
05の範囲がより好ましい。
【0019】また、Bには、軟磁性合金の非晶質形成能
を高める効果、結晶組織の粗大化を防ぐ効果、および熱
処理工程において磁気特性に悪影響を及ぼす化合物相の
生成を抑制する効果があると考えられる。また、本来、
α-Feに対してZr、Hf、Nbはほとんど固溶しな
いが、合金の全 体を急冷して非晶質化することで、Z
r、Hf、Nbを過飽和に固溶させ、この後に施す熱処
理によりこれら元素の固溶量を調節して一部結晶化し、
微細結晶相として析出させることで、得られる軟磁性合
金の軟磁気特性を向上させ、合金薄帯の磁歪を小さくで
きる。また、微結晶相を析出させ、その微結晶相の結晶
粒の粗大化を抑制するには、結晶粒成長の障害となり得
る非晶質相を粒界に残存させることが必要であると考え
られる。
【0020】さらに、この粒界非晶質相は、熱処理温度
の上昇によってα−Feから排出されるZr、Hf、N
b等のM元素を固溶することで軟磁気特性を劣化させる
Fe-M系化合物の生成を抑制すると考えられる。よっ
て、Fe-Zr(Hf,Nb)系の合金にBを添加するこ
とが重要となる。Bの添加量を示すXが、0.5原子%を
下回る場合、粒界の非晶質相が不安定となるため、十分
な添加効果が得られない。また、Bの添加量を示すXが
18原子%を超えると、B-M系およびFe-B系におい
て、ホウ化物の生成傾向が強くなり、この結果、微細結
晶組織を得るための熱処理条件が制約され、良好な軟磁
気特性が得られなくなる。このように適切な量のBを添
加することで析出する微細結晶相の平均結晶粒径を少な
くとも50nm以下、より好ましくは30nm以下に調
整することができる。
【0021】また、非晶質相を得やすくするためには非
晶質形成能の特に高いZr、Hf、Nbのいずれかを含
むことが好ましく、Zr,Hf,Nbの一部は他の4A
〜6A族元素のうちの非晶質形成能の高いTi,V,T
a,Mo,Wのいずれかの元素と置換することができ
る。こうしたM元素は、比較的遅い拡散種であり、M元
素の添加は、微細結晶核の成長速度を小さくする効果、
非晶質形成能を持つと考えられ、組織の微細化に有効で
ある。しかし、M元素の添加量を示すyが4原子%を下
回る値になると、核成長速度を小さくする効果が失わ
れ、この結果、結晶粒径が粗大化し良好な軟磁性が得ら
れない。Fe-Hf-B系合金の場合、Hf=5原子%で
の平均結晶粒径は13nmであるのに対してHf=3原
子%では39nmと粗大化することが本発明者らの実験
で確認されている。他方、M元素の添加量を示すyが9
原子%を超えると、M-B系またはFe-M系の化合物の
生成 傾向が大きくなり、良好な特性が得られない他、
液体急冷後の薄帯状合金が脆化し、所定のコア形状等に
加工することが困難となる。よって、yの範囲を4〜9
原子%とした。
【0022】これらの元素の中でもNbとMoとWは、
酸化物の生成自由エネルギーの絶対値が小さく、熱的に
安定であり、製造時に酸化しずらいものである。よっ
て、これらの元素を添加している場合は製造条件が容易
で安価に製造することができ、また、製造コストの面で
も有利である。これらの元素を添加して前記軟磁性合金
を製造する場合に、具体的には、溶湯を急冷する際に使
用するるつぼのノズルの先端部に、不活性ガスを部分的
に供給しつつ大気中で製造もしくは大気中の雰囲気で製
造することができる。
【0023】また、Si,Al,Ge,Gaのうち、1
種または2種以上の元素Xを4原子%以下含有すること
が好ましい。これらは半金属元素として知られるもので
あるが、これらの半金属元素はFeを主成分とするbc
c相(体心立方晶の相)に固溶する。それらの元素の含
有量が4原子%を超えると磁歪が大きくなるか、飽和磁
束密度が低下するか、透磁率が低下するので好ましくな
い。これらの元素は、軟磁性合金の電気抵抗を上昇さ
せ、鉄損を低下させる効果があるが、Alは特にその効
果が大きい。またGe,Gaは結晶粒径を微細化させる
効果がある。従ってSi,Al,Ge,Gaのうち、A
l,Ge,Gaは添加した効果が特に大きく、Al,G
e,Gaの単独添加もしくはAlとGe、AlとGa、
GeとGa、AlとGeとGaの複合添加とすることが
より好ましい。
【0024】更に、Cu,Ag,Au,Pd,Ptの1
種または2種以上の元素Tを4.5原 子%以下含有させ
ると、軟磁気特性が改善される。Cu等のように、Fe
と固溶しない元素を微量添加することにより、組成が揺
らぎ、Cuが結晶化の初期段階にクラスターを形成し、
相対的にFeリッチな領域が生じ、α−Feの核生成頻
度を増加させることができる。また、結晶化温度を示差
熱分析法により測定したところ、上記Cu,Ag等の元
素の添加は結晶化温度をやや低めるようである。これ
は、これらの添加により非晶質が不均一となり、その結
果、非晶質の安定性が低下したことに起因すると考えら
れる。不均一な非晶質相が結晶化する場合、部分的に結
晶化しやすい領域が多数でき不均一核生成するため、得
られる組成が微細結晶粒組織となると考えられる。以上
の観点からこれらの元素以外の元素でも結晶化温度を低
下させる元素には、同様の効果が期待できる。
【0025】尚、これらの元素以外でも耐食性を改善す
るために、Cr,Ru,Rh,Irなどの白金族元素を
添加することも可能である。これらの元素は、5原子%
よりも多く添加すると、飽和磁束密度の劣化が著しくな
るため、添加量は5原子%以下に抑える必要がある。ま
た、他に、前述の組成に加え、必要に応じてY,La,
Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Zn,Cd,I
n,Sn,Pb,As,Sb,Bi,Se,Te,L
i,Be,Mg,Ca,Sr,Ba等の元素を添加する
ことで得られる軟磁性合金の磁歪を調整することもでき
る。その他、前記組成系の軟磁性合金において、H、
N、O、S等の不可避的不純物については所望の特性が
劣化しない程度に含有していても本発明で用いる軟磁性
合金の組成と同一とみなすことができるのは勿論であ
る。
【0026】ところで、本発明の合金組成物を用いてM
I素子線条を製造するには、例えば特開平4−3233
51号公報に記載されているような流体冷却法や単ロー
ルを用いた急冷法を利用することもできる。流体冷却法
は基本的には、前記の合金組成物を溶融し、溶融物を冷
却液層中に連続的に噴出して線状に冷却固化させる方法
である。更に具体的には、冷却液層を噴流とする方法
(噴流法)と遠心力で保持する方法(遠心法)と、実施
例で示す溶液引き出し紡糸法とがある。
【0027】このうち噴流法は、概略を図1に示すよう
に、先ず冷却液受槽5中の冷却液Lを冷却液加圧ポンプ
に6より加圧し、冷却器7により所定の温度に冷却した
後、液体加圧タンク10により所定の圧力に加圧する。
次に、加圧された冷却液Lを、冷却液体噴出ノズル1に
より所定の速度で噴出させて噴流8を形成し、この噴流
8は冷却液受槽5に循環させる。一方、前述した合金組
成物12は、加熱炉11で溶融し、溶融合金噴出装置2
に送り、アルゴンガス圧によりこの溶融合金噴出装置2
から噴出させる。噴出した溶融合金流9は、前述の冷却
液体噴出ノズル1から噴出された冷却液の噴流8によっ
て急速に冷却固化され、MI素子線条3となる。得られ
たMI素子線条3は、巻き取り機4によって巻き取られ
る。
【0028】遠心法は、図2に示すように、原料の合金
組成物をルツボ21の送入口31からアルゴンガスによ
り送入し、これを加熱炉25で加熱溶融する。この間、
図示しない駆動モーターにより回転ドラム26を所定の
回転速度に回転しておく。次いで冷却液Lを冷却液供給
管30から回転ドラム26の内側に供給し、遠心力によ
り冷却液層28を形成する。次にルツボ21の先端ノズ
ル22を下降して冷却液層28の液面に接近させると共
にルツボ21内を加圧し、溶融組成物24を冷却液層2
8の液面に向かって噴出させる。ルツボ21の内部に
は、原料の酸化を防ぐため、絶えず不活性ガスを送入
し、不活性雰囲気に保つ。冷却液層28の液面に向かっ
て噴出された合金は冷却固化されMI素子線条33とな
り、噴出方向と回転ドラム26の回転方向および遠心力
の合力により冷却液層28の中を進み、回転ドラム26
の内壁に沿って順次巻き重ねられる。紡糸終了後に管3
0の先端を冷却液層28中に挿入し、冷却液を吸引排出
する。その後、回転ドラム26を停止し、回転ドラム2
6の内壁に集積したMI素子線条33を取り出す。
【0029】また、単ロールを用いた急冷法は、例え
ば、図3に示すように回転している鋼製あるいは銅製な
どの金属ロール40上に置かれたノズル41により溶融
金属42をArガスなどの不活性ガスの圧力を適宜加え
て金属ロール40上に噴出させて急冷して薄帯43を得
る方法である。ここで得られた薄帯43はMI素子の設
計仕様により所望の幅と長さに切断し、使用しても良
い。
【0030】本発明のMI素子は軟磁性であって、一般
のMI素子と同様に合金成形物の長さ方向の磁界変化に
感応する。従ってこの合金を用いて磁気センサヘッドの
コイルを作成すると、このコイルは通電電流で円周方向
に励磁され、ヘッドの長さ方向の磁界による反磁界は非
常に小さい。このため、従来のフラックスゲートセンサ
など高感度磁束検出型の磁気センサに比べ、ヘッド長を
大幅に短縮することができ、しかも数十〜100%/O
eのインピーダンス変化率と、10-6 Oeの高い分解
能と、数MHzの遮断周波数とを有し、かつ、透磁率な
どの軟磁気特性に優れ、高い飽和磁束密度を有し、高感
度で かつ極小寸法の磁気センサヘッドを構成すること
ができる。例えばヘッド長が1mm以下の極小寸法であ
っても磁界検出感度は劣化せず、1Hz以上の交流磁界
に対する最小検出磁界は10-6Oeに達する。従って、
例えば直径19mm、1000極(着磁間隔約60μ
m)のロータリーエンコーダ用リング磁石の表面磁界
(表面から約2mmの位置で約0.1 Oeとなる)を1
mm以上離れた位置で明確に検出できるようになる。ま
た地磁気(約0.3 Oe)の検出も容易である。
【0031】本発明のMI素子を用いて磁気センサヘッ
ドを構成すると、応答の速い磁化の回転による磁束変化
を利用することになるので高速応答性に優れている。す
なわち、コイルの通過電流を高周波にすると、表皮効果
によってインピーダンスが外部磁界に依存して鋭敏に変
化し高感度化するとともに、磁壁の移動が強い過電流制
動により抑制され、磁化ベクトルの回転のみによって円
周磁束が発生するので、高速応答性に優れた磁気センサ
ヘッドを構成することができる。本発明のMI素子を用
いてコルピッツ発振回路などの自己発振回路を構成し、
振幅変調方式のセンサを形成すると、その遮断周波数は
発振周波数の1/10程度であり、数10MHzの発振
周波数では直流磁界から数MHzの高周波磁界まで、分
解能が約10-6 Oeの高感度で安定に検出できるよう
になる。これは、従来の高感度センサであるフラックス
ゲートセンサなどと比較しても応答速度が1000倍に
達する高速応答である。磁気ヘッドの高速応答性は、磁
気記録媒体などの磁気情報の検出に際しては必須の要件
であり、例えば直径19mmの2000極着磁のリング
磁石を3600rpmで回転させるとき、120kHz
の基本波を検出しその数倍の高調波を検出するためには
MHzレベルの遮断周波数が必要となる。また、VTR
の遮断周波数は現在は4.75MHzであるが、将来は
50MHzが想定されている。これらの要求に対しても
本発明のMI素子は通電電流を500MHz以上に設定
することにより対応できるようになる。
【0032】本発明のMI素子を用いて微弱磁気センサ
を構成する際には、高周波電流を使用するので回路の浮
遊インピーダンスなどで感度が不安定にならないように
配慮する必要がある。この問題の一つの解決策として、
本発明のMI素子を用いたヘッド(以下「MIヘッド」
と記す)と高周波電源とを一体化した自己発振方式の磁
界検知回路を採用することが好ましい。この自己発振回
路を有する磁界検知回路の一例を図4に示す。
【0033】図4の回路図において、ブロックA,Bお
よびCはそれぞれ、高周波電源部、外部磁界(Hex)
検知部および増幅出力部である。MIヘッド(Mi)は
外部磁界検知部(B)に挿入されている。高周波電源部
(A)は、高周波交流電流を発生し外部磁界検知部
(B)に供給するための回路であってその方式は特に限
定されない。ここでは一例として、安定化コルビッツ発
振回路を採用したものを掲げる。自己発振方式ではこの
他に磁気変調を利用した振幅変調(AM)、周波数変調
(FM)、または位相変調(PM)をかけて磁界感知作
動をさせることもできる。外部磁界検知部(B)はMI
素子(Mi)と復調回路とからなり、高周波電源部
(A)から供給された高周波交流電流により待機状態と
されたMI素子が外部磁界(Hex)に感応して発生し
たインピーダンス変化を、復調回路により復調し、増幅
出力部(C)に伝送する。増幅出力部(C)は差動増幅
回路と出力端子とを有する。この磁気センサ回路は、図
示しないが負帰還ループ回路が設けてあり、強い負帰還
をかけることによって高精度・高感度・高速応答・高安
定の微弱磁気センサ回路が形成される。
【0034】本発明のMI素子は、後述の実施例で示す
ように、外部磁界の極性に係わらず同様のパラメータ変
化を示す。従って、リニア磁界センサを構成する場合に
は直流磁界バイアスを印加する必要がある。本発明のM
I素子は微弱磁界における直線性が高いため、バイアス
磁界も軽微でよく、実際的には、MIヘッドにコイルを
10〜20回巻いて数mAの直流を印加する方法が適当
である。
【0035】また、前記のMIヘッドにおいて、MI素
子線条にひねり応力を与えることによりヘリカル磁気異
方性を持たせ、直流バイアスを持つ交流電流で励磁する
と、外部磁界(Hex)に対して非対称の磁気インピー
ダンス効果が得られ、2本のMI素子線条の差電圧でリ
ニア磁界センサを構成することもできる。この方法は、
電流センサのように長いヘッドを使用する際には有利な
方法となる。
【0036】以上説明した本発明に係るMI素子は、上
記の特性を有することにより、微弱磁界センサ、高速応
答電流センサ、微弱磁気方位センサ、フラックスゲート
センサ、電磁波検出器、ポテンシオメータ、ロータリー
エンコーダヘッド、電子コンパス、磁気ヘッド、タブレ
ット、磁気探傷ヘッド、磁気カード・磁気切符ヘッド、
磁気近接スイッチ、磁気フラッシュメモリ、磁気ニュー
ロン、アンテナコア、医療用磁性流体モニターなどに適
用することができる。
【0037】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明がこ
れらの実施例に限定されないのは勿論である。MI素子の製造 :以下の表1の組成となるように原料を
秤量混合し、減圧Ar雰囲気下にアーク溶解炉を用いて
溶融し、組成物のインゴットを製造した。このインゴッ
トをルツボ内に入れて高周波誘導加熱により溶融し、減
圧Ar雰囲気下で回転している銅製の冷却ロール(単ロ
ール)上に噴出させ急冷して薄帯を得た。この薄帯を長
さ31mmに切り出し、実施例のMI素子とした。
【0038】 「表1」 試料No. 組成 Bs(T) μ'(1kHz) 1 Fe84Zr3.5Nb3.58Cu1 1.53 100000 2 Fe84Zr3.5Nb3.58Cu1 1.53 100000 3 Fe85.6Zr3.3Nb3.36.6Cu1 1.57 150000 4 Fe85.6Zr3.3Nb3.36.6Cu1 1.57 150000 5 Fe84Nb79 1.52 40000 6 Fe84Nb79 1.52 40000 7 Fe84Nb79 1.52 40000 8 Fe84Nb79 1.52 40000 9 Fe90Nb73 1.70 30000 10 Fe90Nb73 1.70 30000 11 (Fe0.985Co0.01590Nb73 1.70 30000 12 (Fe0.985Co0.01590Nb73 1.70 30000 13 Fe73.5Si13.59Nb3Cu1 1.20 100000 14 Fe73.5Si13.59Nb3Cu1 1.20 100000 磁歪 薄帯幅 昇温速度 温度 保持時間 試料No. λs(×10-6) (℃/分) (℃) (分) 1 0.3 1mm 40 680 0 2 0.3 0.3mm 40 680 0 3 −0.3 1mm 40 680 0 4 −0.3 0.3mm 40 680 0 5 0.3 1mm 180 650 5 6 0.3 0.3mm 180 650 5 7 0.0 1mm 180 750 1 8 0.0 0.3mm 180 750 1 9 −1.0 1mm 180 600 5 10 −1.0 0.3mm 180 600 5 11 0.0 1mm 180 650 5 12 0.0 0.3mm 180 650 5 13 2.0 1mm 40 550 60 14 2.0 0.3mm 40 550 60
【0039】MI効果の測定:実施例のMI素子を図4
に示す磁界検知回路に挿入し、400kHzの交流電流
を印加した状態で、試料の長さ方向に外部磁界Hexを印
加し、外部磁界Hex(Oe)と発生した出力電圧(m
V)との関係をプロットした。外部磁界Hexは、0 O
eからスタートし、5 Oe、0 Oe、−5 Oe、0
Oeと連続的に往復 変化させた。増幅倍率は10倍に
設定した。測定結果を図5〜図11に示す。
【0040】これらの結果から実施例のMI素子は、−
2 Oe〜+2 Oe程度の微弱磁界帯域において高感度
で良好な定量性を示し、かつヒステリシスも僅少である
ことから、優れたMI素子であることがわかる。
【0041】特に、リボン幅が約1mmの試料に比べて
リボン幅が0.3mmの試料が良好な応答性を有してい
る。これは、リボン幅が少ない方が線材試料に近い試料
形状をなしているためである。また、いずれの試料にお
いてもSiを含まない系(FeZrNbBCu系、Fe
NbB系、FeZrB系、FeCoZrB系)において
は飽和磁束密度が1.5〜1.70Tの優れた値を示し、
30000〜100000の優れた透磁率を示し、磁歪
も小さい特性を有している。これに対してSiを含む系
(FeSiBNbCu系)においても飽和磁束密度は若
干低いものの、100000の透磁率が得られた。更
に、Siを含まない系においては熱処理条件として保持
時間を0〜5分と少なくしても良好な軟磁気特性が得ら
れるが、Siを含む系においては保持時間を60分程度
要した。
【0042】
【発明の効果】本発明のMI素子は、Fe、Co、Ni
のうちの1種又は2種以上からなる金属とBを含み、必
要に応じてZr、Nb、Ta、Hf、Mo、Ti、Vの
うちの1種又は2種以上を含み、微細結晶相と非晶質相
からなる合金からなり、インピーダンスが外部磁界に依
存して変化するものであるので、微弱な外部磁界に感応
して高感度で応答性のよいインピーダンス変化を示し、
また正負磁界に対するインピーダンス変化の対称性が良
好であり、磁界強度の変化方向に依存するヒステリシス
が僅少であり、かつ微弱磁界域での定量性が良好な特徴
を有する。従って本発明のMI素子は、磁界検知素子と
して微弱磁界センサ、高速応答電流センサ、微弱磁気方
位センサ、フラックスゲートセンサ、電磁波検出器、ポ
テンシオメータ、ロータリーエンコーダヘッド、電子コ
ンパス、磁気ヘッド、タブレット、磁気探傷ヘッド、磁
気カード・磁気切符ヘッド、磁気近接スイッチ、磁気フ
ラッシュメモリ、磁気ニューロン、アンテナコア、医療
用磁性流体モニターなどに有利に適用することができ
る。
【0043】前記のMI素子として好適な合金として
(Fe1-a-bCoaNibcxyの組成式、(Fe
1-a-bCoaNibcxyzの組成式、(Fe1-a-b
aNib cxydの組成式、(Fe1-a-bCoaNi
bcxydXzの組成式で示すものなどを用いること
ができ、これらの組成式で表される合金のMI素子であ
るならば、高い透磁率と飽和磁束密度を兼ね備え、磁歪
も少なく、しかも前述のMI効果を発揮するMI素子を
得ることができる。更に、これらの組成に加えて、C
r,Ru,Rh,Irなどの白金族元素の少なくとも1
種または2種以上を合計で5原子%以下添加してなるも
のを用いることで、前述の効果を有した上で耐食性に優
れたMI素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のMI素子の一製造法を示す工程図。
【図2】 本発明のMI素子の他の一製造法を示す工程
図。
【図3】 本発明のMI素子の製造方法の他の例を示す
工程図。
【図4】 本発明のMI素子を用いた一検知装置を示す
回路図。
【図5】 実施例で得られたNo.1、2の試料の磁界
感応性を示す図。
【図6】 実施例で得られたNo.3、4の試料の磁界
感応性を示す図。
【図7】 実施例で得られたNo.5、6の試料の磁界
感応性を示す図。
【図8】 実施例で得られたNo.7、8の試料の磁界
感応性を示す図。
【図9】 実施例で得られたNo.9、10の試料の磁
界感応性を示す図。
【図10】 実施例で得られたNo.11、12の試料
の磁界感応性を示す図。
【図11】 実施例で得られたNo.13、14の試料
の磁界感応性を示す図。
【図12】 一般的な磁気インピーダンス特性の測定回
路図。
【図13】 従来のMI素子の一例における磁界感応性
を示すグラフ。
【符号の説明】
1…冷却液体噴出ノズル、2…溶融合金噴出装置、3…
MI素子線条、8…冷却液の噴流、9…溶融合金流、1
0…液体加圧タンク、12…合金組成物、21…ルツ
ボ、25…加熱炉、26…回転ドラム、28…冷却液
層、24…溶融組成物、33…MI素子線条、40・・・
金属ロール、41・・・ノズル、42・・・溶湯、43・・・薄
帯。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 豊 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 尾藤 輝夫 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 畑内 隆史 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 牧野 彰宏 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉3丁目8−22 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内元支倉35番地 川 内住宅11−806

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe、Co、Niのうちの1種または2
    種以上を含み、非晶質相と平均結晶粒径50nm以下の
    微細結晶相を主体としてなる合金からなり、交流電流を
    印加するとき、インピーダンスが外部磁界に依存して変
    化することを特徴とする磁気インピーダンス効果素子。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス効果素子は、Ti、
    Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、Wのうちの1種ま
    たは2種以上からなる金属元素と、Bを含む組成を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のインピーダンス効果
    素子。
  3. 【請求項3】 前記合金が下記の組成式で表されること
    を特徴とする請求項1または2に記載の磁気インピーダ
    ンス効果素子。 (Fe1-a-bCoaNibcxy ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
    o、Wのうちの1種または2種以上を示し、組成比を示
    すa、b、c、x、yは、0≦a+b≦0.1、75原子%≦c
    ≦93原子%、0.5≦x≦18原子%、4原子%≦y≦
    9原子%である。
  4. 【請求項4】 前記合金が下記の組成式で表されること
    を特徴とする請求項1または2に記載の磁気インピーダ
    ンス効果素子。 (Fe1-a-bCoaNibcxyz ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
    o、Wのうちの1種または2種以上を示し、XはSi、
    Al、Ge、Gaのうちの1種または2種以上であり、
    組成比を示すa、b、c、x、y、zは、0≦a+b≦0.1、
    75原子%≦c≦93原子%、0.5原子%≦x≦18原
    子%、4原子%≦y≦9原子%、z≦4原子%である。
  5. 【請求項5】 前記合金が下記の組成式で表されること
    を特徴とする請求項1または2に記載の磁気インピーダ
    ンス効果素子。 (Fe1-a-bCoaNibcxyd ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
    o、Wのうちの1種または2種以上を示し、TはCu、
    Ag、Au、Pd、Ptのうちの1種または2種以上で
    あり、組成比を示すa、b、c、x、y、dは、0≦a+b≦
    0.1、75原子%≦c≦93原子%、0.5≦x≦18原
    子%、4原子%≦y≦9原子%、d≦4.5原子%であ
    る。
  6. 【請求項6】 前記合金が下記の組成式で表されること
    を特徴とする請求項1または2に記載の磁気インピーダ
    ンス効果素子。 (Fe1-a-bCoaNibcxydz ただし、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、M
    o、Wのうちの1種または2種以上を示し、TはCu、
    Ag、Au、Pd、Ptのうちの1種または2種以上、
    XはSi、Al、Ge、Gaのうちの1種または2種以
    上であり、組成比を示すa、b、c、x、y、d、zは、0≦a
    +b≦0.1、75原子%≦c≦93原子%、0.5≦x≦
    18原子%、4原子%≦y≦9原子%、d≦4.5原子
    %、z≦4原子%である。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の磁気イ
    ンピーダンス効果素子を構成する合金にCr,Ru,R
    h,Irなどの白金族元素の少なくとも1種または2種
    以上が合計で5原子%以下添加されてなることを特徴と
    する磁気インピーダンス効果素子。
JP9361518A 1997-12-26 1997-12-26 磁気インピーダンス効果素子 Withdrawn JPH11195519A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6245391B1 (ja) * 2017-01-30 2017-12-13 Tdk株式会社 軟磁性合金および磁性部品
JP6245390B1 (ja) * 2017-01-30 2017-12-13 Tdk株式会社 軟磁性合金および磁性部品

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JP2018123360A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 Tdk株式会社 軟磁性合金および磁性部品
JP2018123363A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 Tdk株式会社 軟磁性合金および磁性部品

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