JPH11192620A - プリプレグおよび基板 - Google Patents
プリプレグおよび基板Info
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- JPH11192620A JPH11192620A JP36803397A JP36803397A JPH11192620A JP H11192620 A JPH11192620 A JP H11192620A JP 36803397 A JP36803397 A JP 36803397A JP 36803397 A JP36803397 A JP 36803397A JP H11192620 A JPH11192620 A JP H11192620A
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- Japan
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- prepreg
- substrate
- epoxy resin
- ferrite powder
- ferrite
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
性の利用を目的とした使用に適し、さらには耐熱性の要
求される用途に適した高強度のプリプレグおよび基板を
提供する。 【解決手段】 フェライト粉とエポキシ樹脂とを溶剤に
混練してスラリー化したペーストを、ガラスクロスに含
浸し、乾燥して得られたプリプレグと、これを用いた基
板とする。
Description
基板に用いられるプリプレグおよび基板に関し、特に高
周波数領域(100MHz以上)での使用に好適であり、
磁気特性を利用した用途や磁気シールドを目的とする使
用に適したプリプレグおよび基板に関する。
る基板材料としては、成形材にフェライト粉を混練して
成形し、成形した板にメッキ等の処理を施したものがあ
り、例えば液晶ポリマーとフェライトとを構成成分とす
る複合フェライト成形材料からなる複合フェライト基板
を用いたものがある。また、フェライト粉の入っていな
いガラスクロス入エポキシ樹脂やフェノール樹脂で構成
されたプリプレグを用いた銅張積層板などがある。
理を施したものでは、薄肉でかつ大きな形状に成形する
ことが困難である。また、上記のフェライト粉の入って
いない銅張積層板では、磁性材料が存在しないため、磁
気特性を利用した素子、部品、回路形成には、フェライ
ト材を塗布するか、バルクのフェライトを装着させる必
要がある。また、それ自体では磁気シールド効果がな
く、磁気シールドを目的とした使用には適さない。
は、「磁性と電気絶縁性を併せもつ金属酸化物を含有す
る積層板用樹脂を、積層板用基材に含浸してなる電気用
積層板」が開示されている。しかし、その実施例に示さ
れるものは、フェノール樹脂とクラフト紙との組合せで
あり、薄肉化の際に必要とされる強度や、耐熱性の点で
不利である。また、フェライト粉の割合が全体の50wt
% を下回るものであり、磁気材料として要求される磁気
特性が充分に得られないことがある。
は、「互に上下に配置され樹脂および硬化剤からなる母
材によって互に接続され整合された繊維層からなり、電
磁波を吸収する繊維複合材料において、電波を吸収する
充填物が、各層中に、外側から内側に濃度変化をもって
入れられている繊維複合材料」が開示されている。しか
し、その実施例にも示されるように、充填物の分布に濃
度勾配をもたせており、プリプレグ作製に手間がかか
る。
は、「ガラス繊維織布に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得
たプリプレグと銅箔とを重ね加熱加圧して成形する銅張
積層板において、前記熱硬化性樹脂に電波吸収材料を混
合分散し特定周波数の電磁雑音を吸収するようにした電
波吸収用銅張積層板」が開示されている。しかし、その
実施例に示されるものは、PZT粉を用いたものであ
り、磁気特性を利用した用途や磁気シールドを目的とし
た使用には適さない。
に、フェライトを含有し、高周波数領域(100MHz以
上)での使用に好適であり、磁気特性を利用した用途や
磁気シールドを目的とした使用に適したプリプレグを提
供することであり、非磁性層や接着剤を用いることな
く、銅箔との接着やパターニングあるいは多層化が可能
であり、薄肉での強度改善を図ることができ、薄型化な
どの構造改善が可能なプリプレグを提供することであ
る。第二に、このようなプリプレグを用いて、製造が容
易で、耐熱性に優れ、高強度であり、高周波特性の向上
した基板を提供することである。
明によって達成される。 (1) ガラスクロスに、フェライト粉とエポキシ樹脂
とを溶剤に混練してスラリー化したペーストを含浸し、
乾燥して得られたプリプレグ。 (2) フェライト粉の粒径が0.01〜50μm であ
る上記(1)のプリプレグ。 (3) フェライト粉の含有量が50〜80wt% である
上記(1)または(2)のプリプレグ。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかのプリプレグを
加熱加圧し成形して得られた基板。 (5) 上記(1)〜(3)のいずれかのプリプレグと
銅箔とを加熱加圧し成形して得られた基板。 (6) 上記(1)〜(3)のいずれかのプリプレグを
複数枚重ねて加熱加圧し成形して得られた基板。 (7) 上記(1)〜(3)のいずれかのプリプレグを
複数枚重ねて銅箔と加熱加圧し成形して得られた基板。 (8) 上記(1)〜(3)のいずれかのプリプレグと
上記(4)〜(7)のいずれかの基板とを用い、加熱加
圧し成形して得られた多層構成の基板。
する。本発明のプリプレグは、フェライト粉とエポキシ
樹脂とを溶剤に混練してスラリー化したペーストをガラ
スクロスに含浸し、乾燥して得られたものである。この
ような構成とすることによって、高周波数領域(100
MHz以上、特に100MHz以上10GHz以下の領域)での
使用に好適であり、フェライト粉の含有量を大きくでき
ることから磁気特性を利用した用途や磁気シールドを目
的とした使用に適したプリプレグとなり、しかも高強度
である。また、このようなプリプレグを用いて基板を形
成する場合、非磁性層や接着剤を用いることなく、銅箔
との接着やパターニングが実現でき、かつ多層化を実現
することができる。こうしたパターニングや多層化処理
は、通常の基板製造工程と同じ工程でできるので、コス
トダウンおよび作業性の改善を図ることができる。ま
た、このようにして得られる基板は、高強度で、高周波
特性の向上したものである。また、エポキシ樹脂を用い
ることで、特に基板や電子部品に要求される耐熱性をも
たせることが可能になり、耐リフロー性、最高350℃
で3秒の半田耐熱性も満足させることができる。
は、磁性と電気絶縁性を併せもつ金属酸化物を含有する
プリプレグが開示されているが、実施例として具体的に
示されているものはフェノール樹脂とクラフト紙との組
合せであり、本発明と異なり、エポキシ樹脂とガラスク
ロスとの組合せについての具体的な開示はない。
は、電波吸収材がプリプレグ層中に濃度勾配をもって含
有された繊維複合材料が開示されているが、濃度勾配を
もたない本発明とは明らかに異なるものである。
は、電波吸収材料を含有するプリプレグを用いた銅張積
層板が開示されているが、実施例として具体的に示され
ているものはPZT粉を用いたものであり、本発明と異
なり、フェライト粉を混合分散したプリプレグについて
の具体的な開示はない。
られるフェライト粉の材質はMn−Mg−Zn系、Ni
−Zn系、Mn−Zn系などであり、Mn−Mg−Zn
系、Ni−Zn系などが好ましい。
であることが好ましく、平均粒径は1〜20μm である
ことが好ましい。このような粒径とすることによって、
フェライト粉の分散性が良好となり、本発明の効果が向
上する。これに対し、フェライト粉の粒径が大きくなる
とパターニング時にファインパターンの形成が困難にな
る。また、粒径をあまり小さくすることは実際上困難で
あり、0.01μm 程度が限度である。
ましく、必要に応じ、ふるい分けなどにより粒度をそろ
えてもよい。
0であることが好ましい。また、バルクの絶縁性は高い
方が基板化した際の絶縁性が向上して好ましい。
フェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂(EPN)、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(ECN)等のノボラック型エポキシ樹脂、多官
能性グリシジルアミン樹脂などであり、なかでもフェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂(EPN)、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂(ECN)、多官能性グリシ
ジルアミン樹脂などが好ましく、特にフェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂(EPN)、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂(ECN)が好ましい。
程度の温度)で液状(半固形状も含む)または固形状で
あり、その分子量は、数平均分子量(Mn)で300〜
10000程度である。また、液状であるものの粘度は
25℃程度の温度で1000〜100000cpsであ
り、固形状であるものの軟化点は40〜120℃程度で
ある。
ルノボラック型エポキシ樹脂(EPN)、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂(ECN)について述べる。こ
れらのエポキシ樹脂は、特に耐熱性の点が良好である。
具体的にいえば、電子部品としては、最大250℃の温
度のリフローを3回程度(前処理:吸水ありを含む)行
ったり、半田ディップを260℃で10秒、あるいは3
50℃で3秒行ったりする必要がある。また基板として
は最大250℃の温度のリフローを3回程度(前処理:
吸水ありを含む)行ったり、半田ディップを260℃で
120秒行ったりする必要がある。さらに、長期信頼性
試験での耐熱性も125〜150℃が要求されている。
これらのエポキシ樹脂はこれらの要求特性を充分満足さ
せることができる。実際、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂の分解開始変曲点は370〜400℃である。
PN)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(EC
N)の化学構造は以下に示すとおりである。
PN)は常温で半固形または固形状の樹脂であり、分子
量は数平均分子量(Mn)で400〜1200程度であ
る。半固形状のものの粘度は、25〜55℃程度の温度
で3000〜100000cps程度であり、固形状のも
のの軟化点は50〜90℃程度である。
シ樹脂(EPN)は市販されており、例えば商品名DE
N431、DEN438、XD−7818、XD−78
55、DER331(以上ダウケミカル社製)、などが
ある。
脂(ECN)は、固形状の樹脂であり、分子量は数平均
分子量(Mn)で400〜1200程度であり、軟化点
は60〜120℃程度である。
樹脂(ECN)は市販されており、例えばECN−26
8、ECN−273、ECN−280、ECN−28
5、ECN−299(以上旭化成製)、などがある。エ
ポキシ樹脂は1種のみを用いても2種以上を併用しても
よい。
・用途に応じて種々のものであってよく、市販品をその
まま用いることができる。その厚さは20〜60μm で
あることが好ましい。
スとフェライト粉との配合比は、エポキシ樹脂とガラス
クロスとの合計量とフェライト粉との比率で示した場
合、次の関係を満たすことが好ましい。
イト粉=100:100〜400すなわち、フェライト
粉の含有量は50〜80wt% であることが好ましい。こ
のようなフェライト粉の含有量とすることで、本発明の
効果が向上する。これに対し、フェライト粉の含有量が
多くなるとスラリー化して塗工することが困難になり、
プリプレグの作製が困難になる。一方、フェライト粉の
含有量が少なくなると磁気特性が低下してしまう。
合比は、重量比で、エポキシ樹脂/ガラスクロスが4/
1〜1/1であることが好ましい。このような配合比と
することによって本発明の効果が向上する。これに対
し、この比が小さくなって、エポキシ樹脂量が少なくな
ると銅箔との密着力が低下し、基板の平滑性に問題が生
じる。逆にこの比が大きくなって、エポキシ樹脂量が多
くなると使用できるガラスクロスの選択が困難となり、
薄肉での強度の確保が困難となる。
定の配合比としたフェライト粉とエポキシ樹脂とを含
み、溶剤に混練してスラリー化したペーストを含浸し
て、乾燥する工程に従う。この場合に用いられる溶剤は
メチルエチルケトン(MEK)等の揮発性溶剤であり、
ペーストの粘度を調整し塗工しやすくする目的で用いら
れる。混練はボールミル等により公知の方法によって行
えばよい。ペーストをガラスクロスに含浸することによ
り、ガラスクロス中の数μm 程度の径のすきまが埋めら
れることになる。塗膜の厚さは、プリプレグにおいて、
例えば20μm 厚のガラスクロスを用いたとき40μm
程度が好ましく、ガラスクロスの厚さの1〜3倍程度の
厚さであることが好ましい。このような厚さとすること
によってプリプレグの平滑性および接着性が良好にな
る。
のガラスクロスを用いた場合、60〜140μm 程度で
あることが好ましい。
することにより基板を形成する。この場合プリプレグ
は、目的とする厚さなどにより、1個のみ用いても良
く、複数個を重ねて用いてもよい。成形は公知の方法に
よればよく、加熱加圧条件は100〜200℃の温度、
10〜80kgf/cm2の圧力とすればよく、このような条
件下で30〜120分程度成形することが好ましい。成
形は条件をかえて複数段階に分けて行うことができる。
基板(有機複合材料)は、透磁率および誘電率の高周波
数特性に優れる。また絶縁材として耐えうる絶縁特性に
優れる。さらには、後述のように銅箔付基板とした場
合、銅箔との接着強度が大きい。また半田耐熱性等の耐
熱性に優れる。
圧して成形することにより銅箔付基板を形成することが
できる。この場合の銅箔の厚さは12〜35μm 程度で
ある。このような銅箔付基板には、両面パターンニング
基板や多層基板などがある。
成例の工程図を示す。図1、図2に示されるように、所
定厚さのプリプレグ1と所定厚さの銅(Cu)箔2とを
重ねて加圧加熱して成形する(工程A)。次にスルーホ
ールをドリリングにより形成する(工程B)。形成した
スルーホールに銅(Cu)メッキを施し、メッキ膜4を
形成する(工程C)。さらに両面の銅箔2にパターニン
グを施し、導体パターン21を形成する(工程D)。そ
の後、図1に示されるように、外部端子等の接続のため
のメッキを施す(工程E)。この場合のメッキはNiメ
ッキ後にさらにPdメッキを施す方法、Niメッキ後に
さらにAuメッキを施す方法(メッキは電解または無電
解メッキ)、半田レベラーを用いる方法により行われ
る。
あり、4層積層する例が示されている。図3、図4に示
されるように、所定厚さのプリプレグ1と所定厚さの銅
(Cu)箔2とを重ねて加圧加熱して成形する(工程
a)。次に両面の銅箔2にパターニングを施し、導体パ
ターン21を形成する(工程b)。このようにして得ら
れた両面パターンニング基板の両面に、さらに所定厚さ
のプリプレグ1と銅箔2とを重ねて、同時に加圧加熱し
て成形する(工程c)。次にスルーホールをドリリング
により形成する(工程d)。形成したスルーホールに銅
(Cu)メッキを施し、メッキ膜4を形成する(工程
e)。さらに両面の銅箔2にパターニングを施し、導体
パターン21を形成する(工程f)。その後図3に示さ
れるように、外部端子との接続のためのメッキを施す
(工程g)。この場合のメッキはNiメッキ後にさらに
Pdメッキを施す方法、Niメッキ後にさらにAuメッ
キを施す方法(メッキは電解または無電解メッキ)、半
田レベラーを用いる方法により行われる。
00℃の温度、10〜80kgf/cm2の圧力で、30〜1
20分とすることが好ましい。
を形成することができる。例えば、成形材料としての基
板や、銅箔付基板とプリプレグとを用い、プリプレグを
接着層として多層化することも可能である。また、プリ
プレグや成形材料としての基板と銅箔とを接着する態様
において、前述のフェライト粉とエポキシ樹脂とブチル
カルビトールアセテート等の高沸点溶剤とを混練して得
られたフェライトペーストをパターニングした基板の上
にスクリーン印刷等にて形成してもよく、これにより特
性の向上を図ることができる。こうしたフェライトペー
スト中のフェライト粉含有量は50〜80wt% 、エポキ
シ樹脂45〜10wt% 、溶剤5〜10wt% であることが
好ましい。また塗膜の厚さは成形後の基板において30
〜150μm であることが好ましい。
をさらに詳細に説明する。 実施例1 平均粒径3μm のMn−Mg−Zn系フェライト(μ3
20)粉550重量部を、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂を100重量部含有するMEK液(ワニス)に
加え、ボールミルで混練してスラリー状のペーストを得
た。
に含浸し、110℃で60分乾燥してプリプレグを得
た。これをプリプレグNo.11とする。このようなプリ
プレグNo.11におけるペーストの塗膜の厚さは、乾燥
厚で40μm である。また、フェライト粉とガラスクロ
スとエポキシ樹脂との配合比は66wt% 、12wt% 、2
2wt% である。
10kgf/cm2、時間30分の条件で1次成形を行い、さ
らに温度180℃、圧力40kgf/cm2、時間30分の条
件で2次成形を行った。これを成形材料No.11とす
る。
Mn−Zn系フェライト(μ1800)にかえるほかは
同様にしてプリプレグNo.12を得、これにより成形材
料No.2を得た。
て物性ないし特性を調べた。結果を表1に示す。このな
かで、半田耐熱性、銅箔ピール強度は以下のようにして
評価した。
0.4.1はんだフロート法に準拠して評価した。ただ
しディップ時間は3分とした。260℃で評価した(2
60℃×3分)。
1導体の引き剥がし強さに準拠して評価した。
形材料は基板材料とするのに適することがわかる。な
お、Mn−Mg−Zn系の方がMn−Zn系に比べ絶縁
性が高いので、より好ましい材料である。
−Zn系フェライト(μ320)、Ni−Zn系フェラ
イト(μ100)を各々用いたプリプレグを得、これら
から成形材料を得た。これらを成形材料No.21〜23
とし、これらに対応するプリプレグをプリプレグNo.2
1〜23とする。ただし、成形材料No.21〜23にお
ける配合比は以下のとおりである。
ェライト粉66wt% ガラスクロス 12wt% エポキシ樹脂 22wt% 成形材料No.22: Ni−Zn系フェライト粉66wt% ガラスクロス 12wt% エポキシ樹脂 22wt% 成形材料No.23: Ni−Zn系フェライト粉80wt% ガラスクロス 10wt% エポキシ樹脂 10wt%
て、複素比透磁率μ’、μ”の周波数特性および複素誘
電率ε'r、ε”rの周波数特性を調べた。結果を図5
〜8に示す。図5、6から、μ’、μ”の高周波特性が
優れることがわかる。すなわち、数百MHzでもμ’が残
存しており、μ”が最大値をとる周波数が1〜2GHzで
ある。また、図7、8からε'r、ε”rの高周波特性
が優れることがわかる。すなわち、ε'r、ε”rは測
定周波数域でフラットである。
含有するプリプレグNo.11を用い、両面にCu箔を重
ね加圧加熱して成形した。このときの成形条件は、1次
成形を温度110℃、圧力10kgf/cm2で30分とし、
2次成形を温度180℃、圧力40kgf/cm2で30分と
した。次に、スルーホールドリリングを行い、Cuによ
るスルーホールメッキを施し、さらに両面にパターニン
グを行って、図9および図10に示されるようなスパイ
ラルコイルのパターンを形成した。図9は基板の表側の
パターン図であり、図10は裏側のパターン図である。
図中の数値は寸法(mm)を表す。さらに、Niメッキを
2μm 厚に施し、さらにAuフラッシュメッキを行って
素子を完成させた。この場合のCu厚みは30μmであ
り、基板の全体厚は0.5mmであった。これを基板素子
No.31とする。
両面にMn−Mg−Zn系フェライト粉(μ320、平
均粒径3μm )を80wt% 含有するフェライトペースト
をスクリーン印刷し、180℃、30分で熱硬化した。
フェライト粉(μ320、平均粒径3μm )、エポキシ
樹脂10wt% 、ブチルカルビトールアセテート10wt%
を含有し、これを混練して得られたものである。
て100μm であり、素子の全体厚みは0.70mmであ
った。これを基板素子No.32とする。
用されるガラスエポキシ基板(FR−4,両面銅箔付
き)を用い、ドリリングの工程以降は基板素子No.31
と同様の工程で基板素子を完成させた。素子厚みは0.
5mmであった。これを基板素子No.33とする。
て、インダクタンス(L)、インピーダンス(Z)の周
波数特性を調べた。結果を図11、12に示す。またイ
ンピーダンス(Z)の実数部であるレジスタンス(R)
と虚数部であるリアクタンス(X)の周波数特性を図1
3、14に示す。
る素子No.33に比べ、10MHzの領域で、フェライト基
板である素子No.31が1.6倍程度、フェライト基板
+フェライトレジストの素子No.32が2.6倍程度イ
ンダクタンス値が向上することがわかる。また、図12
〜14より、インダクタンス値と同様の傾向でインピー
ダンス値が増加することがわかる。磁性材料にて構成さ
れることによる閉磁路構造化によるものである。
ンス分が残存しているが、これは先に述べた透磁率、誘
電率の周波数特性が優れているためである。
z以上で急に立ち上がっているが、これはμ”の周波数
特性に依存するものである。
プ部品に要求される最高350℃で3秒の半田耐熱性を
クリアしている。
基板と比較すると、本発明の基板においては、閉磁路効
果、材料の優れた高周波特性により、高い周波数までイ
ンダクタンス、インピーダンスの向上が得られ、さらに
レジスタンス成分の高周波領域での出現という材料の優
れた高周波磁気損失特性を利用した高周波用チップ部
品、基板として使用できることがわかった。
波数領域での使用に好適であり、かつ磁気特性を利用し
た用途に適したプリプレグが得られる。また、非磁性層
や接着剤を用いることなく、銅箔との接着やパターニン
グあるいは多層化が可能である。また薄肉での強度改善
を図ることができる。また、このようなプリプレグを用
いて、耐熱性に優れ、高強度で、高周波特性の向上した
基板が得られる。
図である。
図である。
る。
る。
を示すグラフである。
を示すグラフである。
性を示すグラフである。
性を示すグラフである。
概略図である。
す概略図である。
すグラフである。
すグラフである。
特性を示すグラフである。
特性を示すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 ガラスクロスに、フェライト粉とエポキ
シ樹脂とを溶剤に混練してスラリー化したペーストを含
浸し、乾燥して得られたプリプレグ。 - 【請求項2】 フェライト粉の粒径が0.01〜50μ
m である請求項1のプリプレグ。 - 【請求項3】 フェライト粉の含有量が50〜80wt%
である請求項1または2のプリプレグ。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかのプリプレグを
加熱加圧し成形して得られた基板。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかのプリプレグと
銅箔とを加熱加圧し成形して得られた基板。 - 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかのプリプレグを
複数枚重ねて加熱加圧し成形して得られた基板。 - 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかのプリプレグを
複数枚重ねて銅箔と加熱加圧し成形して得られた基板。 - 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかのプリプレグと
請求項4〜7のいずれかの基板とを用い、加熱加圧し成
形して得られた多層構成の基板。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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