JP2003209389A - ノイズ対策用部品 - Google Patents

ノイズ対策用部品

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JP2003209389A
JP2003209389A JP2002006484A JP2002006484A JP2003209389A JP 2003209389 A JP2003209389 A JP 2003209389A JP 2002006484 A JP2002006484 A JP 2002006484A JP 2002006484 A JP2002006484 A JP 2002006484A JP 2003209389 A JP2003209389 A JP 2003209389A
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loop coil
electromagnetic wave
noise
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absorbing material
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JP2002006484A
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Naoki Fuse
直紀 布施
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装性に優れ、かつ減衰特性が改善されたノ
イズ対策用部品を提供する。 【解決手段】 少なくとも電磁波吸収材層2と、所定パ
ターンを有するループコイルPとを一体的に備えてなる
ノイズ対策用部品Fである。また、少なくとも電磁波吸
収材層2に、所定パターンを有するループコイルPを一
体化して形成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズ対策用部品
に関する。さらに詳しくは、実装性および減衰特性が向
上された、ノイズフィルタ、コイル、インダクタおよび
トランスなどのノイズ対策用部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆるEMC(Electromag
netic Compatibility;電磁気的両立性)に対応するた
めのノイズ対策用部品としてノイズフィルタ、コイル、
インダクタおよびトランスなど(以下、ノイズフィルタ
等ともいう)が用いられている。このようなノイズ対策
用部品は、電子機器の発生ノイズが外部に漏れるのを防
止し、また外部からのノイズの侵入を防止するものとさ
れており、例えばノイズフィルタの場合は、2端子対回
路網をローパス形に構成したものが一般的である。
【0003】図10に、電源ライン用のノイズフィルタ
の基本回路の一例を示す。このノイズフィルタF´は、
コモンモード(非対称波)ノイズをチョークコイルLCM
およびラインバイパスコンデンサ(Cy1,Cy2)からな
るL型ローパスフィルタにより除去し、ディファレンシ
ャルモード(対称波)ノイズをチョークコイル
(LDM 1,LDM2)およびアクロスザラインコンデンサ
(Cx1,Cx2)からなるπ形ローパスフィルタにより除
去するものとされる。
【0004】そして、従来のノイズフィルタにおいて、
一般的に問題となるのは、高い周波数のコモンモードノ
イズに効果的に働く回路を実現するのが困難なことであ
る。すなわち、コモンモードチョークコイルがもつ巻線
の分布容量と、ラインバイパスコンデンサのもつリード
線のインダクタンスとが原因となって、高周波帯域でフ
ィルタ性能が劣化してしまうからである。
【0005】また、従来、チョークコイルは、一般的に
鉄芯入り、または空芯の巻き線タイプとされるが、この
ような巻き線タイプのコイルには下記のような問題があ
る。
【0006】(1)構造が立体的であるため、体積が比
較的に大きくなってしまう。
【0007】(2)空芯コイルとした場合、外的要因に
よって機械的に巻いた後の形状安定性に優れないものが
ある。
【0008】(3)曲面部分またはコーナ部分に実装す
る場合にリード線が長くなって、特性劣化を招くことが
ある。
【0009】(4)可動部への実装はおおよそ不可能で
ある。
【0010】そこで、従来、ポリエステルやポリイミド
などの絶縁材フィルム表面に導体膜(例えば、金属膜)
をパターンニングしてループコイルを形成し、これによ
って、薄型かつ変形性のある、実装性の良好なチョーク
コイルを形成するようにしたフレキシブルノイズフィル
タが開発・実用化されている。
【0011】ところが、このような従来のフレキシブル
ノイズフィルタは、高周波領域(数100MHz(メガ
ヘルツ)以上の領域)で比較的高いフィルタ性能を発揮
するものの、低周波領域(数100MHz以下の領域)
におけるフィルタ性能が十分とはいえず(図4曲線L2
参照)、その点に改善の余地を残すものといえる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、実装性に優れ、
かつ減衰特性が改善されたノイズ対策用部品を提供する
ことを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のノイズ対策用部
品は、少なくとも電磁波吸収材層と、所定パターンを有
するループコイルとを一体的に備えてなることを特徴と
する。
【0014】本発明のノイズ対策用部品の第1形態は、
可撓性を有する絶縁材からなる薄膜基板と、該薄膜基板
の少なくとも一方の面に所定パターンにて配設されたル
ープコイルと、該ループコイルを覆って前記基板表面に
配設された可撓性を有する電磁波吸収材層とを備えてな
ることを特徴とする。
【0015】本発明のノイズ対策用部品の第2形態は、
可撓性を有する絶縁材からなる薄膜基板と、該薄膜基板
の各面にそれぞれ所定パターンにて配設されたループコ
イルと、該ループコイルを覆って配設された絶縁層と、
該絶縁層の表面に配設された電磁波吸収材層とを備えて
なることを特徴とする。その場合、各ループコイルがト
ランスを形成するようにパターン化されてなるのが好ま
しい。
【0016】本発明のノイズ対策用部品の第1形態にお
いては、電磁波吸収材層が電極窓を有し、該電極窓から
ループコイルの端子が、露出させられていてもよい。
【0017】本発明のノイズ対策用部品の第2形態にお
いては、電磁波吸収材層および絶縁層が電極窓を有し、
該電極窓からループコイルの端子が、露出させられてい
てもよい。
【0018】本発明のノイズ対策用部品の第1および2
形態においては、電極窓が端縁部に配設されていてもよ
い。
【0019】本発明のノイズ対策用部品においては、ル
ープコイルの端部が、電磁波吸収材層または基板の端縁
部に配設されていてもよい。
【0020】また、本発明のノイズ対策用部品において
は、電磁波吸収材が、例えば絶縁材料に軟磁性合金粉末
を含ませてなるものとされる。その場合、絶縁材料がゴ
ム樹脂またはエンジニアリングプラスチック樹脂とされ
てもよい。
【0021】本発明のノイズ対策用部品の第3形態は、
ループコイルが電磁波吸収材層に挾み込まれてなること
を特徴とする。
【0022】
【作用】本発明のノイズ対策用部品は、前記の如く構成
されているので、実装性およびノイズの減衰特性が向上
する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0024】実施形態1 図1に、本発明の実施形態1に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタの外形を斜視図で示し、このノイ
ズフィルタ(以下、単にフィルタという)Fは、ループ
コイルが形成されたフレキシブルプリント基板(以下、
単に基板という)1の両面に、電磁波吸収材層2(2
A,2B)を一体化して設けるようにして構成されてい
る。また、電磁波吸収材層2(2A,2B)の両端部に
は、ループコイルの電極3(3A,3B)を露出させる
ための電極窓2a,2aが設けられている。
【0025】以下、フィルタFの各構成要素を説明す
る。
【0026】図2に、基板1の詳細を示す。基板1は、
図2に示すように、ポリイミドやポリエステルなどの絶
縁材料からなる、厚さ10〜40μm(マイクロ・メー
トル)の可撓性を有する絶縁材薄膜1aの両面に、後掲
の製造方法により導体膜をパターンニングするようにし
て、一端が端子3Aに接続され他端が端子3Bに接続さ
れる1本の導線1bからなるループコイルP1を形成し
たものとされる。
【0027】また、電磁波吸収材層2の電磁波吸収材
は、例えば、Cr:0.5〜20wt%(重量パーセン
ト)、Si:0.001〜3.0wt%、Al:0.0
1〜20wt%、残部がFeおよび不可避不純物からな
る軟磁性合金粉末を、85wt%の割合でゴム樹脂に含
有させ、これを厚さ0.4mm(ミリメートル)のシー
ト状に成形加工したものとされる。
【0028】次に、図3を参照しながら、かかる構成と
されているフィルタFの製造方法を説明する。
【0029】(1)同図(a)に示すように、絶縁材薄
膜1aの材料となるベースフィルム10の両面全面に、
メッキにより10〜40μmの厚みの導体膜(例えば、
銅膜)を形成する。
【0030】(2)ベースフィルム10の両面全面に、
例えば縦横に並ぶ配列で、多数のループコイルP1を形
成するように、スクリーン印刷法あるいはフォトレジス
ト法によって導体膜をパターンエッチングして不要部の
導体膜を除去する。
【0031】(3)電磁波吸収材層2の材料となる電磁
波吸収材シート20に、各切断線C1、C2、…、および
1、D2、…で切断したときに、図1に示すような、長
方形の両短辺中央部に方形の切除部分2aを設けた形状
の各電磁波吸収材2が形成されるように、電極窓を形成
するための矩形の透孔21を所定の配列で穿設する。
【0032】(4)電磁波吸収材シート20をベースフ
ィルム10の両面に貼付して一体化した後、各切断線C
1、C2、…、D1、D2、…で切断し、長方形形状の各フ
ィルタFを形成する。
【0033】図4に、かかる構成とされているフィルタ
Fに対するネットワークアナライザを用いた実測結果に
よる減衰特性(曲線L1)を示す。また、従来の一般的
なフレキシブルノイズフィルタの減衰特性(曲線L2
を比較対象として示す。
【0034】以下、実測の際の諸条件を示す。すなわ
ち、ループコイルP1線幅:0.1mm、線間隔:0.
15mm、電磁波吸収材層2の厚さ:0.5mm、フィ
ルタF外形寸法5×10mm、測定態様:10ターン(t
urn)×2、である。なお、同図において、横軸は周波数
(単位:MHz(メガ・ヘルツ))を、縦軸は挿入損失
(単位:dB(デシベル))をそれぞれ示している。
【0035】同図から理解できるように、従来のフレキ
シブルノイズフィルタ(曲線L2)が100MHzを超
える周波数帯域でノイズ低減効果を発揮するものである
のに対して、実施形態1のフィルタF(曲線L1)は、
10MHz程度の周波数から十分なノイズ低減効果を発
揮可能な特性を有している。
【0036】このように、実施形態1のフィルタFは、
例えばポリミイドまたはポリエステルなどからなる絶縁
材薄膜1aの両面にループコイルP1を形成してなる基
板1の両面に、軟磁性合金粉末を含む、可撓性を有する
電磁波吸収材2を貼付するようにして形成されているの
で、従来のフレキシブルノイズフィルタと同様の実装性
を維持しかつ改善された減衰特性を得ることが可能とな
る。
【0037】なお、実施形態1においては、基板1の両
面にループコイルP1を形成するものとしたが、片面の
みにループコイルを形成するものとしてもよい。また、
電磁波吸収材層2を基板1の片面のみに設けるものとす
ることも可能である。さらにまた、電磁波吸収材層2は
ゴム樹脂製に限らず、柔軟性の多少の低下を伴うもの
の、エンジニアリングプラスチック樹脂に前掲の軟磁性
合金粉末を、10〜60体積%の割合で含有させて射出
成型により成型するものとしてもよい。
【0038】実施形態2 図5に、本発明の実施形態2に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタの概略構成を示し、このフィルタ
F1は、実施形態1のループコイルP1および電磁波吸
収材層2に形成される透孔21のパターンを改変してな
るもので、その余の構成は実施形態1と同様とされる。
【0039】フィルタF1は、図5に示すように、後掲
の製造方法によって基板1Aの両面にループコイルP2
を形成し、その両面に電磁波吸収材層2(2C,2D)
を貼付・形成して一体化してなるものとされる。ループ
コイルP2は、長方形形状とされた基板1Aの、長手方
向の右半分と左半分それぞれの中央部に端子3(3C,
3D)を配設し、各端子3C,3Dに両端がそれぞれ接
続される1本の導線1b1を、各端子3C,3Dを中心
として渦巻状に配線するとともに、基板1Aの中央部で
2重渦巻を形成するように配線してなるものとされる。
ループコイルP 2を、このようにパターンニングするこ
とによって、配線密度を向上させることが可能となる。
【0040】また、各電磁波吸収材層2C、2Dには、
端子3と対応する位置にそれぞれ電極窓21(21A、
21B、21C、21D)が穿設され、これを通して、
外部機器からの配線(不図示である)が端子3に接続さ
れる。
【0041】次に、図6を参照しながら、かかる構成と
されているフィルタF1の製造方法を説明する。
【0042】(1)ベースフィルム10Aの両面全面
に、メッキにより10〜40μmの厚みの導体膜(例え
ば、銅膜)を形成する。
【0043】(2)ベースフィルム10Aの両面全面
に、例えば縦横に並ぶ配列で、多数のパターンP2を形
成するように、スクリーン印刷法あるいはフォトレジス
ト法によって導体膜をパターンエッチングして不要部の
導体膜を除去する。
【0044】(3)電磁波吸収材層2の材料となる電磁
波吸収材シート20Aに、各切断線C 11、C12、…、お
よびD11、D12、…で切断したときに、各端子3との対
応箇所に電極窓21が形成されるよう所定の配列で各透
孔(電極窓)21を穿設する。
【0045】(4)電波吸収材シート20Aをベースフ
ィルム10Aの両面に貼付して一体化した後、各切断線
11、C12、…、D11、D12、…で切断し、各フィルタ
F1を形成する。
【0046】このように、実施形態2においては、長方
形形状とされた基板1Aの、長手方向の右半分と左半分
それぞれの中央部に端子3を配設するようにしてループ
コイルP2を形成するので、ループコイルP2の配線密度
を向上させることが可能となる。これによって、さらに
減衰特性を改善することが可能となる。
【0047】なお、実施形態2においても、基板1Aの
片面のみにループコイルP2を形成するものとしてもよ
く、電磁波吸収材層2を基板1Aの片面のみに設けるも
のとしてもよく、また、電磁波吸収材層2をエンジニア
リングプラスチック樹脂により形成してもよいことは実
施形態1と同様である。
【0048】実施形態3 図7に、本発明の実施形態3に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタの概略構成を示し、このフィルタ
F2は、実施形態1のループコイルP1を改変するとと
もに、電極窓等を設けることなく電磁波吸収材層2を形
成することを可能としたもので、その余の構成は実施形
態1と同様とされる。
【0049】フィルタF2は、図7に示すように、基板
1Bの一方表面にループコイルP3を設けるとともに、
その両面に電磁波吸収材層2を貼付して一体化してなる
ものとされる。ループコイルP3は、1本の導線1b2
基板1Bの一方表面に渦巻状に、その一端T1が基板1
Bの端縁部まで到達し、他端が基板1B中央部でスルー
ホール4に設けられるメッキスタッド(不図示である)
と接続されるように配線してなるものとされる。前掲の
メッキスタッドは、基板1Bの他方表面で、スルーホー
ル4から基板1B端縁部まで延びるように設けられる導
線1cと接続されており、これによって、導線1b2
他端がスルーホール4内のメッキスタッドおよび導線1
cの一端T2を介して基板1Bの他方表面端縁部で外部
機器と接続できるようにされている。
【0050】このように、実施形態3においては、端子
3を特に形成せず、導線の両端を基板1Bの端縁部まで
到達させるようにしてループコイルP3を形成している
ので、電磁波吸収材層2に特に電極窓等を設けることな
く外部機器と接続することが可能となる。
【0051】なお、実施形態3においても、電磁波吸収
材層2は基板1Bの片面のみに設けるものとしてもよ
く、また電磁波吸収材層2をエンジニアリングプラスチ
ック樹脂により形成してもよいことは前掲の各実施形態
と同様である。
【0052】実施形態4 図8に、本発明の実施形態4に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタの概略構成を示し、このフィルタ
F3は、実施形態1のループコイルP1および電磁波吸
収材層2を改変したものであって、その余の構成は実施
形態1と同様とされる。
【0053】フィルタF3は、図8に示すように、基板
1Cの両面に設けられる各導線1b 3a、1b3bによって
1つのループコイルP4を形成するとともに、その両面
に電磁波吸収材層2を貼付して一体化してなるものとさ
れる。すなわち、フィルタF3においては、基板1Cの
一方表面に等長・直線状の各導線1b3aを互いに平行に
等間隔で前掲の各実施形態におけると同様にしてパター
ンニングするとともに、各導線1b3aの端部対応位置に
各スルーホール4Aを設け、また、他方表面に等長・直
線状の各導線1b3bを等間隔で互いに平行にかつ隣り合
う各導線1b3aの例えば右側の導線1b3aの一方端部に
設けられたスルーホール4Aと左側の導線1b3aの他方
端部に設けられたスルーホール4Aとを橋渡しするよう
に各導線1b3aに対して斜めにパターンニングし、各ス
ルーホール4Aに設けられるメッキスタッドを介して、
各導線1b3aの一方端部と各導線1b3bの一方端部とを
接続し、また、各導線1b3aの他方端部と各導線1b3b
の他方端部とを接続するようにして、ループコイルP4
を形成するものとされる。
【0054】また、電磁波吸収材層2は、各導線1
3a、1b3bがパターンニングされた部分を覆うように
基板1Cの両面に貼付されており、ループコイルP4
両端部は基板1Cの一方表面に電磁波吸収材層2から露
出させて設けられる各電極3E、3Fに接続されてい
る。
【0055】このように、実施形態4においては、基板
1Cの両面に設けられる各導線1b 3a、1b3bによって
1つのループコイルP4を形成しているので、ループコ
イルP4の配線密度を向上させることが可能となる。こ
れによって、さらに減衰特性を改善することが可能とな
る。
【0056】なお、実施形態4においても、電磁波吸収
材層2は基板1Cの片面のみに設けるものとしてもよ
く、また電磁波吸収材層2をエンジニアリングプラスチ
ック樹脂により形成してもよいことは前掲の各実施形態
と同様である。
【0057】実施形態5 図9に、本発明の実施形態5に係るノイズ対策用部品と
してのトランスの概略構成を示し、このトランスF4
は、実施形態1のループコイルP1および電磁波吸収材
層2に形成される電極窓21のパターンを改変してなる
もので、その余の構成は実施形態1と同様とされる。
【0058】トランスF4は、図9に示すように、方形
の基板1Dの両面にループコイルP 5、より具体的には
ループコイルP51、P52を形成し、その両面に例えばセ
ラミックからなる絶縁層(接着層)5(5A、5B)を
介して電磁波吸収材層2(2E,2F)を一体的に設け
てなるものとされる。ループコイルP51、P52は、方形
の基板1Dの中央部と端縁部近傍とに端子3(3G,3
H)をそれぞれ設け、各端子3G、3Hに両端がそれぞ
れ接続される1本の導線1b4を、中央部の端子3Gを
中心として略渦巻状に配線してなるものとされる。ま
た、ループコイルP51、P52は、これらを基板1Dの両
面に形成したときにトランスとして機能するようパター
ンニングされている。
【0059】また、各電磁波吸収材層2E、2Fおよび
絶縁層(接着層)5には、端子3と対応する位置にそれ
ぞれ電極窓21(21E、21F、21G、21H)が
穿設されており、これを通して、外部機器からの配線
(不図示である)が端子3に接続される。なお、トラン
スF4の製造方法は、実施形態2のフィルタF1と同様
である。
【0060】このように、実施形態5のトランスF4
は、ループコイルP5が両面に形成されたフレキシブル
プリント基板1Dによりトランスを形成し、この両面に
軟磁性合金粉末を含む、可撓性を有する電磁波吸収材層
2を絶縁層5を介して貼付して一体化させて構成されて
いるので、実装性および減衰特性の良好なノイズ対策用
部品(トランス)を得ることが可能となる。
【0061】なお、実施形態5においても、電磁波吸収
材層2を基板1Dの片面のみに設けるものとしてもよ
く、また電磁波吸収材層2をエンジニアリングプラスチ
ック樹脂により形成してもよいことは前掲の各実施形態
と同様である。
【0062】以上、本発明を実施形態に基づいて説明し
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく、種々改変が可能である。
【0063】例えば、フレキシブルプリント基板にルー
プコイルを形成する代わりに、金属箔をループコイルを
形成するように電磁波吸収材層2に転写、または貼り付
けるものとしてもよい。
【0064】また、エナメル線などを2次元ループ状に
巻き、その片面あるいは両面に電磁波吸収材層2を貼付
するようにして、つまり電磁波吸収材層2によりループ
コイルを挾み込んでノイズフィルタを形成してもよい。
【0065】さらに、ループコイルを形成するようにプ
レス抜きあるいはエッチング抜きした金属板、または金
属箔の片面、あるいは両面に電磁波吸収材2を貼付する
ようにしてノイズフィルタを形成することも可能であ
る。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のノイズ対
策用部品によれば、実装性およびノイズの減衰特性が向
上するという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタを示す斜視図である。
【図2】同ノイズフィルタのループコイル形状を示す平
面図である。
【図3】同ノイズフィルタの製法を示す斜視図であっ
て、同(a)は所定の配列で各ループコイルがパターン
ニングされたベースフィルムを示し、同(b)はこれに
貼付される電磁波吸収材シートを示す。
【図4】同ノイズフィルタの実測結果に基づく減衰特性
を示すグラフ図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタのループコイル形状を示す模式図
であって、同(a)は平面図であり、同(b)は断面図
である。
【図6】同ノイズフィルタの製法を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態3に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタのループコイル形状を示す平面図
である。
【図8】本発明の実施形態4に係るノイズ対策用部品と
してのノイズフィルタのループコイル形状を示す平面図
である。
【図9】本発明の実施形態5に係るノイズ対策用部品で
あるトランスのループコイル形状を示す模式図であっ
て、同(a)は平面図であり、同(b)は断面図であ
る。
【図10】従来のノイズフィルタの一例の等価回路図で
ある。
【符号の説明】
F ノイズ対策用部品(ノイズフィルタ、トランス) P ループコイル 1 基板 1b 導体 2 電磁波吸収材層 2a 電極窓 10 ベースフィルム 20 電磁波吸収材シート 21 電極窓、透孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも電磁波吸収材層と、所定パタ
    ーンを有するループコイルとを一体的に備えてなること
    を特徴とするノイズ対策用部品。
  2. 【請求項2】 可撓性を有する絶縁材からなる薄膜基板
    と、該薄膜基板の少なくとも一方の面に所定パターンに
    て配設されたループコイルと、該ループコイルを覆って
    前記基板表面に配設された可撓性を有する電磁波吸収材
    層とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のノイ
    ズ対策用部品。
  3. 【請求項3】 可撓性を有する絶縁材からなる薄膜基板
    と、該薄膜基板の各面にそれぞれ所定パターンにて配設
    されたループコイルと、該ループコイルを覆って配設さ
    れた絶縁層と、該絶縁層の表面に配設された電磁波吸収
    材層とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のノ
    イズ対策用部品。
  4. 【請求項4】 各ループコイルがトランスを形成するよ
    うにパターン化されてなることを特徴とする請求項3記
    載のノイズ対策用部品。
  5. 【請求項5】 電磁波吸収材層が電極窓を有し、該電極
    窓からループコイルの端子が、露出させられてなること
    を特徴とする請求項2記載のノイズ対策用部品。
  6. 【請求項6】 電磁波吸収材層および絶縁層が電極窓を
    有し、該電極窓からループコイルの端子が、露出させら
    れてなることを特徴とする請求項3記載のノイズ対策用
    部品。
  7. 【請求項7】 電極窓が端縁部に配設されてなることを
    特徴とする請求項5または6記載のノイズ対策用部品。
  8. 【請求項8】 ループコイルの端部が、電磁波吸収材層
    または基板の端縁部に配設されてなることを特徴とする
    請求項1、2または3記載のノイズ対策用部品。
  9. 【請求項9】 電磁波吸収材が、絶縁材料に軟磁性合金
    粉末を含ませてなることを特徴とする請求項1、2また
    は3記載のノイズ対策用部品。
  10. 【請求項10】 絶縁材料がゴム樹脂またはエンジニア
    リングプラスチック樹脂とされてなることを特徴とする
    請求項9記載のノイズ対策用部品。
  11. 【請求項11】 ループコイルが電磁波吸収材層に挾み
    込まれてなることを特徴とする請求項1記載のノイズ対
    策用部品。
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