JPH11190943A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11190943A
JPH11190943A JP9358445A JP35844597A JPH11190943A JP H11190943 A JPH11190943 A JP H11190943A JP 9358445 A JP9358445 A JP 9358445A JP 35844597 A JP35844597 A JP 35844597A JP H11190943 A JPH11190943 A JP H11190943A
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JP
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JP9358445A
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Inventor
Keiji Yuge
慶二 弓削
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】先端がカールした転写材を良好に剥離可能でし
かも転写材上の未定着の画像に影響を与えない画像形成
装置を提供する。 【解決手段】この発明の画像形成装置2は、転写装置1
3によりトナー像が転写された転写材と感光体ドラム1
0との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着した
状態のトナー像に影響を与えることなく転写材を感光体
ドラムから分離する分離装置14と、分離装置により感
光体ドラムから分離された転写材が搬送装置22の搬送
面から浮き上がったことを検出する紙浮き検出スイッチ
23cと、紙浮き検出スイッチにより転写材の浮き上が
りが検出された場合に、分離装置と転写装置の出力を、
転写材の浮き上がりが低減するよう変化させる主制御装
置と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、対象物の画像を
光の明暗変化パターンとして光学的に読み取り、読み取
った画像情報に基づいて画像を複写する画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置、例えば静電複写プロセス
が利用される複写装置では、光の明暗として感光体に伝
達された複写対象物の画像情報に対応する静電潜像を現
像することで、画像が複写される。
【0003】感光体は、例えば円筒状に形成されたアル
ミニウムの外周に、無機または有機の感光体の薄層を形
成したものが利用される。この感光体に画像情報を露光
することで静電潜像が形成される。
【0004】静電潜像は、可視化材であるトナーをトナ
ーと静電潜像との間の静電力により感光体上に選択的に
付着させる方法により現像されてトナー像に変換され
る。このようにして得られたトナー像は、感光体の外周
面の移動速度と等しい速度で供給される転写材に静電的
に転写され、トナー像が加熱されて溶融した状態で加圧
されることで転写材に固着される。
【0005】ところで、転写材にトナー像を固着させる
工程では、転写材がローラ間を通過可能に配列された一
対のローラの少なくとも(転写材上の)トナー像と接す
る側のローラを所定温度に加熱することによりトナー像
すなわちトナーを溶融させる構成が広く利用されてい
る。しかしながら、多くの場合、転写材は、含有する水
分量が変動することのある普通紙であることから、トナ
ーが固着される際に受ける熱によりカールすることが知
られている。
【0006】このため、カールした転写材の表裏を反転
して両面に画像情報を複写する場合または既に複写装置
により画像情報が複写されている面に再び多重複写する
場合には、トナー像が転写された転写材が感光体の外周
面から分離されにくくなり、分離された場合であって
も、トナー像を転写材に固着する定着部分に到達せず
に、装置内部で詰まる虞がある。
【0007】このことから、多くの複写装置では、トナ
ー像が転写された転写材を定着部分に案内するための案
内部材が設けられている。なお、転写材が感光体から分
離されにくくなる要因としては、転写材の厚さが薄い場
合、トナー像中のトナー密度が高い(黒い部分の多い画
像である)場合、転写材が樹脂製の透明シートまたは画
像が転写される面が樹脂加工された平滑性の高い特殊用
紙等である場合が知られており、転写材を感光体から分
離するための剥離装置からの出力の経時変化(累計複写
回数の増大)およびトナーや普通紙からの紙繊維の付着
によって剥離出力が低下することにより、さらに助長さ
れることが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トナー像が
転写された転写材を定着部分に案内するための案内部材
は、転写材のカールが許容値よりも大きい場合に、転写
材上の固着前のトナー像と接触することにより、トナー
像の一部を掻き落としたり、トナー像のない白地部分
に、トナーを付着させる問題がある。また、カールが非
常に大きな場合には、転写材上のトナー像が擦られて、
ぼけた画像が複写される問題がある。
【0009】また、転写材を感光体から分離するための
剥離装置の剥離出力は、経時変化やトナーおよび普通紙
からの紙繊維分の付着によって低下することから、上述
したカールによりトナーの付着および画像のぼけとは別
に、剥離不良による転写材の詰まりが生じやすくなる問
題がある。この発明の目的は、先端がカールした転写材
を良好に剥離可能でしかも転写材上の未定着の画像に影
響を与えない画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、所定電位に帯電された像担持
体に形成された静電潜像を現像剤により現像して得られ
た現像剤像を転写材に転写する転写手段と、この転写手
段により現像剤像が転写された転写材と像担持体との間
の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着した状態の現
像剤像に影響を与えることなく転写材を像担持体から分
離する分離手段と、この分離手段により像担持体から分
離された転写材が搬送面から浮き上がったことを検出
し、前記分離手段と前記転写手段の出力を検出された浮
き上がりを、低減するよう変化させる制御手段と、を有
する画像形成装置を提供するものである。
【0011】またこの発明は、所定電位に帯電された像
担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像して得
られた現像剤像を転写材に転写する転写手段と、この転
写手段により現像剤像が転写された転写材と像担持体と
の間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着した状態
の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担持体か
ら分離する分離手段と、この分離手段により像担持体か
ら分離された転写材が搬送面から浮き上がったことを検
出する検出手段と、この検出手段により検出された転写
材の浮き上がったことが検出された場合に、前記分離手
段と前記転写手段の出力を変化させる制御手段と、を有
する画像形成装置を提供するものである。
【0012】さらにこの発明は、所定電位に帯電された
像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像して
得られた現像剤像を転写材に転写する転写手段と、この
転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担持体
との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着した状
態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担持体
から分離する分離手段と、この分離手段により像担持体
から分離された転写材が搬送面から浮き上がったことを
検出し、さらに浮き上がりが生じた方向を特定する浮き
上がり検出手段と、この浮き上がり検出手段により検出
された転写材の浮き上がりの方向の検出結果に基づい
て、前記分離手段と前記転写手段の出力を、転写材の浮
き上がりが低減するよう変化させる制御手段と、を有す
る画像形成装置を提供するものである。
【0013】またさらにこの発明は、所定電位に帯電さ
れた像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像
して得られた現像剤像を転写材に転写する転写手段と、
この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
持体から分離する分離手段と、この分離手段により像担
持体から分離された転写材が搬送面から浮き上がったこ
とを検出し、検出された浮き上がりが転写材の先端部が
搬送面に向かう浮き上がりである場合に、転写材を搬送
面に向けて押し下げる可動案内部材と、を有する画像形
成装置を提供するものである。
【0014】さらにまたこの発明は、所定電位に帯電さ
れた像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像
して得られた現像剤像を転写材に転写する転写手段と、
この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
持体から分離する分離手段と、この分離手段により像担
持体から分離された転写材が搬送面から浮き上がったこ
とを検出する検出手段と、この検出手段により検出され
た転写材の浮き上がりが転写材の先端部が搬送面に向か
う浮き上がりである場合に、転写材を搬送面に向けて押
し下げる可動案内部材と、前記検出手段の検出結果に応
じて前記可動案内部材を動作させる制御手段と、を有す
る画像形成装置を提供するものである。
【0015】またさらにこの発明は、所定電位に帯電さ
れた像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像
して得られた現像剤像を転写材に転写する転写手段と、
この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
持体から分離する分離手段と、この分離手段により像担
持体から分離された転写材が搬送面から浮き上がったこ
とを検出する検出手段と、この検出手段により検出され
た転写材の浮き上がりが転写材の先端部が搬送面に向か
う浮き上がりである場合に、転写材を搬送面に向けて押
し下げる可動案内部材と、前記検出手段の検出結果に応
じて前記可動案内部材を動作させるとともに前記分離手
段と前記転写手段の出力を、転写材の浮き上がりが低減
するよう変化させる制御手段と、を有する画像形成装置
を提供するものである。
【0016】さらにまたこの発明の制御手段は、検出手
段が転写材の浮き上がりを検出可能な位置と転写手段の
中心と像担持体の中心とを結ぶ線分との間の距離Loを
像担持体の外周面が移動される速度Sで除算して求めら
れる時間を基準時間To、転写材先端が転写手段の中心
と像担持体の中心とを結ぶ線分を通過してから上記転写
材の浮き上がりを検出可能な位置を通過するまでに要し
た時間をTとするとき、T > Toである場合に、可
動案内部材を付勢することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いてこの発明の発
明の実施の形態を説明する。図1には、画像形成装置の
一例としての複写装置2に利用される感光体ドラム10
を中心として拡大した詳細が示されている。
【0018】図1に示すように、感光体ドラム10は、
例えば厚さが2.5mmで、59.96mmの外径を有
するAl(アルミニウム)円筒の外周面に所定厚さの感
光層が用意されて約60mmの外径が与えられたもので
ある。
【0019】感光体ドラム10に利用される光導電性物
質すなわち感光体は、セレン系(Se)およびアルモフ
ァスシリコン(a−Si)などに代表される無機質感光
体と有機感光体(OPC)とに大別される。なお、感光
体ドラム10は、図示しない駆動モータにより複写速度
に対応した所定の速度Sで回転される。また、感光体ド
ラム10には、A4サイズの用紙の長辺を、進行方向と
直交する方向に向けて搬送する横送りを可能とするため
に340mmの長さが与えられている。
【0020】感光体ドラム10の回りには、感光体ドラ
ム10の周囲の雰囲気温度を検出するドラムサーミスタ
10a、感光体ドラム10に形成された静電潜像に図示
しないトナーを供給することで潜像を現像する現像手段
としての現像装置11、現像装置11により感光体ドラ
ム10に形成された静電潜像を現像して得られたトナー
像を図示しないカセットなどの用紙供給部から供給され
る記録用紙に転写する際に、トナーが効率よく記録用紙
に転写されるように、以下に説明する転写装置による転
写に先だって、トナーと感光体ドラム10との間の静電
吸着を減衰させる転写前除電装置12、感光体ドラム1
0に形成された静電潜像に現像装置11からトナーを供
給して現像したトナー像を図示しない用紙カセットなど
から供給される記録用紙に転写する転写装置13、転写
装置13によりトナー像が転写された記録用紙と感光体
ドラム10との間に生じた静電吸着を減衰する分離装置
14、分離装置14により感光体ドラム10との間の静
電吸着が弱められた記録用紙を感光体ドラム10の表面
から剥離する剥離装置15、転写装置13によりトナー
像が記録用紙に転写された後に、感光体ドラム10に残
された転写残りトナーを取り除いて回収するクリーニン
グ装置16、クリーニング装置16により転写残りトナ
ーが回収された感光体ドラム10の表面に残っている電
荷を除去する除電装置17、感光体ドラム10を所定の
表面電位に帯電する帯電装置18、帯電装置18により
一様に帯電された感光体ドラム10の所定の領域に光を
照射して、例えばマスキングまたは縮小複写時に所定の
大きさの非画像領域を提供する部分消去装置19、順
に、配置されている。
【0021】なお、現像装置11と部分消去装置19と
の間の空間から、感光体ドラム10の外周面に、図示し
ない画像読取部により光の明暗情報として取り込まれた
複写対象物の画像情報が、露光ミラー20を経由して露
光される。
【0022】現像装置11は、直径がおおむね30mm
の非磁性体であるアルミニウム円筒により形成された現
像スリーブ11bと現像スリーブ11bの内部に固定さ
れた磁石11cとを含む現像ローラ11aを有してい
る。なお、現像ローラ11aは、感光体ドラム10の表
面に形成された静電潜像を可視化するトナーと、トナー
を感光体ドラム10に向けて搬送するキャリアが所定比
率で混合された図示しない現像剤とともにハウジング1
1dに収容されている。
【0023】現像スリーブ11bは、磁石11cに対し
て独立に回転可能であって、感光体ドラム10の軸線と
自身の軸線とが平行になるよう、かつ、感光体ドラム1
0の表面に対して、例えば0.5mmの間隔で配置され
ている。なお、現像スリーブ11bは、感光体ドラム1
0の表面と対向される現像位置で自身の外周が移動され
る方向が感光体ドラムの表面の移動方向と同一の方向に
なるよう感光体ドラム10が回転される方向に対して逆
方向に回転されている。また、現像スリーブ11bの外
周が移動する速度すなわちスリーブ周速は、感光体ドラ
ム10の表面の移動速度すなわちドラム周速に比較し
て、概ね2倍となるよう設定されている。
【0024】磁石11cは、感光体ドラム10に対向さ
れ、感光体ドラム10に案内された原稿(複写対象物)
からの反射光が照射されることで感光体ドラム10上の
電荷分布が選択的に変化されることにより形成される静
電潜像を現像するための磁気ブラシを形成する主極と詳
述しない複数の補助極を含み、図示しない現像剤を、感
光体ドラム10と対向する現像位置に向けて搬送可能
に、現像スリーブ11bの外周に引きつける。
【0025】現像位置に搬送された現像スリーブ11b
上の現像剤は、磁石11cの主極が放射する磁力線に沿
って磁気ブラシを形成することにより対向する感光体ド
ラム10の表面を形成されている静電潜像に、現像剤中
のトナーのみを供給する。
【0026】現像ローラ11aの現像スリーブ11bと
ハウジング11d内の現像剤には、図2を用いて後段に
詳述する現像バイアス制御回路111から、例えば−2
00Vの現像バイアス電圧が印加されていることから、
感光体ドラム10の非画像部すなわち静電潜像が存在し
ない領域に対して不所望にトナーが付着されることが防
止される。また、この現像バイアス電圧が印加されるこ
とで、磁気ブラシ中のキャリアが感光体ドラム10に吸
着されることが防止される。
【0027】転写前除電装置12は、感光体ドラム10
の感光体に対して不所望な光疲労を与えることのない波
長および光強度の除電光を提供することで、現像装置1
1により感光体ドラム10の表面の静電潜像に供給され
たトナーを、以下に説明する転写装置13による転写工
程で効率よく転写材である記録用紙に転写可能とするた
めに、転写装置13による転写に先だって、トナーと感
光体ドラム10との間の静電吸着を減衰させる。
【0028】転写装置13は、感光体ドラム10との間
に記録用紙が介在されている状態で、図2を用いて後段
に詳述する高圧電源装置(帯電電源装置)に接続された
コロナ放電ワイヤから感光体ドラム10に、以下に示す
帯電装置18により提供される電荷と同一の極性の電荷
を転写バイアストランス112により供給することで、
感光体ドラム10の感光体に形成された静電潜像が上述
した現像装置11からのトナーにより現像されたトナー
像を図示しない記録用紙に引き寄せることで転写する。
【0029】分離装置14は、コロナ放電に利用される
図示しないコロナワイヤと、コロナワイヤの周囲を取り
巻くとともにコロナワイヤから放電された帯電出力を感
光体ドラム10にのみ供給するためのシールドケース
と、感光体ドラム10との間の静電吸着から解放された
記録用紙の先端部がシールドケース内に回り込むことを
防止する誘導リブを有し、記録用紙を分離するための交
流電圧を出力するための図2を用いて後段に詳述する交
流高圧電源装置113によりコロナ放電ワイヤに、所定
周波数の交流電圧と所定の大きさの直流電圧とが重畳さ
れた分離電圧を印加するもので、転写装置13から供給
された転写電圧によりトナー像(トナー)が転写された
記録用紙と感光体ドラム10の間に生じた静電吸着を減
衰することで感光体ドラム10からトナー像が転写され
た記録用紙を、記録用紙上に静電的に保持されているの
みのトナーに影響を与えることなく剥離可能とする。
【0030】剥離装置15は、感光体ドラム10の表面
と先端部が僅かに接触するよう位置された爪状体であっ
て、分離装置14により感光体ドラム10との間の静電
吸着の程度が減衰されている記録用紙を、記録用紙に静
電的に保持されているのみのトナーに影響を与えること
なく剥離する。
【0031】クリーニング装置16は、感光体ドラム1
0の表面と所定の圧力で接触可能に形成されたクリーニ
ングブレード16aとブレード16aにより掻き落とさ
れた転写残りトナーを保持するハウジング16bを有
し、記録用紙に転写装置13によりトナー像が転写され
た後に感光体ドラム10上に残された転写残りトナーを
掻き落として回収する。
【0032】除電装置17は、感光体ドラム10の感光
体に対して不所望な光疲労を与えることのない波長およ
び光強度の除電光を提供することで、クリーニング装置
16により転写残りトナーが回収された感光体ドラム1
0の表面に残っている電荷を除去する。
【0033】帯電装置18は、コロナ放電に利用される
図示しないコロナワイヤと、コロナワイヤの周囲を取り
巻くとともにコロナワイヤから放電された帯電出力を感
光体ドラム10にのみ供給するためのシールドケース
と、感光体ドラム10の表面との間の距離が概ね1.5
mmとなるようコロナワイヤと感光体ドラム10との間
に配置され、感光体ドラム10の表面電位の変動を低減
する図示しないグリッド電極を有し、図2を用いて後段
に詳述する帯電電源装置(高圧電源装置)114に接続
されたコロナワイヤからコロナ放電により感光体ドラム
10の表面の感光層を所定の表面電位に帯電する。な
お、グリッド電極は、図示しないツェナダイオードによ
りコロナワイヤからのコロナ放電の所定量を取り込み、
感光体ドラム10の表面電位を所定の電位に維持するた
めに利用される。なお、コロナワイヤに、例えば4.7
キロボルトの電圧が印加されると図示しないツェナダイ
オードに電流が流れてグリッド電極が一定の電圧に制御
され、この例では、図示しないツェナダイオードのツェ
ナ電圧は、例えば概ね680Vに規定される。この結
果、感光体ドラム10の表面電位は、概ね600Vに維
持される。
【0034】部分消去装置19は、図示しない複数のL
ED素子が感光体ドラム10の軸線に沿って所定ピッチ
で配列されたもので、非画像部の大きさに合わせてそれ
ぞれのLED素子が選択的に点灯されることで帯電装置
18により感光体ドラム10に提供された電荷を部分的
に消去して、任意の大きさの非画像部を提供する。
【0035】分離装置14および剥離装置15により感
光体ドラム10から剥離された記録用紙が感光体ドラム
10の回転にともなって搬送される方向には、記録用紙
上に転写されたトナー像(トナー)に所定の熱を加えて
溶融し、同時に所定の圧力を提供して、記録用紙にトナ
ー像を固着する定着装置21が設けられている。なお、
定着装置21は、記録用紙の表面および背面のそれぞれ
と接触可能に形成され、互いに所定の圧力で押しつけら
れている上下一対のローラ21a,21bを含み、ロー
ラ相互間を記録用紙が通過可能に形成されている。
【0036】定着装置21と感光体ドラム10と転写装
置13とが対向する転写位置との間には、転写装置13
により感光体ドラム10からトナー像(トナー)が転写
され、静電的に付着している状態の記録用紙を定着装置
21に向けて搬送する搬送装置22が設けられている。
【0037】搬送装置22の搬送面と対向する方向すな
わち図1に示した感光体ドラム10の断面方向において
感光体ドラム10が回転される方向に関連し、搬送装置
22の搬送面から遠ざかる方向には、定着装置21に向
けて搬送される記録用紙の先端部を定着装置21に向け
て案内する紙浮き防止機構23が設けられている。
【0038】紙浮き防止機構23は、搬送装置22の搬
送面に対向する詳述しない複写装置2の筐体から、搬送
面に向けて突出された案内部材支持体と23aと、案内
部材支持体23aに一体に設けられ、滑り性の高い樹脂
材料からなるガイドリブ23bを有し、感光体ドラム1
0から分離された記録用紙がカールしている場合に、用
紙の先端部を定着装置21に向けて誘導する。なお、案
内部材支持体23aは、図3を用いて詳述するように、
搬送装置22から離れる方向に先端がカールしている記
録用紙が搬送された場合に、トナーが付着している側の
面と接しにくく、しかも、定着装置21のローラ間に用
紙の先端を給送可能に、搬送装置22の搬送面に対して
一旦離れる方向に湾曲され、その後定着装置21に向け
て逆向きにカーブされた形状を有する。また、ガイドリ
ブ23bは、案内部材支持体23aに比較して、感光体
ドラム10寄りの端部および定着装置21寄りの端部と
もに案内部材支持体23aから突出するように、すなわ
ち用紙が案内部材支持体23aと直接接触することを防
止できる大きさに形成されている。
【0039】案内部材支持体23aの湾曲の変曲点の近
傍であって、感光体ドラム10寄りに規定される所定の
位置には、カールの大きさが所定の大きさよりも大きい
ことを検知する紙浮き検出スイッチ23cが設けられて
いる。なお、紙浮き検出スイッチ23cが設けられる位
置は、図3を用いて後段に説明するように、複写装置2
が複写可能な最小サイズの長さの記録用紙の後端が感光
体ドラム10からの推進力を得ている間すなわち転写装
置13により感光体ドラム10に静電的に吸着されてい
る間に、用紙の先端が紙浮き検出スイッチ23cを稼動
することが可能な位置に設定される。
【0040】図2は、図1に示した感光体ドラムと現像
装置とを含む複写装置に適用される制御回路の一例を示
すもので、主制御装置としてのCPU100の制御によ
り、所定の動作が実施される。
【0041】CPU100には、複写装置2を動作させ
るために必要なさまざまな制御データなどが書き込まれ
ているROM(読取り専用メモリ)100aと、操作パ
ネル90により入力される複写枚数および複写倍率など
の数値データが一時的に記憶されるRAM(ランダムア
クセスメモリ)100bが一体的に設けられ、装置2へ
の通電が遮断された場合であっても、それまでに記憶さ
れたデータが消失することのないNVM(不揮発性メモ
リ)101が接続されている。なお、ROM100aお
よびRAM100bのそれぞれは、CPU100と別体
に設けられてもよい。
【0042】また、CPU100には、現像装置11の
現像ローラ11a(および現像剤)に、感光体ドラム1
0の表面電位に対して所定の大きさとなる現像バイアス
電圧を与える現像バイアス制御回路111、転写装置1
3から感光体ドラム10に向けて放射される転写バイア
ス電圧が所定の大きさとなるよう、転写装置13に、所
定の電圧を印加する転写バイアストランス112、分離
装置14から感光体ドラム10に向けて放射される分離
電圧が所定の大きさおよび特性を示すように、分離装置
14に、所定の電圧を印加する交流高圧電源装置11
3、感光体ドラム10に所定の表面電位を与えるために
帯電装置18から感光体ドラム10に向けて放射される
電圧を制御する高圧トランス114等が接続されてい
る。
【0043】なお、図1に説明した複写装置2は、帯電
装置18のグリッド電極にグリッドバイアス電圧を提供
するグリッド電圧出力回路(高圧トランス)を含まない
が、グリッドス電極は、図示しないツェナダイオードに
より、帯電装置18のコロナワイヤから感光体ドラム1
0に向けて放射された電荷の一部をグリッドバイアス電
圧として利用する構造であり、感光体ドラム10の表面
電圧は、適切な大きさに制御される。なお、グリッド電
圧出力回路を設けて、グリッドバイアス電圧を直接制御
することも可能である。
【0044】紙浮き検出スイッチ23cの出力は、入力
回路121を経由してCPU100に入力される。な
お、紙浮き検出スイッチ23cは、用紙の先端が紙浮き
検出スイッチ23cを押し倒すことのできる位置すなわ
ち、(既に説明した)用紙の後端が転写装置13により
感光体ドラム10に静電的に吸着されている間に用紙の
先端が紙浮き検出スイッチ23cを稼動することが可能
な位置が図3を用いて詳述する点Cに一致するよう設け
られている。
【0045】なお、入力回路121には、ドラムサーミ
スタ10aの出力、図示しない用紙カセットが図示しな
いスロットに挿入されていることおよび給紙のために任
意のスロットが選択された際にカセット内に用紙が存在
するか否か、両面複写用給紙装置からの用紙の給送が選
択されているか、手差し給紙装置からの用紙(OHPシ
ート)の給送が選択されているか等の用紙の搬送条件を
特定可能なスイッチ群からの出力、および図示しない排
出スイッチおよびアライニングスイッチ等からの出力が
入力される。また、図示しないローラ類への駆動を伝達
するyクラッチ類および多くのソレノイド等は、CPU
100の指示に対応するメカニカルコントローラ122
の制御により所定のタイミングで動作される。
【0046】図3は、図1に示した感光体ドラムと定着
装置の間の搬送路すなわち搬送装置と、搬送装置の搬送
面と直交し、搬送面から遠ざかる方向に所定間隔で設け
られている紙浮き防止機構を説明する図である。
【0047】図3に示されるように、紙浮き防止機構2
3は、搬送装置22の搬送面に対向する詳述しない複写
装置2の筐体から、搬送面に向けて突出された案内部材
支持体と23aと、案内部材支持体23aに一体に設け
られ、滑り性の高い樹脂材料からなるガイドリブ23b
を有し、感光体ドラム10から分離された記録用紙がカ
ールしている場合に、用紙の先端部を定着装置21に向
けて誘導する。なお、案内部材支持体23aは、搬送装
置22から離れる方向に先端がカールしている記録用紙
が搬送された場合に、トナーが付着している側の面と接
しにくく、しかも、定着装置21のローラ間に用紙の先
端を給送可能に、搬送装置22の搬送面に対して一旦離
れる方向に湾曲され、その後定着装置21に向けて逆向
きにカーブされた形状を有する。また、案内部材支持体
23aの湾曲の変曲点の近傍であって、感光体ドラム1
0寄りに規定される所定の位置には、カールの大きさが
所定の大きさよりも大きいことを検知する紙浮き検出ス
イッチ23cが設けられている。
【0048】紙浮き検出スイッチ23cが設けられる位
置は、詳細には、複写装置2が複写可能な記録用紙の最
小サイズの長さの用紙の後端が感光体ドラム10からの
推進力を得ている間すなわち感光体ドラム10に静電的
に吸着されている用紙が転写装置13により感光体ドラ
ム10に静電吸着されることで、感光体ドラム10によ
る搬送力を受けている間に、用紙の先端が到達可能な位
置に設定される。なお、用紙が感光体ドラム10から搬
送力を受ける位置は、感光体ドラム10の回転中心と転
写装置13の転写出力が発生される位置とを結ぶ線分Q
を用紙が横切る位置(実質的に感光体ドラム10の外周
上)であって、点Dで示される。
【0049】より詳細には、紙浮き検出スイッチ23c
が感光体ドラム10による搬送力を受けて搬送されてい
る用紙の先端を検出可能な位置すなわち点Cは、紙浮き
防止機構23のガイドリブ23bの感光体ドラム10寄
りであって、紙浮き検出スイッチ23cよりも搬送装置
22の搬送面に近接する(図3において紙面の下方)側
の端部を点Aとし、ガイドリブ23bの定着装置21寄
りの紙浮き検出スイッチ23cよりも搬送装置22の搬
送面に近接する側の端部を点Bとするとき、点Aと点B
を結ぶ線分Pに対して搬送装置22の搬送面から離れる
(図3において紙面の上方)側に位置する所定の位置
で、しかも用紙の任意の位置(最小サイズ用紙において
は後端)が点Dを離れないような関係を満足できる位置
(点Cと点Dの間の距離が最小サイズの用紙の長さより
も小さくなる位置)に定義される。従って、紙浮き検出
スイッチ23cは、感光体ドラム10に静電吸着され、
感光体ドラム10の回転により定着装置21の方向に向
けて搬送されている用紙が、用紙の自重のみでは搬送装
置22の搬送面に沿うことができずに点Aを通過した
後、摩擦抵抗の低い紙浮き防止機構23のガイドリブ2
3bに沿って搬送されている場合に、用紙の先端部を検
出できる。なお、ガイドリブ23bの点Bは、剥離後の
用紙が搬送装置22へと送られる頻度を高めるために、
点Cに比較して搬送装置22の搬送面に近接する(図3
において紙面の下方)側に位置される必要がある。
【0050】また、紙浮き検出スイッチ23cが設けら
れる位置は、先端部がカールした用紙が搬送されること
で紙浮き検出スイッチ23cの作用部が押し上げられて
点線(点Cを含む)で示す位置に達した時点でオンとな
る位置であって、搬送装置22の搬送面から離れる方向
にカールした用紙の先端部がカールしていない状態の非
カール紙に剥離不良と生じたと仮定したときの用紙への
搬送力供給部である点Dを結ぶ円弧Rよりも感光体ドラ
ム10および搬送装置22の搬送面に近接する位置と、
定義することもできる。
【0051】次に、図1ないし図3を用いて説明した複
写装置2内において搬送装置22により定着装置21に
向けて搬送される用紙のカールと紙浮き検出スイッチ2
3cの出力との関係を説明する。
【0052】図示しない電源スイッチが投入されること
により複写装置2がウオームアップされる。すなわち、
定着装置21の図示しないヒータ装置が付勢され、定着
装置21の各ローラの表面の温度が所定の温度まで加熱
される。次に、感光体ドラム10を回転させる図示しな
い主モータが回転されて、感光体ドラム10が所定の速
度S(mm/sec)で回転される。
【0053】このとき、帯電装置18および転写装置1
3により感光体ドラム10の表面に所定の電圧(表面電
位および転写電位)が印加される。同時に、現像装置1
1の現像ローラ11aおよびハウジング11d内の現像
剤に所定の現像バイアス電圧が印加されるとともに、現
像ローラ11aの現像スリーブ11bが所定の速度で回
転される。また、所定の波長の光を放射するランプであ
る除電装置17が点灯されて、感光体ドラム10の表面
電位が安定化(エージング)される。
【0054】上述したウオームアップ工程により感光体
ドラム10の表面電位が安定され、定着装置21の温度
が所定の温度に達すると、操作パネル90からの複写開
始の指示が入力可能となる。
【0055】図示しない原稿テーブルに複写対象物すな
わち原稿が載置されて、操作パネル90から複写開始が
指示されると、図示しない露光装置の露光ランプからの
照明光により原稿(被複写物)の画像が照明され、原稿
の画像の濃度に対応する光の明暗情報を含む反射光が図
示しない第1のミラーに案内される。
【0056】第1のミラーに案内された原稿からの反射
光は、図示しない第2ミラーおよび第3ミラーにより、
原稿からの反射光に所定の倍率を与える図示しないレン
ズに向けて反射され、同レンズを通過して、操作パネル
90から入力された複写倍率または原稿サイズと複写用
紙サイズにより規定される複写倍率に対応する倍率が与
えられ、図示しない第4および第5のミラーにより折り
曲げられて図示しない第6のミラーにより感光体ドラム
10の所定位置に露光される。
【0057】感光体ドラム10は、第6のミラーから原
稿画像が露光される前に、帯電装置18により所定の表
面電位に帯電され、操作パネル90からトリミングある
いはマスキングが入力されている場合には、部分消去装
置19により、画像形成可能領域を除いて電荷が消去さ
れている状態で、第6のミラーから提供された原稿の画
像情報に対応する静電潜像を形成して、保持する。な
お、感光体ドラム10の周囲のドラム雰囲気温度は、図
1および図3に示したドラムサーミスタ10aによりC
PU100に入力され、ROM100aまたはNVM1
01に記憶されているテーブルに従って、転写装置13
に転写バイアス電圧を供給する転写バイアストランス1
12および分離装置14に分離電圧を印加する交流高圧
電源装置113の出力が最適に設定される。また、同時
に、NVM101に記憶されている画像形成回数の累計
Nおよびサービス間隔内の累計Nsに、1回の画像形成
毎に、1が加算される。この場合、累計Nおよび累計N
sのそれぞれは、例えば用紙を搬送するために図示しな
いアライニングローラが駆動された回数(アライニング
ローラを回転するアライニングモータまたはアライニン
グローラが他のモータにより駆動される場合に、他のモ
ータからの駆動を接続する電磁クラッチ等が付勢された
回数)、定着装置21を通過して装置2の外部に排出さ
れた複写済用紙の枚数をカウントする図示しないカウン
タ装置を付勢した回数あるいは原稿を照明するために図
示しないランプ点灯制御回路にタイミングパルスを出力
した回数等のいづれかを、CPU100を経由してNV
M101に蓄積することで、特別なカウンタ装置を付加
することなく、容易に計数できる。
【0058】第6のミラーにより感光体ドラム10の表
面に露光された原稿からの反射光は、感光体ドラム10
の表面電位を選択的に減衰させることから、反射光の明
暗情報に対応する静電潜像が、感光体ドラム10に形成
される。この静電潜像は、現像装置11により供給され
るトナーによりトナー像として現像され、転写装置13
により、図示しない用紙カセットまたは手差し給紙装置
から供給される用紙に、転写される。
【0059】用紙に転写されたトナー像は、分離装置1
4により感光体ドラム10との間の静電吸着が弱めら
れ、剥離装置15により、用紙とともに感光体ドラム1
0から剥離されて用紙に静電的に保持された状態で、搬
送装置22により定着装置21に向けて搬送される。
【0060】定着装置21に案内されたトナー像は、定
着ローラ21a,21bからの熱により用紙に固着さ
れ、複写装置2の外部へ排出される。一方、トナー像す
なわちトナーを用紙に転写させた感光体ドラム10は、
クリーニング装置16により、表面に残ったトナーが除
去され、除電装置17にさらに除電されて、再び、次の
画像形成に利用される。
【0061】なお、複写枚数が2以上の場合あるいは次
の原稿が供給された場合には、上記一連の複写動作が繰
り返される。ところで、上述した搬送装置22により定
着装置21に向けて案内される用紙は、用紙自身の厚
さ、含水量(含水率)、繊維の目方向および既に定着装
置21を通過された両面複写時の背面(第2面)への複
写あるいは多重複写時の2回目以降の複写等のさまざま
な要因により、分離手段14および剥離手段15により
感光体ドラム10から剥離された時点で、搬送装置22
の搬送面から浮き上がることがある。このため、紙浮き
検出スイッチ23cが剥離された用紙のカールを検出し
た場合(カールの有無を検出することで、用紙が搬送装
置22から浮き上がっていることが検出できる)に、例
えば分離装置14に供給される分離電圧の大きさを変更
して、分離(剥離)が不十分なことに起因して紙詰まり
が発生することを低減するものとする。なお、紙浮きス
イッチ23cを用いて紙浮きを検出する方法は以下に説
明する通りである。
【0062】図3において、非カール紙と示す)の先端
が紙浮き検出スイッチ23cの作用部を押し上げること
でスイッチ23cがオンとなる位置を点E、用紙先端が
ガイドリブ23bに沿って搬送されることにより定着装
置21に向けて押し下げられてスイッチ23cがオフと
なる位置を点Fとすると、紙浮きスイッチ23cがオン
されている時間は、用紙がEF間に存在する時間に一致
する。一方、F間を用紙が搬送される時間すなわち用紙
の移動時間は、距離DEからDFを引いた距離d(m
m)を、用紙搬送スピード(プロセススピードすなわち
感光体ドラム10の外周面の移動速度)S(mm/se
c)で割り算して得られる時間Toとして求められる。
【0063】ところで、用紙先端に生じているカールが
上カールである場合には、用紙先端が点Eに差しかかり
スイッチ23cがオンになるタイミングは、非カール紙
よりも僅かに早いか概ね等しく、反面、カールの影響に
よりスイッチ23cがオフになるタイミングは、非カー
ル紙より早いと考えることができ、通過時間Tは、非カ
ール紙の通過時間Toよりも短くなる。これに対して、
用紙先端に生じているカールが下カールである場合に
は、用紙先端が点Eに差しかかりスイッチ23cがオン
になるタイミングは、非カール紙に比較して先端が下に
垂れ下がっている分だけ遅く、また、スイッチ23cが
オフになるタイミングは、用紙の先端部がガイドリブ2
3bやまなりに沿うことにより非カール紙より遅いと考
えることができ、通過時間Tは、非カール紙の通過時間
Toよりも長くなる。
【0064】従って、紙浮き検出スイッチ23cがオン
されている時間Tが、T < To である場合には、
用紙の先端が搬送装置22の搬送面から離れる方向のカ
ール(上カール)が生じていると判断でき、T > T
o である場合には、用紙の先端が搬送装置22の搬送
面に向けて垂れ下がり用紙の中央付近がやまなりとなっ
ているカール(下カール)が生じていると判断できる。
【0065】以下、図4を参照して、紙浮き検出スイッ
チ23cから出力される出力信号に対応する制御の一例
を説明する。図4において、上述した複写動作によりト
ナー像が転写された用紙が分離装置14からの交流高電
圧の供給により感光体ドラム10との静電吸着が弱めら
れ、剥離装置15で感光体ドラム10から剥離されて、
搬送装置22により定着装置21に向けて搬送される場
合、浮き上がり(先端カール)の程度が所定量よりも少
ない場合、すなわち用紙の先端が紙浮き検出スイッチ2
3cに到達しない程度である場合は、紙浮き検出スイッ
チ23cは、非動作であり、感光体ドラム10と分離さ
れた用紙は、定着装置21の第1および第2のローラ2
1a,21b間に案内されてトナー像が定着される(紙
浮きが検出されない,S1−No)。
【0066】上述した複写動作が繰り返されて累計Nお
よび累計Nsが増加し、紙浮き検出スイッチ23cがオ
ン(この場合、T < Toの上カールを検出したとす
る)となった場合(S1−Yes)、累計Ns(サービ
ス間隔内累計)がROM100aまたはNVM101に
保持されている分離装置14のワイヤのクリーニングが
必要となる規定値に達したか否かが判定される(S
2)。
【0067】ステップS2において、サービス間隔内の
累計Nsが規定値を越えている場合(S2−Yes)、
操作パネル90の図示しない表示部に、例えば「分離装
置14のワイヤの清掃を促すメッセージ」あるいは「所
定のシンボルマーク」が表示される。なお、分離装置1
4のワイヤを清掃する図示しないワイヤ清掃機構が複写
装置2に設けられている場合には、ワイヤの清掃を促す
メッセージまたは所定のシンボルマークを表示せずに、
図示しない清掃機構が付勢される。また、利用者あるい
はサービスマンによりワイヤが清掃される場合、例えば
図示しないサービス間隔内の累計Nsがリセットされる
ことで表示パネル90の清掃を促す表示が消去される。
【0068】ステップS2において、サービス間隔内累
計Nsが規定値に達していない場合あるいはステップS
2−Yesに示したような清掃がなされてからあまり時
間が経過していない場合(S2−No)、CPU100
により入力回路121の出力が参照され、用紙の給送元
がカセットであったか否かが確認される(S3)。
【0069】ステップS3において、用紙の給送元がカ
セットであった場合(一般に、最も用紙の特性が安定し
た状態が維持されていると見なすことができる,S3−
Yes)、ROM100aまたはNVM101に予め記
憶されている分離装置14、転写装置13のそれぞれの
出力の第1の変更が設定される。なお、この変更は、同
一原稿に対する繰り返し複写および図示しない自動原稿
送り装置にセットされた全ての原稿に対する一連の複写
の間、維持される。また、第1の変更としては、例えば
転写装置13の転写出力、すなわち転写バイアストラン
ス112の出力が10%減少され、分離装置14の交流
出力、すなわち交流高圧電源装置113の出力が10%
増大されるものとする。なお、第1の変更において、例
えばドラムサーミスタ10aからの出力が所定の温度以
上であることを示した場合には、転写バイアストランス
112の出力をさらに所定の範囲内で変更することもで
きる。同様に、例えば図示しない画像濃度センサの出力
に応じて、転写バイアストランス112の出力をさらに
所定の範囲内で変更することもできる。
【0070】ステップS3において、用紙の給送元がカ
セット以外であった場合(S3−No)、引き続いて、
用紙の給送元が両面複写用給紙装置であるか否かが確認
される(S4)。
【0071】ステップS4において、用紙の給送元が両
面複写用給紙装置であった場合(多くの場合、カセット
から給送される定着装置を通過されていない用紙に比較
して先端カールが生じていることが多い,S4−Ye
s)、ROM100aあるいはNVM101に予め記憶
されている分離装置14、転写装置13のそれぞれの出
力の第2の変更が設定される。なお、この第2の変更
は、同一原稿に対する繰り返し複写および図示しない自
動原稿送り装置にセットされた全ての原稿に対する一連
の複写の間、維持される。また、第2の変更としては、
例えば転写装置13の転写出力、すなわち転写バイアス
トランス112の出力が20%減少され、分離装置14
の交流出力、すなわち交流高圧電源装置113の出力の
うちの交流成分の尖頭値が50%増大されるものとす
る。
【0072】ステップS4において、用紙の給送元が両
面複写用給紙装置以外であった場合(S4−No)、用
紙の給送元は、カセット、両面複写用給紙装置のいづれ
でもないことになるので、図示しない手差し装置から用
紙(この場合、OHP向けの透明シート等も含まれる)
が給送されたものと判断可能であり、CPU100の制
御により、操作パネル90の図示しない表示部に、用紙
の種類を入力することにより最適な分離条件が設定でき
ることおよび条件の入力を促す表示が表示される(S
5)。なお、この場合、表示部の表示としては、例えば
用紙の種類すなわち「OHPシートか否か」を問う設
問、「用紙の厚さが厚いか薄いか」を問う設問、あるい
は「片面に複写画像があるか否か」を問う設問等に代表
される設問と、それぞれの設問に対して「はい」または
「いいえ」を入力可能なパターンが表示される。ここ
で、「はい」または「いいえ」の応答は、例えば操作パ
ネル90の図示しない数字キーあるいは表示部に一体的
に組み込まれるタッチパネル等の入力機構により入力さ
れる。
【0073】ステップS5において、所定時間内に応答
がない場合あるいは利用者により、キャンセルもしくは
該当なしが入力された場合(S6−No,S7−Ye
s)、ROM100aあるいはNVM101に予め記憶
されている分離装置14、転写装置13のそれぞれの出
力の第3の変更が設定される。なお、この第3の変更
は、同一原稿に対する繰り返し複写、図示しない自動原
稿送り装置にセットされた全ての原稿に対する一連の複
写の間および用紙(転写材)給送元が切り替えられるま
での間、維持される。また、第3の変更としては、例え
ば転写装置13の転写出力、すなわち転写バイアストラ
ンス112の出力が20%減少され、分離装置14の交
流出力、すなわち交流高圧電源装置113の出力のうち
の直流成分が極性方向(同極性内で絶対値が大きくなる
側)に50%シフトされるとともに、交流成分の尖頭値
が100%増大されるものとする。
【0074】このように、感光体ドラム10との静電吸
着において感光体ドラム10に形成された静電潜像に対
応するトナー像(トナー)を受け取り、分離装置14お
よび剥離装置15により感光体ドラム10との静電吸着
から解放されて感光体ドラム10から剥離された用紙
(転写材)と用紙(転写材)に静電的に保持されている
トナーは、紙浮き検出スイッチ23cにより用紙の先端
のカールおよび搬送装置22の搬送面から所定距離以上
浮き上がっていることが確認された場合に、転写装置1
3に供給される転写出力および分離装置14に供給され
る分離出力のそれぞれが最適に設定されることにより、
感光体ドラム10との静電吸着から確実に解放されると
ともに、搬送装置22の搬送面に近接した状態で安定に
搬送されて定着装置21に案内される。これにより、異
なる要因により先端がカールしたり、搬送装置22の搬
送面に密着しにくい用紙(転写材)が給送された場合で
あっても、定着装置21に向けて用紙(転写材)を安定
に搬送することができる。
【0075】ところで、用紙のカールが搬送装置22の
搬送面に対して逆向きすなわち用紙先端部が搬送装置2
2の搬送面に近接する一方で用紙の中央付近が図3に示
した紙浮き検出スイッチ23cが設けられる位置の近傍
に浮き上がる(以下下カールと示す)である場合には、
用紙先端を検知した直後より下方向に下がろうとする紙
検知スイッチの作用部によって紙搬送力が妨げられやす
くなり紙ずまりが生じ易くなるとともに、用紙上の未定
着のトナー像が紙浮き防止機構23の紙浮き検出スイッ
チ23cの作用部と接触することにより擦られたり、白
地部分に不所望な画像が形成されることがある。
【0076】以下、上述した下カールに特異な不具合を
除去するために、下カールの用紙に対する処理(対応す
る構造)について説明する。図5に示されるように、紙
浮き防止機構123は、詳述しない複写装置2の筐体か
ら搬送装置22の搬送面に向けて突出された案内部材支
持体23aと、案内部材支持体23aに一体に設けら
れ、滑り性の高い樹脂材料からなるガイドリブ23b
と、ガイドリブ23bの近傍に配置され、支点124a
を回動支点として矢印方向(搬送装置22の搬送面に向
かう方向)にガイドリブ23bよりも搬送装置22の搬
送面に近接するよう回動可能に形成された可動リブ12
4と、可動リブ124を第1の位置(定位置)に支持す
る支持部材125と、支持部材125により第1の位置
に支持されている可動リブ124を、搬送装置22の搬
送面寄りに定義された第2の位置に移動させる回動機構
126と、案内部材支持体23aの所定の位置に設けら
れた紙浮き検出スイッチ23cからなる。なお、支持部
材125は、回動機構126から案内部材23aを第2
の位置に移動するために提供される力に対して案内部材
23aを第1の位置に戻すことが可能で、通常は、可動
リブ124を第1の位置に留めておくことのできる構造
を有し、この例では、回動機構126として、例えばソ
レノイドを用いることにより、低コストなコイルばね等
が利用される。また、回動機構126を、例えばパルス
モータとすることで、支持部材としてのばねが省略され
てもよい。なお、図5に示した紙浮き防止装置123
は、紙浮き検出スイッチ23cを搬送装置22から遠ざ
けるものではないが、可動リブ124を搬送装置22の
搬送面に接近させることは、同時に定着装置21へ用紙
を確実に案内可能で、また紙浮き検出スイッチ23cを
移動させる構成に比較して信号系の処理を考慮する必要
がないため、低コストである。
【0077】図6は、図5に示した紙浮き防止機構を組
み込んだ複写装置において、紙浮き検出スイッチからの
出力信号に対応する制御の例を示すフローチャートであ
る。なお、図4に示した説明と同一のステップについて
は、同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0078】図6において、トナー像が転写された用紙
の浮き上がりの程度が所定量よりも少ない場合、感光体
ドラム10と分離された用紙は、定着装置21の第1お
よび第2のローラ21a,21b間に案内されてトナー
像が定着される(紙浮きが検出されない,S1−N
o)。
【0079】上述した複写動作が繰り返されて累計Nお
よび累計Nsが増加し、紙浮き検出スイッチ23cがオ
ン(この場合、T < Toの上カールを検出したとす
る)となった場合(S1−Yes)、累計Ns(サービ
ス間隔内累計)がROM100aまたはNVM101に
保持されている分離装置14のワイヤのクリーニングが
必要となる規定値に達したか否かが判定される(S
2)。
【0080】ステップS2において、サービス間隔内の
累計Nsが規定値を越えている場合(S2−Yes)、
操作パネル90の図示しない表示部に、例えば「分離装
置14のワイヤの清掃を促すメッセージ」あるいは「所
定のシンボルマーク」が表示される。なお、分離装置1
4のワイヤを清掃する図示しないワイヤ清掃機構が複写
装置2に設けられている場合には、ワイヤの清掃を促す
メッセージまたは所定のシンボルマークを表示せずに、
図示しない清掃機構が付勢される。また、利用者あるい
はサービスマンによりワイヤが清掃される場合、例えば
図示しないサービス間隔内の累計Nsがリセットされる
ことで表示パネル90の清掃を促す表示が消去される。
【0081】ステップS2において、サービス間隔内累
計Nsが規定値に達していない場合あるいはステップS
2−Yesに示したような清掃がなされてからあまり時
間が経過していない場合(S2−No)、CPU100
により入力回路121の出力が参照され、用紙の給送元
がカセットであったか否かが確認される(S3)。
【0082】ステップS3において、用紙の給送元がカ
セットであった場合(一般に、最も用紙の特性が安定し
た状態が維持されていると見なすことができる,S3−
Yes)、ROM100aまたはNVM101に予め記
憶されている分離装置14、転写装置13のそれぞれの
出力の第1の変更が設定される。なお、この変更は、同
一原稿に対する繰り返し複写および図示しない自動原稿
送り装置にセットされた全ての原稿に対する一連の複写
の間、維持される。また、第1の変更としては、例えば
転写装置13の転写出力、すなわち転写バイアストラン
ス112の出力が10%減少され、分離装置14の交流
出力、すなわち交流高圧電源装置113の出力が10%
増大されるものとする。なお、第1の変更において、例
えばドラムサーミスタ10aからの出力が所定の温度以
上であることを示した場合には、転写バイアストランス
112の出力をさらに所定の範囲内で変更することもで
きる。同様に、例えば図示しない画像濃度センサの出力
に応じて、転写バイアストランス112の出力をさらに
所定の範囲内で変更することもできる。
【0083】ステップS3において、用紙の給送元がカ
セット以外であった場合(S3−No)、引き続いて、
用紙の給送元が両面複写用給紙装置であるか否かが確認
される(S4)。
【0084】ステップS4において、用紙の給送元が両
面複写用給紙装置であった場合(多くの場合、カセット
から給送される定着装置を通過されていない用紙に比較
して先端カールが生じていることが多い,S4−Ye
s)、ROM100aあるいはNVM101に予め記憶
されている分離装置14、転写装置13のそれぞれの出
力の第2の変更が設定される。なお、この第2の変更
は、同一原稿に対する繰り返し複写および図示しない自
動原稿送り装置にセットされた全ての原稿に対する一連
の複写の間、維持される。また、第2の変更としては、
例えば転写装置13の転写出力、すなわち転写バイアス
トランス112の出力が20%減少され、分離装置14
の交流出力、すなわち交流高圧電源装置113の出力の
うちの交流成分の尖頭値が50%増大されるものとす
る。
【0085】ステップS4において、用紙の給送元が両
面複写用給紙装置以外であった場合(S4−No)、用
紙の給送元は、カセット、両面複写用給紙装置のいづれ
でもないことになるので、図示しない手差し装置から用
紙(この場合、OHP向けの透明シート等も含まれる)
が給送されたものと判断可能であり、CPU100の制
御により、操作パネル90の図示しない表示部に、用紙
の種類を入力することにより最適な分離条件が設定でき
ることおよび条件の入力を促す表示が表示される(S
5)。なお、この場合、表示部の表示としては、例えば
用紙の種類すなわち「OHPシートか否か」を問う設
問、「用紙の厚さが厚いか薄いか」を問う設問、あるい
は「片面に複写画像があるか否か」を問う設問等に代表
される設問と、それぞれの設問に対して「はい」または
「いいえ」を入力可能なパターンが表示される。ここ
で、「はい」または「いいえ」の応答は、例えば操作パ
ネル90の図示しない数字キーあるいは表示部に一体的
に組み込まれるタッチパネル等の入力機構により入力さ
れる。
【0086】ステップS5において、所定時間内に応答
がない場合あるいは利用者により、キャンセルもしくは
該当なしが入力された場合(S6−No,S7−Ye
s)、ROM100aあるいはNVM101に予め記憶
されている分離装置14、転写装置13のそれぞれの出
力の第3の変更が設定される。なお、この第3の変更
は、同一原稿に対する繰り返し複写、図示しない自動原
稿送り装置にセットされた全ての原稿に対する一連の複
写の間および用紙(転写材)給送元が切り替えられるま
での間、維持される。また、第3の変更としては、例え
ば転写装置13の転写出力、すなわち転写バイアストラ
ンス112の出力が20%減少され、分離装置14の交
流出力、すなわち交流高圧電源装置113の出力のうち
の直流成分が極性方向(同極性内で絶対値が大きくなる
側)に50%シフトされるとともに、交流成分の尖頭値
が100%増大されるものとする。
【0087】ステップS7において、キャンセルまたは
該当なしが入力されない場合(S7−No)、紙浮き検
出スイッチ23cがオンになっていた時間Tが基準時間
Toと比較される(S8)。
【0088】ステップS8において、「T > To」
である場合(S8−Yes)、用紙に下カールが生じて
いることが予想されるので、CPU100の制御により
メカニカルコントローラ122から、図5に示した紙浮
き防止機構123の回動機構126が付勢され、可動リ
ブ124が搬送装置22の搬送面に向けて下降される。
なお、可動リブ124の下降は、同一原稿に対する一連
の繰り返し複写の間、あるいは図示しない自動原稿送り
装置にセットされた全ての原稿に対する一連の複写の
間、維持される。
【0089】このように、感光体ドラム10との静電吸
着により、感光体ドラム10に形成された静電潜像に対
応するトナー像(トナー)を受け取り、分離装置14お
よび剥離装置15により感光体ドラム10との静電吸着
から解放されて感光体ドラム10から剥離された用紙
(転写材)と用紙(転写材)に静電的に保持されている
トナーは、紙浮き検出スイッチ23cにより用紙の先端
のカールおよび搬送装置22の搬送面から所定距離以上
浮き上がっていることが確認された場合に、転写装置1
3に供給される転写出力および分離装置14に供給され
る分離出力のそれぞれが最適に設定されることにより、
感光体ドラム10との静電吸着から確実に解放されると
ともに、搬送装置22の搬送面に近接した状態で安定に
搬送されて定着装置21に案内される。これにより、異
なる要因により先端がカールしたり、搬送装置22の搬
送面に密着しにくい用紙(転写材)が給送された場合で
あっても、定着装置21に向けて用紙(転写材)を安定
に搬送することができる。
【0090】また、用紙の先端が搬送装置22の搬送面
の側にカールしている場合であっても、搬送路を構成す
る案内部材のうちの可動リブが下降されることで紙浮き
検出スイッチ23cの作用部と用紙上の未定着のトナー
像が接することを防止でき、トナー像が擦られたり、白
地部分に不所望な画像が形成されることが防止される。
【0091】なお、上述した転写装置の出力および分離
装置の出力の変更は、トナーを用紙に転写させることの
できる能力および用紙を確実に分離できる特性の範囲内
で、種々に変形可能である。また、可動リブは、制御を
適用する画像形成条件についても、種々に変えることが
可能である。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の画像形
成装置によれば、感光体との静電吸着により感光体に形
成された静電潜像に対応するトナー像を受け取り、分離
装置、剥離装置により感光体との静電吸着から解放され
て感光体から剥離された転写材と転写材に静電的に保持
されているトナー像は、紙浮き検出装置により転写材の
先端のカールおよび搬送装置の搬送面から所定距離以上
浮き上がっていることが確認された場合に、転写装置に
供給される転写出力および分離装置に供給される分離出
力のそれぞれが最適に設定されることで、感光体との静
電吸着から確実に解放されるとともに、搬送装置の搬送
面に近接した状態で安定に搬送されて定着装置に案内さ
れる。
【0093】これにより、異なる要因により先端がカー
ルしたり、搬送装置の搬送面に密着しにくい転写材が給
送された場合であっても、定着装置に向けて転写材を安
定に搬送することができる。
【0094】また、転写材の先端が搬送装置の搬送面の
側にカールしている場合であっても、搬送路を形成する
案内部材のうちの可動部が下降されることで、紙浮き検
出装置の作用部と転写材上の未定着のトナー像が接する
ことを防止でき、トナーが擦られたり、白地部分に不所
望な画像が形成されることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される複写装置
(画像形成装置)の感光体ドラムを中心とした主要部を
説明する概略図。
【図2】図1に示した複写装置を制御する制御ブロック
を説明する概略ブロック図。
【図3】図1に示した複写装置の感光体ドラムと定着装
置の間の搬送路の構成の一例を示す概略図。
【図4】図1ないし図3に示した複写装置における紙浮
き防止制御の一例を示すフローチャート。
【図5】図3に示した搬送路に設けられる紙浮き防止機
構の別の例を示す概略図。
【図6】図5に示した紙浮き防止機構を組み込んだ複写
装置における紙浮き防止制御の一例を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
2 …複写装置(画像形成装置)、 10 …感光体ドラム、 11 …現像装置、 11a…現像ローラ、 12 …転写前除電装置、 13 …転写装置、 14 …分離装置、 15 …剥離機構、 16 …クリーニング装置、 17 …除電装置、 18 …帯電装置、 19 …部分消去装置、 20 …露光ミラー、 21 …定着装置、 22 …搬送装置、 23 …紙浮き防止機構、 23a…案内部材支持体、 23b…ガイドリブ、 23c…紙浮き検出スイッチ、 90 …操作パネル、 100 …CPU、 100a…ROM、 100b…RAM、 101 …NVM(不揮発性メモリ)、 111 …現像バイアス制御回路、 112 …転写バイアストランス、 113 …交流高圧電源装置、 114 …高圧電源装置(帯電電源装置)、 121 …入力回路、 123 …紙浮き防止機構、 124 …可動リブ、 125 …支持部材、 126 …回動機構。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定電位に帯電された像担持体に形成され
    た静電潜像を現像剤により現像して得られた現像剤像を
    転写材に転写する転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
    持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
    た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
    持体から分離する分離手段と、 この分離手段により像担持体から分離された転写材が搬
    送面から浮き上がったことを検出し、前記分離手段と前
    記転写手段の出力を検出された浮き上がりを、低減する
    よう変化させる制御手段と、を有する画像形成装置。
  2. 【請求項2】所定電位に帯電された像担持体に形成され
    た静電潜像を現像剤により現像して得られた現像剤像を
    転写材に転写する転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
    持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
    た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
    持体から分離する分離手段と、 この分離手段により像担持体から分離された転写材が搬
    送面から浮き上がったことを検出する検出手段と、 この検出手段により検出された転写材の浮き上がったこ
    とが検出された場合に、前記分離手段と前記転写手段の
    出力を変化させる制御手段と、を有する画像形成装置。
  3. 【請求項3】所定電位に帯電された像担持体に形成され
    た静電潜像を現像剤により現像して得られた現像剤像を
    転写材に転写する転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
    持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
    た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
    持体から分離する分離手段と、 この分離手段により像担持体から分離された転写材が搬
    送面から浮き上がったことを検出し、さらに浮き上がり
    が生じた方向を特定する浮き上がり検出手段と、 この浮き上がり検出手段により検出された転写材の浮き
    上がりの方向の検出結果に基づいて、前記分離手段と前
    記転写手段の出力を、転写材の浮き上がりが低減するよ
    う変化させる制御手段と、を有する画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記検出手段は、搬送可能な最小の大きさ
    の転写材の後端が前記転写手段の中心と像担持体の中心
    とを結ぶ線分に達するまでに転写材の浮き上がりを検出
    可能な位置に設けられることを特徴とする請求項1ない
    し3のいづれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記検出手段が転写材の浮き上がりを検出
    した場合、前記制御手段による前記分離手段および前記
    転写手段の出力の制御に先だって、前記分離手段および
    前記転写手段の清掃を促す報知手段をさらに有すること
    を特徴とする請求項1ないし4のいづれかに記載の画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】前記報知手段による前記分離手段および前
    記転写手段の清掃を促す報知は、前記制御手段に接続さ
    れた計数手段による計数の結果、画像形成の回数が所定
    値を越えている場合に報知されることを特徴とする請求
    項5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】所定電位に帯電された像担持体に形成され
    た静電潜像を現像剤により現像して得られた現像剤像を
    転写材に転写する転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
    持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
    た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
    持体から分離する分離手段と、 この分離手段により像担持体から分離された転写材が搬
    送面から浮き上がったことを検出し、検出された浮き上
    がりが転写材の先端部が搬送面に向かう浮き上がりであ
    る場合に、転写材を搬送面に向けて押し下げる可動案内
    部材と、を有する画像形成装置。
  8. 【請求項8】所定電位に帯電された像担持体に形成され
    た静電潜像を現像剤により現像して得られた現像剤像を
    転写材に転写する転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
    持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
    た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
    持体から分離する分離手段と、 この分離手段により像担持体から分離された転写材が搬
    送面から浮き上がったことを検出する検出手段と、 この検出手段により検出された転写材の浮き上がりが転
    写材の先端部が搬送面に向かう浮き上がりである場合
    に、転写材を搬送面に向けて押し下げる可動案内部材
    と、 前記検出手段の検出結果に応じて前記可動案内部材を動
    作させる制御手段と、を有する画像形成装置。
  9. 【請求項9】所定電位に帯電された像担持体に形成され
    た静電潜像を現像剤により現像して得られた現像剤像を
    転写材に転写する転写手段と、 この転写手段により現像剤像が転写された転写材と像担
    持体との間の静電吸着を弱め、転写材に静電的に付着し
    た状態の現像剤像に影響を与えることなく転写材を像担
    持体から分離する分離手段と、 この分離手段により像担持体から分離された転写材が搬
    送面から浮き上がったことを検出する検出手段と、 この検出手段により検出された転写材の浮き上がりが転
    写材の先端部が搬送面に向かう浮き上がりである場合
    に、転写材を搬送面に向けて押し下げる可動案内部材
    と、 前記検出手段の検出結果に応じて前記可動案内部材を動
    作させるとともに前記分離手段と前記転写手段の出力
    を、転写材の浮き上がりが低減するよう変化させる制御
    手段と、を有する画像形成装置。
  10. 【請求項10】前記検出手段は、搬送可能な最小の大き
    さの転写材の後端が前記転写手段の中心と像担持体の中
    心とを結ぶ線分に達するまでに転写材の浮き上がりを検
    出可能な位置に設けられることを特徴とする請求項7な
    いし9のいづれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】前記検出手段が転写材の浮き上がりを検
    出した場合、前記制御手段による前記分離手段および前
    記転写手段の出力の制御に先だって、前記分離手段およ
    び前記転写手段の清掃を促す報知手段をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項7ないし10のいづれかに記載の
    画像形成装置。
  12. 【請求項12】前記報知手段による前記分離手段および
    前記転写手段の清掃を促す報知は、前記制御手段に接続
    された計数手段による計数の結果、画像形成の回数が所
    定値を越えている場合に報知されることを特徴とする請
    求項11記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】前記制御手段は、前記検出手段が転写材
    の浮き上がりを検出可能な位置と前記転写手段の中心と
    像担持体の中心とを結ぶ線分との間の距離Loを像担持
    体の外周面が移動される速度Sで除算して求められる時
    間を基準時間To、転写材先端が前記転写手段の中心と
    像担持体の中心とを結ぶ線分を通過してから上記転写材
    の浮き上がりを検出可能な位置を通過するまでに要した
    時間をTとするとき、 T > To である場合に、前記可動案内部材を付勢することを特徴
    とする請求項7ないし9のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】前記可動案内部材は、前記検出手段と転
    写材上の現像剤とが擦れたり転写材の他の部分に転移さ
    れることを防止可能に構成されることを特徴とする請求
    項13記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】前記制御手段は、前記検出手段により検
    出された転写材の浮き上がりの量の検出結果に基づい
    て、前記分離手段と前記転写手段の出力を、転写材の浮
    き上がりが低減するよう変化させることを特徴とする請
    求項11および13記載のいづれかに画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007133230A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2014215539A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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JP2007133230A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
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