JP3848413B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ等の、電子写真方式により画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置として、電子写真方式の複写機、プリンタ等が広く知られている。電子写真方式の複写機等においては、感光体ドラムを帯電チャージャにより一様に帯電した後、原稿台にある原稿を露光し、その反射光を感光体ドラム上に結像して、感光体ドラム上に静電潜像を形成する。その感光体ドラム上の静電潜像に、現像器によりトナー粒子を供給して静電現像を行い、形成されたトナー像を、転写チャージャによって帯電された転写紙上に転写し、画像形成を行う。
【0003】
この種の複写機においては、近年、複写速度の高速化が進んでいるが、それに伴い、感光体ドラムの大径化、ドラム周速の高速化等の理由により、感光体ドラム上に静電付着したトナー像の転写効率が悪化する傾向にある。
【0004】
すなわち、感光体ドラム上に形成されたトナー像を転写紙に転写する際、感光体ドラムに対するトナーの静電付着力が大きいと、感光体ドラム上のトナー像が転写紙上が充分転写されず、画像かすれや、画像濃度不足、画像の緻密性が悪化する、転写抜けが発生する等の画像不良が発生する。そして、このような画像不良は、複写速度の高速化に伴って増加する傾向にある。
【0005】
そこで、感光体ドラムに静電付着した卜ナー像を転写紙上に効率良く転写するために、現像後、転写前に、補助除電手段を設ける場合が多くなってきている。この転写前補助除電手段は、現像後、転写前に、除電により感光体ドラム上のトナーと感光体ドラムとの静電付着力を弱め、転写紙上にトナーを効率良く転写させる働きをする。
【0006】
この転写前補助手段としては、主に、光により感光体上の電荷を除電する転写前除電光源(プリトランスファランプ、以下PTLと称する)、ワイヤー等からの放電により感光体上の電荷の除電しかつトナー自体の転写性を向上させるための転写前チャージャ(プリトランスファチャージャ、以下PTCと称する)の2つに大別される。
【0007】
PTLは、除電光により感光体上の電荷を除電し、感光体とトナーの静電付着力を弱める手段であり、冷陰極管、LED等が用いられるのが一般的である。また、近年の電子写真方式の複写機の高速化に伴い、転写効率を上げる必要性が生じるが、そのためには、転写前除電光源の光量を上げていくことが効果的である。そこで、PTLとしては、LEDに比較して光量の大きな冷陰極管を使用する場合が多い。
【0008】
PTCは、チャージにより感光体を除電し感光体とトナーの静電付着力を弱め、かつトナーをより帯電させ転写しやすくする手段であり、白金や酸化タングステン等の極細ワイヤーから感光体と逆極性(トナーと同極性)のDCチャージを放電する装置、あるいは感光体と逆極性(トナーと同極性)にDC偏奇させた後ACチャージを放電する装置が用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、電子写真方式の複写機、特に、複写速度を高速化するために感光体ドラムの速度等を高速化した複写機においては、転写効率を上げるために、トナー像の転写を補助する転写前除電光源として冷陰極管を使用する場合が多いが、転写前除電光源として冷陰線管を使用した場合、冷陰極管の特性として、以下の問題点があげられる。
【0010】
すなわち、冷陰極管の光量の変動が大きいことがあげられる。これは、例えば冷陰極管を連続点灯した後に、つまり、複写機で連続複写をした後に、長時間消灯状態に放置し、その後点灯させると、点灯直後の光量が低く、そして、徐々に明るくなっていく。
【0011】
そのため、連続点灯している時の光量が転写抜け等の画像不良を防止できる光量となるように、冷陰極管の光量を設定した場合、長時間放置した後の点灯直後に、転写前除電光の光量が不足し、転写効率の悪化を招き、ひいては転写抜けが発生してしまう。この理由により、長時間放置した後の点灯直後の冷陰極管の光量を転写抜けの発生しない十分な光量に設定する必要があるが、しかし、この場合、連続点灯時の冷陰極管の光量が過剰となり、画像メモリ等の画像上の不具合が生じる。すなわち、冷陰極管を用いる場合、点灯直後、連続点灯中ともに画像不良が発生しない最適な光量幅が狭い(転写ヌケ、画像メモリーの光量マージンが少ない)。
【0012】
また、冷陰極管は、低温環境下、例えば、5〜10℃、20RH%の環境下においては、その光量が低下するという特性も有している。そのため、冷陰極管を低温環境下で使用する場合には、光量が不足し、転写抜け等の画像不良が発生する。
【0013】
一方、PTCは、感光体ドラムと逆極性のチャージを放電することにより感光体ドラムを除電する。これはトナーと同極性のチャージにもあたるため画像部のトナーをより帯電させ転写効率を上げるというものであるが、非画像部(白地部)に付着している若干量の微弱帯電のトナー、いわゆるドラム上かぶリトナーをも帯電させてしまう。この微弱帯電トナーは、PTCが無い場合は転写されずクリーニング部へ運ばれるが、PTCで帯電されると転写され易くなる為、紙上のカブリが非常に大きくなる。この様に、PTCを用いた場合には、カブリレベルが悪化するという弊害が生じる。
【0014】
このようなPTCによる不具合画像、つまり、カブリは、感光体ドラムが寿命に近付いた場合(白地電位の上昇による)や多湿環境時(現像剤帯電量の低下による)に主に発生する。
【0015】
上記のように、PTLおよびPTCのいずれの場合もそれぞれ弊害が生じるが、PTCのカブリと比較すると、PTLの立ち上がりの悪さの方が弊害が大きいため、単独で使用される場合はPTCの方が多い。
【0016】
PTCを単独で用いた場合、PTLの立ち上がりの悪さによる初期コピー時の紙先端部の転写ヌケ等よりは弊害のレベルは小さくなる。しかながら、カブリが発生するため、従来は転写前補助除電装置の働きがなければ転写効率上どうしようもない場合のみ、PTCの出力をONする構成をとっている。ここで、どうしようもない場合とは、両面コピー動作時における両面目のコピーの場合であり、紙のカールや定着器を一度通過したことによる紙の表面性の劣化等により転写効率の低下する場合である。従って、上記以外はPTCがONされず、結果として片面の全面コピー時の転写効率はPTL設置の場合と比較して低下してしまう。
【0017】
転写効率が低下する割合は、原稿の文字・画の面積率が広いほど大きいため、全面ベタ画像等を複写する場合は転写効率の悪さが顕著に現れ、キャリア付着やトナークランプに起因する白斑が目立ち易くなってしまう。
【0018】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、転写補助装置に起因する画像の不具合いをなくし、良好な画像をえることが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明の態様に係る画像形成装置は、原稿が載置される原稿載置部と、上記原稿載置部上における原稿の有無を検出する原稿検出手段と、上記原稿載置部を開閉する蓋体と、上記蓋体の開閉を検出する開閉検出手段と、像担持体を帯電する帯電手段と、上記帯電された像担持体を露光し、原稿に対応した静電潜像を上記像担持体上に形成する露光手段と、上記像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現像して現像剤像を形成する現像手段と、上記像担持体上に形成された現像剤像を転写材に転写する転写手段と、上記現像剤像の転写前に上記像担持体に放電して像担持体を除電し、上記像担持体に対する上記現像剤像の静電吸着力を低減する転写前除電チャージャと、画像形成動作時、上記原稿検出手段によって原稿無しが検出され、かつ、上記開閉検出手段により上記蓋部材の開放状態が検出された際、上記転写前除電チャージャを作動させ、上記蓋部材が開放状態でかつ原稿載置台上に原稿がある場合、または上記蓋部材が閉じている場合に、上記転写前除電チャージャを停止状態に維持する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
上記構成の画像形成装置によれば、蓋体が開放し、かつ、原稿載置台に原稿が載置されていない場合、すなわち、ベタ画像を形成する場合、制御手段は転写前除電チャージャを作動させることにより、現像剤像の転写効率を向上させる。そのため、転写抜け、白斑発生等の不具合が防止され、良好な画像形成が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明を電子写真式の複写機に適用した実施の形態について詳細に説明する。
まず、複写機の全体の構成について概略的に説明すると、図1に示すように、複写機は筐体10を備え、この筐体内のほぼ中央部に、像担持体として、例えば、ヒ素セレンからなる感光体ドラム12が回転自在に設けられている。感光体ドラム12の周囲には、帯電手段として機能する帯電チャージャ11、現像手段として機能する現像器13、転写手段として機能する転写チャージャ14、剥離チャージャ15、剥離爪16、清掃装置17、および除電ランプ18が順に配置され、画像形成部20を構成している。
【0030】
筐体10の上面部には透明ガラスからなる原稿載置台32、および原稿載置台上に原稿Dを自動的に給紙する自動原稿送り装置(以下ADFと称する)80が設けられている。
【0031】
ADF80は、原稿載置台32を開閉する蓋体および原稿押えを兼ねて構成され、原稿Dが載置される原稿トレイ82と、原稿載置台のほぼ全面と対向して設けられ原稿を搬送する搬送ベルト85と、を備えている。そして、原稿トレイ82に載置された原稿は、搬送路84を介して原稿載置台32上に導かれ、搬送ベルト85により所定の位置に搬送および位置決めされる。そして、後述するスキャナにより読み取られた原稿は、搬送ベルト85により搬送路86を通してADF80上面の原稿排紙部88に排出される。
【0032】
また、ADF80を原稿載置台32上に開閉自在に支持した図示しない一対のヒンジ部には、ADF80の開閉を検出する開閉センサが設けられている。更に、原稿載置台32の下方には、原稿載置台上における原稿の有無を検出する原稿センサが設けられている。開閉検出手段として機能する開閉センサ、および原稿検出手段として機能する原稿センサは、後述する制御手段としてのCPU62に検出結果を出力する。
【0033】
筐体10内において原稿載置台32の下方には、原稿載置台32上に載置された原稿Dの画像を読み取るスキャナ22が配設されている。このスキャナ22は、リフレクタ23によって背部が囲繞された露光ランプ24と、露光ランプと共に第1のキャリッジ33に載置された第1の反射ミラー25と、を備えている。また、スキャナ22は、第2のキャリッジ34に載置されて一体的に移動可能な第2および第3の反射ミラー26、27と、レンズ28と、固定の第4、第5及び第6の反射ミラー29、30、31と、を有している。
【0034】
第1および第2のキャリッジ33、34は、原稿載置台32に沿って所定の速度で移動され、露光ランプ24からの照射光により原稿Dを走査する。そして、原稿Dからの反射光は、第1ないし第6の反射ミラーおよびレンズ28により感光体ドラム12に導かれ感光体ドラム表面を露光する。このように、スキャナ22は、この発明における露光手段を構成している。
【0035】
それにより、後述するように帯電チャージャ11によって一様に帯電された感光体ドラム12の表面に、原稿の画像に対応した静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器13により現像剤としてのトナーを用いて現像され、トナー像を形成する。
【0036】
第3の反射ミラー27とレンズ28との間には、露光光量を測定する自動露光センサ21が設けられている。そして、第3のミラー27で反射した光の一部は自動露光センサ21に入射し、自動露光センサ21は、画像濃度に応じた出力電圧を後述するCPU92に原稿濃度信号として出力する。
【0037】
筐体10の側面下部には、転写材としての用紙Pをそれぞれ多数枚収容した第1および第2の給紙カセット35、36が脱着自在に装着されている。また、筐体10内には、第1および第2の給紙カセット35、36から取り出された用紙Pを、感光体ドラム12と転写チャージャ14との間に位置した転写部を通して搬送する搬送路38が形成され、搬送路の終端には定着装置40が設けられている。定着装置40に対向した筐体10の側壁には排出口42が形成され、この排出口には排紙トレイ43が装着されている。
【0038】
定着装置40は、ヒータを内蔵したヒートローラ40a、ヒートローラに転接した加圧ローラ40b、ヒートローラ40aの温度を検出するサーミスタ40c等を備えて構成されている。
【0039】
第1および第2の給紙カセット35、36の近傍には、それぞれ給紙カセットから用紙Pを取り出すピックアップローラ44が設けられているとともに、搬送路38において感光体ドラム12の上流側には用紙Pを整位するレジストローラ46が設けられている。また、レジストローラ46の近傍には、用紙Pの到着を検出するセンサ48が設けられている。
【0040】
ピックアップローラ44により第1あるいは第2の給紙カセット35、36から1枚づつ取り出された用紙Pは、レジストローラ46により整位された後、転写部に送られる。そして、転写部において、感光体ドラム12上のトナー像が、転写チャージャ14により用紙P上に転写される。
【0041】
トナー像の転写された用紙Pは、剥離チャージャ15からのACコロナ放電および剥離爪16により感光体ドラム12から剥離され、搬送路38を構成する搬送ベルト50を介して定着装置40に搬送される。そして、定着装置40によってトナー像が溶融定着された用紙Pは、排紙ローラ51により排紙トレイ43上に排出される。なお、ピックアップローラ44、レジストローラ46、搬送ベルト50は、供給手段として機能する。
【0042】
また、搬送路38の下方には、定着装置40を通過した用紙Pを反転した後に再びレジストローラ46を介して転写部へ導く自動両面装置51が設けられている。自動両面手段として機能する自動両面装置51は、搬送路38から分岐し用紙Pを反転させるための反転路52と、反転された用紙Pを一時的に集積する一時集積部53と、一時集積部からレジストローラ46まで用紙Pを搬送する再搬送路54と、を備えている。
【0043】
定着装置40と排紙ローラ51との間には、用紙Pを反転路52へ導く振り分けゲート55が設けられ、反転路52および再搬送路54内には複数の送りローラ56が配設されている。また、一時集積部53内には、集積された用紙Pを1枚づつ取出して再搬送路54へ送るピックアップローラ57が設けられている。
【0044】
両面コピーを行なう場合、定着装置40を通過した用紙Pは、振り分けゲート55により反転路52に導かれ、反転された後に一時集積部53へ集積される。集積された用紙Pは、ピックアップローラ57によって一時集積部53から取り出された後、再搬送路54を通してレジストローラ46へ送られ、ここで整理された後、再び転写部において用紙Pの裏面にトナー像が転写される。その後、用紙Pは、搬送路38、定着装置40および排紙ローラ51を介して排紙トレイ43に排紙される。
【0045】
次に、感光体ドラム12および画像形成部20の構成について詳細に説明する。図2に示すように、感光体ドラム12の表面を所定の電位に一様に帯電させる帯電チャージャ11はコロナワイヤ11aおよびグリッド11bを有し、コロナワイヤには、電圧を印加してコロナ放電を発生させる図示しない電源が接続されている。また、グリッド11bには、グリッド電圧を印加する高圧トランス60が接続されている。これらの電源および高圧トランス60は、制御手段としてのCPU62に接続されている。
【0046】
感光体ドラム12の回転方向に関して、帯電チャージャ11の下流側には、スキャナ22からの反射光によって露光される感光体ドラム12表面上の露光位置12aが位置し、この露光位置において、感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。
【0047】
露光位置12aと帯電チャージャ11と間には、部分消去用のLED65が配設されている。また、現像器13は、感光体ドラム12表面上の静電潜像にトナー粒子を供給して現像する現像ローラ13aを有し、この現像ローラには、CPU62の制御の下、高圧トランス76によって現像バイアスが印加される。
【0048】
現像器13とLED65と間には、感光体ドラム12表面の温度を検出するサーミスタ66が設けられ、このサーミスタ66のアクチュエータ66aは感光体ドラムの端部においてドラム表面に接触している。そして、サーミスタ66は検出信号をCPU62に出力する。
【0049】
また、現像器13とLED65と間には、感光体ドラム12の表面電位を検出する表面電位センサ67が設けられている。
感光体ドラム12に形成されたトナー像を用紙Pに転写させる転写チャージャ14と、用紙Pを感光体ドラムから分離させるための剥離チャージャ15とは、感光体ドラム12の回転方向Aに関して現像器13の下流側に設けられている。そして、転写チャージャ14および剥離チャージャ15は一体に形成されているとともに、それぞれ高圧トランス68、70を介してCPU62に接続されている。
【0050】
現像器13と転写チャージャ14との間には、転写前除電チャージャ(PTC)104が設けられている。この転写前除電チャージャ104は、感光体ドラム12表面に放電して除電し感光体ドラム表面に対するトナー像の静電付着力を低減するとともに、トナーをより帯電させて転写し易くする。
【0051】
転写前チャージャ104としては、感光体ドラム12の軸方向に沿って延びる白金クラッドワイヤ(φ65μm)が用いられ、電源106を介してCUP62に接続されている。転写前チャージャ104は、印加電圧に応じてその放電出力、つまり、除電能力を変更可能であり、後述するように、CPU62によりオン、オフ制御される。
【0052】
剥離チャージャ15の下流側には剥離爪16が設けられ、更に、剥離爪の下流側にはクリーニングブレード78を有するクリーニング装置17が設けられている。クリーニングブレード78は、感光体ドラム12の表面に接触して設けられ、転写されずにドラム表面に残留したトナーをドラム表面から掻き落とす。
【0053】
剥離爪16とクリーニング装置17との間には、補助クリーニング機構として感光体ドラム12にACを印加するためのコロナワイヤを備えた帯電器77が設けられている。
【0054】
また、クリーニング装置17と帯電チャージャ11との間には除電ランプ18が配設されている。除電ランプ18は光源ドライバ94を介してCPU62に接続され、CPUの制御の下、光源ドライバ94への印加電圧を変更することにより、除電ランプ18の光量を変更可能となっている。
【0055】
なお、CPU62には、種々の制御データを格納したメモリ93、開閉センサ110、および原稿センサ112が接続されているとともに、後述する操作パネル114が接続されている。
【0056】
図3に示すように、複写機の操作パネル114は、筐体10の上面前部に設けられている。この操作パネル114には、種々のメッセージを表示する表示部115、用紙サイズ選択キー116、原稿サイズ選択キー117、テンキー118、コピースタートキー120、両面コピーや編集等のモードを設定するモード設定キー122が設けられている。また、操作パネル114には、複写倍率設定キー124、および画像濃度を設定する濃度調整手段として機能する濃度設定キー126等が設けられている。
【0057】
上記のように構成された複写機において、転写前除電チャージャ104は、CPU62の制御の下、所定の場合にのみオンされ、感光体ドラム12表面に放電して、転写抜け、画像モメリの発生等の不具合を防止する。
【0058】
すなわち、本実施の形態において、転写前除電チャージャ104は、両面コピー動作における両面目のコピー時にオンされ、感光体ドラム12を除電する。これは、両面目のコピーにおいて、転写用紙はカールしている場合が多いとともに、定着装置40を一度通過したことによる紙の表面性の劣化等により、転写効率が低下するためである。
【0059】
また、転写前除電チャージャ104は、以下に詳述する2つのコピー動作時にのみオンされ、それ以外のコピー動作時はすべてオフ状態に維持される。
第1は、ユーザーが、操作パネル114の濃度設定キー126を操作して、画像濃度を「濃い」側に設定した場合、特に、濃度設定キーが所定の濃度レベル(DMAXあるいはN+4)に設定された場合、に転写前除電チャージャ104をオンする。すなわち、CPU62は、濃度設定キー126によって設定された濃度レベルに応じてスキャナ22の露光ランプ24の光量を調整し、それにより、現像剤像の画像濃度が調整される。濃度設定キー126により「濃い」側の濃度が設定されると、スキャナ22の露光ランプ24の光量が低減し、原稿画像の反射率が上昇する。
【0060】
そして、本実施の形態によれば、濃度設定キー126により50%ハーフトーンの画像の反射率が30%以上となる濃度レベルが設定された場合、CPU62はこれを検知して転写前除電チャージャ104をオンし、転写前除電を行う。
【0061】
すなわち、この様に極端に濃い露光を必要とする原稿は、文字原稿よりもソリッド中心の画像面積率の大きい原稿がそのほとんどと考えられる。この場合、原稿の画像面積率が大きく転写効率を上げる必要性があるとともに、ベタコピーが多いと考えられるため、白斑を目立ちにくくする必要性が生じる。
【0062】
ここで、濃度設定キーによる濃度レベルと、カブリの発生状態との関係を図4に示す。この図から分かるように、濃度レベルを「濃い」側に設定すると、転写前除電チャージャ104がオフおよびオンのいずれの場合も、カブリのレベルは極端に悪化していく。そして、転写前除電チャージャ104のオン時とオフ時とのカブリレベルの差は殆どなくなり、転写前除電チャージャに起因するカブリは無視してよいものとなる。
【0063】
従って、濃度レベルがN+4以上に設定されている場合には、転写前除電チャージャ104をオンしてもカブリの問題を生じることがなく、転写効率を向上させる上で有効となる。
【0064】
一方、転写前除電チャージャ104をオンする第2のコピー動作は、ADF80が開放位置に回動され、原稿載置台12が開放状態にあり、かつ、原稿載置台に原稿が載置されていない状態でコピー動作を行う場合である。すなわち、CPU62は、開閉センサ110からの検出信号によりADF80開放を検知し、かる、原稿センサ112からの検出信号により原稿無しを検知した場合に、転写前除電チャージャ104をオンする。
【0065】
この様なコピー動作は、例えば、複写機のテスト時、全ベタ画像を複写してキャリアの付着状態および白斑の発生状態を調べる場合に行われる。この場合、転写前除電チャージャ104をオンして転写効率を上げ、かつ、白斑を目立ちにくくする必要性がある。なお、全面ベタ画像であることから、カブリに関しては無視しても問題ない。
【0066】
ADF80を開放した状態でコピー動作を行う場合として、上述した全ベタ画像の取得の他に、ブックコピーが考えられる。しかしながら、この場合、カブリが問題となるため、CPU62は、ADF80開放の場合でも、原稿有りの場合は転写前除電チャージャ104をオフ状態に維持し、原稿無しの場合のみオンする。
【0067】
図5は、上述した転写前除電チャージャ104の制御動作フローを示したもので、CPU62は、コピー開始キー120がオンされると、濃度設定キー126の設定位置から濃度レベルを検知し、設定された濃度レベルがN+4、DMAXである場合に、転写前除電チャージャ104の出力をオンする。
【0068】
設定された濃度レベルがN+4、DMAX以外である場合、両面コピーであるか否かを判断し、両面コピーである場合には、両面目のコピー時に転写前除電チャージャ104の出力をオンする。
【0069】
また、両面コピーでない場合には、開閉センサ110からの検出信号に基づき、ADF80が開放状態にあるか否か判断し、開放状態にあるい場合には、更に、原稿センサ112からの検出信号に基づき原稿の有無を検出する。そして、原稿が無い場合には、転写前除電チャージャ104の出力をオンする。
【0070】
なお、転写前除電ランプ105は初期点灯特性が悪く、充分な除電光量が得られない場合もあるが、この場合でも、コピーしようとする原稿はもともと画像濃度の薄い原稿であることから転写抜け等の問題を生じることはない。また、転写前除電ランプ105が点灯することにより、両面コピー時に起き易い転写効率の低下を防止できるため、転写前除電チャージャ104と転写前除電ランプ105とを併用した構成とした場合においても、前述した実施の形態と同様に、転写前除電手段に起因する画像の不具合をなくし、良好な画像を得ることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0071】
また、上述した第1および第2の場合において、転写前除電チャージャ104の出力値は、用紙サイズに拘らず、用紙全面に対して+8μA/50mm素管とした。更に、両面コピー動作において、両面目のコピー時の転写前除電チャージャ104の出力値は、カブリが目立たないように、用紙の移動方向に沿って変化させ、また、用紙サイズに応じて転写前除電チャージャをオン、オフ制御するようにした。
【0072】
以上のように構成された複写機によれば、濃度レベルが所定の値よりも高いレベルに設定された場合には、転写前除電チャージャをオンする構成としたことから、文字・画の面積率が広い原稿や、全面ベタ画像等を複写する場合でも転写効率を上げることが可能となり、カブリの問題を生じることなく、キャリア付着やトナークランプに起因する白斑の発生を目立たないレベルまで低減することができる。
【0073】
また、ADFを開放し、かつ、原稿が無い状態で全面ベタ画像を取る場合にも転写前除電チャージャをオンする構成としたことから、転写効率低下に起因するキャリア付着、白斑の発生を低減することができる。従って、転写前除電チャージャに起因する画像の不具合いをなくし、良好な画像を得ることが可能となる。
【0074】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、転写前除電チャージャをオンする濃度レベルは、上述した実施の形態に限定されることなく必要に応じて種々変更可能である。
【0075】
また、上述した実施の形態においては、転写前除電手段として転写前除電チャージャ104のみを備えた構成について説明したが、図6に示すように、転写前除電手段は、転写前除電チャージャ104と転写前除電ランプ105とを併用して構成されていてもよい。
【0076】
この場合、転写前除電ランプ105としては、例えば、冷陰極管が用いられ、光源ドライバ108を介してCPU62に接続されている。そして、CPU62は、操作パネル114の濃度設定キー126により設定された画像濃度が所定の値以上の場合、転写前除電チャージャ104をオンして感光体ドラム12の除電を行い、また、設定された画像濃度が所定の値以下の場合、転写前除電ランプ105を作動させて感光体ドラムの除電を行う。
【0077】
なお、転写前除電ランプ105は初期点灯特性が悪く、充分な除電光量が得られない場合もあるが、この場合でも、コピー使用とする原稿はもともと画像濃度の薄い原稿であることから転写抜け等の問題を生じることはない。また、転写前除電ランプ105が点灯することにより、両面コピー時に起き易い転写効率の低下を防止できるため、転写前除電チャージャ104と転写前除電ランプ105とを併用した構成とした場合においても、前述した実施の形態と同様に、転写前除電手段に起因する画像の不具合いをなくし、良好な画像を得ることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0078】
なお、図6において、他の構成は前述した実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。
更に、この発明は、アナログ式の複写機に限らず、デジタル複写機、プリンタ等の他の画像形成装置にも適用可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、設定された画像濃度に応じて、また、原稿載置台の開閉および原稿の有無に応じて、転写補助装置を制御する構成としたことから、転写補助装置に起因する画像の不具合いをなくし、良好な画像を得ることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る複写機の断面図。
【図2】上記複写機の画像形成部を拡大して示す概略図。
【図3】上記複写機の操作パネルを示す平面図。
【図4】上記複写機における濃度設定レベルとカブリとの関係を示すブラフ。
【図5】上記複写機における、転写前除電チャージャの制御動作を示すフローチャート。
【図6】この発明の他の実施の形態に係る複写機の画像形成部を拡大して示す概略図。
【符号の説明】
12…感光体ドラム
11…帯電チャージャ
13…現像器
14…転写チャージャ
17…クリーニング装置
22…スキャナ
24…露光ランプ
62…CPU
104…転写前除電チャージャ
105…転写前除電ランプ
110…開閉センサ
112…原稿センサ
114…操作パネル
126…濃度設定キー
Claims (1)
- 原稿が載置される原稿載置部と、
上記原稿載置部上における原稿の有無を検出する原稿検出手段と、
上記原稿載置部を開閉する蓋体と、
上記蓋体の開閉を検出する開閉検出手段と、
像担持体を帯電する帯電手段と、
上記帯電された像担持体を露光し、原稿に対応した静電潜像を上記像担持体上に形成する露光手段と、
上記像担持体上に形成された静電潜像を現像剤により現像して現像剤像を形成する現像手段と、
上記像担持体上に形成された現像剤像を転写材に転写する転写手段と、
上記現像剤像の転写前に上記像担持体に放電して像担持体を除電し、上記像担持体に対する上記現像剤像の静電吸着力を低減する転写前除電チャージャと、
画像形成動作時、上記原稿検出手段によって原稿無しが検出され、かつ、上記開閉検出手段により上記蓋部材の開放状態が検出された際、上記転写前除電チャージャを作動させ、上記蓋部材が開放状態でかつ原稿載置台上に原稿がある場合、または上記蓋部材が閉じている場合に、上記転写前除電チャージャを停止状態に維持する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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