JP2005202351A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 転写材に可視像が転写される構成を備えた画像形成装置において、転写材への転写前に潜像担持体2における転写材の先端部に相当する位置のみを露光可能な転写前露光手段20と、転写材への可視像転写に用いられる転写用バイアス手段6Dとを備え、転写前露光手段20を用いることと転写用バイアス手段6Dにおけるバイアス印加タイミングとを組み合わせ、転写用バイアス手段6Dは、転写材の先端が潜像担持体2に接触を開始した時点から所定時間後に少なくとも段階的なバイアス値を設定してバイアス印加が開始されることを特徴としている。
【選択図】 図2
Description
転写バイアスは感光体上に付着しているトナーと逆極性の帯電特性を有し、例えば、転写材を搬送するベルトの裏面側から印加されるが、ベルトに注入される電荷が多くなるとベルト表面に載る転写材への充電作用が起こり、転写材とベルトとが同極性となって反撥する関係となる。このため、ベルトへの静電吸着は行われずに転写材が感光体側に反撥する現象が発生する。
特に、転写バイアスは転写効率の向上を目的として転写材側への十分な帯電量を確保するために常時バイアス印加が行われていることが多い。このため、ベルト側に注入される電荷も多くなりやすく、結果として転写材への充電作用が発生しやすくなる。
分離爪による汚損とは、感光体上に付着しているトナーの一部が感光体に当接している分離爪に転移することが原因となって、分離爪から転写材の先端にトナーが逆転移することにより汚染されることを意味する。
分離爪による汚損は、単に転写材の先端のみに限らず、転写材の全面が感光体に付着したような場合には、分離爪に接触しながら移動すると、分離爪に摺擦される部分にスジ状の無駄な画像が生じるばかりでなく、未定着状態にある画像が擦られてしまうこともある。
地汚れは、クリーニング行程におけるトナーの掻き取りおよび除電により次回の画像形成処理に悪影響を及ぼさないようにされるが、地汚れ量がある程度以上の場合、つまり、地汚れ濃度に影響するトナーの付着によってトナーと地肌部の残留電荷との間の電荷量が均衡している場合には残留電荷が転写材に作用して分離性を悪化させることは少ない。
しかし、電荷のみが残る場合となる地汚れ量が少ない場合には、残留電荷による転写材の吸着率が高くなり、上述したようにベルトからの反撥も相俟って分離爪に達した場合の問題を生じる。
転写材の分離性に関しては、上述した含有水分量などを含む転写材固有の帯電特性、特に抵抗が低い材質の場合に分離性が悪化しやすく、さらには、転写材の端縁に生じているバリなどの摺擦部が感光体と干渉しやすくなるような搬送形態、つまり、ベルトに密着せずに、ベルトと転写材との間に隙間が生じて搬送されるような形態が用いられた場合に悪化しやすくなる。
分離爪は経時的に変形したり摩耗したりする。このため、感光体に転写材が静電的に吸着されていると、分離爪の位置でジャムを発生したり分離爪をすり抜けてクリーニング装置に達することがある。
特に、請求項3および4記載の発明においては、転写材が繰り出される位置から潜像担持体に先端を接触させるまでに移動する時間を遅延させることにより搬送部材へのバイアス印加による過剰な帯電状態を阻止することができる。
請求項11記載の発明によれば、帯電特性の異なる転写材の種類や帯電特性に影響する画像形成モードに応じて転写前露光手段およびまたは転写バイアス手段の動作タイミングを設定することができるので、帯電特性の異なる条件下においても転写材が潜像担持体に付着するのを防止することが可能となる。
本発明は、画像形成装置として、上述したプリンタのみでなく複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機を対象とすることも可能である。
プリンタ1では、感光体ドラム2の回転過程において、帯電装置3による一様帯電処理後、画像情報に応じた光書き込みによって感光体ドラム2に静電潜像が形成され、静電潜像が現像装置5から供給されるトナーにより可視像処理されてトナー像が形成される。
トナー像は、転写装置6を介して図示しない給紙装置から繰り出された転写紙に対して静電転写され、図示しない定着装置に搬送されて定着されることにより画像出力物とされる。
感光体ドラム2としては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(a−Si系感光体)を用いることができる。
ベルト6Cは、その表面にフッ素系の材質が用いられ、表面摩擦係数が低く、表面固有抵抗(JISK6911)が1×1010Ω〜1×1012Ωのものが用いられている。また、表面層を支持する基層にはクロロプレンゴム、EPDMゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴム材料あるいはそれらのブレンド材が用いられ、必要に応じてカーボンや金属酸化物などの導電材などをブレンドして抵抗値を制御されたものであり、ゴム面の表面抵抗(JISK6911)が1×107Ω〜1×109Ω程度の中抵抗値に設定されている。なお、本発明では、中抵抗に限らず、1013以上あるいは106以下の抵抗領域を選択することも可能である。
バイアスローラ6Cは、転写ニップ部よりもベルト6Cの移動方向において前方に位置することにより、転写ニップ部に転写材が達するまでの間にトナーを静電吸着できるに足る電荷をベルト6Cに誘起させるようになっている。このため、転写ニップ部に達した転写材は、ベルト6Cとの間で生起される誘電分極によってトナーと逆極性に帯電され、感光体ドラム2側のトナーが静電的に転写される。
感光体ドラム2に対するクリーニング装置7は、感光体ドラム2に対峙する開口部を備えたユニット7A内で感光体ドラム2の回転方向上流側にクリーニングブラシ8がそして下流側にはウレタン製のクリーニングブレード9が感光体ドラム2と接触可能にそれぞれ配置されている。さらにクリーニング装置7におけるユニット7Aには、感光体ドラム2から回収されたトナーをリサイクルトナーとして再使用するための搬送パイプ10に向けて送り込むための回収コイル11,ユニット7Aにおける感光体ドラム2の回転方向上流側入り口を封止するシール12およびユニット7A内の圧力抜き部7Bがそれぞれ設けられている。なお、図1において符号13は現像剤濃度を検知する際に用いられる濃度センサを示している。
転写前露光装置(PTL)20は、転写前の感光体ドラム2の表面電位、特に非画像部での表面電位を一様に下げる機能を有し、画像部でのトナーが非画像部に飛散して付着するのを防止するようになっている。
本実施例では、転写前に感光体の帯電電位を低下させるための転写前露光と転写バイアスの印加タイミングとを制御することにより、感光体ドラム2への転写材の付着を抑制する一方、ベルト6Aへの転写材の付着を促進することを特徴としている。以下、この特徴となる構成について説明する。
図1において、符号100は、画像形成シーケンスプログラムを実行するために設けてある制御部である。
制御部100は、本実施例に関連する構成として、図示しないI/Oインターフェースを介して、転写材を転写ニップ部に向けて繰り出すことができる位置に配置されているレジストモータMの始動状態を検知するスタートセンサ101,画像形成モードや転写材のサイズ選択を行うための操作パネル102,プリンタ内の温度および湿度を検知する環境条件検知センサ103,図示しない給紙装置の給紙カセット出口側に設けてある繰り出しローラのオン信号を検知して繰り出される転写材の種類を検知する類別センサ104が接続されている。
この移動速度とは別に、転写材の移動速度が270mm/secである場合には、レジストモータMの始動と同時に転写前露光装置20をオンし、その後、139.9mmsec経過した時点でオフに切り換えるようになっている。なお、トリガ信号として用いる信号はレジストモータに限るものでなく、例えば書き込み装置における書き込み光源での書き込み信号を基準とすることも可能である。さらに転写前露光装置20での露光量に関しても、常に一定したものとすることに限らず、表裏各面あるいは両面への画像形成などの画像形成モードや温度湿度などの環境条件に対応して変更できるようにすることも可能である。
レーザビームを用いた書き込み光の場合には、書き込み光が書き込み光学系に装備されている回転多面鏡(ポリゴンミラー)を用いた書き込み走査と同じ手法が用いられるので、異なる色画像を形成するような場合に、書き込み順序の一つの行程内で画像の書き込みとは別の書き込みにより感光体の表面電位を低下させる処理が行える利点がある。
つまり、レジストローラの始動により転写材が繰り出された時点から転写材の先端が転写ニップ部に達するまでの間に移動する時間相当分を、通常実施されるバイアス印加の開始時期、つまり、レジストローラから繰り出された時点で開始するタイミングよりも遅延するようになっている。
この結果、転写材の先端が転写ニップ部に達した時点でバイアス印加、本実施例では、先端部の非画像部とこれに連続する画像部とを対象とした段階的なバイアス印加が開始されることになり、転写ニップ部に先端が達する以前にバイアス印加が開始されている通常のバイアス印加タイミングと比較してベルト6Cへの帯電時間が短くなる。この結果、通常のバイアス印加の場合と違って、ベルト6Cでの帯電量が少ない状態が得られる。
転写材の線速が362mm/secである場合に、通常のバイアス印加開始タイミングとして、レジストモータMの始動、つまりオン時から127ms後にバイアス印加が開始される条件が設定されているとき(以下このタイミングを基準と表現する)、本実施例では、バイアス印加開始タイミングが基準+20(mm)というように、基準のタイミングよりも転写材の移動量に換算して移動量が増加した時点とされており、実際には、レジストモータMの始動、つまりオン時から183msec後にバイアス印加が開始されるようになっている。
表1の結果において、転写前露光装置20による露光後の表面電位が400V以下の場合で、バイアス印加の開始時期を遅延した場合には、分離爪跡発生率が10%以下という結果が得られ、通常実施される基準でのバイアス印加の開始タイミングでの80%に比べて分離爪跡発生率が大幅に低減されている。
特に、転写前露光により転写材の先端近傍での表面電位を低下させることは感光体ドラム2に対する転写材の先端が吸着しにくくなることが期待できる。さらに、先端転写電流を下げることで、ベルト6C側では転写材との間に誘電分極を生起できる帯電量に止めることで無用な反撥現象とは逆の関係を成立させて転写材を感光体ドラム2の表面からベルト6Cの表面に吸着させる形態とすることができる。
表2の場合には転写材の線速が270m/secの場合であり、表3の場合には転写材の線速が362m/secの場合である。なお、表2,3において「PTL:ON」という表記は、転写バイアスのタイミング制御とともに転写前露光を行う場合を意味し、「PTL:OFF」という表記は、転写バイアスのタイミング制御のみであることを意味している。
表4に示す結果は、タイミングの変更を行った場合ではなく、高湿環境下(27℃、90%RH環境)において転写材を8時間以上放置し、十分に水分を含んだ状態を対象として、バイアス印加のタイミングを同じ条件として、転写前露光を行う場合(表4中、PTL:ON)と行わない場合(表4中、PTL:OFF)とを比較した結果である。
転写材に対しては、前述したように、移動方向先端側での先端部に対するバイアス印加側からの転写出力電荷密度(先端転写出力電荷密度)が2.0×10−8C/cm2以下に規定されることにより、ベルト6C側からの充電状態が回避され、ベルト6Cとの間での分極による吸着作用が得られる条件を持ち合わせているので、感光体ドラム2と連れ動いて分離爪と干渉する機会が少なくされる。この点について発明者が実験した結果を図3に示す。
図3は、転写前露光を行うとともに、転写バイアスのタイミング制御(基準+20mm)を併せて行い、かつ、タイミング制御において転写材の先端転写電荷密度を種々選択してそれに応じた爪分離(分離爪との干渉機会の多少)の結果を示している。
転写材間でのバイアスは、ベルト6Cに逆帯電トナーが付着するのを回避するために付与されている。これに対して、転写のために付与される正規の転写バイアスは、転写材の搬送速度に影響される要素であり、特に、転写材の静電吸着とトナー像の転写に必要な帯電量を得るために搬送部材の移動速度に比例して高く設定される。
OAペーパの場合には、転写材間のバイアスが15μA以下である場合に爪分離がなく、また、α−エコペーパの場合には、転写材間のバイアスが35μAであっても爪分離を生じないようにすることができる。
この場合の先端転写出力電荷密度と感光体ドラム2への流入電流との関係は、次の式(1)で求められる。
先端転写出力電荷密度=Iout/(v・L)・・・(1)
但し、v:ベルト6Cの移動速度、L:バイアスローラ6Dの長さとする。
上記(1)式に基づき、バイアスローラの長さを310mmとした場合の結果が図3に示す結果となる。
制御部100では、上述した転写前露光に加えて、画像形成処理において実行される感光体ドラム2への光照射の時間によって感光層での静電疲労などの劣化を招くのを防止するための制御が実行されるようになっている。つまり、感光体ドラム2への光照射は極力短くすることが、上述した感光層の劣化を防止する上で望ましい。このため、制御部100では、転写材の先端が感光体ドラム2に付着しないための条件を変更する要因として、画像形成モード、転写材の種類および環境条件を対象としている。
本発明者は、両面画像形成モードにおいて、表面に対しては表2,3において説明したように、転写前露光と転写バイアスタイミング制御とを組み合わせた場合(PTL:ON)と、転写バイアスタイミング制御のみで転写前露光を行わない場合(PTL:OFF)と、裏面に対しては転写前露光を行わない場合(PTL:OFF)とで爪分離の発生率を転写材の移動速度が270mm/secの場合を対照として実験したところ、表5に示す結果を得た。
この制御のためのパラメータとしては、環境条件、つまり湿度が用いられる。つまり、制御部100には、環境条件検知センサ103が接続されており、所定の湿度を閾値としてその湿度以上の場合には転写前露光が行われ、その湿度以下の場合には転写前露光が行われないようになっている。
転写材は、自らの曲げ剛性、つまり腰の強さによる形状復元性の強さが感光体ドラム2からの分離性に影響する。
図6は、転写前露光装置20と除電ランプの構成であるLEDアレイの各発光部同士の位相を一致させた場合を示しており、感光体上では転写前露光装置側の発光部と除電ランプ側の発光部との位相が一致している箇所において光の照射量が最も多くなることにより最も静電疲労が強く、その周辺部において徐々に弱まる傾向を示した。
図9に示す結果は、
(1)転写前露光無し
(2)転写前露光と除電ランプとの発光部の位相が一致
(3)転写前露光と除電ランプとの発光部の位相を5mmずらして配置する (4)転写前露光と除電ランプとの発光部の位相を10mmずらし、露光前転写装置側の発光部が除電ランプ側の発光部間の中央に位置する
という条件を用いて行った結果である。また、地肌汚れのランク3が感光体の寿命時期とする。
図9に示す結果から明らかなように、各発光部の位相が一致している場合には静電疲労が著しく、転写前露光を実施する場合と比較して寿命が短い。
表7は、転写前露光装置20の有無と発光部との関係による感光体寿命の実験結果を示している。
本実施例における転写前露光装置20は、図1において現像装置5に装備されている現像ローラの軸心と感光体ドラム2の軸心とを結んだ直線を基準として転写装置6側に向けて57.4°の位置に配置され、感光体ドラム2との間の空間間隔が1mmに設定されている。転写前露光装置20の配置位置は、上記の配置角度に限定されるものではなく、要は、転写前の位置で現像装置への漏光などの悪影響を及ぼすことがない位置であればよい。
防塵部材21は、透明な樹脂若しくはガラス等を用いた光透過率が50%以上のフィルム片で構成され、感光体ドラム2側からのトナーや紙粉などの異物がカバー部材20B内に進入するのを防止している。
以上のような構成においては、光反射率の高い材質を用いた転写材入り口ガイド部材20Aに転写前露光部材20Cが装備されていることにより、転写材の搬送を阻害することなく感光体ドラム2に対する最接近位置に規定された状態で転写前露光を行うことができる。特に、転写材入り口ガイド部材20Aとして成形部材が用いられているので、感光体ドラム2との接近位置を正確に維持することができ、感光体ドラム2の表面電位を250V以下に設定するに必要な露光量を確保して転写材の先端が感光体ドラム2の表面に付着するのを防止することができる。
転写材入り口ガイド部材20Aが成形部材であることは、転写前露光部材20Cから出射された光の一部が反射する面が常に一様な反射面を維持していることになるので、均一な光分布を維持することにより感光体ドラム2の表面電位を低下させるに必要な光量が変化するようなことを防止できる。
図11に示す構成においては、転写前露光装置20のケーシングにおいて現像装置5に対向する側の面にトナー受け面20Eが設けられている。トナー受け面20Eは、現像装置5側から飛散落下するトナーを受け止めて零れたりするのを防止する構造である。
図12はこのための構成を示す図であり、同図において感光体ドラム2の冷却ファン105による気流の一部が感光体ドラム2と対峙する転写前露光装置20との間の空間に流されるようになっており、冷却ファン105からの気流は上記空間において感光体ドラム2の軸方向に沿って流れる方向とされている。
2 感光体ドラム
6 転写装置
6C ベルト
20 転写前露光装置
20A 転写材入り口ガイド部材
20B カバー部材
20C 転写前露光部材
20D 庇
20E トナー受け面
21 防塵部材
100 制御部
101 レジストモータスタートセンサ
102 操作パネル
103 環境条件検知センサ
104 転写材類別センサ
105 冷却ファン
Claims (28)
- 潜像担持体に形成された静電潜像を可視像処理した後、搬送部材に担持されている転写材に可視像が転写される構成を備えた画像形成装置において、
上記転写材への転写前に上記潜像担持体における転写材の先端部に相当する位置のみを露光可能な転写前露光手段と、
上記転写材への可視像転写に用いられる転写用バイアス手段とを備え、
上記転写前露光手段を用いることと上記転写用バイアス手段におけるバイアス印加タイミングとを組み合わせ、上記転写用バイアス手段は、上記転写材の先端が上記潜像担持体に接触を開始した時点から所定時間後に少なくとも段階的な値を設定してバイアス印加が開始されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
上記転写用バイアス手段によるバイアスの印加開始時期として、上記転写材が少なくとも上記潜像担持体に接触して移動するニップ先端に到達した以降の時期に相当させてあることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
上記転写用バイアス手段は、上記転写材が上記潜像担持体に向けて繰り出される位置から該潜像担持体に先端が接触した後、所定の距離を移動した時点でバイアス印加を少なくとも段階的な値を設定して開始することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写用バイアス手段は、上記転写材が上記潜像担持体に向けて繰り出される位置を通過する時点から潜像担持体に先端が接触し始めた時点を基準として、転写材が所定量移動した時間分を遅延してバイアス印加を開始することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写用バイアス手段は、上記転写材の移動方向先端側を対象として正規の転写バイアス印加時よりも低いバイアス値によりバイアス印加をした後、正規の転写バイアス時でのバイアス値を用いてバイアス印加を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写用バイアス手段は、上記転写材の移動方向先端側における非画像部を対象として正規の転写バイアス印加時よりも低いバイアス値によりバイアス印加をした後、画像部の先端が上記潜像担持体に対向する時点を基準として正規の転写バイアス時でのバイアス値を用いてバイアス印加を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記搬送部材に担持される転写材における移動方向先端側の非画像部に対応する位置での電荷密度が正規の転写バイアス印加時よりも低い、2.0×10−8C/cm2以下に設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段は、上記転写バイアス手段によるバイアス印加開始タイミングの遅延に基づき上記転写材の先端が上記潜像担持体に付着しない表面電位を上記潜像担持体の非画像部に対して設定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段は、上記転写バイアス手段によるバイアス印加開始タイミングの遅延に基づき上記転写材の先端から画像部に至るまでの間の領域が上記潜像担持体に付着しない表面電位に上記潜像担持体の非画像部に対して設定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8または9記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段は、上記転写材の移動方向先端側の非画像部に対応する領域の表面電位を250V以下に設定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至10のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段およびまたは転写用バイアス手段は、上記転写材の種類およびまたは画像形成モードに応じて動作タイミングを制御される構成であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至11のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段およびまたは転写用バイアス手段は、温度、湿度を含む環境条件に対応して動作タイミング制御が可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11または12記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段および転写用バイアス手段は、オンオフ制御を実行する制御部の出力側に接続され、該制御部は入力側に上記転写材の選択手段若しくは類別のための検知手段および環境条件検知手段が接続され、選択手段若しくは検知手段からの信号に基づき転写前露光およびまたは転写用バイアスの動作タイミング制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項13記載の画像形成装置において、
上記制御部に入力される画像形成モードは、転写材の片面、両面のいずれかを対象とした画像形成モード、同一面で異なる色画像を用いた合成画像の形成モードが選択可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項14記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段は、上記潜像担持体に対する潜像形成時の画像データに応じた光ビーム走査により得られる該画像データに応じた画素カウント値に基づき動作開始および停止を含む動作タイミングが制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項13乃至15のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段は、露光出力に関する効率を制御する手段を備え、画像出力数に応じて露光出力効率を制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至16のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光写手段は、上記転写材を上記潜像担持体との接触位置で構成される転写ニップ部に向けガイドする転写材入り口ガイド部材と一体化されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項17記載の画像形成装置において、
上記転写材入り口ガイド部材における転写材ガイド面は高反射面で構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項17または18記載の画像形成装置において、
上記入り口ガイド部材として成形部材が用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項17乃至19のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記入り口ガイド部材における上記転写前露光手段の設置部には、該転写前露光手段からの光出射側に防塵部材が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項20記載の画像形成装置において、
上記防塵部材は、透明体のフィルムが用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項20または21記載の画像形成装置において、
上記防塵部材は、透明な樹脂若しくはガラスが用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項17乃至21のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段を備えた転写材入り口ガイド部材には、これに近接する位置に配置されている現像装置からの飛散トナーの回収部が設けられ、該回収部は上記転写材入り口ガイド部材における現像装置に対向する側に設けられたトナー受け面が用いられることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項17乃至21のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写材入り口ガイド部材における光出射部には、これに近接する位置に配置されている現像装置側に庇で構成したトナー受け部が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項17乃至24のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段と上記潜像担持体とが対向する空間部には、上記転写前露光手段に形成されている光出射部を横断する方向の気流が生起される構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項25記載の画像形成装置において、
上記気流は、上記潜像担持体の冷却を行うファンが兼用されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至26のうちの一つに記載の画像形成装置において、
転写前露光手段に装備されている発光部と上記潜像担持体の除電手段における発光部とは、上記潜像担持体の表面に対する光照射位置の位相が異ならせてあることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項27記載の画像形成装置において、
上記転写前露光手段および除電手段における発光部の数が同一に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
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