JPH11189692A - 塩化ビニル系発泡体用組成物 - Google Patents

塩化ビニル系発泡体用組成物

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JPH11189692A
JPH11189692A JP36039697A JP36039697A JPH11189692A JP H11189692 A JPH11189692 A JP H11189692A JP 36039697 A JP36039697 A JP 36039697A JP 36039697 A JP36039697 A JP 36039697A JP H11189692 A JPH11189692 A JP H11189692A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡セルが微細で均一、表面状態が良好であ
り、かつ高発泡が可能であるという優れた発泡特性を維
持しつつ、燃焼時において塩化水素の発生量が少ない塩
化ビニル系発泡体用組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂100重量部、可塑剤
30〜100重量部、比表面積が1〜10m2/gの炭酸
リチウム10〜120重量部、比表面積が1〜7m2/g
のアゾジカルボンアミド2〜8重量部、及び亜鉛化合物
0.2〜5重量部を含んでなる塩化ビニル系発泡体用組
成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹
脂、可塑剤、炭酸リチウム、アゾジカルボンアミド及び
亜鉛化合物を含んでなる塩化ビニル系発泡体用組成物に
関し、更に詳しくは得られる発泡体の発泡セルが微細で
均一、表面状態が良好であり、かつ高発泡が可能である
という優れた発泡特性を維持しつつ、火災等に際しての
燃焼時に塩化水素の発生量が少ない塩化ビニル系発泡体
用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系発泡体用組成物は、塩化ビ
ニル系樹脂、可塑剤、発泡剤を含んでなるもので、発泡
剤としてはアゾジカルボンアミドが、またその発泡促進
剤としては亜鉛化合物が使われることが多い。塩化ビニ
ル系発泡体は、発泡セルが微細で均一で、表面状態が良
好であり、かつ高発泡が可能であるという優れた発泡特
性を有するため、壁紙、床材等の住宅内装用途、及び塩
ビレザー用途等に利用されている。しかし、塩化ビニル
系樹脂は塩素を含有しているため、火災等に際しての燃
焼時に有害な塩化水素を発生し易いという欠点がある。
塩化ビニル系樹脂に一般に添加される炭酸カルシウム
は、燃焼時に発生する塩化水素ガスを捕捉する効果はあ
るものの、完全には捕捉できず、塩化水素捕捉能には限
界がある。
【0003】特開平8−231798号公報、特開平9
−52303号公報、特開平9−52994号公報、特
開平9−272769号公報、及び特開平9−2414
58号公報に、塩化ビニル系樹脂等の塩素含有樹脂の塩
化水素捕捉剤として炭酸リチウムを用いることが提案さ
れている。特開平8−231798号公報には、「塩化
ビニル系樹脂に一般に用いられる炭酸カルシウムは、燃
焼時には塩化ビニル系樹脂中の塩素を塩化カルシウムと
して捕捉し、600℃まではかなり高い塩化水素捕捉率
を示すが、800℃以上では塩化カルシウムが加水分解
を起こして塩素を離すため、塩化水素捕捉率が低下して
しまう。一方、炭酸リチウムは、塩化ビニル系樹脂中の
塩素を塩化リチウムとして捕捉し、塩化リチウムは80
0℃付近でも加水分解率が1%以下であるため、高温下
でも塩化水素捕捉率の低下がなく、優れた塩化水素捕捉
剤として用いられる。」との記載がある。
【0004】しかし、これらの公報は、発泡体用組成物
を調製する具体的方法について全く言及してしない。良
好な発泡体を得るのに適した炭酸リチウムの比表面積及
び粒子径、発泡剤の種類と比表面積についての記載がな
く、また多量に添加すると著しい発泡特性の低下を引き
起こすカルボン酸亜鉛(亜鉛の金属石鹸)、酸化亜鉛等
の亜鉛化合物の添加量等になんら制限を設けていない。
炭酸リチウムを用いると、燃焼時と同様に発泡加工時に
おいても塩化水素の発生量が少なくなる一方で、塩化水
素捕捉の際に発生するCO2の量が多くなる。プラスチ
ックおよびゴム用添加剤便覧(化学工業社、昭和60
年)には、「CO2ガスは、発泡体の表面を通り抜けや
すく、CO2ガスが発生すると連続気泡ができやすい。
反対にN2ガスは透過性が悪いため、発生ガスがN2であ
る場合は独立気泡となる確率が高い。」という記載があ
る。また、大塚化学株式会社の発泡剤カタログによる
と、アゾジカルボンアミドの分解により発生するガス成
分は、「N2:65%、CO:32%、CO2:2%、N
3:1%」でその大部分はN2ガスであり、CO2は微
量である。従って、炭酸リチウムを用いない場合は、C
2ガスの発生がほとんどなく、良好な発泡体が得られ
やすい。しかし、炭酸リチウムを用いた場合は、発泡体
の表面を通り抜けやすいCO2ガスの影響で、発泡体の
セル荒れ、表面荒れ、更にはセル崩壊が起こりやすくな
り、良好な発泡体を得るためには、配合条件や加工条件
を特定の範囲としなくてはならない。
【0005】最近、環境問題から塩化ビニル系樹脂を含
む廃棄物の燃焼時に発生する塩化水素は非常に問題視さ
れており、また塩化ビニル系発泡体を用いた壁紙、床
材、及び塩ビレザーではますます意匠性への要求が高ま
り、高い塩化水素捕捉能と良好な発泡特性を兼ね備えた
塩化ビニル系発泡体の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点を解決するものであり、得られる発泡体の
発泡セルが微細で均一で、表面状態が良好であり、かつ
高発泡が可能であるという優れた発泡特性を維持しつ
つ、燃焼時において塩化水素の発生量が少ない塩化ビニ
ル系発泡体用組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化ビニル系
樹脂と特定の比表面積の炭酸リチウムに特定の比表面積
のアゾジカルボンアミド、特定量の亜鉛化合物及び、一
般的に用いられる可塑剤を組み合わせることにより、上
記課題を解決する塩化ビニル系発泡体用組成物を提供で
きることを見いだし、完成された。すなわち、本発明
は、塩化ビニル系樹脂100重量部、可塑剤30〜10
0重量部、比表面積が1〜10m2/gの炭酸リチウム1
0〜120重量部、比表面積が1〜7m2/gのアゾジカ
ルボンアミド2〜8重量部、及び亜鉛化合物0.2〜5
重量部を含んでなる塩化ビニル系発泡体用組成物を提供
する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、塩化ビニル系樹脂として、塩化ビニル系ペ
ースト樹脂、また必要に応じて塩化ビニル系ブレンディ
ング樹脂を用いる。塩化ビニル系ペースト樹脂は、塩化
ビニル単量体、または塩化ビニル単量体とこれと共重合
可能な単量体の混合物を、乳化剤等を含む水性媒体中
で、水溶性重合開始剤の存在下に乳化重合またはシード
乳化重合し、あるいは油溶性重合開始剤の存在下に微細
懸濁重合し、重合後のラテックスを噴霧乾燥することな
どの方法により得られる。
【0009】塩化ビニル系ブレンディング樹脂は、塩化
ビニル単量体、または塩化ビニル単量体とこれと共重合
可能な単量体の混合物を、高分子系懸濁安定剤等を含む
水性媒体中で、油溶性重合開始剤の存在下に懸濁重合
し、重合後のスラリーを遠心脱水機等で脱水し、更に気
流乾燥、流動乾燥する方法などにより得られる。塩化ビ
ニル系ブレンディング樹脂は、ペーストゾルの流動性改
良等の目的のため、必要に応じて塩化ビニル系ペースト
樹脂と併用して用いられる。
【0010】塩化ビニルと共重合可能な単量体の例とし
ては、 エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ラウリ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類;塩化ビニリデ
ン等のビニリデン類;アクリル酸、メタクリル酸、フマ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの酸無水
物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、マレイン酸
モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ブチルベ
ンジル等の不飽和カルボン酸エステル類;スチレン、α
−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル
化合物;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;ジア
リルフタレート等の架橋性モノマーが挙げられる。これ
らは単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。乳
化剤、高分子系懸濁安定剤、水溶性重合開始剤、及び油
溶性開始剤も、必要に応じて、公知のものが使用され
る。
【0011】本発明に用いる可塑剤の種類は、特に制限
されない。1次可塑剤としては、ジ−2−エチルヘキシ
ルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジブチル
フタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジル
フタレート等のフタル酸エステル;トリクレジルホスフ
ェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート等のリ
ン酸エステル;ジ−2−エチルヘキシルアジペート等の
アジピン酸エステル;ジ−2−エチルヘキシルセバケー
ト等のセバシン酸エステル;ジ−2−エチルヘキシルア
ゼレート等のアゼライン酸エステル;トリ−2−エチル
ヘキシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル;
ポリエステル系可塑剤等を用いることができる。これら
は単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0012】加えて、クエン酸エステル、グリコール酸
エステル、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、
エポキシ系可塑剤、テキサノールイソブチレート等の2
次可塑剤を併用してもよい。これらの2次可塑剤も単独
でまたは2種以上組み合わせて用いられる。可塑剤の添
加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、30
〜100重量部が好ましい。
【0013】本発明では、塩化水素捕捉剤として、比表
面積が1〜10m2/gの炭酸リチウムを塩化ビニル系樹
脂100重量部に対して10〜120重量部、好ましく
は60〜120重量部用いる。炭酸リチウムの分子量
(73.89)と塩化ビニル樹脂の分子量(62.50)か
ら計算される、塩化ビニル樹脂100重量部から発生す
る塩化水素を完全に捕捉するのに必要な炭酸リチウムの
量は、59.1重量部である。従って、塩化ビニル樹脂
100重量部に対して炭酸リチウムを60重量部以上添
加することが望ましい。
【0014】あるいは、塩化ビニル樹脂100重量部に
対して炭酸リチウム10〜110重量部と炭酸カルシウ
ム10〜140重量部を併用してもよく、この場合、
(炭酸リチウムの添加量(重量部)+炭酸カルシウムの
添加量(重量部)×6/8)が60〜120重量部の範
囲にあることが望ましい。これは、炭酸カルシウムの分
子量(100.09)から計算される、塩化ビニル樹脂1
00重量部から発生する塩化水素を完全に捕捉するのに
必要な炭酸カルシウムの必要量は、80.1重量部であ
り、従って、同重量での塩化水素捕捉量は、理論上、炭
酸カルシウムは炭酸リチウムの約6/8となるからであ
る。
【0015】いずれの場合においても、炭酸リチウムの
添加量が10重量部未満では、十分な塩化水素捕捉率が
得られない。また、炭酸リチウムの添加量が120重量
部を越える場合、及び(炭酸リチウムの添加量+炭酸カ
ルシウムの添加量×6/8)が120重量部を越える場
合には、良好な塩化ビニル系発泡体が得られなくなる。
これらの添加量が多すぎる場合、発泡セルが大きく、不
均一、連泡となる等のセル荒れ、発泡体の表面にでこぼ
こ、陥没が生じる等の表面荒れ、及びセルの崩壊による
発泡倍率の低下が起こり、これらの発泡特性の低下は、
2次加熱を行うと更に著しくなる傾向にある。塩化ビニ
ル系発泡壁紙等では、いったん冷却した発泡体を再加熱
(2次加熱)した後にエンボスを行うこともあり、発泡
体を2次加熱した後にもセル荒れ、表面荒れ、及びセル
の崩壊による発泡倍率の低下が起こらないことが必要で
ある。
【0016】また、炭酸リチウム、あるいは炭酸リチウ
ムと炭酸カルシウムに加えて、炭酸マグネシウム、水酸
化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム(クレー)、ケイ酸マグネシウム(タルク)、シリ
カ、カーボンブラック、酸化チタン、カオリン、マイカ
等の公知の充填剤を併用しても良い。これらは単独でま
たは2種以上組み合わせて用いられる。この場合も、十
分な塩化水素捕捉率が得られ、かつ良好な塩化ビニル系
発泡体が得られる範囲で使用しなくてはならない。
【0017】炭酸リチウム、炭酸カルシウム、及びその
他充填剤は、一般に原石をハンマーミル、ボールミル、
ミクロンミル等の粉砕機で機械的に粉砕したものを用い
る。いずれの充填剤についても、粉砕機の選択、粉砕速
度の調節、また必要に応じて分級を行うことにより、所
定の比表面積(粒子径)のものが得られる。
【0018】炭酸リチウムの比表面積は、塩化水素捕捉
率及び発泡特性に大きな影響を与え、同一の添加量で
は、炭酸リチウムの比表面積が大きいほど、塩化水素捕
捉率が向上する一方で、発泡体のセル荒れ、表面荒れ、
及びセルの崩壊による発泡倍率の低下が起こりやすく、
また2次加熱後には更に発泡特性の低下が著しくなる。
炭酸リチウムの比表面積は、1〜10m2/gの範囲にあ
ればよいが、発泡特性からは1〜5m2/gの範囲が特に
好ましく、塩化水素捕捉率からは5〜10m2/gの範囲
が特に好ましい。比表面積が1m2/gよりも小さな炭酸
リチウムでは十分な塩化水素捕捉率が得られず、また比
表面積が10m2/gよりも大きい炭酸リチウムでは、良
好な塩化ビニル系発泡体を得ることはできない。
【0019】本発明では、比表面積1〜10m2/gの炭
酸リチウム、特に5〜10m2/gの炭酸リチウムについ
て、以下に説明する発泡剤の選択、発泡促進剤としての
亜鉛化合物の添加量の調節、更に好ましくは発泡時の温
度の調節等により、微細で均一な発泡セル、良好な表面
状態、及び高発泡を達成することが可能であり、且つ2
次加熱の際にも発泡特性が低下しない塩化ビニル系発泡
体を得ることができる。
【0020】本発明では、発泡剤としてアゾジカルボン
アミドを用いる。アゾジカルボンアミドは、分解温度が
発泡促進剤の選択で広範囲に調節可能である、発生ガス
量が多い、臭気がない、貯蔵安定性が良い、難燃性で、
かつ無毒である等の理由で、塩化ビニル系発泡体用の発
泡剤として最適である。
【0021】アゾジカルボンアミドの添加量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して2〜8重量部であり、
その比表面積は、1〜7m2/gの範囲にあれば良いが、
1〜4m2/gが特に好ましい。塩化ビニル系発泡体用組
成物では、一般に発泡剤の比表面積が大きいほど、発泡
速度が速く、発泡体の白度が高くなり、逆に発泡剤の比
表面積が小さいほど発泡速度が遅く、発泡体にアゾジカ
ルボンアミドの残渣による黄色味が残る。
【0022】一般には、発泡剤の比表面積が大きいほ
ど、発泡剤の核が小さくなり、微細で独立な発泡セルが
得られると考えられる。しかし、炭酸リチウムを用いた
塩化ビニル系発泡体用組成物では、比表面積がある程度
小さなアゾジカルボンアミドの方が、微細で均一、且つ
独立したセルを与え、特に比表面積が5〜10m2/gの
炭酸リチウムでは、その傾向がより顕著になる。但し、
比表面積1m2/g未満のアゾジカルボンアミドは、発泡
速度が遅いため好ましくない。比表面積の小さなアゾジ
カルボンアミドを用いると、塩化ビニル系発泡体の着色
が若干大きくなるので、特に白度が要求される場合は、
増白剤を含むものを用いてもよい。
【0023】また、アゾジカルボンアミドに加えて、
4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)、N,N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等
を併用しても良い。これらは単独でまたは組み合わせて
用いられる。
【0024】アゾジカルボンアミドの分解を促進する発
泡促進剤としては、カルボン酸亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜
鉛等の亜鉛化合物、カルボン酸鉛、三塩基性硫酸鉛、二
塩基性硫酸鉛等の鉛化合物、カルボン酸カドミウム等の
カドミウム化合物、および尿素化合物等が挙げられる。
鉛化合物やカドミウム化合物は毒性が強いため、住宅の
内装用途、室内インテリア用途等には、使用されなくな
っている。
【0025】本発明では、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して、亜鉛化合物を0.2〜5重量部、好ましく
は0.2〜3重量部用いる。亜鉛化合物としては、カル
ボン酸亜鉛が最も好ましく、次いで酸化亜鉛、塩化亜鉛
が好ましい。これらは単独でまたは2種以上組み合わせ
て用いられる。
【0026】カルボン酸亜鉛としては特に制限はない
が、炭素数6〜26の脂肪族または芳香族カルボン酸の
亜鉛塩が好ましく用いられる。カルボン酸亜鉛の例とし
て、オクタン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、デカ
ン酸亜鉛、イソデカン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリス
チン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、リ
シノール酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、リノール酸亜鉛、ナ
フテン酸亜鉛、フタル酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、安息香
酸亜鉛、フェノール酸亜鉛等が挙げられる。これらは単
独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0027】一般に、亜鉛化合物の添加量が多いほど、
発泡速度が速くなり、発泡体の白度が高くなる。しか
し、亜鉛化合物の添加量が多すぎると、発泡セルが大き
く、不均一、連泡となる等のセル荒れ、発泡体の表面に
でこぼこ、陥没が生じる等の表面荒れ、及びセルの崩壊
による発泡倍率の低下が起き、これらの発泡特性低下は
2次加熱を行うと更に著しくなる傾向にある。
【0028】炭酸リチウムの比表面積が大きくなるほ
ど、亜鉛化合物の添加量の影響が顕著になるので、亜鉛
化合物の添加量を減らすことが望まれる。特に比表面積
が5〜10m2/gの炭酸リチウムを用いた場合は、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対する亜鉛化合物の添加量
を0.2〜1.5重量部にすることにより、発泡セルが
微細で均一で、また表面状態が良好であり、かつ2次加
熱の際にもセル荒れ、表面荒れ、及び発泡倍率の低下が
ない発泡体が得られる。但し、亜鉛化合物の添加量が
0.2重量部よりも少ない場合は、発泡速度が遅すぎ、
またアゾジカルボンアミドの残渣による黄色味が残るた
め不適当である。
【0029】亜鉛化合物の添加量が少ないと、発泡体が
着色する傾向にあるが、他の金属のカルボン酸塩、有機
スズ系化合物、エポキシ化合物、ホスファイト、ポリオ
ール、ハイドロタルサイト、亜リン酸エステル等の安定
剤を併用することで白度を上昇させることができる。亜
鉛化合物の添加量が多い場合も上記の化合物を併用する
ことでより白度が改良される。
【0030】亜鉛化合物と組み合わせ得る他のカルボン
酸塩としては、カルボン酸バリウム、カルボン酸カルシ
ウム、カルボン酸マグネシウム、カルボン酸ナトリウ
ム、カルボン酸カリウム、カルボン酸リチウム、カルボ
ン酸ストロンチウム等が挙げられる。これらは単独でま
たは2種以上組み合わせて用いられる。
【0031】有機スズ系化合物としては、ジ−n−オク
チルスズジメルカプタイド、ジ−2−エチルヘキシルス
ズジメルカプタイド、ジブチルスズジメルカプタイド、
ジメチルスズジメルカプタイド、ジ−n−オクチルスズ
ビス−2−エチルヘキシルチオグリコレート、ジ−2−
エチルヘキシルスズビス−2−エチルヘキシルチオグリ
コレート、ジブチルスズビス−2−エチルヘキシルチオ
グリコレート、ジメチルスズビス−2−エチルヘキシル
チオグリコレート等のスズメルカプト系化合物;ジ−n
−オクチルスズジラウレート、ジ−2−エチルヘキシル
スズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジメチ
ルスズジラウレート等のスズカルボキシレート系化合
物、ジ−n−オクチルスズマレート、ジ−2−エチルヘ
キシルスズマレート、ジブチルスズマレート、ジメチル
スズマレート等のスズマレート系化合物等が挙げられ
る。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いら
れる。
【0032】エポキシ化合物としては、エポキシ樹脂、
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化脂
肪酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル
等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上組み合
わせて用いられる。ホスファイト、ポリオール、ハイド
ロタルサイト、亜リン酸エステル等も、公知のものが用
いられる。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて
用いられる。これらの中で、カルボン酸バリウム、カル
ボン酸カルシウム、カルボン酸マグネシウム、カルボン
酸カリウム、カルボン酸ナトリウム、スズメルカプト系
化合物、スズカルボキシレート系化合物、及びエポキシ
化合物が特に好ましい。
【0033】本発明の塩化ビニル系発泡体用組成物に
は、塩化ビニル系樹脂、可塑剤、炭酸リチウム、及び他
の充填剤、アゾジカルボンアミド、及び他の発泡剤、亜
鉛化合物、及び他の発泡促進剤、安定剤等に加えて、更
に希釈剤、減粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴
剤、防菌剤、セル調整剤、難燃剤、帯電防止剤、補強
剤、滑剤、顔料、着色剤、増白剤、チキソトロープ剤等
を添加しても良い。これらは単独でまたは2種以上組み
合わせて用いられる。
【0034】本発明の塩化ビニル系発泡体用組成物は、
塩化ビニル系樹脂と上記の配合成分等を混合・混練して
ペーストゾル化することにより得ることができ、このペ
ーストゾルを加熱ゲル化して原反とし、必要に応じて印
刷を行って模様付けし、更に高温で加熱して発泡させる
と発泡体が得られる。こうして得られた塩化ビニル系発
泡体は、主に壁紙、床材等の住宅内装用途、及び塩ビレ
ザー用途等に利用される。これらの加工法について特に
制限はないが、一般に下記の方法が用いられる。
【0035】塩化ビニル系壁紙の作製は、一般に原反作
製工程、印刷工程、発泡工程、エンボス工程、ラミネー
ト工程等からなり、これらの工程は必要に応じて様々に
選択され、様々な順序で組み合わせられる。原反の作製
について特に制限はないが、コーティング法、ロータリ
ースクリーン法等が用いられ、裏打ち材としては、難燃
紙、普通紙、及び布等が用いられる。コーティング法で
は、ペーストゾルを裏打ち材上にドクターコーター、ロ
ールコーター、及びリップコーター等で塗工し、熱風循
環炉、遠赤外炉等の加熱炉により一般に110℃〜17
0℃で加熱ゲル化させて原反を作製する。ロータリース
クリーン法では、ペーストゾルをスクリーンメッシュを
通して押し出し、裏打ち材上に転写して模様を付けて、
加熱ゲル化させて原反を作製する。
【0036】印刷方法には、ロール面に設けた凹部にイ
ンキを付け原反に転写するグラビア方式、ロール面に設
けた凸部にインキを付け原反に転写するフレキソ方式等
がある。更に、原反にロータリースクリーンで印刷を行
っても良い。これらの印刷に用いるインキには、必要に
応じて、顔料、発泡抑制剤、発泡促進剤等が含まれてい
る。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いら
れる。
【0037】発泡工程では、必要に応じて印刷を施した
原反、もしくは印刷を行っていない原反を熱風循環炉や
遠赤外炉等の加熱炉により一般に180℃〜260℃で
加熱して発泡剤を分解させ、発生するガスにより発泡体
を作製する。エンボス工程には、メカニカルエンボス
法、ケミカルエンボス法等がある。メカニカルエンボス
法は、発泡体に凹凸を付けたロールを機械的に押しつけ
て模様をつける方法であり、発泡体をいったん冷却し、
巻き取ってから、別工程で発泡体を再加熱(2次加熱)
して軟化させた後にエンボスする方法と、発泡後に冷却
してすぐ再加熱する方法、発泡後に直ちにエンボスする
方法とがある。ケミカルエンボス法は、印刷工程で発泡
抑制剤、発泡促進剤等を含んだインキを印刷し、発泡工
程で同時に凹凸模様を付ける方法である。エンボスを行
わないで、発泡体表面の凹凸を出すために、ロータリー
スクリーンで原反にペーストゾルを転写して所望の形に
凹凸を作り、その原反を加熱発泡する方法もある。これ
らのエンボス法は、単独でまたは2種以上組み合わせて
用いられる。
【0038】ラミネート工程では、必要に応じて他のシ
ートを積層する。発泡層と非発泡層(トップ層)からな
る床材クッションフロアは、裏打ち材に発泡層用塩化ビ
ニル系ペーストゾルを塗工し、加熱炉でゲル化させる工
程、発泡層用のゲル化層に発泡抑制剤、発泡促進剤等の
入っているインキや、入っていないインキ等で模様を付
ける工程、必要に応じて印刷を施した発泡層用のゲル化
層に非発泡層を塗工する工程、加熱炉で一般に180℃
以上で発泡層を発泡させ、同時に非発泡層をゲル化させ
る工程等により作製される。クッションフロアにおいて
も、壁紙と同様に種々の印刷方法、発泡方法、エンボス
方法、及びラミネート法が用いられる。
【0039】塩ビレザーは、塩化ビニル層単独から成る
か、あるいは必要に応じて織布、編布、不織布、及び紙
等の基布に塩化ビニル層を付着、一体化したもので、車
や電車のシート等の内装用途、椅子、ソファー等の家具
用途、ジャンパー等の衣料用途、履物用途、及び鞄用途
等に用いられる。
【0040】塩ビレザーは、ペーストゾルを基布に直接
塗工してゲル化させる方法、離型紙に塗工して加熱ゲル
化させ、離形紙から剥離させる方法、あるいは基布と接
着させた後に離型紙と剥離させる方法等で作製される。
塩ビレザーの製造にも、必要に応じて壁紙、床材等で用
いられる印刷方法、発泡方法、エンボス方法、及びラミ
ネート方法が用いられる。
【0041】本発明の炭酸リチウムを用いた塩化ビニル
系発泡体用組成物では、原反を加熱して発泡させるとき
の温度が特に重要であり、この発泡温度は発泡体のセル
及び表面状態等の発泡特性に大きな影響を与える。発泡
時の温度は190℃〜260℃の範囲が好ましく、19
0〜230℃であれば特に好ましい。190℃よりも低
い温度では発泡速度が遅すぎるために不適切である。2
60℃を越える温度では、発泡体がセル荒れ、表面荒
れ、及び発泡セルの崩壊による発泡倍率の低下を起こ
し、これらの発泡特性低下は2次加熱を行うと更に著し
くなる傾向にある。炭酸リチウムを用いた塩化ビニル系
発泡体用組成物では、発泡温度が低いほど発泡特性が良
好になる傾向にあり、炭酸リチウムの比表面積が大きい
ほどその影響が顕著になる。特に比表面積が5〜10m
/gの炭酸リチウムでは、発泡時の温度を190〜2
10℃にすることが望まれる。
【0042】上記のように、炭酸リチウムを用いた塩化
ビニル系発泡体用組成物では、燃焼時と同様に発泡加工
時においても塩化水素の発生量が少なくなる一方で、塩
化水素捕捉の際に発生するCO2の量が多くなり、この
CO2ガスは発泡体の表面を通り抜けやすく、発泡体の
セル荒れ、表面荒れ、及び発泡倍率の低下を起こしやす
いという問題があった。本発明では、塩化水素捕捉率と
発泡特性への影響から用いる炭酸リチウムの比表面積範
囲を選択し、更に発泡剤アゾジカルボンアミドの比表面
積、その発泡促進剤である亜鉛化合物の添加量を特定の
範囲とすることにより、得られる発泡体の発泡セルが微
細で均一になり、表面状態が良好で、かつ高発泡が可能
であり、加えて2次加熱の際にもセル荒れ、表面荒れ、
及び発泡倍率の低下がないという発泡特性を維持しつ
つ、燃焼時において塩化水素の発生量を少なくすること
ができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、炭酸リチウムとアゾジカルボンアミドの比表面積の
測定、塩化ビニル系発泡体の作製、塩化ビニル系発泡体
の塩化水素捕捉率の測定、塩化ビニル系発泡体の特性評
価、及び発泡特性判定は、以下に示す方法で行った。
【0044】(1)炭酸リチウムとアゾジカルボンアミ
ドの比表面積の測定方法 BET1点法に基づき、フローソーブII2300(マ
イクロメリティックス製)を用いて測定した。 (2)塩化ビニル系発泡体の作製方法 表1記載の基本配合(塩化ビニル樹脂、ジイソノニルフ
タレート、酸化チタン、希釈剤、エポキシ化大豆油、セ
ル調整剤)に加えて、所定の炭酸リチウム、アゾジカル
ボンアミド、及び亜鉛化合物、必要に応じてその他の配
合剤をステンレスビーカーに秤り取り、スリーワンモー
ター(HEIDON製)で混合・混練し、更に3本ロー
ル(株式会社井上製作所製)に通して塩化ビニル系ペー
ストゾルを調製した。遠赤外線加熱炉型シート加工機
(鐘淵化学工業株式会社製)を用い、ペーストゾルをド
クターコーターで難燃紙に塗布した後、加熱ゲル化させ
て、ゲル化層の厚みが約140μmの原反を作製した。
原反を所定の温度で所定時間、熱風循環式オーブン(H
IGH−TEMP OVEN PHH−100、タバイ
エスペック株式会社製)により加熱発泡させて、1次発
泡体を作製した。更に1次発泡体を、遠赤外線加熱炉型
シート加工機(鐘淵化学工業株式会社製)で再加熱(2
次加熱)して2次発泡体も作製した。尚、それぞれの実
施例で用いた炭酸リチウムの比表面積、アゾジカルボン
アミドの比表面積とその添加量(特に断らない場合は
4.5重量部)、亜鉛化合物の種類とその添加量、それ
以外の配合剤、及び加熱発泡条件については、別途記載
する。
【0045】
【表1】
【0046】(3)塩化水素捕捉率の測定方法 塩化ビニル系発泡体(1次発泡体)を白金ボードに載せ
て750℃で15分間燃焼させ、発生ガスを捕集し、イ
オンクロマトグラフ(横川アナリティカルシステムズ株
式会社製)により分析し、塩化水素ガスの発生量を求
め、下記式より塩化水素補足率を求めた。
【数1】
【0047】(4)塩化ビニル系発泡体の特性評価方法 発泡倍率:1次発泡体及び2次発泡体の厚みをノギスで
測定し、以下の式から発泡倍率を求めた。
【数2】
【0048】独泡率:1次発泡体及び2次発泡体の独泡
率を空気比較式比重計(MODEL−930、Beckman
製)で測定した。独泡率が高いほど、発泡セルが微細で
均一となり、また表面状態も良好となる。 白度:1次発泡体及び2次発泡体の色調を測色色差計
(型式Z−1001DP、日本電色工業株式会社製)で
測定して、白度の指標となるb値を求めた。b値が高い
ほど、着色していると判定される。
【0049】(5)発泡特性判定の基準 実施例では、主として、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して発泡剤アゾジカルボンアミドを4.5重量部添
加した塩化ビニル系発泡体用組成物を評価した。その場
合の発泡特性は、発泡倍率と独泡率を基に下記の基準で
判定した。 ○: 発泡倍率7倍以上、かつ独泡率40%以上 △: 発泡倍率7倍以上、かつ独泡率40%未満 ×: 発泡倍率5倍以上7倍未満 ××:発泡倍率5倍未満
【0050】アゾジカルボンアミドの添加量が4.5重
量部以外の場合は、1次発泡体については、独泡率を基
に下記の基準で判定した。 ○:独泡率40%以上 △:独泡率40%未満 2次発泡体については、1次発泡体と2次発泡体の発泡
倍率差(1次発泡体の発泡倍率−2次発泡体の発泡倍
率)と独泡率を基に下記の基準で判定した。 ○: 発泡倍率差0.5倍未満、かつ独泡率40%以上 △: 発泡倍率差0.5倍未満、かつ独泡率40%未満 ×: 発泡倍率差0.5倍以上1.0未満 ××:発泡倍率差1.0倍以下
【0051】実施例1〜5及び比較例1 基本配合成分に加えて、それぞれ表2記載の比表面積の
炭酸リチウム(CYPRUS FOOTE MINER
AL COMPANY製)、比表面積1.7m2/gのア
ゾジカルボンアミド(商品名ビニホールAC#3M−K
2、永和化成工業株式会社製)、バリウム−亜鉛系安定
剤(商品名アデカスタブFL−103A、旭電化工業株
式会社製)3重量部を添加し、加熱発泡条件を220℃
で40秒とし、1次発泡体と2次発泡体を作製して塩化
水素補足率、及び発泡特性の評価を行った。
【0052】比較例2 炭酸リチウムは添加せずに、比表面積6.0m2/gの炭
酸カルシウム(中国鉱業株式会社製)80重量部を添加
する以外は、実施例1と同様にして、発泡体を作製して
塩化水素捕捉率、及び発泡特性の評価を行った。実施例
1〜5及び比較例1〜2の評価結果を表2示す。
【0053】
【表2】
【0054】表2の結果より、以下のことが分かる。実
施例1〜3に示す比表面積1.3〜4.5m2/gの炭酸
リチウムを用いると、1次発泡体、2次発泡体共に発泡
特性が良好であり、また塩化水素捕捉率も高くなった。
実施例4、5に示すそれぞれ比表面積5.8及び8.4
m2/gの炭酸リチウムを用いると、1次発泡体の発泡特
性は良好であったが、2次発泡体はセル崩壊による発泡
倍率の低下が起こった。ただし、1次発泡体として用い
る用途には、これら実施例の発泡体も十分使用できる。
【0055】比較例1に示す比表面積11.7m2/gの
炭酸リチウムを用いると、1次発泡体ではセル荒れ、2
次発泡体ではセルの崩壊による著しい発泡倍率の低下が
起こり、不適であった。比較例2に示すように、比表面
積6.0m2/gの炭酸カルシウムを用いると、1次発泡
体、2次発泡体共に発泡特性が良好であり、炭酸カルシ
ウムは炭酸リチウムに比べて発泡特性に対する比表面積
の制約が非常に少ないことが分かる。しかし、炭酸カル
シウムを用いると、塩化水素捕捉率が著しく低くなるた
め、総合的には不適である。
【0056】比較例3 基本配合成分に加えて、比表面積5.8m2/gの炭酸リ
チウム(実施例4と同等品、以下の実施例においても同
じ)、比表面積1.7m2/gのアゾジカルボンアミド
(実施例1と同等品、以下の実施例においても同じ)を
添加し、亜鉛化合物は添加せずに、220℃で40秒、
及び50秒間加熱発泡させて1次発泡体を作製し、更に
220℃で50秒間加熱発泡させた1次発泡体は2次加
熱を行い、発泡特性の評価を行った。
【0057】実施例6〜8 表3に記載した量の2−エチルヘキサン酸亜鉛(ナカラ
イテスク株式会社製)を添加する以外は、比較例3と同
様にして発泡体を作製し、発泡特性の評価を行った。 実施例9 ジノルマルオクチルスズジラウレート(商品名アデカス
タブOT−1、旭電化工業株式会社製)0.5重量部を
添加する以外は実施例7と同様にして発泡体を作製し、
発泡特性の評価を行った。
【0058】実施例10 比表面積8.4m2/gの炭酸リチウムを用いる以外は実
施例7と同様にして発泡体を作製し、発泡特性の評価を
行った。 比較例4 比表面積11.7m2/gの炭酸リチウムを用いる以外は
実施例7と同様にして発泡体を作製し、発泡特性の評価
を行った。比較例3、実施例6〜10、及び比較例4の
評価結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】表3の結果より、以下のことが分かる。比
較例3に示すように、亜鉛化合物を用いないと、発泡速
度が遅いため、発泡倍率が上がらず、不適であった。実
施例6、7に示すように、比表面積が5.8m2/gの炭
酸リチウムを用いた場合、2−エチルヘキサン酸亜鉛の
添加量をそれぞれ0.2及び1.0重量部にすると、1
次発泡体、2次発泡体の発泡特性は共に良好となった。
実施例10に示すように、比表面積8.4m2/gの炭酸
リチウムを用いた場合も、2−エチルヘキサン酸亜鉛の
添加量を1重量部にすると、1次発泡体、2次発泡体の
発泡特性は共に良好となった。しかし、比較例4に示す
比表面積11.7m2/gの炭酸リチウムを用いると、2
−エチルヘキサン酸亜鉛の添加量を1重量部にしても、
1次発泡体ではセル荒れ、2次発泡体ではセル崩壊によ
る発泡倍率の低下が起こり、不適であった。実施例8に
示すように、比表面積が5.8m2/gの炭酸リチウムを
用いた場合、2−エチルヘキサン酸亜鉛の添加量を2重
量部にすると、1次発泡体の発泡特性は良好であり、実
用上問題はなかったが、2次発泡体では発泡倍率の低下
が起こった。実施例10に示すように、ジ−n−オクチ
ルスズジラウレートを添加すると、b値が低くなり、着
色が少なくなった。
【0061】比較例5 基本配合成分に加えて、比表面積5.8m2/gの炭酸リ
チウム、比表面積が0.7m2/gのアゾジカルボンアミ
ド(商品名ビニホールAC#3、永和化成工業株式会社
製)、及びバリウム−亜鉛系安定剤(実施例1と同等
品、以下の実施例においても同じ)1.3重量部を添加
し、220℃で40秒、及び50秒間加熱発泡させて1
次発泡体を作製し、更に220℃で50秒間加熱発泡さ
せた1次発泡体は2次加熱を行い、発泡特性の評価を行
った。
【0062】実施例11 比表面積1.1m2/gのアゾジカルボンアミド(商品名
ユニホームAZL−6、大塚化学株式会社製)を用いる
以外は比較例5と同様にして発泡体を作製し、発泡特性
の評価を行った。 実施例12 比表面積1.7m2/gのアゾジカルボンアミドを用いる
以外は比較例5と同様にして発泡体を作製し、発泡特性
の評価を行った。
【0063】実施例13 比表面積3.5m2/gのアゾジカルボンアミド(商品名
ユニホームAZH−100、大塚化学株式会社製)を用
いた以外は比較例5と同様にして発泡体を作製し、発泡
特性の評価を行った。 実施例14 比表面積3.7m2/gのアゾジカルボンアミド(商品名
ユニホームAZW、蛍光増白剤含有品、大塚化学株式会
社製)を用いた以外は比較例5と同様にして発泡体を作
製し、発泡特性の評価を行った。
【0064】実施例15 比表面積4.3m2/gのアゾジカルボンアミド(商品名
ユニホームAZL−30、大塚化学株式会社製)を用い
た以外は比較例5と同様にして発泡体を作製し、発泡特
性の評価を行った。 実施例16 比表面積6.4m2/gのアゾジカルボンアミド(商品名
ユニホームAZV−50、大塚化学株式会社製)を用い
た以外は比較例5と同様にして発泡体を作製し、発泡特
性の評価を行った。比較例5及び実施例11〜16の評
価結果を表4に示す。
【0065】
【表4】
【0066】表4の結果より、以下のことが分かる。比
較例5に示す比表面積0.7m2/gのアゾジカルボンア
ミドを用いると、発泡速度が遅いため、発泡倍率が上が
らず、不適であった。実施例11〜14に示すように、
比表面積が1.1〜3.7m2/gのアゾジカルボンアミ
ドを用いると、1次発泡体、2次発泡体の発泡特性は共
に良好であった。また、実施例14に示すように、蛍光
増白剤を含むアゾジカルボンアミドを用いると、b値が
低くなり、着色が少なかった。実施例15、16に示す
それぞれ比表面積4.3及び6.4m2/gのアゾジカル
ボンアミドを用いると、1次発泡体の発泡特性は良好で
あったが、2次発泡体ではセル崩壊による発泡倍率の低
下が起こった。ただし、1次発泡体として用いる用途に
は、これら実施例の発泡体も十分使用できる。
【0067】比較例6及び実施例17〜22 基本配合成分に加えて、比表面積5.8m2/gの炭酸リ
チウム、それぞれ表5に記載した比表面積のアゾジカル
ボンアミド、バリウム−亜鉛系安定剤3重量部を添加
し、加熱発泡条件を200℃で120秒とし、1次発泡
体と2次発泡体を作製して、発泡特性の評価を行った。
比較例6及び実施例17〜22の評価結果を表5に示
す。
【0068】
【表5】
【0069】表5の結果より、以下のことが分かる。比
較例6に示す比表面積0.7m2/gのアゾジカルボンア
ミドを用いると、発泡速度が遅いため、発泡倍率が上が
らず、不適であった。実施例17〜20に示すように、
比表面積1.1〜3.7m2/gのアゾジカルボンアミド
を用い、200℃で120秒間加熱発泡させると、1次
発泡体、2次発泡体の発泡特性は共に良好となった。実
施例21、22に示すように、それぞれ比表面積4.3
及び6.4m2/gのアゾジカルボンアミドを用いると、
1次発泡体の発泡特性は良好であったが、2次発泡体で
は、セル崩壊による発泡倍率の低下が起こった。ただ
し、1次発泡体として用いる用途には、これら実施例の
発泡体も十分使用できる。
【0070】比較例7及び実施例23〜25 基本配合成分に加えて、比表面積2.6m2/gの炭酸リ
チウム、それぞれ表6記載の比表面積のアゾジカルボン
アミド、バリウム−亜鉛系安定剤3重量部を添加し、加
熱発泡条件を220℃で40秒とし、1次発泡体と2次
発泡体を作製して、発泡特性の評価を行った。比較例
7、及び実施例23〜25の評価結果を表6に示す。
【0071】
【表6】
【0072】表6の結果より、以下のことが分かる。比
較例7に示すように、比表面積0.7m2/gのアゾジカ
ルボンアミドを用いると、発泡速度が遅いため、発泡倍
率が上がらず、また2次加熱を行うとセル崩壊による発
泡倍率の低下が起こり、不適であった。実施例23〜2
5に示すように、比表面積が1.1〜6.4m2/gのア
ゾジカルボンアミドを用いると、1次発泡体、2次発泡
体共に発泡特性が良好であった。
【0073】実施例26 基本配合成分に加えて、比表面積2.6m2/gの炭酸リ
チウム、比表面積1.7m2/gのアゾジカルボンアミ
ド、酸化亜鉛(正同化学株式会社製)1重量部を添加
し、加熱発泡条件を220℃で40秒とし、1次発泡体
と2次発泡体を作製して、発泡特性の評価を行った。 実施例27 酸化亜鉛に代えてバリウム−亜鉛系安定剤3重量部を添
加し、加熱発泡条件を250℃で20秒とした以外は実
施例26と同様にして発泡体を作製し、発泡特性の評価
を行った。
【0074】実施例28〜30及び比較例8 酸化亜鉛に代えて、それぞれ表7に記載した量の2−エ
チルヘキサン酸亜鉛を添加し、発泡条件をそれぞれ表7
記載の条件とした以外は実施例26と同様にして発泡体
を作製し、発泡特性の評価を行った。実施例26〜30
及び比較例8の評価結果を表7に示す。
【0075】
【表7】
【0076】表7の結果より、以下のことが分かる。実
施例26に示す酸化亜鉛を1重量部添加した場合は、1
次発泡体、2次発泡体共に発泡特性が良好であった。実
施例27に示すように、バリウム−亜鉛系安定剤3重量
部を添加し、250℃で20秒間加熱発泡させても1次
発泡体、2次発泡体共に発泡特性が良好であった。実施
例28〜30に示す2−エチルヘキサン酸亜鉛1〜4重
量部を添加した場合も、1次発泡体、2次発泡体共に発
泡特性が良好であった。比較例8に示すように、2−エ
チルヘキサン酸亜鉛6重量部を添加すると1次発泡体で
はセル荒れ、2次発泡体では、セル崩壊による発泡倍率
の低下が起こり、不適であった。
【0077】実施例31 基本配合成分に加えて、比表面積2.6m2/gの炭酸リ
チウム、比表面積1.7m2/gのアゾジカルボンアミド
6重量部、バリウム−亜鉛系安定剤3重量部を添加し、
加熱発泡条件を220℃で40秒とし、1次発泡体と2
次発泡体を作製して、発泡特性の評価を行った。 実施例32 アゾジカルボンアミドを2重量部添加した以外は実施例
31と同様にして発泡体を作製し、発泡特性の評価を行
った。
【0078】実施例33 表面積5.8m2/gの炭酸リチウムを用いた以外は実施
例32と同様にして発泡体を作製し、発泡特性の評価を
行った。 比較例9 比表面積11.7m2/gの炭酸リチウムを用いた以外は
実施例32と同様にし、発泡特性の評価を行った。実施
例31〜33、及び比較例9の評価結果を表8に示す。
【0079】
【表8】
【0080】表8の結果より、以下のことが分かる。実
施例31に示すように、比表面積2.6m2/gの炭酸リ
チウムを用いた場合、アゾジカルボンアミドの添加量を
6重量部に増量しても、1次発泡体、2次発泡体共に発
泡特性が良好であった。実施例32、33に示すよう
に、それぞれ比表面積2.6及び5.8m2/gの炭酸リ
チウムを用いた場合、アゾジカルボンアミドの添加量を
2重量部に減量すると、1次発泡体、2次発泡体共に発
泡特性が良好であった。比較例9に示すように、比表面
積11.7m2/gの炭酸リチウムを用いた場合、アゾジ
カルボンアミドの添加量を2重量部に減量しても、1次
発泡体ではセル荒れ、2次発泡体ではセル崩壊による発
泡倍率の低下が起こり、不適であった。以上の結果が示
す通り、従来は炭酸リチウムを用いた塩化ビニル系発泡
体は、塩化水素捕捉率が高いものの、発泡特性に劣るた
め、発泡セルが微細で均一、また表面状態が良好である
ような高発泡の発泡体を得ることはできなかった。本発
明では、炭酸リチウムの比表面積、発泡剤アゾジカルボ
ンアミドの比表面積、及びその発泡促進剤である亜鉛化
合物の添加量を特定の範囲とすることで、発泡セルが微
細で均一、表面状態が良好、及び高発泡が可能であると
いう優れた発泡特性を維持しつつ、火災時及び燃焼時に
おいて塩化水素の発生量が少ない塩化ビニル系発泡体用
組成物を得ることができた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部、可塑剤
    30〜100重量部、比表面積が1〜10m2/gの炭酸
    リチウム10〜120重量部、比表面積が1〜7m2/g
    のアゾジカルボンアミド2〜8重量部、及び亜鉛化合物
    0.2〜5重量部を含んでなる塩化ビニル系発泡体用組
    成物。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対する
    炭酸リチウムの添加量が60〜120重量部である請求
    項1記載の塩化ビニル系発泡体用組成物。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対する
    炭酸リチウムの添加量が10〜110重量部、炭酸カル
    シウムの添加量が10〜140重量部であり、かつ(炭
    酸リチウムの添加量(重量部)+炭酸カルシウムの添加
    量(重量部)×6/8)が60〜120重量部である請
    求項1記載の塩化ビニル系発泡体用組成物。
  4. 【請求項4】 アゾジカルボンアミドの比表面積が1〜
    4m2/gである請求項1〜3のいずれか1項に記載の塩
    化ビニル系発泡体用組成物。
  5. 【請求項5】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対する
    亜鉛化合物の添加量が0.2〜3重量部である請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の塩化ビニル系発泡体用組成
    物。
  6. 【請求項6】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対する
    亜鉛化合物の添加量が0.2〜1.5重量部である請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の塩化ビニル系発泡体用
    組成物。
  7. 【請求項7】 亜鉛化合物が、カルボン酸亜鉛である請
    求項1〜6のいずれか1項に記載の塩化ビニル系発泡体
    用組成物。
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