JPH11189427A - シリカガラス焼結体の製造方法 - Google Patents

シリカガラス焼結体の製造方法

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JPH11189427A
JPH11189427A JP36839297A JP36839297A JPH11189427A JP H11189427 A JPH11189427 A JP H11189427A JP 36839297 A JP36839297 A JP 36839297A JP 36839297 A JP36839297 A JP 36839297A JP H11189427 A JPH11189427 A JP H11189427A
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JP
Japan
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molding
sintering
silica glass
acid
silica
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JP36839297A
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Junji Shimohara
潤治 下原
Masanori Nagano
将典 長野
Masumi Nakajima
真澄 中島
Sumihiko Kurita
澄彦 栗田
Kenji Morinaga
健次 森永
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FERROTEC GSQ KK
Koransha Co Ltd
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FERROTEC GSQ KK
Koransha Co Ltd
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超高純度シリカ原料を用いなくても、透明シ
リカガラス焼結体を製造する方法を提供する。 【構成】 シリカガラス粉末を成形し、該成形体を酸処
理後、該酸処理した成形体を該ガラス粉末の焼結開始温
度以下の温度で脱気処理した後、該脱気した成形体を焼
成することを特徴とするシリカガラス焼結体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性の高いシリ
カガラス焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリカガラスのパイプや板は、珪
石、珪砂、水晶などを原料素材として、これを2000
℃以上の高温度で溶解し、溶融状態でパイプや板の形に
加工して連続的に凝固させる方法によって製造してい
る。この方法では、熟練工がガスバーナーを使ってクリ
ストバライトの溶融温度(1713℃)以上に加熱しな
ければならないので、生産性が極めて悪く一日にせいぜ
い数個しか製造できない欠点がある。このため生産性を
上げるために、溶融した原料素材を鋳型に直接鋳造して
複雑形状の品物を製造することも試みられたが、シリカ
ガラスの粘性が大きすぎて鋳造は困難であった。以上の
問題点を解決するために下記の方法も試みられたが、い
ずれの方法も実用可能な透光性のあるシリカガラスは製
造できなかった。
【0003】例えば、シリカガラスの粉砕物を水と混合
し、鋳込み成形後、乾燥し焼成する方法。(Journ
al of the American Cerami
cSociety,66 No.10,683〜68
8,(1983).)
【0004】特開昭60−131833号公報に記載の
ように、ケイ酸ソーダを原料とする湿式法によって得ら
れた超微粉末シリカとシリコンアルコキシドとを原料と
するゾル−ゲル法。
【0005】特公平7−76100号公報記載のよう
に、アルカリ金属ケイ酸水溶液と酸とを反応させて得た
シリカを精製して得られた平均粒径が20μm以上ない
し1mm以下の範囲であるシリカ粉末を、液体分散媒に
分散させたアルカリ金属含有率が10ppm未満であ
り、かつ、平均粒径が20μm未満である微粒子シリカ
スラリーを使って成形し、乾燥した後、焼成する方法。
あるいは、上記の微粒子シリカスラリーを乾燥し、得ら
れた微粒子シリカ乾粉を成形し、焼成する方法。
【0006】特公平7−76101号公報記載のよう
に、アルカリ金属ケイ酸水溶液と酸とを反応させて得た
シリカを精製して得られた平均粒径が20μm以上ない
し1mm以下の範囲であるシリカ粉末を、焼成した後、
粉砕することによって得たアルカリ金属含有率が10p
pm未満であり、かつ、平均粒径が20μm未満である
微粒子シリカ粉末を成形し、焼成する方法。
【0007】特開平9−295825号公報記載のよう
に、高純度シリカ微粉末の造粒顆粒を減圧雰囲気中で、
クリストバライト溶融温度(1713℃)以上、好まし
くは1800〜1850℃で10分間以上加熱保持して
溶融してなる気泡の少ないシリカガラス、及びそれを熱
間静水圧プレス処理により無気泡としたシリカガラスを
製造する方法。
【0008】しかしながら、シリカガラスの粉砕物を水
と混合し、鋳込み成形後、乾燥し焼成する方法では、粉
砕工程における不純物の混入による汚染が避けられず、
焼成中に結晶化する傾向があり、得られた鋳込み溶融シ
リカの嵩密度は、理論値の80〜85%と低いものしか
得られないという難点がある。
【0009】さらに、シリカに対して数百〜数千ppm
相当量のナトリウムが含有されているため、上記のよう
なゾル−ゲル法では、ゲルを焼成した際にクリストバラ
イト化し易く、焼成品を室温に冷却したときに無数の亀
裂が発生する。これを避けるためには低温で焼成するこ
とを要し、充分な焼結ができないという難点がある。
【0010】また、上記のようにアルカリ金属ケイ酸塩
水溶液を原料として得られた微粒子シリカあるいは、微
粒子シリカスラリー(あるいはその乾燥粉)を成形し、
焼成する方法では、Naなどアルカリ金属やその他の不
純物含量の少ない高純度で、かつ、高密度のシリカガラ
ス成形体を生成することができ、さらに透明なシリカガ
ラスをも得ることができるが、上記の特定の手段で得ら
れた、アルカリ金属やその他の不純物含有量が少ない超
高純度シリカ粉末が必要となる。
【0011】なお、上記のような溶融法では、無気泡透
明シリカガラスが得られるが、クリストバライト溶融温
度1713℃以上のかなりの高温を必要とする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、出発原料とし
て、超高純度シリカ粉末を用いなくても、不純物含量の
少ない透明シリカガラス焼結体を製造できる方法を提供
せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点に
関して鋭意研究を行った結果次の(1)〜(3)の手段
を採用することによって実用可能で、透光性のあるシリ
カガラスを製造できることが判明した。即ち、 (1)シリカガラス粉末を成形する工程と、該成形体を
酸処理する工程と、該酸処理した成形体を該ガラス粉末
の焼結開始温度以下の温度で脱気処理する工程と、該脱
気した成形体を焼結する工程を備えていることを特徴と
するシリカガラス焼結体の製造方法。 (2)シリカガラス粉末を成形する工程と、該成形体を
該ガラス粉末の焼結開始温度以下の温度で脱気処理する
工程と、該脱気した成形体を焼結する工程を備えている
ことを特徴とする、シリカガラス焼結体の製造方法。 (3)上記脱気処理温度が、1400℃以下である、上
記1あるいは2に記載の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で酸処理とは、塩酸、硫
酸、フッ化水素等の強酸に成形体を浸漬してアルカリ金
属等の金属成分を溶解除去して高純度化する処理であ
る。処理温度は常温でも、加熱煮沸しても何等問題はな
い。
【0015】シリカガラス焼結体の失透の原因は、成形
体のシリカ粒子表面のシラノール(Si−H)基及びシ
ラノール基から発生した水(水蒸気)と不純物が該とな
り結晶化が進むためである。湿式成型時の水の吸着、仮
焼結するときの大気中の水分の吸着、これらはいずれも
シラノール基を増加させるので、焼結体の失透を促進す
る。また酸処理は不純物は除去する反面、成形体が水と
接触するために、かえってシラノール基を増加させ、結
晶化を促進させ、失透させる。
【0016】脱気処理は、失透を促進させるシラノール
基および水を除去するために必須、不可欠な処理であ
り、処理温度は焼結が開始する温度未満の温度で行う必
要がある。焼結は概ね、1400℃からはじまるので処
理温度は1400℃未満が好ましい。1400℃以上で
は粒子同志の焼結が進み、脱気が困難になる。脱気処理
の雰囲気は、空気、窒素、不活性ガス、減圧、真空等、
いかなる雰囲気でも問題は無いが、好ましくは10-1P
a以下の減圧、最も好ましくは10-4以下の減圧下であ
る。
【0017】脱気処理に引続き、焼結処理する。焼結温
度は1400〜1650℃、最も好ましくは、1450
〜1600℃である。1400℃未満では焼結が完全に
完了せずに失透する。1650℃を越えると軟化して形
状が保持できなくなる。
【0018】本発明の成形体は、乾式、湿式を問わず、
いかなる成形法で成形した成形体も使用できる。例えば
乾式成形はプレス、CIP等、湿式は鋳込成形、押出し
成形、ローラーマシン成形等、いかなる成形体でも良
い。
【0019】本発明に使用されるシリカ原料は、公知の
ものが何ら制限なく使用され、各種成形法に適した粉末
粒子を用いればよい。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。但し、本研究は、この実施例のみに限定される
ものではない。
【0021】実施例 シリカ粉末(純度99.9重量% 平均粒径 約0.6
μm)及び、(純度99.9重量% 平均粒径 約2μ
m)を有機分散剤を加え、アルカリ溶液中で分散させ、
400mesh全通し、真空脱泡を行ったスリップを用
いて、石膏型でスリップキャストを行った。得られた成
形体を一晩自然乾燥後、成形体の石膏型と接した面を研
磨後、900℃で1時間(常温〜900℃までの昇温時
間は8時間)仮焼結後、5重量%塩酸中に一昼夜浸漬
し、煮沸(70℃)後、蒸留水で完全に洗浄し、180
℃で充分に乾燥した。これを雰囲気炉を用い真空下(1
0-2Pa)で焼結(0〜30分間)を行い、得られた焼
結体の鏡面研磨した表面を目視で観察した。
【0022】原料として平均粒径の違う2種類の原料を
用いたときの観察結果としては、同様の結果が得られた
が、平均粒径の小さい粒子を用いたときが多少透光性が
良好であった。
【0023】観察結果を表1に示す。なお、この結果で
示す結晶粒とは焼結体内部の顆粒状のクリストバライト
結晶があり、気泡とはシリカ粒子表面のシラノール基及
び焼成時にシラノール基から発生した水(水蒸気)のこ
とである。
【0024】
【表1】
【0025】実施例 実施例と同様にシリカ粉末(純度99.9重量% 平
均粒径 約0.6μm)から得られた成形体を一晩自然
乾燥後、成形体の石膏型と接した面を研磨後、900℃
で1時間(常温〜900℃までの昇温時間は8時間)仮
焼結後、5重量%塩酸中に一昼夜浸漬し、煮沸(70
℃)後、蒸留水で完全に洗浄し、100℃で一晩充分に
乾燥した。これを雰囲気炉を用い真空下(10-2Pa)
で脱気処理(1100〜1250℃、6時間)後、焼結
(1450〜1600℃、0〜30分間)を行い、得ら
れた焼結体の鏡面研磨した表面を目視で観察した。この
脱気処理により実施例と比較して結晶粒、気泡が減少
し透光性が向上した。この観察結果を表2に示す。
【0026】実施例 実施例と同様にシリカ粉末(純度99.9重量% 平
均粒径 約10μm)から得られた成形体を乾燥、研磨
後、仮焼結なしに実施例と同様に酸処理、洗浄、乾燥
後、雰囲気炉を用い真空下(10-2Pa)で脱気処理
(500℃、6時間と900℃、6時間)後、焼結(1
550℃、30分間)を行い、得られた焼結体の鏡面研
磨した表面を目視で観察した。この脱気処理でも、実施
例と比較して結晶粒、気泡が減少し透光性が向上し
た。この観察結果も表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】実施例 4種類の粒径の異なるシリカ粉末(純度99.9重量%
平均粒径 約0.6μm、約2μm、10μm、30
μm)をそれぞれ、あるいは混合し、振動ミルで1時間
混合し、バインダーとイソプロピルアルコールを少量加
え造粒後、造粒した粉末を、CIPを用いて、600k
gf/cm2で加圧することにより、成形体を得ること
が出来た。この成形体を実施例同様に仮焼結後、酸処
理、洗浄、乾燥し、雰囲気炉を用い真空下(10-2P
a)で脱気処理(1250℃、6時間)後、焼結(16
00℃、30分間)を行い、得られた焼結体の鏡面研磨
した表面を目視で観察した。この製造条件でも実施例
と比較して結晶粒、気泡が減少し、透光性が向上した。
この結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】実施例 シリカ粉末(純度99.9重量% 平均粒径0.6μ
m)を、実施例と同様造粒し、一軸プレス機で30k
g/cm2〜120kg/cm2加圧を行い、得られた成
形体を実施例と同様に仮焼結後、酸処理、洗浄、乾燥
し、雰囲気炉を用い真空下(10-2Pa)で脱気処理
(1250℃、6時間)後、焼結(1550℃、30分
間)を行い、得られた焼結体の鏡面研磨した表面を目視
で観察した。この製造条件でも実施例と比較して結晶
粒、気泡が減少し、透光性が向上した。
【0031】
【発明の効果】以上説明のとおり本発明に係わるシリカ
ガラスの製造方法によれば、溶融法のように、クリスト
バライト溶融温度1713℃以上に加熱する必要はな
く、シリカガラスの粉砕物を原料にする方法のように、
粉砕工程における不純物の混入を危惧する必要がなく、
ゾル−ゲル法のように低温で焼成する必要があるため
に、充分な焼結が出来ないということもなく、さらには
アルカリ金属ケイ酸塩水溶液から得られた微粒子シリカ
やシリカスラリーを成形し、焼成する方法のように、出
発原料として、超高純度シリカ粉末を用いなくても、湿
式成形(スリップキャスト等)、乾式成形(CIP等)
のように成形方法にとらわれずに、不純物含量の少ない
透明シリカガラス焼結体が得られることが明らかになっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 35/14 C04B 35/14 (72)発明者 中島 真澄 佐賀県西松浦郡有田町幸平一丁目3番8号 株式会社香蘭社内 (72)発明者 栗田 澄彦 佐賀県杵島郡山内町大字宮野91の114 (72)発明者 森永 健次 福岡県筑紫郡那珂川町片縄1232ー35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカガラス粉末を成形する工程と、該
    成形体を酸処理する工程と、該酸処理した成形体を該ガ
    ラス粉末の焼結開始温度以下の温度で脱気処理する工程
    と、該脱気した成形体を焼結する工程を備えていること
    を特徴とするシリカガラス焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリカガラス粉末を成形する工程と、該
    成形体を該ガラス粉末の焼結開始温度以下の温度で脱気
    処理する工程と、該脱気した成形体を焼結する工程を備
    えていることを特徴とする、シリカガラス焼結体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 上記脱気処理温度が、1400℃以下で
    ある、請求項1あるいは2に記載の製造方法。
JP36839297A 1997-12-25 1997-12-25 シリカガラス焼結体の製造方法 Pending JPH11189427A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100446512B1 (ko) * 2001-11-13 2004-09-04 삼성전자주식회사 솔-젤 공법을 이용한 실리카 글래스 제조 방법
JP2006248798A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd シリカガラス製品の製造方法
JP2007311743A (ja) * 2006-04-19 2007-11-29 Nippon Electric Glass Co Ltd 発光色変換部材の製造方法及び発光色変換部材

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