JP2733860B2 - 耐摩耗性シリカメディアの製造法 - Google Patents

耐摩耗性シリカメディアの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐摩耗性シリカメディアの製造法に関す
る。詳しくは、粒子を粉砕・分散する装置において用い
られる粉砕・分散用媒体(以下、単にメディアともい
う)として好適な耐摩耗性シリカメディアの製造法に関
する。
〔従来の技術〕
一般に、メディアを用いる粉砕・分散装置としては、
ボールミル、サンドミル、振動ミル、アトリッションミ
ルなどが広く使用されている。
これらの粉砕・分散装置では、ボールあるいはビーズ
と称されるメディアを用い、これに運動を与えてその衝
撃・圧壊・摩擦などの力を利用して被砕物の粉砕・分散
を行う。この操作において、使用されたメディアが摩耗
することを防ぐことは一般に困難であり、生成したメデ
ィアの摩耗粉が被砕物中へ混入するという現象が起こ
る。
被砕物中に混入したメディアの摩耗粉が、被砕物粉体
の機械的・電気的・化学的などの性質に悪影響を及ぼす
ような有害物となる場合には、品質管理上の問題が生じ
る。最近の傾向として特に、ファインセラミックス、電
子材料、半導体工業、コーティング材、粉体工業など上
記の現象が問題となる分野が増加している。たとえば、
電子部品に用いられる材料を粉砕する場合には、ウラ
ン,トリウムなどの放射性元素が多く含まれている従来
のメディアでは、使用されたメディアの摩耗粉からこれ
らの元素が被砕物中に混入して電子部品の品質を低下さ
せる原因となっている。
粉砕・分散用シリカ系メディアとしては従来、天然産
のメノー石とSiO2成分を60〜80%含有するガラス製メデ
ィアなどが用いられている。また、極く限られた特殊な
用途には非常に高価な石英製メディアが用いられてい
る。
天然産のメノー石は耐摩耗性に優れるが、資源の枯渇
によって高純度で良質のものが入手し難くなっており、
また、大きさ・形状が不揃いであって精密な粉砕に適さ
ないなどの難点から、粉砕・分散用メディアとして最近
は満足して使用できなくなっている。
ガラス製メディアは、アルミナ,ジルコニア,スチー
ル製などのメディアに比較してAl,Zr,Feなどの成分が被
砕物中に混入することが少ない点では好ましいが、Naな
どのアルカリ金属成分の混入が避けられないという難点
がある。
石英製メディアは、従来は水晶を加熱、急冷して砕
き、塊りに成形して酸水素炎バーナーを用いて溶融させ
るガラスとした後、更に球形に加工する方法によって造
られており、生産コストが極めて高いという難点があ
る。また、珪石や珪砂を原料として製造された比較的安
価な不透明石英ガラスは、無数の微小な亀裂や気泡を含
み、耐摩耗性に劣るのでメディアとして使えないという
欠点がある。更に、これらの製造においては、溶融させ
たシリカの粘度が非常に高いため、2000℃近い高温度で
の処理を必要とするなど問題が多い。
近年新しい石英ガラスの製法として、湿式法によって
得らたシリカ粉末とシリコンアルコキシドを原料として
ゾル状とし所定の形状に鋳込んだ後ゲル化させ、更にド
ライゲルとした後、焼成する方法(特開昭60−131833号
公報)が提案されているが、工程が複雑で長時間を要
し、生産性が悪くコスト高であるなどの欠点があり、メ
ディアとして採用されていない。
現在、粉砕・分散用メディアとして市販されているシ
リカ系メディアは、前記のように品質が非常に悪いか、
製造法が経済的でなく非常に高価であるとから産業界で
は問題視されており、対応策としてアルミナ,ジルコニ
ア,ガラス,スチールなどのメディアの耐摩耗性を向上
させて用いられているのが実情であって、粉砕・分散用
シリカ系メディアの改良が要望されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、不純物含有率の低い非晶質シリカからなる
耐摩耗性に優れた、粉砕・分散用媒体として好適なシリ
カメディアを経済的に製造する方法を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、メディアとしての要件である耐摩耗性
に優れたシリカとして具備すべぎ特性と、シリカが有す
る複雑な転移現象とその抑制法などについて研究し、更
に、前記特開昭60−131833号公報に示されるような方法
を用いずに耐摩耗性シリカメディアを経済的に製造する
方法について鋭意研究を重ね、シリカ粉末を乾式または
半乾式法で直接粉末成形することによりその目的を達成
できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の要旨は、「アルカリ金属酸化物の含有率が10
ppm以下、Al,Fe,Ti,Zrのそれぞれの酸化物の含有率の合
計が20ppm以下であって、比表面積が1〜50m2/gの範囲
である非晶質シリカ粉末を乾式または半乾式法で成形し
た後、温度1200〜1800℃の範囲で焼成することを特徴と
する、主たる構成相が非晶質シリカであり、かさ密度が
2.1g/cm3以上である耐摩耗性シリカメディアの製造
法。」である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の方法において成形に用いられるシリカ粉末は
非晶質であって、アルカリ金属酸化物の含有率が10ppm
以下であることが必要であり、好ましくは5ppm以下、更
に好ましくは1ppmである。アルカリ金属酸化物の含有率
が10ppmを超えると、成形体を焼成したとき非晶質シリ
カがクリストバライトへ転移しやすくなり、焼結体を構
成する相中の結晶相が重量比で10%を超えるようになる
と共に、融点以上で焼成してガラス化した場合でも上記
転移に伴って起こる大きな容積変化のために生じた気泡
や亀裂が焼結体中に残存し、耐摩耗性が低下するので好
ましくない。
本発明の方法において、成形に用いられるシリカ粉末
は、更にAl,Fe,Ti,Zrのそれぞれの酸化物の含有率の合
計が20ppm以下であることが必要であり、好ましくは10p
pm以下、更に好ましくは5ppm以下である。成形体の焼成
過程において、これらの成分が非晶質シリカのクリスト
バライトへの転移の核となってシリカの結晶化を促進
し、これらの含有率の合計が20ppmを超えるときは焼結
体を構成する相中の結晶相の比率を増大させ、耐摩耗性
を低下させる。
粉砕・分散処理において使用されるシリカメディアに
含まれるアルカリ金属やAl,Fe,Ti,Zrなどの成分が多い
と、前記処理で生じたメディア摩耗粉の被砕物中への混
入に伴い、これらの成分による被砕物の汚染をもたらす
ので好ましくない。
本発明の方法において、成形に用いられるシリカ粉末
は、その比表面積が1〜50m2/g(BET法による。以下、
同じ。)の範囲であることが必要であり、好ましくは2
〜40m2/gの範囲、更に好ましくは3〜30m2/の範囲であ
る。
比表面積が50m2/gより大きいと、成形性が非常に悪く
なる。また、得られる成形体の密度が小さくなり、成形
体を焼成して得られ焼結体中の欠陥が増加し気泡が増大
して、メディアの耐摩耗性および硬度を低下させる。
一方、比表面積が1m2/gより小さいと、焼結体のかさ
密度が小さくなり、更には結晶相の比率が増大し、耐摩
耗性を低下させる。
本発明の方法においては、非晶質シリカ粉末を乾式ま
たは半乾式法で所望の形状に成形する。
具体的には、乾式法では冷間等方性圧縮成形方(以
下、CIP法という)またはメカニカルプレス法、また、
半乾式法では転動造粒法による。
CIP法またはメカニカルプレス法による場合には、シ
リカ粉末を固形分濃度10〜80重量%の範囲、好ましくは
20〜50重量%の範囲であるスラリーとし、これにポリビ
ニルアルコール,アクリル酸,ステアリン酸などの成形
用助剤を少量加えて噴霧乾燥などの方法で乾燥・整粒し
て得られた粒径約60μm低度の粉体を用いることが望ま
しい。なお、粉体の水分含有率は、5重量%以下とし、
成形しやすくするためには0.5〜3重量%の範囲が好ま
しい。成形圧力は0.5〜8トン/cm2の範囲、好ましくは
0.7〜5トン/cm2の範囲がよい。
転動造粒法は、回転容器にシリカ粉末を入れ、水また
はバインダーとして成形用助剤を含む溶液を噴霧しなが
ら転動さて粒状に成長させ、この上にシリカ粉末を加え
水または上記溶液を噴霧する操作を繰り返して粒を成長
させ、球状の成形体を得る半乾式の成形法である。
これらの成形法は生産性に富み、成形体の複雑な乾燥
工程を必要とせず経済的である。
本発明の方法において、シリカ粉末の成形体を焼成す
る温度は1200〜1800℃の範囲とする。
焼成温度が1200℃よりも低いときには、本発明で規定
する密度を有する焼結体が得られず、耐摩耗性が劣る。
一方、1800℃よりも高いときには焼成工程で軟化して、
焼結体が変形・融着を起こしやすくなり好ましくない。
なお、シリカ粉末の成形体を、1200〜1600℃の範囲で
焼成すると不透明または半透明の焼結体が得られやす
く、また、1600〜1800℃の範囲で焼成すると透明な焼結
体を得ることができる。焼成温度が1600℃より低いと、
焼結体に微小の気泡が残りやすく透明度が低くなる。
焼成時間は、成形体を構成するシリカ粉末の粒径が小
さく、焼成温度が高いときには短時間でよく、一方、シ
リカ粉末の粒径が大きく、焼成温度が低いときには長時
間を要する。本発明の方法においてシリカ粉末の成形体
を焼成する時間は、10秒〜100時間の範囲、好ましくは
1分〜20時間の範囲、更に好ましくは4分〜10時間の範
囲で選択される。
焼成処理を行う炉内雰囲気は、大気でよく、また、窒
素、水素、ヘリウム、アルゴンなどの雰囲気とすること
もできる。更にまた、真空下で焼成することもできる。
本発明の方法において、成形に供する非晶質シリカ粉
末としては、アルカリ金属けい酸水溶液に酸を反応させ
る中和法、シリンコンアルコキシドを水、酸またはアン
モニアなどで加水分解する加水分解法、ゾル状のシリカ
をゲル化するゾル−ゲル法などの方法によって得られた
シリカが用いられる。これらは低温焼成によって高密度
化できるので好ましい。しかし、これらの方法で得られ
たシリカの粒子は、多くの微細孔を有し、比表面積が50
〜1000m2/gと大きく、吸湿性があり、また嵩密度が小さ
いのでそのままでは成形性および焼結性がよくない。よ
って、得られたシリカを仮焼してその比表面積を本発明
を規定する範囲に調整することが望ましい。なお、仮焼
処理によってシリカ粒子が凝集するので、処理後に乾式
または湿式で分散・粉砕することが望ましい。
成形に供するシリカを仮焼する温度は、シリカの製造
法によって異なり、1000〜1400℃程度の範囲である。仮
焼温度が1400℃程度より高いと、シリカの比表面積が現
象し過ぎ、粉砕処理が困難となる。一方、仮焼温度が10
00℃より低いと、比表面積が本発明で規定する範囲であ
っても水酸基が多く残留し、成形性・焼結性を悪化さ
せ、焼成時に亀裂が生じやすい。
本発明の目的とするシリカメディアは、主たる構成相
が非晶質シリカであり、かつ、そのかさ密度が2.1g/cm2
以上であることを必要とする。
シリカメディアの主たる構成相は非晶質であることを
要し、クリストバライトなどの結晶相は、存在しない
か、または存在してもその比率が10重量%以下であるこ
とが望ましい。焼結体中に結晶相が多く存在する場合に
は、結晶化により結晶粒離脱摩耗が促進され耐摩耗性が
低下する。更に、径の大きい粒子を含む摩耗粉が生じ
て、これが被破物中に混入し、被破物の用途によっては
大きな障害となるので好ましくない。
かさ密度が2.1g/cm2未満である場合には、焼結体に気
泡の存在が多く、耐摩耗性が低い。
本発明の目的とするシリカメディアにおいて、ウラン
・トリウムなどの放射性元素の夫々の含有率は、100ppb
以下、好ましくは50ppb以下、更に好ましくは30ppb以下
であることが望ましい。
本発明のシリカメディアを電子部品用材料の粉砕・分
散用媒体として使用する場合には、メディア中のアルカ
リ金属などのほか、更にウラン,トリウムなど放射性元
素の含有率を少なくすることが望ましい。
このような不純物の含有率が少ないシリカメディアを
得るために、本発明の方法において成形に供するシリカ
粉末として、例えば、特開昭62−3011号または特開昭62
−283809号などの各公報に記載の方法によって得られた
非晶質シリカ粉末を用いることができる。
実施の態様としては、粘度が2〜500ポイズ、好まし
くは2〜200ポイズの範囲に予め調製されたアルカリ金
属けい酸塩の水溶液を、孔径が20μm〜1mmの範囲、好
ましくは30〜300μmの範囲であるノズルから、水溶性
有機媒体または酸溶液からなる凝固浴中に押し出して繊
維状ないし柱状あるいは粒状に凝固させ、得られたゲル
を酸含有液で処理した後、次いで水洗して不純物を抽出
除去し、脱水・乾燥して得られたシリカを1200℃前後で
仮焼した後、石英ガラス製のボールを媒体として粉砕す
ることによって得ることができる。
〔本発明の効果〕
本発明の方法は、使用する原料が安価で入手し易く、
また、シリカ粉末を乾式または半乾式法で直接粉末成形
するので成形体の乾燥工程が不要であって、生産整に優
れ製造コストが低く経済的である。
本発明の方法で得られる耐摩耗性シリカメディアは次
のような優れた特性を有し、ボールミル,サンドミル,
振動ミル,アトリッションミルなどに用いられる粉砕・
分散用メディアとして極めて有用である。
(1) 主たる構成相が非晶質体であり、かつ高密度
で、耐摩耗性に優れる。
(2) 不純物の含有率が低く、低アルカリ・高純度で
あるので、耐摩耗性に優れることとあいまって被破物を
汚染することが少ない。
(3) 主として非晶質体で構成され、かつ高密度であ
るので摩耗粉が微細であり、被破物に悪い影響を及ぼさ
ない。
(4) ウランおよびトリウムなど放射性元素の含有率
が率いので、被破物中への放射性元素の混入を極めて少
なくすることができ、電子部品用材料の粉砕・分散用メ
ディアとして好適である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例−1. けい酸ソーダ#3号(JIS K1408,3号相当品,SiO2:28
%,Na2O:9%)を減圧下で50℃に加温して脱水濃縮し、
粘度が20℃で4.1ポイズである処理用原液(SiO2:30%,N
a2O:9.8%)を得た。
この原液をろ過した後、押し出し機を用いて孔径が20
0μmφ,孔数200個の金−白金合金製ノズルを通して、
50℃に保持した凝固浴(硫酸2規定水溶液)中へ押し出
し、透明な繊維状ゲルを得た。得られた繊維状のゲル
を、酸処理液(硫酸2規定水溶液)中に浸漬し撹拌しな
がら100℃で1時間処理し、ヌッチェを用いて脱酸し
た。同様の処理を更に1回行った後、得られた短繊維状
シリカをイオン交換水を用いて洗滌・濾過を2回繰り返
した後、脱酸・脱水し、含水率58%の湿シリカを得た。
得られた湿シリカを乾燥し、含水率1%の乾燥シリカ
粒子を得た。得られたシリカ粒子の比表面積は700m2/g
(BET法による)であった。
次に、得られた乾燥シリカ粒子を電気炉で1時間あた
り600℃の速度で1200℃に昇温し、10分間仮焼して比表
面積が2.2m2gである仮焼シリカ粒子を得た。
得られた仮焼シリカ粒子をウレタン製ポットミルと石
英ガラス製粉砕メディアを用いて24時間乾式で粉砕処理
し、平均粒径が2μm、比表面積が7.5m2/gである非晶
質のシリカ粉末を得た。
このシリカ粉末に、その100重量部あたりPVA5%溶液
1重量部を添加して成形用原料とした。上記成形用原料
を9mmφのゴム型に充填し、CIP法により0.7トン/cm2
圧力で加圧成形して6.5mmφの球形の非晶質シリカ成形
体を得た。
得られた非晶質シリカ成形体を1755℃まで昇温し、こ
の温度で6分間保持した後冷却した。これにより非晶質
で透明な、かさ密度が2.20g/cm2である5mmφの球形焼結
体として、本発明が目的とするシリカメディアが得られ
た。この球形焼結体の摩耗率は、0.05重量%であった。
なお、摩耗率は次の方法で測定した。
樹脂製ボールミル(容量2)に試料の焼結体1kg(W
1)を入れ、これに水0.8を加えて100rpmで48時間処理
した後、残存する試料の重量(W2)を測定し、試料の減
量を求めて次式により摩耗率を算出した。
摩耗率,%=〔{(W1)−(W2)}/(W1)〕×100 成形に用いた非晶質シリカ粉末の特性、成形および焼
成条件、ならびに得られた焼結体の特性を以下に示す各
例の結果と併せて第1表に示す。
実施例−2. 実施例−1と同様にして得られた非晶質シリカ成形体
を第1表に示す条件で焼成した。
実施例−3. 実施例−1で得られた乾燥シリカ粒子の仮焼温度を11
50℃とし、成形圧を2トン/cm2としたほかは実施例−1
と同様に処理して、得られた非晶質シリカ成形体を第1
表に示す条件で焼成した。
実施例−4. 実施例−1で得た仮焼シリカ粒子の粉砕処理時間を3
時間として得られた、平均粒径が18μm、比表面積が5m
2/gである非晶質シリカ粉末を実施例−1と同様に処理
して成形用原料とし、これをメカニカルプレス法で成形
し(金型:6.3mmφ,成形圧:3トン/cm2)、得られた非晶
質シリカ成形体を実施例−1と同様の条件で焼成した。
実施例−5. 実施例−1で得られた成形用原料を転動造粒法で6.4m
mφの球形状に成形し、得られた非晶質シリカ成形体を
第1表に示す条件で焼成した。
実施例−6. 孔径が100μmであるノズルを用い、酸処理回数を3
回、短繊維状シリカの洗浄・ろ過を5回として、得られ
た乾燥シリカ粒子の仮焼温度を1240℃として、実施例−
1に準じた方法で処理し成形用原料を得た。以下、実施
例−5と同様にして、得られた非晶質シリカ成形体を焼
成した。
実施例−7. 実施例−6で得られた乾燥シリカ粒子の仮焼温度を11
80℃として、実施例−1に準じた方法で処理し成形圧を
2トン/cm2として、得られた非晶質シリカ成形体を第1
表に示す条件で焼成した。
実施例−8. 孔径が900μmであるノズルを用いたほかは実施例−
1と同様にして、得られた非晶質シリカ成形体を第1表
に示す条件で焼成した。
実施例−9. シリコンエトキシドをエチルアルコールと水の存在で
加水分解して得たシリカを用い、実施例−1に準じた方
法で処理して得られた非晶質シリカ成形体を第1表に示
す条件で焼成した。
実施例−10. 実施例−1で得た仮焼シリカ粒子100重量部に、B2O32
重量部を加えて実施例−1に準じた方法で処理し、得ら
れた非晶質シリカ成形体を第1表に示す条件で焼成し
た。
比較例−1〜4. 成形用原料シリカの精製または粉砕条件を変えて得ら
れた、第1表に示す特性値を有する非晶質シリカ粉末
を、CIP法(成形圧:2トン/cm2)で成形し、第1表に示
す条件で焼成した。
比較例−5〜6. 実施例−1で得られた乾燥シリカの仮焼・粉砕条件を
変えて得られた、第1表に示す特性値を有する非晶質シ
リカ粉末を用いて、実施例−2に準じた方法で処理し
た。
比較例−7〜8. 実施例−1と同様にして得られた非晶質シリカ成形体
を第1表に示す条件で焼成した。
比較例−6では、成形後の脱型時に割れが生じ、目的
とする成形体が得られなかった。また、比較例−8で
は、焼成物が互いに融着し、個々の球体に分離すると融
着点に亀裂やカケが生じた。
その他の比較例では、得られた焼結体の摩耗率が大き
く、本発明が目的とするメディアが得られなかった。こ
れに対して、本発明の方法で得られた焼結体は、いづれ
も摩耗率か小さく、メディアとして必要な耐摩耗性が非
常に優れていた。
また、アルミナなどのメディアと比較して比重が小さ
く軟質であるため、ミルの内張ライナーの損耗摩耗も少
ないという利点があった。
また、アトリッションミルによるフェライトの湿式粉
砕を行う際に粉砕媒体として実施例−1で得られた焼結
体からなるメディアを用いたところ、天然メノー石を用
いたときに比較して、メディアの摩耗率は約1/10と少な
く、また、粉砕して得られたフェライトを焼成して得ら
れたフェライト焼結体の硬度および透磁率は約5%高い
値が得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属酸化物の含有率が10ppm以
    下、Al,Fe,Ti,Zrのそれぞれの酸化物の含有率の合計が2
    0ppm以下であって、比表面積が1〜50m2/gの範囲である
    非晶質シリカ粉末を乾式または半乾式法で成形した後、
    温度1200〜1800℃の範囲で焼成することを特徴とする、
    主たる構成相が非晶質シリカであり、かさ密度が2.1g/c
    m3以上である耐摩耗性シリカメディアの製造法。
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