JPH11188783A - 樹脂製中空体の密閉方法 - Google Patents

樹脂製中空体の密閉方法

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JPH11188783A
JPH11188783A JP35986997A JP35986997A JPH11188783A JP H11188783 A JPH11188783 A JP H11188783A JP 35986997 A JP35986997 A JP 35986997A JP 35986997 A JP35986997 A JP 35986997A JP H11188783 A JPH11188783 A JP H11188783A
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寛治 澄川
Kazuo Isaki
一夫 伊崎
Susumu Ono
晋 小野
Kashio Nakae
甲子男 中江
Yoshito Sugino
義人 杉野
Shunsuke Asano
俊介 浅野
Shuya Matsuyama
修也 松山
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    • B29C65/14Joining or sealing of preformed parts, e.g. welding of plastics materials; Apparatus therefor by heating, with or without pressure using wave energy, i.e. electromagnetic radiation, or particle radiation
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ブロー孔等の密閉部の外観形状に優れ、気密性
とその安定性が良く、加工が容易な樹脂製中空体の密閉
方法を提供する。 【解決手段】樹脂製の中空成形体1bの成形時において、
それと一体にブロー孔等の周囲に筒状の樹脂壁を形成
し、レーザ照射装置32からのレーザビームによって、こ
の樹脂壁を選択的に加熱して軟化させ、押圧装置34によ
って駆動され、かつ樹脂の軟化点より低い温度に温度制
御されている押圧部材23b によって、軟化させた樹脂壁
を圧潰してブロー孔を埋め加工面を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブロー成形法や
射出成形法によって形成された樹脂製中空体のブロー孔
等を密閉する樹脂製中空体の密閉方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブロー成形法は、熱可塑性樹脂を加熱し
て軟化させて中空の管状体としたパリソンを金型内に保
持し、その内部に加圧したガスを導入してパリソンを膨
張させて中空の成形体を製造する方法である。したがっ
て、成形体のガス導入部にはブロー孔が残る。また、射
出成形法による中空の成形体の場合においても、中空部
を形成するために導入したガスの通路が開口部として残
る。したがって、密閉された樹脂製中空体を製造するた
めには、そのブロー孔や開口部を封止することが必要と
なる。更に、このような樹脂製中空体の内部に他の物質
を充填して密閉する場合には、必要に応じて、ガス排出
口を設けることもあり、充填口やガス排出口を密閉する
ことが必要となる。
【0003】ブロー孔や開口部、充填口、ガス排出口等
(以下ではブロー孔等と言う)を密閉するのは、製品と
しての密閉状態を確保するための他に、例えば、食品等
の内容物を充填する以前の工程において中空状の空容器
の無菌状態を維持するため、異物の混入を防止するた
め、あるいは輸送時や移動時等において容器の立体形状
を維持するため等の必要性から実施される。
【0004】従来技術におけるブロー孔等の密閉方法
は、成形体とは別の部材を使用する方法と成形体の一部
を使用する方法とに大別される。別部材を使用する方法
には、例えば特開平6-286741号公報に開示されているよ
うに、栓体をブロー孔等に挿入し溶着等の手段で密閉す
る方法と、別部材をブロー孔等の周辺に置き、加熱軟化
させて圧潰してブロー孔等を密閉する方法とがある。こ
の方法は別部材を準備することが必要であり、密閉工程
が煩雑となる。
【0005】一方、成形体の一部を使用する方法は、ブ
ロー孔等の周辺の樹脂を加熱軟化させ、圧潰等の手段に
よって孔部に移動させてブロー孔等を密閉する。したが
って、別部材を準備することは必要なく、密閉工程も簡
単になる。この方法の従来技術による一例としては、特
公昭54-37636号公報に開示されている方法がある。図5
はこの方法を説明するための図で、(a)はブロー孔12
2周辺を示す部分図、(b)はそのBB断面の拡大図で
ある。この方法においては、ブロー成形法によって中空
成形体を形成する際に、頭部12のブロー孔122 の周囲
に筒状部121 を一体で形成し、成形金型から成形品を取
り出した後、その筒状部121 を加熱した押圧部材23で加
熱軟化させて圧潰し、ブロー孔122 を密閉する。この方
法は、加熱した押圧部材23で筒状部121 を加熱しながら
圧潰するので、押圧部材23に筒状部121 の樹脂が付着
し、加工面が綺麗に仕上がらないという問題点と、繰り
返し使用している内に付着樹脂が炭化して変色し、それ
が加工面に付着して加工面を汚すという問題点とをもっ
ている。
【0006】従来技術による他例としては、特公平3-66
141 号公報に開示されている方法がある。図6はこの方
法を説明するための図で、(a)はブロー成形による膨
出部を切断する状態を示す部分断面図、(b)は切断後
の状態を示す部分断面図、(c)は封止部の加熱を示す
部分断面図、(d)は封止部の整形を示す部分断面図で
ある。この中空成形体1aの頭部12a の上部にはブロー孔
をもつ膨出部14が形成されており、頭部12a と膨出部14
とは連通部13の連通孔131 によって連通している。ブロ
ー成形された中空成形体1aは、まずその連通部13におい
て加熱された切断用板体21により膨出部14が切り離され
る。この際に連通孔131 は周辺の軟化した樹脂によって
(b)図に封止部15として示されているように埋められ
る。その後、ガスバーナ22によって封止部15付近が加熱
され、押圧部材23a で押圧されて封止部15はより完全に
密閉され、同時に所定の形状に整形される。この方法の
場合には、押圧部材23a による密閉・整形は所望通り実
施できる。しかし、加熱された切断用板体21による切り
離し時において、切り離し部が切断用板体21に付着した
樹脂の炭化物によって汚損されるのが問題である。
【0007】加熱した部材を接触させない方法として
は、特公平3-33088 号公報に開示されている方法があ
る。この方法は、ブロー孔の近傍に加熱加圧気体を吹き
付けてブロー孔近傍の樹脂を加熱軟化させてブロー孔へ
移動させブロー孔を密閉する方法である。この方法にお
いては、加熱された部材が樹脂に接触しないので、その
部材に付着した樹脂が炭化し、炭化した樹脂が後の加工
で加工部に付着して加工品を汚すことはない。しかし、
加熱加圧気体を吹き付けて加工するために加熱領域を狭
い領域に限定することが困難であり、加工できる形状の
制約も多く、装置の維持管理が面倒であることが問題点
である。
【0008】従来技術における射出成形法によって形成
されたガス注入孔を、その孔の周囲の樹脂を移動させる
ことによって密閉する方法としては、特開平7-60858 号
公報に開示されている方法がある。この方法は、プリン
タの用紙ガイド等の樹脂中空体において、加熱ヘッドを
樹脂中空体のガス注入孔の周囲に形成された筒部に押し
つけ、熱プレスする方法である。この方法においては、
加熱ヘッドに溶融した樹脂が付着し、加工面が綺麗に仕
上がらない等、前述した特公昭54-37636号と同様な問題
を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、上
記の従来技術における問題点を解消して、ブロー孔等の
密閉部の外観形状に優れ、気密性とその安定性が良く、
加工が容易な樹脂製中空体の密閉方法を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明においては、ブ
ロー成形法や射出成形法によって形成された樹脂製中空
体のブロー孔等を、その孔の周囲の樹脂を移動させるこ
とによって密閉する樹脂製中空体の密閉方法において、
前記孔の周囲に筒状の樹脂壁を樹脂製中空体の形成時に
一体に形成し、筒状の樹脂壁の開口部側から樹脂壁にレ
ーザビームを斜めに照射して樹脂壁を選択的に加熱して
軟化させ、軟化した樹脂壁を樹脂の軟化点より低い温度
の押圧部材によって圧潰して前記孔を密閉する(請求項
1の発明)。
【0011】ブロー孔等の周囲に形成された筒状の樹脂
壁にレーザビームを斜めに照射して樹脂壁を選択的に加
熱することによって、ブロー孔等に対向する反対側の壁
面にレーザビームが直接照射されることがなくなり、そ
の壁面に損傷を与えることがない。しかも、レーザビー
ムはその照射領域とそのエネルギーの制御性に優れるの
で、加熱領域を樹脂壁及びその近傍に限定でき、かつそ
の領域の温度を正確に制御することができる。このよう
にして正確に温度制御されて加熱された筒状の樹脂壁
を、樹脂の軟化点より低い温度の押圧部材によって圧潰
するので、押圧部材に樹脂が付着することがなく、しか
も、ブロー孔等は軟化された樹脂壁の樹脂によって確実
に密閉され、かつ加工部は押圧部材の形状通りに綺麗に
整形される。
【0012】また、ブロー成形法や射出成形法によって
形成された樹脂製中空体のブロー孔やガス注入孔、ガス
排出孔等を、その孔の周囲の樹脂を移動させることによ
って密閉する樹脂製中空体の密閉方法において、前記孔
の周囲に、筒状の樹脂壁を、樹脂製中空体の形成時に一
体に形成し、筒状の樹脂壁の開口部側から発散状のレー
ザビームを樹脂壁に照射して樹脂壁を選択的に加熱して
軟化させ、軟化した樹脂壁を樹脂の軟化点より低い温度
の押圧部材によって圧潰して前記孔を密閉する(請求項
2の発明)。
【0013】レーザビームを発散状とすることによっ
て、ブロー孔等に対向する反対側の壁面にレザビームが
到達してもそのエネルギー密度が小さくなるので、その
壁面に損傷を与えることがない。レーザビームや樹脂
壁、押圧部材の作用は請求項1の発明と同じである。請
求項2の発明において、発散状のレーザビームが凸レン
ズによって形成される(請求項3の発明)。
【0014】レーザ発生装置から照射されたレーザビー
ムを凸レンズによって発散状にすると、凹レンズによっ
て同じ広がり角をもつレーザビームを形成する場合に比
べて、レンズと加工物との距離を大きく取ることができ
る。請求項1から請求項3のいずれかの発明において、
レーザビームが炭酸ガスレーザ装置によるレーザビーム
である(請求項4の発明)。
【0015】炭酸ガスレーザ装置によるレーザビーム
は、筒状の樹脂壁を加熱するのに必要十分なエネルギ密
度を有し、筒状の樹脂壁の表面のみならず内部をも加熱
でき、かつ透過したビームが中空体の他の部分に損傷を
与えるほどのエネルギーを残さないような適当な吸収係
数をもつ波長の赤外線である。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明による樹脂製中空体の密
閉方法の実施の形態は、樹脂製中空体の形成時に一体に
ブロー孔等の周囲に筒状の樹脂壁を形成すること、この
樹脂壁をレーザビームによって選択的に加熱して軟化さ
せること、及び軟化させた樹脂壁を樹脂の軟化点以下の
温度の押圧部材によって圧潰してブロー孔等を密閉・整
形することからなることを特徴とする。
【0017】以下に実施例について説明する。なお、従
来技術と同じ機能の部分には同じ部号を付している。 〔第1の実施例〕図1はこの発明の第1の実施例を説明
するためのブロー孔封止装置の概念図であり、図2はそ
のAA方向の断面図、図3は図1のブロー孔周辺の詳細
を示し、(a)はブロー孔周辺の拡大図、(b)はブロ
ー孔の中心を通る断面の拡大図である。
【0018】ブロー成形法で成形された中空成形体1b
は、成形された後、ワーク搬送用バケット42に載せら
れ、チェーンコンベア41によってブロー孔封止装置に搬
送され、第1及び第2のワーククランプ43及び44によっ
て位置決めされる。ブロー孔封止装置には、図2に示す
ように、ブロー孔の位置に対応して、中空成形体1bのブ
ロー孔に傾斜角θだけ傾けて斜めにレーザビームを照射
する炭酸ガスレーザ照射装置(図1及び図2では単にレ
ーザ照射装置)32と、押圧装置34によって上下に移動さ
せられる押圧部材23b とが備えられている。
【0019】中空成形体1bのブロー孔の周辺の詳細は、
図3(a)に示す通りであり、中空成形体1bの頭部12b
には凹部123 が形成されており、この凹部123 の中央部
にブロー孔122aがあり、その周囲を囲んで筒状の樹脂壁
(以下では筒状部という)121aが形成されている。ブロ
ー孔の内径Dと筒状部の深さHとの関係を図3(b)に
示したように、 tanθ0 =D/H とする。
【0020】このようなブロー孔封止装置によってブロ
ー孔122aを密閉する方法は以下の通りである。まず、レ
ーザビームの傾斜角θを、θ≒θ0 に設定し、筒状部12
1aに所定のエネルギー(所定のエネルギー密度で所定の
時間)のレーザビームを照射し、筒状部121aが軟化溶融
状態になる温度まで加熱する。次いで、レーザビームを
止め、直ちに押圧装置34を駆動して押圧部材23b を降下
させ筒状部121aを圧潰してブロー孔122aを埋めると同時
に整形してブロー孔122aを密閉する。なお、圧潰時には
押圧部材23b の温度が樹脂の軟化点温度より低い温度に
制御されている。押圧部材23b の温度が樹脂の軟化点温
度より低い温度に制御されていても、樹脂の熱伝導度が
余り大きくないことによって、軟化された樹脂は急激に
冷却されることはなく、ブロー孔122aに流動してブロー
孔122aを埋めて密閉し、同時に整形される。
【0021】レーザビーム発生装置として炭酸ガスレー
ザを使用しているのは、対象とする熱可塑性樹脂、例え
ばポリエチレン、の筒状部121aを加熱するのに必要なエ
ネルギを供給できる出力があり、しかも筒状部121aの表
面だけではなく内部までも直接加熱できる吸収係数を備
えており、更に筒状部121aを透過して対向壁面124 に到
達するレーザビームは問題になるほどのエネルギを残し
ていないという状態を実現できるからである。
【0022】このように炭酸ガスレーザ装置によるレー
ザビームを傾けて照射することによって、筒状部121aに
選択的にレーザビームが照射されて筒状部121aが選択的
に加熱され、一方、厚さの薄い対向壁面124 にはレーザ
ビームは殆ど照射されることがなく、レーザビームの照
射による対向壁面124 の損傷が避けられる。なお、参考
までに筒状部121aの形状、対向壁面124 の厚さ、及び傾
斜角θの一例を示すと、筒状部121aの厚さは1.5 mmで内
径Dはφ1.8 mm、深さHは3.5mm であり、対向壁面124
の厚さは0.5 mm、傾斜角θは27度である。
【0023】また、筒状部121aが凹部123 に形成されて
いるのは、密閉部に残る痕跡が突起状に残った場合に
は、多数の中空容器の輸送時や移動時において、その痕
跡が他の中空容器の外面に擦り傷を生じさせるという問
題があるので、この問題を解消するためである。したが
って、この発明は、筒状部121aが凹部123 に形成される
場合に限定されるものでないことは明らかであろう。
【0024】〔第2の実施例〕図4は第2の実施例を説
明するためのブロー孔の中心を通る断面の拡大図であ
る。この実施例においては、レーザ照射装置から照射さ
れたレーザビーム321 を凸レンズ322 によって拡散状の
レーザビームとして筒状部121aに照射している。拡散状
のレーザビームにすることによって対向壁面124 に到達
したレーザビームのエネルギー密度を小さくして、レー
ザビームが対向壁面124 に到達してもエネルギー密度が
小さいためにそこを損傷しないようにしている。
【0025】拡散状のレーザビームは凹レンズによって
も生成できるが、同じ拡散角を得る場合には凸レンズの
方がレンズと筒状部121aとの距離を大きくすることがで
きるので、レンズの配置に余裕ができ、装置の設計が容
易となる。以上の2つの実施例はブロー成形法による食
品容器等の中空体について説明したが、空気の他に蓄熱
体や発泡樹脂等を充填したフロート類や、蓄冷剤を充填
した蓄冷パック、射出成形法による樹脂製中空体をベー
スとする、スポイラやバンパ、サイドモール、リヤーパ
ーセル、ドアポケット、ドアパネル等の自動車部品、椅
子の肘掛けやキャビネット等の家具、トイレタリ部品、
OA機器用ハウジング等にも適用することができる。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、ブロー成形法や射出
成形法によって形成された樹脂製中空体のブロー孔等
を、その孔の周囲の樹脂を移動させることによって密閉
する樹脂製中空体の密閉方法において、前記孔の周囲に
筒状の樹脂壁を樹脂製中空体の形成時に一体に形成し、
筒状の樹脂壁の開口部側から樹脂壁にレーザビームを斜
めに照射して樹脂壁を選択的に加熱して軟化させ、軟化
した樹脂壁を樹脂の軟化点より低い温度の押圧部材によ
って圧潰して前記孔を密閉するので、ブロー孔等に対向
する反対側の壁面にレーザビームが直接照射されること
がなくなり、その壁面に損傷を与えることがない。しか
も、レーザビームはその照射領域とそのエネルギーの制
御性に優れるので、加熱領域を樹脂壁及びその近傍に限
定でき、かつその領域の温度を正確に制御することがで
きる。このようにして正確に温度制御されて加熱された
筒状の樹脂壁を、樹脂の軟化点より低い温度の押圧部材
によって圧潰するので、押圧部材に樹脂が付着すること
がなく、しかも、ブロー孔等は軟化された樹脂壁の樹脂
によって確実に密閉され、かつ加工部は押圧部材の形状
通りに綺麗に整形される。したがって、ブロー孔等の密
閉部の外観形状に優れ、気密性とその安定性が良く、加
工が容易な樹脂製中空体の密閉方法を提供することがで
きる(請求項1の発明)。
【0027】また、ブロー成形法や射出成形法によって
形成された樹脂製中空体のブロー孔やガス注入孔、ガス
排出孔等を、その孔の周囲の樹脂を移動させることによ
って密閉する樹脂製中空体の密閉方法において、前記孔
の周囲に、筒状の樹脂壁を、樹脂製中空体の形成時に一
体に形成し、筒状の樹脂壁の開口部側から発散状のレー
ザビームを樹脂壁に照射して樹脂壁を選択的に加熱して
軟化させ、軟化した樹脂壁を樹脂の軟化点より低い温度
の押圧部材によって圧潰して前記孔を密閉するので、ブ
ロー孔等に対向する反対側の壁面にレザビームが到達し
てもそのエネルギー密度が小さくなり、請求項1の発明
と同様に、その壁面に損傷を与えることがない。したが
って、ブロー孔等の密閉部の外観形状に優れ、気密性と
その安定性が良く、加工が容易な樹脂製中空体の密閉方
法を提供することができる(請求項2の発明)。
【0028】請求項2の発明において、発散状のレーザ
ビームが凸レンズによって形成されるので、レンズと加
工物との距離を凹レンズの場合より大きく取ることがで
きる。したがって、レーザビーム照射部と押圧部材との
配置における余裕が増大し、装置の構成が容易になる
(請求項3の発明)。更に、請求項1から請求項3のい
ずれかの発明において、レーザビームが炭酸ガスレーザ
装置によるレーザビームであるので、筒状部を加熱する
のに必要十分なエネルギー密度を有し、筒状部の表面の
みならず内部をも加熱でき、かつ透過したビームが中空
体の他の部分に損傷を与えるほどのエネルギーを残さな
い。したがって、炭酸ガスレーザ装置によるレーザビー
ムはこの発明に最も適したレーザビームである(請求項
4の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による樹脂製中空体の密閉方法の第1
の実施例を説明するためのブロー孔封止装置の概念図
【図2】図1のAA方向の断面図
【図3】図1のブロー孔周辺の詳細を示し、(a)はブ
ロー孔周辺の拡大図、(b)はブロー孔の中心を通る断
面の拡大図
【図4】第2の実施例を説明するためのブロー孔の中心
を通る断面の拡大図
【図5】従来技術による樹脂製中空体の密閉方法の一例
を示し、(a)はブロー孔周辺を示す部分図、(b)は
そのBB断面の拡大図
【図6】他の従来例を示し、(a)はブロー成形による
膨出部を切断する状態を示す部分断面図、(b)は切断
後の状態を示す部分断面図、(c)は封止部の加熱を示
す部分断面図、(d)は封止部の整形を示す部分断面図
【符号の説明】1a, 1b 中空成型体 11 口部 12, 12a, 12b 頭部 121, 121a 筒状部 122, 122a ブロー孔 123 凹部 124 対向壁面 13 連通部 131 連通孔 14 膨出部 15 封止部 21 切断用板体 22 ガスバーナ 23, 23a, 23b 押圧部材 32 レーザ照射装置 321 レーザビーム 322 凸レンズ 34 押圧装置 41 チェーンコンベア 42 ワーク搬送用バケット 43 第1のワーククランプ 44 第2 のワーククランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 晋 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 中江 甲子男 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 杉野 義人 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 浅野 俊介 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 松山 修也 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロー成形法や射出成形法によって形成さ
    れた樹脂製中空体のブロー孔やガス注入孔、ガス排出孔
    等を、その孔の周囲の樹脂を移動させることによって密
    閉する樹脂製中空体の密閉方法において、 前記孔の周囲に、筒状の樹脂壁を、樹脂製中空体の形成
    時に一体に形成し、 筒状の樹脂壁の開口部側から樹脂壁にレーザビームを斜
    めに照射して樹脂壁を選択的に加熱して軟化させ、 軟化した樹脂壁を樹脂の軟化点より低い温度の押圧部材
    によって圧潰して前記孔を密閉することを特徴とする樹
    脂製中空体の密閉方法。
  2. 【請求項2】ブロー成形法や射出成形法によって形成さ
    れた樹脂製中空体のブロー孔やガス注入孔、ガス排出孔
    等を、その孔の周囲の樹脂を移動させることによって密
    閉する樹脂製中空体の密閉方法において、 前記孔の周囲に、筒状の樹脂壁を、樹脂製中空体の形成
    時に一体に形成し、 筒状の樹脂壁の開口部側から発散状のレーザビームを樹
    脂壁に照射して樹脂壁を選択的に加熱して軟化させ、 軟化した樹脂壁を樹脂の軟化点より低い温度の押圧部材
    によって圧潰して前記孔を密閉することを特徴とする樹
    脂製中空体の密閉方法。
  3. 【請求項3】発散状のレーザビームが凸レンズによって
    形成されることを特徴とする請求項2に記載の樹脂製中
    空体の密閉方法。
  4. 【請求項4】レーザビームが炭酸ガスレーザ装置による
    レーザビームであることを特徴とする請求項1から請求
    項3のいずれかに記載の樹脂製中空体の密閉方法。
JP35986997A 1997-12-26 1997-12-26 樹脂製中空体の密閉方法 Expired - Fee Related JP3599991B2 (ja)

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JP2006027045A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Toyo Seikan Kaisha Ltd 中空容器の空気穴密封処理方法および空気穴密封処理装置

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