JPH11188296A - 円筒面の塗液塗布装置および塗布方法 - Google Patents
円筒面の塗液塗布装置および塗布方法Info
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- JPH11188296A JPH11188296A JP35857897A JP35857897A JPH11188296A JP H11188296 A JPH11188296 A JP H11188296A JP 35857897 A JP35857897 A JP 35857897A JP 35857897 A JP35857897 A JP 35857897A JP H11188296 A JPH11188296 A JP H11188296A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のスペーサー部材や可動のパッキンホル
ダを使用することなく、円筒体の外周面に、均一、かつ
良好な塗膜を形成すること。 【解決手段】 塗液が塗布される円筒面を有する円筒体
Wを上下方向に昇降させる円筒体昇降装置と、前記円筒
体Wが上下に貫通可能な円筒体貫通孔14aが形成され
た上壁14および円形孔16aの内径が拡大可能な弾性
体パッキン16を有する底壁15とを有する塗布容器1
2と、前記弾性体パッキン16の下方に配置され、前記
円形孔16aを通って下方に移動する前記円筒体Wを収
容する円筒体収容容器22と、前記円形孔16aの内径
を前記円筒面に接触しない大きさの拡大径と前記円筒面
に密着する大きさの密着径とに調節可能な円形孔内径調
節装置Iと、前記塗布容器12内に塗液を供給する塗液
供給装置と、前記塗布容器12内の塗液を排出する塗液
排出装置とから構成される円筒面の塗液塗布装置。
ダを使用することなく、円筒体の外周面に、均一、かつ
良好な塗膜を形成すること。 【解決手段】 塗液が塗布される円筒面を有する円筒体
Wを上下方向に昇降させる円筒体昇降装置と、前記円筒
体Wが上下に貫通可能な円筒体貫通孔14aが形成され
た上壁14および円形孔16aの内径が拡大可能な弾性
体パッキン16を有する底壁15とを有する塗布容器1
2と、前記弾性体パッキン16の下方に配置され、前記
円形孔16aを通って下方に移動する前記円筒体Wを収
容する円筒体収容容器22と、前記円形孔16aの内径
を前記円筒面に接触しない大きさの拡大径と前記円筒面
に密着する大きさの密着径とに調節可能な円形孔内径調
節装置Iと、前記塗布容器12内に塗液を供給する塗液
供給装置と、前記塗布容器12内の塗液を排出する塗液
排出装置とから構成される円筒面の塗液塗布装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体ド
ラム等に用いられる円筒体を塗液内に通過させることに
より、円筒体の外周面に塗膜を形成させる垂直型塗布装
置および該装置を用いる塗布方法に関するものである。
ラム等に用いられる円筒体を塗液内に通過させることに
より、円筒体の外周面に塗膜を形成させる垂直型塗布装
置および該装置を用いる塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、円筒体の外周面に感光層形成
用等の塗液を塗布する方法としては、浸漬塗布法および
垂直型塗布方法が知られている。浸漬塗布法は操作が簡
便であるという利点を有するが、塗布面に均一に塗布さ
せるためには、浸漬槽上部の液面を平滑に保持し、浸漬
槽内部の塗液の流れを安定化させるために、円筒体をゆ
っくり浸漬する必要がある。そのために、浸漬に時間を
要すること、また、被塗布面以外の円筒体内部に塗液が
塗布されるのを防ぐために、円筒体内部を気密に保つ機
構が必要となること、仮に円筒体内部を気密に保つ機構
を設けても、円筒体内部の一部に塗液が付着することは
避けられず、付着した塗液を除去する工程が必要となる
こと、さらにまた、円筒体全体を浸漬するために、多量
の塗液が必要となること等の問題がある。
用等の塗液を塗布する方法としては、浸漬塗布法および
垂直型塗布方法が知られている。浸漬塗布法は操作が簡
便であるという利点を有するが、塗布面に均一に塗布さ
せるためには、浸漬槽上部の液面を平滑に保持し、浸漬
槽内部の塗液の流れを安定化させるために、円筒体をゆ
っくり浸漬する必要がある。そのために、浸漬に時間を
要すること、また、被塗布面以外の円筒体内部に塗液が
塗布されるのを防ぐために、円筒体内部を気密に保つ機
構が必要となること、仮に円筒体内部を気密に保つ機構
を設けても、円筒体内部の一部に塗液が付着することは
避けられず、付着した塗液を除去する工程が必要となる
こと、さらにまた、円筒体全体を浸漬するために、多量
の塗液が必要となること等の問題がある。
【0003】一方、垂直型塗布方法は、開口部を有する
リング状液漏れ防止用弾性体パッキンを保持するリング
状塗液容器を設け、該弾性体パッキン開口部に円筒体を
挿入し、円筒体をリング状塗液容器に対し、相対的に上
方に移動させることにより、円筒体の外周面に塗布する
方法であって、上記浸漬塗布方法と比較して、浸漬過程
を省略できるために生産効率が高いこと、円筒体内面に
塗液が付着しないために塗液の除去工程を要しないこ
と、少量の塗液で塗布が可能となること、および円筒体
をリング状塗液容器の開口部に連続的に挿入する連続塗
布が可能であること等の利点を有する。
リング状液漏れ防止用弾性体パッキンを保持するリング
状塗液容器を設け、該弾性体パッキン開口部に円筒体を
挿入し、円筒体をリング状塗液容器に対し、相対的に上
方に移動させることにより、円筒体の外周面に塗布する
方法であって、上記浸漬塗布方法と比較して、浸漬過程
を省略できるために生産効率が高いこと、円筒体内面に
塗液が付着しないために塗液の除去工程を要しないこ
と、少量の塗液で塗布が可能となること、および円筒体
をリング状塗液容器の開口部に連続的に挿入する連続塗
布が可能であること等の利点を有する。
【0004】従来、垂直型塗布方法としては、円筒体を
弾性体パッキンから完全に引き抜いても、塗液が弾性体
パッキン開口部より流出しないように、複数個のスペー
サー部材により、円筒体を擬似連続体として、弾性体パ
ッキン開口部に供給する方法(特開平2−115082
号公報)が知られているが、この場合には、円筒体外周
面と共にスペーサー部材の外周面も、リング状塗液容器
を通過する際に塗布されてしまうことから、スペーサー
部材外周面に塗布される塗液の無駄が生じること、ま
た、塗布されたスペーサー部材の洗浄工程が必要となる
こと、さらに、スペーサー部材の搬送、装脱着等のハン
ドリング(操作)が煩雑であるという欠点があった。
弾性体パッキンから完全に引き抜いても、塗液が弾性体
パッキン開口部より流出しないように、複数個のスペー
サー部材により、円筒体を擬似連続体として、弾性体パ
ッキン開口部に供給する方法(特開平2−115082
号公報)が知られているが、この場合には、円筒体外周
面と共にスペーサー部材の外周面も、リング状塗液容器
を通過する際に塗布されてしまうことから、スペーサー
部材外周面に塗布される塗液の無駄が生じること、ま
た、塗布されたスペーサー部材の洗浄工程が必要となる
こと、さらに、スペーサー部材の搬送、装脱着等のハン
ドリング(操作)が煩雑であるという欠点があった。
【0005】この方法を改良するものとして、スペーサ
ーを使用しない垂直型塗布装置(特開平5−20417
1号公報)が提案されている。この装置は、リング状塗
液タンクとは別に、シール機能を有する可とう性パッキ
ングを保持する摺動可能なパッキングホルダーを、リン
グ状塗液容器内部に略同芯でOリングを介して具備し、
該パッキングホルダーは、円筒体がリング状塗液タンク
を通過中には下方に下げることにより、円筒体に塗液を
塗布し、また、円筒体の下端が可とう性パッキングを通
過してしまう以前に、パッキングホルダーを上昇させる
ことにより、円筒体を引き抜いても塗液の液漏れを防止
できるようにしているものである。
ーを使用しない垂直型塗布装置(特開平5−20417
1号公報)が提案されている。この装置は、リング状塗
液タンクとは別に、シール機能を有する可とう性パッキ
ングを保持する摺動可能なパッキングホルダーを、リン
グ状塗液容器内部に略同芯でOリングを介して具備し、
該パッキングホルダーは、円筒体がリング状塗液タンク
を通過中には下方に下げることにより、円筒体に塗液を
塗布し、また、円筒体の下端が可とう性パッキングを通
過してしまう以前に、パッキングホルダーを上昇させる
ことにより、円筒体を引き抜いても塗液の液漏れを防止
できるようにしているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した特
開平5−204171号公報記載の垂直型塗布方法は、
パッキングホルダー外周面に塗液が付着することは避け
られず、この付着した塗液が塗膜となって固化すること
になる。この塗膜は、パッキングホルダーの上昇、下降
を繰り返す間にOリングとの摩擦等により次第に剥がれ
て、塗液内に混入し、その結果、この塗液を用いて塗布
すると、円筒体の外周面に異物による欠陥が生じるとい
う欠点を有している。本発明は、従来の技術における上
記した欠点を解消するためになされたものであり、次の
記載内容(O01)を課題とする。 (O01)従来のスペーサー部材や可動のパッキンホルダ
を使用することなく、円筒体の外周面に、均一、かつ良
好な塗膜を形成すること。
開平5−204171号公報記載の垂直型塗布方法は、
パッキングホルダー外周面に塗液が付着することは避け
られず、この付着した塗液が塗膜となって固化すること
になる。この塗膜は、パッキングホルダーの上昇、下降
を繰り返す間にOリングとの摩擦等により次第に剥がれ
て、塗液内に混入し、その結果、この塗液を用いて塗布
すると、円筒体の外周面に異物による欠陥が生じるとい
う欠点を有している。本発明は、従来の技術における上
記した欠点を解消するためになされたものであり、次の
記載内容(O01)を課題とする。 (O01)従来のスペーサー部材や可動のパッキンホルダ
を使用することなく、円筒体の外周面に、均一、かつ良
好な塗膜を形成すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。な
お、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。な
お、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0008】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明の円筒面の塗液塗布装置は、次の要件
(A01)〜(A06)を備えたことを特徴とする、(A0
1)塗液が塗布される円筒面を有する円筒体(W)を上
下方向に昇降させる円筒体昇降装置(1〜11+SN1〜
SN3+M0)、(A02)中央部に円形孔(16a)が形成
され且つ前記円形孔(16a)の内径が拡大可能な弾性
体パッキン(16)を有する底壁(15)と、前記円筒
体(W)が上下に貫通可能な円筒体貫通孔(14a)お
よび前記円筒体貫通孔(14a)を閉塞する塗布容器開
閉蓋(17)を有する上壁(14)と、前記底壁(1
5)および上壁(14)を液密に接続する側壁(13)
とを有する塗布容器(12)、(A03)前記弾性体パッ
キン(16)の下方に配置され、前記弾性体パッキン
(16)の円形孔(16a)を通って下方に移動する前
記円筒体(W)を収容する円筒体収容容器(22)、
(A04)前記弾性体パッキン(16)の円形孔(16
a)の内径を前記円筒面に接触しない大きさの拡大径と
前記円筒面に密着する大きさの密着径とに調節可能な円
形孔内径調節装置(I)、(A05)前記塗布容器(1
2)内に塗液を供給する塗液供給装置(F1+M1+P
1)、(A06)前記塗布容器(12)内の塗液を排出す
る塗液排出装置(F2+M2+P2)。
本出願の第1発明の円筒面の塗液塗布装置は、次の要件
(A01)〜(A06)を備えたことを特徴とする、(A0
1)塗液が塗布される円筒面を有する円筒体(W)を上
下方向に昇降させる円筒体昇降装置(1〜11+SN1〜
SN3+M0)、(A02)中央部に円形孔(16a)が形成
され且つ前記円形孔(16a)の内径が拡大可能な弾性
体パッキン(16)を有する底壁(15)と、前記円筒
体(W)が上下に貫通可能な円筒体貫通孔(14a)お
よび前記円筒体貫通孔(14a)を閉塞する塗布容器開
閉蓋(17)を有する上壁(14)と、前記底壁(1
5)および上壁(14)を液密に接続する側壁(13)
とを有する塗布容器(12)、(A03)前記弾性体パッ
キン(16)の下方に配置され、前記弾性体パッキン
(16)の円形孔(16a)を通って下方に移動する前
記円筒体(W)を収容する円筒体収容容器(22)、
(A04)前記弾性体パッキン(16)の円形孔(16
a)の内径を前記円筒面に接触しない大きさの拡大径と
前記円筒面に密着する大きさの密着径とに調節可能な円
形孔内径調節装置(I)、(A05)前記塗布容器(1
2)内に塗液を供給する塗液供給装置(F1+M1+P
1)、(A06)前記塗布容器(12)内の塗液を排出す
る塗液排出装置(F2+M2+P2)。
【0009】前記第1発明において、前記弾性体パッキ
ン(16)の円形孔(16a)の内径は弾性体パッキン
(16)の円錐面を上昇させることにより拡大すること
ができる。したがって、前記円形孔(16a)を前記円
筒面に接触しない大きさの拡大径と前記円筒面に密着す
る大きさの密着径とに調節可能な円形孔内径調節装置
(I)は、前記円錐面を上昇させる装置により構成する
ことが可能である。前記円筒体収容容器(22)を上昇
させて前記円筒体収容容器(22)上端を前記弾性体パ
ッキン(16)の円錐面に当接させて、前記円錐面を上
昇させる(持ち上げる)ことにより前記弾性体パッキン
(16)の円形孔(16a)を拡大することが可能であ
る。したがって、前記円形孔内径調節装置(I)は前記
円筒体収容容器(22)を上下に移動調節する装置によ
り構成することが可能である。その場合、前記円筒体収
容容器(22)は、弾性材料製の弾性体パッキン(1
6)を押し広げられる形状のものであれば、如何なる形
状および材質で形成されていてもよい。また、円筒体収
容容器(22)の寸法は任意に設計できるが、外径a
は、円筒体(W)の外径に対し、1.05〜2倍の範囲
が好ましくより好ましくは1.1〜1.5倍の範囲であ
る。また、その厚さbは、0.5〜5mmが好ましい。
円筒形の上方の弾性体パッキン(16)と接触する部分
はテーパーをつけたもの、その他、断面が曲面状や多角
形状の形状を有するものであってもよい。
ン(16)の円形孔(16a)の内径は弾性体パッキン
(16)の円錐面を上昇させることにより拡大すること
ができる。したがって、前記円形孔(16a)を前記円
筒面に接触しない大きさの拡大径と前記円筒面に密着す
る大きさの密着径とに調節可能な円形孔内径調節装置
(I)は、前記円錐面を上昇させる装置により構成する
ことが可能である。前記円筒体収容容器(22)を上昇
させて前記円筒体収容容器(22)上端を前記弾性体パ
ッキン(16)の円錐面に当接させて、前記円錐面を上
昇させる(持ち上げる)ことにより前記弾性体パッキン
(16)の円形孔(16a)を拡大することが可能であ
る。したがって、前記円形孔内径調節装置(I)は前記
円筒体収容容器(22)を上下に移動調節する装置によ
り構成することが可能である。その場合、前記円筒体収
容容器(22)は、弾性材料製の弾性体パッキン(1
6)を押し広げられる形状のものであれば、如何なる形
状および材質で形成されていてもよい。また、円筒体収
容容器(22)の寸法は任意に設計できるが、外径a
は、円筒体(W)の外径に対し、1.05〜2倍の範囲
が好ましくより好ましくは1.1〜1.5倍の範囲であ
る。また、その厚さbは、0.5〜5mmが好ましい。
円筒形の上方の弾性体パッキン(16)と接触する部分
はテーパーをつけたもの、その他、断面が曲面状や多角
形状の形状を有するものであってもよい。
【0010】前記弾性体パッキン(16)の材質として
は、例えば、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレン共
重合体、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、イソブチ
レン・イソプレン共重合体、ブタジエン・アクリルニト
リル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、クロロ
スルフォン化ポリエチレン、ポリシロキサン、6フッ化
プロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、ポリサルファ
イトなどからなる工業用ゴム製品や、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド等の
樹脂フィルム等が使用できるが、特に弾性、永久歪みに
対する耐性および塗液に用いる溶剤に対する耐性等を考
慮して、適宜選択することが好ましい。また、弾性体パ
ッキン(16)の径については、円筒体(W)の外径に
対し、内径比が0.9〜1.0の範囲のものが好ましく、
より好ましくは、0.95〜0.99の範囲である。さら
に、弾性体パッキン(16)の厚さは、0.5〜5mm
程度であり、好ましくは、1〜3mmである。
は、例えば、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレン共
重合体、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、イソブチ
レン・イソプレン共重合体、ブタジエン・アクリルニト
リル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、クロロ
スルフォン化ポリエチレン、ポリシロキサン、6フッ化
プロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、ポリサルファ
イトなどからなる工業用ゴム製品や、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド等の
樹脂フィルム等が使用できるが、特に弾性、永久歪みに
対する耐性および塗液に用いる溶剤に対する耐性等を考
慮して、適宜選択することが好ましい。また、弾性体パ
ッキン(16)の径については、円筒体(W)の外径に
対し、内径比が0.9〜1.0の範囲のものが好ましく、
より好ましくは、0.95〜0.99の範囲である。さら
に、弾性体パッキン(16)の厚さは、0.5〜5mm
程度であり、好ましくは、1〜3mmである。
【0011】前記塗液としては、円筒体(W)の外周面
に塗布する場合に使用する公知の塗液が使用できるが、
特に電子写真用の感光体ドラムに電荷発生層、電荷輸送
層、下引き層および保護層等を形成させるために塗布さ
れる公知の塗液はいずれも使用できる。また、塗液に用
いる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、ヘキ
サン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコール等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケ
トン、アノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等
のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルス
ルホキシド等が挙げられる。塗液の粘度は、0.01〜
1000mPas程度が好ましく、より好ましくは、1
〜600mPasの範囲であるが、塗布膜厚および塗布
速度等によって、適宜選択することが好ましい。
に塗布する場合に使用する公知の塗液が使用できるが、
特に電子写真用の感光体ドラムに電荷発生層、電荷輸送
層、下引き層および保護層等を形成させるために塗布さ
れる公知の塗液はいずれも使用できる。また、塗液に用
いる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、ヘキ
サン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコール等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケ
トン、アノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等
のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルス
ルホキシド等が挙げられる。塗液の粘度は、0.01〜
1000mPas程度が好ましく、より好ましくは、1
〜600mPasの範囲であるが、塗布膜厚および塗布
速度等によって、適宜選択することが好ましい。
【0012】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の円筒面の塗液塗布装置では、塗布容器(12)
は、中央部に円形孔(16a)が形成され且つ前記円形
孔(16a)の内径が拡大可能な弾性体パッキン(1
6)を有する底壁(15)と、前記円筒体(W)が上下
に貫通可能な円筒体貫通孔(14a)および前記円筒体
貫通孔(14a)を閉塞する塗布容器開閉蓋(17)を
有する上壁(14)と、前記底壁(15)および上壁
(14)を液密に接続する側壁(13)とを有する。円
筒体昇降装置(1〜11+SN1〜SN3+M0)は、塗液
が塗布される円筒面を有する円筒体(W)を上下方向に
昇降させる。したがって、円形孔内径調節装置(I)に
より、前記弾性体パッキン(16)の円形孔(16a)
の内径を前記円筒面に接触しない大きさの拡大径とした
状態で、前記円筒体昇降装置(1〜11+SN1〜SN3+
M0)により前記円筒体(W)を下降させて塗布容器
(12)内に挿入すると、前記円筒体(W)は前記弾性
体パッキン(16)と接触することなく、弾性体パッキ
ン(16)の円形孔(16a)を貫通する。前記弾性体
パッキン(16)を下方に貫通した円筒体(W)部分
は、前記弾性体パッキン(16)の下方に配置された円
筒体収容容器(22)内に収容される。
発明の円筒面の塗液塗布装置では、塗布容器(12)
は、中央部に円形孔(16a)が形成され且つ前記円形
孔(16a)の内径が拡大可能な弾性体パッキン(1
6)を有する底壁(15)と、前記円筒体(W)が上下
に貫通可能な円筒体貫通孔(14a)および前記円筒体
貫通孔(14a)を閉塞する塗布容器開閉蓋(17)を
有する上壁(14)と、前記底壁(15)および上壁
(14)を液密に接続する側壁(13)とを有する。円
筒体昇降装置(1〜11+SN1〜SN3+M0)は、塗液
が塗布される円筒面を有する円筒体(W)を上下方向に
昇降させる。したがって、円形孔内径調節装置(I)に
より、前記弾性体パッキン(16)の円形孔(16a)
の内径を前記円筒面に接触しない大きさの拡大径とした
状態で、前記円筒体昇降装置(1〜11+SN1〜SN3+
M0)により前記円筒体(W)を下降させて塗布容器
(12)内に挿入すると、前記円筒体(W)は前記弾性
体パッキン(16)と接触することなく、弾性体パッキ
ン(16)の円形孔(16a)を貫通する。前記弾性体
パッキン(16)を下方に貫通した円筒体(W)部分
は、前記弾性体パッキン(16)の下方に配置された円
筒体収容容器(22)内に収容される。
【0013】次に前記円形孔内径調節装置(I)により
前記弾性体パッキン(16)の円形孔(16a)を前記
円筒面に密着する大きさの密着径に調節する。次に、塗
液供給装置(F1+M1+P1)により前記塗布容器(1
2)内に塗液を供給して、前記円筒体(W)の円筒面に
密着する弾性体パッキン(16)の上方に塗液を充填す
る。このとき、塗液は円筒体(W)の前記弾性体パッキ
ン(16)より上方部分の前記円筒面を濡らす。この状
態で円筒体昇降装置(1〜11+SN1〜SN3+M0)に
より、円筒体(W)を一定速度で上昇させると、円筒体
(W)表面に塗液を均一に塗布することができる。塗液
排出装置(F2+M2+P2)は、前記塗布容器(12)
内の塗液を必要に応じて排出する。
前記弾性体パッキン(16)の円形孔(16a)を前記
円筒面に密着する大きさの密着径に調節する。次に、塗
液供給装置(F1+M1+P1)により前記塗布容器(1
2)内に塗液を供給して、前記円筒体(W)の円筒面に
密着する弾性体パッキン(16)の上方に塗液を充填す
る。このとき、塗液は円筒体(W)の前記弾性体パッキ
ン(16)より上方部分の前記円筒面を濡らす。この状
態で円筒体昇降装置(1〜11+SN1〜SN3+M0)に
より、円筒体(W)を一定速度で上昇させると、円筒体
(W)表面に塗液を均一に塗布することができる。塗液
排出装置(F2+M2+P2)は、前記塗布容器(12)
内の塗液を必要に応じて排出する。
【0014】(第2発明)また、本出願の第2発明の円
筒面への塗液塗布方法は、次の要件(B01)〜(B07)
を備えたことを特徴とする、(B01)中央部に円形孔
(16a)が形成され且つ前記円形孔(16a)の内径が
拡大可能な弾性体パッキン(16)により形成された底
壁(15)を有する塗布容器(12)の下方に上端が前
記弾性体パッキン(16)下面に当接する円筒体収容容
器(22)を配置しその円筒体収容容器(22)底部に
塗液と同成分の溶剤(L)を充填し且つ前記円径孔(1
6a)が拡大された状態において、前記塗布容器(1
2)中に、塗液が塗布される円筒面を有する円筒体
(W)を上方から挿入し、前記円形孔(16a)を貫通
した円筒体(W)の下方部分が前記円筒体収容容器(2
2)内に挿入された状態で前記円筒体(W)を停止させ
る円筒体挿入工程、(B02)前記弾性体パッキン(1
6)の前記円形孔(16a)を縮小させて前記円筒面に
密着させるパッキン密着工程、(B03)前記円形孔(1
6a)よりも上方の前記円筒面の一部が塗液に濡れるよ
うに前記塗布容器底壁(15)に塗液の必要量を供給す
る塗液供給工程、(B04)前記円筒体(W)を一定速度
で上方に引き上げて所定の塗布終了位置で停止させるこ
とにより前記円筒面に塗液を塗布する塗液塗布工程、
(B05)前記塗布容器(12)内の塗液を排出して塗液
の液面を前記円筒体(W)と前記弾性体パッキン(1
6)の接触面以下に低下させる塗液排出工程、(B06)
前記弾性体パッキン(16)を上昇させ、前記円形孔
(16a)を拡大して前記円筒面から離れさせる円形孔
拡大工程、(B07)前記円形孔(16a)が拡大して前
記円筒体(W)から離れた状態で前記円筒体(W)を上
方に引き抜く円筒体引き抜き工程。
筒面への塗液塗布方法は、次の要件(B01)〜(B07)
を備えたことを特徴とする、(B01)中央部に円形孔
(16a)が形成され且つ前記円形孔(16a)の内径が
拡大可能な弾性体パッキン(16)により形成された底
壁(15)を有する塗布容器(12)の下方に上端が前
記弾性体パッキン(16)下面に当接する円筒体収容容
器(22)を配置しその円筒体収容容器(22)底部に
塗液と同成分の溶剤(L)を充填し且つ前記円径孔(1
6a)が拡大された状態において、前記塗布容器(1
2)中に、塗液が塗布される円筒面を有する円筒体
(W)を上方から挿入し、前記円形孔(16a)を貫通
した円筒体(W)の下方部分が前記円筒体収容容器(2
2)内に挿入された状態で前記円筒体(W)を停止させ
る円筒体挿入工程、(B02)前記弾性体パッキン(1
6)の前記円形孔(16a)を縮小させて前記円筒面に
密着させるパッキン密着工程、(B03)前記円形孔(1
6a)よりも上方の前記円筒面の一部が塗液に濡れるよ
うに前記塗布容器底壁(15)に塗液の必要量を供給す
る塗液供給工程、(B04)前記円筒体(W)を一定速度
で上方に引き上げて所定の塗布終了位置で停止させるこ
とにより前記円筒面に塗液を塗布する塗液塗布工程、
(B05)前記塗布容器(12)内の塗液を排出して塗液
の液面を前記円筒体(W)と前記弾性体パッキン(1
6)の接触面以下に低下させる塗液排出工程、(B06)
前記弾性体パッキン(16)を上昇させ、前記円形孔
(16a)を拡大して前記円筒面から離れさせる円形孔
拡大工程、(B07)前記円形孔(16a)が拡大して前
記円筒体(W)から離れた状態で前記円筒体(W)を上
方に引き抜く円筒体引き抜き工程。
【0015】(第2発明の作用)また、本出願の第2発
明の円筒面への塗液塗布方法では、次の工程を順次実行
する。 (円筒体挿入工程)この円筒体挿入工程では、中央部に
円形孔(16a)が形成され且つ前記円形孔(16a)の
内径が拡大可能な弾性体パッキン(16)により形成さ
れた底壁(15)を有する塗布容器(12)の下方に上
端が前記弾性体パッキン(16)下面に当接する円筒体
収容容器(22)を配置しその円筒体収容容器(22)
底部に塗液と同成分の溶剤(L)を充填し且つ前記円径
孔(16a)が拡大された状態において、前記塗布容器
(12)中に、塗液が塗布される円筒面を有する円筒体
(W)を上方から挿入し、前記円形孔(16a)を貫通
した円筒体(W)の下方部分が前記円筒体収容容器(2
2)内に挿入された状態で前記円筒体(W)を停止させ
る。
明の円筒面への塗液塗布方法では、次の工程を順次実行
する。 (円筒体挿入工程)この円筒体挿入工程では、中央部に
円形孔(16a)が形成され且つ前記円形孔(16a)の
内径が拡大可能な弾性体パッキン(16)により形成さ
れた底壁(15)を有する塗布容器(12)の下方に上
端が前記弾性体パッキン(16)下面に当接する円筒体
収容容器(22)を配置しその円筒体収容容器(22)
底部に塗液と同成分の溶剤(L)を充填し且つ前記円径
孔(16a)が拡大された状態において、前記塗布容器
(12)中に、塗液が塗布される円筒面を有する円筒体
(W)を上方から挿入し、前記円形孔(16a)を貫通
した円筒体(W)の下方部分が前記円筒体収容容器(2
2)内に挿入された状態で前記円筒体(W)を停止させ
る。
【0016】(パッキン密着工程)このパッキン密着工
程では、前記弾性体パッキン(16)の前記円形孔(1
6a)を縮小させて前記円筒面に密着させる。 (塗液供給工程)この塗液供給工程では、前記円形孔
(16a)よりも上方の前記円筒面の一部が塗液に濡れ
るように前記塗布容器(12)底壁(15)に塗液の必
要量を供給する。 (塗液塗布工程)この塗液塗布工程では、前記円筒体
(W)を一定速度で上方に引き上げて所定の塗布終了位
置で停止させることにより前記円筒面の所定の範囲に塗
液を塗布する。
程では、前記弾性体パッキン(16)の前記円形孔(1
6a)を縮小させて前記円筒面に密着させる。 (塗液供給工程)この塗液供給工程では、前記円形孔
(16a)よりも上方の前記円筒面の一部が塗液に濡れ
るように前記塗布容器(12)底壁(15)に塗液の必
要量を供給する。 (塗液塗布工程)この塗液塗布工程では、前記円筒体
(W)を一定速度で上方に引き上げて所定の塗布終了位
置で停止させることにより前記円筒面の所定の範囲に塗
液を塗布する。
【0017】(塗液排出工程)この塗液排出工程では、
前記塗布容器(12)内の塗液を排出して塗液の液面を
前記円筒体(W)と前記弾性体パッキン(16)の接触
面以下まで低下させる。 (円形孔拡大工程)この円形孔拡大工程では前記弾性体
パッキン(16)を上昇させ、前記円形孔(16a)を
拡大して前記円筒面から離れさせる。 (円筒体引き抜き工程)この円筒体引き抜き工程では、
前記円形孔(16a)が拡大して前記円筒体(W)から
離れた状態で前記円筒体(W)を上方に引き抜く。前記
各工程を順次実行することにより円筒体(W)表面に塗
液を均一に塗布することができる。
前記塗布容器(12)内の塗液を排出して塗液の液面を
前記円筒体(W)と前記弾性体パッキン(16)の接触
面以下まで低下させる。 (円形孔拡大工程)この円形孔拡大工程では前記弾性体
パッキン(16)を上昇させ、前記円形孔(16a)を
拡大して前記円筒面から離れさせる。 (円筒体引き抜き工程)この円筒体引き抜き工程では、
前記円形孔(16a)が拡大して前記円筒体(W)から
離れた状態で前記円筒体(W)を上方に引き抜く。前記
各工程を順次実行することにより円筒体(W)表面に塗
液を均一に塗布することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1発明の実施の形態1)第1
発明の実施の形態1の円筒面の塗液塗布装置は、前記第
1発明において次の要件(A07)〜(A09)を備えたこ
とを特徴とする、(A07)前記弾性体パッキン(16)
の下面に当接可能な円形開口部を上端に有し、下端に底
部壁を有し、前記塗液と同一組成の液体が前記円筒体
(W)と接触しない量だけ底部に保持された前記円筒体
収容容器(22)、(A08)前記円筒体収容容器(2
2)を上下に移動調節する円筒体収容容器位置調節装置
(I)、(A09)前記円筒体収容容器(22)を上方に
移動させて前記弾性体パッキン(16)下面を持ち上げ
ることにより前記円形孔(16a)の内径を前記拡大径
に調節し、且つ前記円筒体収容容器(22)を下方に移
動させて前記弾性体パッキン(16)の弾性により前記
円形孔(16a)の内径を前記密着径に調節する前記円
筒体収容容器位置調節装置(I)により構成された前記
円形孔内径調節装置(I)、
発明の実施の形態1の円筒面の塗液塗布装置は、前記第
1発明において次の要件(A07)〜(A09)を備えたこ
とを特徴とする、(A07)前記弾性体パッキン(16)
の下面に当接可能な円形開口部を上端に有し、下端に底
部壁を有し、前記塗液と同一組成の液体が前記円筒体
(W)と接触しない量だけ底部に保持された前記円筒体
収容容器(22)、(A08)前記円筒体収容容器(2
2)を上下に移動調節する円筒体収容容器位置調節装置
(I)、(A09)前記円筒体収容容器(22)を上方に
移動させて前記弾性体パッキン(16)下面を持ち上げ
ることにより前記円形孔(16a)の内径を前記拡大径
に調節し、且つ前記円筒体収容容器(22)を下方に移
動させて前記弾性体パッキン(16)の弾性により前記
円形孔(16a)の内径を前記密着径に調節する前記円
筒体収容容器位置調節装置(I)により構成された前記
円形孔内径調節装置(I)、
【0019】(第1発明の実施の形態1の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態1の円筒面の塗液塗布
装置では、前記円筒体収容容器(22)は、前記弾性体
パッキン(16)の下面に当接可能な円形開口部を上端
に有し、下端に底部壁を有し、前記塗液と同一組成の液
体が前記円筒体(W)と接触しない量だけ底部に保持さ
れる。前記円筒体収容容器(22)を上下に移動調節す
る円筒体収容容器位置調節装置(I)により構成された
前記円形孔内径調節装置(I)は、前記円筒体収容容器
(22)を上方に移動させて前記弾性体パッキン(1
6)下面を持ち上げることにより前記円形孔(16a)
の内径を前記拡大径に調節し、且つ前記円筒体収容容器
(22)を下方に移動させて前記弾性体パッキン(1
6)の弾性により前記円形孔(16a)の内径を前記密
着径に調節する。したがって、前記円筒体収容容器(2
2)の上端を前記弾性体パッキン(16)に当接させた
状態で円筒体(W)の塗液塗布を行うことが可能であ
る。その場合、円筒体収容容器(22)内部は前記円筒
体(W)および弾性体パッキン(16)により密封状態
とすることができる。そして、密封状態の円筒体収容容
器(22)内には、前記塗液と同一組成の液体が保持さ
れているので、前記円筒体(W)の円筒面を前記塗液の
蒸気で濡らすことができ、その後の前記円筒面への塗液
の付着性が良くなる。
成を備えた第1発明の実施の形態1の円筒面の塗液塗布
装置では、前記円筒体収容容器(22)は、前記弾性体
パッキン(16)の下面に当接可能な円形開口部を上端
に有し、下端に底部壁を有し、前記塗液と同一組成の液
体が前記円筒体(W)と接触しない量だけ底部に保持さ
れる。前記円筒体収容容器(22)を上下に移動調節す
る円筒体収容容器位置調節装置(I)により構成された
前記円形孔内径調節装置(I)は、前記円筒体収容容器
(22)を上方に移動させて前記弾性体パッキン(1
6)下面を持ち上げることにより前記円形孔(16a)
の内径を前記拡大径に調節し、且つ前記円筒体収容容器
(22)を下方に移動させて前記弾性体パッキン(1
6)の弾性により前記円形孔(16a)の内径を前記密
着径に調節する。したがって、前記円筒体収容容器(2
2)の上端を前記弾性体パッキン(16)に当接させた
状態で円筒体(W)の塗液塗布を行うことが可能であ
る。その場合、円筒体収容容器(22)内部は前記円筒
体(W)および弾性体パッキン(16)により密封状態
とすることができる。そして、密封状態の円筒体収容容
器(22)内には、前記塗液と同一組成の液体が保持さ
れているので、前記円筒体(W)の円筒面を前記塗液の
蒸気で濡らすことができ、その後の前記円筒面への塗液
の付着性が良くなる。
【0020】(第1発明の実施の形態2)第1発明の実
施の形態2の円筒面の塗液塗布装置は、前記第1発明の
実施の形態1において次の要件(A010)を備えたこと
を特徴とする、(A010)前記弾性体パッキン(16)
の円形孔(16a)が前記円筒面に密着した状態で前記
円筒体(W)が上昇する際、前記円筒体収容容器(2
2)の内外を連通させる容器内外連通装置(V1+SL
1)。
施の形態2の円筒面の塗液塗布装置は、前記第1発明の
実施の形態1において次の要件(A010)を備えたこと
を特徴とする、(A010)前記弾性体パッキン(16)
の円形孔(16a)が前記円筒面に密着した状態で前記
円筒体(W)が上昇する際、前記円筒体収容容器(2
2)の内外を連通させる容器内外連通装置(V1+SL
1)。
【0021】(第1発明の実施の形態2の作用)第1発
明の実施の形態2の円筒面の塗液塗布装置では、容器内
外連通装置(V1+SL1)は、前記弾性体パッキン(1
6)の円形孔(16a)が前記円筒面に密着した状態で
前記円筒体(W)が上昇する際、前記円筒体収容容器
(22)の内外を連通させる。このため、円筒体収容容
器(22)の内部が負圧になることを防止できるので、
円筒体(W)の上昇時に円筒体(W)の上昇を妨げる負
圧の発生を防止することができる。
明の実施の形態2の円筒面の塗液塗布装置では、容器内
外連通装置(V1+SL1)は、前記弾性体パッキン(1
6)の円形孔(16a)が前記円筒面に密着した状態で
前記円筒体(W)が上昇する際、前記円筒体収容容器
(22)の内外を連通させる。このため、円筒体収容容
器(22)の内部が負圧になることを防止できるので、
円筒体(W)の上昇時に円筒体(W)の上昇を妨げる負
圧の発生を防止することができる。
【0022】(第1発明の実施の形態3)第1発明の実
施の形態3の円筒面の塗液塗布装置は、前記第1発明ま
たは第1発明の実施の形態1もしくは2において次の要
件(A011),(A012)を備えたことを特徴とする、
(A011)前記円筒体貫通孔(14a)を密封可能に閉塞
する前記塗布容器開閉蓋(17)、(A012)前記円筒
体収容容器(22)上端の円形開口部を常時前記弾性体
パッキン(16)下面に当接させる前記円筒体収容容器
位置調節装置(I)。
施の形態3の円筒面の塗液塗布装置は、前記第1発明ま
たは第1発明の実施の形態1もしくは2において次の要
件(A011),(A012)を備えたことを特徴とする、
(A011)前記円筒体貫通孔(14a)を密封可能に閉塞
する前記塗布容器開閉蓋(17)、(A012)前記円筒
体収容容器(22)上端の円形開口部を常時前記弾性体
パッキン(16)下面に当接させる前記円筒体収容容器
位置調節装置(I)。
【0023】(第1発明の実施の形態3の作用)第1発
明の実施の形態3の円筒面の塗液塗布装置では、前記塗
布容器開閉蓋(17)は、前記円筒体貫通孔(14a)
を密封可能に閉塞する。また、前記円筒体収容容器位置
調節装置(I)は、前記円筒体収容容器(22)上端の
円形開口部を常時前記弾性体パッキン(16)下面に当
接させる。したがって、前記塗布容器開閉蓋(17)に
より塗布容器(12)を閉塞した状態では、塗布容器
(12)および円筒体収容容器(22)内は密封される
ので、密封された塗布容器(12)および円筒体収容容
器(22)内の塗液の乾燥による塗液の固化が防止され
る。したがって、固化した塗液が円筒体(W)の円筒面
に付着することが防止される。
明の実施の形態3の円筒面の塗液塗布装置では、前記塗
布容器開閉蓋(17)は、前記円筒体貫通孔(14a)
を密封可能に閉塞する。また、前記円筒体収容容器位置
調節装置(I)は、前記円筒体収容容器(22)上端の
円形開口部を常時前記弾性体パッキン(16)下面に当
接させる。したがって、前記塗布容器開閉蓋(17)に
より塗布容器(12)を閉塞した状態では、塗布容器
(12)および円筒体収容容器(22)内は密封される
ので、密封された塗布容器(12)および円筒体収容容
器(22)内の塗液の乾燥による塗液の固化が防止され
る。したがって、固化した塗液が円筒体(W)の円筒面
に付着することが防止される。
【0024】(第1発明の実施の形態4)第1発明の実
施の形態4の円筒面の塗液塗布装置は、前記第1発明ま
たは第1発明の実施の形態1ないし3のいずれかにおい
て次の要件(A013)を備えたことを特徴とする、(A0
13)前記円筒体収容容器(22)内の温度を所定温度に
調節する収容容器内温度調節装置(Ch)。
施の形態4の円筒面の塗液塗布装置は、前記第1発明ま
たは第1発明の実施の形態1ないし3のいずれかにおい
て次の要件(A013)を備えたことを特徴とする、(A0
13)前記円筒体収容容器(22)内の温度を所定温度に
調節する収容容器内温度調節装置(Ch)。
【0025】(第1発明の実施の形態4の作用)第1発
明の実施の形態4の円筒面の塗液塗布装置では、収容容
器内温度調節装置(Ch)は、前記円筒体収容容器(2
2)内の温度を所定温度に調節する。前記所定温度を適
切に設定することにより、円筒体収容容器(22)内の
温度を適切な温度に保持することができる。前記円筒体
収容容器(22)内に塗液と同成分の溶剤(L)を充填
した場合には、円筒体収容容器(22)内の前記溶剤
(L)の蒸気圧を適切な値に保持することが可能とな
る。
明の実施の形態4の円筒面の塗液塗布装置では、収容容
器内温度調節装置(Ch)は、前記円筒体収容容器(2
2)内の温度を所定温度に調節する。前記所定温度を適
切に設定することにより、円筒体収容容器(22)内の
温度を適切な温度に保持することができる。前記円筒体
収容容器(22)内に塗液と同成分の溶剤(L)を充填
した場合には、円筒体収容容器(22)内の前記溶剤
(L)の蒸気圧を適切な値に保持することが可能とな
る。
【0026】(実施例)次に図面を参照しながら、本発
明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。
明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0027】(実施例1)図1は本発明の実施例1の円
筒面の塗液塗布装置の前立つ説明図である。図2は前記
図1のII−II線断面図である。図1において、支持部材
1は下部壁2、上部壁3およびモータ支持壁4を有して
いる。上部壁3にはスクリューシャフト6が回転自在に
支持されており、スクリューシャフト6の下部は円筒体
昇降モータM0により回転されるようになっている。ま
た、前記上部壁3には前記スクリューシャフト6と平行
な凹溝7aを有するガイド支柱7が固定されている。前
記スクリューシャフト6およびガイド支柱7の上端は連
結部材8により連結されている。前記スクリューシャフ
ト6にはナット9が螺合している。ナット9には昇降レ
バー11が連結されている。昇降レバー11の一端部
(基端部)は、図2に示すように、ガイド支柱7の凹溝
7aに嵌合している。したがって、前記ナット9および
昇降レバー11は、回転不能であるため、前記スクリュ
ーシャフト6が回転したとき昇降する。前記ガイド支柱
7には昇降レバー11の上昇位置を検出する上昇位置セ
ンサSN1、下降位置を検出する下降位置センサSN2、
および塗布終了位置を検出する塗布終了位置センサSN
3が配置されている。前記昇降レバー11先端部下方に
は被塗布物体である円筒体Wが下方に延びる状態で保持
されている。
筒面の塗液塗布装置の前立つ説明図である。図2は前記
図1のII−II線断面図である。図1において、支持部材
1は下部壁2、上部壁3およびモータ支持壁4を有して
いる。上部壁3にはスクリューシャフト6が回転自在に
支持されており、スクリューシャフト6の下部は円筒体
昇降モータM0により回転されるようになっている。ま
た、前記上部壁3には前記スクリューシャフト6と平行
な凹溝7aを有するガイド支柱7が固定されている。前
記スクリューシャフト6およびガイド支柱7の上端は連
結部材8により連結されている。前記スクリューシャフ
ト6にはナット9が螺合している。ナット9には昇降レ
バー11が連結されている。昇降レバー11の一端部
(基端部)は、図2に示すように、ガイド支柱7の凹溝
7aに嵌合している。したがって、前記ナット9および
昇降レバー11は、回転不能であるため、前記スクリュ
ーシャフト6が回転したとき昇降する。前記ガイド支柱
7には昇降レバー11の上昇位置を検出する上昇位置セ
ンサSN1、下降位置を検出する下降位置センサSN2、
および塗布終了位置を検出する塗布終了位置センサSN
3が配置されている。前記昇降レバー11先端部下方に
は被塗布物体である円筒体Wが下方に延びる状態で保持
されている。
【0028】前記上部壁3上には前記円筒体Wの下方に
塗布容器12が支持されている。塗布容器12は、円筒
形状の側壁13、上壁14および底壁15を有してい
る。前記側壁13には塗液供給孔13aおよび塗液排出
孔13bが形成されている。前記上壁14には前記被塗
布物体である円筒体Wが貫通可能な円筒体貫通孔14a
が形成れている。また、前記底壁14にはその中央部に
弾性変形して拡大縮小可能な円形孔16aを有し、中央
部から外周部に行くに従って下方に傾斜する円錐状の弾
性体パッキン16が設けられている。前記円筒体貫通孔
14aは密封位置および開放位置の間で開閉可能な塗布
容器開閉蓋17が設けられている。前記符号1〜11,
SN1〜SN3,M0で示される構成要素から円筒体昇降装
置(1〜11+SN1〜SN3+M0)が構成される。
塗布容器12が支持されている。塗布容器12は、円筒
形状の側壁13、上壁14および底壁15を有してい
る。前記側壁13には塗液供給孔13aおよび塗液排出
孔13bが形成されている。前記上壁14には前記被塗
布物体である円筒体Wが貫通可能な円筒体貫通孔14a
が形成れている。また、前記底壁14にはその中央部に
弾性変形して拡大縮小可能な円形孔16aを有し、中央
部から外周部に行くに従って下方に傾斜する円錐状の弾
性体パッキン16が設けられている。前記円筒体貫通孔
14aは密封位置および開放位置の間で開閉可能な塗布
容器開閉蓋17が設けられている。前記符号1〜11,
SN1〜SN3,M0で示される構成要素から円筒体昇降装
置(1〜11+SN1〜SN3+M0)が構成される。
【0029】前記下部壁3にはエアシリンダ18が支持
されており、エアシリンダ18の下端部にはエア供給孔
18aおよびエア排出孔18bが形成され、エアシリンダ
18の上端にはエア供給孔18cおよびエア排出孔18d
が形成されている。前記エアシリンダ18内にはピスト
ン19が上下動可能に支持されており、前記ピストン1
9に連結されたピストンロッド20の上端には円筒体収
容容器22が連結されている。したがって、前記ピスト
ンロッド20を昇降させると円筒体収容容器22も昇降
するように構成されている。
されており、エアシリンダ18の下端部にはエア供給孔
18aおよびエア排出孔18bが形成され、エアシリンダ
18の上端にはエア供給孔18cおよびエア排出孔18d
が形成されている。前記エアシリンダ18内にはピスト
ン19が上下動可能に支持されており、前記ピストン1
9に連結されたピストンロッド20の上端には円筒体収
容容器22が連結されている。したがって、前記ピスト
ンロッド20を昇降させると円筒体収容容器22も昇降
するように構成されている。
【0030】前記円筒体収容容器22の上端は前記弾性
体パッキン16の下面に当接可能であり、円筒体収容容
器22が弾性体パッキン16を上方に持ち上げると、弾
性体パッキン16の中央部に形成された円形孔16aの
内径が拡大するように構成されている。前記円筒体収容
容器22には連通孔22aが形成されている。連通孔2
2aは円筒体収容容器22の内部を切換弁V1を介して外
部に連通させるための孔である。切換弁V1は、遮断位
置と連通位置との2位置を切り換える電磁ソレノイド弁
であり、遮断位置においては円筒体収容容器22内部を
外部と遮断し、連通位置においては円筒体収容容器22
内部を外部と連通させる。
体パッキン16の下面に当接可能であり、円筒体収容容
器22が弾性体パッキン16を上方に持ち上げると、弾
性体パッキン16の中央部に形成された円形孔16aの
内径が拡大するように構成されている。前記円筒体収容
容器22には連通孔22aが形成されている。連通孔2
2aは円筒体収容容器22の内部を切換弁V1を介して外
部に連通させるための孔である。切換弁V1は、遮断位
置と連通位置との2位置を切り換える電磁ソレノイド弁
であり、遮断位置においては円筒体収容容器22内部を
外部と遮断し、連通位置においては円筒体収容容器22
内部を外部と連通させる。
【0031】前記塗液供給孔13aには塗液貯蔵容器T
の塗液が、フィルタF1、塗液供給モータM1により駆動
される塗液供給ポンプP1を介して供給されるように構
成されている。なお、塗液供給孔13aに供給される塗
液の流量は前記塗液供給ポンプP1の下流側に配置され
た流量計S1により計測されている。また、前記塗液排
出孔13bから排出される塗液はフィルタF2および塗液
排出モータM2により駆動される塗液排出ポンプP2を通
って前記塗液貯蔵容器Tに排出される。前記塗液供給ポ
ンプP1および塗液排出ポンプP2としてはプランジャー
ポンプ、ローラーポンプ等の公知のポンプを使用するこ
とができる。なお、前記フィルタF1、塗液供給モータ
M1および塗液供給ポンプP1から塗液供給装置(F1+
M1+P1)が構成され、前記フィルタF2、塗液排出モ
ータM2および塗液排出ポンプP2とから塗液排出装置
(F2+M2+P2)が構成される。
の塗液が、フィルタF1、塗液供給モータM1により駆動
される塗液供給ポンプP1を介して供給されるように構
成されている。なお、塗液供給孔13aに供給される塗
液の流量は前記塗液供給ポンプP1の下流側に配置され
た流量計S1により計測されている。また、前記塗液排
出孔13bから排出される塗液はフィルタF2および塗液
排出モータM2により駆動される塗液排出ポンプP2を通
って前記塗液貯蔵容器Tに排出される。前記塗液供給ポ
ンプP1および塗液排出ポンプP2としてはプランジャー
ポンプ、ローラーポンプ等の公知のポンプを使用するこ
とができる。なお、前記フィルタF1、塗液供給モータ
M1および塗液供給ポンプP1から塗液供給装置(F1+
M1+P1)が構成され、前記フィルタF2、塗液排出モ
ータM2および塗液排出ポンプP2とから塗液排出装置
(F2+M2+P2)が構成される。
【0032】前記エアシリンダ18のエア供給孔18a
およびエア排出孔18dは前記円筒体収容容器22の上
昇および停止を行うための容器上昇用切換弁V2に接続
されている。容器上昇用切換弁V2は、遮断位置と連通
位置との2位置を切り換える電磁ソレノイド弁であり、
遮断位置においてはエアシリンダ18内部を外部に対し
て遮断して円筒体収容容器22を停止させ、連通位置に
おいてはエア供給孔18aをポンプP3の吐出側に連通さ
せるとともにエア排出孔18dを絞り弁V3を介して外部
に連通させて円筒体収容容器22を上昇させる。前記円
筒体収容容器22の上昇位置(円筒体収容容器22の上
端が前記弾性体パッキン16下面を押し上げて円形孔1
6aの内径を前記円筒体Wの外径よりも拡大させる位
置)は容器上昇位置センサSN4により検出される。
およびエア排出孔18dは前記円筒体収容容器22の上
昇および停止を行うための容器上昇用切換弁V2に接続
されている。容器上昇用切換弁V2は、遮断位置と連通
位置との2位置を切り換える電磁ソレノイド弁であり、
遮断位置においてはエアシリンダ18内部を外部に対し
て遮断して円筒体収容容器22を停止させ、連通位置に
おいてはエア供給孔18aをポンプP3の吐出側に連通さ
せるとともにエア排出孔18dを絞り弁V3を介して外部
に連通させて円筒体収容容器22を上昇させる。前記円
筒体収容容器22の上昇位置(円筒体収容容器22の上
端が前記弾性体パッキン16下面を押し上げて円形孔1
6aの内径を前記円筒体Wの外径よりも拡大させる位
置)は容器上昇位置センサSN4により検出される。
【0033】また、前記エアシリンダ18のエア供給孔
18cおよびエア排出孔18bは容器下降用切換弁V4に
接続されている。容器下降用切換弁V4は、遮断位置と
連通位置との2位置を切り換える電磁ソレノイド弁であ
り、遮断位置においてはエアシリンダ18内部を外部に
対して遮断して円筒体収容容器22を停止させ、連通位
置においてはエア供給孔18cをポンプP3の吐出側に連
通させるとともにエア排出孔18bを絞り弁V5を介して
外部に連通させて円筒体収容容器22を下降させる。前
記円筒体収容容器22の下降位置(円筒体収容容器22
の上端が下降して弾性体パッキン16下面もその弾性力
により下降し前記円形孔16aが前記円筒体Wの外側面
に密着するまで縮小する位置)は容器下降位置センサS
N5により検出される。
18cおよびエア排出孔18bは容器下降用切換弁V4に
接続されている。容器下降用切換弁V4は、遮断位置と
連通位置との2位置を切り換える電磁ソレノイド弁であ
り、遮断位置においてはエアシリンダ18内部を外部に
対して遮断して円筒体収容容器22を停止させ、連通位
置においてはエア供給孔18cをポンプP3の吐出側に連
通させるとともにエア排出孔18bを絞り弁V5を介して
外部に連通させて円筒体収容容器22を下降させる。前
記円筒体収容容器22の下降位置(円筒体収容容器22
の上端が下降して弾性体パッキン16下面もその弾性力
により下降し前記円形孔16aが前記円筒体Wの外側面
に密着するまで縮小する位置)は容器下降位置センサS
N5により検出される。
【0034】(実施例1の制御部の説明)図3は本発明
の円筒面への塗布塗布装置の実施例1の制御部のブロッ
ク線図である。前記コントローラCには、UI(ユーザ
インターフェース)が接続されており、UIは、電源ス
イッチUIa,塗布工程開始ボタンUIb,塗布容器内塗
液排出指令ボタンUIc、および表示器UId等を備えて
いる。前記コントローラCには、前記供給流量計S1、
排出流量計S2、前記円筒体上昇位置センサSN1、円筒
体下降位置センサSN2、円筒体塗布終了位置センサS
N3の検出信号が入力されている。また、前記コントロ
ーラCには容器上昇位置センサSN4、および容器下降
位置センサSN5の検出信号が入力されている。
の円筒面への塗布塗布装置の実施例1の制御部のブロッ
ク線図である。前記コントローラCには、UI(ユーザ
インターフェース)が接続されており、UIは、電源ス
イッチUIa,塗布工程開始ボタンUIb,塗布容器内塗
液排出指令ボタンUIc、および表示器UId等を備えて
いる。前記コントローラCには、前記供給流量計S1、
排出流量計S2、前記円筒体上昇位置センサSN1、円筒
体下降位置センサSN2、円筒体塗布終了位置センサS
N3の検出信号が入力されている。また、前記コントロ
ーラCには容器上昇位置センサSN4、および容器下降
位置センサSN5の検出信号が入力されている。
【0035】前記種々の入力信号に応じた処理を実行す
る前記コントローラCは、外部との信号の入出力および
入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インタ
ーフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよ
びデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモ
リ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM
(ランダムアクセスメモリ)、ならびに、前記ROMに
記憶されたプログラムに応じた入出力制御および演算処
理等を行うCPU(中央演算処理装置)等を有するコン
ピュータにより構成されており、前記ROMに記憶され
たプログラムを実行することにより種々の機能を実現す
ることができる。すなわち、コントローラCは次の機能
を有している。
る前記コントローラCは、外部との信号の入出力および
入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インタ
ーフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよ
びデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモ
リ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM
(ランダムアクセスメモリ)、ならびに、前記ROMに
記憶されたプログラムに応じた入出力制御および演算処
理等を行うCPU(中央演算処理装置)等を有するコン
ピュータにより構成されており、前記ROMに記憶され
たプログラムを実行することにより種々の機能を実現す
ることができる。すなわち、コントローラCは次の機能
を有している。
【0036】CM1:塗液供給量記憶手段 塗液供給量記憶手段CM1は初回供給量記憶手段CM1a
および2回目以降供給量記憶手段CM1bを有している。 CM1a:初回供給量記憶手段 初回供給量記憶手段CM1aは、塗液塗布装置により円筒
体Wへの塗布作業を開始した時の初回(最初)の円筒体
Wに塗布する塗液の供給量を記憶する機能を有してい
る。初回は塗布容器12内に塗液が無い状態で塗液を供
するが、2回目以後は塗布容器12内に前記初回の塗液
が残っている状態で塗液を供給するので、塗液供給量は
初回と2回目以降とでは異なっている。 CM1b:2回目以後供給量記憶手段 初回供給量記憶手段CM1bは、塗液塗布装置により円筒
体Wへの塗布作業を開始した時の2回目以後の円筒体W
に塗布する塗液の供給量を記憶する機能を有している。 CM2:塗液排出量記憶手段 塗液排出量記憶手段CM2は連続して塗液塗布作業を行
う場合、円筒体Wへの塗布作業終了時に排出する塗液の
所定の量を記憶する機能を有している。
および2回目以降供給量記憶手段CM1bを有している。 CM1a:初回供給量記憶手段 初回供給量記憶手段CM1aは、塗液塗布装置により円筒
体Wへの塗布作業を開始した時の初回(最初)の円筒体
Wに塗布する塗液の供給量を記憶する機能を有してい
る。初回は塗布容器12内に塗液が無い状態で塗液を供
するが、2回目以後は塗布容器12内に前記初回の塗液
が残っている状態で塗液を供給するので、塗液供給量は
初回と2回目以降とでは異なっている。 CM1b:2回目以後供給量記憶手段 初回供給量記憶手段CM1bは、塗液塗布装置により円筒
体Wへの塗布作業を開始した時の2回目以後の円筒体W
に塗布する塗液の供給量を記憶する機能を有している。 CM2:塗液排出量記憶手段 塗液排出量記憶手段CM2は連続して塗液塗布作業を行
う場合、円筒体Wへの塗布作業終了時に排出する塗液の
所定の量を記憶する機能を有している。
【0037】C0:円筒体昇降モータ制御信号出力手段 円筒体昇降モータ制御信号出力手段C0は、所定のタイ
ミングで円筒体昇降モータM0を駆動する円筒体昇降モ
ータ駆動回路D0に制御信号を出力する機能を有してい
る。 C1:塗液供給制御信号出力手段 塗液供給制御信号出力手段C1は、所定のタイミングで
塗液供給ポンプP1駆動用の塗液供給モータM1を駆動す
る塗液供給モータ駆動回路D1に制御信号を出力する機
能を有している。 C2:塗液排出制御信号出力手段 塗液排出制御信号出力手段C2は、所定のタイミングで
塗液排出ポンプP2駆動用の塗液排出モータM2を駆動す
る塗液排出モータ駆動回路D2に制御信号を出力する機
能を有している。
ミングで円筒体昇降モータM0を駆動する円筒体昇降モ
ータ駆動回路D0に制御信号を出力する機能を有してい
る。 C1:塗液供給制御信号出力手段 塗液供給制御信号出力手段C1は、所定のタイミングで
塗液供給ポンプP1駆動用の塗液供給モータM1を駆動す
る塗液供給モータ駆動回路D1に制御信号を出力する機
能を有している。 C2:塗液排出制御信号出力手段 塗液排出制御信号出力手段C2は、所定のタイミングで
塗液排出ポンプP2駆動用の塗液排出モータM2を駆動す
る塗液排出モータ駆動回路D2に制御信号を出力する機
能を有している。
【0038】C3:円筒体収容容器昇降制御信号出力手
段 円筒体収容容器昇降制御信号出力手段C3は、所定のタ
イミングで容器昇降ポンプP3駆動用の容器昇降モータ
M3を駆動する容器昇降モータ駆動回路D3aに制御信号
を出力するとともに、容器上昇用切換弁V2作動用の容
器上昇用ソレノイドSL2および容器下降用切換弁V4作
動用の容器下降用ソレノイドSL4を駆動する容器上昇
用ソレノイド駆動回路D3bおよび容器下降用ソレノイド
駆動回路D3cに制御信号を出力する機能を有している。 C4:容器内外連通遮断制御信号出力手段 容器内外連通遮断制御信号出力手段C4は、所定のタイ
ミングで容器内外連通遮断切換弁V1の切換制御信号
を、容器内外連通遮断切換弁駆動回路D4に出力する機
能を有している。 C5:容器蓋開閉制御信号出力手段 容器蓋開閉制御信号出力手段C5は、所定のタイミング
で塗布容器開閉蓋17作動用の塗布容器開閉モータM5
(図3参照)を駆動する塗布容器開閉用駆動回路D5に
制御信号を出力する機能を有している。 Fr:塗液有無判別フラグ 塗液有無判別フラグFrは、塗布容器12内の塗液が全
部排出された状態で「0」を記憶し、供給された塗液の
全部が排出されていない状態で「1」を記憶する機能を
有している。なお、前記切換弁V1と電磁ソレノイドS
L1とから容器内外連通装置(V1+SL1)が構成され
る。 また、前記符号18〜20,V2〜V5,P3,M3,SN
4,SN5,SL1,SL2で示される構成要素から円筒体
収容容器位置調節装置Iが構成され、本実施例1におい
て前記円筒体収容容器位置調節装置Iは前記弾性体パッ
キン16の円形孔16aを拡大径と前記密着径とに調節
する円形孔内径調節装置Iを構成する。
段 円筒体収容容器昇降制御信号出力手段C3は、所定のタ
イミングで容器昇降ポンプP3駆動用の容器昇降モータ
M3を駆動する容器昇降モータ駆動回路D3aに制御信号
を出力するとともに、容器上昇用切換弁V2作動用の容
器上昇用ソレノイドSL2および容器下降用切換弁V4作
動用の容器下降用ソレノイドSL4を駆動する容器上昇
用ソレノイド駆動回路D3bおよび容器下降用ソレノイド
駆動回路D3cに制御信号を出力する機能を有している。 C4:容器内外連通遮断制御信号出力手段 容器内外連通遮断制御信号出力手段C4は、所定のタイ
ミングで容器内外連通遮断切換弁V1の切換制御信号
を、容器内外連通遮断切換弁駆動回路D4に出力する機
能を有している。 C5:容器蓋開閉制御信号出力手段 容器蓋開閉制御信号出力手段C5は、所定のタイミング
で塗布容器開閉蓋17作動用の塗布容器開閉モータM5
(図3参照)を駆動する塗布容器開閉用駆動回路D5に
制御信号を出力する機能を有している。 Fr:塗液有無判別フラグ 塗液有無判別フラグFrは、塗布容器12内の塗液が全
部排出された状態で「0」を記憶し、供給された塗液の
全部が排出されていない状態で「1」を記憶する機能を
有している。なお、前記切換弁V1と電磁ソレノイドS
L1とから容器内外連通装置(V1+SL1)が構成され
る。 また、前記符号18〜20,V2〜V5,P3,M3,SN
4,SN5,SL1,SL2で示される構成要素から円筒体
収容容器位置調節装置Iが構成され、本実施例1におい
て前記円筒体収容容器位置調節装置Iは前記弾性体パッ
キン16の円形孔16aを拡大径と前記密着径とに調節
する円形孔内径調節装置Iを構成する。
【0039】(実施例1の作用)図4は本発明の実施例
1の円筒体への塗液塗布装置の塗布処理フローの説明図
である。図5は前記図4の続きのフローの説明図であ
る。図6は前記図5の続きのフローの説明図である。図
7は同実施例1の動作説明図であり、図7Aは被塗布物
体である円筒体への塗液の塗布作業の開始時の状態の説
明図、図7Bは前記図7Aの次の状態を示す図で円筒体
を円筒体収容容器に挿入する途中の状態を示す図、図7
Cは円筒体を円筒体収容容器内の塗布開始位置に挿入し
て塗布容器内に塗液を充填した状態を示す図である。図
8は同実施例1の動作説明図であり、図8Aは前記図7
Cに示す状態の次の状態を示す図で塗液塗布工程の途中
の状態を示す図、図8Bは前記図8Aの次の状態を示す
図で塗布工程を終了して塗布工程終了位置に停止した状
態を示す図、図8Cは塗布工程を終了した円筒体を引き
抜く状態を示す図である。図9は同実施例1の動作説明
図であり、前記図8Cに示す状態の次の状態を示す図で
1本の円筒体への塗液の塗布を終了して最初の位置(図
7Aに示す位置)に戻った状態を示す図である。
1の円筒体への塗液塗布装置の塗布処理フローの説明図
である。図5は前記図4の続きのフローの説明図であ
る。図6は前記図5の続きのフローの説明図である。図
7は同実施例1の動作説明図であり、図7Aは被塗布物
体である円筒体への塗液の塗布作業の開始時の状態の説
明図、図7Bは前記図7Aの次の状態を示す図で円筒体
を円筒体収容容器に挿入する途中の状態を示す図、図7
Cは円筒体を円筒体収容容器内の塗布開始位置に挿入し
て塗布容器内に塗液を充填した状態を示す図である。図
8は同実施例1の動作説明図であり、図8Aは前記図7
Cに示す状態の次の状態を示す図で塗液塗布工程の途中
の状態を示す図、図8Bは前記図8Aの次の状態を示す
図で塗布工程を終了して塗布工程終了位置に停止した状
態を示す図、図8Cは塗布工程を終了した円筒体を引き
抜く状態を示す図である。図9は同実施例1の動作説明
図であり、前記図8Cに示す状態の次の状態を示す図で
1本の円筒体への塗液の塗布を終了して最初の位置(図
7Aに示す位置)に戻った状態を示す図である。
【0040】円筒体Wの外周面に塗液の塗布開始時に
は、円筒体Wは図1または図7Aの状態に保持される。
また、円筒体Wは前記円筒体収容容器22と同軸上に支
持されている。また弾性体パッキン16は円筒体収容容
器22の上端によって下方から持ち上げられて円形孔1
6aは押し広げられて拡大した状態にあり、塗布容器1
2は塗布容器開閉蓋17によって閉塞され、塗布容器1
2および円筒体収容容器22内は塗液と同一組成の溶剤
Lの蒸気で満たされている。図4〜図6に示す前記円筒
体Wへの塗液塗布処理は塗液塗布装置の電源がオンにな
ると開始される。図4のST1において塗液塗布工程開
始ボタンがオンされたか否か判断する。ノー(N)の場
合はST27に移り、イエス(Y)の場合はST2に移
る。被塗布物である円筒体Wを図7Aに示す状態にセッ
トした状態で作業者が塗布工程開始ボタンUIb(図3
参照)を押すとST1においてイエス(Y)となる。S
T2において塗布容器開閉蓋17を開く。次にST3にお
いて、円筒体昇降モータM0を逆転させて円筒体Wを下
降させる。このときの状態は図7Bに示されている。次
にST4において円筒体下降位置センサSN2がオンにな
ったか否か判断する。ノー(N)の場合はST2を繰り
返し実行する。イエス(Y)の場合はST5に移る。
は、円筒体Wは図1または図7Aの状態に保持される。
また、円筒体Wは前記円筒体収容容器22と同軸上に支
持されている。また弾性体パッキン16は円筒体収容容
器22の上端によって下方から持ち上げられて円形孔1
6aは押し広げられて拡大した状態にあり、塗布容器1
2は塗布容器開閉蓋17によって閉塞され、塗布容器1
2および円筒体収容容器22内は塗液と同一組成の溶剤
Lの蒸気で満たされている。図4〜図6に示す前記円筒
体Wへの塗液塗布処理は塗液塗布装置の電源がオンにな
ると開始される。図4のST1において塗液塗布工程開
始ボタンがオンされたか否か判断する。ノー(N)の場
合はST27に移り、イエス(Y)の場合はST2に移
る。被塗布物である円筒体Wを図7Aに示す状態にセッ
トした状態で作業者が塗布工程開始ボタンUIb(図3
参照)を押すとST1においてイエス(Y)となる。S
T2において塗布容器開閉蓋17を開く。次にST3にお
いて、円筒体昇降モータM0を逆転させて円筒体Wを下
降させる。このときの状態は図7Bに示されている。次
にST4において円筒体下降位置センサSN2がオンにな
ったか否か判断する。ノー(N)の場合はST2を繰り
返し実行する。イエス(Y)の場合はST5に移る。
【0041】ST5において円筒体昇降モータM0を停止
させる。すなわち、円筒体Wを下降位置(すなわち、図
7Cに示す塗布工程開始位置)で停止させる。次にST
6において容器昇降ポンプP3作動用の容器昇降モータM
3をオンにし、容器下降用切換弁V4を連通位置(容器2
2を下降させる位置)に切り換える。次にST7におい
て容器下降位置センサSN5がオンになったか否か判断
する。ノー(N)の場合はST7を繰り返し実行する。
イエス(Y)の場合は次のST8に移る。ST8において
容器昇降ポンプP3作動用の容器昇降モータM3をオフと
し、容器下降用切換弁V4を遮断位置に切り換える。こ
のとき、円筒体収容容器22は容器下降位置で停止し、
弾性体パッキン16の円形孔16aが円筒体Wに密着す
る。
させる。すなわち、円筒体Wを下降位置(すなわち、図
7Cに示す塗布工程開始位置)で停止させる。次にST
6において容器昇降ポンプP3作動用の容器昇降モータM
3をオンにし、容器下降用切換弁V4を連通位置(容器2
2を下降させる位置)に切り換える。次にST7におい
て容器下降位置センサSN5がオンになったか否か判断
する。ノー(N)の場合はST7を繰り返し実行する。
イエス(Y)の場合は次のST8に移る。ST8において
容器昇降ポンプP3作動用の容器昇降モータM3をオフと
し、容器下降用切換弁V4を遮断位置に切り換える。こ
のとき、円筒体収容容器22は容器下降位置で停止し、
弾性体パッキン16の円形孔16aが円筒体Wに密着す
る。
【0042】次にST9において塗液供給は初回か否か
判断する。この判断は塗液有無判別フラグFrがFr=
「0」のときは初回と判断し、Fr=「1」のときは2
回目以後(初回でない)と判断する。ST9においてイ
エス(Y)の場合はST10において塗液供給量を初回供
給量に設定する。ノー(N)の場合はST11において塗
液供給量を2回目以後の供給量に設定する。次にST12
において、塗液供給ポンプP1作動用の塗液供給モータ
M1を駆動して塗布容器12に塗液を供給する。このと
き、塗布容器12内に塗液が溜まるので、塗液有無判別
フラグFrをFr=「1」とする。次に図4においてST
13において塗液供給量は設定量(前記ST10またはST
11で設定された量)に達したか否か判断する。この判断
は前記供給流量計S1の検出流量により判断する。ノー
(N)の場合はST13を繰り返し実行する。ST13にお
いてイエス(Y)の場合は図7Cに示すように塗布容器
12内部に所定量の塗液が貯溜される。このときST14
に移る。
判断する。この判断は塗液有無判別フラグFrがFr=
「0」のときは初回と判断し、Fr=「1」のときは2
回目以後(初回でない)と判断する。ST9においてイ
エス(Y)の場合はST10において塗液供給量を初回供
給量に設定する。ノー(N)の場合はST11において塗
液供給量を2回目以後の供給量に設定する。次にST12
において、塗液供給ポンプP1作動用の塗液供給モータ
M1を駆動して塗布容器12に塗液を供給する。このと
き、塗布容器12内に塗液が溜まるので、塗液有無判別
フラグFrをFr=「1」とする。次に図4においてST
13において塗液供給量は設定量(前記ST10またはST
11で設定された量)に達したか否か判断する。この判断
は前記供給流量計S1の検出流量により判断する。ノー
(N)の場合はST13を繰り返し実行する。ST13にお
いてイエス(Y)の場合は図7Cに示すように塗布容器
12内部に所定量の塗液が貯溜される。このときST14
に移る。
【0043】ST14において塗液供給ポンプP1作動用
の塗液供給モータM1を停止させる。次にST15におい
て容器内外連通遮断切換弁V1を連通位置に切り換え
て、円筒部材収容容器22内を外部の大気と連通させ
る。そして、円筒体昇降モータM0を正転させて円筒体
Wを一定速度で上昇させる。このとき、図8Aに示すよ
うに、円筒体W表面には塗液が塗布される。ST16にお
いて円筒体塗布終了位置センサSN3(図1参照)がオ
ンになったか否か判断する。ノー(N)の場合はST16
を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合はST17に移
る。ST17において円筒体昇降モータM0を停止させ
る。このときの円筒体Wの位置は図8Bに示されてい
る。次にST18において塗液排出用ポンプP2作動用の
塗液排出モータM2を駆動して塗布容器内12内の塗液
を排出する。次にST19において排出量が所定排出量に
達したか否か判断する。このときの所定の排出量とは前
記図4の塗液排出量記憶手段CM2に記憶された量であ
る。このときの塗液の排出動作は、後の処理工程で塗布
容器12の弾性体パッキン16の円形孔16aと円筒体
W表面との間に隙間が生じたときに、塗布容器12内の
塗液が下方に漏れないようにするために行う。ST19の
判断は前記排出流量計S2(図1参照)が計測した流量
により判断する。ノー(N)の場合はST19を繰り返し
実行し、イエス(Y)の場合はST20に移る。
の塗液供給モータM1を停止させる。次にST15におい
て容器内外連通遮断切換弁V1を連通位置に切り換え
て、円筒部材収容容器22内を外部の大気と連通させ
る。そして、円筒体昇降モータM0を正転させて円筒体
Wを一定速度で上昇させる。このとき、図8Aに示すよ
うに、円筒体W表面には塗液が塗布される。ST16にお
いて円筒体塗布終了位置センサSN3(図1参照)がオ
ンになったか否か判断する。ノー(N)の場合はST16
を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合はST17に移
る。ST17において円筒体昇降モータM0を停止させ
る。このときの円筒体Wの位置は図8Bに示されてい
る。次にST18において塗液排出用ポンプP2作動用の
塗液排出モータM2を駆動して塗布容器内12内の塗液
を排出する。次にST19において排出量が所定排出量に
達したか否か判断する。このときの所定の排出量とは前
記図4の塗液排出量記憶手段CM2に記憶された量であ
る。このときの塗液の排出動作は、後の処理工程で塗布
容器12の弾性体パッキン16の円形孔16aと円筒体
W表面との間に隙間が生じたときに、塗布容器12内の
塗液が下方に漏れないようにするために行う。ST19の
判断は前記排出流量計S2(図1参照)が計測した流量
により判断する。ノー(N)の場合はST19を繰り返し
実行し、イエス(Y)の場合はST20に移る。
【0044】ST20において、塗液排出ポンプP2作動
用の塗液排出モータM2を停止する。次にST21におい
て容器昇降ポンプP3作動用の容器昇降モータM3をオン
にし、容器上昇切換弁V2を連通位置に切り換える。こ
のとき、円筒体収容容器22が上昇する。次に図5のS
T22において容器上昇位置センサSN4(図1参照)が
オンしたか否か判断する。ノー(N)の場合はST22を
繰り返し実行する。イエス(Y)の場合は図8Cに示す
ように弾性体パッキン16が円筒部材収容容器22上端
により持ち上げられて、円形孔16aが拡大し、円筒体
Wの表面から弾性体パッキン16が離れる。このとき、
円筒体W表面と弾性体パッキン16との間には隙間が生
じるが、前記ST18〜ST20において塗布容器12内の
塗液が排出されているので塗布容器12内の塗液が溢れ
ることはない。ST22においてイエス(Y)の場合はS
T23に移る。ST23において容器内外連通遮断切換弁V
1(図1参照)を遮断位置に切り換える。そして、円筒
体昇降モータM0を正転させて円筒体Wを上昇させる。
用の塗液排出モータM2を停止する。次にST21におい
て容器昇降ポンプP3作動用の容器昇降モータM3をオン
にし、容器上昇切換弁V2を連通位置に切り換える。こ
のとき、円筒体収容容器22が上昇する。次に図5のS
T22において容器上昇位置センサSN4(図1参照)が
オンしたか否か判断する。ノー(N)の場合はST22を
繰り返し実行する。イエス(Y)の場合は図8Cに示す
ように弾性体パッキン16が円筒部材収容容器22上端
により持ち上げられて、円形孔16aが拡大し、円筒体
Wの表面から弾性体パッキン16が離れる。このとき、
円筒体W表面と弾性体パッキン16との間には隙間が生
じるが、前記ST18〜ST20において塗布容器12内の
塗液が排出されているので塗布容器12内の塗液が溢れ
ることはない。ST22においてイエス(Y)の場合はS
T23に移る。ST23において容器内外連通遮断切換弁V
1(図1参照)を遮断位置に切り換える。そして、円筒
体昇降モータM0を正転させて円筒体Wを上昇させる。
【0045】次にST24において円筒体上昇位置センサ
SN1がオンしたか否か判断する。ノー(N)の場合は
ST24を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合、円筒
体Wは図9の位置(すなわち、前記図1に示す位置)に
上昇している。イエス(Y)の場合は次のST25に移
る。ST25において円筒体昇降モータM0を停止する。
次にST26において塗布容器開閉蓋17を閉じて、塗布
容器12および円筒体収容容器22内部の空間を密閉す
る。次に前記ST1に戻る。
SN1がオンしたか否か判断する。ノー(N)の場合は
ST24を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合、円筒
体Wは図9の位置(すなわち、前記図1に示す位置)に
上昇している。イエス(Y)の場合は次のST25に移
る。ST25において円筒体昇降モータM0を停止する。
次にST26において塗布容器開閉蓋17を閉じて、塗布
容器12および円筒体収容容器22内部の空間を密閉す
る。次に前記ST1に戻る。
【0046】図4において、前記ST1においてノー
(N)の場合はST27に移る。ST27において塗布容器
内塗液排出指令ボタンUIcが押されたか否か判断す
る。ノー(N)の場合は前記ST1に戻る。イエス
(Y)の場合はST28に移る。ST28において塗布容器
内に塗液が有るか否か判断する。ノー(N)の場合はS
T30に移り、イエス(Y)の場合はST29に移る。ST
29において塗液排出ポンプP2作動用の塗液排出モータ
M2を駆動して塗布容器12内の塗液を全部排出する。
ST30において、塗布容器12内の塗液の有無を判別す
る塗液判別フラグFrの記憶値をFr=「0」とする。次
にST1に戻る。
(N)の場合はST27に移る。ST27において塗布容器
内塗液排出指令ボタンUIcが押されたか否か判断す
る。ノー(N)の場合は前記ST1に戻る。イエス
(Y)の場合はST28に移る。ST28において塗布容器
内に塗液が有るか否か判断する。ノー(N)の場合はS
T30に移り、イエス(Y)の場合はST29に移る。ST
29において塗液排出ポンプP2作動用の塗液排出モータ
M2を駆動して塗布容器12内の塗液を全部排出する。
ST30において、塗布容器12内の塗液の有無を判別す
る塗液判別フラグFrの記憶値をFr=「0」とする。次
にST1に戻る。
【0047】(試験例)次に、前記図1〜図9で説明し
た本発明の実施例1の円筒体への塗液塗布装置の効果を
確認するために行った試験例について説明する。 (実施例1の試験例1)30mmφ×340mmのアル
ミニウムパイプである円筒体Wの外周面に、ジルコニウ
ム化合物(商品名:オルガノチックス ZC540、マ
ツモト製薬社製)10部およびシラン化合物(商品名:
A1110、日本ユニカー社製)1部とイソプロパノー
ル40部およびブタノール20部からなる塗液を用い
て、弾性体パッキン16には、厚さ0.5mm、外径1
00mm、内径29mmの軟質ポリエチレンシートを、
また、円筒体収容容器22には、厚さ2mm、外径38
mmの円筒形状のものをそれぞれ使用し、その底部にイ
ソプロパノール40部およびブタノール20部からなる
混合溶剤を入れて、円筒体Wの引き上げ速度250mm
/minで塗布し、150゜Cで10分間加熱乾燥して
膜厚0.1μmの塗布層を形成した。上記塗布を順次連
続して1000回行い、目視により塗膜欠陥を観察し、
その結果を表1に示す。
た本発明の実施例1の円筒体への塗液塗布装置の効果を
確認するために行った試験例について説明する。 (実施例1の試験例1)30mmφ×340mmのアル
ミニウムパイプである円筒体Wの外周面に、ジルコニウ
ム化合物(商品名:オルガノチックス ZC540、マ
ツモト製薬社製)10部およびシラン化合物(商品名:
A1110、日本ユニカー社製)1部とイソプロパノー
ル40部およびブタノール20部からなる塗液を用い
て、弾性体パッキン16には、厚さ0.5mm、外径1
00mm、内径29mmの軟質ポリエチレンシートを、
また、円筒体収容容器22には、厚さ2mm、外径38
mmの円筒形状のものをそれぞれ使用し、その底部にイ
ソプロパノール40部およびブタノール20部からなる
混合溶剤を入れて、円筒体Wの引き上げ速度250mm
/minで塗布し、150゜Cで10分間加熱乾燥して
膜厚0.1μmの塗布層を形成した。上記塗布を順次連
続して1000回行い、目視により塗膜欠陥を観察し、
その結果を表1に示す。
【0048】(実施例1の試験例2)30mmφ×34
0mmのアルミニウムパイプである円筒体Wの外周面
に、X型無金属フタロシアニン結晶1部、ポリビニルブ
チラール(積水化学、エスレック BM−S)1部を、
シクロヘキサノン100部と混合し、ガラスビーズとと
もにサンドミルで1時間分散した塗液を用いて、弾性体
パッキン16および円筒体収容容器22は上記と同様の
ものを使用し、その底部にシクロヘキサノンを入れて、
円筒体Wの引き上げ速度200mm/minで塗布し、
100゜Cで10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの塗
布層を形成した。上記塗布を順次連続して1000回行
い、目視により塗膜欠陥を観察し、その結果を表1に示
す。
0mmのアルミニウムパイプである円筒体Wの外周面
に、X型無金属フタロシアニン結晶1部、ポリビニルブ
チラール(積水化学、エスレック BM−S)1部を、
シクロヘキサノン100部と混合し、ガラスビーズとと
もにサンドミルで1時間分散した塗液を用いて、弾性体
パッキン16および円筒体収容容器22は上記と同様の
ものを使用し、その底部にシクロヘキサノンを入れて、
円筒体Wの引き上げ速度200mm/minで塗布し、
100゜Cで10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの塗
布層を形成した。上記塗布を順次連続して1000回行
い、目視により塗膜欠陥を観察し、その結果を表1に示
す。
【0049】(実施例1の試験例3)30mmφ×34
0mmのアルミニウムパイプである円筒体Wの外周面
に、化学式1に示す構造式のベンジジン化合物2部、化
学式2で示されるポリカーボネート樹脂(粘度平均分子
量39,000)3部をクロロベンゼン20部に溶解さ
せた塗液を用いて、弾性体パッキン16には、厚さ1m
m、外径100mm、内径28mmの軟質ポリエチレン
シートを、また、円筒体収容容器22には、厚さ3m
m、外径38mmの円筒形状のものをそれぞれ使用し、
その底部にクロロベンゼンを入れて、方法を用いて円筒
体Wの引き上げ速度150mm/minで塗布し、11
0゜Cで40分間加熱乾燥して膜厚25μmの塗布層を
形成した。上記塗布を順次連続して1000回行い、目
視により塗膜欠陥を観察し、その結果を表1に示す。
0mmのアルミニウムパイプである円筒体Wの外周面
に、化学式1に示す構造式のベンジジン化合物2部、化
学式2で示されるポリカーボネート樹脂(粘度平均分子
量39,000)3部をクロロベンゼン20部に溶解さ
せた塗液を用いて、弾性体パッキン16には、厚さ1m
m、外径100mm、内径28mmの軟質ポリエチレン
シートを、また、円筒体収容容器22には、厚さ3m
m、外径38mmの円筒形状のものをそれぞれ使用し、
その底部にクロロベンゼンを入れて、方法を用いて円筒
体Wの引き上げ速度150mm/minで塗布し、11
0゜Cで40分間加熱乾燥して膜厚25μmの塗布層を
形成した。上記塗布を順次連続して1000回行い、目
視により塗膜欠陥を観察し、その結果を表1に示す。
【0050】
【化1】
【化2】
【0051】(比較例1〜3)図10、図11は比較例
1〜3で使用した塗布装置の説明図である。図10、図
11において塗布容器01はリング状の底壁02a、円
筒状外周壁02b、円筒状内周壁02cを有する容器外筒
02と、前記円筒状内周壁02cに嵌合する容器内筒0
3を有している。前記円筒状内周壁02cにはOリング
04を収容する溝が形成されている。また、前記容器内
筒03は円筒体Wがスライド移動可能に貫通する円筒体
貫通孔03aを有している。前記容器外筒02および容
器内筒03はエアシリンダ05に上下方向の相対的位置
が調節可能である。前記容器内筒03の上端には円形孔
06aを有する弾性パッキン06が支持されている。
1〜3で使用した塗布装置の説明図である。図10、図
11において塗布容器01はリング状の底壁02a、円
筒状外周壁02b、円筒状内周壁02cを有する容器外筒
02と、前記円筒状内周壁02cに嵌合する容器内筒0
3を有している。前記円筒状内周壁02cにはOリング
04を収容する溝が形成されている。また、前記容器内
筒03は円筒体Wがスライド移動可能に貫通する円筒体
貫通孔03aを有している。前記容器外筒02および容
器内筒03はエアシリンダ05に上下方向の相対的位置
が調節可能である。前記容器内筒03の上端には円形孔
06aを有する弾性パッキン06が支持されている。
【0052】被塗布物である円筒体Wは、前記円筒体貫
通孔03aおよび円形孔06aを貫通しているが、前記弾
性パッキン06の円形孔06aは円筒体W外周面に密着
している。また、円筒体Wはスペーサ07により連結さ
れている。図10Aの状態では塗液は前記円筒状外壁0
3および容器内筒03の外周面の間に保持されている。
この図10Aの状態で前記エアシリンダ05により容器
内筒03に対して容器外筒02を上昇させると、図10
Bに示すように、被塗布物である円筒体Wの外周面に塗
液が接触する。
通孔03aおよび円形孔06aを貫通しているが、前記弾
性パッキン06の円形孔06aは円筒体W外周面に密着
している。また、円筒体Wはスペーサ07により連結さ
れている。図10Aの状態では塗液は前記円筒状外壁0
3および容器内筒03の外周面の間に保持されている。
この図10Aの状態で前記エアシリンダ05により容器
内筒03に対して容器外筒02を上昇させると、図10
Bに示すように、被塗布物である円筒体Wの外周面に塗
液が接触する。
【0053】前記図10Bの状態で前記円筒体Wを引き
上げると図11Aに示すように円筒体W表面に塗液が付
着する。図11Bに示すようにスペーサ07が前記弾性
体パッキン06の円形孔06aを通過する際には、容器
内筒03に対して容器外筒02を下降させて、スペーサ
07には塗液が付着しないように構成されている。比較
例1〜3は、図10、図11に示す塗布装置を用いた以
外は試験例1〜3と同様の上記塗布を順次連続して10
00回行い、目視による塗膜欠陥を観察し、その結果を
表1に示す。
上げると図11Aに示すように円筒体W表面に塗液が付
着する。図11Bに示すようにスペーサ07が前記弾性
体パッキン06の円形孔06aを通過する際には、容器
内筒03に対して容器外筒02を下降させて、スペーサ
07には塗液が付着しないように構成されている。比較
例1〜3は、図10、図11に示す塗布装置を用いた以
外は試験例1〜3と同様の上記塗布を順次連続して10
00回行い、目視による塗膜欠陥を観察し、その結果を
表1に示す。
【0054】(試験例1′〜4′)試験例1〜3におい
て、円筒体収容容器22には塗液と同一組成の溶剤Lを
底部に入れなかった以外は試験例1〜3と同様の上記塗
布を順次連続して1000回行い、目視による塗膜欠陥
を観察し、その結果を表1に示す。
て、円筒体収容容器22には塗液と同一組成の溶剤Lを
底部に入れなかった以外は試験例1〜3と同様の上記塗
布を順次連続して1000回行い、目視による塗膜欠陥
を観察し、その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】(試験例4)30mmφ×340mmのア
ルミニウムパイプである円筒体Wの外周面に、試験例1
〜3と同様の方法を用いて、順次積層して1000本の
電子写真感光体を得た。
ルミニウムパイプである円筒体Wの外周面に、試験例1
〜3と同様の方法を用いて、順次積層して1000本の
電子写真感光体を得た。
【0057】(比較例4)試験例4において、比較例1
〜3の方法を用いた以外は、試験例4と同様にして10
00本の電子写真感光体を得た。
〜3の方法を用いた以外は、試験例4と同様にして10
00本の電子写真感光体を得た。
【0058】(比較例5)試験例4において、試験例
1′〜3′の方法を用いた以外は、試験例4と同様にし
て1000本の電子写真感光体を得た。このようにして
得られた本発明の電子写真感光体、および比較例の電子
写真感光体を富士ゼロックス製LaserPress4
161プリンタに装着し、初期画質を評価した。画質欠
陥の発生状況を表2に示す。
1′〜3′の方法を用いた以外は、試験例4と同様にし
て1000本の電子写真感光体を得た。このようにして
得られた本発明の電子写真感光体、および比較例の電子
写真感光体を富士ゼロックス製LaserPress4
161プリンタに装着し、初期画質を評価した。画質欠
陥の発生状況を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】(実施例2)図12は本発明の円筒面の塗
液塗布装置の実施例2の説明図である。図12において
円筒体収容容器22の底部にヒーターHが組み込まれて
おり、温度センサーSNhにより溶剤温度を検知し、収
容容器内温度制御装置Chにより溶剤温度を所定の範囲
に制御するように構成されている。その他の構成は前記
実施例1と同様である。
液塗布装置の実施例2の説明図である。図12において
円筒体収容容器22の底部にヒーターHが組み込まれて
おり、温度センサーSNhにより溶剤温度を検知し、収
容容器内温度制御装置Chにより溶剤温度を所定の範囲
に制御するように構成されている。その他の構成は前記
実施例1と同様である。
【0061】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)前記実施例1において、被塗布物である円筒体
Wの塗液容器12および円筒体収容容器22内への挿入
時に、円筒体収容容器22側面に形成された連通孔22
aは、容器内外連通遮断切換弁V1を介して大気と連通状
態または遮断状態にする代わりに、塗液の同成分の溶剤
Lの蒸気源と連通状態または遮断状態とすることが可能
である。 (H02)本発明の塗液塗布方法において、前記円筒体収
容容器22内の溶剤Lは省略可能であり、また、前記溶
剤Lの代わりに塗液そのものを前記円筒体収容容器22
内に入れることも可能である。
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)前記実施例1において、被塗布物である円筒体
Wの塗液容器12および円筒体収容容器22内への挿入
時に、円筒体収容容器22側面に形成された連通孔22
aは、容器内外連通遮断切換弁V1を介して大気と連通状
態または遮断状態にする代わりに、塗液の同成分の溶剤
Lの蒸気源と連通状態または遮断状態とすることが可能
である。 (H02)本発明の塗液塗布方法において、前記円筒体収
容容器22内の溶剤Lは省略可能であり、また、前記溶
剤Lの代わりに塗液そのものを前記円筒体収容容器22
内に入れることも可能である。
【0062】
【発明の効果】前述の本発明の円筒面の塗液塗布装置
は、下記の効果を奏することができる。 (E01)従来のスペーサー部材や可動のパッキンホルダ
を使用することなく、円筒体の外周面に、均一、かつ良
好な塗膜を形成することができる。 (E02)スペーサー部材を使用する必要がなくなり、従
ってスペーサー部材に塗布されてしまう塗液の無駄がな
く、またスペーサー部材の洗浄工程および繁雑なスペー
サー部材の搬送、装脱着等のハンドリングが不必要とな
る。 (E03)塗布時以外は塗布容器および円筒体収容容器を
密封することが可能となり、また、塗布容器および円筒
体収容容器内を塗液と同一組成の溶剤蒸気で満たして密
封することも可能である。その場合、従来の垂直型塗布
方法において、塗液中に発生する異物による塗膜の欠陥
がなく、均一、かつ良好な塗膜を形成することができ
る。
は、下記の効果を奏することができる。 (E01)従来のスペーサー部材や可動のパッキンホルダ
を使用することなく、円筒体の外周面に、均一、かつ良
好な塗膜を形成することができる。 (E02)スペーサー部材を使用する必要がなくなり、従
ってスペーサー部材に塗布されてしまう塗液の無駄がな
く、またスペーサー部材の洗浄工程および繁雑なスペー
サー部材の搬送、装脱着等のハンドリングが不必要とな
る。 (E03)塗布時以外は塗布容器および円筒体収容容器を
密封することが可能となり、また、塗布容器および円筒
体収容容器内を塗液と同一組成の溶剤蒸気で満たして密
封することも可能である。その場合、従来の垂直型塗布
方法において、塗液中に発生する異物による塗膜の欠陥
がなく、均一、かつ良好な塗膜を形成することができ
る。
【0063】
【図1】 図1は本発明の実施例1の円筒面の塗液塗布
装置の前立つ説明図である。
装置の前立つ説明図である。
【図2】 図2は前記図1のII−II線断面図である。
【図3】 図3は本発明の円筒面への塗布塗布装置の実
施例1の制御部のブロック線図である。
施例1の制御部のブロック線図である。
【図4】 図4は本発明の実施例1の円筒体への塗液塗
布装置の塗布処理フローの説明図である。
布装置の塗布処理フローの説明図である。
【図5】 図5は前記図4の続きのフローの説明図であ
る。
る。
【図6】 図6は前記図5の続きのフローの説明図であ
る。
る。
【図7】 図7は同実施例1の動作説明図であり、図7
Aは被塗布物体である円筒体への塗液の塗布作業の開始
時の状態の説明図、図7Bは前記図7Aの次の状態を示
す図で円筒体を円筒体収容容器に挿入する途中の状態を
示す図、図7Cは円筒体を円筒体収容容器内の塗布開始
位置に挿入して塗布容器内に塗液を充填した状態を示す
図である。
Aは被塗布物体である円筒体への塗液の塗布作業の開始
時の状態の説明図、図7Bは前記図7Aの次の状態を示
す図で円筒体を円筒体収容容器に挿入する途中の状態を
示す図、図7Cは円筒体を円筒体収容容器内の塗布開始
位置に挿入して塗布容器内に塗液を充填した状態を示す
図である。
【図8】 図8は同実施例1の動作説明図であり、図8
Aは前記図7Cに示す状態の次の状態を示す図で塗液塗
布工程の途中の状態を示す図、図8Bは前記図8Aの次
の状態を示す図で塗布工程を終了して塗布工程終了位置
に停止した状態を示す図、図8Cは塗布工程を終了した
円筒体を引き抜く状態を示す図である。
Aは前記図7Cに示す状態の次の状態を示す図で塗液塗
布工程の途中の状態を示す図、図8Bは前記図8Aの次
の状態を示す図で塗布工程を終了して塗布工程終了位置
に停止した状態を示す図、図8Cは塗布工程を終了した
円筒体を引き抜く状態を示す図である。
【図9】 図9は同実施例1の動作説明図であり、前記
図8Cに示す状態の次の状態を示す図で1本の円筒体へ
の塗液の塗布を終了して最初の位置(図7Aに示す位
置)に戻った状態を示す図である。
図8Cに示す状態の次の状態を示す図で1本の円筒体へ
の塗液の塗布を終了して最初の位置(図7Aに示す位
置)に戻った状態を示す図である。
【図10】 図10は比較例1〜3で使用した塗布装置
の説明図である。
の説明図である。
【図11】 図11は比較例1〜3で使用した塗布装置
の説明図である。
の説明図である。
【図12】 図12は本発明の円筒面の塗液塗布装置の
実施例2の説明図である。
実施例2の説明図である。
【符号の説明】 Ch…収容容器内温度調節装置、I…円形孔内径調節装
置(円筒体収容容器位置調節装置)、L…溶剤、W…円
筒体、12…塗布容器、13…側壁、14…上壁、14
a…円筒体貫通孔、15…底壁、16…弾性体パッキ
ン、16a…円形孔、17…塗布容器開閉蓋、22…円
筒体収容容器、(1〜11+SN1〜SN3+M0)…円筒
体昇降装置、(F1+M1+P1)…塗液供給装置、(F2
+M2+P2)…塗液排出装置、(V1+SL1)…容器内
外連通装置、
置(円筒体収容容器位置調節装置)、L…溶剤、W…円
筒体、12…塗布容器、13…側壁、14…上壁、14
a…円筒体貫通孔、15…底壁、16…弾性体パッキ
ン、16a…円形孔、17…塗布容器開閉蓋、22…円
筒体収容容器、(1〜11+SN1〜SN3+M0)…円筒
体昇降装置、(F1+M1+P1)…塗液供給装置、(F2
+M2+P2)…塗液排出装置、(V1+SL1)…容器内
外連通装置、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 文夫 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 次の要件(A01)〜(A06)を備えた円
筒面の塗液塗布装置、(A01)塗液が塗布される円筒面
を有する円筒体を上下方向に昇降させる円筒体昇降装
置、(A02)中央部に円形孔が形成され且つ前記円形孔
の内径が拡大可能な弾性体パッキンを有する底壁と、前
記円筒体が上下に貫通可能な円筒体貫通孔および前記円
筒体貫通孔を閉塞する塗布容器蓋を有する上壁と、前記
底壁および上壁を液密に接続する側壁とを有する塗布容
器、(A03)前記弾性体パッキンの下方に配置され、前
記弾性体パッキンの円形孔を通って下方に移動する前記
円筒体を収容する円筒体収容容器、(A04)前記弾性体
パッキンの円形孔の内径を前記円筒面に接触しない大き
さの拡大径と前記円筒面に密着する大きさの密着径とに
調節可能な円形孔内径調節装置、(A05)前記塗布容器
内に塗液を供給する塗液供給装置、(A06)前記塗布容
器内の塗液を排出する塗液排出装置。 - 【請求項2】 次の要件(A07)〜(A09)を備えた請
求項1記載の円筒面の塗液塗布装置、(A07)前記弾性
体パッキンの下面に当接可能な円形開口部を上端に有
し、下端に底部壁を有し、前記塗液と同一組成の液体が
前記円筒体と接触しない量だけ底部に保持された前記円
筒体収容容器、(A08)前記円筒体収容容器を上下に移
動調節する円筒体収容容器位置調節装置、(A09)前記
円筒体収容容器を上方に移動させて前記弾性体パッキン
下面を持ち上げることにより前記円形孔の内径を前記拡
大径に調節し、且つ前記円筒体収容容器を下方に移動さ
せて前記弾性体パッキンの弾性により前記円形孔の内径
を前記密着径に調節する前記円筒体収容容器位置調節装
置により構成された前記円形孔内径調節装置、 - 【請求項3】 次の要件(A010)を備えた請求項1ま
たは2記載の円筒面の塗液塗布装置、(A010)前記弾
性体パッキンの円形孔が前記円筒面に密着した状態で前
記円筒体が上昇する際、前記円筒体収容容器の内外を連
通させる容器内外連通装置。 - 【請求項4】 次の要件(A011),(A012)を備えた
請求項1ないし3のいずれか記載の円筒面の塗液塗布装
置、(A011)前記円筒体貫通孔を密封可能に閉塞する
前記塗布容器蓋、(A012)前記円筒体収容容器上端の
円形開口部を常時前記弾性体パッキン下面に当接させる
前記円筒体収容容器位置調節装置、 - 【請求項5】 次の要件(A013)を備えた請求項1な
いし4のいずれか記載の円筒面の塗液塗布装置、(A01
3)前記円筒体収容容器内の温度を所定温度に調節する
収容容器内温度調節装置。 - 【請求項6】 次の要件(B01)〜(B07)を備えた円
筒面への塗液塗布方法、(B01)中央部に円形孔が形成
され且つ前記円形孔の内径が拡大可能な弾性体パッキン
により形成された底壁を有する塗布容器の下方に上端が
前記弾性体パッキン下面に当接する円筒体収容容器を配
置しその円筒体収容容器底部に塗液と同成分の溶剤を充
填し且つ前記円径孔が拡大された状態において、前記塗
布容器中に、塗液が塗布される円筒面を有する円筒体を
上方から挿入し、前記円形孔を貫通した円筒体の下方部
分が前記円筒体収容容器内に挿入された状態で前記円筒
体を停止させる円筒体挿入工程、(B02)前記弾性体パ
ッキンの前記円形孔を縮小させて前記円筒面に密着させ
るパッキン密着工程、(B03)前記円形孔よりも上方の
前記円筒面の一部が塗液に濡れるように前記塗布容器底
壁に塗液の必要量を供給する塗液供給工程、(B04)前
記円筒体を一定速度で上方に引き上げて所定の塗布終了
位置で停止させることにより前記円筒面に塗液を塗布す
る塗液塗布工程、(B05)前記塗布容器内の塗液を排出
して塗液の液面を前記円筒体と前記弾性体パッキンの接
触面以下に低下させる塗液排出工程、(B06)前記弾性
体パッキンを上昇させ、前記円形孔を拡大して前記円筒
面から離れさせる円形孔拡大工程、(B07)前記円形孔
が拡大して前記円筒体から離れた状態で前記円筒体を上
方に引き抜く円筒体引き抜き工程。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35857897A JPH11188296A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 円筒面の塗液塗布装置および塗布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35857897A JPH11188296A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 円筒面の塗液塗布装置および塗布方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11188296A true JPH11188296A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=18460041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35857897A Pending JPH11188296A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 円筒面の塗液塗布装置および塗布方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11188296A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113634406A (zh) * | 2021-10-14 | 2021-11-12 | 启东市龙晟精密机械有限公司 | 一种基于人工智能的机械配件用全方位喷漆防护设备 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35857897A patent/JPH11188296A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113634406A (zh) * | 2021-10-14 | 2021-11-12 | 启东市龙晟精密机械有限公司 | 一种基于人工智能的机械配件用全方位喷漆防护设备 |
CN113634406B (zh) * | 2021-10-14 | 2021-12-17 | 启东市龙晟精密机械有限公司 | 一种基于人工智能的机械配件用全方位喷漆防护设备 |
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