JPH11188231A - 排ガス除害装置及び排ガスの除害方法 - Google Patents

排ガス除害装置及び排ガスの除害方法

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JPH11188231A
JPH11188231A JP9369417A JP36941797A JPH11188231A JP H11188231 A JPH11188231 A JP H11188231A JP 9369417 A JP9369417 A JP 9369417A JP 36941797 A JP36941797 A JP 36941797A JP H11188231 A JPH11188231 A JP H11188231A
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ceramic
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】半導体又は液晶製造におけるデポジット排ガ
ス、クリーニング排ガスを1台で同時に除害可能で、特
に枚葉式CVDに適用することにより設備費用や設置面
積を小さくして製造コストの低減が可能な除害装置を提
供する。 【解決手段】半導体製造排ガス又は液晶製造排ガスを酸
化加熱分解させるための反応筒7を有し、デポジット排
ガスとクリーニング排ガスを該反応筒内の別個の場所に
おいて加熱分解する。反応筒はセラミックで内張り8さ
れ、内部には上部に開口を有するセラミック製の内筒9
が設置されている。反応筒と内筒との間の空間にはセラ
ミック管内に挿填されたヒータ6が配されクリーニング
排ガスを導入するための配管2が接続されている。内筒
内にはデポジット排ガス通路管10が配され、その下部に
は外部空気を含んだデポジット排ガスを導入するための
配管5が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】半導体や液晶の製造工程にお
いてCVDから排出されるデポジット排ガスとクリーニ
ング排ガス、更にはエッチング装置から排出されるエッ
チング排ガスを同時に1台で除害することのできる除害
装置に関するものであり、特に枚葉式CVDからの排ガ
スの除害に適した除害装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造において枚葉式CVDの使用
によりシリコンウエハ高次加工の生産性は向上した。枚
葉式CVDを使用した場合、SiH4等のデポジットガ
スとNF3等のクリーニングガスが時間間隔をもって各
エレメント(チャンバー)から排気される。
【0003】つまり、各処理エレメントは時間差を取り
ながら順次工程を進めるため、ある処理エレメントから
はデポジット排ガスが排出され、別の処理エレメントか
らはクリーニング排ガスが排出される。液晶製造工程に
おいても、同様にデポジットガスとクリーニングガスが
使用される。
【0004】例えばデポジットガスをSiH4,クリー
ニングガスをNF3にしキャリヤガスとしてN2を使用し
た場合、SiH4濃度が0.66〜95.3Vol%の広範囲におい
て爆発組成を形成する。デポジットガスをTEOSにし
た場合も同様にTEOSが0.2%以上で爆発組成となる。
高圧ガス取締法第78条第8号-3においては、かかる爆発
組成を形成する2種類のガス配管は別個にしなければな
らないと規定されている。
【0005】そのため、従来は夫々の排ガスを別系列に
受けて複数の除害装置にて処理するか、又は夫々の排ガ
スをN2ガスで包含し、相互に混合しないようにして除
害装置に送り込んで「カーテン燃焼法」で処理するよう
にしていた。
【0006】いずれの場合も処理効率が悪く、設備費が
かさみ処理費用の上昇の原因となっている。又、複数の
除害装置を使用する場合には装置の設置に要する床面積
が過剰に必要となる不都合が生じた。
【0007】半導体製造排ガスや液晶製造排ガスの除害
手段としては、デポジット排ガス、クリーニング排ガス
共、夫々別個に固体吸着剤による吸着除害、火炎燃焼方
式による熱分解除害、更には電熱加熱方式による酸化加
熱除害等が用いられる。
【0008】その内、吸着方式は除害容量が小さく、吸
着剤の交換に伴うコスト高が問題とされる。又、火炎燃
焼方式の場合も燃料となるH2又はプロパンの使用コス
ト及び安全性が問題となる。
【0009】電熱加熱方式においてもデポジット排ガス
とクリーニング排ガスの別個除害のシステムでは除害装
置が複数台必要となり、設備費用や設備の複雑化に伴う
諸々の問題点を抱えている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、1台でデポジ
ット排ガスとクリーニング排ガスを同時に除害でき、し
かもCDVからの排出から反応筒で処理されるまでは夫
々の排ガスが出合うことがなく爆発の危険性のない安全
な電熱加熱方式の半導体製造又は液晶製造排ガスの除害
方法及び除害装置が求められている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の排ガ
ス除害装置は、半導体製造排ガス又は液晶製造排ガスを
酸化加熱分解させるための反応筒(7)を有し、デポジッ
ト排ガスとクリーニング排ガスを該反応筒内の別個の場
所において加熱分解する除害装置であって、該反応筒
(7)はセラミックで内張り(8)されており、該反応筒(7)
の内部には上部に開口を有するセラミック製の内筒(9)
が設置されており、該反応筒(7),(8)と該内筒(9)との間
の空間にはセラミック管内に挿填されたヒータ(6)が配
されており、前記ヒータ(6)の配された空間にはクリー
ニング排ガスを導入するための配管(2)が接続されてお
り、前記内筒(9)内にはセラミック製又は表面がセラミ
ックコーティングされた材料よりなり上部に開口を有す
るデポジット排ガス通路管(10)が配されており、該デポ
ジット排ガス通路管(10)の下部には外部空気を含んだデ
ポジット排ガスを導入するための配管(5)が接続されて
いることを特徴とする。
【0012】これによれば、デポジット排ガスとクリー
ニング排ガスを1台の除害装置の別の場所において除害
できるので、デポジット排ガスとクリーニング排ガスが
混合すると爆発の危険性のある場合でも夫々のガスを装
置内の別々の場所で同時に加熱分解することができる。
【0013】デポジット排ガスには酸化分解のため外部
空気を混入し、又反応筒に入る以前にCVDの排気に随
伴する粉末,水可溶成分,加水分解成分を除去するた
め、入口スクラバ(3)を通過させる。
【0014】一方、クリーニング排ガスは一般にデポジ
ット排ガスよりも分解温度が高いため、セラミックチュ
ーブに装填したヒータ(6)で加熱された空間に直接導入
して分解せしめる。
【0015】デポジット排ガスはセラミック製の内筒
(9)を介してヒータ(6)より輻射熱を受けて酸化分解す
る。これら両者ガスは熱分解以前に出合うことはないの
で、爆発の危険性はない。
【0016】クリーニング排ガスの熱分解により副生す
るF2,HFの如きフッ素系腐食ガスから装置材料を防
ぐため処理空間を形成する面は全てセラミック材料で覆
われている。
【0017】請求項2の排ガス除害装置は、請求項1の
除害装置において、枚葉式CVDの各処理エレメントに
バルブを介して接続されるデポジット排ガス用配管及び
クリーニング排ガス配管と、各デポジット排ガス用配管
が合流してなるデポジット排ガス用集合配管と、各クリ
ーニング排ガス用配管が合流してなるクリーニング排ガ
ス用集合配管とを有し、前記各集合配管はガスの種類に
応じた別個のガス導入部に接続されていることを特徴と
する。
【0018】これによれば、枚葉式CVDで各処理エレ
メントにおいて時間差をとりながらデポジットとクリー
ニングの工程を反復して進行せしめ、その間各工程の排
ガスが排出され、その排ガスは種類毎にそれぞれの集合
配管に集合させられ、2本の集合配管は請求項1記載の
所定箇所に導入される。両種ガスが同時に除害装置に導
入されても処理前に出合うことないので安全に独立して
処理される。
【0019】請求項3の排ガス除害装置は、請求項2の
除害装置において、クリーニング排ガス用集合配管には
乾式エッチング装置の排ガス用配管が接続されているこ
とを特徴とする。
【0020】これによれば、乾式のエッチング装置から
のエッチング排ガスをCVDのクリーニング排ガスに合
流させて、1台の除害装置でCVDの排ガスとエッチン
グ装置の排ガスを同時に除害処理することができる。
【0021】請求項4記載の排ガス除害装置は、請求項
1,請求項2又は請求項3の除害装置において、板状又
は棒状の掻き落とし片(11a)を反応筒(9)の内壁、又はデ
ポジット排ガス通路管(10)の外壁の少なくともいずれか
に沿って壁面と非接触状態で回転させることにより、デ
ポジット排ガスの酸化加熱分解により生じ壁面表面に付
着する粉体を掻き落とす粉体掻き落とし機構(11)を備え
たことを特徴とする。
【0022】本発明に係る装置はクリーニングガスの分
解によって生じるフッ素系ガスによる材料腐食から保護
するため空間形成面を全てセラミック材料で被覆してい
るが、例えばSiH4を代表とするデポジットガスの酸
化加熱分解においてはSiO2の如き粉体を形成され、
それがセラミック材料の表面に付着し、ガスの通過抵抗
を高めることになる。そこで、この掻き落とし機構によ
り、機械的に粉体を掻き落とし、粉体の付着による通気
抵抗の増加を有効に防止することができる。
【0023】請求後5記載の排ガスの除害方法は、請求
項1,請求項2,請求項3又は請求項4記載の排ガス除
害装置を用いた排ガスの除害方法であって、両者排ガス
が除害処理以前に出合うことがないように、クリーニン
グ排ガスは反応筒と内筒との間のヒータが配された空間
に導いて加熱酸化分解させ、デポジット排ガスは内筒内
の空間に導いてヒータからの輻射熱により加熱酸化分解
させることを特徴とする。
【0024】この除害方法により、上記の請求項1から
請求項4の除害装置を用いて、両排ガスを同時且つ安全
に除害処理することができる。すなわち、両者排ガスは
除害処理以前に出合うことがないので、1台の除害装置
で同時に除害処理を行っても爆発することはない。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の除害装置は枚葉式CVD
の処理エレメントの数に限定されるものではなく、枚葉
式でない場合も本発明を適用することができる。
【0026】本発明の根幹は、(a)高圧ガス取締法に準
拠して異種ガスの混合で爆発の危険性のあるデポジット
排ガスとクリーニング排ガスとが出合わないように別配
管で除害装置に安全に導入して処理することと、(b)ク
リーニング排ガスの分解に伴い発生する腐食性フッ素系
ガスからセラミック材料を被覆して保護することにあ
る。
【0027】図3は枚葉式CVDからの除害装置との配
管の接続を示した概念図である。この場合、処理エレメ
ント数が3ケ(A,B,C)の場合を例示した。Aから
Cの各エレメントにはデポジット排ガスとクリーニング
排ガスの排気配管が各1本づつ接続されている。
【0028】排気配管は夫々ガスの種類毎に合流して集
合配管となり、除害装置の所定の位置に接続されてい
る。したがって、除害装置に接続される配管数はCVD
の処理エレメント数とは無関係にデポジット排ガスの排
気配管とクリーニング排ガスの排気配管との計2本とな
る。
【0029】各エレメントからの排ガスはCVDの作業
工程と連動した電磁バルブの切り替えにより排ガスの種
類に応じて夫々の排気配管に排出される。一般に各処理
エレメントにおいてデポジット→クリーニング、クリー
ニング→デポジットの工程切り替え時に当たっては必ず
2パージとして大量のN2ガスを導入してする工程経路
をガス洗浄する。これによりそれまでの工程で使用して
いた処理エレメントから排出し、次の工程において両者
ガスが混合しないようにするためである。そのときに生
じた洗浄排ガスも除害装置に放出される。
【0030】図1は排ガス除害装置の本体の概要を示し
た図であり、図2はその除害装置の反応筒部の平面断面
図である。デポジット排ガスはデポジット排ガス導入口
(1)より除害装置に導入される。デポジット排ガスはC
VDエレメントで発生した粉体,水溶性成分,加水分解
性成分を随伴するが、これらは入口スクラバ(3)にて洗
浄され、水槽(14)に洗い落とされる。
【0031】この工程において酸化処理に必要な外部空
気が外部空気導入口(4)より導入され、デポジット排ガ
スに混入させる。かかる事前処理をしたデポジット排ガ
スは、排気ファン(13)の吸引力により洗浄後デポジット
排ガス導入配管(5)を通って、セラミックコーティング
されたデポジット排ガス通路管(10)の下部に導かれ、上
方に移動する。
【0032】デポジット排ガス通路管(10)はセラミック
製又はセラミックコーティングされた材料よりなり、上
部に開口部を有している。また、デポジット排ガス通路
管(10)の下部は上部より膨らみを持っており、この場所
を通過する際に熱交換が行われる。この下部の膨らみは
デポジット排ガス通路管(10)の表面積を大きくして伝熱
効率を大きくし、デポジット排ガス通路管(10)内を通過
するデポジット排ガスを効率的に昇温させるために設け
られている。尚、デポジット排ガス通路管(10)をこのよ
うな形状とする場合は、セラミック管よりも厚さ数mmの
金属管にセラミックコーティングする方が製作が容易で
ある。
【0033】電熱ヒータ(6)とデポジット排ガス通路管
(10)とはセラミック製の内筒(9)により隔離されてお
り、分解に必要な熱エネルギーは電熱ヒータ(6)からの
輻射によりデポジット排ガス通路管(10)の上端より溢流
した被処理ガスに供給される。
【0034】酸化加熱分解はこの上端部分を中心と、そ
の位置より下方(デポジット排ガス通路管(10)の外側)
で行われ、その結果酸化分解による粉体(SiH4,T
EOSの場合はSiO2)が生成する。
【0035】一方クリーニングガスはクリーニング排ガ
ス導入口(2)に導入され、電熱ヒータ(6)が配置された全
面セラミック材料で構成された空間に放出される。クリ
ーニングガスがNF3の場合には酸化用外部空気は不要
のためNF3排ガス単独か、又は分解にて発生するフッ
素系ガスの中和用としてNH3の混入をクリーニング排
ガス導入口(2)を通じて行う。
【0036】通常クリーニングガスの方がデポジットガ
スよりも熱分解に高温を要するので、電熱ヒータ(6)に
直接接触する位置、すなわち内筒(9)と反応筒(7)との間
の空間で分解させる。電熱ヒータ(6)はセラミックチュ
ーブ内に装填されており、腐食性のガスから保護されて
いる。
【0037】セラミック製の内筒(9)と反応筒(7)との間
の空間で分解された処理済みのガスは、内筒(9)の上部
を通って内筒(9)内側のデポジット排ガスの処理ゾーン
に導入される。
【0038】両者ガスは合流してデポジット排ガス通路
管(10)の外壁を伝って下方に移動し、デポジット排ガス
通路(10)の内側を通過しているデポジットガスと熱交換
しながら水槽(14)の上面の空間を経由して出口スクラバ
(12)に吸引される。
【0039】ここで分解によって副生した夫々の粉体及
びガス成分が洗浄されるとともに冷却され、排気ファン
(13)を通って大気に放出される。
【0040】本発明の除害装置の除害対象となるデポジ
ット排ガスは、SiH4,Si26,SiH2Cl2,W
6,TEOS,TMOP,TMB等の有機金属化合
物、更にPH3,B26等のドーパント用ガスも含ま
れ、それらがデポジット排ガス単体として、あるいは混
合ガスとして酸化加熱分解しSiO2,P25,B
23,更にはWO3などの酸化物粉体となって除害され
る。
【0041】一方、クリーニング排ガスは、NF3,S
6,C26,CF4等のフッ化化合物の単独又はCVD
内での分解ガスとして排出され、例えばSiF4,F2
COX,N2等が未分解のフッ化化合物と共存して除害装
置に導入される。
【0042】尚、デポジットガスとしてSiH4,TE
OSを代表とした場合、SiH4(又はTEOS)/N
3,又はSF6の組合わせにおいて爆発混合組成を形成
するが、狭義のPFC(Per Fluoro Carbon)であるC2
6,CF4を代表とするPFCは単純熱分解は困難であ
り、O2又は外部空気の存在を必要とし、且つSiH4
代表とするデポジットガスの熱分解温度より遥かに高温
を必要とする。
【0043】例えば、SiH4濃度3,000〜30,000ppmで
風量1000リットル/minの条件下、出口スクラバ(12)通
過ガス中のSiH4濃度を1ppm以下にするには、デポジ
ット排ガス通路(10)の上部空間温度は700℃以下、通常
は500〜700℃で完結するが、NF3の場合は濃度0.5〜3
%、風量200〜600リットル/minにおいて同じ場所での
NF3濃度を3ppm以下にするには電熱ヒータ(6)の表面
温度は700℃以上,好ましくは800〜1000℃を必要とす
る。
【0044】PFCにおいてC26,CF4の夫々の濃
度と風量をNF3と同じ条件においた場合、O2の存在下
で除害率(除害装置通過により減少したPFCの濃度/
入口排ガス中のPFC濃度 ×100)を95%にするために
は電熱ヒータ表面温度をC26の場合は800℃以上、好
ましくは900〜1100℃、CF4の場合は900℃以上、好ま
しくは1000〜1200℃を必要とする。
【0045】デポジット排ガス/PFC混合系では安全
性の問題はないが、熱分解に高温が必要とされるので、
本発明に係る装置構成における電熱ヒータ(6)の配置空
間に直接導入するのが好ましい除害方法である。
【0046】クリーニング排ガスの熱分解はその種類に
より分解の起こり易さは異なるが、いずれにしてもデポ
ジットガスのそれよりは高温を必要とするので、電熱ヒ
ータ温度の設定はクリーニングガスの分解に必要な温度
にすれば、デポジット排ガスはセラミック製内筒(9)の
遮蔽壁を介した輻射熱により十分除害される。
【0047】ところで、デポジット排ガスの酸化分解に
おいてSiO2を主成分とした粉体が生成してセラミッ
ク面に付着,滞積し、排ガスの通気抵抗が高くなり、結
果として除害効率の低下を招く。
【0048】それを避けるためには、特願平9-38318号
に記載されている除害装置のように、セラミック内筒
(9)の内壁、及びデポジット排ガス通路管(10)の外壁の
表面に沿って非接触の状態で回転して表面に付着した粉
体を掻き落とす機構(11)を設けることが効果的である。
【0049】掻き落としにはアルミナ質又はムライト質
の硬質セラミック製短冊板(例えば厚み2〜3mm)より
なる板(11a)又はNi−Co系Fe合金の金属板もしく
は金属棒の表面を更にNiメッキした材料を使用するの
が好ましい。また、この掻き落とし機構(11)は回転によ
り乱流を発生させるので、被処理ガスの撹拌にも寄与す
る。
【0050】本発明において使用するセラミック材料は
反応筒(7)の内張り(8),内筒(9),デポジット排ガス通
路管(10)の表面、電熱ヒータ(6)周囲のチューブのいず
れもアルミナ質,マグネシア系及びムライト質が実用的
であり、アルミナ質の方が耐食性は優れている。洗浄後
デポジット排ガス導入配管(5)や、反応筒(7)の蓋体(15)
の内側も腐食防止の為にセラミックコーティングしてい
る。
【0051】以下、本発明を実施例を用いて説明する。 [実施例1]3つチャンバよりなる枚葉式CVDを使用
し、集合配管に流入するデポジット排ガスとしてSiH
4が250(100%組成)が3リットル/min 、キャリアN2
が200リットル/min(導入ガス中のSiH4濃度1.5
%)の流量で排出されるガスをデポジット排ガス導入口
(1)から放流量10リットル/minの水スクラバ(3)の上
部に導入し、水スクラバ(3)の下部において外部空気を
105リットル/minを加えて反応筒に導入した。
【0052】一方、クリーニングガスはNF3(100%組
成)が2.5リットル/min 、キャリアN2 が250リ
ットル/min(導入ガス中のNF3濃度1%)の排ガスを
集合配管を通じ反応筒の電熱ヒータ(6)が配された空間
に導入した。
【0053】ヒータの表面温度を850℃に設定したと
ころ、デポジット排ガス通路(10)の上端部の空間温度は
650℃であった。
【0054】また、粉体掻き落とし機構として、アルミ
ナ製の厚み2mm 、10×120mmの板(11a)を2枚づつ内筒
の内側とデポジット排ガス通路の外側に懸吊し、それを
20rpmの回転速度で夫々壁面から2mmの間隔を維持させ
つつ回転させた。
【0055】尚、デポジット排ガスとクリーニング排ガ
スとが除害処理前に合流したとすれば、その混合中のS
iH4の濃度は0.67%となり、明らかにNF3との混
合系での爆発組成となる。
【0056】この条件で1時間稼働した後、出口側の水
スクラバ(12)処理後の排ガスの分析を行ったところ、S
iH4は検知されず、NF3はエレメントに独立した排ガ
ス配管を経て除害装置に導入し、爆発の現象なしに安全
にSiH4とNF3の両ガスをTLV(排気基準濃度)以
下の値まで除害することができた。
【0057】1時間の稼働後、電源を切り、ヒータの降
温後に装置を解体して調べたところ、内筒(9)の内壁及
びデポジット排ガス通路(10)の外壁には殆どSiO2
体の滞積は認められなかった。また、セラミック材料の
全てにおいて外観異常は認められなかった。
【0058】[実施例2]枚葉式4チャンバよりなるP
E−CVDを使用し、100%SiH4が1.2リットル/m
in、0.5%PH3(残部N2)が200リットル/min、TEO
Sが1リットル/min、NH3が10リットル/min、希
釈N2が26リットル/minの混合ガス(全量238.2リッ
トル/min)をデポジット排気集合配管を通して除害装
置入口スクラバ(3)上部に導入した。(この場合、Si
4+TEOS合計濃度は0.92%であった。)又、
入口スクラバの下部から外部空気を252リットル/min混
入した。
【0059】一方、クリーニングガスとしてC26ガス
が1リットル/min、O2が3リットル/min、N2キャリ
アガス46リットル/minの計50リットル/min(混合
ガス中のC26濃度は2%)をクリーニングガス導入口
(2)から電熱ヒータ(6)が配された空間に供給した。尚、
この導入に当たり外部空気を更に20リットル/min追
加混入させた。
【0060】電熱ヒータの表面温度を1100℃にしたとこ
ろ、デポジットガス分解に供する場所の空間温度は850
℃に達した。粉体掻き落とし機構は実施例1と同じ条件
に設定した。
【0061】上記条件で1時間稼働後、大気放出ガスの
組成分析を行ったところ、SiH4,PH3は検知され
ず、TEOSは1ppm、C26は100ppmであった。この
場合のC26の除害率は99%であった。また、処理工
程中において爆発を含む異常現象は全く生じなかった。
【0062】上記のように、本発明の除害装置及び除害
方法は同時にデポジット排ガスとクリーニング排ガスと
を排出する枚葉式CVD等に適用するのに適している
が、チャンバーが1室のCDV複数台を1台の除害装置
に接続して用いることもできる。
【0063】また、CDVとは別に乾式のエッチング装
置を稼働させている場合は、エッチング装置の排ガス用
配管をクリーニング排ガス用の配管又は集合配管に接続
することにより、エッチング排ガスをCDVのクリーニ
ング排ガスに合流させて処理させるとよい。このように
すれば、CDVとエッチング装置からの排ガスを1台の
除害装置で同時に除害処理することができ、更に設備の
簡易化,小型化を図ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように本発明により、半導体
製造におけるデポジット排ガス、クリーニング排ガスを
1台の除害装置で除害することができ、特に枚葉式CV
Dに適用することにより除害装置の設備費用や設置面積
を小さくすることができるので、製造コストを低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】枚葉式CVDと除害装置との配管の接続を示し
た概念図。
【図2】除害装置の構成の概要を示した図。
【図3】除害装置の反応筒部の平面断面図。
【符号の説明】
(1) デポジット排ガス導入口 (2) クリーニング排ガス導入口 (3) 入口スクラバ (4) 外部空気導入口 (5) 洗浄後デポジット排ガス導入配管 (6) 電熱ヒータ(セラミックチューブ内に装填) (7) 反応筒 (8) セラミック内張り (9) セラミック製内筒 (10) セラミックコーティングされたデポジット排ガ
ス通路管 (11) 粉体掻き落とし機構 (11a) 掻き落とし片 (12) 出口スクラバ (13) 排気ファン (14) 水槽 (15) 蓋体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体製造排ガス又は液晶製造排ガスを
    酸化加熱分解させるための反応筒を有し、デポジット排
    ガスとクリーニング排ガスを該反応筒内の別個の場所に
    おいて加熱分解する排ガス除害装置であって、 該反応筒はセラミックで内張りされており、該反応筒の
    内部には上部に開口を有するセラミック製の内筒が設置
    されており、 該反応筒と該内筒との間の空間にはセラミック管内に挿
    填されたヒータが配されており、前記ヒータの配された
    空間にはクリーニング排ガスを導入するための配管が接
    続されており、 前記内筒内にはセラミック製又は表面がセラミックコー
    ティングされた材料よりなり上部に開口を有するデポジ
    ット排ガス通路管が配されており、該デポジット排ガス
    通路管の下部には外部空気を含んだデポジット排ガスを
    導入するための配管が接続されていることを特徴とする
    排ガス除害装置。
  2. 【請求項2】 枚葉式CVDの各処理エレメントにバル
    ブを介して接続されるデポジット排ガス用配管及びクリ
    ーニング排ガス配管と、各デポジット排ガス用配管が合
    流してなるデポジット排ガス用集合配管と、各クリーニ
    ング排ガス用配管が合流してなるクリーニング排ガス用
    集合配管とを有し、前記各集合配管はガスの種類に応じ
    た別個のガス導入部に接続されていることを特徴とする
    請求項1記載の排ガス除害装置。
  3. 【請求項3】 クリーニング排ガス用集合配管には乾式
    エッチング装置の排ガス用配管が接続されていることを
    特徴とする請求項2記載の排ガス除害装置。
  4. 【請求項4】 板状又は棒状の掻き落とし片を反応筒の
    内壁、又はデポジット排ガス通路管の外壁の少なくとも
    いずれかに沿って壁面と非接触状態で回転させることに
    より、デポジット排ガスの酸化加熱分解により生じ壁面
    表面に付着する粉体を掻き落とす粉体掻き落とし機構を
    備えたことを特徴とする請求項1,請求項2又は請求項
    3記載の排ガス除害装置。 【請求後5】 請求項1,請求項2,請求高3又は請求
    項4記載の排ガス除害装置を用いた排ガスの除害方法で
    あって、デポジット排ガスとクリーニング排ガスが除害
    処理以前に出合うことがないように、クリーニング排ガ
    スは反応筒と内筒との間のヒータが配された空間に導い
    て加熱酸化分解させ、デポジット排ガスは内筒内の空間
    に導いてヒータからの輻射熱により加熱酸化分解させる
    ことを特徴とする排ガスの除害方法。
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