JPH11188068A - ベルト巻取ロック構造及びそのベルト巻取ロック構造を備えた自立歩行支援機 - Google Patents

ベルト巻取ロック構造及びそのベルト巻取ロック構造を備えた自立歩行支援機

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JPH11188068A
JPH11188068A JP9358035A JP35803597A JPH11188068A JP H11188068 A JPH11188068 A JP H11188068A JP 9358035 A JP9358035 A JP 9358035A JP 35803597 A JP35803597 A JP 35803597A JP H11188068 A JPH11188068 A JP H11188068A
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JP
Japan
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belt
shaft
clamp member
user
winding
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Pending
Application number
JP9358035A
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English (en)
Inventor
Yashio Suzuki
弥志雄 鈴木
Kazuo Shimoyamada
和郎 下山田
Aritaka Kuboi
有孝 久保井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成のベルト巻取ロック構造を提供
し、このベルト巻取ロック構造を自立歩行支援機に適用
し、比較的歩行能力が残存している使用者が介護者なし
で容易かつ安全に起立、着座動作をすることを可能にす
る。 【解決手段】 筐体の側板に挿着された巻取ドラム3
と、巻取ドラムに嵌合され、ゼンマイバネを内蔵するゼ
ンマイバネ箱と、ゼンマイバネ箱を軸支するゼンマイバ
ネ蓋と、側板で軸支された第1シャフト7と、両端のピ
ン部材8と、巻取ドラムと第1シャフトの間のベルトガ
イド9と、側板に軸支された第1クランプ部材10と、
この第1クランプ部材と対向する第2クランプ部材11
と、ピン部材に挿着されたばね部材12と、第1クラン
プ部材と第1シャフトの間の第2シャフト13と、巻取
ドラムに一端が固定されたベルト14と、第2シャフト
を中心に回動可能で、第1クランプ部材と第1シャフト
に当接するリンク板15とから構成することにより、電
気的手段を使用しないロック機構とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、下肢機
能に障害を持つ人のために歩行、起立、着座動作を支援
する自立歩行支援機に取付けて好適なベルト巻取ロック
構造、及びそのベルト巻取ロック構造を備えた自立歩行
支援機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下肢機能に障害を持つ人の起立、
着座動作を支援するための装置として、以下のようなも
のが知られている。
【0003】(1)特公平3−34736号公報に示さ
れるように、天井にレールを設けて、レールを移動する
リフト装置と、身体全体を保持する吊り部材からなり、
障害者を吊り上げ、レールに沿って移動する構造とした
介助吊具。
【0004】(2)特開平7−236663号公報に示
されるように、4本の紐の先端に取り付けたリングベル
トをリフト上部の吊具に掛けて、使用者を吊る構造とし
た介護用スリング(介護用吊具)。
【0005】(3)特開平4−303446号公報に示
されるように、四肢の不自由な人でも使用できるように
胸パッドと膝パッドが使用者と接触し、それらの装着さ
れた吊り上げアームを支点廻りに回転させて起立を補助
するようにした移乗介助機。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術(1)の装置
は、レールを天井に設置するため多額の設備費がかか
り、さらに移動する範囲が限定されるといった問題があ
った。
【0007】また、従来技術(2)の装置は、使用者の
上体全体と大腿の一部まで布に包まれるので、安全に移
動できるが、反面、使用者が荷物のように扱われ、介護
者が吊具を上昇させると使用者の足が完全に浮き、自力
による歩行はできないといった問題があった。
【0008】上記(1)及び(2)いずれの従来例にお
いても、介護者の存在が不可欠であって、比較的障害の
軽度な使用者が装置に支えられながら自力で歩いて自立
感を高めるような動作を実現できるものではなかった。
【0009】一方、従来技術(3)の装置は、四肢の不
自由な人に外力を与えて、強制的に起立動作を実現しよ
うとしたものであるが、膝や腰で使用者の体重を支える
構造であるため、膝に当たる負担が大きく、使用者が苦
痛を感じるという問題があった。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、ベルト巻取ロック
構造の簡単な構成を提供するとともに、比較的歩行能力
が残存して、起立、着座動作が困難な状態にある障害者
や高齢者が、自立歩行支援機と体幹支持具を使用して、
介護者なしで使用者が一人で容易かつ安全に起立、着座
動作をすることを可能とした自立歩行支援機を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載のベルト巻取ロック構造は、両端の側
板と底板とからなる筐体の側板に回動可能に装着された
巻取ドラムと、内部にゼンマイバネを内蔵し、巻取ドラ
ムの他端に嵌合し、巻取ドラムと一体で回動可能なゼン
マイバネ箱と、ゼンマイバネ箱の一端を回動可能に軸支
し、側板に固定されたゼンマイバネ蓋と、側板の他端部
で軸支された第1シャフトと、第1シャフトの両端に設
けられ、第1シャフトに直交するピン部材と、巻取ドラ
ムと第1シャフトの間に固定され、巻取ドラムから第1
シャフト方向にガイド穴を設けたベルトガイドと、側板
に軸支され、ベルトガイド内部に配置された第1クラン
プ部材と、第1クランプ部材と対向し、所定間隙をもっ
てベルトガイドの内部に配置された第2クランプ部材
と、ピン部材に挿着され、第1シャフトを上方向に付勢
するばね部材と、側板に軸支され、第1クランプ部材と
第1シャフトの間に配置された第2シャフトと、巻取ド
ラムに一端が固定され、ベルトガイドのガイド穴に挿通
され、第1クランプ部材と第2クランプ部材の間を通っ
て第1シャフトに導かれるベルトと、第2シャフトを中
心に回動可能で、両端がそれぞれ第1クランプ部材と第
1シャフトに当接され、ベルトへの所定値以上の荷重負
担による第1シャフトの下方向への動作に伴って、第1
クランプ部材との当接部が第1クランプ部材を上方向に
押し上げて第1クランプ部材と第2クランプ部材の間隙
を狭くさせるか、または密着させるリンク板とから構成
されていることを特徴とする。
【0012】ここで、ベルト巻取ロック構造は、適宜間
隔をおいて配置された側板と、側板底部に固定された底
板により筐体状に構成される。側板と底板は、一体化す
るようにしても良い。
【0013】巻取ドラムは、ベルトを引き出し、巻き取
りしやすいように円形が好ましい。巻取ドラムの一端
は、どちらかの側板に回動可能に挿着され、他端側は、
ゼンマイバネ等の部材が設けられる。ゼンマイバネ箱
は、巻取ドラムの他端に嵌合する形状とし、巻取ドラム
と一体で回動可能とする。また、ゼンマイバネは、ゼン
マイバネ箱に内蔵され、ゼンマイバネの一端は、ゼンマ
イバネ箱に嵌め込み、または、捩子止め等により固定さ
れる。尚、ゼンマイバネの巻き方向は、ベルトの引き出
し方向に一致させる必要がある。ゼンマイバネ蓋は、ゼ
ンマイバネ箱の一端を回動可能に軸支し、ゼンマイバネ
蓋中央部に設けた突起部にゼンマイバネの巻心が取り付
けられ、側板に固定される。ゼンマイバネの巻心の取り
付けは、ゼンマイバネ蓋の凸起部にスリットを設け、そ
のスリットにゼンマイバネの巻心を嵌め込んでいる。
尚、ゼンマイバネの巻心は、ねじ止め等により固定する
ようにしても良い。
【0014】第1シャフトは、側板の他端部で上下動可
能で、回転しないように軸支される。
【0015】ピン部材は、第1シャフト両端の下面側に
おける第1シャフトの軸に直交する方向に設けられ、ピ
ン部材の径よりもやや小径とした穴に打ち込む圧入等の
方法により取付けられる。ベルトガイドは、巻取ドラム
と第1シャフトの間に固定され、両端に折り曲げ部を有
し、折り曲げ部にベルトを通すためのガイド孔を設け
る。第1クランプ部材は、側板に上下動可能で、回転し
ないように軸支されたシャフト部と、ベルトガイドに内
蔵されるクランプ部で構成される。クランプ部の上面
は、平板でも良いが、凹凸形又は波形の形状とするのが
望ましい。第2クランプ部材は、ベルトガイドの内部で
第1クランプ部材と所定間隔をもって、第1クランプ部
材と対向するように配置される。第2クランプ部材の第
1クランプ部材との対向面は、平板でも良いが、第1ク
ランプ部材のクランプ部が、凹凸形又は波形である場合
は、山と谷が一致するような凹凸形又は波形の形状であ
ることが望ましい。
【0016】ばね部材は、ピン部材に挿着され、第1シ
ャフトを上方向に付勢するように取り付けられる。第2
シャフトは、第1クランプ部材と第1シャフトの間に配
置され、両端を側板に軸支される。ベルトは、巻取ドラ
ムに一端が固定され、ベルトガイドのガイド穴に挿通さ
れ、第1クランプ部材と第2クランプ部材の間を通っ
て、第1シャフトに導かれる。ベルトと巻取ドラムの固
定は、ねじ止めや、巻取ドラムに設けた溝に挿入した
後、ベルトを折り返し、溝幅よりも大きい厚みにして引
っ掛ける方式としても良い。
【0017】リンク板は、第2シャフトを中心に回動可
能で、両端がそれぞれ第1クランプ部材と第1シャフト
に当接する。この際、第1クランプ部材と第1シャフト
の当接面は、円形であるとリンク板の動きが滑らかにな
る。リンク板の回転中心は、第1シャフト側に偏心さ
せ、更に第1クランプ部材側に折り曲げ等を設けて、回
転中心から第1クランプ部材側のモーメントを大きくす
ることが好ましい。
【0018】このような構成において、ベルトを引き出
すと、巻取ドラムとゼンマイバネ箱が一体で回転し、ゼ
ンマイバネは、巻き方向に巻き締められる。ベルトを引
き出す力を解除すると、ゼンマイバネの復元力がゼンマ
イバネ箱を通じて巻取ドラムに伝わりベルトが巻き取ら
れる。
【0019】また、ベルト端部に所定値以上の荷重が負
荷されると、第1シャフトがばね部材に反して下方向に
動作し、リンク板が第2シャフトを中心に回転し、第1
クランプ部材が押し上げられる。そして、第1クランプ
部材と第2クランプ部材の間隙が狭くなり、ベルトが挾
み込まれ、ロックされるのである。
【0020】ベルトへの荷重負荷を解除すると、ばね部
材の付勢力によって、第1シャフトが上方向に動作し、
リンク板が第1クランプ部材側と第1シャフト側のモー
メントの差によって、第1クランプ部材側が下方向へ回
転し、第1クランプ部材が自重で落下し、ベルトのロッ
クが解除されるのである。
【0021】上記手段により、電気的手段を用いない機
械的手段のみで構成された簡単なベルト巻取ロック構造
を提供することができる。
【0022】また、請求項3記載の発明は、複数の車輪
からなる移動機構と、昇降部材の昇降動作により、使用
者の身体を起立位置から着座位置、または着座位置から
起立位置まで上下動させる昇降機構と、昇降部材の上端
に設け、使用者側に略コの字形に開口し、使用者の上肢
を支える上肢支持部を備えた自立歩行支援機の前記上部
支持部の端部に上述したベルト巻取ロック構造とした構
成とした装置を内蔵したことを特徴とする。
【0023】更に、請求項4記載の発明は、上述した自
立歩行支援機に使用者の体幹を支える体幹支持具を付設
し、体幹支持具の少なくとも2箇所がベルト巻取ロック
構造に接続されることを特徴とする。
【0024】上記構成により、ベルト巻取ロック構造を
自立歩行支援機に適用することで介護者の身体的、時間
的負担を軽減させ、かつ使用者に自立感を与えることが
できる自立歩行支援機を提供することができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】以下、本発明に係るベ
ルト巻取ロック構造の一実施形態について、添付図面に
基づき詳細に説明する。
【0026】図1は本発明に係るベルト巻取ロック構造
を示す分解斜視図、図2は図1に示したベルト巻取ロッ
ク構造を示す組立断面図、図3は図1に示した同ベルト
巻取ロック構造における巻取機構を示す断面図、図4は
図1に示したベルト巻取ロック構造におけるゼンマイバ
ネ取付部を示す断面図、図5は図1に示したベルト巻取
ロック構造における第1シャフト部を示す断面図、図6
は図1に示したベルト巻取ロック構造におけるベルトの
ロック状態を示す組立断面図である。
【0027】図2において、ベルト巻取ロック構造Aは
適宜間隔をおいて配置された左右の側板1a,1bとか
らなる側板1と、側板1の底部に固定された底板2によ
り筐体として構成される。側板1と底板2は、一体化さ
れていても良い。また、巻取機構Bは、巻取ドラム3
と、ゼンマイバネ5と、ゼンマイバネ箱4と、ゼンマイ
バネ蓋6と、側板1で構成される。巻取ドラム3の一端
は、一方の側板1aに回動可能に挿着されている。巻取
ドラム3のもう一端は、ゼンマイバネ箱4が嵌合して、
巻取ドラム3とゼンマイバネ箱4は、一体で回動する。
ゼンマイバネ箱4の他端は、ゼンマイバネ蓋6に回動可
能に軸支され、ゼンマイバネ蓋6は、もう一方の側板1
bに固定される。従って、巻取ドラム3とゼンマイバネ
箱4は一体で、側板1aとゼンマイバネ蓋6で決定され
る軸の回りに回転する。
【0028】ゼンマイバネ5は、その巻心5aがゼンマ
イバネ蓋6に設けた突起部6aのスリットに取り付けら
れ、ゼンマイバネ5のもう一端は、巻方向と逆方向に、
小円弧形に折り返されて、ゼンマイバネ箱4の内径部に
設けた円弧溝4aに嵌合されている。
【0029】巻取ドラム3は、その直径方向に貫通した
溝3aが設けられ、その溝幅は、一端がベルト14の2
倍の厚みよりも広く、他端はベルト14の厚みよりもや
や広くなっている。ベルト14は、巻取ドラム3の厚み
よりもやや広い側から溝3aに挿入され、溝3a内部で
折り返され、縫製により折り返し状態を保持している。
従って、ベルト14が引き出された場合、折り返しによ
るベルト14の厚みが、巻取ドラム3の溝幅よりも大き
いため、抜け落ちることがない構成となっている。
【0030】ベルト14は、巻取ドラム3の外周に沿っ
て巻き取られていて、ベルト14の引き出しは、ベルト
14の引っ張りにより巻取ドラム3が一方向に回転する
ことで行なわれ、巻き取りは、逆方向に回転することに
よって行なわれる。ゼンマイバネ5は、その巻方向が、
ベルト14引き出し方向と同一方向となるようにゼンマ
イバネ箱4とゼンマイバネ蓋6に取り付けられ、ベルト
14の引き出しによって、巻取ドラム3と共にゼンマイ
バネ箱4が回転すると、ゼンマイバネ5は巻方向に巻き
締められていく。ベルト14の引き出しが解除される
と、ゼンマイバネ5が基の形状に復元しようとする。こ
の復元力によって、ゼンマイバネ箱4、巻取ドラム3が
逆方向に回転し、ベルト14が巻き取られる。
【0031】ロック機構Cは、側板1と、第1シャフト
7と、ピン部材8と、ベルトガイド9と、第1クランプ
部材10と、第2クランプ部材11と、ばね部材12
と、第2シャフト13と、リンク板15により構成され
る。
【0032】第1シャフト7は、側板1の巻取ドラム3
に対して他端側に設けられ、両端が長丸形で、側板1に
設けた長丸穴に軸支される。側板1の長丸穴は、第1シ
ャフト7両端の長丸形よりも上下方向に長い寸法に穿設
した形状とすることで、第1シャフト7は上下動可能と
なる。また、第1シャフト7の両端にはピン部材8が第
1シャフト7の軸と直交する方向に設けられ、このピン
部材8の先端は側板1底部の底板2に設けた穴2aに圧
入して挿入されている。
【0033】更に、ピン部材8には、ばね部材12が挿
着され、ばね部材12が第1シャフト7と底板2の間に
配置されることにより、第1シャフト7を上方向に付勢
する。従って、第1シャフト7に荷重が加わったり、荷
重がばね部材12の付勢力を越えることにより、第1シ
ャフト7は下方向に動作し、荷重を取り去ると、ばね部
材12の復元力により上方向に動作する。
【0034】ベルトガイド9は、巻取ドラム3と第1シ
ャフト7の間に配置され、側板1に固定される。また、
巻取ドラム3から第1シャフト7の方向に、相対向する
長方形のガイド穴9a、9bが設けられている。
【0035】第1クランプ部材10は、シャフト部10
aとクランプ部10bにより構成される。シャフト部1
0aは、両端が長丸形で、側板1に設けた長丸穴に軸支
される。側板1の長丸穴は、シャフト部10aの両端の
長丸形よりも長い形状とすることで、第1クランプ部材
10は上下動可能になる。クランプ部10bの上面は、
波形を有し、更にベルトガイド9の折曲げ部の内側に内
蔵される。
【0036】第2クランプ部材11は、第1クランプ部
材10と対向するようにベルトガイド9の内側に内蔵さ
れる。第2クランプ部材11の第1クランプ部材10と
の対向面は、波形を有し、本実施形態では、第1クラン
プ部材10の山と第2クランプ部材11の谷、第1クラ
ンプ部材10の谷と第2クランプ部材11の山が一致す
るように構成されている。
【0037】第2シャフト13は、第1シャフト7と第
1クランプ部材10の間に位置し、両端を側板1によっ
て軸支されている。リンク板15は、第2シャフト13
を回転中心として回動可能とし、両端がそれぞれ第1シ
ャフト7下面と第1クランプ部材10下面に当接してい
る。また回転中心は、第1シャフト7側に偏心させ、更
にリンク板15の第1クランプ部材10側の先端に折り
曲げ15aをを設け、回転中心から第1クランプ部材1
0側のモーメントが大きくなるようにしている。
【0038】ベルト14は、巻取ドラム3からベルトガ
イド9のガイド穴9a、9bを挿通させ、第1シャフト
7上面側から底板2の第1シャフト7側に設けたガイド
穴2bを通している。ベルト14に所定値以上の荷重が
負荷されると、ばね部材12が圧縮され、第1シャフト
7が下方向へ動作する。第1シャフト7の下方向への動
作に伴なって、リンク板15が回転し、第1クランプ部
材10側が上方向へ動作し、第1クランプ部材10と第
2クランプ部材11の間隙が狭くなり、この間隙を通る
ベルト14を圧縮してロックするのである。
【0039】ベルト14への荷重が除去されると、ばね
部材12の復元力によって第1シャフト7が上方向へ動
作する。第1シャフト7の上方向への動作に伴なってリ
ンク板15が回転中心の偏心と折り曲げによるモーメン
ト差によって回転し、第1シャフト7の下面に当接して
回転が止まる。第1クランプ部材10は、第1クランプ
部材10下面がリンク板15に当接するまで、自重で落
下する。これにより、第1クランプ部材10と第2クラ
ンプ部材11の間隙が広がり、ベルト14のロックが解
除され、前記巻取機構Bが働き、ベルト4が巻き取られ
るのである。
【0040】次に、本発明を適用する自立歩行支援機の
構造を示す。図7は自立歩行支援機の側面図、図8は図
7に示した自立歩行支援機の平面図、図9は図7に示し
た自立歩行支援機の部分断面図、図10は図7に示した
自立歩行支援機の起立動作を示す説明図である。
【0041】自立歩行支援機は、前輪16と後輪17の
キャスターと中間固定輪18からなる移動機構Dと、中
間固定輪18から、斜め前方に傾斜する方向に立設した
フレーム19と、フレーム19に抜き差し自在に設けら
れた昇降部材20と、昇降部材20を上下動させるため
の昇降機構Eにより構成され、昇降機構Eは、フレーム
19上端部の左右フレーム19a、19bを結ぶセンタ
ーフレーム21に内蔵されている。
【0042】昇降機構Eの構成は、駆動源としてモータ
22を用い、歯車等の伝動部23を介して昇降部材20
の直線的上下運動に変換されており、更に図示しない
が、充電可能な電源装置等もセンターフレーム21内に
内蔵している。
【0043】また、昇降部材20の上端部には、使用者
側にコの字形に開口した使用者の上肢を支えるための上
部支持部24が設けられ、上部支持部24にはハンドル
25と操作レバー26が設けられている。更に、上部支
持部24のコの字形の先端部には、ベルト巻取ロック構
造が内蔵されており、本実施形態では、同構造のベルト
14先端に締結具27を有し、締結具27が上肢支持部
24の外側に突出している。
【0044】体幹支持具28は、中央部が使用者の臀部
を支えるために幅広となっていて、左右両端に被締結具
29が設けられている。被締結具29は、ベルト巻取ロ
ック構造Aのベルト14端部の締結具27と一対で接続
されるのである。
【0045】次に、上記自立歩行支援機を用いた一連の
動作手順を図10により説明する。まず、自立歩行支援
機を使用者が着座している位置の近くの適切な位置に待
機させ、更に臀部の下に体幹支持具28を滑らせる等の
動作により敷く。そして、自立歩行支援機の上部支持部
24端部から締結具27を引き出し、体幹支持具28の
被締結具29と接続する。この際、締結具27側には、
巻取機構Bによる巻取作用が働き、上肢支持部24から
体幹支持具28までの余分な弛みを除去することができ
る。
【0046】使用者が起立動作を行なう場合、上肢支持
部24の操作レバー26を操作するとモータ22が回転
し、伝動部23が駆動し、昇降部材20と共に上部支持
部24が上昇する。上部支持部24の上昇動作によっ
て、体幹支持具28に体重が加わる。すなわち、ベルト
14を介してロック機構Cに体重が加わることによっ
て、ベルト14がロックされるのである。従って、上部
支持部24の上昇に連動して、使用者の臀部も持ち上げ
られ、起立位置まで上昇する。尚、上部支持部24の上
昇停止の操作は、使用者が操作レバー26を操作すれば
良い。使用者が起立すると、体幹支持具28への体重負
荷が消失し、体幹支持具28が臀部に当たるまでベルト
14が巻き取られ、体幹支持具28が臀部にフィットす
る状態を保持することができる。
【0047】歩行動作は、上部支持部24またはハンド
ル25に使用者がつかまって、移動機構Dを利用し、自
らの意志で自由に動き回るものである。着座動作を行な
う場合、まず、使用者は体幹支持具28に体重を預け
る。この体重負荷によってベルト14はロックされる。
次に、上部支持部24の操作レバー26を操作すると、
モータ22が回転し、伝動部23が駆動し、昇降部材2
0と共に上部支持部24が下降し、着座位置で使用者を
停止させる。着座位置で使用者は、締結具27と被締結
具29の接続を解放し、体幹支持具28を臀部から外
す。この際、締結具27の解放によって、体重負荷が消
失するため、締結具27は上部支持部24の端部まで巻
き取られる。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係るベルト
巻取ロック構造によれば、ベルトの引き出し、巻き取り
操作が簡単になり、更に電気的手段を用いずにロック機
構を付加することができる。
【0049】また、同ベルト巻取ロック構造を備えた自
立歩行支援機においても、使用者自らの意志で体幹支持
具の着脱が可能となり、更に体幹支持具の有効長さ調節
は、巻取機構に委ねることで着脱の簡便性が高まるとと
もに、自らの体重によってロックされるため、安全に、
安心感をもって起立動作、着座動作を行なうことができ
る。
【0050】従って、従来技術のような使用者の身体全
体を吊り下げたり、胸や膝を圧迫したりするわけではな
いので、下肢の障害程度が比較的軽度な使用者は、介護
者の助けを借りずに、自らの足の残存能力を有効に使っ
て、一人で自由に歩行することができる。このため、介
護者の身体的、時間的負担を軽減させ、かつ使用者に自
立感を与えることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルト巻取ロック構造の一実施形
態を示す分解斜視図。
【図2】同ベルト巻取ロック構造を示す組立断面図。
【図3】同ベルト巻取ロック構造における巻取機構を示
す断面図。
【図4】同ベルト巻取ロック構造におけるゼンマイ取付
部を示す断面図。
【図5】同ベルト巻取ロック構造における第1シャフト
部分を示す断面図。
【図6】同ベルト巻取ロック構造におけるベルトのロッ
ク状態を示す断面図。
【図7】本発明に係るベルト巻取ロック構造を適用する
自立歩行支援機を示す側面図。
【図8】同自立歩行支援機を示す平面図。
【図9】同自立歩行支援機を示す一部切欠側面図。
【図10】同自立歩行支援機における起立動作を示す説
明図。
【符号の説明】
1 側板 2 底板 3 巻取ドラム 4 ゼンマイバネ箱 5 ゼンマイバネ 6 ゼンマイバネ蓋 7 第1シャフト 8 ピン部材 9 ベルトガイド 10 第1クランプ部材 11 第2クランプ部材 12 ばね部材 13 第2シャフト 14 ベルト 15 リンク板 16 前輪 17 後輪 18 中間固定輪 19 フレーム 20 昇降部材 21 センターフレーム 22 モータ 23 伝動部 24 上部支持部 25 ハンドル 26 操作レバー 27 締結具 28 体幹支持具 29 被締結具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端の側板と底板とからなる筐体の側板
    に回動可能に装着された巻取ドラムと、内部にゼンマイ
    バネを内蔵し、巻取ドラムの他端に嵌合し、巻取ドラム
    と一体で回動可能なゼンマイバネ箱と、ゼンマイバネ箱
    の一端を回動可能に軸支し、側板に固定されたゼンマイ
    バネ蓋と、側板の他端部で軸支された第1シャフトと、
    第1シャフトの両端に設けられ、第1シャフトに直交す
    るピン部材と、巻取ドラムと第1シャフトの間に固定さ
    れ、巻取ドラムから第1シャフト方向にガイド穴を設け
    たベルトガイドと、側板に軸支され、ベルトガイド内部
    に配置された第1クランプ部材と、第1クランプ部材と
    対向し、所定間隙をもってベルトガイドの内部に配置さ
    れた第2クランプ部材と、ピン部材に挿着され、第1シ
    ャフトを上方向に付勢するばね部材と、側板に軸支さ
    れ、第1クランプ部材と第1シャフトの間に配置された
    第2シャフトと、巻取ドラムに一端が固定され、ベルト
    ガイドのガイド穴に挿通され、第1クランプ部材と第2
    クランプ部材の間を通って第1シャフトに導かれるベル
    トと、 第2シャフトを中心に回動可能で、両端がそれぞれ第1
    クランプ部材と第1シャフトに当接し、ベルトへの所定
    値以上の荷重負担による第1シャフトの下方向への動作
    に伴って、第1クランプ部材との当接部が第1クランプ
    部材を上方向に押し上げて第1クランプ部材と第2クラ
    ンプ部材の間隙を狭くさせるか、または密着させるリン
    ク板とから構成されていることを特徴とするベルト巻取
    ロック構造。
  2. 【請求項2】 第1クランプ部材と第2クランプ部材の
    対向面がそれぞれ凹凸、または波形の形状に形成された
    ものであることを特徴とする請求項1記載のベルト巻取
    ロック構造。
  3. 【請求項3】 複数の車輪からなる移動機構と、昇降部
    材の昇降動作により、使用者の身体を起立位置から着座
    位置、または着座位置から起立位置まで上下動させる昇
    降機構と、昇降部材の上端に設け、使用者側に略コの字
    形に開口し、使用者の上肢を支える上部支持部を備えた
    自立歩行支援機の前記上部支持部の端部に請求項1また
    は請求項2記載のベルト巻取ロック構造の構成とした装
    置が内蔵されていることを特徴とする自立歩行支援機。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自立歩行支援機に使用者
    の体幹を支える体幹支持具が付設され、上記体幹支持具
    の少なくとも2箇所がベルト巻取ロック構造に接続され
    ることを特徴とする自立歩行支持機。
JP9358035A 1997-12-25 1997-12-25 ベルト巻取ロック構造及びそのベルト巻取ロック構造を備えた自立歩行支援機 Pending JPH11188068A (ja)

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