JP2011072506A - 歩行支援装置 - Google Patents

歩行支援装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011072506A
JP2011072506A JP2009226454A JP2009226454A JP2011072506A JP 2011072506 A JP2011072506 A JP 2011072506A JP 2009226454 A JP2009226454 A JP 2009226454A JP 2009226454 A JP2009226454 A JP 2009226454A JP 2011072506 A JP2011072506 A JP 2011072506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
pair
webbings
support device
webbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009226454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5463569B2 (ja
Inventor
Yasumoto Matsui
康素 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Health Sciences Foundation
Original Assignee
Japan Health Sciences Foundation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Health Sciences Foundation filed Critical Japan Health Sciences Foundation
Priority to JP2009226454A priority Critical patent/JP5463569B2/ja
Publication of JP2011072506A publication Critical patent/JP2011072506A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5463569B2 publication Critical patent/JP5463569B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】起立動作及び着座動作中における使用者の身体を安定して支持できる歩行支援装置を提供する。
【解決手段】歩行支援装置900は、使用者の歩行を支援する補助カート100と、使用者が装着するズボン体200とを有する。補助カート100は、一対のウェビング150の基端部が取り付けられる手すり部110と、手すり部110を支えるフレーム部121,122,123,130と、移動部とを有する。ズボン体200は、一対のウェビング150の先端部と夫々係合可能な係合部をその左右側部に夫々有する。補助カート100は、ウェビングの先端部150をズボン体200の係合部に係合し、使用者の身体を起立位置から着座位置、又は、着座位置から起立位置まで上下動させる昇降機構を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高齢者やリハビリテ−ションを必要とする者の立ち上がる動作、座る動作及び歩行動作を補助する歩行支援装置に関する。
起立や歩行が困難な者、例えば歩行障害者、高齢者、パーキンソン病患者、脳梗塞や脳出血等を患った脳血管障害患者、手術や怪我で歩行が一時的に困難な傷病者等が、起立動作・着座動作・歩行動作を補助するために使用される装置として、歩行支援装置がある。
例えば特許文献1には、本体と、昇降部材により昇降する支持部と、前記支持部に取り付けられているベルト状の体幹支持具と、起立動作を指示する起立指示スイッチ及び着座動作を指示する着座指示スイッチと、本体の前脚部及び後脚部に取り付けられた車輪とを有する起立歩行動作補助装置が記載されている。
この起立歩行動作補助装置の動作は、使用者がベルト状部材よりなる体幹支持具に臀部を預けて、起立指示スイッチを押すと、昇降部材が上方向に伸び、起立動作が補助され、着座時は、使用者が着座指示スイッチを押すと、昇降部材が下方向に縮み、着座動作が補助される。
しかしながら、特許文献1記載の起立歩行動作補助装置では、ベルト状の体幹支持具を使用者の臀部に預けるのみであるため、体幹支持具による使用者の支持が不十分であり、起立動作及び着座動作中に使用者の身体が安定しないという問題点がある。更には起立動作中に使用者の臀部にベルト状の体幹支持具が食い込み、使用者に苦痛を与える問題点がある。
また特許文献2には、使用者の左右両側に立設する1対の左右フレームと、歩行者が起立時に把持する位置に備えられる主グリップと、使用者が起立の途中で把持可能な位置に備えられる副グリップとを有する歩行補助器が記載されている。
この歩行補助器は、主グリップの他に副グリップを備えるので、使用者が座った状態から歩行補助器に乗り移る際に、副グリップを握りながら起立状態に移ることができる。
しかしながら、特許文献2記載の歩行補助器では、安定した起立動作のためには使用者が積極的に副グリップを握る必要があり、起立動作中における使用者の外部からの支持が無いため、起立動作中に使用者が転倒する危険性がある。
また特許文献3には、使用者の身体を支える支持手段と、使用者の歩行を補助する移動手段と、膝当てを有するアームとを有する歩行支援装置が記載されている。
この歩行支援装置は、使用者が立ち上がるときに両膝を膝当てに当てて使用者の膝を支持し、立ち上がり動作の際に足に加わる負担を軽減することにより、起立動作を支援するものである。
特開平9−285495号公報(第3頁、図14) 特開2002−224179号公報(第5頁、図1) 特開2004−121569号公報(第4頁、図1)
しかしながら、特許文献3記載の歩行支援装置では、使用者の膝を支持するのみであるため、起立動作及び着座動作中における使用者の身体の支持が不十分であり、起立動作及び着座動作中に使用者が後方に転倒する危険性がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、起立動作及び着座動作中における使用者の身体を安定して支持できる歩行支援装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歩行支援装置は、一対のウェビングの基端部が取り付けられ、使用者が歩行する際に手を付く手すり部と、前記手すり部を支えるフレームと、前記フレーム部の下部に設けられる移動部と、を有する補助カートと、前記一対のウェビングの先端部と夫々係合可能な係合部をその左右側部に夫々有し、使用者が装着するズボン体と、を有し、前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合し、使用者の身体を起立位置から着座位置、又は着座位置から起立位置まで上下動させる昇降機構と、前記昇降機構を駆動するための駆動機構と、を有することを特徴とする。
前記昇降機構は、前記一対のウェビングの基端部を夫々引き出し可能に巻き取る一対のリトラクタであり、前記駆動機構は、前記一対のウェビングの基端部を巻き取り駆動させるモータであることが好ましい。
また、前記昇降機構は、前記フレーム部の高さを上下に調整することで、前記手すり部を上下に移動させるフレーム高さ調整手段であり、前記駆動機構は、前記フレーム高さ調整手段を駆動させるモータであることが好ましい。
前記手すり部は、後部が開放されると共に前部が閉じているU字形状であり、前記手すり部のU字頂部からU字脚端部までの長さが、50cm以上65cm以下であることが好ましい。
前記移動部は、回転軸を中心に回転し、且つ前記回転軸に対して偏位した垂直回動軸の回りに回動可能な車輪を複数有して構成され、前記複数の車輪のうちの一つの車輪の前記回転が拘止され、該車輪の垂直回動軸を中心として前記歩行支援装置が回動されることが好ましい。
前記一対のウェビングの先端部はタングであり、前記ズボン体の左右側部に夫々形成されている係合部は前記タングと係合可能なバックルであることが好ましい。
また、前記一対のウェビングの先端部は第1面ファスナ部材であり、前記ズボン体の左右側部に夫々形成されている係合部は第1面ファスナ部材と係合可能な第2面ファスナ部材であることが好ましい。
前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合させ、起立位置の使用者の前記一対のウェビングにかかる張力を測定する張力センサと、前記張力センサで測定される張力が所定値以上になる場合に警告音及び警告光のうち少なくとも何れか一方を発する警告装置を有することが好ましい。
また、前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合させ、起立位置の使用者の前記一対のウェビングにかかる張力を測定する張力センサを有し、前記張力センサで測定される張力が所定値以上になる場合に、前記一対のリトラクタが前記一対のウェビングの基端部を巻き取ることが好ましい。
また、前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合させ、起立位置の使用者の前記一対のウェビングにかかる張力を測定する張力センサを有し、前記張力センサで測定される張力が所定値以上になる場合に、前記フレーム高さ調整手段が前記フレーム部の高さを上方に移動させることが好ましい。
本発明によれば、一対のウェビングの先端部と、使用者の装着するズボン体の左右側部の係合部とを係合させて、使用者の身体を起立位置から着座位置、又は着座位置から起立位置まで上下動させるので、起立動作及び着座動作中における使用者の身体を安定して支持できる。
第1実施形態に係る歩行支援装置の全体を説明する外観図である。 手すり部の外観を説明する斜視外観図である。 手すり部に取り付けられているウェビングの外観を説明する外観図である。 手すり部の下部に取り付けられているリトラクタの外観を説明する外観図である。 脚部フレームの前方中央部に設けられているキャスター及び車輪の外観を説明する外観図である。 ズボン体の外観を説明する外観図であり、そのうち(a)はズボン体を前身頃方向から説明する図であり、(b)はズボン体を側部方向から説明する図である。 バックルの他の取付け形態を説明する説明図であり、そのうち(a)は直線状帯により取り付けられる形態の説明図であり、(b)はズボン体の左右側部に直に取り付けられる形態の説明図である。 第1実施形態に係る歩行支援装置の使用態様の説明図であり、そのうち(a)は着座状態の使用者であり、(b)は中腰状態の使用者であり、(c)は起立状態の使用者である。 第2実施形態に係る歩行支援装置の補助カートの外観を説明する外観図である。 前支柱フレームの外観を説明する外観図である。 第2実施形態に係る歩行支援装置の補助カートの動作を説明する説明図であり、そのうち(a)は各フレームが伸張した状態であり、(b)は各フレームが収縮した状態である。 第2実施形態に係る歩行支援装置の使用態様の説明図であり、そのうち(a)は着座状態の使用者であり、(b)は起立状態の使用者である。 第2実施形態に係る歩行支援装置の手すり部の下部に取り付けられる基端固定部を説明する外観図である。 第3実施形態に係る歩行支援装置に設けられる張力センサ、音声警告部及び発光警告部を説明する説明図である 信号を送受信する送受信機を有するリトラクタを説明する説明図である。 第4実施形態に係る歩行支援装置において、セントラルモニタ及び携帯端末機を説明する説明図である。 第5実施形態に係る歩行支援装置において、ルート警告装置を説明する説明図である。 ウェビングの先端部とズボン体の係合部との面ファスナによる係合を説明する外観図である。 他の形態の面ファスナによる係合を説明する外観図であり、そのうち(a)は、ウェビングの先端部に二股のループ面ファスナを設け、ズボン体に両面フック面ファスナを設ける構成の外観図であり、(b)は、ズボン体に二股のループ面ファスナを設け、ウェビングの先端部に両面フック面ファスナを設ける構成の外観図である。 コ字形状のリトラクタを説明する外観図であり、そのうち(a)は手すり部の裏面側からの斜視外観図であり、(b)は外観を説明する外観図である。
(第1実施形態)
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る歩行支援装置900の全体を説明する外観図である。本発明の実施形態に係る歩行支援装置900は、図1に示されるように、使用者の歩行を支持する補助カート100と、使用者の下半身に装着されるズボン体200とを有する。
まず、補助カート100について説明する。図1に示すように、補助カート100は、使用者が歩行する際に手を付く手すり部110と、手すり部110を支える前支柱フレーム121、右支柱フレーム122及び左支柱フレーム123と、脚部フレーム130と、脚部フレーム130の下部に設けられ、補助カート100を移動させる複数の車輪162とを有する。
図2は、手すり部110の外観を説明する斜視外観図である。図2に示されるように、手すり部110は、後部が開放されると共に前部が閉じているU字形状である。
本実施形態では、手すり部110のU字頂部TからU字脚端部までの長さHは、通常の歩行支援装置の手すり部よりも長めに設定されている。手すり部110の長さが長く設定されているから、使用者が着座位置から起立位置に移動する立ち上がり動作の際に、使用者が手すり部110のU字脚端部の付近に手を付いて身体を支持し易くなり、使用者の立ち上がり動作を安定させる。また、使用者が起立位置から着座位置に移動する座り動作の際にも、使用者が手すり部110のU字脚端部の付近に手を付いて身体を支持し易くなり、使用者の座り動作を安定させる。
長さHは、特に限定されるものではないが、例えば50cm以上65cm以下であり、好ましくは57cm以上60cm以下である。長さHが50cmよりも短い場合は、使用者が手すり部110に手を付くスペースが不十分となる可能性があるからであり、長さHが65cmよりも長い場合は、手すり部110の大きさが過度になり、補助カート100の使用勝手が悪くなる可能性があるからである。
図3は、手すり部110に取り付けられているウェビング150の外観を説明する外観図である。図3に示すように、手すり部110の下部にはリトラクタ140が設けられており、ウェビング150の基端部はリトラクタ140のリトラクタ口142を通過してリトラクタ140内部に取り付けられている。
図4は、手すり部110の下部に取り付けられているリトラクタ140の外観を説明する外観図である。図4に示すように、ウェビング150の基端部はローラ状の巻き取り部141に固定され、ウェビング150はリトラクタ口142を介してリトラクタ140から引き出し自在に巻き取られている。モータ143は、巻き取り部141を所定方向に回転駆動させてウェビング150を巻き取る。ウェビング150をリトラクタ140から引き出す際には、モータ143は逆方向に巻き取り部141を回転駆動させてウェビング150を送り出す。なお、ウェビング150をリトラクタ140から引き出す際には、モータ143は駆動せず、巻き取り部141の摩擦力にてゆっくりとウェビング150を送りだすことも可能である。
巻き取り部141を回転駆動させることによるウェビング150の巻き取りは、巻き取りスイッチを操作することにより行い、巻き取り部141を回転駆動させることによるウェビング150の送り出しは、送り出しスイッチを操作することにより行う。巻き取りスイッチ及び送り出しスイッチは、例えば手すり部110に設けることができ、これにより使用者は手元にある巻き取りスイッチ及び送り出しスイッチを操作することにより、簡易にウェビング150の巻き取り又は送り出し操作をすることができる。また、巻き取りスイッチ及び送り出しスイッチは、例えばリモートコントロールにすることもでき、これにより介護者が外部から巻き取りスイッチ及び送り出しスイッチを操作することにより、簡易にウェビング150の巻き取り又は送り出し操作をすることができる。
図3及び図4に示すように、ウェビング150の先端部にはタング151が設けられている。タング151は、後述するように、ズボン体200の左右側部に夫々形成されているバックル220と係合する。
図1に戻り、前支柱フレーム121の中央部121aは、他の部分よりも直径が太く設定されており、前支柱フレーム121の重量を増加させている。これは、後述するように、使用者が起立動作又は着座動作をする際には、歩行支援装置900の後方に使用者の体重に基づく荷重がかかるため、歩行支援装置900が後方に転倒しないようにするためである。
脚部フレーム130は、手すり部110と同様に、後部が開放されると共に前部が閉じているU字形状である。脚部フレーム130の下部には、前方中央部、夫々のU字脚左右中央部、及び、夫々のU字脚端部に、5つのキャスター161a,161b,161c,161d,161eが夫々設けられ、キャスター161a,161b,161c,161d,161eには、夫々、車輪162a,162b,162c,162d,162eが形成されている。
図5は、脚部フレーム130の前方中央部に設けられているキャスター161a及び車輪162aの外観を説明する外観図である。図5に示すように、車輪162aは、回転軸163aを中心に歩行支援装置900の進行方向に回転する。また、車輪162aは、回転軸163aに対して偏位した垂直回動軸165aの回りに、矢印で示すように回動可能である。
回転軸163aには、回転軸163aの回転を拘止するためのストッパ166aが設けられている。ストッパ166aが回転軸163aの回転を拘止することにより、車輪162aが回転しなくなり、そのため補助カート100が前後に移動しなくなる。そして、車輪162aは、垂直回動軸165aの回りに回動させることはできるから、補助カート100は、車輪162aの床との接地点を中心に、簡易に旋回させることができる。そのため、使用者は、立ち位置の方向転換がスムーズにできる。ストッパ166aの操作スイッチは、例えば手すり部110に設けることができ、これにより使用者は手元にある操作スイッチを押すことにより、簡単に立ち位置の方向転換ができる。
なお、補助カート100の旋回の中心は、脚部フレーム130の前方中央部に設けられている車輪162aに限定されるわけではなく、左右のU字脚端部、又は、左右のU字脚中央部のいずれであってもよい。
次に、ズボン体200について説明する。図6はズボン体200の外観を説明する外観図であり、そのうち(a)はズボン体200を前身頃方向から説明する図であり、(b)はズボン体200を側部方向から説明する図である。
図6(a)に示すように、ズボン体200は、使用者のパジャマズボン又は介護用ズボン等を着衣したままで、着衣の上から着脱容易なように、半ズボン形状である。ズボン体200の左右側部には、夫々、二股帯210が設けられ、その二股帯210の頂部にバックル220が設けられている。バックル220の取り付けられる帯を二股帯とすることにより、バックル220があらゆる方向から引っ張られても、バックル220がズボン体220から取れにくくなる。
図6(b)に示すように、ウェビング150の先端部に設けられているタング151とバックル220とは係合可能である。タング151とバックル220との係合は、バックル220に設けられているリリースボタン230を押すことにより解除される。
なお、本実施形態では、ズボン体200は半ズボン形状として記載されているが、このような実施形態に限定されることはなく、季節及び使用者の身体の支持の程度等を考慮してズボンの裾丈を適宜決定することができる。また、ズボン体200を長ズボンと構成し、ズボン体200における左右膝上付近にファスナーを装着し、必要に応じてファスナーを開放してズボン両足下部を切り離すことによって、半ズボンとして使用することも可能である。
また、図7(a)及び(b)は、ズボン体200に取り付けられるバックル220の他の取付け形態を説明する図である。図7(a)に示すように、バックル220の取り付けられる帯は股部を有さない直線状の簡易構造のものでもよく、図7(b)に示すように、バックル220は、ズボン体200の左右側部に直に取り付けられるものでもよい。
次に、本実施形態に係る歩行支援装置900の使用態様について説明する。図8は、第1実施形態に係る歩行支援装置900の使用態様の説明図であり、そのうち(a)は着座状態の使用者であり、(b)は中腰状態の使用者であり、(c)は起立状態の使用者である。
図8(a)に示すように、使用者はズボン体200を装着してベッド300に着座しており、リトラクタ140のリトラクタ口142からウェビング150を引き出して、タング151を着座状態の使用者のズボン体200のバックル220に係合させる。
そして、リトラクタ140内のモータ143を駆動させて巻き取り部141を巻き取り、ウェビング150を巻き取ることにより、図8(a)に矢印で示すように、ズボン体200を装着している使用者を起立状態に誘導させる。
図8(b)に示すように、巻き取り部141がウェビング150を巻き取るにつれて、使用者は中腰状態になり、徐々に起立状態に近づく。このとき、リトラクタ140内のモータ143の駆動は、使用者に急激な作用を施さない程度に所定の速度にてウェビング150を巻き取る。
そして、図8(c)に示すように、巻き取り部141がウェビング150を所定位置まで巻き取ることにより、使用者は完全に起立状態になる。このとき、一対のウェビング150の先端部に取り付けられているタング151とズボン体200のバックル220とが係合しているから、起立状態の使用者がふらつくことを防止することができる。
使用者がズボン体200を下半身に装着し、そのズボン体200の左右側部に取り付けられているバックル220と、一対のウェビング150の先端部に取り付けられているタング151とが係合している状態で、着座状態から起立状態までを誘導するから、着座状態から起立状態まで使用者の腰全体を支持でき、立ち上がり動作の際に使用者を安定的に支持できる。
起立した後の使用者は、図8(c)に示すように、手すり部110の任意の箇所に手を付きながら歩行することができる。歩行中には、ズボン体200のバックル220と、ウェビング150の先端部のタング151とが係合しているから、安定的に使用者を支持することができる。
逆に、図8(c)に示す起立状態の使用者が、図8(a)に示す着座状態に移行する際には、使用者は着座予定のベッド300に歩み寄り、巻き取り部141がウェビング150をゆっくりと送り出すにつれて、使用者の臀部がベッド300に近づき、使用者の臀部がベッド300に着地した後はウェビング150の送り出しは停止し、その後は、バックル220のリリースボタン230を押すことにより、ズボン体200のバックル220とウェビング150の先端部のタング151との係合を解除する。
着座状態に移行する際においても、起立状態から着座状態まで使用者の腰全体を支持するから、座り動作の際に使用者を安定的に支持することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上述の第1実施形態では、昇降機構は、ウェビング150の基端部を夫々引き出し可能に巻き取るリトラクタ140であったが、本実施形態では、昇降機構は、フレームの高さを上下に調整することで、手すり部110を上下に移動させるフレーム高さ調整手段である。ズボン体200については第1実施形態と同様に構成される。
図9は、本実施形態に係る歩行支援装置900の補助カート100の外観を説明する外観図である。図9に示すように、手すり部100を支える前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126は、上下に伸縮自在に構成されている。
図10は、前支柱フレーム124の外観を説明する外観図である。図10に示すように、前支柱フレーム124の中央部124aは、起立動作又は着座動作の際に歩行支援装置900が後方に転倒しないようにするため、他の部分よりも直径が太く設定されており、前支柱フレーム124の重量を増加させている。
中央部124aより上部は伸縮自在に高さを調整できる複数段ロッド構造となっており、中央部124aの内部にはモータ127aが設けられている。モータ127aは、前支柱フレーム124の複数段ロッド構造部分を上下に伸縮自在に駆動させる。
右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126についても、前支柱フレーム124と同様に伸縮自在に高さを調整できる複数段ロッド構造である。
図11は、本実施形態に係る歩行支援装置900の補助カート100の動作を説明する説明図であり、そのうち(a)は各フレームが伸張した状態であり、(b)は各フレームが収縮した状態である。図11(a)に示すように、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126が夫々伸張した状態では、使用者が起立状態の場合の使用を予定している。そして、図11(b)に示すように、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126が夫々収縮した状態では、使用者が着座状態の場合の使用を予定している。
次に、本実施形態に係る歩行支援装置900の使用態様について説明する。図12は、第2実施形態に係る歩行支援装置900の使用態様の説明図であり、そのうち(a)は着座状態の使用者であり、(b)は起立状態の使用者である。
図12(a)に示すように、使用者はズボン体200を装着してベッド300に着座しており、リトラクタ140のリトラクタ口142からウェビング150を引き出して、タング151を着座状態の使用者のズボン体200のバックル220に係合させる。その後、リトラクタ140内部の巻き取り部141は固定され、ウェビング150の巻き取り及び引き出しはなされない。
そして、図12(b)に示すように、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126を伸張させて、使用者を着座状態から起立状態に誘導させる。本実施形態においても、使用者がズボン体200を下半身に装着し、ズボン体200のバックル220とウェビング150のタング151とが係合している状態で、着座状態から起立状態までを誘導するから、着座状態から起立状態まで使用者の腰全体を支持でき、立ち上がり動作の際に使用者を安定的に支持できる。
逆に、図12(b)に示す起立状態の使用者が、図12(a)に示す着座状態に移行する際には、使用者は着座予定のベッド300に歩み寄り、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126をゆっくりと収縮するにつれて、使用者の臀部がベッド300に近づき、使用者の臀部がベッド300に着地した後は各フレームの収縮は停止し、その後は、バックル220のリリースボタン230を押すことにより、ズボン体200のバックル220とウェビング150の先端部のタング151との係合を解除する。
着座状態に移行する際においても、起立状態から着座状態まで使用者の腰全体を支持するから、座り動作の際に使用者を安定的に支持することができる。
なお、本実施形態では、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126の各フレームの伸張又は収縮により、着座状態と起立状態との間の移行を誘導しているが、第1実施形態に示したウェビング150の巻き取り又は送り出しを併用することも可能である。
即ち、着座状態から起立状態に移行する際には、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126を伸張させると同時に、リトラクタ140内部の巻き取り部141がウェビング150を所定位置まで巻き取る。また、起立状態から着座状態に移行する際には、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126を収縮させると同時に、リトラクタ140内部の巻き取り部141がウェビング150を所定位置まで送り出す。
また、本実施形態では、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126の各フレームの伸張又は収縮により、着座状態と起立状態との間の移行を誘導しているため、第1実施形態に示したリトラクタ構造を使用しないことも可能である。図13は、第2実施形態に係る歩行支援装置900の手すり部110の下部に取り付けられる基端固定部145を説明する外観図である。
図13に示すように、手すり部110の下部には、箱形の基端固定部145が取り付けられている。ウェビング150の基端部は基端固定部145に取り付けられている。ウェビング150の長さは、起立状態の使用者がふらつかない程度の長さに固定されている。
そして、着座状態から起立状態に誘導する際には、基端固定部145から垂下しているウェビング150のタング151を着座状態の使用者のズボン体200のバックル220に係合させる。そして、図12(b)に示すように、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126を伸張させて、使用者を着座状態から起立状態に誘導させる。
(第3実施形態)
本実施形態では、使用者が起立状態又は歩行状態において、ウェビング150にかかる張力が一定値以上になる場合に、使用者の異常状態を報知する警告装置が設けられる。
図14は、本発明の第3実施形態に係る歩行支援装置900に設けられる張力センサ146、音声警告部147及び発光警告部148を説明する説明図である。図14に示すように、張力センサ146、音声警告部147及び発光警告部148は、リトラクタ140内部に設けられている。
張力センサ146は、ズボン体200のバックル220とウェビング150の先端部のタング151とを係合させ、使用者が起立状態又は歩行状態において、使用者の一対のウェビング150にかかる張力を測定する。
音声警告部147は、リトラクタ140の外部にスピーカを有しており、張力センサ146で測定される張力が所定値以上になる場合に、張力センサ146から信号を受け取り、スピーカから警告音を発生させる。
また、発光警告部148は、リトラクタ140の外部にライトを有しており、張力センサ146で測定される張力が所定値以上になる場合に、張力センサ146から信号を受け取り、ライトから警告光を照射する。
音声警告部147からの警告音及び発光警告部148からの警告光は、共に発生させるものでも良いし、又は何れか一方発生させるものでもよい。
本実施形態によれば、使用者が起立状態又は歩行状態において、急に力が弱くなって下へしゃがみ込みそうになったとしても、張力センサ146がウェビング150にかかる張力が一定値以上になった場合に使用者の異常状態を検知し、音声警告部147からの警告音及び発光警告部148からの警告光が発生するから、近隣にいる介護者等に使用者の異常状態をいち早く報知させることができる。
また、張力センサ146で測定される張力が所定値以上になる場合、リトラクタ140内部の巻き取り部141がウェビング150の基端部を巻き取る。使用者が起立状態又は歩行状態において、急に力が弱くなり、しゃがみ込みそうになった場合、使用者の体重によっては、ウェビング150が下方向に引っぱられて、使用者がふらつく危険性がある。しかしながら、使用者が急にしゃがみ込むことに対応して、巻き取り部141がウェビング150の基端部を巻き取ることにより、安全に使用者を支持することができる。
また、張力センサ146で測定される張力が所定値以上になる場合、前支柱フレーム124、右支柱フレーム125及び左支柱フレーム126を伸張させることも可能である。これによっても、使用者が急にしゃがみ込むことに対応して、各フレームの長さを伸張させることにより、安全に使用者を支持することができる。
(第4実施形態)
上述の実施形態では、使用者の異常状態を報知する警告装置が、リトラクタ140に設けられた。本実施形態では、使用者の異常状態をナースステーション等にて表示するセントラルモニタ420と、介護者が携帯して警告情報を受け取る携帯端末機432とを有する。
図15は、信号を送受信する送受信機410を説明する説明図である。送受信機410は、リトラクタ140内部に設けられており、張力センサ146で測定される張力が一定値以上になる場合に、使用者が異常状態にあるとして、使用者の異常状態を示す信号を送信する。また、後述するように、送受信機410は、セントラルモニタ420から送信されるアラーム停止信号等の信号を受信する。
図16は、送受信機410から送信されてきた信号に基づき警告情報を表示するセントラルモニタ420と、介護者が携帯して警告情報を受け取る携帯端末機432と、院内無線通信システム430とを説明する説明図である。
院内無線通信システム430は、一般的な構内交換電話装置であり、各補助カート100のリトラクタ140内部に設けられている送受信機410と、セントラルモニタ420との間の通信を可能とする。
また、院内無線通信システム430は、構内交換機(Private Branch exchange(=PBX))431と、各介護者に一台ずつ携帯される携帯端末機432とを備えている。携帯端末機432は、特に限定されるものではないが、例えばPHSである。
セントラルモニタ420は、各補助カート100の送受信機410からそれぞれ送信される警告情報を受信するとともに、各補助カート100の送受信機410へ信号を送信するセントラル送受信機421と、セントラル送受信機421にて受信された警告情報を表示するモニタ422と、セントラル送受信機421にて受信された警告情報を音声出力するスピーカ423と、セントラルモニタ420で受信した警告情報を各携帯端末機432に伝送する無線通信機424とを備えている。セントラルモニタ420は、介護者の詰所であるナースステーションに配置される。
次に、本実施形態の警告システムを有する歩行支援装置の使用態様について説明する。各補助カート100は複数使用されており、そのうち特定の補助カート100を使用する使用者が、急に力が弱くなって下へしゃがみ込みそうになるとする。張力センサ146で測定される張力が所定値以上になると、音声警告部147から警告音が発生し、発光警告部148から警告光が発生すると共に、送受信機410は使用者の異常状態を示す警告信号を送信する。セントラル送受信機421は、警告信号を受信し、その警告信号に基づいてモニタ422に警告情報を表示し、スピーカ423から警告情報を音声出力する。警告情報には、補助カートの使用者、異常状態の発生時刻等が含まれる。そして、セントラルモニタ420で受信した警告情報は、無線通信機424により、各携帯端末機432に伝送される。
本実施形態によれば、異常状態の発生している使用者の近隣に介護者等が不在であっても、いち早く、ナースステーション等にいる介護者等に異常状態を報知することができる。更に、携帯端末機432を介護者に携帯させておくことにより、介護者に使用者の異常状態をいち早く知らせて、介護者を現場に急行させることができる。
なお、警告情報の認知が十分であると判断された後には、病院内の静寂を保つために、セントラルモニタ420を操作して、セントラル送受信機421からアラーム停止信号を送信させて、音声警告部147及び発光警告部148を停止させる。
(第5実施形態)
本実施形態では、使用者が、予め定められた一定の移動ルートから外れた場合に、使用者の異常状態を報知するルート警告装置を有する。なお、院内無線通信システム430等は、上述の第4実施形態と共通であるため、説明を省略する。
図17は、ルート警告装置のシステム構成を示す説明図である。複数の補助カート100は、例えば、特定のリハビリルートのように、予め計画された移動ルートに従い移動することが予定される。ルート解析装置450は、各使用者の補助カート100の移動ルート情報を記憶するルートデータベースと、各使用者及び各使用者の補助カート100の情報を記憶するカートデータベースと、GPS衛星460から各使用者の補助カート100の現在位置を取得する位置取得手段と、取得した現在位置と各使用者の補助カート100の移動ルート情報とを比較して、各使用者の現在位置が所定距離以上離れている場合に、ルート離脱状態であると判定する離脱状態判定手段と、を有する。
各補助カート100には夫々、図示されていないGPS端末が装着されている。GPS端末は、任意に補助カート100に着脱可能である。GPS端末は、複数のGPS衛星460から提供される測位用電波であるGPS信号を受信し、これを利用して自補助カート100の存在する場所や時刻等を取得する。GPS端末は、GPSアンテナを内蔵しているが、外部GPSアンテナを接続することも可能である。
GPS端末は、USB端子も備えており、この端子を利用して、自補助カート100の場所や時刻をルート解析装置450に出力する。ルート解析装置450で解析され、ルート離脱状態であると判定された場合は、無線通信によりセントラルモニタ420へ警告情報が送信される。
次に、本実施形態のルート警告装置を有する歩行支援装置の使用態様について説明する。各補助カート100は複数使用されており、夫々特定のリハビリルートを移動することが予定されている。そのうち特定の補助カート100を使用する使用者が、急なめまい等により、定められたルートから外れるとする。ルートを外れた補助カート100のGPS端末からの信号は、ルート解析装置450に送信されており、位置取得手段により現在位置が把握される。そして、カートデータベースに記憶されているその補助カート100の使用者等の情報と、ルートデータベースに記憶されているその使用者のルート情報とを照合する。次に、その使用者の現在位置とその使用者のルートとを比較し、離脱状態判定手段は、使用者の現在位置が所定距離以上離れている場合に、ルート離脱状態であると判定する。
離脱状態判定手段によりルート離脱状態であると判定された場合は、セントラルモニタ420へ警告情報が送信される。セントラル送受信機421は、警告信号を受信し、その警告信号に基づいてモニタ422に警告情報を表示し、スピーカ423から警告情報を音声出力する。更に、セントラルモニタ420で受信した警告情報は、無線通信機424により、各携帯端末機432に伝送される。
本実施形態によれば、使用者の近隣に介護者等が不在の場合に、使用者が予期せぬ体調不良により、予定されたルートを離脱するようなことになっても、いち早く、ナースステーション等にいる介護者等に異常状態を報知できる。更に、携帯端末機432を介護者に携帯させておくことにより、介護者に使用者の異常状態をいち早く知らせて、介護者をルート離脱現場に急行させることができる。
(第6実施形態)
上述の実施形態では、ウェビング150の先端部にはタング151が設けられており、ズボン体200の左右側部にはバックル220が設けられていた。しかし、このような実施形態に限定されることはない。図18は、ウェビング150の先端部とズボン体200の係合部との面ファスナによる係合を説明する外観図である。
図18に示すように、本実施形態では、ウェビング150の先端部にはフック面ファスナ152が設けられ、ズボン体200の左右側部にはループ面ファスナ221が設けられる。フック面ファスナ152とループ面ファスナ221との係合部分の面積は、着座状態及び起立状態間の移動の際の使用者の体重を支えられるように、十分な広さとする。なお、図18と異なり、ウェビング150の先端部にはループ面ファスナが設けられ、ズボン体200の左右側部にはフック面ファスナが設けられることも可能である。
図19(a)及び(b)は、別形態の面ファスナによる係合を説明する外観図である。図19(a)に示すように、二股帯210の頂部には、表面と裏面とに夫々フック面ファスナが設けられている両面フック面ファスナ222が設けられている。そして、ウェビング150の先端部は二股に分かれており、夫々に、ループ面ファスナ153a、153bが設けられている。
この実施形態の面ファスナを使用する際は、図19(a)に矢印にて示すように、ウェビング150の先端部のループ面ファスナ153aと153bとで、両面フック面ファスナ222の左右を挟むようにして、ウェビング150の先端部とズボン体200の係合部との係合を行う。この実施形態によれば、更に強固にウェビング150の先端部とズボン体200の係合部との係合を行うことができ、使用者の体重が重い場合であっても、安定して起立位置から着座位置、又は着座位置から起立位置まで使用者を支えることができる。
なお、図19(a)に示されている形態と異なり、二股帯210の頂部に、表面と裏面とに夫々ループ面ファスナが設けられている両面ループ面ファスナを設け、一方、ウェビング150の二股の先端部に、夫々に、フック面ファスナを設けることも可能である。
また、図19(b)に示されるように、二股帯210の頂部を二股に分け、夫々に、ループ面ファスナ153a、153bを設けると共に、ウェビング150の先端部に、表面と裏面とに夫々フック面ファスナが設けられている両面フック面ファスナ222を設ける構成も可能である。また、図19(b)に示されている形態と異なり、二股帯210の頂部を二股に分け、夫々に、フック面ファスナを設けると共に、ウェビング150の先端部に、表面と裏面とに夫々ループ面ファスナが設けられている両面ループ面ファスナを設ける構成も可能である
(第7実施形態)
上述の第1実施形態では、手すり部110の下部に一対のリトラクタ140が設けられ、夫々のリトラクタ140の内部に、夫々、巻き取り部141が設けられていた。しかし、このような実施形態に限定されることはなく、本実施形態では、共通の巻き取り部146にて一対のウェビング150の基端部を巻き取る又は送り出しをする。
図20は、1個の巻き取り部146にて一対のウェビング150の基端部を巻き取る構成の説明図であり、そのうち(a)は手すり部110の裏面側からの説明図であり、(b)は外観を説明する斜視外観図である。
図20(a)に示すように、手すり部110の裏面側に設けられるリトラクタ144はコ字形状であり、コ字脚端部には一対のリトラクタ口142が設けられている。リトラクタ144内部には、1個の巻き取り部146が設けられており、巻き取り部146は一対のウェビング150の基端部を巻き取る。
図20(b)に示すように、ウェビング150の基端部はリトラクタ144のリトラクタ口142を通過して、リトラクタ144内部の巻き取り部146に取り付けられている。モータ145は、巻き取り部146を所定方向に回転駆動させて、夫々のウェビング150を巻き取る。夫々のウェビング150をリトラクタ144から引き出す際には、モータ145は逆方向に巻き取り部146を回転駆動させて、夫々のウェビング150を送り出す。
本実施形態によれば、巻き取り部146及びモータ145を複数形成する必要がないため、補助カート100を簡易に構成することができる。更に、巻き取り部を複数設ける場合は、夫々のウェビングを巻き取る際に、夫々の巻き取り部の同期をとる必要があるが、本実施形態によれば、共通の巻き取り部146にて一対のウェビング150を巻き取る又は送り出しするため、同期をとる必要がなく、補助カート100を簡易に構成できる。
(その他の実施形態)
上述の第3及び第4実施形態では、ウェビング150にかかる張力が一定値以上になる場合に、使用者の異常状態を報知する警告装置が設けられ、上述の第5実施形態では、使用者が、予め定められた一定の移動ルートから外れた場合に、警告音が発生するルート警告装置が設けられた。もっともこのような警告装置に限定されることはなく、リリースボタン230にセンサを設けて、使用者が不意にリリースボタン230を押してタング151とバックル220との係合を解除させた場合に、使用者の異常状態を報知する警告装置を設けることも可能である。警告は、音声警告部147及び発光警告部148にて行うと共に、ナースステーション等に設置されるセントラルモニタ420及び介護者が携帯する携帯端末機432においても行う。
上述の第5実施形態では、補助カート100にGPS端末を装着して、所定の移動ルートから外れた場合に、使用者の異常状態を報知する警告がなされた。もっともこのような形態に限定されることはなく、ルート警告装置を設けることなく、単に補助カート100にGPS端末を装着して、補助カート100の位置を探索することも可能である。補助カート100にGPS端末を装着することにより、補助カート100の現在位置を知ることができるため、例えば第4実施形態に示したように、携帯端末機432にて使用者の異常状態を認知して介護者が現場に急行する際には、より迅速に現場に急行することができる。
上述の実施形態では、手すり部110を支える支柱フレームは、前支柱フレーム121(124)、右支柱フレーム122(125)及び左支柱フレーム123(126)からなるように、3本設けられているが、このような実施形態に限定されることはなく、補助カート100の強度等を考慮して支柱フレームの本数は適宜設定することができる。
また、上述の実施形態では、手すり部110及び脚部フレーム130の形状はU字形状であるが、このような実施形態に限定されることはなく、例えばV字形状、H字形状、O字形状、半円形状等種々の形状をとることができる。
また、上述の実施形態では、補助カート100を移動させる車輪は5つ形成されているが、このような実施形態に限定されることはなく、補助カートの形状等を考慮して、例えば3つ、4つ等の任意の数の車輪とすることができる。
100:補助カート
110:手すり部
121:前支柱フレーム
121a:前支柱フレームの中央部
122:右支柱フレーム
123:左支柱フレーム
124:前支柱フレーム
125:右支柱フレーム
126:左支柱フレーム
130:脚部フレーム
140:リトラクタ
141:巻き取り部
142:リトラクタ口
143:モータ
146:張力センサ
147:音声警告部
148:発光警告部
150:ウェビング
151:タング
152:フック面ファスナ
161a:キャスター
162a:車輪
163a:回転軸
166a:ストッパ
165a:垂直回動軸
200:ズボン体
210:二股帯
220:バックル
221:ループ面ファスナ
222:両面フック面ファスナ
230:リリースボタン
300:ベッド
410:送受信機
420:セントラルモニタ
430:院内無線通信システム
431:構内交換機
432:携帯端末機
450:ルート解析装置
460:GPS衛星
900:歩行支援装置

Claims (10)

  1. 一対のウェビングの基端部が取り付けられ、使用者が歩行する際に手を付く手すり部と、前記手すり部を支えるフレーム部と、前記フレーム部の下部に設けられる移動部と、を有する補助カートと、
    前記一対のウェビングの先端部と夫々係合可能な係合部をその左右側部に夫々有し、使用者が装着するズボン体と、を有し、
    前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合し、使用者の身体を起立位置から着座位置、又は着座位置から起立位置まで上下動させる昇降機構と、前記昇降機構を駆動するための駆動機構と、を有することを特徴とする歩行支援装置。
  2. 前記昇降機構は、前記一対のウェビングの基端部を夫々引き出し可能に巻き取る一対のリトラクタであり、前記駆動機構は、前記一対のウェビングの基端部を巻き取り駆動させるモータであることを特徴とする請求項1記載の歩行支援装置。
  3. 前記昇降機構は、前記フレーム部の高さを上下に調整することで、前記手すり部を上下に移動させるフレーム高さ調整手段であり、前記駆動機構は、前記フレーム高さ調整手段を駆動させるモータであることを特徴とする請求項1記載の歩行支援装置。
  4. 前記手すり部は、後部が開放されると共に前部が閉じているU字形状であり、前記手すり部のU字頂部からU字脚端部までの長さが、50cm以上65cm以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の歩行支援装置。
  5. 前記移動部は、回転軸を中心に回転し、且つ前記回転軸に対して偏位した垂直回動軸の回りに回動可能な車輪を複数有して構成され、
    前記複数の車輪のうちの一つの車輪の前記回転が拘止され、該車輪の垂直回動軸を中心として前記歩行支援装置が回動されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の歩行支援装置。
  6. 前記一対のウェビングの先端部はタングであり、前記ズボン体の左右側部に夫々形成されている係合部は前記タングと係合可能なバックルであることを特徴とする1乃至5の何れか1項に記載の歩行支援装置。
  7. 前記一対のウェビングの先端部は第1面ファスナ部材であり、前記ズボン体の左右側部に夫々形成されている係合部は第1面ファスナ部材と係合可能な第2面ファスナ部材であることを特徴とする1乃至5の何れか1項に記載の歩行支援装置。
  8. 前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合させ、起立位置の使用者の前記一対のウェビングにかかる張力を測定する張力センサと、前記張力センサで測定される張力が所定値以上になる場合に警告音及び警告光のうち少なくとも何れか一方を発する警告装置を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の歩行支援装置。
  9. 前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合させ、起立位置の使用者の前記一対のウェビングにかかる張力を測定する張力センサを有し、前記張力センサで測定される張力が所定値以上になる場合に、前記一対のリトラクタが前記一対のウェビングの基端部を巻き取ることを特徴とする請求項2記載の歩行支援装置。
  10. 前記一対のウェビングの先端部を前記ズボン体の夫々の係合部に係合させ、起立位置の使用者の前記一対のウェビングにかかる張力を測定する張力センサを有し、前記張力センサで測定される張力が所定値以上になる場合に、前記フレーム高さ調整手段が前記フレーム部の高さを上方に移動させることを特徴とする請求項3記載の歩行支援装置。
JP2009226454A 2009-09-30 2009-09-30 歩行支援装置 Active JP5463569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009226454A JP5463569B2 (ja) 2009-09-30 2009-09-30 歩行支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009226454A JP5463569B2 (ja) 2009-09-30 2009-09-30 歩行支援装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011072506A true JP2011072506A (ja) 2011-04-14
JP5463569B2 JP5463569B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=44017163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009226454A Active JP5463569B2 (ja) 2009-09-30 2009-09-30 歩行支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5463569B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101342009B1 (ko) * 2011-12-23 2013-12-16 대한민국 능동형 보행보조 및 기립보조기, 및 능동 보행보조 및 기립보조방법
KR101407465B1 (ko) 2012-01-17 2014-06-16 박장근 자세균형 및 보행훈련 장치
JP2014147471A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Fuji Mach Mfg Co Ltd 介助装置
WO2016031262A1 (ja) * 2014-08-27 2016-03-03 シャープ株式会社 歩行補助装置、歩行補助装置を制御するための方法、および、コンピュータに歩行補助装置を制御させるためのプログラム
JP2018134238A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 学校法人近畿大学 歩行車
JP2018157940A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 株式会社熊谷組 歩行支援装置
WO2018222257A1 (en) * 2017-06-02 2018-12-06 Ohio State Innovation Foundation Active robotic walker and associated method
CN112472535A (zh) * 2020-12-03 2021-03-12 杭州程天科技发展有限公司 一种儿童行走吊架
CN112826711A (zh) * 2021-01-07 2021-05-25 国家康复辅具研究中心 一种辅助起立助行器系统

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09285497A (ja) * 1996-04-25 1997-11-04 Hitachi Ltd 歩行支援機の体幹支持具係合方法及び装置
JPH11188068A (ja) * 1997-12-25 1999-07-13 Hitachi Chem Co Ltd ベルト巻取ロック構造及びそのベルト巻取ロック構造を備えた自立歩行支援機
JPH11253511A (ja) * 1998-03-17 1999-09-21 Hitachi Chem Co Ltd 介護用シート、及び該介護用シートを係止した自立歩行支援機
JP2003047635A (ja) * 2001-08-06 2003-02-18 Kochi Univ Of Technology 歩行訓練機
JP2008307121A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Paramount Bed Co Ltd 移動支援装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09285497A (ja) * 1996-04-25 1997-11-04 Hitachi Ltd 歩行支援機の体幹支持具係合方法及び装置
JPH11188068A (ja) * 1997-12-25 1999-07-13 Hitachi Chem Co Ltd ベルト巻取ロック構造及びそのベルト巻取ロック構造を備えた自立歩行支援機
JPH11253511A (ja) * 1998-03-17 1999-09-21 Hitachi Chem Co Ltd 介護用シート、及び該介護用シートを係止した自立歩行支援機
JP2003047635A (ja) * 2001-08-06 2003-02-18 Kochi Univ Of Technology 歩行訓練機
JP2008307121A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Paramount Bed Co Ltd 移動支援装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101342009B1 (ko) * 2011-12-23 2013-12-16 대한민국 능동형 보행보조 및 기립보조기, 및 능동 보행보조 및 기립보조방법
KR101407465B1 (ko) 2012-01-17 2014-06-16 박장근 자세균형 및 보행훈련 장치
JP2014147471A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Fuji Mach Mfg Co Ltd 介助装置
WO2016031262A1 (ja) * 2014-08-27 2016-03-03 シャープ株式会社 歩行補助装置、歩行補助装置を制御するための方法、および、コンピュータに歩行補助装置を制御させるためのプログラム
JP2016047123A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 シャープ株式会社 歩行補助装置、歩行補助装置を制御するための方法、および、コンピュータに歩行補助装置を制御させるためのプログラム
JP2018134238A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 学校法人近畿大学 歩行車
JP2018157940A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 株式会社熊谷組 歩行支援装置
WO2018222257A1 (en) * 2017-06-02 2018-12-06 Ohio State Innovation Foundation Active robotic walker and associated method
US10292891B2 (en) 2017-06-02 2019-05-21 Ohio State Innovation Foundation Active robotic walker and associated method
CN112472535A (zh) * 2020-12-03 2021-03-12 杭州程天科技发展有限公司 一种儿童行走吊架
CN112826711A (zh) * 2021-01-07 2021-05-25 国家康复辅具研究中心 一种辅助起立助行器系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5463569B2 (ja) 2014-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5463569B2 (ja) 歩行支援装置
US6679510B2 (en) Walking assistance device
US20100126542A1 (en) Activity walker
US20140296039A1 (en) Walker Apparatus
KR20200001098A (ko) 재활운동을 위한 보행용 스마트 전동휠체어
CN113316442B (zh) 护理用装置
US7291097B1 (en) Ambulatory patient support mechanism
KR101439955B1 (ko) 보행기 및 의자로도 사용되는 트랜스포머 지팡이
KR20120086995A (ko) 보행보조용 플랫폼
CN2912608Y (zh) 功能恢复车
US8740240B1 (en) User-operated mobility apparatus
US6959940B2 (en) Walking assistance device
KR101731210B1 (ko) 원격 모니터링과 자동 속도제어가 가능한 보행보조차 시스템
JP2002543888A (ja) 歩行装置
US20230181410A1 (en) Lift transfer apparatus
JP2722186B2 (ja) 歩行器
CN201375647Y (zh) 行走康复训练器
US10524600B1 (en) Device for assisting users
JP2011152235A (ja) 介護補助用具
JP3145962U (ja) 犬の歩行補助具
JP5525648B1 (ja) 認知症専用じりつ歩行補助具
CN213311454U (zh) 移动式多功能康复辅助架
JP4936564B2 (ja) 介護補助具
KR101694900B1 (ko) 보행 재활운동을 보조하는 스마트 전동 휠체어
JP3159730U (ja) 介助用の携帯用担架

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150