JPH1118758A - 横型攪拌培養槽 - Google Patents

横型攪拌培養槽

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JPH1118758A
JPH1118758A JP9193095A JP19309597A JPH1118758A JP H1118758 A JPH1118758 A JP H1118758A JP 9193095 A JP9193095 A JP 9193095A JP 19309597 A JP19309597 A JP 19309597A JP H1118758 A JPH1118758 A JP H1118758A
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stirring
culture
tank
blade
culture tank
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JP9193095A
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Shoji Yamamoto
尚司 山本
Hisato Yano
壽人 矢野
Fumihiro Yoshinaga
文弘 吉永
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Bio Polymer Research Co Ltd
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Bio Polymer Research Co Ltd
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M27/00Means for mixing, agitating or circulating fluids in the vessel
    • C12M27/02Stirrer or mobile mixing elements
    • C12M27/06Stirrer or mobile mixing elements with horizontal or inclined stirrer shaft or axis

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素供給効率の高い横型攪拌培養槽を提供す
ること。 【解決手段】 以下の構造的特徴を有する攪拌羽根: (1)羽根外径が槽内径の50%以上90%以下である
こと; (2)羽根幅×段数が槽内長の40%以上100%以下
であること; (3)羽根数が各段に1枚以上4枚以下であること;及
び (4)隣接する段の羽根の位置のずれが軸の回転方向で
45°から180°の間であること; を備えた横型攪拌培養槽。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種微生物の培養
に際して、高い酸素供給効率を有する横型攪拌培養槽、
特に、特定の構造を有する攪拌羽根を備えていることを
特徴とする該横型攪拌培養槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工業的な発酵プロセス一般に於いては、
培養の酸素要求量を通気と攪拌で充足させている。しか
し、多くの発酵プロセスでは発酵槽の酸素供給能で生産
性が律速されており、従って、微生物の培養に際して酸
素供給に影響を与える要因を検討することは重要である
と考えられる。培養系で空気中の酸素が菌体に移動する
に際して、気泡から液相への酸素移動は次式によって代
表される。
【0003】
【数1】dCL/dt=KLa(C* −CL)
【0004】ここで、CLは培養液中の溶存酸素濃度
(mmol/l) 、tは時間(hr)、
【0005】
【数2】dCL/dt
【0006】は一定時間における溶存酸素濃度の変化、
すなわち、酸素移動速度(mmol/l・hr) 、KLは液境膜
の酸素移動速度係数(cm/hr )、aは単位体積当たりの
気液界面積(cmU/cma)、C* は気泡の酸素分圧と平衡な
溶存酸素濃度(mmol/l)である。KLは酸素の気相から
液相への移動の抵抗の逆数であり、(C* −CL)は酸
素が抵抗に逆らって移動するための推進力(driving fo
rce)であるとみなすことができる。発酵系のKLとaを
測定することは大変困難なことであるから、この2項を
掛け合わせたKLaを酸素移動容量係数と呼んで用いて
いる。KLaのディメンジョンは時間の逆数で、通常hr
-1で表す。酸素移動容量係数は発酵槽の酸素移動能を表
す目安となるもので、同じ条件ではKLaの大きいもの
のほうが酸素移動の能力が大きいことを示す。
【0007】特開平8−205884号公報に記載の発
明では、この酸素移動容量係数に着目し、この係数とし
て高い範囲を示すことができる培養装置を開示してい
る。このような培養装置の一例として、攪拌羽根を槽内
水平軸上に備えて成る、いわゆる横型攪拌槽である培養
装置が挙げられているが、攪拌羽根自体については従来
公知のものが使用できる旨記載されているだけで、その
構成、形状等については特に具体的に示されていない。
尚、横型攪拌槽とは、一般的に、横型円筒型の槽内に水
平軸に固定した攪拌翼によって、槽内の気液の接触を行
なう装置であり、水平軸攪拌機とも呼ばれている。すな
わち、気液の界面に垂直におかれた攪拌翼を回転するこ
とにより、槽内の液体が細かい滴となって分散し、気体
の一部が泡沫となって液体の間にまきこまれ、気液界面
積およびその更新速度が大きくなる。したがって、液
滴、気泡および膜による気液間の物質移動の促進が期待
できる。翼の回転速度等、その操作条件や翼の形状は、
気液の接触能力に差異を生ずるのみでなく、気液接触の
機構そのものにも影響をおよぼすことが知られている
(安藤公二著,「横型攪拌槽とその設計」,化学装置,
1975年2月号,第19頁〜第29頁)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、KLa測
定に代わる比較的簡便な試験において、高い酸素供給能
力を有する攪拌羽根形状の評価を正確に行う方法を種々
検討した。まず、気液を混合する横型攪拌槽には、以下
の2つの攪拌状態が存在することが知られている。 A 液中に気泡、気中に液滴が存在する状態 B 液が遠心力により槽壁に押しつけられ攪拌羽根と共
に回転する共回り状態 この攪拌状態は、攪拌回転数を増加することにより状態
AからBへ遷移し、この状態の遷移により攪拌トルクお
よび動力が急激に変化し、状態Aでは回転数の増加に従
いトルクも増加するが、状態Bへ移行すると液が攪拌羽
根と共に回転するためトルクおよび動力が極めて低くな
る。また、AからBへ遷移する回転数はBからAへ遷移
する回転数より高い。一方、気液接触効率を示すKLa
は、状態Aではトルクと同様に回転数の増加に伴い増加
するが、状態Bへ遷移する直前には回転数(動力)が増
加してもKLaは増加しなくなり、状態Bへ遷移すると
急激に低下する。つまり、状態Bへ遷移する直前がKL
aが最大となる。この様にトルクおよび動力の変化とK
Laの変化が相似であることから、動力特性試験により
測定される各回転数におけるトルク及びこれから算出さ
れる動力により攪拌羽根の気液接触効率の優劣を評価で
きることを見出した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる評価方法
に基づいて、より高い気液接触効率即ち、高い酸素供給
効率を有する横型攪拌培養槽の構造を研究した結果、完
成したものである。即ち、本発明は、以下の構造的特徴
を有する攪拌羽根: (1)羽根外径(直径)が槽内径(直径)の50%以上
90%以下、好ましくは50%以上85%以下であるこ
と; (2)羽根幅×段数が槽内長の40%以上100%以
下、好ましくは90%以上100%以下であること; (3)羽根数が各段に1枚以上4枚以下であること;及
び (4)隣接する段の羽根の位置のずれが軸の回転方向で
45°から180°の間であること; を備えた横型攪拌培養槽に係わる。本発明の横型攪拌培
養槽に於いて、上記以外の条件、例えば、培養槽全体の
羽根の総数及び槽長、槽径等の条件は等業者が適宜選択
することができる。又、邪魔板は必要に応じ、例えば、
攪拌軸の真上に設けることもできる。更に、羽根(イン
ペラー)自体の形状も平羽根、タービン羽根、ヘリカル
リボン羽根及びスクリュー羽根等の任意のものから選択
できるが、この中でも平羽根及びタービン羽根が好まし
い。本発明の横型攪拌培養槽は様々の目的に使用するこ
とができる。特に、好気性の微生物、例えば、後述する
ようなセルロース生産菌を培養して目的の物質を工業的
に製造する方法に有利に使用することができる。従っ
て、本発明はこのような横型攪拌培養槽内でセルロース
生産菌を培養することを特徴とするバクテリアセルロー
スの製造方法、及び該製造方法によって得られたバクテ
リアセルロースにも係わる。
【0010】セルロース生産菌を培養することによって
製造し得るバクテリアセルロース(BC)は可食性であ
り無味無臭であるため、食品分野で利用されるほか、水
系分散性に優れているので食品、化粧品又は塗料等の粘
度の保持、食品原料生地の強化、水分の保持、食品安定
性向上、低カロリー添加物又は乳化安定化助剤としての
産業上利用価値がある。BCは木材パルプ等から製造さ
れるセルロースに較べ、フィブリル(又は微細繊維)の
断面幅が2ケタ程度も小さいことを特徴とする。従っ
て、BCの離解物はフィブリルのかかる構造的物理的特
徴に基づき高分子、特に水系高分子用補強剤として各種
の産業用用途がある。このようなセルロース性離解物を
紙状または固型状に固化した物質は高い引張弾性率を示
すのでフィブリルの構造的特徴に基づくすぐれた機械特
性が期待され、各種産業用素材としての応用がある。
【0011】本発明におけるバクテリアセルロースの生
産に使用されるセルロース生産菌は、例えば、BPR2
001株に代表されるアセトバクター・キシリナム・サ
ブスピーシーズ・シュクロファーメンタンス(Acetobac
ter xylinum subsp. sucrofermentans)、アセトバクタ
ー・キシリナム(Acetobacter xylinum )ATCC23
768、アセトバクター・キシリナムATCC2376
9、アセトバクター・パスツリアヌス(A. pasteurianu
s )ATCC10245、アセトバクター・キシリナム
ATCC14851、アセトバクター・キシリナムAT
CC11142及びアセトバクター・キシリナムATC
C10821等の酢酸菌(アセトバクター属)、その他
に、アグロバクテリウム属、リゾビウム属、サルシナ
属、シュードモナス属、アクロモバクター属、アルカリ
ゲネス属、アエロバクター属、アゾトバクター属及びズ
ーグレア属並びにそれらをNTG(ニトロソグアニジ
ン)等を用いる公知の方法によって変異処理することに
より創製される各種変異株である。尚、BPR2001
株は、平成5年2月24日に通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託され
(受託番号FERM P−13466)、その後199
4年2月7日付で特許手続上の微生物の寄託の国際的承
認に関するブダペスト条約に基づく寄託(受託番号FE
RM BP−4545)に移管されている。NTG等の
変異剤を用いての化学的変異処理方法には、例えば、Bi
o Factors,Vol. l, p.297−302 (1988)及び J. Gen. Mi
crobiol, Vol. 135, p.2917−2929(1989) 等に記載され
ているものがある。従って、当業者であればこれら公知
の方法に基づき本発明で用いる変異株を得ることができ
る。また、本発明で用いる変異株は他の変異方法、例え
ば放射線照射等によっても得ることができる。
【0012】上述の方法によって創製されるセルロース
生産菌の中でも、通気攪拌培養することによって、ポリ
スチレン換算の重量平均重合度が1.6×104 以上、
好ましくは1.7×104 以上である高重合度のバクテ
リアセルロースを製造するか、又は、静置培養すること
によって、ポリスチレン換算の重量平均重合度が2.0
×104 以上である高重合度のバクテリアセルロースを
製造する菌株が好ましい。本発明で使用し得る高重合度
のバクテリアセルロースの生産菌のうち、BPR300
1Aは、平成7年6月12日付で通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託
され、受託番号FERM P−14982を付され、そ
の後1996年2月23日付で特許手続上の微生物の寄
託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づく寄託
(受託番号FERM BP−5421)に移管されてい
る。
【0013】本発明におけるBC等の各種セルロースの
重量平均重合度は、検出器としてRIを内蔵したGPC
システム(Tosoh HLC−8020)を用いて以下のよ
うにして測定する。各種セルロース試料を発煙硝酸−五
酸化リン溶液で W.J. Alexander, R.L. Mitchell, Anal
ytical chemistry 21, 12, 1497-1500 (1949) の方法に
よりニトロ化する。コントロールとして同時にニトロ化
したコットンリンターを用いる。セルロースニトロ化物
はTHF(和光純薬 1級)に0.05%濃度で溶かし
たのち、1.0μmポアサイズのフィルターで濾過す
る。GPCの溶離液にもTHFを用いる。流速は0.5
ml/min 、圧力は10〜13kg f/cm2 、サンプル注入
量は100μl とする。カラムはTSKgel GMH
−HR(S)(7.5ID×300mm×2本)とガード
カラム(HHR(S))(Tosoh Co., Ltd.) を用い35
℃で測定する。分子量算出のためにスタンダードポリス
チレン(Tosoh) を用いポリスチレン換算の相対分子量を
求める。2×107 から2630の分子量のポリスチレ
ンを用い、溶出時間(t)と分子量の対数(logM)
について、3次式:(logM=At3 +Bt2 +Ct
+D)による近似を行いスタンダード曲線を作製する。
分子量はTosoh のデータ処理専用機(SC−8020)
に内蔵されたプログラム(ver.3,10)により重
量平均分子量を計算する。これらの分子量の値からニト
ロ化後の置換度を考慮して重量平均重合度を計算する。
【0014】培養に用いる培地の組成物中、炭素源とし
てはシュクロース、グルコース、フラクトース、マンニ
トール、ソルビトール、ガラクトース、マルトース、エ
リスリット、グリセリン、エチレングリコール、エタノ
ール等を単独或いは併用して使用することができる。更
にはこれらのものを含有する澱粉水解物、シトラスモラ
セス、ビートモラセス、ビート搾汁、サトウキビ搾汁、
柑橘類を始めとする果汁等を炭素源に加えて使用するこ
ともできる。 また、窒素源としては硫酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモ
ニウム塩、硝酸塩、尿素等有機或いは無機の窒素源を使
用することができ、或いはBacto−Pepton
e、Bacto−Soytone、Yeast−Ext
ract、豆濃などの含窒素天然栄養源を使用してもよ
い。有機微量栄養素としてアミノ酸、ビタミン、脂肪
酸、核酸、2,7,9−トリカルボキシ−1Hピロロ
〔2,3,5〕−キノリン−4,5−ジオン、亜硫酸パ
ルプ廃液、リグニンスルホン酸等を添加してもよい。
【0015】生育にアミノ酸等を要求する栄養要求性変
異株を使用する場合には、要求される栄養素を補添する
ことが必要である。無機塩類としてはリン酸塩、マグネ
シウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩、コバルト
塩、モリブデン酸塩、赤血塩、キレート金属類等が使用
される。更に、イノシトール、フィチン酸、ピロロキノ
リンキノン(PQQ)(特公平5−1718号公報;高
井光男,紙パ技協誌,第42巻,第3号,第237〜2
44頁)、カルボン酸又はその塩(特開平7−3938
6号公報)、インベルターゼ(特開平7−184677
号公報)及びメチオニン(特開平7−184675号公
報)等のセルロース生成促進因子を適宜培地中に添加す
ることもできる。例えば、酢酸菌を生産菌として用いる
場合には、培養のpHは3ないし7に、好ましくは5付
近に制御する。培養温度は10〜40℃、好ましくは2
5〜35℃の範囲で行う。培養装置に供給する酸素濃度
は1〜100%、望ましくは21〜80%であれば良
い。これら培地中の各成分の組成割合及び培地に対する
菌体の接種等は培養方法に応じて当業者が適宜選択し得
るものである。バクテリアセルロースは、従来より公知
の通気攪拌培養形式で、培養操作法としては、いわゆる
回分発酵法、流加回分発酵法、反復回分発酵法及び連続
発酵法等の公知の方法によって製造することができる。
【0016】尚、攪拌培養とは、培養液を攪拌しながら
行なう培養法であり、当該攪拌培養中に受ける攪拌作用
によって、バクテリアセルロースの構造が、例えば、結
晶化指数が低下して非晶部が増すように変化する。更
に、本出願人名義の特開平8−33494号公報に記載
された培養装置と分離装置の間で菌体を含む培養液を循
環させるセルロース性物質の製造方法であって、該分離
装置に於いて、生産物であるセルロース性物質を菌体及
び培養液から分離することを特徴とする前記方法や、同
じく、本出願人名義の特開平8−33495号公報に記
載されたセルロース生産菌を培養してセルロース性物質
を製造する方法であって、培養期間中、培養系からの培
養液の引き抜き及び該引き抜き量とほぼ等容量の新たな
培地の供給を連続的に行なうことによって、培養中の培
養液に於けるセルロース性物質の濃度を低く維持するこ
とを特徴とする前記製造方法がある。本発明でいう攪拌
培養においては、攪拌と同時に、必要に応じて、通気を
行なう。
【0017】攪拌培養により得たバクテリアセルロース
を遠心分離法又は濾過法等により培養液から分離する。
バクテリアセルロースは菌体と一緒に回収してもよく、
さらに本物質中に含まれる菌体を含むセルロース性物質
以外の不純物を取り除く処理を施すことが出来る。不純
物を取り除くためには、水洗、加圧脱水、希酸洗浄、ア
ルカリ洗浄、次亜塩素酸ソーダ及び過酸化水素などの漂
白剤による処理、リゾチームなどの菌体溶解酵素による
処理、ラウリル硫酸ソーダ、デオキシコール酸などの界
面活性剤による処理、常温から200℃の範囲の加熱洗
浄などを単独及び併用して行い、セルロース性物質から
不純物をほぼ完全に除去することができる。このように
して得られたバクテリアセルロースは、セルロース及
び、セルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含むもの及び
β−1,3、β−1,2等のグルカンを含むものであ
る。ヘテロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分はマ
ンノース、フラクトース、ガラクトース、キシロース、
アラビノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭糖、
五炭糖及び有機酸等である。なおこれ等の多糖が単一物
質である場合もあるし2種以上の多糖が水素結合等によ
り混在してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例を参照しながら本発
明を詳細に説明するが、該実施例は本発明の範囲を何等
限定するものではない。
【0019】実施例1 本発明の横型攪拌培養槽(E及びF)及び比較例として
の横型攪拌培養槽例(A,B,C及びD)の攪拌羽根の
構造及びそれらを使用して実際に水20Lを攪拌したと
きに得られた諸特性を、夫々、表1及び表2にまとめ
た。尚、液単位体積当りの攪拌動力値Pvは、攪拌軸と
モーターの間に設けた位相変換型トルク計にて測定した
トルクT[ kg・m] 、攪拌回転数n[sec-1] 、流量V
[L] から次式によって求めた。
【0020】
【数3】Pv[ kg・m・sec -1・L-1] =2πnT/V
【0021】又、最大酸素供給能力は、培養を行った際
の排ガス中の炭酸ガス濃度より評価した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】実施例2 更に、実施例1の中の本発明に属する横型攪拌培養槽
(F)、及び比較として、従来の縦型通気攪拌槽、及び
本発明の範囲外の横型攪拌培養槽(A)を使用して、以
下の条件にてBPR3001A株を攪拌培養した。培養条件 :培養装置は50L容のものを用い、培地は殺
菌したCSL−Fru培地を用いた。張り込み液量は2
0L、通気量は20L/分である。ルーフラスコやコニ
カル・フラスコを用いて培養した菌液を植菌し、30℃
に保温しながら約40時間培養した。所要攪拌動力は攪
拌モーターのインバーター出力などから前述の式に従っ
て求めた(図1)。排気中の炭酸ガス濃度はオンライン
炭酸ガス濃度計を用いて測定した(図2)。
【0025】
【表3】 培地組成 CSL−Fru培地 フルクトース 7.0 (%) KH2 PO4 0.1 MgSO4 ・7H2 O 0.025 (NH4 2 SO4 0.33 ビタミン混合液 1.0 塩類混合液 1.0 CSL(コーンステープリカー) 4.0 pH 5.0
【0026】
【表4】ビタミン混合液 化合物 mg/L イノシトール 200 ナイアシン 40 ピリドキシンHCl 40 チアミンHCl 40 パントテン酸カルシウム 20 リボフラビン 20 p−アミノ安息香酸 20 葉 酸 0.2 ビオチン 0.2
【0027】
【表5】塩類混合液 FeSO2 ・7H2 O 360mg/L CaCl2 ・2H2 O 1470mg/L Na2 MoO2 ・2H2 O 242mg/L ZnSO4 ・7H2 O 173mg/L MnSO4 ・5H2 O 139mg/L CuSO4 ・5H2 O 5mg/L
【0028】
【発明の効果】本発明の横型攪拌培養槽は、培養により
生産されるBCの培養液中の濃度変化に伴う液性状(特
に粘度)の変化する範囲において良好な酸素供給能力と
混合能力を保てる。又、本発明の横型攪拌培養槽は酸素
供給効率が高いため、縦型の通気攪拌槽等と比較すると
必要な酸素供給を得るための培養中の攪拌回転数が低減
され、又、所要攪拌動力が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 培養に於ける単位液量当りの所要攪拌動力の
経時変化を示す。
【図2】 培養に於ける排気中の炭酸ガス濃度の経時変
化を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造的特徴を有する攪拌羽根: (1)羽根外径が槽内径の50%以上90%以下である
    こと; (2)羽根幅×段数が槽内長の40%以上100%以下
    であること; (3)羽根数が各段に1枚以上4枚以下であること;及
    び (4)隣接する段の羽根の位置のずれが軸の回転方向で
    45°から180°の間であること; を備えた横型攪拌培養槽。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の横型攪拌培養槽内でセ
    ルロース生産菌を培養することを特徴とするバクテリア
    セルロースの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の製造方法で得ることの
    できるバクテリアセルロース。
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