JPH11187574A - 発電所の力率制御装置 - Google Patents
発電所の力率制御装置Info
- Publication number
- JPH11187574A JPH11187574A JP34947297A JP34947297A JPH11187574A JP H11187574 A JPH11187574 A JP H11187574A JP 34947297 A JP34947297 A JP 34947297A JP 34947297 A JP34947297 A JP 34947297A JP H11187574 A JPH11187574 A JP H11187574A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- generator
- voltage
- generator voltage
- main transformer
- tap switching
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成により発電機の運転力率設定値を
一定に維持することができる、発電所の力率制御装置を
実現すること。 【解決手段】 負荷時タップ切換手段を有する昇圧用の
主変圧器3を介して発電機1が送電系統Lに連繋される
発電所において、前記発電機1の運転力率が予め設定さ
れた設定値を維持するように該発電機1の発電機電圧を
調整する発電機電圧制御手段4,5と、前記発電機1の
発電機電圧を監視し、前記発電機電圧制御手段による発
電機電圧が予め設定された範囲を外れて所定時間経過し
たときに、発電機電圧が前記発電機1の発電機電圧調整
許容範囲に収まるように前記負荷時タップ切換手段にタ
ップ切換指令を与える主変圧器タップ切換制御手段6と
を備えた発電所の力率制御装置。
一定に維持することができる、発電所の力率制御装置を
実現すること。 【解決手段】 負荷時タップ切換手段を有する昇圧用の
主変圧器3を介して発電機1が送電系統Lに連繋される
発電所において、前記発電機1の運転力率が予め設定さ
れた設定値を維持するように該発電機1の発電機電圧を
調整する発電機電圧制御手段4,5と、前記発電機1の
発電機電圧を監視し、前記発電機電圧制御手段による発
電機電圧が予め設定された範囲を外れて所定時間経過し
たときに、発電機電圧が前記発電機1の発電機電圧調整
許容範囲に収まるように前記負荷時タップ切換手段にタ
ップ切換指令を与える主変圧器タップ切換制御手段6と
を備えた発電所の力率制御装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製鉄所,セメント
工場,製練所などに備えられた自家用発電所において簡
単な構成により発電機の運転力率を一定に維持できるよ
うにした、発電所の力率制御装置に関するものである。
工場,製練所などに備えられた自家用発電所において簡
単な構成により発電機の運転力率を一定に維持できるよ
うにした、発電所の力率制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように発電所は昇圧用の主変圧器
を介して発電機が送電系統に連繋されており、電力会社
による事業用発電所では、主変圧器の送電系統側の電圧
(送電系統側電圧)を規定値に維持するために、発電機
の界磁電流を操作して発電機電圧を調整する発電機電圧
制御と、主変圧器のタップを操作して主変圧器の変圧比
を調整するタップ切換制御とを併用して送電系統側電圧
制御が行われている。
を介して発電機が送電系統に連繋されており、電力会社
による事業用発電所では、主変圧器の送電系統側の電圧
(送電系統側電圧)を規定値に維持するために、発電機
の界磁電流を操作して発電機電圧を調整する発電機電圧
制御と、主変圧器のタップを操作して主変圧器の変圧比
を調整するタップ切換制御とを併用して送電系統側電圧
制御が行われている。
【0003】例えば、特開昭63−43597号公報に
は発電所の電圧制御装置が提案されている。この発電所
の電圧制御装置は、負荷時タップ切換手段を有する主変
圧器を介して発電機が送電系統に連繋される事業用の発
電所において、送電系統側電圧を指令する制御指令によ
り所定の許容変動範囲の発電機電圧を演算するとともに
該発電機電圧に対応する主変圧器のタップ位置を決定す
る演算制御手段と、主変圧器の送電系統側より検出され
た送電系統側電圧と、前記制御指令の内容とが等しくな
るように発電機電圧を設定するとともに、該設定に基づ
く発電機電圧が所定の許容範囲に納まるように負荷時タ
ップ切換手段にタップ切換指令を与える実行制御手段と
を備え、これにより発電機電圧制御に連動させて主変圧
器のタップ切換による送電系統側電圧制御を行い、タッ
プ切換操作を従来の手動に代えて自動化し、送電系統側
電圧制御の速応性、確実性を確保するようにしている。
は発電所の電圧制御装置が提案されている。この発電所
の電圧制御装置は、負荷時タップ切換手段を有する主変
圧器を介して発電機が送電系統に連繋される事業用の発
電所において、送電系統側電圧を指令する制御指令によ
り所定の許容変動範囲の発電機電圧を演算するとともに
該発電機電圧に対応する主変圧器のタップ位置を決定す
る演算制御手段と、主変圧器の送電系統側より検出され
た送電系統側電圧と、前記制御指令の内容とが等しくな
るように発電機電圧を設定するとともに、該設定に基づ
く発電機電圧が所定の許容範囲に納まるように負荷時タ
ップ切換手段にタップ切換指令を与える実行制御手段と
を備え、これにより発電機電圧制御に連動させて主変圧
器のタップ切換による送電系統側電圧制御を行い、タッ
プ切換操作を従来の手動に代えて自動化し、送電系統側
電圧制御の速応性、確実性を確保するようにしている。
【0004】すなわち、この電圧制御装置では、主変圧
器のタップ切換操作を自動化し、かつ、発電機電圧制御
と干渉しないようにするために複雑な一連の制御ロジッ
クを構築し、まず、主変圧器のタップ切換制御を実施
し、次いで発電機電圧の調整制御を実施することで両制
御が干渉しないようにしている。なお、両制御が同時に
なされて干渉すると、制御目標値に対する制御が振動的
となって制御精度が低下するなどの不具合が発生する。
器のタップ切換操作を自動化し、かつ、発電機電圧制御
と干渉しないようにするために複雑な一連の制御ロジッ
クを構築し、まず、主変圧器のタップ切換制御を実施
し、次いで発電機電圧の調整制御を実施することで両制
御が干渉しないようにしている。なお、両制御が同時に
なされて干渉すると、制御目標値に対する制御が振動的
となって制御精度が低下するなどの不具合が発生する。
【0005】ところで、製鉄所などの大規模な需要家
は、負荷時タップ切換手段付きの主変圧器を介して発電
機が工場内の送電系統に連繋される自家用発電所を備え
ている。このような自家用発電所では、不足分を受電用
電力として電力会社から前記送電系統に受電しており、
電力会社からの受電力率を100%に近い値に維持する
ことで電力料金の割引を受けられる制度を利用すべく、
受電力率の維持のため、発電機の運転力率が予め設定し
た一定値を維持するようにしている。
は、負荷時タップ切換手段付きの主変圧器を介して発電
機が工場内の送電系統に連繋される自家用発電所を備え
ている。このような自家用発電所では、不足分を受電用
電力として電力会社から前記送電系統に受電しており、
電力会社からの受電力率を100%に近い値に維持する
ことで電力料金の割引を受けられる制度を利用すべく、
受電力率の維持のため、発電機の運転力率が予め設定し
た一定値を維持するようにしている。
【0006】そして、自家用発電所において発電機の運
転力率を設定値(例えば85%)に維持することは、制
御対象が異なるものの前述した事業用発電所と同様に、
発電機電圧制御と主変圧器のタップ切換制御とを併用す
ることで可能である。この場合、併用するこの2つの制
御を両者が干渉することなく行うために、前記公報で提
案された制御手段を採用しようとすると、この従来の制
御手段は一連の制御ロジックが複雑であるため、装置が
複雑で高価になってしまう。
転力率を設定値(例えば85%)に維持することは、制
御対象が異なるものの前述した事業用発電所と同様に、
発電機電圧制御と主変圧器のタップ切換制御とを併用す
ることで可能である。この場合、併用するこの2つの制
御を両者が干渉することなく行うために、前記公報で提
案された制御手段を採用しようとすると、この従来の制
御手段は一連の制御ロジックが複雑であるため、装置が
複雑で高価になってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、簡単な構成により発電機の運転力率設定値を一定に
維持することができる、発電所の力率制御装置を提供す
ることにある。
は、簡単な構成により発電機の運転力率設定値を一定に
維持することができる、発電所の力率制御装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の本発明は、負荷時タップ切換手段を有
する昇圧用の主変圧器を介して発電機が送電系統に連繋
される発電所において、前記発電機の運転力率が予め設
定された設定値を維持するように該発電機の発電機電圧
を調整する発電機電圧制御手段と、前記発電機の発電機
電圧を監視し、前記発電機電圧制御手段による発電機電
圧が予め設定された範囲を外れて所定時間経過したとき
に、発電機電圧が前記発電機の発電機電圧調整許容範囲
に収まるように前記負荷時タップ切換手段にタップ切換
指令を与える主変圧器タップ切換制御手段とを備えた発
電所の力率制御装置である。
めに、請求項1の本発明は、負荷時タップ切換手段を有
する昇圧用の主変圧器を介して発電機が送電系統に連繋
される発電所において、前記発電機の運転力率が予め設
定された設定値を維持するように該発電機の発電機電圧
を調整する発電機電圧制御手段と、前記発電機の発電機
電圧を監視し、前記発電機電圧制御手段による発電機電
圧が予め設定された範囲を外れて所定時間経過したとき
に、発電機電圧が前記発電機の発電機電圧調整許容範囲
に収まるように前記負荷時タップ切換手段にタップ切換
指令を与える主変圧器タップ切換制御手段とを備えた発
電所の力率制御装置である。
【0009】本発明による発電所の力率制御装置におい
ては、発電機電圧制御手段は、発電機の運転力率が予め
設定された設定値PFgrを保つように該発電機の発電機電
圧Vgを調整する。例えば、負荷に応じて発電機出力を増
加させた場合、発電機電圧Vgが固定では力率がその設定
値PFgrより大きくなるので、発電機電圧Vgを高くして運
転力率が設定値PFgrを維持するようにする。ところが、
発電機の発電機電圧Vgには調整許容範囲があり、一般に
この範囲を外れると電圧調整が困難になる。
ては、発電機電圧制御手段は、発電機の運転力率が予め
設定された設定値PFgrを保つように該発電機の発電機電
圧Vgを調整する。例えば、負荷に応じて発電機出力を増
加させた場合、発電機電圧Vgが固定では力率がその設定
値PFgrより大きくなるので、発電機電圧Vgを高くして運
転力率が設定値PFgrを維持するようにする。ところが、
発電機の発電機電圧Vgには調整許容範囲があり、一般に
この範囲を外れると電圧調整が困難になる。
【0010】そのため、主変圧器タップ切換制御手段
は、発電機電圧Vgを検出し、発電機電圧制御手段による
発電機電圧Vgが、予め発電機電圧調整許容範囲に基づき
設定された発電機電圧範囲Rを外れて所定時間t0(数秒
程度)経過したときに、発電機電圧Vgをその調整許容範
囲に収まるようにすべく主変圧器の負荷時タップ切換え
手段にタップ切換え指令を与える。例えば、前記のよう
に発電機出力を増加させた場合、タップ切換制御手段
は、発電機電圧Vgが前記範囲Rの上限値RHを超えて時間
t0経過したとき、主変圧器のタップを変圧比が現在より
大となるように(送電系統側電圧が高くなるように)切
換える指令をタップ切換手段に与える。タップが切換わ
ると、発電機電圧Vgが下がって調整許容範囲に収まり、
再び発電機電圧制御による力率を一定にする調整が行わ
れることになる。
は、発電機電圧Vgを検出し、発電機電圧制御手段による
発電機電圧Vgが、予め発電機電圧調整許容範囲に基づき
設定された発電機電圧範囲Rを外れて所定時間t0(数秒
程度)経過したときに、発電機電圧Vgをその調整許容範
囲に収まるようにすべく主変圧器の負荷時タップ切換え
手段にタップ切換え指令を与える。例えば、前記のよう
に発電機出力を増加させた場合、タップ切換制御手段
は、発電機電圧Vgが前記範囲Rの上限値RHを超えて時間
t0経過したとき、主変圧器のタップを変圧比が現在より
大となるように(送電系統側電圧が高くなるように)切
換える指令をタップ切換手段に与える。タップが切換わ
ると、発電機電圧Vgが下がって調整許容範囲に収まり、
再び発電機電圧制御による力率を一定にする調整が行わ
れることになる。
【0011】このように、発電機の運転力率を一定に維
持するように発電機電圧Vgを自動調整する制御と、この
発電機電圧制御による発電機電圧Vgが発電機の電圧調整
許容範囲に収まるように主変圧器のタップを自動切換す
る主変圧器タップ切換制御とを、両制御が干渉しないよ
うに主変圧器タップ切換制御手段に時限要素(時間遅れ
要素)を設け、タップ切換制御の応答を発電機電圧制御
に比べて遅くするようにして組み合わせるという簡単な
構成により、両制御が干渉することなく安定に動作して
発電機の運転力率を一定に維持することができる。
持するように発電機電圧Vgを自動調整する制御と、この
発電機電圧制御による発電機電圧Vgが発電機の電圧調整
許容範囲に収まるように主変圧器のタップを自動切換す
る主変圧器タップ切換制御とを、両制御が干渉しないよ
うに主変圧器タップ切換制御手段に時限要素(時間遅れ
要素)を設け、タップ切換制御の応答を発電機電圧制御
に比べて遅くするようにして組み合わせるという簡単な
構成により、両制御が干渉することなく安定に動作して
発電機の運転力率を一定に維持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る自家用
発電所の力率制御装置の概要図、図2は図1の自動電圧
調整装置(AVR装置)の構成を示すブロック図、図3
は図1のタップ切換制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係る自家用
発電所の力率制御装置の概要図、図2は図1の自動電圧
調整装置(AVR装置)の構成を示すブロック図、図3
は図1のタップ切換制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【0013】図1において、1は発電機(タービン発電
機)、2は発電機1に設置され、発電機1の界磁巻線に
界磁電流を供給するための励磁装置であり、この発電機
1は昇圧用の主変圧器3を介して送電系統Lに連繋され
ている。主変圧器3は、基準の変圧比の他にいくつかの
変圧比に対応したタップ(例えば20個程度)持ち、タ
ップ切換指令に基づき通電状態で変圧比を変えられる負
荷時タップ切換手段付きのいわゆる負荷時電圧調整変圧
器(LRT)である。
機)、2は発電機1に設置され、発電機1の界磁巻線に
界磁電流を供給するための励磁装置であり、この発電機
1は昇圧用の主変圧器3を介して送電系統Lに連繋され
ている。主変圧器3は、基準の変圧比の他にいくつかの
変圧比に対応したタップ(例えば20個程度)持ち、タ
ップ切換指令に基づき通電状態で変圧比を変えられる負
荷時タップ切換手段付きのいわゆる負荷時電圧調整変圧
器(LRT)である。
【0014】4は発電機1の運転力率を設定値PFgrに維
持するために必要な発電機電圧Vgの値を自動的に設定す
る応答時間の短い力率調整装置である。この力率調整装
置4は、設定値として発電機1の運転力率設定値PFgr
(例えば85%)が与えられる一方、力率検出入力とし
て計器用変流器CTからの発電機電流検出信号と計器用
変圧器PTからの発電機電圧検出信号とが入力され、出
力として発電機電圧設定信号が自動電圧調整装置5に与
えられるようになっている。
持するために必要な発電機電圧Vgの値を自動的に設定す
る応答時間の短い力率調整装置である。この力率調整装
置4は、設定値として発電機1の運転力率設定値PFgr
(例えば85%)が与えられる一方、力率検出入力とし
て計器用変流器CTからの発電機電流検出信号と計器用
変圧器PTからの発電機電圧検出信号とが入力され、出
力として発電機電圧設定信号が自動電圧調整装置5に与
えられるようになっている。
【0015】5は発電機1の界磁電流を操作して発電機
電圧が力率調整装置4で設定された値になるよう自動制
御する自動電圧調整装置である。この自動電圧調整装置
5は、計器用変圧器PTからの発電機電圧検出信号をフ
ィードバックすることにより発電機電圧Vgが力率調整装
置4で設定された設定電圧になるように発電機1の励磁
装置2に界磁電流指令を与えるようになっている。自動
電圧調整装置5は、この例では図2に示すように、発電
機電圧設定値と発電機電圧検出値との差から界磁電流指
令を決めるときに比例・積分制御(PI制御)を行うP
Iコントローラ5aを有しており、応答時間は通常1秒
以下である。
電圧が力率調整装置4で設定された値になるよう自動制
御する自動電圧調整装置である。この自動電圧調整装置
5は、計器用変圧器PTからの発電機電圧検出信号をフ
ィードバックすることにより発電機電圧Vgが力率調整装
置4で設定された設定電圧になるように発電機1の励磁
装置2に界磁電流指令を与えるようになっている。自動
電圧調整装置5は、この例では図2に示すように、発電
機電圧設定値と発電機電圧検出値との差から界磁電流指
令を決めるときに比例・積分制御(PI制御)を行うP
Iコントローラ5aを有しており、応答時間は通常1秒
以下である。
【0016】前記の力率調整装置4及び自動電圧調整装
置5は、発電機1の運転力率が予め設定された設定値PF
grを維持するように発電機電圧Vgを調整する発電機電圧
制御手段を構成している。
置5は、発電機1の運転力率が予め設定された設定値PF
grを維持するように発電機電圧Vgを調整する発電機電圧
制御手段を構成している。
【0017】6は、計器用変圧器PTからの発電機電圧
検出信号により発電機1の発電機電圧Vgを検出し、該発
電機電圧Vgが予め設定された後述する発電機電圧範囲R
を外れて所定時間t0経過したときに、発電機電圧Vgをそ
の調整許容範囲に収まるようにすべく主変圧器3のタッ
プ切換手段にタップ切換指令を与える主変圧器タップ切
換制御装置(主変圧器タップ切換制御手段)である。こ
の例では、発電機電圧Vgの調整許容範囲が基準電圧±5
%であり、基準電圧プラス4.5%の電圧値を上限値RH
とし、基準電圧マイナス4.5%の電圧値を下限値RLと
する発電機電圧範囲Rを設定している(図4参照)。
検出信号により発電機1の発電機電圧Vgを検出し、該発
電機電圧Vgが予め設定された後述する発電機電圧範囲R
を外れて所定時間t0経過したときに、発電機電圧Vgをそ
の調整許容範囲に収まるようにすべく主変圧器3のタッ
プ切換手段にタップ切換指令を与える主変圧器タップ切
換制御装置(主変圧器タップ切換制御手段)である。こ
の例では、発電機電圧Vgの調整許容範囲が基準電圧±5
%であり、基準電圧プラス4.5%の電圧値を上限値RH
とし、基準電圧マイナス4.5%の電圧値を下限値RLと
する発電機電圧範囲Rを設定している(図4参照)。
【0018】主変圧器タップ切換制御装置6は、この例
では図3に示すように、不感帯と比較とを組み合わせて
なる上限・下限信号発生回路6aと2個のタイマー6
b,6cを有している。上限・下限信号発生回路6a
は、計器用変圧器PTからの発電機電圧検出信号が入力
され、発電機電圧Vgが前記上限値RHに達すると上限信号
をタイマー6bへ出力し、発電機電圧Vgが前記下限値RL
に達すると下限信号をタイマー6cへ出力する回路であ
る。前記上限信号を受けてタイマー6bは、所定時間t0
(例えば2秒程度)経過したときに、主変圧器3のタッ
プ切換手段に、主変圧器3の変圧比が現在より大となる
ように(送電系統側電圧が高くなるように)タップを切
換えるタップ上げ指令を与えるようになっている。ま
た、前記下限信号を受けてタイマー6cは、前記所定時
間t0経過したときに、主変圧器3のタップ切換手段に、
主変圧器3の変圧比が現在より小となるようにタップを
切換えるタップ下げ指令を与えるようになっている。こ
の遅れ時間t0は、タップ切換制御の応答を発電機電圧制
御に比べて遅くすることにより、両制御が干渉すること
なく安定に動作するために設けている。
では図3に示すように、不感帯と比較とを組み合わせて
なる上限・下限信号発生回路6aと2個のタイマー6
b,6cを有している。上限・下限信号発生回路6a
は、計器用変圧器PTからの発電機電圧検出信号が入力
され、発電機電圧Vgが前記上限値RHに達すると上限信号
をタイマー6bへ出力し、発電機電圧Vgが前記下限値RL
に達すると下限信号をタイマー6cへ出力する回路であ
る。前記上限信号を受けてタイマー6bは、所定時間t0
(例えば2秒程度)経過したときに、主変圧器3のタッ
プ切換手段に、主変圧器3の変圧比が現在より大となる
ように(送電系統側電圧が高くなるように)タップを切
換えるタップ上げ指令を与えるようになっている。ま
た、前記下限信号を受けてタイマー6cは、前記所定時
間t0経過したときに、主変圧器3のタップ切換手段に、
主変圧器3の変圧比が現在より小となるようにタップを
切換えるタップ下げ指令を与えるようになっている。こ
の遅れ時間t0は、タップ切換制御の応答を発電機電圧制
御に比べて遅くすることにより、両制御が干渉すること
なく安定に動作するために設けている。
【0019】次に、前記力率調整装置4、自動電圧調整
装置5及び主変圧器タップ切換制御装置6により構成さ
れる本例の力率制御装置の動作を、図4を参照しながら
説明する。ここでは、負荷変動に伴う発電機出力変更時
における発電機力率の制御について説明する。
装置5及び主変圧器タップ切換制御装置6により構成さ
れる本例の力率制御装置の動作を、図4を参照しながら
説明する。ここでは、負荷変動に伴う発電機出力変更時
における発電機力率の制御について説明する。
【0020】図4(a)の立上がりのように負荷が増え
て発電機出力を増加させた場合、発電機1の発電機電圧
Vgが固定では力率がその設定値PFgrより大きくなるの
で、力率調整装置4からの発電機電圧設定信号を受けて
自動電圧調整装置5は界磁電流を操作して発電機電圧Vg
を高くする。これにより発電機1の運転力率は設定値PF
grが一定に維持される。ところが、発電機電圧Vgには前
記の調整許容範囲があり、この範囲を外れると電圧調整
が困難になる。
て発電機出力を増加させた場合、発電機1の発電機電圧
Vgが固定では力率がその設定値PFgrより大きくなるの
で、力率調整装置4からの発電機電圧設定信号を受けて
自動電圧調整装置5は界磁電流を操作して発電機電圧Vg
を高くする。これにより発電機1の運転力率は設定値PF
grが一定に維持される。ところが、発電機電圧Vgには前
記の調整許容範囲があり、この範囲を外れると電圧調整
が困難になる。
【0021】そのため、主変圧器タップ切換制御装置6
は、計器用変圧器PTからの発電機電圧検出信号により
発電機電圧Vgを常時監視し、図4(b)に示すように発
電機電圧Vgが前述した発電機電圧範囲Rの上限値RHを超
えて時間t0経過したときに、負荷時タップ切換手段付き
主変圧器3にタップ上げ指令を与える。この指令によ
り、図4(c)に示すように変圧比が現在より大となる
ように(送電系統側電圧が高くなるように)主変圧器3
のタップが切換わると、発電機電圧Vgが下がって調整許
容範囲に収まり、再び発電機電圧制御による力率を一定
にする調整が行われることになる。
は、計器用変圧器PTからの発電機電圧検出信号により
発電機電圧Vgを常時監視し、図4(b)に示すように発
電機電圧Vgが前述した発電機電圧範囲Rの上限値RHを超
えて時間t0経過したときに、負荷時タップ切換手段付き
主変圧器3にタップ上げ指令を与える。この指令によ
り、図4(c)に示すように変圧比が現在より大となる
ように(送電系統側電圧が高くなるように)主変圧器3
のタップが切換わると、発電機電圧Vgが下がって調整許
容範囲に収まり、再び発電機電圧制御による力率を一定
にする調整が行われることになる。
【0022】次に、負荷が減って発電機出力を減少させ
た場合、発電機1の運転力率を一定に保つために、力率
調整装置4からの発電機電圧設定信号を受けて自動電圧
調整装置5は発電機電圧Vgを低下させる。この発電機電
圧制御により発電機電圧Vgが負荷(発電機出力)の減少
に応じて次第に低下し、発電機電圧Vgが発電機電圧範囲
Rの下限値RLを超えて時間t0経過したときに、タップ切
換制御装置6から主変圧器3へタップ下げ指令が与えら
れる。この指令により、変圧比が現在より小となるよう
に(送電系統側電圧が低くなるように)主変圧器3のタ
ップが切換わると、発電機電圧Vgが上昇して調整許容範
囲に収まり、再び発電機電圧制御による力率を一定にす
る調整が行われることになる。
た場合、発電機1の運転力率を一定に保つために、力率
調整装置4からの発電機電圧設定信号を受けて自動電圧
調整装置5は発電機電圧Vgを低下させる。この発電機電
圧制御により発電機電圧Vgが負荷(発電機出力)の減少
に応じて次第に低下し、発電機電圧Vgが発電機電圧範囲
Rの下限値RLを超えて時間t0経過したときに、タップ切
換制御装置6から主変圧器3へタップ下げ指令が与えら
れる。この指令により、変圧比が現在より小となるよう
に(送電系統側電圧が低くなるように)主変圧器3のタ
ップが切換わると、発電機電圧Vgが上昇して調整許容範
囲に収まり、再び発電機電圧制御による力率を一定にす
る調整が行われることになる。
【0023】このように発電機電圧制御と、この発電機
電圧制御による発電機電圧の値を監視して発電機電圧Vg
が発電機1の電圧調整許容範囲に収まるように主変圧器
3のタップを自動切換する主変圧器タップ切換制御と
を、両制御が干渉しないようにタップ切換制御装置6に
発電機電圧Vgの短時間の電圧変化に対する時間遅れ要素
(時限要素)を設け、タップ切換制御の応答を発電機電
圧制御に比べて遅くするようにして組み合わせるという
簡単な構成により、両制御が干渉することなく安定に動
作して発電機1の運転力率を一定に維持することが実現
できる。なお、タップ切換制御の応答を遅くしているの
で、過剰にタップ切換が発生することがなくてタップ切
換手段付き主変圧器3の劣化が少なく、ひいてはその寿
命の延長を図れるという利点もある。
電圧制御による発電機電圧の値を監視して発電機電圧Vg
が発電機1の電圧調整許容範囲に収まるように主変圧器
3のタップを自動切換する主変圧器タップ切換制御と
を、両制御が干渉しないようにタップ切換制御装置6に
発電機電圧Vgの短時間の電圧変化に対する時間遅れ要素
(時限要素)を設け、タップ切換制御の応答を発電機電
圧制御に比べて遅くするようにして組み合わせるという
簡単な構成により、両制御が干渉することなく安定に動
作して発電機1の運転力率を一定に維持することが実現
できる。なお、タップ切換制御の応答を遅くしているの
で、過剰にタップ切換が発生することがなくてタップ切
換手段付き主変圧器3の劣化が少なく、ひいてはその寿
命の延長を図れるという利点もある。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、発
電機の運転力率を一定に維持するように発電機電圧を自
動調整する制御と、この発電機電圧制御による発電機電
圧が発電機の電圧調整許容範囲に収まるようにすべく主
変圧器のタップを自動切換する主変圧器タップ切換制御
とを、両制御が干渉しないように主変圧器タップ切換制
御手段に時限要素を設け、主変圧器タップ切換制御の応
答を発電機電圧制御に比べて遅くするようにして組み合
わせるという簡単な構成により、両制御が干渉すること
なく安定に動作して発電機の運転力率を一定に維持する
ことができ、これにより構成が簡単で安価な、発電所の
力率制御装置を実現することができる。
電機の運転力率を一定に維持するように発電機電圧を自
動調整する制御と、この発電機電圧制御による発電機電
圧が発電機の電圧調整許容範囲に収まるようにすべく主
変圧器のタップを自動切換する主変圧器タップ切換制御
とを、両制御が干渉しないように主変圧器タップ切換制
御手段に時限要素を設け、主変圧器タップ切換制御の応
答を発電機電圧制御に比べて遅くするようにして組み合
わせるという簡単な構成により、両制御が干渉すること
なく安定に動作して発電機の運転力率を一定に維持する
ことができ、これにより構成が簡単で安価な、発電所の
力率制御装置を実現することができる。
【図1】本発明に係る自家用発電所の力率制御装置の概
要図である。
要図である。
【図2】図1の自動電圧調整装置(AVR装置)の構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図3】図1のタップ切換制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図4】本発明による力率制御装置の動作を説明するた
めの図である。
めの図である。
1…発電機 2…発電機の励磁装置 3…主変圧器 4
…力率調整装置 5…自動電圧調整装置 5a…PIコ
ントローラ 6…主変圧器タップ切換制御装置 6a…上限・下限信号発生回路 6b,6c…タイマー
CT…計器用変流器 PT…計器用変圧器
…力率調整装置 5…自動電圧調整装置 5a…PIコ
ントローラ 6…主変圧器タップ切換制御装置 6a…上限・下限信号発生回路 6b,6c…タイマー
CT…計器用変流器 PT…計器用変圧器
Claims (1)
- 【請求項1】 負荷時タップ切換手段を有する昇圧用の
主変圧器を介して発電機が送電系統に連繋される発電所
において、 前記発電機の運転力率が予め設定された設定値を維持す
るように該発電機の発電機電圧を調整する発電機電圧制
御手段と、前記発電機の発電機電圧を監視し、前記発電
機電圧制御手段による発電機電圧が予め設定された範囲
を外れて所定時間経過したときに、発電機電圧が前記発
電機の発電機電圧調整許容範囲に収まるように前記負荷
時タップ切換手段にタップ切換指令を与える主変圧器タ
ップ切換制御手段とを備えたことを特徴とする発電所の
力率制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34947297A JPH11187574A (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 発電所の力率制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34947297A JPH11187574A (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 発電所の力率制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11187574A true JPH11187574A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18403984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34947297A Withdrawn JPH11187574A (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 発電所の力率制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11187574A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006230162A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 電圧調整装置、電圧調整方法、及び電圧調整プログラム |
US7385300B2 (en) * | 2004-06-25 | 2008-06-10 | Emerson Process Management Power & Water Solutions, Inc. | Method and apparatus for determining actual reactive capability curves |
JP2012075211A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 発電プラントの発電機電圧制御システム |
-
1997
- 1997-12-18 JP JP34947297A patent/JPH11187574A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7385300B2 (en) * | 2004-06-25 | 2008-06-10 | Emerson Process Management Power & Water Solutions, Inc. | Method and apparatus for determining actual reactive capability curves |
JP2006230162A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 電圧調整装置、電圧調整方法、及び電圧調整プログラム |
JP2012075211A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 発電プラントの発電機電圧制御システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7136724B2 (en) | Electrical power distribution system for street lighting | |
JP2648575B2 (ja) | 空気調和機の運転制御装置及びその制御方法 | |
US6975946B2 (en) | Reactive power optimization with adaptive excitation control | |
WO2020262051A1 (ja) | 空気調和機 | |
JPH11187574A (ja) | 発電所の力率制御装置 | |
KR101070472B1 (ko) | 부하량과 입력전압 및 입력주파수에 따른 동작설정이 가능한 고효율 무정전전원장치 | |
JPH11299110A (ja) | 自家発電設備の電力逆潮流防止装置 | |
JP2014027811A (ja) | 自動電圧調整器及びその制御方法 | |
JP2004235587A (ja) | 負荷時タップ切換変圧器の制御装置およびその制御方法 | |
AU2019294883B2 (en) | Engine-driven welding machine | |
JP5410884B2 (ja) | 進相コンデンサ制御装置 | |
RU2778135C1 (ru) | Пункт секционирования и ступенчатого регулирования напряжения в электрической сети | |
JP3526513B2 (ja) | 自動電圧調整装置 | |
JP6665974B1 (ja) | 運転制御システム、制御装置および運転制御方法 | |
JP4062704B2 (ja) | 自家発電補助発電機の制御方法および制御装置 | |
JP2656674B2 (ja) | 受電力率制御装置 | |
JP2008060217A (ja) | 自動電圧調整装置 | |
KR20180023375A (ko) | 스마트 전원 장치 및 그 제어 방법 | |
JPH05182845A (ja) | 自動タップ切替装置付き変圧器 | |
JP2000068131A (ja) | 電解プラント用電源装置 | |
KR20220018638A (ko) | 빅데이타를 활용한 인공지능형 자동 전압 조절장치 | |
JP2006254533A (ja) | 発電装置 | |
JPH01279308A (ja) | 電圧調整装置 | |
JPH04183229A (ja) | 充電装置 | |
JPH1078825A (ja) | 電解プラント用電源装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050301 |