JPH11186789A - 電子部品実装機の電子部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品実装機の吸着ノズルに電子部品を供
給する部品供給位置に正確に供給するための調整手段を
設けた電子部品供給装置を提供する。 【解決手段】 電子部品を収容したテープ４を部品供給
位置Ａに送り出し、突き上げシャフト１１により揺動レ
バー７を揺動させることにより突き上げピン３を突き上
げ、部品供給位置Ａにあるテープ４から電子部品を押し
出して、部品供給位置に移動した吸着ノズルに吸着させ
る。前記揺動レバー７がシーソー運動する支持支点はそ
の支持軸は偏心軸に構成されているので、その頭部２ａ
を回転させることにより支持支点の位置が移動し、一定
の駆動量で駆動される突き上げシャフト１１による突き
上げピン３の突き上げ駆動量を変化させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路基板に電
子部品を実装する電子部品実装機において、電子部品を
吸着保持して電子回路基板上に実装する吸着ノズルに電
子部品を供給する電子部品供給装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】電子部品実装機の要部構成を図４に示
す。この電子部品実装機は、複数の吸着ノズル５を備え
た吸着ノズルユニット３１と、電子部品を供給する複数
のパーツカセット３３を備えた部品供給ユニット３４
と、電子回路基板３０を保持して水平方向に自在移動さ
せるＸＹテーブル３２とを備えており、これらは実装プ
ログラムに基づいて制御される。

【０００３】前記パーツカセット３３はそれぞれ電子部
品をその種類別に搭載して、所定の電子部品を搭載した
パーツカセット３３が部品供給位置に移動するように部
品供給部３４により駆動される。前記吸着ノズルユニッ
ト３１は複数の吸着ノズル５を周回軌道上に回転移動さ
せ、部品供給位置に移動した吸着ノズル５によりパーツ
カセット３３から電子部品を吸着する。電子部品を吸着
した吸着ノズル５は部品装着位置に回転移動して、ＸＹ
テーブル３２により所定の実装位置を部品装着位置に移
動させた電子回路基板３０に装着する。

【０００４】前記パーツカセット３３は、図５に示すよ
うに構成されており、電子部品をテーピング包装したテ
ープ４を巻回収容したテープリール６が装着され、送り
レバー８が押し下げ駆動される毎に所定ピッチでテープ
４が送り出され、部品供給位置Ａに電子部品の収容位置
が移動する。テープ４は、キャリアテープ４ａに形成さ
れた凹部内に電子部品を収容し、電子部品がキャリアテ
ープ４ａから飛び出さないように凹部上をカバーテープ
４ｂで覆って構成されており、カバーテープ４ｂは部品
供給位置Ａに送出されてくる以前に剥がされて回収リー
ル１３に回収されるので、部品供給位置Ａには、図６に
示すようにカバーテープ４ｂのない状態で送り出され
る。部品供給位置Ａに送られた電子部品１５は、吸着ノ
ズル５の下降動作に合わせて下降駆動される突き上げシ
ャフト１１の動作により、一端側が押し下げられる揺動
レバー１２はシーソー運動して、他端側に搭載した突き
上げピン３を押し上げるので、図７に示すように、突き
上げピン３の先端によりキャリアテープ４ａの凹部内か
ら電子部品１５が押し出れ、吸着ノズル５に吸着され
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記突き上げシャフト
１１の押し下げ駆動は、図８に示すように、カム３６に
より駆動されるベルクランク３７の動きをロッド３８を
介して駆動レバー３９に伝達し、この駆動レバー３９に
より一定の駆動量で押し下げられるように構成されてい
る。従って、突き上げピン３の突き上げ駆動量Ｓ（図７
参照）も一定である。しかし、電子部品１５のサイズは
その種類毎に異なり、吸着ノズル５の部品供給位置にお
ける下降位置は一定であるため、電子部品１５の種類に
合わせてパーツカセット３３の構成要素を交換し、電子
部品１５の種類に対応する前記突き上げ駆動量Ｓになる
ように調整する必要がある。そのため、パーツカセット
３３の構成要素となるパーツ点数の増加をまねき、メン
テナンスを低下させる問題点があった。

【０００６】また、微小な電子部品１５ではパーツカセ
ット３３の精度誤差の影響を受ける度合いが大きく、前
記突き上げ駆動量Ｓの誤差が吸着ノズル５による吸着率
の低下につながる。突き上げ駆動量Ｓが所定量より大き
くなると微小な電子部品１５では、吸着ノズル５に対す
る当接圧が大きくなるため欠けや割れが発生する恐れが
あり、吸着ノズル５が受ける負荷も大きくなるため電子
部品実装機の高速稼働に対しても不利となる。現状構造
では前記突き上げ駆動量Ｓの微調整ができないため、特
に微小な電子部品１５に対する吸着率を低下させないよ
うな突き上げ駆動量Ｓの誤差を所定範囲に管理できない
問題点もあった。

【０００７】更に、パーツカセット３３の長期使用に伴
って突き上げピン３の先端は磨耗するため、突き上げ駆
動量Ｓが経時変化し、吸着率が低下する問題点がある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、吸着ノズルにより部品供給位置に供給され
た電子部品を吸着して、この電子部品を電子回路基板に
装着する電子部品実装機における前記部品供給位置にキ
ャリアテープ内に収容された電子部品を送り出し、部品
供給位置の下方に配設された突き上げピンを突き上げ駆
動することによりキャリアテープから電子部品を押し出
し、前記吸着ヘッドに電子部品を供給する電子部品実装
機の電子部品供給装置において、前記突き上げピンによ
り前記キャリアテープから電子部品を押し出すための突
き上げ量を調整する突き上げ量調整手段を設けたことを
特徴とする。

【０００９】上記構成によれば、突き上げ量調整手段に
より突き上げピンにより電子部品をキャリアテープから
押し出すための突き上げ量が調整できるので、電子部品
の種類に対応して最適の突き上げ量に設定することがで
きる。この構成により、部品供給装置の構成要素を電子
部品の種類によって調製する必要がなく、駆動誤差や経
時変化を解消するための調整を行うことができる。

【００１０】上記突き上げ量調整手段は、揺動支点を中
心にしてシーソー運動する揺動レバーの一端側を下降駆
動することによって上昇する他端側により突き上げピン
を突き上げる前記揺動支点の支持軸を偏心軸に形成し、
この偏心軸を回転させて揺動支点位置を変化させるよう
に構成することができる。

【００１１】この構成によれば、偏心支持軸を回転させ
て揺動支点位置を変化させることにより、揺動レバーを
シーソー運動させて突き上げピンを突き上げ駆動させる
突き上げ駆動量が変化するので、電子部品の種類に対応
させた突き上げ駆動を構成要素を変更することなく調整
することができる。また、動作誤差や消耗を補完するた
めの微調整を行うこともできる。また、偏心支持軸の回
転角度に対する突き上げ駆動量の変化は小さいので、微
小な駆動量調整を容易に行うことができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の一実施形態について説明し、本発明の理解に供する。
尚、従来構成と共通する要素には同一の符号を付し、そ
の説明は省略する。

【００１３】図１は、本発明の実施形態に係る電子部品
実装機のパーツカセット（部品供給装置）１の部品供給
位置側の構成を示すもので、電子部品をテーピング包装
により収容したテープ４は、図外のテープリール６（図
５参照）からアーム１４上を送られて部品供給位置Ａに
至る以前にカバーテープ４ｂがキャリアテープ４ａから
剥がされ、キャリアテープ４ａはその凹部内に収容した
電子部品の上方を露出させた状態で部品供給位置Ａに送
り出される。アーム１４内には揺動レバー７が、その揺
動支点を支持軸２（図示は支持軸２の頭部２ａ）で揺動
自在に支持されて配設されており、この揺動レバー７の
駆動側（一端側）７ａには突き上げシャフト１１の先端
部が当接し、従動側（他端側）７ｂには突き上げピン３
の下端が当接している。突き上げピン３は、図２に示す
ように、バネ９により下方に付勢されているので、前記
突き上げシャフト１１が下降駆動されない状態では、突
き上げピン３は図示するように下降位置にある。突き上
げシャフト１１が先に示した駆動機構（図８参照）によ
り下降駆動されると、揺動レバー７の駆動側７ａが下降
するので、揺動レバー７は支持軸２を揺動支点としてシ
ーソー運動して従動側７ｂが上昇し、突き上げピン３を
突き上げる。この突き上げピン３の突き上げ動作により
部品供給位置Ａにあるキャリアテープ４ａの凹部底部分
は突き上げピン３の先端で突き抜かれ、凹部内に収容さ
れた電子部品は押し出され、部品供給位置Ａの軸線上か
ら下降してきた吸着ノズル５によって吸着される。

【００１４】前記揺動レバー７を支持する支持軸（突き
上げ駆動量調整手段）２は、図２に示すように偏心軸と
して形成され、その頭部２ａの中心Ｃでアーム１４に軸
支されており、頭部２ａの中心軸Ｃに対して、揺動レバ
ー７を揺動支点で支持する支持軸２の中心軸Ｄは偏心量
Ｌだけ偏心している。従って、外部に露出する頭部２ａ
により支持軸２を回転させて揺動レバー７の揺動支点を
移動させると、駆動側７ａが突き上げシャフト１１によ
り一定の駆動量で下降駆動されたときの従動側７ｂの突
き上げ駆動量が変化する。即ち、突き上げピン３による
電子部品の突き上げ量Ｓ（図７参照）を変化させること
ができ、電子部品の種類に対応した突き上げ量Ｓは、支
持軸２をその頭部２ａで回転させることにより微調整で
きる。

【００１５】図３に示すように、頭部２ａの中心軸Ｃと
支持軸２の中心軸Ｄとは距離Ｌだけ偏心しているので、
支持軸２をその頭部２ａの中心軸Ｃで回転させたとき、
支持軸２の中心軸Ｄは最大で距離２Ｌ移動する。即ち、
揺動レバー７がシーソー運動する揺動支点となる中心軸
Ｄは距離２Ｌの範囲内で移動できるので、突き上げピン
３の突き上げ量Ｓを支持軸２の頭部２ａを回転させるこ
とにより調整することができる。この頭部２ａの回転角
度に対する支持軸２の移動量は小さいので微小な移動量
調整による突き上げ駆動量Ｓの微調整ができる。

【００１６】

【発明の効果】以上の説明の通り本発明によれば、突き
上げピンにより電子部品をキャリアテープから押し出す
突き出し駆動量が調整できるので、電子部品の種類に対
応して最適の突き上げ量に設定することができる。ま
た、部品供給装置の構成要素を電子部品の種類によって
調製する必要がなく、駆動誤差や経時変化を解消するた
めの調整を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る電子部品供給装置の要
部構成を示す平面図。

【図２】実施形態に係る突き上げ駆動量調整の構成を示
す説明図。

【図３】偏心支持軸による揺動支点の移動を説明する説
明図。

【図４】電子部品実装機の要部構成を示す斜視図。

【図５】パーツカセット（電子部品供給装置）の構成を
示す斜視図。

【図６】突き上げピンによる電子部品の供給構造を示す
説明図。

【図７】突き上げピンの突き上げ駆動量Ｓを説明する模
式図。

【図８】突き上げピンを突き上げ駆動する駆動機構を示
す構造図。

【符号の説明】 １ パーツカセット（電子部品供給装置） ２ 支持軸（突き上げ駆動量調整手段） ３ 突き上げピン ４ テープ ４ａ キャリアテープ ５ 吸着ノズル ７ 揺動レバー １１ 突き上げシャフト １５ 電子部品

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂木 誠一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 実 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 濱崎 庫泰 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸着ノズルにより部品供給位置に供給さ
   れた電子部品を吸着して、この電子部品を電子回路基板
   に装着する電子部品実装機における前記部品供給位置に
   キャリアテープ内に収容された電子部品を送り出し、部
   品供給位置の下方に配設された突き上げピンを突き上げ
   駆動することによりキャリアテープから電子部品を押し
   出し、前記吸着ヘッドに電子部品を供給する電子部品実
   装機の電子部品供給装置において、 前記突き上げピンによりキャリアテープから電子部品を
   押し出すための突き上げ量を調整する突き上げ量調整手
   段を設けたことを特徴とする電子部品実装機の電子部品
   供給装置。
2. 【請求項２】 突き上げ量調整手段が、揺動支点を中心
   にしてシーソー運動する揺動レバーの一端側を下降駆動
   することによって上昇する他端側により突き上げピンを
   突き上げる前記揺動支点の支持軸を偏心軸に形成し、こ
   の偏心軸を回転させて揺動支点位置を変化させるように
   構成されてなる請求項１記載の電子部品実装機の電子部
   品供給装置。