JPH11186562A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JPH11186562A
JPH11186562A JP36512497A JP36512497A JPH11186562A JP H11186562 A JPH11186562 A JP H11186562A JP 36512497 A JP36512497 A JP 36512497A JP 36512497 A JP36512497 A JP 36512497A JP H11186562 A JPH11186562 A JP H11186562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
transistor
type
channel region
drain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36512497A
Other languages
English (en)
Inventor
Sachiko Kawaji
佐智子 河路
Toshio Murata
年生 村田
Masahito Kigami
雅人 樹神
Tsutomu Uesugi
勉 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP36512497A priority Critical patent/JPH11186562A/ja
Publication of JPH11186562A publication Critical patent/JPH11186562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トランジスタを高耐圧化および低オン抵抗化す
ること。 【解決手段】第1伝導形のシリコン基板1上に絶縁酸化
膜2をはさんで、横型MOSトランジスタを作成する。
その横型MOSトランジスタのゲ−ト電極6と第1伝導
形のシリコン基板1とを同電位とする。ゲ−ト電極6に
電圧を印加すると、横型MOSトランジスタのソ−ス領
域3、チャネル領域4、ドレイン領域5には上下両方か
ら電界がかけられ、電界効果により電流経路の抵抗値が
減少する。従って、従来のように素子内部にゲ−ト電極
を作成するという複雑な工程をとる事もなく、オン抵抗
を低減させることができる。また、本発明の構成による
と、n- の空乏層をすなわちソ−ス/ドレイン間距離を
従来より長くとることができるので、高耐圧化も可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にSOI(Sili
con On Insulator)構造を有する絶縁ゲート形電界効果
トランジスタ(以下、MOSトランジスタという)に関
するものであり、特に高耐圧化および低オン抵抗化を目
的とした半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタは、ゲ−ト電極によ
る電界効果によって、半導体界面の電気伝導率を変化さ
せ、ゲ−ト領域の両端に設けたソース領域とドレイン領
域を流れる電流を制御するものであり、特に電力用トラ
ンジスタとして使用される場合は、高耐圧と低オン抵抗
が要求されている。従来、高耐圧化および低オン抵抗化
を考慮した半導体としては、図12(a)に示すダブル
ゲ−トを用いたSOI形のパワ−MOS、あるいは、図
12(b)に示す特開平8−167720号公報に開示
の半導体装置が知られている。
【0003】図12(a)に示すSOI形パワ−LDM
OSトランジスタは、シリコン基板を酸化させることに
よってできる酸化膜(SiO2 )を絶縁体とし、その上
にプレ−ナ−技術によって横型パワ−MOSトランジス
タを作製したものであり、その内部には、表面のゲ−ト
電極56に対向するように第2の電極57が埋設されて
いる。また、チャネル領域50、ドレイン領域55間の
電界強度を緩和するため、ドレイン領域55の隣には、
- 低不純物濃度領域54(空乏層領域)が設けられて
いる。ゲ−トに正電圧が印加されれると、p- チャネル
領域50の両電極56、57の近傍には、合計2つの反
転層51、52ができ、同一のゲート電圧に対して通常
の2倍の電流が流れるので、オン抵抗の半減を可能とし
ている。また、n- 低不純物濃度層54を設けることに
より、チャネル領域50とドレイン領域55間の電位障
壁による電界強度が緩和され、高耐圧化も可能としてい
る。
【0004】また、図12(b)に示す特開平8−16
7720に開示のSOI形パワ−MOSトランジスタ
は、ドレイン領域60を深さ方向に掘り下げるトレンチ
構造とし、同じく電界強度を弱め、かつオン電流の通過
経路である活性シリコン層61の断面積を増加させるこ
とにより、オン抵抗を低減させるとともに、高耐圧化を
実現しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ダブルゲ−トを採用したSOI形MOSトランジスタで
は、オン抵抗は低減されるものの、耐圧に関しては以前
と同様であり、高耐圧化をするためには、低不純物層で
あるn- 層を広げ、ソ−ス/ドレイン間の距離を拡大せ
ねばならず、拡大すると再びオン抵抗が増加するという
問題がある。さらに、第2のゲ−トを埋設するには、複
雑な工程を要し、コストアップにつながるという問題も
ある。また、上述のトレンチ構造を有するSOI形MO
Sトランジスタにおいても、基本的には、耐圧に関する
リサーフ条件(活性シリコン層厚み×ドリフト領域の不
純物濃度=一定)があり、耐圧を上げるため活性シリコ
ン層の厚みを増すと、電流経路の断面積は増えるもの
の、不純物濃度すなわちキャリア濃度が下がるため、著
しいオン抵抗値の低減には至らなかった。また、ソ−ス
領域62と異なる構造を持ったドレイン領域60を作製
するためには、複雑な工程が入り、同じく製造費用の増
加につながるという問題がある。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、MOSトランジスタのオン抵抗低減
化に対して、チャネル領域のみならずそれ以外の領域に
も着目し、複雑な製造プロセスを経ることなく、オン抵
抗の小さいMOS形半導体装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の半導体装置は、ソ−ス領域、チャ
ネル領域、ドレイン領域を有し、ゲ−ト端子に入力され
た電圧によって、チャネル領域内を流れる電流を制御す
る絶縁ゲート形半導体装置において、半導体基板と、半
導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜
上に形成された第1伝導形のチャネル領域とチャネル領
域の両端に設けられ、第2伝導形のソ−ス領域およびド
レイン領域と、ソース領域、チャネル領域、およびドレ
イン領域の全域の上部に形成された第2の絶縁膜と、そ
の第2の絶縁膜上に形成されたゲート電極とを備え、ゲ
ート電極と半導体基板とに同一電位を印加したことを特
徴とする。
【0008】また、請求項2の発明は、ソ−ス領域、チ
ャネル領域、ドレイン領域を有し、ゲ−ト端子に入力さ
れた電圧によって、チャネル領域内を流れる電流を制御
する絶縁ゲート形半導体装置において、チャネル領域を
第1伝導形として、チャネル領域に接合する第2伝導形
領域と、この第2伝導形領域にのみ接合する第1伝導形
領域とから成るトランジスタを形成し、第2伝導形領域
にゲート端子と同極性電位を印加したことを特徴とす
る。このトランジスタとしては、バイポーラトランジス
タ、MOSトランジスタ、いずれも使用できる。また、
このトランジスタは絶縁体上に形成したSOI構造で
も、チャネル領域に2重拡散により形成しても良い。さ
らに、本体の絶縁ゲート形トランジスタは、横形、縦
形、いずれでも良い。要は、本体の絶縁ゲート形トラン
ジスタがオンした状態の時に、そのトランジスタもオン
して、そのチャネル領域にゲートと同一極性の電位がか
かるか、チャネル領域の多数キャリアが増加するように
なれば良い。この構造を実現する1例として、同様な絶
縁ゲート形半導体装置において、第1伝導形の半導体基
板と、半導体基板上に形成され、チャネル領域の一部に
開口部を有した第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜上に形成
された第1伝導形のチャネル領域とチャネル領域の両端
に設けられ、第2伝導形のソ−ス領域およびドレイン領
域と、開口部を領域内として、チャネル領域と半導体基
板とを分離するように半導体基板の面に形成された第2
伝導形の拡散領域と、ソース領域、チャネル領域、およ
びドレイン領域の全域の上部に形成された第2の絶縁膜
と、その第2の絶縁膜上に形成されたゲート電極とを備
え、ゲート電極と半導体基板とに同一極性電位を印加す
ることが考えられる。
【0009】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明では、基板とゲ
−ト電極に同一電圧を印加すると、チャネル領域には上
下両方から電界が印加されることになり、その上下両界
面には、電流経路となる反転層が2層形成される。ま
た、ソ−ス領域、ドレイン領域にも同様に電界がかけら
れるため、その領域の上下両界面には電流密度に寄与す
るキャリアが集められ、反転層に隣接して新たにアキュ
ムレ−ション領域が形成される。ソ−ス/ドレイン間に
電圧が掛けられると、そのアキュムレ−ション領域に蓄
積されたキャリアは半導体の構成原子との衝突等が比較
的少なくスムーズにチャネル領域の両反転層を介して流
れる。従って、従来例のように、素子内部にゲ−ト電極
を作製するという複雑な工程をとる事もなく、大幅にオ
ン抵抗を低減させることができる。
【0010】また、請求項第2項に記載の半導体装置で
は、チャネル領域の少数キャリアによる伝導領域でない
部分、即ち、多数キャリアが存在する部分(母体)に接
続してトランジスタが形成されている。本体の絶縁ゲー
ト形トランジスタがオンと同時にそのトランジスタがオ
ンする構造になっている。よって、チャネル領域には、
本体の絶縁ゲートトランジスタのゲート電位と同一極性
の電位が係るか、そのチャネル領域の多数キャリアと同
種のキャリアがそのトランジスタから注入される。その
結果、本体トランジスタのチャネル領域とソース領域と
の間の電位差が大きくなり、ソース領域からチャネル領
域へキャリアが多く注入される。この注入されたキャリ
アがドレイン領域に印加された電圧により加速される。
この結果、本体の絶縁ゲート形トランジスタと並列に、
そのソース領域、チャネル領域、ドレイン領域とから、
バイポーラトランジスタが形成され、そのトランジスタ
がオンする。したがって、MOSトランジスタ動作に加
え、バイポ−ラトランジスタ動作も加わるので、同じ印
可電圧に対しても大電流をとることができ、大幅な低オ
ン抵抗化を実現することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本実施形態の1例を
示す構成図であり、本発明による半導体装置は、半導体
基板としての第1伝導形のシリコン基板1、その上に形
成された第1の絶縁膜としての絶縁酸化膜2、その絶縁
酸化膜2上に形成されたMOSトランジスタを構成する
ソース領域3、チャネル領域4、ドレイン領域5、およ
び上記3領域を覆う第2の絶縁膜としての絶縁膜7、更
にその絶縁膜7全体(ソース電極、ドレイン電極形成部
を除く)を覆うゲ−ト電極6およびソース領域に接続さ
れたソース電極10、ドレイン領域に接続されたドレイ
ン電極9から構成される。
【0012】上記絶縁酸化膜2は、例えばシリコン基板
1を酸素雰囲気中で約1000℃で熱処理することで得
られ、MOSトランジスタを構成するソース領域3、チ
ャネル領域4、ドレイン領域5は、例えばエピタキシャ
ル成長技術、リソグラフィ技術、イオン注入技術等の所
謂プレ−ナ−技術によって作製される。また、上記3領
域を覆う絶縁膜7は、例えばリソグラフィおよびCVD
(Chemical Vapor Deposition )によって形成され、選
択的にチャネル領域4の上部の厚みが薄くなるように作
製されている。また、更にその絶縁膜7全体を覆うゲ−
ト電極6としては、例えばスパッタリング処理等により
アルミニュウムなどが電極として付着される。尚、図中
- 、n,n+ はシリコン単結晶中に含まれる不純物濃
度(キャリヤ濃度)の程度を表し、おおよそ、1×10
14/cm3 ,1×1016/cm3 ,5× 1019/cm
3 である。p- 、p,p+ についても同様である。
【0013】次に、上記構成の素子の動作について述べ
る。説明を簡単にするため、第1伝導形をp形(キャリ
ヤが正孔)、第2伝導形をn形(キャリアが電子)とす
る。従って、説明に使用する図1のMOSトランジスタ
は、ソ−ス領域3がn+ (高キャリア濃度)、チャネル
領域4がp- (低キャリア濃度)、ドレイン領域5が、
- (低キャリア濃度)、およびn+ (高キャリア濃
度)から形成されるnチャネルエンハンスメント形MO
Sトランジスタとなる。通常、MOSトランジスタは、
ゲ−ト電極による電界効果によって、半導体界面の電気
伝導率を変化させ、ゲ−ト電極の両端に設けたソース領
域とドレイン領域を流れる電流を制御するものであり、
一般的にドレイン電流は、チャネル領域の界面に電界に
よって発生せられた反転層(チャネル)を流れることが
知られている。また、ドレイン電流ID は、ID =Qμ
EWdで表されることも知られてい る。ここで、Qは
キャリア密度、μはキャリア移動度、Eはソース・ドレ
イン方向の電界強度、Wはチャネルの幅、dはチャネル
の深さである。
【0014】そこで、本発明では、反転層の形成方法
と、キャリア移動度およびキャリア密度の増加方法に着
目し、図1に示す構成とした。すなわち、従来例のよう
に8層にも及ぶ複雑な工程を経てチャネル領域を上方お
よび下方から絶縁層を伴った電極で挟み込むダブルゲ−
ト方式をとるのではない。一方の電極として、高濃度の
正孔を有するp+ 形シリコン基板1を採用し、この基板
1とゲ−ト電極6を同電位とし、絶縁酸化膜2および絶
縁膜7を伴って上述のチャネル領域4を上方および下方
より挟み込む5層構造として、両方より正電界をあたえ
る。すなわち、工程数の少ない簡単な構造でチャネル領
域4の上界面と下界面に電流経路である反転層8(n
形)を合計2層発生させ、同様にオン抵抗を低減するも
のである。
【0015】さらに、本発明の半導体装置は、チャンネ
ル領域4のみならずその隣接したソ−ス領域3、ドレイ
ン領域5も絶縁膜7および絶縁酸化膜2を介して、ゲ−
ト電極で挟み込まれた5層構造となっている。この状態
でゲート電極6に電圧が印可されると、チャネル領域4
の上下界面のみならずソース領域3、及びドレイン領域
5の上下界面にも多数キャリヤ(電子)が集められる。
すなわちソ−ス領域3およびドレイン領域5の上下両界
面には、チャネル領域4に形成された反転層8に隣接し
て、多数キャリアが集つまるアキュムレ−ション領域が
形成される。
【0016】この状態で、ソース/ドレイン間に電圧が
印加されると、そのアキュムレ−ション領域に蓄積され
た多数キャリアは、シリコン原子等の熱振動に比較的妨
害されることなく、スム−ズにチャネル領域4の上下に
形成された両反転層8を流れ、ドレイン領域5を経由
し、ドレイン電極9へと流れ込む。すなわちアキュムレ
−ション領域に蓄積された多数キャリアは、結果的にキ
ャリア移動度μとキャリア密度Qを増大させることにな
り、上式により大電流化、すなわち低オン抵抗化が可能
となる。
【0017】また、本構成にするとドレイン領域5のn
- 低不純物濃度領域の長さを大きくとることができるの
で、高耐圧化が可能である。つまり、n- 低不純物濃度
領域の長さを大きく作製しても、ゲートがオンの時は、
その上下界面では、多数キャリアが集められ高濃度状態
(ほぼn+ )状態になるとともにキャリア移動度も増大
するため、低オン抵抗が保持される。また、オフ時には
低濃度状態(n- )となるため、ソ−ス/ドレイン間の
電界が大幅に緩和され、高耐圧化が可能となる。すなわ
ち、本発明の構成をとることにより、高耐圧化と低オン
抵抗化が同時に実現される。
【0018】また、上述の半導体装置をさらに低オン抵
抗化するために第2の実施例として、図2に示す構造を
とることもできる。これらも上記同様、エピタキシャル
成長技術、リソグラフィ技術、エッチング技術およびイ
オン注入技術等の所謂プレ−ナ−技術によって作製され
る。図2に示す半導体装置は、上述のチャネル領域4の
下部の第1の絶縁膜としての絶縁酸化膜2の一部を取り
除き、p+ 形シリコン基板1内にn形拡散領域11を設
けたものである。すなわち、チャネル領域4の縦方向を
PNPバイポ−ラトランジスタ構造(Tr1)としたも
のである。その等価回路全体を図5に示す。
【0019】上記同様、このp+ 形シリコン基板1とゲ
−ト電極6に同一電圧VG1を印加するとともに、n形拡
散領域11に接続された図示しないベ−ス電極にも電圧
VG2(VG1>VG2)を印可すると、pnp形バイポ−ラ
トランジスタTr1がONとなり、ベース電流i0 のh
FE1 (Tr1の電流増幅率)倍の正孔(ホ−ル)がエミ
ッタの役目をするp+ 形シリコン基板1からベースの役
目をするn形拡散領域11を通過して、コレクタの役目
をするチャネル領域4に例えば数10mA程度の電流i
1 が流れ込む(図5)。
【0020】一方、直接、p- 形領域(チャネル領域
4)にホ−ルが流れ込んだ場合、チャネル領域4の電位
が上昇し、横方向に形成されたソース領域3(n
+ 形)、チャネル領域4(p- 形)、ドレイン領域5
(n+ 形)はnpn形バイポ−ラトランジスタ(Tr
2)の動作をすることになる。すなわち、ホ−ルがチャ
ネル領域4へ流れ込むと、エミッタの役割をするソース
領域3から、チャネル領域4へ流れ込んだ電流i1 のh
FE2 (Tr2の電流増幅率)倍された電子がベ−スの役
割をするチャネル領域4を通過し、コレクタの役割をす
るドレイン領域5に流れ込む。すなわち、数Aから十数
A程度の電流i2 がドレイン領域5からソース領域3に
流れ込むことになる。
【0021】一方、図1の実施例1で説明したように、
上述のSOI技術によって横方向に形成されたソース領
域3、チャネル領域4、ドレイン領域5の上界面におい
ては、電界効果によりMOSトランジスタ(Tr3)の
動作をしており、やはり数A程度の電流i3 がその上部
界面を流れている。すなわち、図2に示す構造の半導体
装置は、MOS動作に加え、バイポ−ラトランジスタの
動作も加わっているので、図5に示すように大電流(i
2 +i2 )を取り出すことができ、高耐圧化を実現する
とともに大幅にオン抵抗を低減させることができる。
【0022】以上は、本発明の基本的構造を示したが、
その他様々な変形例が考えられる。例えば、図3に示す
半導体装置は、図1に示した半導体装置のp+ 形シリコ
ン基板1の代わりに、不純物が注入されていない真性シ
リコン基板あるいはサファイア等他の基板12を用い、
その上に電界を上下両方向から与えるため、絶縁膜を伴
った埋め込みゲート13を作製したものである。このよ
うな構造にしても、第1実施例と同じ動作が得られ、低
オン抵抗が保持される。
【0023】また、図4に示す半導体装置は、図2に示
した半導体装置のn形拡散領域11を高不純物濃度のn
+ 形拡散領域15に置き換え、かつp+ 形シリコン基板
1の代わりにp形基板16に置き換えたものである。p
+ 形シリコン基板1の代わりにp形基板16に置き換え
た場合、MOSを構成する3領域に与える電界が弱くな
るので、同等の電界を与えるため更に埋め込み絶縁膜を
伴ったゲ−ト13が作製されている。この様な構造にし
ても、基本的な動作および性能は変わることはなく、低
オン抵抗が保持される。
【0024】また、本発明の第2の実施例では、n形拡
散領域11に電極(図示はしない)を設け電圧VG2を印
加したが、高精度な制御を必要としない場合は、このn
形拡散領域11に電圧を印加することなく浮遊ゲ−トと
してもよい。さらに、図1〜図4における半導体装置に
おいて、基板1、12、16とゲ−ト電極6は外部に別
々の端子を取り出しても、内部で導体で接続してゲート
電極6だけの端子を取り出すようにしても良い。これら
のトランジスタは、同時にON/OFF制御しても、別
々に駆動することによってさらに細かい制御をしてもよ
い。
【0025】また、本発明はMOS形のトランジスタと
して、SOI構造を有する横形のMOSトランジスタを
例にとって説明したが、縦形のMOSトランジスタ、バ
イポーラ−とMOSの複合機能デバイスである横型、縦
型IGBT(Insulated GateBipolar Transistor )に
おいても同様の効果を上げることができる。例えば、図
6、図7に示すように、縦形MOSトランジスタおい
て、図5のトランジスタTr1を形成することもでき
る。以下にその構造を説明する。
【0026】図6、図7において、図2に示されている
各構成要素と機能が類似する要素は、同一の番号を付し
ている。図6において、ドレイン領域5はn+ 形ドレイ
ン領域と低濃度n- 形ドレイン領域とで構成されてお
り、n- 形ドレイン領域上にp- 形チャネル領域4が形
成されている。そして、そのp- 形チャネル領域4から
- 形ドレイン領域5の一部に至るまでトレンチ溝が形
成され、その側壁に第2の絶縁膜としての絶縁膜7が形
成され、その中にゲート電極6が埋設されている。ま
た、ソース領域3が絶縁膜7に接し、n- 形ドレイン領
域5と対向する位置に形成されている。そして、ゲート
電極6にソース領域3よりも高い電圧が印加されること
で、絶縁膜7に近接したp- 形チャネル領域4に反転層
8が形成される。この構成が従来の縦形のUMOSFE
Tである。この構成に加えて、p- 形チャネル領域4の
表面上の一部であるSOI領域に第1の絶縁膜としての
絶縁酸化膜2が形成されており、その上に動作上は図2
のp+ 形シリコン基板1に対応しトランジスタTr1の
エミッタとして機能するp形領域100が形成されてい
る。そして、上記のSOI領域において、p形領域10
0とp- 形チャネル領域4に接合するように、図2のn
形拡散領域11に対応し、トランジスタTr1のベース
に対応するn形領域11が形成されている。この構造に
より、p形領域100をエミッタ、n形領域11をベー
ス、p- 形チャネル領域4をコレクタとするpnpパイ
ポーラトランジスタTr1が形成される。そして、図2
に示した実施例と同様に、p形領域100にゲート電極
6と同一極性の電圧、望ましくは、同一電圧を印加し、
n形領域11にp形領域100よりも低い電圧を印加す
ることで、このpnpトランジスタTr1をオンさせ、
- 形チャネル領域4にホールを流入させ、その電位を
上昇させることで、ソース領域3、p- 形チャネル領域
4、n- 形ドレイン領域5とからなるnpnバイポーラ
トランジスタTr2がオンし、大電流を流すことがで
き、高耐圧化及び低オン抵抗を実現することができる。
【0027】図7は、図6に示すSOI領域をトレンチ
溝で構成したものである。p- 形チャネル領域4の表面
にトレンチ溝を形成して、その溝の表面にp- 形チャネ
ル領域4と一部連絡する部分を除いて、第1の絶縁膜と
しての絶縁酸化膜2が形成されている。その内部にシリ
コンを埋め込んで、部分的なSOI領域がトレンチ溝内
部に形成される。このトレンチ溝の内部に、p- 形チャ
ネル領域4に接合するn形領域11、n形領域11に接
合するp形領域100が形成されている。これらの構造
により図6と同様にpnpバイポーラトランジスタTr
1が形成される。このトランジスタTr1がオンするこ
とで、図5のトランジスタTr2がオンすることは、上
記と同一である。
【0028】図6、図7の構造において、SOI領域中
のシリコン結晶は、多結晶シリコンでも良く、アモルフ
ァスシリコン、単結晶シリコンでも良い。図6、7では
トレンチゲートを用いたUMOSFETについて説明し
たが、その他、ゲート構造はプレーナ構造であっても良
い。
【0029】本発明を縦型IGBTに応用した例を図
8、9に示す。図8、9は、それぞれ、図6、7に示す
縦型MOSFETに、さらに、p+ 型コレクタ層70を
設け、層5にホールを注入して伝導度変調を起こさせる
ものである。この型のトランジスタにおいても、同様な
効果が得られる。
【0030】上記の図6、7、8、9において、上記の
トランジスタTr1はSOI型で構成したが、図10に
示すように、p- 形チャネル領域4の表面からn形不純
物を拡散してn形領域11を形成し、そのn形領域11
の中にさらにp形不純物を拡散して、p形領域100を
形成することで、接合形バイポーラトランジスタで構成
しても良い。さらに、このトランジスタTr1を、図1
1に示すように、n形領域11をチャネル領域とし、n
形領域11の表面に絶縁膜101を形成して、その絶縁
膜101の上のゲート電極102を形成することで、M
OS形トランジスタで構成することも可能である。
【0031】また、本発明に使用されたはSOI構造
は、様々な方法で作られてもよい。例えばシリコン基板
に深く酸素イオンを打ち込み、その基板を熱処理する事
によって、内部にSi O2 を形成し、表面を薄いシリコ
ン単結晶とするSIMOX技術、あるいは、サファイア
単結晶の上にシリコン単結晶を成長させるSOS(Sili
con On Sapphire )技術あるいは固層成長技術、貼り
合わせ技術等を用いてもよい。
【0032】また、本実施例では、説明を簡単にするた
め第1伝導形をp形、第2伝導形をn形にしてnMOS
トランジスタとして説明したが、相互に入れ換えてpM
OSトランジスタとしても、その性能は変わるものでは
なく、高耐圧および低オン抵抗は保持される。さらに、
本発明の第2の実施例では、横型MOSにバイポ−ラト
ランジスタ機能を付加したものであるが、基本的な動作
原理が同じであれば、横型に限定するものではなく、縦
型の半導体素子でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す半導体装置の断面図
である。
【図2】本発明の第2実施例を示す半導体装置の断面図
である。
【図3】本発明の第1実施例の変形例を示す半導体装置
の断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の変形例を示す半導体装置
の断面図である
【図5】本発明の第2実施例の半導体装置の等価回路図
である。
【図6】本発明の第2実施例の他の変形例に係る縦型M
OSFETの断面図である。
【図7】本発明の第2実施例の他の変形例に係る縦型M
OSFETの断面図である。
【図8】本発明の第2実施例の他の変形例に係る縦型I
GBTの断面図である。
【図9】本発明の第2実施例の他の変形例に係る縦型I
GBTの断面図である。
【図10】本発明の第2実施例の他の変形例に係る縦型
MOSFETの断面図である。
【図11】本発明の第2実施例の他の変形例に係る縦型
MOSFETの断面図である。
【図12】従来の高耐圧、低オン抵抗を示す半導体装置
の断面図である。
【符号の説明】
1 第1伝導形のシリコン基板 2 絶縁酸化膜 3 ソース領域 4 チャネル領域 5 ドレイン領域 6 ゲート電極 7 絶縁膜 8 反転層 9 ドレイン電極 10 ソ−ス電極 11 n形拡散領域、n形領域 100 p形領域 101 絶縁膜 102 ゲート電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樹神 雅人 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 上杉 勉 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソ−ス領域、チャネル領域、ドレイン領域
    を有し、ゲ−ト端子に入力された電圧によって、チャネ
    ル領域内を流れる電流を制御する絶縁ゲート形半導体装
    置において、 半導体基板と、 該半導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、 該第1の絶縁膜上に形成された第1伝導形のチャネル領
    域と該チャネル領域の両端に設けられ、第2伝導形のソ
    −ス領域およびドレイン領域と、 該ソース領域、チャネル領域、およびドレイン領域の全
    域の上部に形成された第2の絶縁膜と、その第2の絶縁
    膜上に形成されたゲート電極とを備え、 前記ゲート電極と前記半導体基板とに同一電位を印加し
    たことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】ソ−ス領域、チャネル領域、ドレイン領域
    を有し、ゲ−ト端子に入力された電圧によって、チャネ
    ル領域内を流れる電流を制御する絶縁ゲート形半導体装
    置において、 前記チャネル領域を第1伝導形として、前記チャネル領
    域に接合する第2伝導形領域と、この第2伝導形領域に
    のみ接合する第1伝導形領域とから成るトランジスタを
    形成し、前記第2伝導形領域に前記ゲート端子と同極性
    電位を印加したことを特徴とする半導体装置。
JP36512497A 1997-12-18 1997-12-18 半導体装置 Pending JPH11186562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36512497A JPH11186562A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36512497A JPH11186562A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11186562A true JPH11186562A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18483490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36512497A Pending JPH11186562A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11186562A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7145169B2 (en) 2003-12-05 2006-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Field-effect transistor, semiconductor device, and photo relay
JP2008263219A (ja) * 2008-06-16 2008-10-30 Seiko Instruments Inc 半導体集積回路および電子機器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7145169B2 (en) 2003-12-05 2006-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Field-effect transistor, semiconductor device, and photo relay
JP2008263219A (ja) * 2008-06-16 2008-10-30 Seiko Instruments Inc 半導体集積回路および電子機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI390637B (zh) 具混合井區之碳化矽裝置及用以製造該等碳化矽裝置之方法
US7915617B2 (en) Semiconductor device
JP2504862B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR100652449B1 (ko) 횡형 박막 실리콘-온-절연체 jfet 디바이스
JP3581447B2 (ja) 高耐圧半導体装置
US5411901A (en) Method of making high voltage transistor
JPH1093087A (ja) 横ゲート縦ドリフト領域トランジスタ
JPH08222735A (ja) 縦型トレンチmisfetおよびその製造方法
JPH11274493A (ja) 横型mos素子を含む半導体装置
JP2005510059A (ja) 電界効果トランジスタ半導体デバイス
JP3319215B2 (ja) 絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法
JP2001244461A (ja) 縦型半導体装置
JP3704007B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2003518748A (ja) 自己整合されたシリコンカーバイトlmosfet
JPH10294461A (ja) 絶縁ゲート形半導体素子
JP2000332247A (ja) 半導体装置
KR20000051294A (ko) 전기적 특성이 향상된 디모스 전계 효과 트랜지스터 및 그 제조 방법
JP3409244B2 (ja) 半導体装置
KR100290913B1 (ko) 고전압 소자 및 그 제조방법
KR19990006170A (ko) 수평 바이폴라형 전계 효과 트랜지스터 및 그 제조 방법
JPH07101737B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH09181304A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2001094099A (ja) 炭化珪素半導体装置及びその製造方法
JPH11186562A (ja) 半導体装置
JP3371836B2 (ja) 半導体装置