JPH11185659A - 陰極線管及び電子銃 - Google Patents

陰極線管及び電子銃

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JPH11185659A
JPH11185659A JP35322297A JP35322297A JPH11185659A JP H11185659 A JPH11185659 A JP H11185659A JP 35322297 A JP35322297 A JP 35322297A JP 35322297 A JP35322297 A JP 35322297A JP H11185659 A JPH11185659 A JP H11185659A
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JP
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grid
ray tube
electron gun
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Tsuneo Muchi
常雄 鞭
Hiroshi Hosokawa
弘 細川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管において、ネック部外側に電磁式の
補正磁界発生手段を配したときに、補正磁界によって電
子銃の電極に渦電流損が生じるを阻止し、省電力化、更
なる画質向上を図る。 【解決手段】 複数の電極のうち補正磁界を受ける電極
4 を、抵抗筒体18、又は内面に抵抗性導電膜を被着
した非導電性筒体で形成してなる電子銃12を備え、ネ
ック部14の電極G4 に対応する外側に、電磁式の補正
磁界発生手段(15,16)を配置して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管及び之に
使用される電子銃に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の例えば複ビーム電子銃2
を備えたカラー陰極線管1の要部を示す。電子銃2は、
赤(R)、緑(G)及び青(B)に対応した3つのカソ
ードKR,KG 及びKB がインライン配列され、この3
つのカソードKR ,KG 及びKBに対して共通に第1グ
リッドG1 、第2グリッドG2 、第3グリッドG3 、第
4グリッドG4 及び第5グリッドG5 が配列され、第5
グリッドG5 の後段に4枚の偏向電極板C1 ,C2 ,C
3 及びC4 からなる静電コンバージェンス手段3が配さ
れて成る。
【0003】第5グリッドG5 と第3グリッドG3 はリ
ード線9によって接続され、之等第5グリッドG5 及び
第3グリッドG3 にアノード電圧が印加され、第4グリ
ッドG4 にフォーカス電圧が印加されて、この第3グリ
ッドG3 、第4グリッドG4及び第5グリッドG5 によ
ってユニポテンシャル型の主電子レンズが構成される。
静電コンバージェンス手段3の内側の偏向電極板C2
3 にはアノード電圧が印加され、外側の偏向電極板C
1 ,C4 にはアノード電圧より若干低いコンバージェン
ス電圧が印加される。
【0004】3つのカソードKR ,KG ,KB から出射
された3つの電子ビームBR ,BG,BB は、主電子レ
ンズで交叉した後、夫々静電コンバージェンス手段3を
通って、即ち、中心ビームBG は偏向電極板C2 及びC
3 間を直進し、側ビームBRは、偏向電極板C1 及びC
2 間で偏向され、側ビームBB は偏向電極板C3 及びC
4 間で偏向されて、蛍光面上にコンバージェンスされ
る。この電子銃2が陰極線管のネック部4内に配置され
る。
【0005】このようなカラー陰極線管1においては、
磁界分布を適当に歪むように設計して動コンバージェン
ス補正を可能にしたいわゆるコンバージェンスフリーの
偏向ヨークを備えたものも知られている。このコンバー
ジェンスフリーの偏向ヨークは、偏向歪収差が大きいた
めに、ビームスポットを変形させてしまう。そこで、偏
向歪みによるビームスポットの変形を補正するために、
図10に示すように、例えば第4グリッドG4 に対応す
る位置のネック部4の外側に、ビームスポットを補正す
るための手段、即ち4重極磁界を発生する電磁式の4重
極補正手段5が配置される。4重極補正手段5は、夫々
コイル7を巻装した1対のコ字状磁性コア6A及び6B
を、第4グリッドG4 を挟んで相対向するように配置し
て構成される。
【0006】この電磁式の4重極補正手段5による4重
極補正磁界レンズは、ネック部4の外側から制御され、
水平偏向周波数に同期した電流波形により補正される。
【0007】また、カラー陰極線管1では、解像度を更
に向上させるために(いわゆる輪郭強調)、速度変調方
式が適用される。速度変調は、電子ビームを走査方向に
ビデオ信号の微分信号に比例して微偏向することにより
輪郭を強調する方法である。
【0008】この速度変調手段8としては、例えば図1
0に示すように第4グリッドG4 の位置に対応するネッ
ク部4の外側に上下1対の電磁コイル8A,8Bを配置
して構成することができる。
【0009】速度変調手段の他の例としては、フォーカ
ス電極である第4グリッドG4 を、例えば図11に示す
ように斜切り分割して2電極G41及びG42とし、又は図
12に示すように管軸を挟んで分割して2電極G41及び
42とし両電極G41及びG42に夫々速度変調をかけるた
めの制御電圧F1 ,F2 を供給してビームの静電偏向を
行うように構成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したカラー陰極線
管1に用いられる電子銃2では、通常、各グリッドG1
〜G5 が金属、例えばSUS材によって形成されてお
り、このような電子銃2に対して速度変調や4重極磁界
補正が行われている。
【0011】速度変調や4重極磁界補正は、陰極線管の
画質向上に著しい効果があり、大型陰極線管、プロジェ
クション用陰極線管には不可欠の技術である。
【0012】マルチメディア時代を迎え陰極線管の画質
性能は、より一層の向上が望まれている。また、陰極線
管の水平偏向周波数は、NTSCモード又はPALモー
ドだけでなく、信号倍速変換器を内蔵し、2倍あるいは
それ以上で偏向する陰極線管やハイビジョン陰極線管も
増加してきている。
【0013】ところで、上述のカラー陰極線管1におい
ては、従来の水平周波数でも、電磁式の4重極補正手段
5からの磁束により電子銃2のSUS材による第4グリ
ッドG4 に渦電流が生じ、この渦電流で補正作用に損失
が生じ、また信号位相遅れが生じている。4重極補正手
段5は、水平周波数のパラボラ電流が使われ、水平周波
数の数倍の周波数成分を含んでいる。
【0014】一方、速度変調は、映像信号の輪郭部を検
出して行われるので、補正電流の周波数成分は、数MH
zの帯域に及ぶ。更に、倍速走査の陰極線管では、速度
変調の補正帯域は、2倍に広がる。
【0015】従って、現状の電磁式の4重極補正及び速
度変調は、電子銃の第4グリッドG4 に渦電流を生じさ
せる結果、消費電力の大きな損失を伴いながら、行われ
ている。
【0016】本発明は、上述の点に鑑み、補正用の磁界
を受けても渦電流損失が生じにくい電子銃及び、この電
子銃を用いて、省電力化、更なる画質向上等を可能にし
た陰極線管を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子銃は、
複数の電極のうち、補正磁界を受ける電極を、抵抗筒体
又は内面に抵抗性導電膜を有する非導電性筒体で形成し
た構成とする。
【0018】この構成においては、電極が抵抗筒体又は
内面に抵抗性導電膜を有する非導電性筒体で形成される
ので、補正磁界である高周波磁界を受けても、電極での
渦電流損が生じにくい。
【0019】本発明に係る陰極線管は、複数の電極のう
ち補正磁界を受ける電極を、抵抗筒体又は内面に抵抗性
導電膜を有する非導電性筒体で形成した電子銃を備え
て、ネック部外側に電磁式の補正磁界発生手段を配置し
た構成とする。
【0020】この構成においては、電子銃の電極が補正
磁界発生手段からの高周波磁界を受けても、電極での渦
電流損が生じにくいので、陰極線管の省電力化が可能に
なり、また補正磁界発生手段の周波数特性が高帯域化で
き、更なる画質向上が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る電子銃は、複数の電
極からなる電子銃において、この電極のうち補正磁界、
例えば電子ビームを補正するための磁界を受ける電極を
抵抗筒体で形成した構成とする。
【0022】本発明に係る電子銃は、複数の電極からな
る電子銃において、この電極のうち補正磁界、例えば電
子ビームを補正するための磁界を受ける電極を内面に抵
抗性導電膜が被着された非導電性筒体で形成した構成と
する。
【0023】本発明に係る陰極線管は、複数の電極のう
ち補正磁界を受ける電極が抵抗筒体で形成されてなる電
子銃を備え、ネック部の外側に電磁式の補正磁界発生手
段が配置された構成とする。
【0024】本発明に係る陰極線管は、複数の電極のう
ち補正磁界を受ける電極が内面に抵抗性導電膜を被着し
た非導電性筒体で形成してなる電子銃を備え、ネック部
の外側に電磁式の補正磁界発生手段が配置された構成と
する。
【0025】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
を説明する。
【0026】図1は、本発明によるカラー陰極線管(特
にその要部)の一実施の形態を示す。本実施の形態に係
るカラー陰極線管11は、図1に示すように、陰極線管
体のネック部14内に後述する本発明の電子銃12を配
置し、そのネック部の外側に電子ビームを補正するため
の電磁式の補正磁界発生手段、例えば偏向歪みによる電
子ビームスポットの変形を補正するために4重極磁界を
発生させるための電磁式の4重極補正手段15と、解像
度の向上のために電子ビームの走査速度を変調するため
の電磁式の速度変調手段16とを配置して構成される。
また、図示せざるも、偏向ヨークとしては、例えばコン
バージェンスフリーの偏向ヨークが配置される。
【0027】電子銃12は、図示の例では複ビーム電子
銃に適用した場合である。電子銃12は、赤(R)、緑
(G)及び青(B)に対応した3つのカソードKR ,K
G 及びKB がインライン配列され、この3つのカソード
R ,KG 及びKB に対して共通に第1グリッドG1
第2グリッドG2 、第3グリッドG3 、第4グリッドG
4 及び第5グリッドG5 の後段に4枚の偏向電極板
1 ,C2 ,C3 及びC4からなる静電コンバージェン
ス手段13が配されて成る。
【0028】第5グリッドG5 と第3グリッドG3 はリ
ード線17によって接続され、之等第5グリッドG5
び第3グリッドG3 にアノード電圧が印加され、第4グ
リッドG4 にフォーカス電圧が印加されて、この第3グ
リッドG3 、第4グリッドG4 及び第5グリッドG5
よってユニポテンシャル型の主電子レンズが構成され
る。静電コンバージェンス手段13の内側の偏向電極板
2 ,C3 にはアノード電圧が印加され、外側の偏向電
極板C1 ,C4 にはアノード電圧より若干低いコンバー
ジェンス電圧が印加される。
【0029】この電子銃12では、前述の図9と同様
に、3つのカソードKR ,KG ,Kから出射された3
つの電子ビームB,BG 及びBB が主電子レンズで
交叉した後、夫々静電コンバージェンス手段13を通っ
て、即ち、中心ビームBG が偏向電極板C2 及びC3
を直進し、側ビームBR が偏向電極板C1 及びC2 間で
偏向され、側ビームBB が偏向電極板C3 及びC4 間で
偏向されて、蛍光面上でコンバージェンスされる。
【0030】4重極補正手段15及び速度変調手段16
は、共に電子銃12の第4グリッドG4 の位置に対応し
て配置される。4重極補正手段15は、図2に示すよう
に、前述と同様に夫々コイル31を巻装した1対のコ字
状磁性コア32A,32Bを第4グリッドG4 を挟んで
相対向するように第4グリッドG4 の中心部に一致して
配置して構成される。速度変調手段16も、図2に示す
ように、前述と同様に、空芯の低インダクタンスコイル
による上下1対の電磁コイル33〔33A,33B〕を
配置して構成される。
【0031】しかして、本実施の形態では、特に、電子
銃12において、4重極補正手段15及び速度調整手段
16からの高周波補正磁界を受ける電極部、即ち図示の
例では第4グリッドG4 を非金属材で形成する。即ち、
この第4グリッドG4 は、例えば図3に示すように、抵
抗筒体18により形成することができる。
【0032】抵抗筒体18は、例えばアルミナ(Al2
3 )中にTi,W,Cu等の酸化物を混合し導電性を
もたせた物質や、導電性をもたせたフェライト、チタニ
ア系セラミックス等からなり、高耐圧性を有する絶縁物
を主成分とする。
【0033】抵抗筒体18としては、半導体性の抵抗値
を有するものであればよく、従ってその体積抵抗率とし
ては、106 Ω・cm〜1012Ω・cm程度が好まし
い。この値より小さいと渦電流が発生し易くなり、ま
た、この値より大きいと帯電し易くなる。抵抗筒体18
の一端には、例えばステンレス等の金属からなる筒状ホ
ルダー19が圧入され、この筒状ホルダー19を介して
抵抗筒体18による第4グリッドG4 にフォーカス電圧
Fが印加される。
【0034】また、第4グリッドG4 は、例えば図4に
示すように、内面に抵抗性導電膜21を被着した非導電
性筒体22で形成することができる。
【0035】非導電性筒体22としては、セラミック筒
体、例えば絶縁性のアルミナ(Al2 3 )を主体とし
た絶縁筒体、或は上述した、アルミナ(Al2 3 )中
にTi,W,Cu等の酸化物を混合した材料、その他等
による渦電流が生じにくい抵抗値、例えば半導体性の抵
抗値を有する高抵抗筒体を用いることができる。
【0036】抵抗性導電膜21は、渦電流が生じにくい
程度の抵抗値をもつ導電膜で形成するを可とし、例えば
酸化ルテニウム(Ru2 3 )又はATO(Sn- Sb
酸化物)と、ガラスフリットとを混合してペースト化し
たものを塗布、乾燥後、焼成して形成される。例えば酸
化ルテニウムのペーストを用いた場合、膜厚10μmで
10kΩ/□の抵抗値が得られ、この抵抗値の膜を形成
すれば、十分な抵抗性導電膜21が得られる。
【0037】ここで、非導電性筒体22として、半導体
性の抵抗値を有する高抵抗筒体を用いるときは、帯電し
ない。
【0038】尚、第4グリッドG4 以外の電極部、即
ち、積極的に磁界を受けない第1グリッドG1 、第2グ
リッドG2 ,第3グリッドG3 、第5グリッドG5 、静
電コンバージェンス手段の各偏向電極板C1 〜C4 は、
通常のようにSUS材等の金属で形成される。
【0039】図5は、図4の第4グリッドG4 の変形例
を示す。この第4グリッドG4 は、非導電性筒体22の
内面に直接前述した例えば酸化ルテニウムペースト等に
よるシート抵抗、例えば10kΩ/□程度の抵抗性導電
膜21を被着形成し、さらに、この抵抗性導電膜21上
に管軸方向に沿って複数の例えばシート抵抗が10Ω/
□程度の導電リング23を被着形成して構成される。導
電リング23は抵抗性導電膜21と同じ組成(但し、組
成比は異なる)のもので形成することができる。この構
成では、抵抗性導電膜21の塗布むらが導電リング23
によって緩和できる。
【0040】本実施の形態によれば、電子銃12におい
て、ネック部14の外側に配置された電磁式の4重極補
正手段15及び速度変調手段16からの高周波補正磁界
を直接受ける第4グリッドG4 を、抵抗筒体18又は内
面に抵抗性導電膜21を被着した非導電性筒体22で形
成することにより、高周波補正磁界を受けても、第4グ
リッドG4 での渦電流損が生じにくい。従って、カラー
陰極線管11として、省電力化を図ることができる。
【0041】また、このように渦電流損が生じにくい第
4グリッドG4 を用いることにより、エネルギー損失が
なく、ビーム補正の効率を上げることができる。さら
に、渦電流損が生じにくいので、信号位相遅れがなく
(若しくは少ないことから)、4重極補正手段15、及
び速度変調手段16の周波数特性を高帯域化することが
でき、鮮明な画質を得ることができる。また、この第4
グリッドG4 が抵抗筒体18、又は内面に抵抗性導電膜
21を被着した非導電性筒体、例えば半導体性の抵抗値
を有する高抵抗筒体で形成するときは、第4グリッドG
4 に帯電が生じない。
【0042】従って、特に、大型陰極線管、倍速陰極線
管、さらにはプロジェクション用陰極線管、ハイビジョ
ン用陰極線管等に適用して好適である。
【0043】図6は、本発明によるカラー陰極線管(特
にその要部)の他の実施の形態を示す。本実施の形態に
係るカラー陰極線管41は、2分割した第4グリッドG
4 〔G41,G42〕にて静電的に速度変調を行えるように
した電子銃42を備え、この第4グリッドG4 〔G41
42〕に対向するネック部14の外側に上述と同様の電
磁式の4重極補正手段15を配置して構成される。その
他の構成は図1と同様であるので、同一符号を付して重
複説明を省略する。
【0044】本実施の形態では、特に4重極補正手段1
5からの高周波補正磁界を受ける第4グリッドG4 〔G
41,G42〕を、非金属材で形成する。即ち、第4グリッ
ドG4 は、例えば図7に示すように、非導電性筒体22
の内面に斜切り型に2分された抵抗性導電膜21A及び
21Bを被着し、この2分された夫々の抵抗性導電膜2
1A及び21BをグリッドG41及びグリッドG42として
形成することができる。非導電性筒体22及び抵抗性導
電膜21A及び21Bは、前述の図4の非導電性筒体2
2及び抵抗性導電膜21で説明したと同様の材料で形成
することができる。
【0045】非導電性筒体22の両端には、夫々グリッ
ドG41及びG42を構成する抵抗性導電膜21A及び21
Bに電気的に接続されるように金属の筒状ホルダー43
A及び43Bが圧入され、この金属ホルダー43A及び
43Bを介して、速度変調をかけるための制御電圧
1 ,F2 が供給される。
【0046】ここで、1つの電源でグリッドG41,G42
となる抵抗性導電膜21A,21Bの夫々に制御電圧F
1 ,F2 を供給するようにした速度変調回路では、制御
電圧F1 及びF2 を供給する供給端子間に高抵抗素子R
を介裝している。この高抵抗素子Rは、水平信号として
例えば1MHzの高周波の場合、この高周波1MHzに
対して100kΩ以下であれば追従性がよく、制御電圧
1 ,F2 がなまらない。本実施の形態では、2分割さ
れた抵抗性導電膜21A及び21B間をつなぐ高抵抗筒
体22の抵抗値を100kΩ以下に設定することによ
り、この高抵抗筒体22で上記の高抵抗素子Rを兼ねさ
せることができる。従って、高抵抗素子Rを省略でき高
抵抗素子Rを外付けする構成に比べて回路構成が簡素と
なると共に、高圧の取り扱いも無理がなく、容易とな
る。
【0047】2分割の第4グリッドG4 〔G41,G42
としては、その他、例えば図8に示すように、非導電性
筒体22の内面に管軸を挟んで左右2分割するように抵
抗性導電膜21A及び21Bを被着形成して構成するこ
ともできる。
【0048】かかる実施の形態においても、上述の図1
で説明したと同様に、電子銃42において、電磁式の4
重極補正手段15からの高周波補正磁界を受ける2分割
の第4グリッドG4 〔G41,G42〕が、内面に抵抗性導
電膜21を被着した非導電性筒体22で形成されるの
で、高周波補正磁界を受けても、第4グリッドG4 〔G
41,G42〕での渦電流損が生じにくい。
【0049】従って、陰極線管41の省電力化が可能と
なり、またエネルギー損失の解消によるビーム補正の効
率の向上、信号位相遅れの解消による4重極補正手段1
5の周波数特性の広帯域化で画質が向上する等、図1で
説明したと同様の効果を奏する。
【0050】尚、2分割された第4グリッドG41,G42
は、前述の抵抗筒体18を2分割して形成することもで
きる。
【0051】上述の実施の形態では、ネック部14の外
側に第4グリッドG4 の位置に対応して電磁式の4重極
補正手段15、電磁式の速度変調手段16を配置した場
合について説明したが、之等4重極補正手段15、速度
変調手段16が第4グリッドG4 以外の電極部(グリッ
ド)に対応した位置に配置するときは、その4重極補正
手段15、速度変調手段16が配置される位置に対応し
た電極部(即ちグリッド)を抵抗筒体18又は内面に抵
抗性導電膜21を被着した非導電性筒体22で形成す
る。
【0052】また、より高い精度のコンバージェンス特
性が要求される場合に、上下方向のみ偏向ヨークの垂直
偏向磁界で補正し、水平動コンバージェンス補正にコン
バージェンスヨークを用いる場合がある。コンバージェ
ンスヨークの構成は、図2に示すコイル31A,31B
を巻装した1対のコ字状磁性コア31,32からなる4
重極補正手段15の構成と同形状である。一般にコンバ
ージェンスヨークは、電子銃の主電子レンズを通過した
蛍光面寄りの部分に対応するネック部外側に設けられ
る。このコンバージェンスヨークの位置に電子銃の電極
部が存する場合はコンバージェンスヨークの磁界による
渦電流で補正作用に損失が生ずる。
【0053】従って、本発明で説明した抵抗筒体18、
又は内面に抵抗性導電膜21を被着した非導電性筒体2
2による電極は、コンバージェンスヨークの磁界が作用
する電極にも適用出来る。
【0054】上述の実施の形態では、3つの電子ビーム
を主電子レンズで交叉させるようにした複ビーム電子銃
に適用したが、これ以外の、例えばバイポテンシャル型
の電子銃、その他等の電子銃及び之の電子銃を備えた陰
極線管にも本発明は適用てきる。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る電子銃によれば、電子銃を
構成する複数の電極のうち、補正磁界を受ける電極を抵
抗筒体、又は内面に抵抗性導電膜を被着した非導電性筒
体で形成することにより、補正磁界が電極に作用しても
電極での渦電流損を回避できる。また、電子銃としては
構造が複雑化しない。
【0056】本発明に係る陰極線管によれば、ネック部
外側に配置した補正磁界発生手段からの補正磁界が電子
銃の電極に作用しても、電極での渦電流損が回避され、
陰極線管の省電力化ができる。また、補正磁界発生手段
が、ビームスポットを補正するための電磁式の4重極補
正手段、或は電磁式の速度変調手段とした場合には、之
等の手段の周波数特性を高帯域化することができ、フォ
ーカス特性、鮮明度のよい画質を得ることができる。
【0057】従って、本発明は、大型陰極線管、倍速陰
極線管、その他等の陰極線管に適用して好適ならしめ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陰極線管の一実施の形態を示す要図の
構成図である。
【図2】図1の第4グリッド、4重極補正手段及び速度
変調手段の部分の斜視図である。
【図3】本発明の電子銃を構成する電極(第4グリッ
ド)の一実施の形態を示す断面図である。
【図4】本発明の電子銃を構成する電極(第4グリッ
ド)の他の実施の形態を示す断面図である。
【図5】本発明の電子銃を構成する電極(第4グリッ
ド)の他の実施の形態を示す断面図である。
【図6】本発明の陰極線管の他の実施の形態を示す要部
の構成図である。
【図7】本発明の電子銃を構成する電極(第4グリッ
ド)の他の実施の形態を示す断面図である。
【図8】本発明の電子銃を構成する電極(第4グリッ
ド)の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図9】従来の陰極線管の例を示す要部の構成図であ
る。
【図10】図9の第4グリッド、4重極補正手段及び速
度変調手段の部分の斜視図である。
【図11】第4グリッドの他の例を示す断面図である。
【図12】第4グリッドの他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
11,41‥‥カラー陰極線管、12‥‥電子銃、
R ,KG ,KB ‥‥カソード、G1 〜G5 ‥‥グリッ
ド(電極)、13‥‥静電コンバージェンス手段、C1
〜C4 ‥‥偏向電極板、14‥‥ネック部、15‥‥4
重極補正手段、16‥‥速度変調手段、31‥‥コイ
ル、32A,32B‥‥コ字状磁性コア、33A,33
B‥‥電磁コイル、18‥‥抵抗筒体、19,43A,
43B‥‥金属筒状ホルダ、21,21A,21B‥‥
抵抗性導電膜、22‥‥非導電性筒体、23‥‥導電リ
ング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電極からなる電子銃において、 前記電極のうち、補正磁界を受ける電極が抵抗筒体で形
    成されて成ることを特徴とする電子銃。
  2. 【請求項2】 複数の電極からなる電子銃において、 前記電極のうち、補正磁界を受ける電極が内面に抵抗性
    導電膜を被着した非導電性筒体で形成されて成ることを
    特徴とする電子銃。
  3. 【請求項3】 複数の電極のうち補正磁界を受ける電極
    が、抵抗筒体で形成されて成る電子銃を備え、 ネック部外側に電磁式の補正磁界発生手段が配置されて
    成ることを特徴とする陰極線管。
  4. 【請求項4】 複数の電極のうち補正磁界を受ける電極
    が、内面に抵抗性導電膜を被着した非導電性筒体で形成
    されて成る電子銃を備え、 ネック部外側に電磁式の補正磁界発生手段が配置されて
    成ることを特徴とする陰極線管。
JP35322297A 1997-12-22 1997-12-22 陰極線管及び電子銃 Pending JPH11185659A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100728191B1 (ko) * 2001-01-17 2007-06-13 삼성에스디아이 주식회사 음극선관용 전자총
KR100778497B1 (ko) * 2001-05-15 2007-11-22 삼성에스디아이 주식회사 음극선관용 전자총

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KR100728191B1 (ko) * 2001-01-17 2007-06-13 삼성에스디아이 주식회사 음극선관용 전자총
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