JPH11183478A - 抗体測定試薬及びその製造法 - Google Patents

抗体測定試薬及びその製造法

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JPH11183478A
JPH11183478A JP9357125A JP35712597A JPH11183478A JP H11183478 A JPH11183478 A JP H11183478A JP 9357125 A JP9357125 A JP 9357125A JP 35712597 A JP35712597 A JP 35712597A JP H11183478 A JPH11183478 A JP H11183478A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検体中の抗体と試薬中の抗原感作不溶性担体
粒子との免疫学的反応における、未感作抗原の競合干渉
が改善され、検出感度及び再現性が優れる抗体測定試薬
の製造法並びに抗体測定試薬を提供する。 【解決手段】 不溶性担体粒子に免疫学的反応を生じる
感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で感作
し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに加温
処理を行うことを特徴とする抗体測定試薬の製造法及び
不溶性担体粒子に免疫学的反応を生じる感染性病原体に
由来する抗原を一定温度条件下で感作し、次いで、該感
作の温度以上の温度条件でさらに加温処理された抗原感
作不溶性担体粒子からなる抗体測定試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗原感作不溶性担
体粒子からなる感染性病原体に対する抗体測定試薬及び
その製造法に関する。さらに詳しくは、トレポネーマ・
パリダムに対する抗体測定試薬及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、医療分野において、血液や尿な
ど、様々な物質が含まれる検体中の特定の物質を検出す
るために、感度や特異性に優れる抗原及び抗体に基づく
免疫学的反応を利用した測定法が開発され広く用いられ
ている。
【0003】例えば、抗体又は抗原を不溶性担体粒子に
担持(以下、感作と言う)させ、これを測定試薬とし、
これと検体中の抗原又は抗体との免疫学的反応により生
じる不溶性担体粒子の凝集の度合いを検出することによ
り検体中の抗原又は抗体を測定する粒子凝集法がある。
このような粒子凝集法としては、赤血球凝集反応法、ラ
テックス凝集法が知られている。
【0004】赤血球凝集反応法は、不溶性担体粒子とし
て赤血球を用い、抗原又は抗体を感作した感作赤血球を
試薬として用いることにより、大きな凝集塊を形成させ
る測定方法である。この測定方法は、特別な測定装置を
必要とせずに、測定操作が簡便であるという特徴を有し
ている。しかし、凝集像を目視で判定する主観的方法
で、測定結果の再現性に乏しく、試薬に使用する赤血球
自身が抗原性を有するため、目的の免疫学的反応以外の
非特異反応を生じる等の問題もある。
【0005】そこで、上記の課題を解決しうる測定方法
として、赤血球の代わりにカオリン、ベントナイト、コ
ロジオン、炭素、ラテックス粒子等の人工的な不溶性担
体粒子が使用されるようになっている。さらに、不溶性
担体粒子の粒径、比重、表面官能基等の性質を自由にコ
ントロールできることからポリスチレン等のラテックス
粒子が広く用いられている。医療の診断分野において、
赤血球の代わりにラテックス粒子を不溶性担体粒子とし
て用いるラテックス凝集法及びそのための測定試薬が開
発され、広く用いられている。
【0006】粒子凝集法は、免疫学的反応に伴い生じる
凝集の検出手段の点から、さらに、凝集像を目視判定に
よる方法、濁りの変化として光学的強度を測定する方法
及び粒子を計数する測定方法が知られている。しかし、
使用する測定試薬は、基本的には同じ抗原又は抗体感作
不溶性担体粒子である。
【0007】また、測定装置を持たずに少数の検体を処
理する施設や、緊急検査で迅速な測定結果を求められる
場合には、目視判定による測定法を採用することもある
が、最近は、測定結果の客観性、再現性と共に多検体の
迅速な測定処理が求められ、それに対応できる自動化さ
れた専用装置、生化学自動分析装置等が開発され普及す
る中で、光学的強度を測定する方法や粒子を計数する方
法を採用する施設が増加してきている。
【0008】さらに、粒子凝集法に使用する抗原又は抗
体を感作した不溶性担体粒子からなる測定試薬は、種々
の物質を簡便、迅速に測定できることから、測定対象と
して様々な測定項目に対して数多くの測定試薬が開発さ
れている。測定項目の中でも、梅毒、B型肝炎、C型肝
炎、エイズ等の感染性病原体に対する抗体の測定は、輸
血等の緊急検査項目として重要であるばかりでなく、ス
クリーニング項目としても検査頻度の高い測定対象とな
っている。また、上記の測定項目は、特に、測定の簡便
性、迅速性及び測定の信頼性が強く求められ、さらに、
試薬製造コストの低減化による安価な試薬の供給も強く
求められる測定対象である。
【0009】この抗体を感作した不溶性担体粒子からな
る抗体測定試薬の製造法は、不溶性担体粒子に抗原又は
抗体を感作させ、その後、試薬中の未感作の抗原や抗体
を遠心分離による洗浄操作で除去する方法が行われてい
る。しかし、遠心分離による洗浄操作を行っても、必ず
しも未感作の抗原や抗体を完全に除去することはできな
い。この未感作の抗原や抗体が試薬中に残存した試薬を
用いて測定すると、未感作の抗原や抗体が、抗原又は抗
体を感作した不溶性担体粒子と検体中の反応の相手(抗
体又は抗原)との反応を競合的に阻害し、その結果、著
しい検出感度の低下を来たすという問題がある。現在、
その問題を改善する試薬の製造法として、遠心分離によ
る洗浄操作の回数を多く繰り返すことにより未感作の抗
原や抗体を少なくする方法が行われている(Matsumoto,
M,et al.,:Clin. Chem.39(8),1700,1993、特開平2−2
34063号、特開平3−218465号、特開平4−
86559号)。しかし、その方法でも、試薬の製造時
における、遠心分離や遠心分離後のピペッティング操作
等の物理的な衝撃により、感作された抗原又は抗体が変
性され、検体中の反応の相手との免疫学的反応性が低下
され、測定の検出感度が著しく低下される場合がある。
さらに、洗浄操作の繰り返しにより、感作された不溶性
担体粒子の回収が低下し、試薬の生産効率が低下すると
いう問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】請求項1及び2記載の
発明は、検体中の抗体と試薬中の抗原感作不溶性担体粒
子との免疫学的反応における、未感作抗原の競合干渉が
改善され、検出感度及び再現性が優れる抗体測定試薬の
製造法を提供するものである。請求項3記載の発明は、
請求項1及び2記載の発明に加えて、遠心分離を繰り返
すことにより、未感作抗原を洗浄除去する煩雑な操作を
行うことなく、抗原感作不溶性担体粒子試薬の調製を、
簡単な操作で、短時間にでき、しかも、抗原感作不溶性
担体粒子試薬の回収と生産性を改善できる抗体測定試薬
の製造法を提供するものである。請求項4、5及び6記
載の発明は、検体中の抗体と試薬中の抗原感作不溶性担
体粒子との反応における、未感作抗原の競合干渉が改善
され、測定の検出感度及び再現性が優れる抗体測定試薬
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、不溶性
担体粒子に免疫学的反応を生じる感染性病原体に由来す
る抗原を一定温度条件下で感作し、次いで、該感作の温
度以上の温度条件でさらに加温処理を行うことを特徴と
する抗体測定試薬の製造法に関する。 (2)本発明は、免疫学的反応を生じる感染性病原体に
由来する抗原がトレポネーマ・パリダムに由来する、上
記(1)記載の抗体測定試薬の製造法に関する。 (3)本発明は、遠心分離による未感作抗原の洗浄除去
操作を行うことなく、不溶性担体粒子に免疫学的反応を
生じる感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で
感作し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに
加温処理を行う、上記(1)又は(2)記載の抗体測定
試薬の製造法に関する。
【0012】(4)本発明は、不溶性担体粒子に免疫学
的反応を生じる感染性病原体に由来する抗原を一定温度
条件下で感作し、次いで、該感作の温度以上の温度条件
でさらに加温処理された抗原感作不溶性担体粒子からな
る抗体測定試薬に関する。 (5)本発明は、免疫学的反応を生じる感染性病原体に
由来する抗原がトレポネーマ・パリダムに由来する、上
記(4)記載の抗体測定試薬に関する。 (6)本発明は、遠心分離による未感作抗原の洗浄除去
操作を行うことなく、不溶性担体粒子に免疫学的反応を
生じる感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で
感作し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに
加温処理された抗原感作不溶性担体粒子からなる上記
(4)又は(5)記載の抗体測定試薬に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における抗体測定試薬とし
ては、不溶性担体粒子に免疫学的反応を生じる感染性病
原体に由来する抗原を一定温度条件下で感作し、次い
で、該感作の温度以上の温度条件でさらに加温処理され
た抗原感作不溶性担体粒子からなる試薬である。
【0014】抗原感作不溶性担体粒子を分散させる媒体
としては、一般に、生化学分野で使用される緩衝液を利
用することができ、このような緩衝液としては、例え
ば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝液、グ
ッド緩衝液等が挙げられる。これらの緩衝液中に、必要
に応じ塩化ナトリウムや塩化カリウム等の塩を加えても
よい。上記緩衝液のとしては、pH5.0〜11.0が好
ましく、より好ましくはpH6.0から10.0、さらに
好ましくはpH6.5〜9.0である。
【0015】本発明の加温処理された抗原感作不溶性担
体粒子からなる抗体測定試薬において、不溶性担体粒子
に感作される抗原は、測定しようとする検体中の感染性
病原体に対する抗体に対して免疫学的反応を生じる感染
性病原体に由来する抗原であり、測定対象の検体中の抗
体が生産された原因となる感染性病原体に由来する抗原
である。
【0016】感染性病原体はヒトやその他の動物感染し
感染症を引き起こす。この感染症は、感染する経路によ
って、接触感染による感染症、飛沫感染による感染症等
に分けられる。接触感染による感染症としては、例え
ば、性行為感染症、皮膚病、狂犬病、鼠咬病等が挙げら
れる。性行為感染症としては、例えば、梅毒、淋病、軟
性下疳、鼠径リンパ肉芽腫症、B型肝炎、C型肝炎、エ
イズ等が挙げられる。これらの性行為感染症の病原体の
具体例としては、梅毒の場合はトレポネーマ・パリダム
Treponema pallidum:以下TPと略す)菌が、淋病の
場合はネイセリア・ゴノローエ(Neisseria gonorrhoea
e)菌が、B型肝炎の場合は、B型肝炎ウイルス(hepat
itis B virus:以下HBVと略す)が、C型肝炎の場合
は、C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:以下HC
Vと略す)が、エイズの場合は、エイズウイルス(huma
n immunodeficiency virus:以下HIVと略す)が、軟
性下疳の場合はヘモフィラス・ダクレイ(Hemophilus d
ucrey)菌が、鼠径リンパ肉芽腫症の場合はクラミジア
(Chlamydia)菌等が挙げられる。
【0017】なお、TP、HBV、HCV、HIVに対
する抗体検査は、性行為感染症の診断としてのみなら
ず、輸血検査の緊急検査としても重要な検査項目であ
る。本発明において、測定の対象としては、上記の種類
の感染性病原体に対する抗体に制限されないが、多検体
の処理能力に優れた不溶性担体粒子を用いる粒子凝集法
の利点から、検査頻度の高い性行為感染症等のスクリー
ニング項目がより好ましい。例えば、血清中の梅毒抗体
のスクリーニング検査としてのTP、クラミジア感染性
病原体由来の抗原を使用する項目であることが好まし
い。また、簡便性、迅速性に優れた不溶性担体粒子を用
いる粒子凝集法の利点から、輸血検査等において、迅速
な測定結果が求められるTP、HBV、HCV、HIV
等の感染性病原体由来の抗原を使用する緊急検査項目で
あることがより好ましい。さらに、抗原感作不溶性担体
粒子試薬の回収が良好であることからTPのように合成
培地で培養できない貴重な感染性病原体由来の抗原を使
用する項目であることがさらに好ましい。
【0018】以下、本発明の抗体測定試薬の製造法とと
もに抗体測定試薬について説明する。本発明において、
担体として用いる不溶性担体粒子としては、感染性病原
体に由来する抗原を感作させることができるものであれ
ば特に制限されないが、例えば、セルロース、アガロー
ス、デキストラン等の天然高分子、ポリスチレン、スチ
レン−メタクリル酸の共重合体、スチレン−ブタジエン
の共重合体のような有機合成高分子のラテックスやシリ
カ、アルミナのような無機酸化物及び金コロイドのよう
な金属等が挙げられる。感染性病原体に由来する抗原を
感作できる不溶性担体粒子であれば特に制限されない
が、不溶性担体粒子の粒径、比重、表面官能基等の性質
を自由にコントロールできることからポリスチレン等の
ラテックス粒子の使用が好ましい。
【0019】その不溶性担体粒子の平均粒径は、0.0
1〜10μmの範囲が好ましく、0.05〜5μmの範
囲がより好ましい。担体の粒径が小さすぎると、検出感
度が低下する傾向となり、担体の粒径が大きすぎると、
抗原(タンパク質)分子の結合可能な表面積(結合部
位)が少なくなり、これに伴い測定可能な濃度範囲が狭
くなる傾向となる。
【0020】また、これらの不溶性担体粒子を分散させ
る媒体として、又、不溶性担体粒子に抗原を感作させる
際に用いる媒体としては、一般に、生化学分野で使用さ
れる緩衝液を利用することができ、このような緩衝液と
しては、例えば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリ
ス緩衝液、グッド緩衝液等が挙げられる。これらの緩衝
液中に、必要に応じ塩化ナトリウムや塩化カリウム等の
塩を加えてもよい。上記緩衝液のとしては、pH5.0〜
11.0が好ましく、より好ましくはpH6.0〜10.
0であり、さらに好ましくはpH6.5〜9.0である。
【0021】本発明において、不溶性担体粒子に感作さ
れる抗原は、測定しようとする検体中の感染性病原体に
対する抗体に対して免疫学的反応を生じる感染性病原体
に由来する抗原である。即ち、測定対象の検体中の抗体
が生産された原因となる感染性病原体に由来する抗原で
ある。
【0022】不溶性担体粒子の感作に使用できる感染性
病原体に由来する抗原としては、菌体、菌体の外膜成
分、菌体の産生する菌体外毒素等からの抽出成分である
ことが好ましい。抗原の抽出には、一般に、生化学分野
で使用される緩衝液を利用することができ、抗原が失活
しないような緩衝液が好ましい点から、リン酸緩衝液、
グリシン緩衝液、トリス緩衝液等が好ましい。抗原の安
定化や可溶化のために、これらの緩衝液に塩化ナトリウ
ムや塩化カリウム等の塩を加えてもよく、オクチルグル
コシドやドデシル硫酸ナトリウム等の界面活性剤を加え
てもよい。さらに、測定の非特異反応を抑え、特異性を
高めるため、感染性病原体の特異的なタンパク質、糖タ
ンパク、リポタンパク等まで精製することがより好まし
い。感染性病原体の特異的なタンパク質、糖タンパク、
リポタンパクは、硫安沈殿法、カラムクロマトグラフィ
ー、電気泳動法などの通常の方法を単独又2つ以上組合
わせて精製又は部分精製できる。また、カラムクロマト
グラフィーは1種類のカラムを用いてもよく、2種類以
上のカラムを組合わせてもよい。通常のカラムクロマト
グラフィーには、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ア
フィニティカラムクロマトグラフィー等が用いられる。
【0023】なお、合成培地等で培養可能な感染性病原
体の場合には、培養後抗原を抽出し、必要に応じて精製
して用いることができる。また、TPのように合成培地
で培養できない感染性病原体は、あらかじめ、その病原
体を動物に感染させ、その動物の体内でその病原体を増
殖させた後、抗原を抽出し、必要に応じて精製して用い
ることもできる。
【0024】本発明において、抗原を不溶性担体粒子に
感作する方法は、通常行われるように、物理的に吸着さ
せてもよく、化学的に結合させてもよく、さらに、両方
を併用してもよい。感作する抗原の量は不溶性担体粒子
の粒径や使用濃度により大きく異なるが、測定範囲を広
くするためには、通常は感作できる最大量(不溶性担体
粒子の表面の結合可能な部位を完全に覆う飽和量)で感
作されるのが好ましい。しかし、測定範囲が問題になら
ない場合は、最大量より少ない量で感作できる。不溶性
担体粒子に抗原を感作した後は、通常、不溶性担体粒子
上の未感作部分をアルブミン、グロブリン、カゼイン、
ゼラチン等で被覆するが、飽和量で感作した場合には不
必要なこともある。
【0025】感染性病原体に由来する抗原を物理的に不
溶性担体粒子に感作させる方法としては、例えば、感染
性病原体由来の抗原を含有する溶液(抗原液)を不溶性
担体粒子と接触させることで感作できる。感作時には攪
拌や振とうを行ってもよく、静置しておいてもよい。感
作時の温度は4〜40℃が好ましく、30分間〜24時
間の反応で感作させることができる。
【0026】また、感染性病原体由来の抗原を化学的に
不溶性担体粒子に結合させる方法としては、例えば、前
記感染性病原体由来の抗原、表面にカルボキシル基を有
する不溶性担体粒子及びカルボジイミドを混合して放置
する方法又は前記感染性病原体由来の抗原、表面にアミ
ノ基を有する不溶性担体粒子及びグルタルアルデヒドを
混合して放置する方法等が挙げられる。
【0027】本発明の抗体測定試薬の製造において、上
記のようにして、感染性病原体に由来する抗原を不溶性
担体粒子に一定温度条件下で感作させた後、さらに、こ
の感作の温度以上の温度条件で加温処理することによ
り、未感作の抗原を失活させることが必要である。
【0028】加温処理条件としては、不溶性担体粒子に
感染性病原体に由来する抗原を感作させた温度以上の条
件であり、不溶性担体粒子に感作された抗原が活性を維
持し、しかも、未感作の抗原が失活する温度であればよ
く、低温で長時間又は高温で短時間行う。例えば、37
℃で96時間〜60℃で3時間の範囲で加温処理するこ
とが好ましく、39℃で48時間〜55℃で5時間の範
囲で加温処理することがより好ましく、さらに、40℃
で36時間〜50℃で6時間の範囲で加温処理すること
がさらに好ましい。37℃未満では、未感作の抗原が失
活するのに多大な時間を要し、60℃を超えると不溶性
担体に感作した抗原の活性低下が大きくなる傾向があ
る。
【0029】この加温処理により、不溶性担体粒子に感
作された感染性病原体に由来する抗原は、抗体との結合
活性を維持するが、不溶性担体粒子に感作されずに未感
作の状態で遊離している抗原は、抗体との結合活性を低
下される。例えば、TP菌体から抽出した抗原の場合、
37℃で96時間の加温処理又は60℃で3時間の加温
処理により、不溶性担体粒子に感作された感染性病原体
に由来する抗原は、特異抗体との結合活性を70%以上
維持しているが、未感作の状態で遊離している抗原は、
特異抗体との結合活性が10%以下まで低下している。
未感作の遊離抗原が失活する加温処理を行った抗体測定
試薬を使用することにより、検体中の抗体と試薬中の抗
原感作不溶性担体粒子との目的の抗原抗体反応が、未感
作の遊離抗原により、競合干渉を受けることなく、測定
の検出感度と再現性を大幅に向上できる。特に、微量な
抗体の検出において好適である。
【0030】さらに、加温処理により、未感作の遊離抗
原を失活できるため、本発明の試薬の調製においては、
未感作抗原を除去するために、従来の試薬製造で行う、
抗原感作不溶性担体粒子を前記媒体の緩衝液(適宜、B
SA、塩化ナトリウム又は塩化カリウム等の添加剤を含
有してもよい)を用い分散させ、さらに、遠心分離と再
分散を2〜3回又はそれ以上繰り返す煩雑な洗浄除去操
作を省略してもよい。本発明によれば、このような煩雑
な操作を行なわなくてもよいので、抗原感作不溶性担体
粒子試薬の調製、試薬の製造が、簡単に、迅速に、しか
も、抗原感作不溶性担体粒子試薬の歩留まりを抑え、回
収良く、生産性が向上できる。特に、TP菌体のよう
に、菌体の人工培養ができない貴重な抗原を用いる試薬
に好適である。
【0031】また、本発明において、免疫学的反応にお
ける粒子凝集反応の反応性を調節するため、反応を促進
する物質や反応を抑制する物質が使用できる。使用され
る凝集反応を促進する物質としては、ポリエチレングリ
コール等が挙げられる。ポリエチレングリコールの平均
分子量としては、1、000以上のものが好ましい。分
子量が大きくなると凝集反応の促進効果が大きくなる、
小さすぎると効果が小さくなる傾向となり、高分子量の
ポリエチレングリコールを用いた時の反応促進効果を低
分子量ポリエチレングリコールで達成するには、大量の
低分子量のポリエチレングリコールを必要がある。ポリ
エチレングリコールは、最終反応液中の濃度で0.1〜
5.0重量%の範囲で存在させることが好ましい。ポリ
エチレングリコールの濃度が高すぎると感作された不溶
性担体粒子の非特異的な凝集が起こりやすくなり、少な
すぎると反応の促進効果が小さい。これら反応を促進す
る物質の一種又は二種以上組み合わせ使用できる。
【0032】凝集反応を抑制する物質としては、トリア
ルキルアミン、その塩類、第4級アンモニウム塩及び糖
類などが挙げられる。トリアルキルアミンとしては、ト
リエチルアミン等、トリアルキルアミンの塩類としては
トリエチルアミンの塩酸塩等、第4級アンモニウム塩と
しては、塩化コリン、臭化コリン、塩化アセチルコリ
ン、臭化アセチルコリン、塩酸ベタイン等、糖類として
はショ糖等がある。上記凝集反応を抑制する物質は、最
終反応液中の濃度で0〜3Mの範囲で存在させることが
好ましい。濃度が高すぎると測定感度が低下し、測定試
薬の粘度増加とともに測定値の再現性が低下する傾向と
なる。これらの凝集反応を抑制する物質は一種又は二種
以上組み合わせ使用できる。なお、凝集反応を促進する
物質及び抑制する物質とを組み合わせ使用することによ
り粒子凝集反応の反応性を調節することもできる。
【0033】上記、免疫学的反応における粒子凝集反応
の反応性を調節するため、反応を促進する物質や反応を
抑制する物質は、緩衝液に溶解し不溶性担体粒子の分散
液と別に試料と混合しても良いし、上記の不溶性担体粒
子の分散液中に溶解させても良いし、分散液の液量調整
用の希釈液中に溶解し使用時に分散液と混合して用いて
も良い。また、感作した抗原と試料中の抗体との反応性
が低い場合には、このような凝集反応を抑制する物質を
入れることなく測定を行うことができる。緩衝液として
は、例えば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩
衝液、グッド緩衝液等を使用することが好ましい。ま
た、この媒体中に、適宜、BSA、塩化ナトリウム又は
塩化カリウム等を溶解させてもよい。
【0034】本発明において、測定しようとする検体と
しては、例えば、ヒトの各種液体成分が挙げられるが、
検体提供者の臨床像が反映される点から、ヒト血液、ヒ
ト涙、ヒト咽頭ぬぐい液又はヒト尿等が好ましく、ヒト
血液がより好ましく、その中でもヒト血清がさらに好ま
しい。また、既知濃度の標準液等、抗体を有すると思わ
れる溶液であればこれらに制限されるものではない。
【0035】本発明の抗体測定試薬は、粒子凝集法に制
限されることなく適用できる。粒子凝集法は、感染性病
原体に対する抗体を有する一定量の検体と感染性病原体
由来の抗原を感作した不溶性担体粒子からなる抗体測定
試薬の一定量とを混合する。その結果、感染性病原体に
対する抗体が存在する場合は、その抗体分子が抗原感作
粒子の架橋剤として作用し、抗原感作粒子の凝集反応が
生じる。最終的に、この粒子の凝集を何らかの手段を用
いて検出する。例えば、凝集像を目視判定による方法、
濁りの変化として光学的強度の変化を測定する方法及び
凝集の変化として粒子を光学的に計数する測定方法等が
挙げられ、これらの測定方法に本発明の抗体測定試薬を
適応できる。なお、ここで、光学強度とは、吸光度又は
散乱光強度を意味する。光学的に測定する場合の測定装
置としては、汎用の分光光度計、分光生化学自動分析装
置、専用装置、粒子計数装置等が挙げられる。
【0036】少数の検体を緊急で検査する場合、また、
測定装置がない施設において、測定の迅速性と操作の簡
便性を重視する場合には、目視判定による測定ができ
る。しかし、目視判定のような主観性を排除し、測定結
果の客観性や再現性を重視する場合には、光学的な測定
が好ましい。
【0037】汎用の分光光度計、分光生化学自動分析装
置、専用装置を用いる方法として、具体的には、反応混
合物に光りを照射して、粒子の凝集に起因する濁りの変
化を、吸光度又は散乱光強度等の光学的強度の変化(変
化速度、一定時間あたりの変化量等を含む)を測定す
る。測定する光の波長は、特に制限されないが、感度、
測定範囲等の面から400〜1200nmが好ましい。測
定波長が400nm以下では媒体分散液自体の光学的強度
が大きくなり、測定範囲が狭くなる。測定は1波長で行
ってもよいし、2波長で行ってもよい。測定波長を2波
長(主波長及び副波長)に設定すると、セルの汚れや迷
光及び電気的ノイズ等による測定値の変動が少なくな
り、測定精度が向上する。2波長に設定する場合にも、
測定波長は400〜1200nmに範囲から選択される2
波長が好ましく、特に選択される2波長の差は100〜
500nmの範囲にあることが好ましい。2波長の差が1
00nm以下であると感度が低くなり、500nmを超える
と2波長測定の効果が得られにくくなる傾向となる。ま
た、感度の面から、散乱光強度よりも、吸光度を測定す
ることが好ましい。なお、光学的強度の測定は、反応開
始後の光学的強度の変化量又は変化速度を、1回又は2
回以上の点での測定により求めることができる。
【0038】さらに、光学的な粒子計数装置を用いる方
法(カウンティングイムノアッセイ法)によっても測定
できる。これは、抗原抗体反応による個々のラテックス
凝集をシースフロー中でレーザー光の散乱強度として検
出解析することにより、未凝集ラテックス数と凝集ラテ
ックス数を直接カウントすることができ、微量のタンパ
ク質も高感度に測定できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 1.TP抗原感作ラテックス試薬の調製 1)抗原感作操作 免疫学的反応を生じる抗原として、トレポネーマ・パリ
ダムの抽出抗原(以下TP抗原と略す)をミツバ貿易株
式会社(本社:東京都新宿区四谷)から購入した。TP
抗原(μg/ml)を5ml、100mMリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.8)を3ml及び10(W/V)%ポリスチ
レンラテックス粒子(粒径0.4μm、日本合成ゴム
(株)製)を2ml、蓋付きポリプロピレン製の容器内で混
合し、25℃で1時間、往復振とう(60往復/分)し
た。次いで1(W/V)%BSA(KPL社製、商品
名:BSA希釈/ブロッキング用10倍濃縮液)を39
0ml加え、25℃で1.5時間、往復振とう(60往復
/分)した。これをTP抗原感作ラテックス懸濁液(ラ
テックス粒子の最終濃度:0.05(W/V)%、液
量:400ml)とした。
【0040】2)加温操作 上記TP抗原感作ラテックス懸濁液を含むその容器を、
さらに、37℃のインキュベータ中に入れ、96時間静
置することにより加温処理した。この加温処理すること
により、未感作のTP抗原を失活させ、TP抗原感作ラ
テックス試薬1(1−R2と略す)を得た。
【0041】2.TP抗原感作ラテックス試薬の回収率 最初に使用したラテックス粒子に対して、回収されたT
P抗原感作ラテックス粒子の回収率を百分率として表し
た。その結果、表1に示したように回収率は99%であ
った。
【0042】3.測定方法 次に、上記で得られた1−R2を用いて検体を測定し
た。測定には、日立7150型全自動分析装置((株)日
立製作所製)を用いた。検体希釈液(以下R1と略す)
として、1%BSA(KPL社製、商品名:BSA希釈
/ブロッキング用10倍濃縮液)を用いた検体は、梅毒
陰性血清を1種類、梅毒陽性血清を4種類用いた。測定
条件は以下のように設定した。 試料容量 20μl R1容量 120μl R2容量 120μl 波長 700nm 測定温度 37℃ 測定方法は、測定開始後、60秒目と300秒目におけ
る測定波長700nmでの吸光度の変化量(以下ΔOD7
00と略す)を測定した。
【0043】4.測定結果 各検体に対する吸光度の変化量を表2に示した。なお、
吸光度の変化量の値は、ΔOD700を10000倍を
乗じた値で示した。
【0044】実施例2 1. TP抗原感作ラテックス試薬の調製 1)抗原感作操作 実施例1と同様に行った。 2)加温操作 上記TP抗原感作ラテックス懸濁液を含むその容器を、
さらに、41℃のインキュベータ中に入れ、12時間静
置することにより加温処理した。この加温処理すること
により、未感作のTP抗原を失活させ、TP抗原感作ラ
テックス試薬2(2−R2と略す)を得た。
【0045】2.TP抗原感作ラテックス試薬の回収率 1−R2を2−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。その結果、表1に示すように回収率は99%で
あった。 3.測定方法 1−R2を2−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。
【0046】4.測定結果 各検体に対する吸光度の変化量を表2に示した。なお、
吸光度の変化量の値は、ΔOD700を10000倍を
乗じた値で示した。
【0047】実施例3 1.TP抗原感作ラテックス試薬の調製 1)抗原感作操作 実施例1と同様に行った。 2)加温操作 上記TP抗原感作ラテックス懸濁液を含むその容器を、
さらに、55℃のインキュベータ中に入れ、5時間静置
することにより加温処理した。この加温処理することに
より、未感作のTP抗原を失活させ、TP抗原感作ラテ
ックス試薬3(3−R2と略す)を得た。
【0048】2.TP抗原感作ラテックス試薬の回収率 1−R2を3−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。その結果、表1に示すように回収率は99%で
あった。
【0049】3.測定方法 1−R2を3−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。 4.測定結果 各検体に対する吸光度の変化量を表2に示した。なお、
吸光度の変化量の値は、ΔOD700を10000倍を
乗じた値で示した。
【0050】実施例4 1.TP抗原感作ラテックス試薬の調製 1)抗原感作操作 実施例1と同様に行った。 2)加温操作 上記TP抗原感作ラテックス懸濁液を含むその容器を、
さらに、60℃のインキュベータ中に入れ、3時間静置
することにより加温処理した。この加温処理することに
より、未感作のTP抗原を失活させ、TP抗原感作ラテ
ックス試薬4(4−R2と略す)を得た。
【0051】2.TP抗原感作ラテックス試薬の回収率 1−R2を4−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。その結果、表1に示すように回収率は99%で
あった。 3.測定方法 1−R2を4−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。 4.測定結果 各検体に対する吸光度の変化量を表2に示した。なお、
吸光度の変化量の値は、ΔOD700を10000倍を
乗じた値で示した。
【0052】比較例1 1.TP抗原感作ラテックス試薬の調製 TP抗原は実施例1と同一のものを用いた。TP抗原を
5ml、100mlリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)を
3ml及び10(W/V)%ポリスチレンラテックス粒子
(粒径0.4μm、日本合成ゴム(株)製)を2ml、蓋付
きポリプロピレン容器内で混合し、25℃で1時間、往
復振とう(60往復/分)した。次に、12、000×
gで10分間遠心分離し、上清を捨て、沈殿に1%(W
/V)BSAを50ml加えた後、再懸濁した。この操作
を2回繰り返して、未感作のTP抗原を除去した。最後
にラテックス粒子の濃度が0.05%になるように1
(W/V)%BSAを加え、TP抗原感作ラテックス試
薬5(5−R2と略す)を得た。
【0053】2.TP抗原感作ラテックス試薬の回収率 1−R2を5−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。その結果、表1に示すように回収率は73%で
あった。 3.測定方法 1−R2を5−R2に変更した以外は実施例1と同様に
行った。 4.測定結果 各検体に対する吸光度の変化量を表2に示した。なお、
吸光度の変化量の値は、ΔOD700を10000倍を
乗じた値で示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】表2から明らかなように、比較例1に対し
て実施例1、2、3及び4の方法で作製した不溶性担体
粒子試薬の方が、全ての陽性試料検体でΔOD700の
値が高く、高い活性を保持していることがわかった。以
上の結果から、本発明の製造法を利用することにより、
高活性の不溶性担体粒子試薬を、簡便に、高い回収率で
製造できることが明らかになった。
【0057】
【発明の効果】請求項1及び2記載の抗体測定試薬の製
造法は、検体中の抗体と試薬中の抗原感作不溶性担体粒
子との免疫学的反応における、未感作抗原の競合干渉が
改善され、検出感度及び再現性が優れる抗体測定試薬を
製造できる。請求項3記載の抗体測定試薬の製造法によ
れば、請求項1及び2記載の効果を奏し、さらに、遠心
分離を繰り返すことにより未感作抗原を洗浄除去する煩
雑な操作を行うことなく、抗原感作不溶性担体粒子試薬
の調製を、簡単に、迅速にでき、しかも、抗原感作不溶
性担体粒子試薬の歩留まりを抑え、回収良く製造でき
る。請求項4、5及び6記載の抗体測定試薬は、検体中
の抗体と試薬中の抗原感作不溶性担体粒子との反応にお
ける、未感作抗原の競合干渉が改善され、測定の検出感
度及び再現性が優れる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不溶性担体粒子に免疫学的反応を生じる
    感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で感作
    し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに加温
    処理を行うことを特徴とする抗体測定試薬の製造法。
  2. 【請求項2】 免疫学的反応を生じる感染性病原体に由
    来する抗原がトレポネーマ・パリダムに由来する、請求
    項1記載の抗体測定試薬の製造法。
  3. 【請求項3】 遠心分離による未感作抗原の洗浄除去操
    作を行うことなく、不溶性担体粒子に免疫学的反応を生
    じる感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で感
    作し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに加
    温処理を行う、請求項1又は2記載の抗体測定試薬の製
    造法。
  4. 【請求項4】 不溶性担体粒子に免疫学的反応を生じる
    感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で感作
    し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに加温
    処理された抗原感作不溶性担体粒子からなる抗体測定試
    薬。
  5. 【請求項5】 免疫学的反応を生じる感染性病原体に由
    来する抗原がトレポネーマ・パリダムに由来する、請求
    項4記載の抗体測定試薬。
  6. 【請求項6】 遠心分離による未感作抗原の洗浄除去操
    作を行うことなく、不溶性担体粒子に免疫学的反応を生
    じる感染性病原体に由来する抗原を一定温度条件下で感
    作し、次いで、該感作の温度以上の温度条件でさらに加
    温処理された抗原感作不溶性担体粒子からなる請求項4
    又は5記載の抗体測定試薬。
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