JPH08114595A - 特異的結合測定法 - Google Patents

特異的結合測定法

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JPH08114595A
JPH08114595A JP27551994A JP27551994A JPH08114595A JP H08114595 A JPH08114595 A JP H08114595A JP 27551994 A JP27551994 A JP 27551994A JP 27551994 A JP27551994 A JP 27551994A JP H08114595 A JPH08114595 A JP H08114595A
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reaction
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sample
insoluble carrier
quantitative
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JP27551994A
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Hiroaki Ishii
裕章 石井
Susumu Tokita
進 時田
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Abbott Japan Co Ltd
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Dainabot Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速でかつ簡単な操作で検体が陽性か、ある
いは陰性かをスクリーニングできる凝集反応測定法の利
点を利用して測定を行うことが出来ると共に、高い感度
でかつ定量的な測定が簡単にできる、特には免疫学的測
定法を利用し、正確に測定する方法を提供する。 【構成】 凝集反応測定用の特異的結合反応試薬を固定
化した水分散性不溶性担体微粒子と測定すべき試料とを
接触せしめ、得られた該不溶性担体微粒子を標識試薬で
処理して定量的な測定法を行うことを特徴とする試料中
の分析対象物の特異的結合測定法により、試薬の保存や
安定性の面で問題がなく、さらに試薬の製造など試薬供
給上従来と同様の各利点を持つ一方で、測定自体に於い
て良好な感度が得られ、かつ簡単に定性的検知と定量的
測定評価ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凝集反応測定用の水分
散性不溶性担体微粒子を用いて定量的な特異的結合測定
法、特には定量的免疫測定法を行うことに関する。本発
明は、また凝集反応測定法と定量的な特異的結合測定
法、特には定量的免疫測定法を組合せ、簡単かつ正確に
微量測定対象物の検出と定量的測定を行うことに関す
る。
【0002】
【従来技術及び解決すべき課題】特異的な結合反応を利
用した測定法、特には免疫学的測定法は、抗原とその抗
原に対する抗体との間の特異的な反応である抗原抗体反
応を利用するものであるが、その高い検出感度を利用し
て抗原、抗体、その他のものの同定や定量的な測定に広
く用いられている。かくして特異的結合測定法、特には
免疫学的測定法は、人の臨床における検査や病気の診断
に広く利用される他、動物においてもその臨床検査や病
気の診断、さらにはその他の広い範囲の測定対象物の分
析、測定、定量、検出などに用いられている。
【0003】通常この特異的な結合反応、殊には抗原抗
体反応の生起していることの検出は可視的に判別した
り、あるいは検知することは困難であるので、その検
知、検出を容易にするため様々な手法が開発されてきて
いる。最初、免疫学的測定法を含めた特異結合測定法に
おいて、高い感度を達成できる標識として、放射性物質
を用いる方法が提供された。この方法のうち免疫学的測
定法は、ラジオイムノアッセイと一般的に呼ばれる手法
で、放射性物質で標識された抗原あるいは抗体を試薬と
して用い、分析試料中の抗体、抗原等とこの標識試薬と
を特異的に結合反応させて、その放射活性を測定して、
試料中の抗体、抗原等が存在していたか否かを判別して
いる。この方法は、高感度であって、広く実用化されて
いるが、放射性物質を取り扱うことから、厳重な規制が
適用され、特別な施設を設けなければならないなど、さ
らに使用済み廃棄物の処理の問題などがあり、それに代
わる方法が求められている。
【0004】この放射性物質で標識する代わりに、酵素
を標識剤として使用する酵素標識測定法で代表される方
法が近年開発され広く使用されるに至っている。この標
識剤としての酵素としては西洋わさびペルオキシダー
ゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、アルカリフォスファタ
ーゼなどが良く利用されている。この酵素標識測定法で
は、酵素で標識された試薬を用い、この標識試薬を分析
試料中の抗体、抗原等と特異的に結合反応させて、その
標識酵素の量を測定して、試料中の抗体、抗原等の量な
どを求めている。この場合上記標識酵素の量は、酵素に
対する基質を反応させ、酵素と基質とが反応して生成さ
れた反応生成物を、例えば光学的に定量するなどして測
定されている。標識剤としては、酵素の他に、化学発光
物質や螢光物質などが使用されている。
【0005】また、この他特異的結合測定法、特に免疫
学的測定法として、広く用いられているものに凝集反応
を利用した抗原あるいは抗体の測定法がある。この凝集
反応免疫測定法は、一般には赤血球や細菌などの粒子状
抗原と、それに対する抗体とが特異的に結合反応して観
察できるような凝集塊をつくる反応を利用するものであ
る。最近では、微粒子、例えば合成高分子からなる微粒
子、特に合成高分子ラテックス粒子を利用し、その微粒
子に抗原、抗体などを結合した試薬を用い、凝集反応を
観察する方法が広く開発されてきている。このような可
溶性抗原などを粒子状担体に結合させたいわゆる感作粒
子抗原を用いる凝集反応を用いた測定法は、受身凝集反
応免疫測定法とよばれ、抗体を粒子状担体に結合させた
感作粒子抗体を用いて抗原を測定する場合には逆受身凝
集反応免疫測定法とよばれる。
【0006】例えば、試料中の抗体を検知するために
は、上記したような粒子状抗原を試料と混合して反応さ
せたとき、例えば、水性媒質の中で抗原抗体反応により
生じた凝集反応が観察されるか否かにより、試料中に測
定対象の抗体が存在しているか否かが判別される。この
凝集反応を用いた測定法にあって測定対象物を定量的に
測定するには、一定量の抗原に対し、一定の希釈列にあ
るところの既知濃度あるいは量の抗体を加え、反応の結
果得られる溶液の凝集反応の程度を希釈倍数の逆数で表
して評価される。逆に一定量の抗体に対し、一定の希釈
列にあるところの既知濃度あるいは量の抗原を加え、反
応の結果得られる溶液の凝集反応の程度を希釈倍数の逆
数で表して評価されることもなされるし、更に抗体に対
する抗体、すなわち二次抗体を用いて間接的な凝集反応
を観察することもなされる。凝集反応は、肉眼で観察さ
れたり、光学的に測定されたりする。
【0007】この方法は、一般的に上記酵素免疫測定法
に代表される定量的免疫測定法と比較して、短時間で簡
単な操作でその測定を行うことができるが、一回の測定
で陽性あるいは陰性か否かを定性的にしか判定できず、
定量的な測定を行うには、上記したように陽性検体を連
続希釈し、測定試料がこの凝集法で陽性となる最終希釈
倍率を再試験により求め、力価として表示するしか方法
がない。こうした定量的免疫測定法と凝集反応測定法の
それぞれの利点を生かし、両者の欠点を補う、簡便なか
つ定量的な測定を行うことのできる特異的結合測定法が
求められている。
【0008】こうした目的のため抗原又は抗体を固定化
した凝集反応に用いるラテックス微粒子に、さらに酵素
を標識として固定化し、凝集反応測定及び酵素標識測定
の両方を行うことができるようにするとの試みも提案さ
れている(特開平1−311274号公報)。しかしな
がら、該ラテックス微粒子上に所定の抗原又は抗体が固
定化されていると共に酵素が結合せしめらるため、製造
上の再現性の問題や使用する抗原や抗体によっては、同
一粒子上に同時に酵素を標識のため結合することが困難
である場合もあるという問題がある。
【0009】さらに、上記したようなラテックス微粒子
では、粒子径を比較的小さくしなければならないとか、
あるいは測定自体に於いて感度が劣るとか、定量的測定
評価をする上で満足できないなどの問題がある。ラテッ
クス微粒子上に所定の抗原又は抗体が固定化されている
と共に酵素が結合せしめられているような凝集反応用ラ
テックス微粒子では、凝集反応測定のための粒子の安定
性を保ちつつ、所定の必要とされる感度を確保するとい
う点で、非常に困難な問題を抱えている。一方では、酵
素標識試薬を扱うのと同様な注意がたとえ凝集反応測定
においても必要となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、迅速でか
つ簡単な操作で検体が陽性か、あるいは陰性かをスクリ
ーニングできる凝集反応測定法の利点を利用して測定を
行うことが出来ると共に、高い感度でかつ定量的な測定
が簡単にできる特異的な結合測定法、特には免疫学的測
定法を利用し、正確に測定する方法を見いだすべく、鋭
意研究を行った結果、簡単な方法により、検体が陽性
か、あるいは陰性かをスクリーニングし、さらに簡単な
方法により感度良く陽性検体の定量測定を達成できる方
法及び試薬の開発に成功し、本発明を完成した。
【0011】本発明は、凝集反応測定用の特異的結合反
応試薬を固定化した水分散性不溶性担体微粒子と測定す
べき試料とを接触せしめ、陽性結果の得られた反応液に
ついて定量反応を行うことを特徴とする試料中の分析対
象物の特異的結合測定法である。本発明に従った一つの
具体的な態様では、特異的結合反応試薬を固定化した水
分散性不溶性担体微粒子を、測定すべき試料と反応させ
て凝集反応測定法を行い、ついで反応液を濾過フィルタ
ーに通し、該フィルター上に該水分散性不溶性担体微粒
子を保持せしめ、次に測定すべき試料中の分析対象物と
特異的に反応することができかつ標識剤で標識された特
異的結合反応試薬で該水分散性不溶性担体微粒子を処理
して定量的測定を行うことを特徴とする試料中の分析対
象物の特異的結合測定法が提供される。
【0012】本発明の固定化担体微粒子は、抗原、抗体
などの特異的結合反応試薬を水分散性不溶性担体微粒子
に固定して調整される。該固定化するには、当該分野で
汎用されている方法を用いることができ、例えばイオン
相互作用、疎水相互作用、共有結合などの物理的吸着や
化学的結合により行うことができる。共有結合などのよ
り安定した結合には、例えば化学的結合剤・架橋剤など
が使用される。こうしたものとしては、グルタルアルデ
ヒド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド、スクシンイミジル 3−(2−ピ
リジルジチオ)プロピオネート、スクシンイミジル 4
−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カル
ボキシレート、スクシンイミジル (4−ヨードアセチ
ル)アミノベンゾエート、スクシンイミジル 4−(1
−マレイミドフェニル)ブチレートなどが挙げられる。
【0013】水分散性不溶性担体微粒子としては、固定
化、保存、測定などにおいて用いられる液体媒質に実質
的に不溶性である担体粒子であり、かつ該媒質中で十分
に分散して存在しすることのできる微粒子を指す。この
担体粒子は少なくとも2μmを超える粒径を有するもの
が好適である。水分散性不溶性担体微粒子の平均粒子径
は、好適には2μm〜約10μm程度以下で、さらに好
ましくは約4μm〜約9μm程度、より好ましくは約6
μm〜約9μm程度である。
【0014】これらの担体粒子としては、抗原抗体反応
などの特異的結合反応に使用されるものが種々知られて
おり、本発明においてもこれらの公知のものの中から選
んで使用できる。特に好適に使用されるものとしては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメタク
リレート、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−メタクリレート共重合体、ポリグリシジ
ルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコール
ジメタクリレート共重合体などのポリエステル、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリエポキシ樹脂などの有機高分
子物質を乳化重合して得られたラテックス粒子などの有
機高分子物質の微粒子、ガラス、例えば活性化ガラス、
シリカゲル、シリカ−アルミナ、アルミナなどの無機材
料などからなる微粒子で、必要に応じ、シランカップリ
ング剤などで官能性基を導入してあるもの、ヒト赤血
球、ヤギ赤血球、ヒツジ赤血球などの生物由来の粒子な
どが挙げられる。
【0015】本発明で水分散性不溶性担体微粒子に固定
化して用いられるものとしては、抗原、抗体、レセプタ
ーなど特異的結合反応に使用されるものが挙げられ、そ
れらは公知のものの中から選んでよい。これらは、測定
対象物と特異的な結合反応しうる物質で、ある特定の測
定対象物とそれと特異的な結合反応しうる物質との組合
せとしては、例えば抗原とそれに対する抗体、相補的核
酸配列、エフェクターとレセプター、酵素と酵素インヒ
ビター、糖鎖結合物質とレクチン等が挙げられる。これ
らは、抗体や抗原として機能する各種蛋白質、ポリペプ
チド、糖蛋白質、多糖類、複合糖脂質、核酸などである
ことができる。
【0016】これらは遺伝子組換え法で産生されたもの
であることもできる。例えば本発明で用いられる遺伝子
組換え法で産生された抗原は、例えば遺伝子組換え技術
を適用し、天然のウイルスや細胞から分子クローニング
により得られたDNA配列あるいは既に知られたゲノム
配列から、酵素などを用いたり、化学合成により得られ
たDNA配列を、微生物あるいは動物、植物、昆虫など
で発現させて得られたリコビナント抗原である。このリ
コビナント抗原としては、各天然のゲノムの別々の抗原
領域を発現させた組換えタンパク質(リコビナントタン
パク質)の少なくとも1種であることができる。本発明
で用いられる遺伝子組換え法で産生された抗原として
は、融合タンパク質として得られるものであることもで
きる。また、本発明では好適に複数のリコビナント抗原
を混合して用いることができる。
【0017】代表的な抗原としては、ウイルス抗原、腫
瘍関連抗原、代謝物質、薬物などが挙げられる。ウイル
ス抗原としては、例えばC型肝炎ウイルス(HCV)関
連抗原、免疫不全症候群関連ウイルス(HIV)関連抗
原、B型肝炎ウイルス(HBV)関連抗原などが挙げら
れる。
【0018】また、抗体は常法により得ることができ、
例えば村松繁、他編、実験生物学講座14、免疫生物
学、丸善株式会社、昭和60年、日本生化学会編、続生
化学実験講座5、免疫生化学研究法、東京化学同人、1
986年、日本生化学会編、新生化学実験講座12、分
子免疫学III、抗原・抗体・補体、東京化学同人、1
992年などに記載の方法に準じて、例えばウマ、ウ
シ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、ラット、マウスなどを免疫
するなどして得たり、モノクローナル抗体であることも
でき、必要に応じ、これらは単独でもあるいはこれらを
組合せて用いることも任意にできる。これら抗体は、必
要なら、ペプシン、パパインなどの酵素で消化して、F
(ab’)2 、Fabとして使用してもよい。
【0019】モノクローナル抗体は、ケラー及びミルシ
ュタイン(Kohler,G.&Milstein,
C.,Nature,256,495,(1975))
などにより開示されたマウスミエローマ細胞を用いての
細胞融合技術を利用して得られたモノクローナル抗体で
あってもよいことはいうまでもない。モノクローナル抗
体は公知のものあるいは市販されているもののうちから
選んで用いることもできる。本発明において、特異的結
合反応試薬を固定化した不溶性担体微粒子と、測定すべ
き試料と反応させて得られる凝集反応の測定は、目視に
よるか、光学的な測定方法など公知の方法が特に限定さ
れることなく適用できる。
【0020】本発明の標識試薬としては、特異的結合反
応試薬を固定化した不溶性担体微粒子上で、測定すべき
試料中の分析対象物と特異的に結合反応しうる反応体を
標識剤で標識したものを指す。標識剤としては、西洋ワ
サビペルオキシダーゼなどのペルオキシダーゼ、大腸菌
β−D−ガラクトシダーゼなどのガラクトシダーゼ、ウ
シ小腸アルカリホスファターゼ、大腸菌アルカリホスフ
ァターゼなどのアルカリホスファターゼなどの酵素が挙
げられる。アルカリホスファターゼは、高感度で、自動
化された測定機器にも対応した標識として好ましく使用
できる。この場合、4−メチルウンベリフェリルフォス
フェートなどのウンベリフェロン誘導体、ニトロフェニ
ルホスフェート、NADPを利用した酵素的サイクリン
グ系、ルシフェリン誘導体、ジオキセタン誘導体などの
基質を使用したりして、螢光、発光など、比色などによ
り測定できる。さらに標識剤としては、酵素の他に化学
発光物質や螢光物質などを用いることが出来る。
【0021】本発明で用いられる測定対象試料として
は、全血、血清、血漿、脳脊髄液、リンパ液、リンパ
球、唾液、尿、汗、涙、糞便、生体粘液、生検組織、細
胞培養上清液などの生物由来材料をあげることができ
る。これら測定対象試料は、必要に応じ濃縮したり、希
釈して用いられる。測定対象物としては、特に限定する
こと無く当該分野で知られたもののなかから選ぶことが
出来る。各種マーカー、血漿蛋白質、遺伝子などの核
酸、糖鎖、抗体などが例として挙げられる。
【0022】本発明においては、凝集反応測定用の特異
的結合反応試薬を固定化した不溶性担体微粒子上の分析
対象物と定量的測定用試薬、特に定量的免疫測定用試薬
との反応に先立ち、該不溶性担体微粒子は、試料液をガ
ラス、セルロース・アセテート、ニトロセルロースなど
のセルロース、四フッ化エチレン、二フッ化エチレン、
ポリ塩化ビニル、ナイロンなどでできたメンブレン・フ
ィルターなどの濾過フィルターを通過させることにより
分離することが好ましい。この場合メンブレン・フィル
ターの孔のサイズは、該不溶性担体微粒子を保持しうる
に十分な大きさであればよく、好ましくは約3μm以下
であるものが使用される。その他の方法として、遠心分
離による方法も考えられる。
【0023】分離され、濾過フィルターに保持された不
溶性担体微粒子は、必要に応じ洗浄処理される。こうし
て洗浄され、得られた該不溶性担体微粒子を標識試薬で
処理して定量的測定法を行う。測定操作は、自動化され
た測定装置を用いて行うことが可能であり、ルミネセン
ス・ディテクター、ホト・ディテクターなどを使用して
生ずる表示シグナルを検知して測定することができる。
本発明のより好ましい一つの態様では、ウイルス抗原、
腫瘍関連抗原などの抗原の固定化された不溶性担体微粒
子を、測定されるべき血清などの試料と反応させ、得ら
れた該不溶性担体微粒子上の該抗原に特異的な抗体(固
定化抗原に結合した測定対象抗体)を、その抗体と特異
的に結合できる酵素標識された抗体とを反応させ、次に
酵素の活性を測定して試料中の測定すべき抗体量を測定
する方法が提供される。こうした方法によれば、酵素標
識された抗体などの酵素標識試薬として、比較的安定で
あることが知られた試薬を用意するのみで、定量的な測
定ができる。特に、酵素標識抗ヒトIg抗体は、広く簡
単に入手できるところから、非常に便利である。
【0024】
【実施例】次に実施例を示して、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこの具体例により限定されるもの
でなく、その思想に従うかぎり各種の形態で実施できる
ことは理解されるべきである。 実施例1 HCV関連抗原を感作した赤血球の調製 HCV関連抗原と免疫学的に反応性の抗体を、受身赤血
球凝集反応(PHA)を用いて測定するため、HCV関
連抗原を感作した赤血球を次のようにして調製した。H
CV関連抗原として、HCV c100−3 リコビナ
ント抗原、pHCV−31 リコビナント抗原及びpH
CV−34 リコビナント抗原の混合物をヒト赤血球に
感作し、感作血球濃度が1.0(v/v)%になるよう
に0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解した。
【0025】実施例2 実施例1で得られたHCV関連抗原を感作した赤血球を
用いて酵素免疫測定法を以下のようにして実施した。第
一反応として以下の処理を行った。実施例1で得られた
HCV関連抗原感作赤血球液25μlを、1%ウシ血清
アルブミン(BSA)含有トリス塩酸緩衝液(pH7.
4)で検体試料を希釈した液25μlと混合し、室温で
約1時間反応させた後、凝集の有無を観察した。凝集像
を生じた反応液をさらにトリス塩酸緩衝液(pH7.
8)100μlで希釈した。次に予め湿らせておいたガ
ラスフィルター(アボット社製,IMx用)の上に反応
液100μlを滴下する。さらにトリス塩酸緩衝液(p
H7.8)75μlで3回洗浄した。
【0026】第二反応として以下の処理を行った。第一
反応の工程で得られたガラスフィルター上の感作赤血球
に、抗ヒトIgG抗体−アルカリフォスファターゼ・コ
ンジュゲート(抗ヒトIgG−ALP・Conjuga
te)(KPL社製)含有のトリス塩酸緩衝液(pH
7.5)50μlを添加し、約35℃で約10分間イン
キュベーション処理し、さらにトリス塩酸緩衝液(pH
7.8)75μlで3回洗浄した。基質4−メチルウン
ベリフェリルフォスフェート含有のトリス塩酸緩衝液
(pH7.8)70μlを加え、螢光を測定した。上記
第二反応の工程は、IMxアナライザー(アボット社
製)を使用して行った。得られた結果を図1及び2に示
す。HCV陽性検体及び健常人検体について希釈試験の
結果を図1に示す。HCV陽性検体20例及び健常人検
体20例について測定した結果を図2に示す。本発明の
方法で定量的な測定が可能であることが示された。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、定量的測定法、
特に定量的免疫測定法とか凝集反応測定法のそれぞれの
利点を生かし、両者の欠点を補う、簡便なかつ定量的な
測定を行うことのできる特異的結合測定法が提供でき
る。試薬の保存や安定性の面で問題がなく、試薬の製造
など試薬供給上従来と同様の各利点を持つ一方で、測定
自体に於いて良好な感度が得られ、かつ簡単に定性的検
知と定量的測定評価ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】HCV陽性検体及び健常人検体について希釈試
験の結果を示す。
【図2】本発明の方法に従った、HCV陽性検体20例
及び健常人検体20例について測定した結果を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凝集反応測定用であってかつ特異的結合
    反応試薬を固定化した水分散性不溶性担体微粒子と測定
    すべき試料とを反応せしめて凝集反応を行い、陽性結果
    の得られた反応液について定量反応を行うことを特徴と
    する試料中の分析対象物の特異的結合測定法。
  2. 【請求項2】 定量反応が、酵素免疫測定法、螢光免疫
    測定法及び発光免疫測定法から成る群から選ばれたもの
    である請求項1記載の試料中の分析対象物の特異的結合
    測定法。
  3. 【請求項3】 定量反応に付される前に該不溶性担体微
    粒子を、濾過フィルター又は遠心分離処理することを特
    徴とする請求項1又は2記載の試料中の分析対象物の特
    異的結合測定法。
  4. 【請求項4】 特異的結合反応試薬を固定化した水分散
    性不溶性担体微粒子を、測定すべき試料と反応させて凝
    集反応測定法を行い、ついで陽性結果を示した反応液を
    濾過フィルターに通し、該フィルター上に該不溶性担体
    微粒子を保持せしめ、次に測定すべき試料中の分析対象
    物と特異的に反応することができかつ標識剤で標識され
    た特異的結合反応試薬で該不溶性担体微粒子を処理して
    定量的な特異的結合測定法を行うことを特徴とする請求
    項1記載の試料中の分析対象物の特異的結合測定法。
  5. 【請求項5】 測定すべき抗体に対する抗原を固定化し
    た水分散性不溶性担体微粒子を、測定すべき血漿又は血
    清試料と反応させて凝集反応測定法を行い、ついで凝集
    反応処理液を濾過フィルターに通し、該フィルター上に
    該不溶性担体微粒子を保持せしめ、次に標識剤で標識さ
    れた抗ヒトIgG抗体で該不溶性担体微粒子を処理して
    定量的な免疫測定法を行うことを特徴とする請求項4記
    載の試料中の分析対象物の特異的結合測定法。
  6. 【請求項6】 標識剤が、酵素、螢光物質及び発光物質
    から成る群から選ばれたものである請求項4又は5記載
    の試料中の分析対象物の特異的結合測定法。
  7. 【請求項7】 測定すべき抗体がHCVに対する抗体で
    ある請求項5記載の試料中の分析対象物の特異的結合測
    定法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008256457A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Olympus Corp 凝集検査方法
WO2010125932A1 (ja) * 2009-04-28 2010-11-04 コニカミノルタホールディングス株式会社 融合タンパク質含有集合体、その製造方法及び該集合体を用いたアッセイ法
JP2017026642A (ja) * 2016-11-09 2017-02-02 ニプロ株式会社 生体試料のためのリチウムイオン濃度測定キットおよびそれを用いた生体試料中のリチウムイオン濃度の測定方法

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