JPWO2004061452A1 - 抗体の測定方法 - Google Patents

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Abstract

抗原−抗体複合体を認識して結合する蛋白質と、抗原−抗体複合体を結合する工程を含む、抗体の測定方法が提供された。本発明において、抗原−抗体複合体を認識して結合する蛋白質として、プロテインAなどを用いることができる。抗原−抗体複合体に選択的に結合する蛋白質は、遊離の抗体の干渉を受けることなく、抗原−抗体複合体を認識する。その結果、B/F分離が不要な抗体の測定方法を実現することができる。本発明によって、抗体を簡便にかつ迅速に測定することができる。

Description

本発明は、抗体の測定方法に関する。
抗体は、生体が異物を排除するために免疫システムによって産生される蛋白質である。生体は、その生体が異物として認識した物質に対する抗体を有している。そのため、ある生体が何に対する抗体を有しているのかという情報は、その生体の状態を知る上で重要な情報である。
たとえば、感染性の病原体に感染した生体や、生体外の異物(アレルゲン)に対してアレルギー反応を引き起こす生体においては、病原体やアレルゲンの抗原決定基を認識する抗体が産生されている。したがって、病原体の抗原やアレルゲンに対する抗体の存在は、その病原体の感染があったことを示す。感染性病原体としては、細菌、真菌、マイコプラズマ、リケッチア、およびウイルス等を示すことができる。多くの感染性病原体について、その感染を診断するための抗体検出方法が実用化されている。日常的に検査の対象とされている一般的な感染性病原体として、たとえば次のような病原体を示すことができる。
B型肝炎ウイルス(HBV) C型肝炎ウイルス(HCV)
エイズウイルス(HIV) 風疹ウイルス
結核菌 溶血性連鎖球菌
クラミジア マイコプラズマ
梅毒スピロヘータ
あるいは、生体におけるアレルゲンに対する抗体の存在は、そのアレルゲンに対するアレルギー性の免疫応答の存在を示している。アレルゲンとしてはハウスダストや植物花粉、あるいは食物中の蛋白質等を示すことができる。アレルゲンに対する抗体を検出するための試薬も実用化されている。
病原体に対する抗体産生が生体の正常な免疫応答の結果であるのに対して、抗体の存在そのものが病因となっている疾患が存在する。自己免疫疾患(autoimune disease)は、免疫システムが自己の組織を異物として認識し、攻撃することによってもたらされる疾患である。免疫システムは、本来ならば外来抗原を認識し排除する。しかし、なんらかの原因によって自己の組織に対して免疫作用が及んで障害をもたらすとき、自己免疫疾患が成立する。一般には、自己抗体の存在が病変の成立と密接に関連していると考えられる疾患が、自己免疫疾患と呼ばれている(免疫学辞典、東京化学同人、1993.11/15発行)。
免疫システムが異物を攻撃し排除する機構は、液性免疫と細胞性免疫とに大別される。液性免疫は異物に対する抗体の産生に依存する異物の排除機構である。細胞性免疫は、細胞障害性の免疫細胞によって異物を排除する機構である。したがって液性免疫によって自己の組織が攻撃されている場合には、その生体中には正常組織に対する抗体が存在する。
正常組織に対する抗体は、自己抗体と呼ばれている。自己抗体によって認識される抗原は自己抗原である。したがって自己抗原に対する抗体の存在を証明することによって、自己免疫疾患の診断が可能である。自己抗体を指標として様々な自己免疫疾患の診断方法が実用化されている。以下に、自己免疫疾患とその診断指標となる抗体が認識する自己抗原を示す。
橋本病:サイログロブリン、甲状腺ペルオキシダーゼ
バセドウ病:サイロトロピン受容体
重症筋無力症:アセチルコリン受容体
インスリン依存性糖尿病:膵ランゲルハンス島
全身性エリテマトーデス:DNA(細胞核)
慢性関節リウマチ:IgG
自己免疫性溶血性貧血:赤血球膜抗原
抗体は、抗原との結合反応を利用して検出することができる。抗体と抗原が結合して形成される抗原−抗体複合体の検出を利用した測定方法は、イムノアッセイと呼ばれる。イムノアッセイには様々な原理が知られている。まず、抗原−抗体複合体の分離工程を必要とするかどうかによって、イムノアッセイは2つに分類される。すなわち均一系(homogenious)イムノアッセイにおいては抗原−抗体複合体の分離は不要である。一方、一般に不均一系(heterogenious)イムノアッセイは、抗原−抗体複合体の分離を必要とする技術である。
イムノアッセイにおいては、抗原と抗体との結合は、非競合的な、または競合的な反応によって確認することができる。非競合的な反応では、検出すべき抗原(または抗体)と対応する抗体(または抗原)の結合によって形成される抗原−抗体複合体を検出すべき抗原(または抗体)の量の指標とする。非競合的な反応においては、抗原−抗体複合体の量は、抗原(または抗体)の量と正比例の関係にある。
一方競合的な反応では、抗原(または抗体)と対応する抗体(または抗原)の結合に対する、検出すべき抗原(または抗体)による阻害の程度が指標となる。したがって競合的な反応においては、得られるシグナルは、検体中の抗原(または抗体)の量と逆比例する。
一般に不均一系のイムノアッセイにおいては、標識された反応成分を利用して抗原−抗体複合体の量を測定している。たとえば抗体を測定するためには、標識された抗原を、測定すべき抗体に結合させる。次いで、抗原−抗体複合体を形成した抗原の標識量、または複合体の形成に使われなかった遊離の抗原の標識量を指標として、抗原−抗体複合体の量を明らかにすることができる。標識には、酵素、補酵素、発光物質、蛍光物質、着色物質、あるいは放射性物質などが利用される。
一般的な不均一系のイムノアッセイにおいては、まず測定しようとする検体(A)を含む溶液と、この検体に対して特異的に結合する物質(B)とを反応させる(一次反応)。続いて反応液からAとBからなる複合体を分離し洗浄する。得られた複合体に、標識物で標識されたAと特異的に反応する別の物質(C)を反応させて、(C)−(A)−(B)の3つの成分で構成された複合体を形成させる(二次反応)。未反応の(C)を洗浄によって除いた後、Cの標識物の量を測定することによりAの存在量を知る方法が一般的であった。しかし、この方法では、反応の間に2回以上の洗浄工程が必要である。反応液の分離や洗浄は、操作時間の短縮を妨げる要因である。
この問題を解決するため、A、B、およびCを同一の反応液中で反応させ、一次反応と二次反応を同時に行う方法(ワンステップ法)が考案された(特許文献1/特許第1849128号)。測定すべき物質(A)が抗原の場合には、この方法を利用することができる。しかし抗体を測定対象とするときには、この方法を応用することはできない。
不均一系のイムノアッセイを利用して、自己抗体やウイルス抗体等の検体中の抗体を測定する方法としては、たとえば次のような方法が一般的である。まず抗原を結合した不溶性担体と検体を反応させる(一次反応)。次に標識物で標識した抗イムノグロブリン抗体(2次抗体)を反応させる(二次反応)。こうして形成される次の構造を有する複合体を構成する2次抗体の標識量を測定することによって、検体中における測定対象となる抗体の量を測定する。
固相−(抗原)−(測定すべき抗体)−(2次抗体)
上記のような反応においては、検体と抗原結合不溶化担体との反応(一次反応)の後の反応液の分離と洗浄は必須である。検体とする血液試料は、多様な抗体の混合物である。したがって洗浄を行わないで抗ヒト抗体のような二次抗体を添加すると、検体中の無関係な抗体も二次抗体と反応してしまう。その結果、本来二次抗体を結合させるべき不溶化担体に結合した抗体との反応は阻害されてしまう。このような理由のため、抗体測定系においては検体と抗原結合不溶化担体との反応の後に、未反応の抗体を洗浄して除去することが必須の操作であった。
ここで述べた抗体測定系においては、測定すべき抗体を検出するために標識された抗イムノグロブリン抗体(二次抗体)を用いた。抗体を認識して結合する物質としては、抗イムノグロブリン抗体に代えてプロテインAを使用することもできる。すなわち、二次反応において、標識したプロテインAを測定すべき抗体に結合させることもできる。しかしプロテインAを用いても、共存する無関係な抗体の干渉は避けられないと考えられていた。したがって、二次反応の前には洗浄工程が必要とされていた。
本発明の課題は、分離や洗浄操作をできるだけ少なくすることができる抗体の測定方法の提供である。
プロテインAが各種のイムノグロブリンのFc部分に特異的に結合することは知られている。Fc部分へのプロテインAの結合は、イムノグロブリンの抗原結合活性には影響を与えないとされている。更に、イムノグロブリンとプロテインAの結合が特異的で、しかも安定であることから、プロテインAはイムノグロブリンの分離や固定、あるいはIgGの検出のためのツールとして幅広く利用されている。
本発明者らは、免疫複合体を形成した抗体に対して選択的な結合活性を有する物質を利用すれば、より簡便に抗体を測定することができると考えた。そしてこのような特性を有する蛋白質として、プロテインAに着目した。IgGとプロテインAの親和性は、IgGが抗原と結合して免疫複合体を形成することにより数百倍も高くなることが報告されている(Langone,J.J.;J Immunol Methods,51(1982)3−22)。
しかしプロテインAは、抗原と結合していない抗体に対しても強い親和性を有する。その抗体に対する結合親和性は、遊離の抗体の精製にも利用されている。したがって、遊離の抗体の存在下では、プロテインAを抗原と反応した抗体に選択的に結合させることは難しいと考えられていた。ところが実際には、抗原と結合した抗体に対するプロテインAの結合活性を利用して、遊離の抗体の共存下での、抗体の測定が可能であることを本発明者らは見出した。更に、プロテインAなどの蛋白質の利用によって、一次反応後の洗浄操作を行わなくても高いシグナルが期待できることを明らかにして本発明を完成した。すなわち本発明は、以下の抗体の測定方法に関する。
〔1〕次の工程を含む、抗体の測定方法。
(1)試料中に含まれる抗体を該抗体が認識する抗原と結合させる工程
(2)遊離のイムノグロブリンの存在下で(1)で形成された抗原−抗体複合体に、抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤を反応させる工程、および
(3)抗原−抗体複合体と結合剤との結合を検出する工程
〔2〕抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤が、プロテインA、プロテインG、および補体、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質である〔1〕に記載の方法。
〔3〕抗原および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤のいずれかが、固相化されているかまたは固相化可能な修飾を有している〔1〕に記載の方法。
〔4〕抗原が固相化されているかまたは固相化可能な修飾を有している〔3〕に記載の方法。
〔5〕抗原および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤のいずれかが、検出可能なシグナルを生成する標識を有しているかまたは標識を結合できる修飾を有している〔3〕に記載の方法。
〔6〕抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤が、標識を有しているかまたは標識を結合できる修飾を有している〔5〕に記載の方法。
〔7〕固相が粒子であり、固相に標識を有する粒子を計数する工程を含む、〔3〕に記載の方法。
〔8〕フローメーターで粒子と粒子に結合した標識とを検出する工程を含む〔7〕に記載の方法。
〔9〕異なる抗原を結合した複数種類の粒子がそれぞれ識別可能なシグナルを有しており、標識が検出された粒子のシグナルに基づいて、抗体が結合した抗原を特定する工程を含む〔8〕に記載の方法。
〔10〕試料中に含まれる抗体、該抗体が認識する抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤を実質的に同時に反応させる〔1〕に記載の方法。
〔11〕測定すべき抗体、抗原、および結合剤との反応後、更に反応停止剤を添加した後に抗原−抗体複合体と結合剤との結合を検出する工程を含む、〔1〕に記載の方法。
〔12〕反応停止剤がホルムアルデヒドである〔11〕に記載の方法。
〔13〕反応液中のホルムアルデヒドの濃度が、0.1〜0.5%v/vである〔12〕に記載の方法。
〔14〕反応停止剤がドデシル硫酸塩である〔11〕に記載の方法。
〔15〕ドデシル硫酸塩がドデシル硫酸ナトリウムである〔14〕に記載の方法。
〔16〕ドデシル硫酸塩の濃度が、0.5〜1%w/vである〔14〕に記載の方法。
〔17〕抗原−抗体複合体を構成した抗体と、遊離のイムノグロブリンが共存する条件において、プロテインA、プロテインG、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質からなる結合剤と前記抗原−抗体複合体を構成した抗体を結合させる工程を含む、抗原−抗体複合体の分離方法。
〔18〕結合剤が、固相化されているかまたは固相化が可能な修飾を有している〔17〕に記載の分離方法。
〔19〕プロテインA、プロテインG、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質を含む、遊離のイムノグロブリンが共存する条件において、抗原−抗体複合体を構成した抗体を選択的に結合するための結合剤。
〔20〕結合剤が、固相化されているかまたは固相化が可能な修飾を有している〔19〕に記載の結合剤。
〔21〕測定すべき抗体によって結合される抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤とを含み、いずれか一方が固相化されるかまたは固相化することができる修飾を有し、他方が標識を有するかまたは標識することができる修飾を有する、抗体の測定用キット。
〔22〕測定すべき抗体によって結合される抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤とが混合されている〔21〕に記載のキット。
〔23〕更に付加的に反応停止剤を含む〔22〕に記載のキット。
〔24〕反応停止剤がホルムアルデヒドおよびドデシル硫酸塩のいずれかまたは両方である〔23〕に記載のキット。
本発明において、測定すべき抗体は、異なる抗原結合活性を有する多様な抗体分子の集団であることができる。たとえば、通常、疾患の診断のために生体から採取される血液試料は、多様な反応性を有する抗体の集合体である。したがって、血液試料に含まれる抗体は、本発明における測定すべき抗体として好適である。血液試料には、全血、ならびに全血から分離することができる血清や血漿等が含まれる。全血は、赤血球を溶血させたものであっても良い。
血液試料は、ヒトに由来するものに限定されない。したがって本発明によって免疫動物の抗体を測定することもできる。あるいは、ヒト抗体を産生する遺伝子組み換え動物の血液中に含まれる抗体を測定することもできる。
本発明においては、血液試料以外の生物学的材料を試料とすることができる。たとえば、唾液や粘膜には、抗体が分泌されていることが知られている。また乳汁中には、母体に由来するIgGが含まれている。更に、生体外に取り出したB細胞の培養によって生成された抗体も、本発明における測定対象とすることができる。これらの生物学的試料の採取、ならびに免疫学的測定方法のための試料の調製方法は公知である。生物学的試料は、好ましくは、生体から採取され、生体外において、本発明の方法によって測定される。
本発明による抗体の測定方法は、次の工程(1)〜(3)を含む。
(1)試料中に含まれる抗体を該抗体が認識する抗原と結合させる工程、
(2)遊離のイムノグロブリンの存在下で(1)で形成された抗原−抗体複合体に、抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤を反応させる工程、および
(3)抗原−抗体複合体と結合剤との結合を検出する工程
本発明において、工程(1)は試料に抗原を加えることによって実施される。抗原には、検出しようとする抗体によって認識される抗原決定基を備えた、任意の抗原性物質を利用することができる。したがって、完全な抗原分子のみならず、抗原決定基を含む抗原の部分構造を抗原として利用することもできる。更に抗原構造を模倣した分子も、抗原として有用である。抗原の構造を模倣した分子として、抗イディオタイプ抗体を示すことができる。
より具体的には、微生物病原体に対する抗体を検出する場合には、微生物を構成する抗原や、微生物が感染した細胞、あるいはそれらの分画が抗原として利用できる。またアレルギー性の抗体の検出においては、アレルゲンとなりうる物質やその抽出物を抗原として利用することができる。更に、自己免疫疾患においては自己の組織に対する抗体(自己抗体)が検出される。自己抗体を検出対象とする場合には、その種の組織に由来する抗原が用いられる。抗原は、天然由来の物質のみならず、遺伝子組み換え体、あるいは化学的に合成されたオリゴペプチドやオリゴサッカライドなどを用いることもできる。
本発明においては、抗原と結合した抗体は、結合剤と反応させられる。本発明における結合剤は、遊離のイムノグロブリンの存在下で抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する任意の物質を用いることができる。遊離のイムノグロブリンとは、抗原との複合体を形成していないイムノグロブリンを言う。本発明において、好ましい結合剤として、プロテインA、プロテインG、およびこれらと機能的に同等な蛋白質を示すことができる。プロテインAおよびプロテインGは、本発明における特に好ましい結合剤である。その他に、補体を本発明における結合剤として用いることもできる。これらの結合剤を得る方法は公知である。たとえばプロテインAやプロテインGは市販されている。
本発明において機能的に同等な蛋白質とは、遊離のイムノグロブリンの存在下で抗原との複合体を形成した抗体を選択的に結合しうる蛋白質が含まれる。抗原−抗体複合体を形成した抗体との選択的な結合とは、共存する遊離のイムノグロブリンの干渉を実質的に受けないことを言う。遊離のイムノグロブリンの干渉を実質的に受けないことは、次のようにして確認することができる。すなわち、抗原−抗体複合体を形成した抗体と当該蛋白質の結合量が、共存する遊離のイムノグロブリンの量を変化させたときに、有意な変化が認められなければ、当該蛋白質は、免疫複合体に対して選択的に結合していると言える。
プロテインAやプロテインGが、各種のイムノグロブリンのFc部分に対する強い結合親和性を有する蛋白質であることは公知である。しかし、これらの蛋白質は遊離のイムノグロブリンに対しても強い結合親和性を有するため、抗原−抗体複合体を形成した抗体を選択的に結合することはできないと考えられていた。しかし実際には、これらの蛋白質によって抗原−抗体複合体を選択的に結合し、抗体の測定が可能となることが、本発明者らによって見出された。
更に本発明において、結合剤が結合する抗体には、任意のイムノグロブリンが含まれる。具体的には、IgGのほか、IgA、IgM、IgD、あるいはIgEをイムノグロブリンとして示すことができる。たとえばプロテインGは、これらのイムノグロブリンのいずれとも結合することができる。感染症や自己免疫疾患において、恒常的に産生される抗体の多くはIgGである。したがって、IgGは本発明の抗体の測定方法における重要な抗体の一つであると言える。また、感染症の感染初期には、大量のIgMが一過性に産生されることが多い。更に、アレルギー性の免疫応答においては、IgEの産生が重要な指標となる。
上記工程のうち(1)および(2)は、別に行うこともできるし、同時に行うこともできる。すなわち、抗原と抗体を反応後に結合剤を加えても良いし、抗原と結合剤とを同時に試料に加えることもできる。試料、抗原、および結合剤の添加順序は任意である。したがって抗原と結合剤を混合した試薬を用意しておけば、試料を加えるだけで工程(1)および(2)を開始することができる。高濃度の抗体を含む試料は、抗体の測定のために試料の希釈が必要な場合がある。たとえば血液試料は、高濃度の抗体を含んでいる。このような試料に対して、予め希釈液を配合した試薬を用意しておけば、試薬に試料を添加するだけで、希釈と抗体の測定が可能となる。本発明において、工程(1)の後に工程(2)を行う場合、工程間に遊離の抗体を分離する工程は不要である。本発明において、実質的に同時とは、反応を構成する各成分間の反応に参加しなかった成分を分離しないまま他の成分を反応系に添加することを言う。したがって、時間的に完全に同時に反応させない場合であっても、分離や洗浄を行うことなく反応に必要な成分を順次混合する場合も、実質的に同時に反応させることに含まれる。
工程(1)と(2)を同時に行うことによって、反応時間を短縮させることができる。
本発明の方法は、工程(2)で形成された抗原−抗体複合体と結合剤との結合を検出する工程を含む。両者の結合は、抗原または結合剤のいずれかを標識しておくことによって、容易に検出することができる。標識としては、酵素、蛍光物質、発光物質、放射活性物質、着色物質などを示すことができる。抗原や結合剤に、これらの標識物質を結合する方法は公知である。たとえば、2官能性試薬によって化学的に標識物質を結合することができる。また抗原や結合剤にビオチンを導入しておき、更に標識アビジンを結合させることによって、間接的に標識物質を結合させることもできる。あるいは標識物質が蛋白質であれば、遺伝子組み換え技術を利用して、標識物質と抗原蛋白質や結合剤との融合たんぱく質を得ることもできる。
標識の検出を容易に行うために、抗原と結合剤のいずれかを固相化しておくのが好ましい。つまり、抗原と結合剤のいずれか一方を標識し、他方を固相化することによって、抗原−抗体複合体と結合剤との結合を容易に検出することができる。固相としては、微細粒子、ビーズ、あるいは容器内壁等の、公知の不均一系イムノアッセイに利用されている一般的な固相を利用することができる。これらの固相に、抗原、あるいは結合剤を結合する方法も公知である。あるいは、固相に結合された状態で市販されているプロテインAやプロテインGを本発明に用いることもできる。たとえば、アガロースやセファロースなどのゲル、金コロイドなどの着色粒子、あるいはELISAプレートなどに固相化されたプロテインAが販売されている。
固相として微細粒子を用い、標識が直接検出可能なシグナルを生成する場合には、抗原−抗体複合体と結合剤との結合を、洗浄工程無しで検出することができる。直接検出可能なシグナルとは、シグナルの検出のために付加的な反応を必要としないシグナルを言う。たとえば、蛍光色素による蛍光シグナル、着色色素による着色シグナルのようなシグナルは、付加的な反応無しで検出することができる。したがってこれらのシグナルは、直接検出可能なシグナルに含まれる。直接検出可能なシグナルに対して、酵素標識は、一般に酵素反応を経なければシグナルを生成できない。以下に、洗浄工程の不要な検出系について具体的に説明する。
フローシステムを利用して、微細粒子を1つづ解析することができるシステムが実用化されている。たとえばLuminex(商品名;ルミネックスCorp.製)は、1個の微細粒子に結合した蛍光標識を検知することができる。Luminexは、フローメトリーによって微細粒子を1つづつ流しながら、微細粒子と微細粒子に結合した蛍光物質とを別々のセンサーで検出する。このようなシステムを利用すれば、微細粒子に結合しなかった遊離の標識物質が混在している条件であっても、微細粒子に結合した標識物質のみを特異的に検出することができる。
したがって、固相として微細粒子を利用し、標識に直接検出可能なシグナルを生成する標識物質を利用する方法は、本発明における好ましい組み合せである。このような組み合せを利用することによって、抗原−抗体複合体の形成の後の洗浄、および抗原−抗体複合体と結合剤の反応の後の洗浄のいずれをも省略することができる。洗浄工程を不要とすることは、反応時間の短縮において、たいへん効果的である。
本発明において、微細粒子とは、フローシステムによって1つづ流すことができ、かつセンサーによって混在する他の微細粒子との識別が可能な大きさを有する粒子を言う。一般に、粒径0.2〜200μm程度の大きさを有する粒子は、フローシステムによって1つづつ流すことが可能であり、かつセンサーによる識別も容易である。本発明に用いる微細粒子には、シグナルを生成する微細粒子を用いることができる。標識物質に加えて、固相である微細粒子にもシグナルを与えることによって、多項目同時測定が可能となる。以下に、多項目同時測定について説明する。
たとえば、微細粒子に抗原を固相化し、結合剤を標識した場合を例に、本発明の測定方法について説明する。本発明によって複数種類の抗体を測定するために、微細粒子には異なる抗原を固相化する。微細粒子は、抗原毎に異なるシグナルを生成するようにしておく。たとえば異なる蛍光色素を微細粒子中に配合することによって、微細粒子に異なるシグナルを与えることができる。その他、蛍光波長の異なる複数の色素の配合比率を変えることによって、異なるシグナルを与えることもできる。
抗原を微細粒子に結合させる方法は任意である。たとえばポリスチレンビーズのような疎水性表面には、蛋白質を物理吸着によって固相化することができる。あるいはLuminex登録商標用に市販されている微細粒子であるLuminex beadsは、表面に官能基を有している。この官能基を利用して、抗原を共有結合によって固相化することができる。更に、固相化すべき抗原(あるいは結合剤)には、固相化が可能な修飾を付加することができる。固相化が可能な修飾とは、結合親和性を有する物質による抗原あるいは結合剤の修飾を言う。結合親和性を有する物質は、その物質の結合パートナーで捕捉することができる。たとえば、ビオチン修飾した抗原は、固相化アビジンによって捕捉される。
一方結合剤は、抗体の種類に関わらず同じ標識で良い。たとえば、市販の蛍光色素で標識されたプロテインAを用いることができる。蛍光色素としては、Fluorescein isothiocyanate(FITC)、あるいはR−Phycoerythrin(PE)等が用いられる。試料に、抗原を結合した微細粒子と結合剤とが混合され、微細粒子に固相化された抗原が試料中の抗体と反応して抗原−抗体複合体が形成される。更に抗原−抗体複合体は、結合剤と反応する。
異なる抗原が固相化された微細粒子が混合されている場合、混合された状態のままではどの抗原に対する抗体が検出されるか不明である。ここで、先に述べたLuminexのようなシステムが利用される。つまり微細粒子を1つづつ識別できるシステムを利用し、どの微細粒子に結合剤の標識が検出されるのかが識別できれば、異なる微細粒子が混合されていても抗原毎に抗体の有無を知ることができるのである。
たとえば、献血された血液は、感染症のスクリーニングのために、複数種類の抗体の存在を検査する必要がある。具体的には、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、エイズウイルス(HIV)、あるいは梅毒等に対する抗体が測定されている。本発明を利用すれば、これらの抗体を同時に測定することができる。すなわち、各病原微生物の抗原を異なるシグナルを生成する微細粒子に固相化する。試料を標識された結合剤とともに微細粒子と反応させ、微細粒子毎に結合剤の標識を検出すれば良いのである。これらの抗体スクリーニングを同時に行えば、スクリーニングに要する時間とコストを大幅に抑制することができる。
あるいは、多種類のアレルゲンに対する検体中の抗体の存在を確認する場合にも、本発明の方法は有用である。アレルゲンとなりうる物質の数は、増えつづけている。したがってアレルギー性の免疫応答の原因となっている物質の同定は、しだいに困難な検査となってきている。本発明を利用すれば、多種類の抗原性物質に対する抗体を、同時に、かつ迅速に検出することができる。すなわち、様々なアレルゲンを異なるシグナルを生成する微細粒子に固相化する。試料を標識された結合剤とともに微細粒子と反応させ、微細粒子毎に結合剤の標識を検出すれば良いのである。
たとえばLuminexには、100種類の異なるシグナルを生成するマイクロビーズが提供されている。このことは、本発明によって100種類の異なる抗体を同時に測定できることを意味している。あるいは、抗体を結合した微細粒子を利用した抗原の多項目同時測定は既に公知である。したがって、公知の抗原の多項目同時測定と、本発明による抗体の多項目同時測定を組み合せることによって、あらゆる免疫学的な測定原理に基づく測定操作を同時に行うことが可能となった。大量の検体についてスクリーニングが行われる場合には、免疫学的測定方法を単一のシステムで同時に実施できることは、時間とコストの抑制効果が非常に大きい。
本発明の測定方法においては、反応停止剤の添加の後に、工程(3)を実施するのが好ましい。大量の試料を同時に測定するときには、試料毎の反応時間に違いが生じる場合がある。本発明において、反応時間の違いは測定精度の低下の原因となる可能性がある。そこで、所定の反応時間を経過した後に、いったん反応停止剤を添加して反応を停止させた後に、工程(3)を実施することができる。本発明において、反応停止剤としては、ホルムアルデヒドを示すことができる。ホルムアルデヒドの使用濃度は、通常、反応液中0.1〜5.0%v/v、たとえば0.25〜2.0%v/v、好ましくは0.5〜1%v/vである。
あるいはドデシル硫酸塩を本発明における反応停止剤として利用することもできる。ドデシル硫酸塩としては、たとえばドデシル硫酸ナトリウム、あるいはドデシル硫酸リチウムなどを示すことができる。特にドデシル硫酸ナトリウム(Sodium Dodecyl Sulfate;SDS)は本発明における望ましい反応停止剤である。ドデシル硫酸塩の使用濃度は、通常、反応液中0.1〜5.0%w/v、たとえば0.25〜2.0%w/v、好ましくは0.5〜1%w/vである。
ホルムアルデヒドあるいはドデシル硫酸塩は、その蛋白質の変性作用によって、免疫反応、あるいは結合剤が関与する反応を効果的に停止することができる。ホルムアルデヒドおよびドデシル硫酸塩は、それぞれ単独で、あるいは両者を混合して、本発明における反応停止剤として利用することができる。
また本発明は、抗原−抗体複合体を構成した抗体と、遊離のイムノグロブリンが共存する条件において、プロテインA、プロテインG、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質からなる結合剤と前記抗原−抗体複合体を構成した抗体を結合させる工程を含む、抗原−抗体複合体の分離方法に関する。本発明によって、遊離のイムノグロブリンの存在下で、抗原−抗体複合体を形成した抗体を、選択的に結合することができる結合剤が提供された。本発明の結合剤は、プロテインA、プロテインG、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質を含む、遊離のイムノグロブリンが共存する条件において、抗原−抗体複合体を構成した抗体を選択的に結合するための結合剤である。このような結合剤は、免疫複合体を形成した抗体の分離剤として有用である。本発明における結合剤は、固相化するか、あるいは標識しておくことができる。
更に本発明は、測定すべき抗体によって結合される抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤とを含み、いずれか一方が固相化されるかまたは固相化することができる修飾を有し、他方が標識を有するかまたは標識することができる修飾を有する、抗体の測定用キットに関する。
本発明のキットにおいては、測定すべき抗体によって結合される抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤とは、予め混合されていても良い。本発明のキットには、更に付加的に反応停止剤を組み合せることができる。反応停止剤には、ホルムアルデヒドを用いることができる。
既に述べたように、本発明の方法における固相として、異なるシグナルを生成する微細粒子を応用することによって、多項目同時測定が可能となる。したがって本発明によるキットとして、複数種類の抗原をそれぞれ異なるシグナルを生成する微細粒子に固相化したキットは、複数種の抗体を同時測定するためのキットとして有用である。微細粒子が識別可能なシグナルを生成する場合には、結合剤の標識は共通であってもよい。
図1は、ビーズと検体の反応後に洗浄工程無しでPE標識プロテインAを反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸はLuminex登録商標によって測定された蛍光強度を、横軸は検体希釈倍数を示す。Conj.希釈倍数は、PE標識プロテインAの希釈倍数を示している。
図2は、ビーズと検体の反応後に洗浄工程無しでPE標識抗ヒトIgG抗体を反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸はLuminex登録商標によって測定された蛍光強度を、横軸は検体希釈倍数を示す。Conj.希釈倍数は、PE標識抗ヒトIgG抗体の希釈倍数を示している。
図3は、ビーズと検体の反応後に洗浄工程無しでPE標識プロテインG(Biomeda製)を反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸はLuminex登録商標によって測定された蛍光強度を、横軸は検体希釈倍数を示す。Conj.希釈倍数は、PE標識プロテインG(Biomeda製)の希釈倍数を示している。
図4は、ビーズと検体の反応後に洗浄工程無しでPE標識プロテインG(Biogenesis製)を反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸はLuminex登録商標によって測定された蛍光強度を、横軸は検体希釈倍数を示す。Conj.希釈倍数は、PE標識プロテインG(Biogenesis製)の希釈倍数を示している。
図5は、PE標識プロテインAを用いた抗SS−B抗体の測定における反応停止液の効果を示す図である。縦軸はLuminex登録商標によって測定された蛍光強度を、横軸は反応停止液添加後の経過時間(分)を示す。
図6は、ELISAプレートと検体の反応後に洗浄工程無しでPOD標識プロテインAを反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸は450nmにおける吸光度を、横軸は検体希釈倍数を示す。
図7は、ELISAプレートと検体の反応後に洗浄工程無しでPOD標識抗ヒトIgG抗体を反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸は450nmにおける吸光度を、横軸は検体希釈倍数を示す。
図8は、ELISAプレートと検体の反応後に洗浄した後にPOD標識プロテインAを反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸は450nmにおける吸光度を、横軸は検体希釈倍数を示す。
図9は、ELISAプレートと検体の反応後に洗浄した後にPOD標識抗ヒトIgG抗体を反応させたときの、抗SS−B抗体の測定結果を示す図である。縦軸は450nmにおける吸光度を、横軸は検体希釈倍数を示す。
図10は、反応停止液としてSDSを用いたときの、反応停止後の安定性を示す図である。縦軸は蛍光強度を、横軸はSDSの最終濃度(%)を示す。
図11は、反応停止液としてSDSを用いたときの、反応停止後の安定性を示す図である。縦軸は蛍光強度を、横軸はSDS添加後の経過時間(分)を示す。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明する。
[実施例1]Luminex登録商標系における測定系の構築
測定すべき抗体として抗SS−B抗体を選び、本発明による抗体の測定方法を構築した。抗SS−B抗体は、はシェーグレン症候群の患者血清中に見いだされる自己抗体で、La抗体とも呼ばれている。二重免疫拡散法によって、シェーグレン症候群(Sjoegren Syndrome)の患者血清中に3種の異なる自己抗体が認められ、それぞれSS−A抗体、SS−B抗体、およびSS−C抗体と命名された(E.Williams St.et al.:Quantitative immunoassay of anti La anibodies using purified recombinant La antigen.Arthritis Rheum.,31:506,1988)。SS−B抗体が認識する抗原であるSS−B抗原は同定され、構造も決定されている(特開平9−166596「自己免疫自己抗体の存在決定方法」)。SS−B抗体の検出に必要なSS−B抗原(La抗原)は市販されている。たとえばDIARECT AG(ドイツ)は、リコンビナントLa抗原を市販している(カタログ番号12800)。また精製La抗原も商業的に供給されている(イムノビジョン社、アメリカ)。
1.不溶性担体への抗原の結合
不溶性担体(Luminex Corporation製 Carboxylated Microspheres Regions124、メーカー品番L100−C124−01;以下「ビーズ」という)200μLを超音波で分散させた後、10,000gで2分間遠心して上清を除いた。ビーズに、以下の(i)〜(iii)を加え、暗所で20分間静置して活性化した。
(1)Activation Buffer(0.1M リン酸ナトリウム、pH6.1)400μL、
(ii)50mg/mLのSulfo−NHS(N−Hydroxysulfosuccinimide sodium salt)50μL、および
(iii)50mg/mLの1−Ethyl−3−(3−dimethylaminopropyl)Carbodiimide hydrochloride 50μL
活性化されたビーズを10,000gで2分間遠心して上清を分離し、カップリングバッファー(pH7.3 PBS)を加えて良く分散させ、遠心して上清を捨て、洗浄した。洗浄操作を2回繰り返した後、10μg/mLのリコンビナントSS−B抗原溶液250μLを加えて室温、暗所で2時間撹拌して結合させた後、同様に遠心して上清を除き、500μLの洗浄用バッファー(pH7.3 PBS,0.05% Tween20)で2回洗浄した。
洗浄用バッファーを除いた後500μLのブロッキング/保存バッファー(pH7.3 PBS,1mg/mL BSA,0.05% Sodium Azide)500μLを加えて30分以上静置してブロッキングを行った後、ブロッキング/保存バッファーを除いて、200μLのブロッキング/保存バッファー中に懸濁して保存した。
2.測定操作
以下の(i)−(iii)を混合し、30秒間撹拌した後25℃で1時間静置して反応させた。反応後、Luminex社製自動分析機(以下Luminex登録商標という)の操作法に従い、検体中の抗SS−B抗体により得られる蛍光強度を測定した。
(i)100倍希釈した検体50μL、
(ii)上記によって作製したビーズを250倍希釈した懸濁液50μL、及び
(iii)蛍光標識抗体(イムノテック社製フィコエリスリン標識抗ヒトIgG抗体(ヤギ)コード番号IMO550、フィコビリプロテイン濃度0.5mg/mL)若しくは蛍光標識プロテインA(biomeda社製PHYCOPROBE PE PROTEIN A、1mg/mL)100μL
一方、検体とビーズを反応させた後に洗浄を行うため、96穴フィルトレーションプレート(Millipore MultiScreen Assay System)のウエルに100倍希釈した検体50μLとビーズの懸濁液50μLを加えて30秒間撹拌した後25℃で30分間静置して反応させ、吸引によって液を除き、(株)医学生物学研究所製MESACUP−2テスト「SS−B」の洗浄用緩衝液で3回洗浄した後、洗浄用緩衝液100μLと蛍光標識抗体若しくは蛍光標識プロテインA100μLを加えて30秒間撹拌した後25℃で30分間静置して反応させ、Luminex登録商標にて同様に操作し、蛍光強度を測定した。
3.測定結果
測定結果は図1〜図2に示すとおりである。検体とビーズの反応の後、標識物との反応の前に洗浄を行わなかった場合、および蛍光標識抗ヒトIgG抗体を用いた場合では、抗原の濃度の上昇に伴って蛍光強度の低下が見られた(図2)。つまり、蛍光標識抗IgG抗体は遊離のイムノグロブリンの干渉を受けていると考えられた。一方蛍光標識プロテインAを用いた場合には、標識物の希釈条件が適切な場合には、抗原の希釈倍数12800倍から400倍まで蛍光強度の増加が見られた(図1)。プロテインAが抗原−抗体複合体に選択的に結合した結果、遊離の抗体の共存下でも干渉を受けない測定が可能であることを示している。
一方、検体とビーズを反応させた後、標識物との反応前に洗浄を行った系では、蛍光標識抗ヒトIgG抗体を用いた場合でも、蛍光標識プロテインAを用いた場合でも検体の希釈に従った蛍光強度の増加が観察された。また、蛍光標識プロテインAを用いた場合には、洗浄を行わない系においてより強い蛍光強度が観察された。
4.プロテインGの検討
プロテインAと同様にイムノグロブリンに親和性を示すプロテインGを用いた場合にも洗浄操作を行わずに測定が可能であるか否かを検討した。操作はプロテインG(Biomeda社製またはBiogenesis製)を用いて上記のプロテインAの場合と同様に行った。結果は図3〜図4に示すとおり、プロテインGを用いた場合にもプロテインAと同様に反応中の洗浄操作を必要とせず、検体の希釈倍数に従って蛍光強度の上昇が認められた。
5.反応停止液の検討
標識体との反応前に洗浄を行わず、未反応の検体との分離を行わなかった場合には、反応が持続し、多数検体を測定した場合には測定の初めと終わりで反応の時間が異なるために測定値に誤差を生じる可能性がある。そこで、反応を停止させるため、反応停止液の検討を行ったところ、ホルムアルデヒドを添加することにより反応を停止させることが可能であることを見出した。そこで、ホルムアルデヒドの濃度と停止後の安定性について検討した。
結果は図5に示した。PBSにホルムアルデヒドを1%以上の濃度で含む液を反応停止液とした場合に、蛍光強度は安定して維持された。より確実に反応を停止するために2%のホルムアルデヒドを含むPBSを反応停止液とした。マイクロプレートのウエルの容量を考慮し、ビーズの懸濁液、検体、標識体の容量を各50μLとし、これらを室温、暗所で1時間反応させた後、上記反応停止液50μLを加えてLuminex登録商標で経時的に蛍光強度を測定したところ、反応停止後1時間は安定して測定できることが確認された。
[実施例2]マイクロプレート系における測定系の構築
1.マイクロプレートへの抗原の結合
ELISA用の反応容器として一般に用いられているマイクロプレートを利用して、本発明に基づく抗体測定系を構築した。マイクロプレートは(株)医学生物学研究所社製MESACUP2テスト「SS−B」用の抗原結合マイクロプレートを用いた。
2.測定系
測定は以下の手順に従った。まず、抗原結合マイクロプレートに、次の(i)および(ii)を加え、室温(20〜25℃)で1時間反応させた。
(i)(株)医学生物学研究所社製MESACUP2テスト「SS−B」用酵素標識物希釈液で100倍〜12800倍まで倍々希釈した検体50μL、および
(ii)MESACUP2テスト「SS−B」用酵素標識物希釈液で200倍〜25600倍まで倍々希釈した50μLのペルオキシダーゼ標識プロテインA
反応後、MESACUP−2テスト「SS−B」用洗浄液で4回洗浄し、ペーパータオル上でマイクロプレートをはたいて余分な洗浄液を除いた後、MESACUP−2テスト「SS−B」用発色基質100μLを添加して室温(20〜25℃)で30分間反応させ、発色させた。
マイクロプレートの各ウエルに1規定硫酸100μLを加えて発色反応を停止し、撹拌してマイクロプレートリーダーを用いて各ウエルの波長450nmにおける吸光度を測定した。対照として、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体((株)医学生物学研究所製、製品番号208)を同様に200倍〜25600倍まで倍々希釈して同様に操作して発色の変化を確認した。また、通常の2ステップでの測定も同時に行い、発色の変化を比較した。
3.測定結果
測定結果は図6〜図9に示した。通常の2ステップ(洗浄有り)で測定を行った場合には標識物を抗ヒトIgG抗体とした場合(図9)に比較してペルオキシダーゼ標識プロテインAを用いた場合(図8)には30倍濃い濃度が必要であるものの、同じ発色を得ることができた。一方、1ステップ(洗浄無し)で測定した場合に、標識物として抗ヒトIgG抗体を用いた場合(図7)には全く発色が得られず、測定を行うことはできなかったが、ペルオキシダーゼ標識プロテインAを用いた場合(図6)には12800倍〜200倍まで標識物の濃度依存的に吸光度の上昇を認めた。ELISAプレートを用いても本発明に基づく抗体の測定方法が可能であることが確認された。
[実施例3]反応停止液の検討
本発明において、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)が反応停止液として使用できることを確認した。ホルムアルデヒドの場合(実施例1)と同様に、反応後のLuninex試薬に、PBSで希釈したSDSの希釈系列を50μL添加した。SDS添加後の時間経過に伴う蛍光強度を測定し、反応停止作用を検討した。Luninex試薬にはSS−Aを結合させたビーズを用いた。健常者血清および抗SS−A抗体陽性患者の血清を検体として、Luninex試薬によって抗体を測定した。
結果は表1、図10、および図11に示した。
Figure 2004061452
最終濃度0.625%を加えたとき、反応後の蛍光強度は時間の経過によって変化せず安定していた。0.3125%以下では反応が安定せず蛍光強度が時間経過と共に増加する傾向にあった。また、1.25%以上では蛍光強度が小さすぎて安定した測定値は得られなかった。この結果から、SDSを反応停止液として添加する場合には、最終濃度0.5〜1%が望ましいと考えられた。
産業上の利用の可能性
本発明により、一次反応後の洗浄工程無しでも、高い測定感度を期待できる抗体の測定方法が提供された。更に本発明の望ましい態様においては、遊離の抗体と抗原−抗体複合体との分離操作を必要としない、抗体の測定方法さえ実現することができる。たとえば、標識が結合した微細粒子を計数するシステムを利用したイムノアッセイが公知である。微細粒子に捕捉された抗体は、本発明の方法によって標識することができる。標識が結合した微細粒子は、このようなシステムによって計数される。すなわち、この種のシステムを本発明に応用することによって、抗体測定におけるB/F分離は不要となる。
遊離の免疫学的な成分と、固相に捕捉した成分との分離操作(B/F分離)を自動化するためには、測定システムは複雑な機構を装備する必要があった。またB/F分離に伴う洗浄工程は、測定時間の短縮を困難にしていた。したがって、B/F分離が不要な測定技術の提供は、単に測定操作の簡略化をもたらすのみならず、測定作業の自動化を容易にする。
たとえば、大量の血液試料について、抗体を測定しなければならないときには、測定操作の自動化は必須である。更に、試料が増えるほど、測定時間の短縮効果も大きくなる。たとえば輸血や血液製剤の原料に用いられる血液は、全ての血液試料について、HIV、HBV、およびHCVなどの感染症のスクリーニングテストが行われている。これらの感染症の検査は、抗体の検出に基づいている。粒子計数を利用したLuminex(商品名;ルミネックス Corp.製)のようなシステムは、きわめて迅速な測定を可能とするシステムである。本発明の方法とこのようなシステムを利用すれば、感染症やアレルゲンのスクリーニングを高度に迅速化することができる。

Claims (24)

  1. 次の工程を含む、抗体の測定方法。
    (1)試料中に含まれる抗体を該抗体が認識する抗原と結合させる工程、
    (2)遊離のイムノグロブリンの存在下で(1)で形成された抗原−抗体複合体に、抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤を反応させる工程、および
    (3)抗原−抗体複合体と結合剤との結合を検出する工程
  2. 抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤が、プロテインA、プロテインG、および補体、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質である請求項1に記載の方法。
  3. 抗原および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤のいずれかが、固相化されているかまたは固相化可能な修飾を有している請求項1に記載の方法。
  4. 抗原が固相化されているかまたは固相化可能な修飾を有している請求項3に記載の方法。
  5. 抗原および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤のいずれかが、検出可能なシグナルを生成する標識を有しているかまたは標識を結合できる修飾を有している請求項3に記載の方法。
  6. 抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤が、標識を有しているかまたは標識を結合できる修飾を有している請求項5に記載の方法。
  7. 固相が粒子であり、固相に標識を有する粒子を計数する工程を含む、請求項3に記載の方法。
  8. フローメーターで粒子と粒子に結合した標識とを検出する工程を含む請求項7に記載の方法。
  9. 異なる抗原を結合した複数種類の粒子がそれぞれ識別可能なシグナルを有しており、標識が検出された粒子のシグナルに基づいて、抗体が結合した抗原を特定する工程を含む請求項8に記載の方法。
  10. 試料中に含まれる抗体、該抗体が認識する抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤を実質的に同時に反応させる請求項1に記載の方法。
  11. 測定すべき抗体、抗原、および結合剤との反応後、更に反応停止剤を添加した後に抗原−抗体複合体と結合剤との結合を検出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 反応停止剤がホルムアルデヒドである請求項11に記載の方法。
  13. 反応液中のホルムアルデヒドの濃度が、0.1〜0.5%v/vである請求項12に記載の方法。
  14. 反応停止剤がドデシル硫酸塩である請求項11に記載の方法。
  15. ドデシル硫酸塩がドデシル硫酸ナトリウムである請求項14に記載の方法。
  16. ドデシル硫酸塩の濃度が、0.5〜1%w/vである請求項14に記載の方法。
  17. 抗原−抗体複合体を構成した抗体と、遊離のイムノグロブリンが共存する条件において、プロテインA、プロテインG、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質からなる結合剤と前記抗原−抗体複合体を構成した抗体を結合させる工程を含む、抗原−抗体複合体の分離方法。
  18. 結合剤が、固相化されているかまたは固相化が可能な修飾を有している請求項17に記載の分離方法。
  19. プロテインA、プロテインG、またはそれらと機能的に同等な蛋白質からなる群から選択されるいずれかの蛋白質を含む、遊離のイムノグロブリンが共存する条件において、抗原−抗体複合体を構成した抗体を選択的に結合するための結合剤。
  20. 結合剤が、固相化されているかまたは固相化が可能な修飾を有している請求項19に記載の結合剤。
  21. 測定すべき抗体によって結合される抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤とを含み、いずれか一方が固相化されるかまたは固相化することができる修飾を有し、他方が標識を有するかまたは標識することができる修飾を有する、抗体の測定用キット。
  22. 測定すべき抗体によって結合される抗原、および抗原−抗体複合体を形成した抗体を認識して結合する結合剤とが混合されている請求項21に記載のキット。
  23. 更に付加的に反応停止剤を含む請求項22に記載のキット。
  24. 反応停止剤がホルムアルデヒドおよびドデシル硫酸塩のいずれかまたは両方である請求項23に記載のキット。
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