JPH11182583A - 防振ゴム - Google Patents

防振ゴム

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JPH11182583A
JPH11182583A JP9364309A JP36430997A JPH11182583A JP H11182583 A JPH11182583 A JP H11182583A JP 9364309 A JP9364309 A JP 9364309A JP 36430997 A JP36430997 A JP 36430997A JP H11182583 A JPH11182583 A JP H11182583A
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plate
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fitting hole
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Kinya Okajima
欣哉 岡島
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Nok Megulastik Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁クラッチへの装着性が良く、かつ高速回
転条件における耐久性の優れた防振ゴム7を提供する。 【解決手段】 防振ゴム7は、主弾性部71と、その内
周から延びる首部72と、その先端から連続した円筒状
に形成されたスカート部73からなる。主弾性部71及
び首部72は係合ピン8に一体的に加硫接着され、スカ
ート部73は、係合ピン8の固定端83の外周を非接触
状態で包囲するように形成されている。電磁クラッチへ
の装着に際しては、プレート3の嵌合孔3aから係合ピ
ン8の固定端83をアーマチュア4の取付孔4aに挿入
して前記固定端83の先端83aを潰すことによって、
係合ピン8をアーマチュア4に固定する。このとき、プ
レート3の嵌合孔3aを通過したスカート部73はその
先端がアーマチュア4に押し付けられることによって外
周側へ強制的に展開変形されると共に、主弾性部71の
端面71aがプレート3と密接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の空調装置
等に使用される電磁クラッチの作動時の騒音を防止する
ための防振ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の空調装置におけるコンプレッサ
の運転をON/OFFする電磁クラッチは、基本的には
コンプレッサの回転軸に固定されたプレートと、エンジ
ンのクランクプーリからの駆動力がVベルトを介して伝
達されることによって回転されるロータと、前記プレー
トに軸方向移動自在に保持されたアーマチュアと、この
アーマチュアを磁気吸引して前記ロータの端面に摩擦接
合させる励磁コイルとを備える。すなわち励磁コイルを
電流の供給により励磁することによって、その電磁吸引
力でアーマチュアがロータに摩擦接合され、ロータの駆
動力を回転軸に伝達してコンプレッサを運転状態とし、
また、励磁コイルへの電流の供給を遮断することによっ
て、前記ロータとアーマチュアの摩擦接合状態が解除さ
れ、前記回転軸への駆動力の伝達を遮断するようになっ
ている。
【0003】この種の電磁クラッチにおいては、アーマ
チュアが励磁コイルの磁気吸引力によってロータと接触
する際に衝突音が発生する問題があり、このような衝突
音の発生を防止するための従来技術が、例えば特開平7
−174167号公報に開示されている。この従来技術
によれば、図8に示すように、係合ピン103が、プレ
ート101に開設された嵌合孔101aに遊嵌挿通され
ると共にアーマチュア102に固定されており、この係
合ピン103の外周に、防振ゴム104を装着した構成
を有する。この防振ゴム104は、内周に係合ピン10
3の軸部103aを挿通する貫通孔104aが開設さ
れ、外周にプレート101の嵌合孔101aに嵌合され
る小径の首部104bを有する。また、厚肉の主弾性部
104cには、遠心力による過大な変形を防止するため
の金属環104dが加硫接着されている。
【0004】この構成によれば、アーマチュア102が
励磁コイル105の磁気吸引力によってロータ106の
端面に吸着される際に、前記アーマチュア102と一体
的に軸方向変位する係合ピン103の頭部フランジ10
3bが、回転軸(図示省略)に固定されたプレート10
1との間で防振ゴム104の主弾性部104cを圧縮変
形させる。このため、アーマチュア102がロータ10
6に吸着衝合される際の衝撃は、前記主弾性部104c
の変形動作により吸収されるので、騒音の発生を有効に
防止することができ、また、ロータ106からの駆動力
は、アーマチュア102から係合ピン103及び防振ゴ
ム104の首部104bを介してプレート101に伝達
されるため、ロータ106へのアーマチュア102の摩
擦接合に伴うトルクの立ち上がりの際に、係合ピン10
3の軸部103aとプレート101の嵌合孔101aと
の間で、前記首部104bがプレート101及びアーマ
チュア102の回転方向で圧縮変形され、これによって
ロータ106からの急激な駆動力伝達に伴う衝撃を緩和
することができる。
【0005】また、上述のようなロータ106とアーマ
チュア102の摩擦接合状態から、励磁コイル105が
励磁電流の遮断によって消磁されると、アーマチュア1
02は直ちにロータ106から離れてプレート101側
へ復帰動作するが、この時のアーマチュア102とプレ
ート101の接触は、防振ゴム104の鍔状弾性部10
4dによって防止されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば図8に
示すように、防振ゴム104が金属環104dを主弾性
部104cに加硫接着したものである場合は、遠心力に
よる前記主弾性部104cの過大な変形は防止される
が、近年のコンプレッサには、高出力化を図るために10
000rpmを超えるような高速回転を行うものがあり、この
ような場合は、金属環104dによる変形防止作用の及
ばない鍔状弾性部104dが遠心力CFによって過大変
形を来し、破損に到る恐れがある。
【0007】また、図9に示すように、防振ゴム104
の内周面(貫通孔104a)のほぼ全面に金属筒104
fを加硫接着した場合は、上述のような高速回転におい
ても遠心力による主弾性部104c及び鍔状弾性部10
4dの過大変形を有効に防止することができるが、この
場合は防振ゴム104の首部104bをプレート101
の嵌合孔101aに挿入嵌合する際に、鍔状弾性部10
4dの縮径変形が金属筒104fによって抑えられるの
で、挿入困難となって組み付け性が悪化し、場合によっ
ては前記鍔状弾性部104dが損傷する恐れがある。
【0008】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、電磁クラ
ッチへの装着性が良く、しかも高速回転条件での耐久性
の優れた防振ゴムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る防振ゴム
は、電磁クラッチのアーマチュアを軸方向移動自在に保
持するプレートに開設された嵌合孔に遊嵌挿通されると
共に固定端が前記アーマチュアに開設された取付孔に固
定される係合ピンの外周に一体的に接着され、前記係合
ピンの頭部フランジと前記プレートの間に介在される主
弾性部と、この主弾性部の一端内周から軸方向に延在さ
れ前記嵌合孔に挿通可能な首部と、この首部の先端から
前記係合ピンの固定端の外周を非接着状態で包囲するよ
うに延在され前記嵌合孔に挿通可能なスカート部とから
なるものとする。すなわちこの防振ゴムは、係合ピンに
一体的に接着されることによって遠心力による過大変形
が抑制されている。
【0010】この防振ゴムの主弾性部は、アーマチュア
が励磁コイルの磁気吸引力によってロータの端面に摩擦
接合される際の衝撃を吸収するものである。また、スカ
ート部は、当該防振ゴムの装着に際して、係合ピンの固
定端をプレートの嵌合孔を通してアーマチュアの取付孔
に固定する過程で、前記嵌合孔を前記固定端と共に通過
した後、前記アーマチュアとプレートとの間で係合ピン
の外周側へ強制的に屈曲されることによって、前記アー
マチュアとプレートとの間の緩衝手段として機能する。
【0011】本発明において一層好ましくは、スカート
部を円周方向に分割し、あるいはスカート部の内周面に
先端側が大径となるテーパ面又は面取りを形成し、ある
いはスカート部の径方向肉厚を首部の径方向肉厚より小
さくする。このように構成すれば、防振ゴムの装着過程
で、プレートの嵌合孔を通過したスカート部が、アーマ
チュアとの接触によって外周側へ展開しやすくなる。ま
た、スカート部の肉厚を薄くした場合は、その外周面又
は内周面に突起部を形成することによって、緩衝性の低
下を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る防振ゴムが
装着された自動車の空調装置用コンプレッサの電磁クラ
ッチを示すものである。この電磁クラッチは、コンプレ
ッサハウジング1の一端内周に突設された筒状部11の
外周にボールベアリング12を介して回転可能に支持さ
れたロータ2と、前記筒状部11から突出したコンプレ
ッサの回転軸13にその軸端13aに螺合したナット1
4によって固定されたハブ15に複数の連結具16を介
して固定されたプレート3と、このプレート3と前記ロ
ータ2との間に軸方向移動自在に配置された磁性体から
なるアーマチュア4と、外周側の端部が前記アーマチュ
ア4に連結具41を介して固定され前記アーマチュア4
をロータ2の端面2aから常時引き離す方向に付勢する
板バネ5と、前記ロータ2に形成された円周方向に連続
した中空部2b内に配置されると共に取付金具17を介
してコンプレッサハウジング1に固定された励磁コイル
6とを備えている。
【0013】ロータ2は回転軸13と同心的に保持され
ており、このロータ2の外周部には、自動車エンジンの
クランクプーリの回転力を伝達するVベルト(図示省
略)が巻架されるプーリ2cが一体的に設けられてい
る。また、励磁コイル6は、外部電源から温度調節スイ
ッチを介して励磁電流が供給されることによって、アー
マチュア4をロータ2の端面2aに吸引して摩擦接合さ
せる磁気吸引力を発生するものである。
【0014】図1の一部を拡大した図2にも示すよう
に、プレート3の外周部には、複数の嵌合孔3aが円周
方向等間隔で開設されており、アーマチュア4には、前
記各嵌合孔3aと対応する位置に、それぞれこの嵌合孔
3aよりも小径の取付孔4aが開設されると共に、プレ
ート3のロータ2側の面における前記取付孔4aの開口
位置には、この取付孔4aよりも適宜大径の凹部4bが
形成されている。そして本発明の第一実施形態に係る防
振ゴム7は、それぞれ前記プレート3の嵌合孔3aを通
して前記アーマチュア4の取付孔4aに取り付けられた
係合ピン8に一体的に加硫接着されている。
【0015】これを更に詳細に説明すると、係合ピン8
は、プレート3の嵌合孔3aより小径でアーマチュア4
の取付孔4aより大径の軸部81と、プレート3の外側
へ突出した前記軸部81の頭部から円盤状に展開形成さ
れ前記嵌合孔3aより大径の頭部フランジ82と、前記
軸部81の先端に形成され前記取付孔4aに挿入可能す
なわち前記軸部81より適宜小径の固定端83とを有す
る。また、この固定端83は取付孔4aの長さよりも長
いものとなっている。
【0016】防振ゴム7は、係合ピン8の頭部フランジ
82及び軸部81に加硫接着されると共に頭部フランジ
82と反対側の端面71aがプレート3に接触された厚
肉の主弾性部71と、前記端面71aの内周から軸方向
に延在されてプレート3の嵌合孔3aを通り、内周面が
前記軸部81に加硫接着された首部72と、この首部7
2の先端から外周側へ屈曲した状態でプレート3とアー
マチュア4の間に介在されたスカート部73とからな
る。前記主弾性部71における端面71aの内周部に
は、首部72との境界に沿って断面略半円形状の円周溝
71bが形成されている。
【0017】また、防振ゴム7は、係合ピン8をインサ
ートした状態で図3に示すような形状に加硫成形された
ものである。すなわち、この図3に示すように、電磁ク
ラッチへの未装着状態では、スカート部73は首部72
と連続した円筒状を呈するものであって、係合ピン8の
固定端83の外周側を包囲するように延在され、この固
定端83の外周面とは軸部81との段差に相当する大き
さの隙間を介して非接着状態に形成されている。
【0018】電磁クラッチへの防振ゴム7の装着に際し
ては、プレート3の嵌合孔3aから係合ピン8の固定端
83をアーマチュア4の取付孔4aに挿入し、凹部4b
内に突出した前記固定端83の先端を潰すことによっ
て、前記係合ピン8をアーマチュア4に固定する。そし
てその過程で、防振ゴム7のスカート部73はプレート
3の嵌合孔3aは通過するがアーマチュア4の取付孔4
aには挿入不可能であるため、係合ピン8の固定端83
が前記取付孔4aに挿入されて行くのに伴い、前記スカ
ート部73がアーマチュア4との干渉によって外周側へ
強制的に屈曲・展開されると共に、主弾性部71の端面
71aがプレート3と密接し、図1及び図2に示す装着
状態になるものである。
【0019】以下、本実施形態による防振ゴム7の作用
を、電磁クラッチの動作と共に説明する。まず図1に示
す電磁クラッチにおいては、自動車エンジンのクランク
プーリの回転駆動力がVベルトを介してプーリ2cに入
力されることによってロータ2がボールベアリング12
の周りで回転される。一方、係合ピン8、防振ゴム7、
プレート3、連結具16及びハブ15を介してコンプレ
ッサの回転軸13に相対回転が防止された状態で取り付
けられているアーマチュア4は、励磁コイル6が消磁さ
れた状態では、板バネ5の付勢力等によって、ロータ2
の端面2aから所定の隙間Gだけ離間した位置に保持さ
れている。このため、ロータ2の回転は回転軸13には
伝達されず、コンプレッサは停止した状態にある。
【0020】ここで図示の状態から温度調節スイッチを
介して励磁コイル6に励磁電流が供給されると、この励
磁コイル6に発生した磁気吸引力によって磁性体からな
るアーマチュア4がロータ2側へ軸方向移動し、このロ
ータ2の端面2aと摩擦接合状態となる。このため、ロ
ータ2の回転がアーマチュア4、係合ピン8、防振ゴム
7、プレート3、連結具16及びハブ15を介してコン
プレッサの回転軸13に伝達され、コンプレッサが運転
状態となる。
【0021】このとき、アーマチュア4がロータ2側へ
軸方向移動する過程では、アーマチュア4に固定された
係合ピン8も一体的に移動されるので、この係合ピン8
の頭部フランジ82がプレート3との間で防振ゴム7の
主弾性部71を軸方向に圧縮変形させる。このため、ア
ーマチュア4がロータ2の端面2aと接合される際の衝
撃が前記主弾性部71の圧縮変形動作により緩和され、
これによって騒音の発生が有効に抑えられる。また、ロ
ータ2とアーマチュア4の摩擦接合と同時にアーマチュ
ア4からプレート3へ伝達されるトルクの立ち上がり
が、係合ピン8の軸部81とプレート3の嵌合孔3aと
の間に介在する防振ゴム7の首部72の変形によって緩
和される。
【0022】なお、主弾性部71と首部72の間には円
周溝71bが形成されているので、主弾性部71の圧縮
変形に伴って主弾性部71と首部72の境界に沿った亀
裂が発生するのを有効に防止することができる。
【0023】アーマチュア4及びプレート3がロータ2
と一体的に回転している状態では、防振ゴム7は、前記
アーマチュア4及びプレート3の外周側へ向けて大きな
遠心力を受けることになる。しかし、上記実施形態によ
れば、防振ゴム7の主弾性部71はその背面及び内周面
が係合ピン8の頭部フランジ82及び軸部81に加硫接
着されており、また、鍔状に展開されたスカート部73
はその内周が、係合ピン8の軸部81に加硫接着された
首部72に保持されているので、前記遠心力による過大
な変形が有効に防止される。
【0024】次に、上述したロータ2とアーマチュア4
の摩擦接合状態から、温度調節スイッチにより励磁コイ
ル6への励磁電流の供給が遮断されると、アーマチュア
4をロータ2に磁気吸引している励磁コイル6が消磁さ
れるので、アーマチュア4が板バネ5の付勢力及び防振
ゴム7の主弾性部71の圧縮反力によってロータ2の端
面2aから離れてプレート3側へ軸方向移動し、図1及
び図2に示す状態に復帰する。このとき、アーマチュア
4とプレート3との接触が防振ゴム7のスカート部73
によって防止され、衝突音の発生が防止される。
【0025】図4は、本発明に係る防振ゴム7の第二の
実施形態を示すものである。この実施形態においては、
スカート部73が軸方向に延びるスリット73bによっ
て円周方向に複数の分割片73aに分割(図示の例では
四分割)されている。その他の部分は第一の実施形態と
同様である。このように構成すれば、先に説明した図2
に示す状態に装着する過程で、先端がアーマチュア4に
押し付けられる各分割片73aが外周側へ容易に屈曲す
るので、装着性が向上する。
【0026】図5は、本発明に係る防振ゴム7の第三の
実施形態を示すものである。この実施形態においては、
スカート部73の内周面に先端側が大径となるテーパ面
又は面取り73cが形成されている。その他の部分は第
一の実施形態と同様である。このように構成すれば、先
に説明した装着過程で、先端がアーマチュア4に押し付
けられたスカート部73が外周側へ屈曲しやすくなるの
で、この場合も装着性が向上する。なお、先に説明した
図4に示す第二の実施形態においても同様に、各分割片
73aの内周面に先端側が大径となるテーパ面又は面取
り73cを形成すれば、装着性を一層向上させることが
できる。
【0027】図6は、本発明に係る防振ゴム7の第四の
実施形態を示すものである。この実施形態においては、
スカート部73を、その先端に向けて徐々に拡径したテ
ーパ状に形成したものである。好ましくは、このテーパ
状のスカート部73の先端外周面に、プレート3の嵌合
孔3aに挿入しやすくするための面取り73dが形成さ
れる。その他の部分は第一の実施形態と同様である。こ
のように構成すれば、先に説明した装着過程で、先端が
アーマチュア4に押し付けられたスカート部73は外周
側へ屈曲しやすくなるので、この場合も装着性が向上す
る。またこの場合、スカート部73における首部72側
の端部へ向けて肉厚が減少するように、スカート部73
の内周面と外周面を異なるテーパ角度に形成すれば、前
記装着過程で外周側への屈曲が一層容易に行われる。
【0028】図7は、本発明に係る防振ゴム7の第五の
実施形態を示すものである。この実施形態においては、
円筒状に形成したスカート部73の径方向肉厚を首部7
2よりも薄くし、その外周面に、円周方向に連続又は断
続した突起部73eを形成したものである。その他の部
分は第一の実施形態と同様である。すなわちこの実施形
態によれば、スカート部73の径方向肉厚を薄くしたこ
とによって、先に説明した装着過程で、先端がアーマチ
ュア4に押し付けられたスカート部73が外周側へ屈曲
しやすくなり、前記肉厚の減少による緩衝性の低下が、
突起部73eによって補償される。また、この突起部7
3eは、スカート部73の内周面に設けても良い。
【0029】なお、本発明は図示の実施形態に限定され
るものではない。例えば防振ゴム7と係合ピン8は加硫
接着に限らず、防振ゴム7を加硫成形後、その主弾性部
71及び首部72を係合ピン8に接着剤によって接着す
ることも可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る防振ゴムは、電磁クラッチ
のアーマチュアに固定される係合ピンと一体的に接着さ
れているため、遠心力による過大変形が抑制され、この
過大変形による亀裂の発生等を有効に防止することがで
きる。このため、高速回転条件における耐久性の向上が
実現される。
【0031】また、前記電磁クラッチへの装着状態にお
いてアーマチュアとプレートの間に介在される鍔状部分
が、防振ゴムの取付に際して、係合ピンの固定端をプレ
ートの嵌合孔を通してアーマチュアの取付孔に挿入固定
する過程で、前記固定端の外周側を包囲しているスカー
ト部がアーマチュアに押し付けられて外周側へ強制的に
展開されることによって形成されるため、前記プレート
の嵌合孔を通過する際にこの嵌合孔との干渉によって損
傷を受けるようなこともない。このため、装着性の向上
が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の防振ゴムが装着された
自動車の空調装置用コンプレッサの電磁クラッチを軸心
を通る平面で切断して示す断面図である。
【図2】上記電磁クラッチにおける防振ゴムの装着部分
を拡大して示す要部断面図である。
【図3】上記防振ゴムの未装着状態を電磁クラッチのプ
レート及びアーマチュアと共に示す断面図である。
【図4】本発明に係る防振ゴムの第二の実施形態を示す
未装着状態の断面斜視図である。
【図5】本発明に係る防振ゴムの第三の実施形態を示す
未装着状態の断面図である。
【図6】本発明に係る防振ゴムの第四の実施形態を示す
未装着状態の断面図である。
【図7】本発明に係る防振ゴムの第五の実施形態を示す
未装着状態の断面図である。
【図8】従来技術に係る防振ゴムの装着状態を示す断面
図である。
【図9】従来技術に係る防振ゴムの装着過程を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサハウジング 11 筒状部 12 ボールベアリング 13 回転軸 15 ハブ 2 ロータ 3 プレート 3a 嵌合孔 4 アーマチュア 4a 取付孔 5 板バネ 6 励磁コイル 7 防振ゴム 71 主弾性部 71a 端面 71b 溝 72 首部 73 スカート部 73a 分割片 73b スリット 73c テーパ面又は面取り部 73d 面取り部 73e 突起部 8 係合ピン 81 軸部 82 頭部フランジ 83 固定端

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部駆動源からの駆動力により回転され
    るロータ(2)と、このロータ(2)に軸方向に対向配
    置され回転軸(13)に固定されたプレート(3)と、 前記ロータ(2)とプレート(3)の間に配置され前記
    プレート(3)に軸方向移動自在に保持されたアーマチ
    ュア(4)と、 前記アーマチュア(4)を磁気吸引力によって前記ロー
    タ(2)に摩擦接合させる励磁コイル(6)と、を備え
    る電磁クラッチに用いられる防振ゴム(7)であって、 前記プレート(3)に開設された嵌合孔(3a)に遊嵌
    挿通されると共に固定端(83)が前記アーマチュア
    (4)に開設された取付孔(4a)に固定される係合ピ
    ン(8)に一体的に接着され、 前記係合ピン(8)の頭部フランジ(82)と前記プレ
    ート(3)の間に介在される主弾性部(71)と、 この主弾性部(71)の一端内周から軸方向に延在され
    前記嵌合孔(3a)に挿通可能な首部(72)と、 この首部(72)の先端から前記係合ピン(8)の固定
    端(83)の外周を非接着状態で包囲するように延在さ
    れ前記嵌合孔(3a)に挿通可能なスカート部(73)
    と、からなることを特徴とする防振ゴム。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 スカート部(73)が円周方向に複数の分割片(73
    a)に分割されたことを特徴とする防振ゴム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 スカート部(73)の内周面に先端側が大径となるテー
    パ面又は面取り部(73c)が形成されたことを特徴と
    する防振ゴム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれかの記載に
    おいて、 スカート部(73)の径方向肉厚が首部(72)の径方
    向肉厚より小さく、前記スカート部(73)の外周面又
    は内周面に突起部(73e)が形成されたことを特徴と
    する防振ゴム。
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KR100697707B1 (ko) * 2001-01-02 2007-03-21 한라공조주식회사 압축기용 전자클러치의 댐핑구조

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