JP2001271850A - 防振ゴム - Google Patents

防振ゴム

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JP2001271850A
JP2001271850A JP2000083628A JP2000083628A JP2001271850A JP 2001271850 A JP2001271850 A JP 2001271850A JP 2000083628 A JP2000083628 A JP 2000083628A JP 2000083628 A JP2000083628 A JP 2000083628A JP 2001271850 A JP2001271850 A JP 2001271850A
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armature
spring
displacement
spring portion
flange
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JP2000083628A
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English (en)
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Mitsuhiro Yonetani
光博 米谷
Takayuki Todaka
貴幸 戸高
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Nok Vibracoustic Co Ltd
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Nok Vibracoustic Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F1/00Springs
    • F16F1/36Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers
    • F16F1/373Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers characterised by having a particular shape
    • F16F1/3732Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers characterised by having a particular shape having an annular or the like shape, e.g. grommet-type resilient mountings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アーマチュア210の変位初期には低ばね定
数、変位中期には高ばね定数、変位後期には低ばね定数
となる防振ゴムを提供する。 【解決手段】 保持プレート209の軸方向両側に相対
変位可能に配置されたアーマチュア210とフランジ2
17とを連結する係合軸216に外挿されるもので、ア
ーマチュア210とフランジ217の間に、筒状の第一
のばね部105と、その端部からテーパ状に延びる第二
のばね部106を備える。アーマチュア210の変位初
期は、(A)のように第一のばね部105のみが圧縮を
受ける。変位中期は、(B)のように、第一のばね部1
05に加えて、第二のばね部106が第二の鍔部103
と衝合することによって圧縮されるので、ばね定数が高
くなる。第二のばね部106は、圧縮に伴って拡径力が
大きくなるので、変位後期には、(C)のように、やが
て先端面106aが外周側へスリップして、第二の鍔部
103の外周縁から外れ、第二のばね部106の圧縮が
解除され、第一のばね部105のみが圧縮を受けた状態
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車室空調
装置のコンプレッサ等に使用される電磁クラッチの作動
時の騒音を防止するための防振ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車室空調装置の冷凍サイクルに
おけるコンプレッサの運転をON/OFFする電磁クラ
ッチは、例えば、エンジンのクランクプーリからの駆動
力がVベルトを介して伝達されることによって回転され
るロータと、コンプレッサの回転軸に取り付けられた保
持プレートに板ばねを介して軸方向移動自在に保持され
たアーマチュアと、このアーマチュアを磁気吸引して前
記ロータの端面に摩擦接合させる励磁コイルとを備え
る。すなわち励磁コイルを電流の供給により励磁するこ
とによって、その磁力でアーマチュアがロータに摩擦接
合され、ロータの駆動力を回転軸に伝達してコンプレッ
サを運転状態とし、また、励磁コイルへの電流の供給を
遮断することによって、前記ロータとアーマチュアの摩
擦接合状態が解除され、前記回転軸への駆動力の伝達を
遮断するようになっている。
【0003】この種の電磁クラッチにおいては、アーマ
チュアが励磁コイルの磁力によってロータと接触する際
の衝突音の発生を防止するために、防振ゴムが装着され
ており、その従来技術としては、例えば特開平7−17
4167号公報に開示されたものがある。
【0004】すなわち図8に示されるように、防振ゴム
1は、回転軸に取り付けられた保持プレート2に係合さ
れアーマチュア3に固定される係合軸4の外周に装着さ
れるものである。従来技術においては、この防振ゴム1
は、内周に係合軸4を挿通する貫通孔1aが開設され、
外周に、保持プレート2の嵌合孔2aに嵌合される小径
の首部1bを挟んで、係合軸4の頭部に設けられたフラ
ンジ5と前記保持プレート2との間でばね機能を発揮す
るばね部1cと、前記アーマチュア3と保持プレート2
との間に介在する鍔部1dを有する。
【0005】この構成によれば、アーマチュア3が励磁
コイル6の磁力によってロータ7の端面7aに吸着され
る際に、係合軸4を介して前記アーマチュア3と一体的
に軸方向変位するフランジ5が、回転軸(図示省略)に
固定された保持プレート2との間で防振ゴム1のばね部
1cを圧縮変形させる。このため、アーマチュア3がロ
ータ7に吸着衝合される際の衝撃を、前記ばね部1cの
変形動作により吸収して、騒音の発生を防止する。アー
マチュア3がロータ7に磁力により摩擦接合された状態
では、ロータ7からの駆動力は、アーマチュア3から係
合軸4及び防振ゴム1の首部1bを介して保持プレート
2から回転軸に伝達される。
【0006】また、上述のようなロータ7とアーマチュ
ア3の摩擦接合状態から、励磁コイル6が励磁電流の遮
断によって消磁されると、アーマチュア3は、図示され
ていない板ばねの付勢力によって、直ちにロータ7から
離れて保持プレート2側へ復帰動作するが、この時のア
ーマチュア3と保持プレート2の接触は、防振ゴム1の
鍔部1dによって防止され、緩衝されるようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような電磁クラ
ッチにおいては、励磁コイル6の磁力によるアーマチュ
ア3の変位初期は、ロータ7の端面7aからの距離が大
きく、ロータ7とアーマチュア3間に作用する磁力が弱
いため、防振ゴム1のばね部1cは低ばね定数であるこ
とが求められ、変位中期からロータ7への吸着直前の時
点までは、吸着時の衝撃の低減のために高ばね定数であ
ることが求められ、ロータ7の端面7aへの吸着状態に
おいては、ばね部1cの圧縮反力によってアーマチュア
3がロータ7から容易に離脱することがないように、低
ばね定数であることが求められる。しかし、従来構造の
防振ゴム1は、変位量に対してばね定数が殆ど変化しな
い単一のばね特性、あるいは図9に示されるように、変
位量が大きくなるにつれてばね定数が上昇するような特
性しか得られず、上記のような要求を満足することがで
きなかった。
【0008】本発明は、上述のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その主な技術的課題とするところは、変位
に伴って低ばね定数、高ばね定数、低ばね定数と順次変
化するばね特性を有する防振ゴムを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る防振ゴム
は、保持部材の軸方向両側に相対変位可能に配置された
アーマチュアとフランジを連結する軸に外挿され、前記
保持部材及びフランジの間で圧縮を受ける第一のばね部
と、この第一のばね部が所定の圧縮量に達した時に先端
が対向面に衝合して圧縮を受ける第二のばね部とを備
え、前記第二のばね部は、所定の圧縮量に達した時点で
その反力により前記衝合を解除するように変位されるも
のである。
【0010】また、上述した技術的課題を有効に解決す
るための他の手段として、本発明に係る防振ゴムは、保
持部材の軸方向両側に相対変位可能に配置されたアーマ
チュアとフランジを連結する軸に外挿され、前記保持部
材及びフランジの間で圧縮を受ける第一のばね部と、こ
の第一のばね部が所定の圧縮量に達した時に前記保持部
材及びフランジの間で圧縮を受ける第二のばね部と、前
記保持部材及びアーマチュアの間で圧縮を受けると共に
前記第二のばね部が所定の圧縮量に達した時に圧縮状態
が解除される第三のばね部とからなるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る防振ゴム
(グロメットとも呼ばれる)10Aが装着された、自動
車用車室空調装置のコンプレッサの電磁クラッチ20の
構造を示すものである。
【0012】この電磁クラッチ20は、コンプレッサの
外殻201の一端内周に突設された軸孔ハウジング20
2の外周に、軸受203を介して回転可能に支持された
ロータ204と、前記軸孔ハウジング202から突出し
た回転軸205の軸端205aに螺子部材206によっ
て固定されたハブ207と、このハブ207に複数の連
結具208を介して固定された保持部材としての保持プ
レート209と、この保持プレート209と前記ロータ
204との間に軸方向移動自在に配置された磁性体から
なるアーマチュア210と、外周側の端部が前記アーマ
チュア210に連結具211を介して固定され前記アー
マチュア210をロータ204の端面204aから常時
引き離す方向に付勢する板ばね212と、前記ロータ2
04に形成された中空部内に配置されると共に取付金具
213を介して外殻201に固定された励磁コイル21
4と、前記軸孔ハウジング202の内周に装着されて回
転軸205の軸周を密封するリップ型の軸封装置215
を備える。
【0013】ロータ204は軸受203によって回転軸
205と同心的に支持されており、このロータ204の
外周部には、自動車エンジンのクランクプーリの回転力
を伝達するVベルト(図示省略)が巻架されるプーリ2
04bが一体的に設けられている。また、励磁コイル2
14は、感温スイッチを介して励磁電流が供給されるこ
とによって、アーマチュア210をロータ204の端面
204aに吸引して摩擦接合させる磁力を発生するもの
である。
【0014】保持プレート209の端部には、複数の嵌
合孔209aが円周方向等間隔で開設されており、アー
マチュア210には、前記各嵌合孔209aと対応する
位置に、それぞれ取付孔210aが開設されている。こ
の取付孔210aには、それぞれ前記保持プレート20
9の嵌合孔209aを通した係合軸216が固定されて
おり、前記保持プレート209の外部へ突出したこの係
合軸216の頭部には、フランジ217が一体的に設け
られている。そして、本発明に係る防振ゴム10Aは、
前記係合軸216の外周に装着されている。
【0015】防振ゴム10Aは、図2(A)に一層明瞭
に示されるように、全体がゴム状弾性材料で成形された
もので、内周に係合軸216が嵌挿される貫通孔101
が開設されており、軸方向一端に形成されて保持プレー
ト209及びアーマチュア210の間に位置する第一の
鍔部102と、軸方向中間部に位置し前記保持プレート
209の外側面に接触する第二の鍔部103と、両鍔部
102,103の間に形成され前記保持プレート209
の嵌合孔209aに嵌合される嵌合首部104と、前記
第二の鍔部103の内周から前記嵌合首部104と連続
する円筒状に形成された第一のばね部105と、この第
一のばね部105の先端(第一の鍔部102と反対側の
端部)から前記第二の鍔部103の外周部へ向けてテー
パ状に形成された第二のばね部106とを有する。
【0016】図示の装着状態において、防振ゴム10A
における第一のばね部105の先端面105aは、係合
軸216の頭部のフランジ217に当接しており、アー
マチュア210が第一の鍔部102と接触する待機位置
まで後退した状態にあっては、第二のばね部106の先
端が、前記アーマチュア210とロータ204の端面2
04aとの軸方向距離Lcよりも小さい軸方向距離La
をもって第二の鍔部103の外周部と近接対向してい
る。したがって、アーマチュア210の軸方向変位量が
距離La未満にある変位初期においては、第一のばね部
105のみが圧縮を受けることになる。
【0017】次に、アーマチュア210の変位量が距離
Laに達すると、その時点で、図2(B)に示されるよ
うに、第二のばね部106の先端面106aが第二の鍔
部103と衝合し、その衝合状態が摩擦力によって保持
される。このため、前記変位量がLa以上になると、第
一のばね部105に加えて、第二のばね部106が、前
記第二の鍔部103とフランジ217との間で圧縮され
る。
【0018】また、第二のばね部106は先端側が大径
になるテーパ状に形成されているため、圧縮に伴って拡
径力が大きくなる。そして、この拡径力が第二の鍔部1
03との摩擦力より大きくなった時点で、図2(C)に
示されるように、第二のばね部106の先端面106a
が外周側へスリップして、前記第二の鍔部103の外周
縁から外れ、第二のばね部106の圧縮が解除されるの
で、この時点で再び第一のばね部105のみが圧縮を受
けた状態になる。そして、アーマチュア210の軸方向
変位量が距離Lcより小さいLbに達した時点でこのよ
うな動作がなされるように、第二のばね部106のテー
パ角度や肉厚、第二の鍔部103の外径寸法等が適切に
設定されている。
【0019】すなわち、図3に示されるように、アーマ
チュア210の変位量LがLa未満である変位初期にお
いては、第一のばね部105のみが圧縮されるのでばね
定数が低く、La≦L<Lbである変位中期において
は、第一及び第二のばね部105,106の双方が圧縮
されることによってばね定数が高くなり、Lb≦L≦L
cにおいては、再び第一のばね部105のみの圧縮とな
るので、ばね定数が低下し、圧縮に対する反発荷重の増
大が抑えられる。
【0020】以下、上記構成の防振ゴム10Aの作用
を、電磁クラッチ20の動作と共に説明する。まず図1
に示される電磁クラッチ20においては、自動車エンジ
ンのクランクプーリの回転駆動力がVベルトを介してプ
ーリ204bに入力されることによってロータ204が
軸受203の周りで回転される。一方、係合軸216、
防振ゴム10A、保持プレート209、連結具208及
びハブ207を介して、回転軸205に相対回転が防止
された状態で取り付けられているアーマチュア210
は、励磁コイル214が消磁された状態では、板ばね2
12の付勢力等によって、ロータ204の端面204a
から距離Lcだけ離間した位置に保持されている。この
ため、ロータ204の回転は回転軸205には伝達され
ず、コンプレッサは停止した状態にある。
【0021】ここで、感温スイッチを介して励磁コイル
214に励磁電流が供給されると、この励磁コイル21
4に発生した磁力によって、磁性体からなるアーマチュ
ア210がロータ204側へ軸方向変位し、このロータ
204の端面204aと摩擦接合状態となる。このた
め、ロータ204の回転がアーマチュア210、係合軸
216、防振ゴム10A、保持プレート209、連結具
208及びハブ207を介して回転軸205に伝達さ
れ、コンプレッサが運転状態となる。
【0022】このとき、アーマチュア210が磁力によ
ってロータ204側へ軸方向変位する過程では、係合軸
216を介してフランジ217も一体的に変位されるの
で、このフランジ217と保持プレート209との間で
防振ゴム10Aが変形を受ける。そして先に説明したよ
うに、アーマチュア210の変位初期においては、ロー
タ204の端面204aからの距離が大きいことによっ
て、両者間に作用する磁力は弱いが、先に説明したよう
に、この時点では図2(A)の状態にあって、防振ゴム
10Aのばね定数が低いため、小さい磁力でもアーマチ
ュア210の軸方向変位が開始される。
【0023】アーマチュア210とロータ204間に作
用する磁力は、アーマチュア210の変位によりロータ
204との距離が小さくなるのに伴って急激に増大する
が、図2(B)に示される変位中期においては、第一及
び第二のばね部105,106の双方が圧縮されること
によって、防振ゴム10Aのばね定数が高くなるため、
磁力の増大によるアーマチュア210の加速が有効に抑
制される。このため、ロータ204の端面204aと衝
合される際の衝撃が緩和され、これによって騒音の発生
が有効に抑えられる。
【0024】そして、図2(C)に示されるようにアー
マチュア210がロータ204の端面204aと衝合さ
れた状態では、第二のばね部106の圧縮が解除され
て、防振ゴム10Aは再び低ばね定数となっているの
で、圧縮反力による前記アーマチュア210とロータ2
04間の離脱力が抑えられ、磁力による両者の摩擦接合
状態が良好に維持される。
【0025】次に、図2(C)に示されるロータ204
とアーマチュア210の摩擦接合状態から、感温スイッ
チによって励磁コイル214への励磁電流の供給が遮断
され、この励磁コイル214の磁力が失われると、板ば
ね212の付勢力及び防振ゴム10Aの第一のばね部1
05の圧縮反力によって、アーマチュア210がロータ
204の端面204aから離れて保持プレート209側
へ軸方向変位し、図1及び図2(A)に示される状態に
復帰する。このとき、アーマチュア210と保持プレー
ト209との接触が防振ゴム10Aの第一の鍔部102
によって防止され、衝突音の発生が防止される。
【0026】なお、アーマチュア210が磁力によって
ロータ204側へ軸方向変位する際の変位中期におい
て、第二のばね部106の先端面106aが第二の鍔部
103と衝合した後、その衝合状態を一時的に保持し
て、第二のばね部106が確実に圧縮されるようにする
ためには、図4に示されるように、前記第二のばね部1
06の先端面106aに係合突条106bを形成し、第
二の鍔部103に、その衝合時に前記係合突条106b
の外周部と係合可能な係合突条103aを設けることも
好ましい。この場合、前記係合突条106b,103a
の形状や大きさは、アーマチュア210の軸方向変位が
Lbに達した時点で、第二のばね部106の拡径力によ
って係合突条106b,103aが変形し、互いの係合
状態が解除されるように、適切に設定される。
【0027】また、第二のばね部106の先端面106
aは、例えば図5に示されるように、保持プレート20
9に第二の鍔部103の外周側に位置して形成した環状
突条209bと近接対向させ、磁力によるアーマチュア
210の軸方向変位量がLa以上となる変位中期におい
て、第二のばね部106の先端面106aが前記環状突
条209bの端面と衝合されるようにしても良い。この
場合も、前記変位量がLbに達した時に、前記衝合状態
が解除されるように、各部の寸法等が適切に設定され
る。
【0028】次に図6は、他の実施の形態に係る防振ゴ
ム10Bを示すもので、上半分は未装着状態、下半分は
装着状態を示している。この防振ゴム10Bは、全体が
ゴム状弾性材料でボビン状に成形されたもので、内周に
係合軸216が嵌挿される貫通孔101が開設され、軸
方向両端に互いに対称形状の第一及び第二の鍔部10
7,108を有し、両鍔部107,108の間に、保持
プレート209の嵌合孔209aに嵌合される嵌合首部
109が形成されている。
【0029】保持プレート209とフランジ217との
間に介在される第一の鍔部107の外周部には、軸方向
内側へ突出し前記保持プレート209とフランジ217
との間で圧縮される第一のばね部110が形成され、前
記第一の鍔部107の内周部の内側面には、前記第一の
ばね部110より突出高さの小さい第二のばね部111
が形成されている。また、保持プレート209とアーマ
チュア210の間に介在される第二の鍔部108の外周
部には、第一のばね部110と対称に軸方向内側へ突出
し、前記保持プレート209とアーマチュア210の間
で圧縮される第三のばね部112が形成されている。
【0030】電磁クラッチ20(図1参照)への装着状
態において、図7(A)に示されるように、アーマチュ
ア210が所定の待機位置まで後退した状態にあって
は、第一の鍔部107の外側面がフランジ217に、ま
た第二の鍔部108の外側面がアーマチュア210に、
それぞれ当接すると共に、第一及び第三のばね部11
0,112の先端が適当な潰し代をもって保持プレート
209の両面に当接している。この時の第三のばね部1
12の軸方向潰し代は、後述する軸方向距離Lbに相当
する大きさとする。また、第二のばね部111の先端
が、前記アーマチュア210とロータ204の端面20
4aとの軸方向距離Lcよりも小さい軸方向距離Laを
もって、前記保持プレート209と近接対向している。
したがってこの状態では、第一及び第三のばね部11
0,112による圧縮ばねが作用する。
【0031】次に、アーマチュア210が磁力によって
ロータ204側へ軸方向変位する過程では、係合軸21
6を介してフランジ217も一体的に変位されるので、
このフランジ217と保持プレート209との間で防振
ゴム10Bが変形を受ける。そして、アーマチュア21
0の変位量が距離Laに達すると、その時点で、図7
(B)に示されるように、第二のばね部111の端面が
保持プレート209と衝合し、フランジ217との間で
圧縮される。このため、前記変位量がLa以上になる
と、第一及び第三のばね部110,112に加えて、第
二のばね部111の圧縮ばねが作用する。
【0032】更に、アーマチュア210の変位が、La
より大きく、かつ待機状態の時のアーマチュア210と
ロータ204との軸方向距離Lcよりも小さい変位量L
bを超えると、図7(C)に示されるように、第三のば
ね部112の軸方向潰し代が0になり、その先端面が保
持プレート209から離れる。このため、第三のばね部
112の圧縮が解除され、第一及び第二のばね部11
0,111による圧縮ばねのみが作用する。
【0033】したがって、先の図3に示される特性とほ
ぼ同様に、アーマチュア210の変位量LがLa未満で
ある変位初期においては、第一及び第三のばね部11
0,112のみによる圧縮ばね作用によってばね定数が
低く、La≦L<Lbである変位中期においては、第一
及び第三のばね部110,112に加えて第二のばね部
111が圧縮されることによってばね定数が高くなり、
Lb≦L≦Lcにおいては、第一及び第二のばね部11
0,111のみの圧縮となるので、ばね定数が低下す
る。
【0034】すなわち、上記構成の防振ゴム10Bによ
ると、アーマチュア210が磁力によってロータ204
側へ軸方向変位する際に、その変位初期においては、ロ
ータ204の端面204aからの距離が大きいことによ
って、両者間に作用する磁力は小さいが、先に説明した
ように、この時点では図7(A)の状態にあって、防振
ゴム10Bのばね定数が低いため、小さい磁力でもアー
マチュア210の軸方向変位が開始される。
【0035】アーマチュア210とロータ204間に作
用する磁力は、アーマチュア210の変位によりロータ
204との距離が小さくなるのに伴って急激に増大する
が、図7(B)に示される変位中期においては、第二の
ばね部111が圧縮を受けることによって、防振ゴム1
0Bのばね定数が高くなるため、磁力の増大によるアー
マチュア210の加速が有効に抑制される。このため、
ロータ204の端面204aと衝合される際の衝撃が緩
和され、これによって騒音の発生が有効に抑えられる。
【0036】そして、図7(C)に示されるように、ア
ーマチュア210がロータ204の端面204aと衝合
された状態では、防振ゴム10Bは再び低ばね定数とな
っているので、圧縮反力による前記アーマチュア210
とロータ204間の離脱力が抑えられ、磁力による両者
の摩擦接合状態が維持される。
【0037】次に、上述したロータ204とアーマチュ
ア210の摩擦接合状態から、励磁コイル214(図1
参照)への励磁電流が遮断されると、板ばね212(図
1参照)の付勢力及び防振ゴム10Bの圧縮反力によっ
て、アーマチュア210がロータ204の端面204a
から離れて保持プレート209側へ軸方向変位し、図7
(A)に示される状態に復帰する。このとき、アーマチ
ュア210と保持プレート209との接触が防振ゴム1
0Bの第二の鍔部108及び第三のばね部112によっ
て防止され、衝突音の発生が防止される。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る防振ゴムによれば、アーマ
チュアの変位初期には低ばね定数として、弱い磁力でも
アーマチュアの変位を可能とし、変位中期には高ばね定
数とすることによって、アーマチュアの加速を抑制し
て、ロータの端面との吸着時の衝撃音を低減し、変位後
期には低ばね定数とすることによって、ロータの端面へ
の吸着状態におけるアーマチュアの離脱力を抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る防振ゴムを、電磁ク
ラッチへの装着状態で示す断面図である。
【図2】上記防振ゴムの変形動作を示す説明図である。
【図3】上記防振ゴムの作用を示す特性線図である。
【図4】上記防振ゴムの形状変更例を示す断面図であ
る。
【図5】上記防振ゴムの他の形状変更例を示す断面図で
ある。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る防振ゴムを示す
断面図で、上半分は未装着状態、下半分は装着状態を示
すものである。
【図7】上記防振ゴムの変形動作を示す説明図である。
【図8】従来技術に係る防振ゴムの装着状態を、電磁ク
ラッチの一部と共に示す断面図である。
【図9】従来技術による防振ゴムの特性線図である。
【符号の説明】
10A,10B 防振ゴム 101 貫通孔 102,107 第一の鍔部 103,108 第二の鍔部 103a,106b 係合突条 104,109 嵌合首部 105,110 第一のばね部 106,111 第二のばね部 106a 先端面 112 第三のばね部 20 電磁クラッチ 204 ロータ 209 保持プレート 209a 嵌合孔 209b 環状突条 210 アーマチュア 214 励磁コイル 216 係合軸(軸) 217 フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸高 貴幸 神奈川県藤沢市辻堂新町4−3−1 エ ヌ・オー・ケー・メグラスティック株式会 社内 Fターム(参考) 3J059 AA07 BA54 BA58 BB02 BC06 BD01 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持部材(209)の軸方向両側に相対
    変位可能に配置されたアーマチュア(210)とフラン
    ジ(217)を連結する軸(216)に外挿され、 前記保持部材(209)及びフランジ(217)の間で
    圧縮を受ける第一のばね部(105)と、 この第一のばね部(105)が所定の圧縮量に達した時
    に先端が対向面に衝合して圧縮を受ける第二のばね部
    (106)とを備え、 前記第二のばね部(106)は、所定の圧縮量に達した
    時点でその反力により前記衝合を解除するように変位さ
    れることを特徴とする防振ゴム。
  2. 【請求項2】 保持部材(209)の軸方向両側に相対
    変位可能に配置されたアーマチュア(210)とフラン
    ジ(217)を連結する軸(216)に外挿され、 前記保持部材(209)及びフランジ(217)の間で
    圧縮を受ける第一のばね部(110)と、 この第一のばね部(110)が所定の圧縮量に達した時
    に前記保持部材(209)及びフランジ(217)の間
    で圧縮を受ける第二のばね部(111)と、 前記保持部材(209)及びアーマチュア(210)の
    間で圧縮を受けると共に前記第二のばね部(111)が
    所定の圧縮量に達した時に圧縮状態が解除される第三の
    ばね部(112)と、からなることを特徴とする防振ゴ
    ム。
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Cited By (2)

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EP1482205A2 (fr) * 2003-05-28 2004-12-01 Peugeot Citroen Automobiles Dispositif amortisseur de vibrations
JP2020051594A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 Nok株式会社 緩衝ストッパ

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