JPH11182307A - 内燃機関用熱制御システムの故障診断装置 - Google Patents

内燃機関用熱制御システムの故障診断装置

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JPH11182307A
JPH11182307A JP34892097A JP34892097A JPH11182307A JP H11182307 A JPH11182307 A JP H11182307A JP 34892097 A JP34892097 A JP 34892097A JP 34892097 A JP34892097 A JP 34892097A JP H11182307 A JPH11182307 A JP H11182307A
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直樹 永田
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京彦 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱器や蓄熱水循環経路の異常発生を診断可
能であること。 【解決手段】 内燃機関1の停止時、蓄熱水温センサ2
4にて検出される蓄熱器12内の蓄熱水の蓄熱水温と停
止時刻と、内燃機関1の始動時における停止後からの経
過時間と蓄熱水温とによる蓄熱水温下降率が予め設定さ
れた所定値と比較される。ここで、蓄熱水温下降率が所
定値より小さいときには、更に、内燃機関1の始動後に
おける冷却水温上昇率が予め設定された所定値と比較さ
れる。そして、冷却水温上昇率が所定値より小さいと
き、蓄熱水温下降率が所定値より小さいときには蓄熱水
循環経路としての高水温制御用冷却水通路8及び蓄熱水
通路13を含む蓄熱器12に何らかの異常が生じている
ことが判る。この場合には、ユーザへ警告されると共
に、2温度切替弁6の弁位置を右方向に移動固定させ蓄
熱器12側の通路が閉塞されフェイルセーフされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の停止時
の冷却水の所定量を蓄熱水として保存し、この蓄熱水を
始動時に循環させることで早期暖機可能な内燃機関用熱
制御システムの故障診断装置に関するものである。ま
た、内燃機関の運転状態における負荷に応じて、冷却水
温を高水温または低水温に制御可能な内燃機関用熱制御
システムの故障診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の始動時において、内燃
機関の冷却水のうち蓄熱器に貯留されている蓄熱水を優
先的に内燃機関内に循環させることで早期暖機を達成す
ることができる内燃機関用熱制御システムが知られてい
る。また、車両走行時、内燃機関の運転状態における負
荷に応じてラジエータに導入される冷却水量を増減さ
せ、低負荷時には冷却水温を高水温化して摩擦を減ら
し、逆に高負荷時には低水温化してノッキングを防止
し、オイル劣化を抑え異常摩耗を抑止することができる
内燃機関用熱制御システムも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な内燃機関用熱制御システムで異常が発生した際、水温
センサ単体の故障は診断できても、蓄熱器や蓄熱水循環
経路等の故障を診断できるようなものはなかった。
【0004】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、蓄熱器や蓄熱水循環経路等の
故障による異常の発生を診断可能な内燃機関用熱制御シ
ステムの故障診断装置の提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関用熱
制御システムの故障診断装置によれば、内燃機関の停止
時、冷却水温検出手段にて検出される内燃機関内の冷却
水の冷却水温から蓄熱器内の蓄熱水の蓄熱水温が推定さ
れ、この蓄熱水温とその停止時刻と、内燃機関の始動時
における経過時間とから、蓄熱水温推定手段によりその
ときの蓄熱水温が推定される。この推定された蓄熱水温
が十分高いのに、暖機中における冷却水温の上昇率が所
定値を下回って小さいときには、故障診断手段により蓄
熱水循環経路を含む蓄熱器に何らかの異常が生じている
と診断されるのである。これにより、始動時及び暖機中
における蓄熱水循環経路や蓄熱器の故障が診断できるこ
ととなり、ユーザへの警告等が実施できると共に、この
場合には蓄熱水循環経路や蓄熱器側への冷却水の流入が
禁止されることでフェイルセーフが達成できるという効
果が得られる。
【0006】請求項2の内燃機関用熱制御システムの故
障診断装置によれば、内燃機関の停止時、蓄熱水温検出
手段にて検出される蓄熱器内の蓄熱水の蓄熱水温とその
停止時刻と、内燃機関の始動時における経過時間及び蓄
熱水温とによる蓄熱水温の下降率が所定値を上回って大
きいときには、故障診断手段により蓄熱器に何らかの異
常が生じていると診断されるのである。これにより、始
動時及び暖機中における蓄熱器の故障が診断できること
となり、ユーザへの警告等が実施できると共に、この場
合には蓄熱器側への冷却水の流入が禁止されることでフ
ェイルセーフが達成できるという効果が得られる。
【0007】請求項3の内燃機関用熱制御システムの故
障診断装置では、内燃機関の始動時における蓄熱水温が
十分高いのに、暖機中における冷却水温の上昇率が所定
値を下回って小さいときには、故障診断手段により蓄熱
水循環経路を含む蓄熱器に何らかの異常が生じていると
診断されるのである。これにより、始動時及び暖機中に
おける蓄熱水循環経路や蓄熱器の故障が診断できること
となり、ユーザへの警告等が実施できると共に、この場
合には蓄熱水循環経路や蓄熱器側への冷却水の流入が禁
止されることでフェイルセーフが達成できるという効果
が得られる。
【0008】請求項4の内燃機関用熱制御システムの故
障診断装置では、内燃機関の暖機中における蓄熱水温の
下降率が所定値を下回って小さいときには、故障診断手
段により蓄熱水循環経路に何らかの異常が生じていると
診断されるのである。これにより、暖機中における蓄熱
水循環経路の故障が診断できることとなり、ユーザへの
警告等が実施できると共に、この場合には蓄熱水循環経
路側への冷却水の流入が禁止されることでフェイルセー
フが達成できるという効果が得られる。
【0009】請求項5の内燃機関用熱制御システムの故
障診断装置によれば、内燃機関の運転状態における負荷
に応じて、冷却水温制御手段によってラジエータに導入
される冷却水量が増減され、冷却水温が低負荷時には高
水温、高負荷時には低水温に制御される。ここで、冷却
水温が低負荷時に所定の高水温、または高負荷時に所定
の低水温に達しないときには故障診断手段により冷却水
温制御手段に何らかの異常が生じていると診断されるの
である。これにより、冷却水温制御手段の故障が適切に
診断できるという効果が得られる。
【0010】請求項6の内燃機関用熱制御システムの故
障診断装置では、故障診断手段により冷却水温制御手段
が異常であると診断されたときには、ユーザへの警告等
が実施されると共に、冷却水温が低水温側となるように
制御される。このため、異常診断された以降では冷却水
の大部分がラジエータ側に導入されることで冷却水温が
高水温側となることが防止されフェイルセーフが達成で
きるという効果が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0012】〈実施例1〉図1、図2及び図3は本発明
の実施の形態の第1実施例にかかる内燃機関用熱制御シ
ステムの故障診断装置の全体構成を示す概略図である。
ここで、図1は内燃機関の始動時及び暖機中、図2は内
燃機関の高水温制御時(一般走行による低負荷時)、図
3は内燃機関の低水温制御時(高負荷時)における制御
状態を示す。
【0013】図1、図2及び図3において、内燃機関
(エンジン)1とラジエータ3との間には、冷却水を循
環するための往路としての冷却水通路2及び復路として
の冷却水通路4が接続されている。このうち、往路の冷
却水通路2の途中にはバイパス通路5が接続され、この
バイパス通路5の下流側は2温度切替弁6の導入口6a
に接続されている。また、2温度切替弁6の導出口6
b,6cにはそれぞれ低水温制御用冷却水通路7及び高
水温制御用冷却水通路8が接続され2分岐されている。
2温度切替弁6には吸気導入管9が接続されており、吸
気導入管9の途中に配設されている常開の吸気導入制御
弁10を介して吸気導入管9から導入される内燃機関1
の吸気圧PMにより弁位置が切替えられることでバイパ
ス通路5からの冷却水が低水温制御用冷却水通路7(図
3参照)または高水温制御用冷却水通路8(図1及び図
2参照)の何れか1つの通路に導入される。
【0014】また、復路の冷却水通路4の途中にはサー
モスタット11が設けられており、ラジエータ3を通過
し冷却された冷却水はサーモスタット11の作動(図2
及び図3参照)に伴ってその導入口11aから導出口1
1bへと導かれる。更に、低水温制御用冷却水通路7の
下流側がサーモスタット11の導入口11cに接続され
ている。このため、低水温制御用冷却水通路7がサーモ
スタット11を介して復路の冷却水通路4に接続されて
いる。そして、高水温制御用冷却水通路8の下流側には
蓄熱器12が設けられている。蓄熱器12の下流側には
蓄熱水通路13が接続されており、この蓄熱水通路13
は下流側で復路の冷却水通路9と合流され内燃機関1の
戻り側と接続されている。更に、高水温制御用冷却水通
路8の途中にはバイパス通路14が接続されており、こ
のバイパス通路14の下流側はサーモスタット11の導
入口11dに接続されている。
【0015】内燃機関1には、冷却水の冷却水温THW
を検出する水温センサ21、図示しない吸気通路内の吸
気圧PMを検出する吸気圧センサ22、図示しないクラ
ンク軸の回転に基づく機関回転数NEを検出するクラン
ク角センサ23が配設されている。なお、本実施例では
蓄熱器12内の蓄熱水の蓄熱水温は後述のように、推定
によって求められるため蓄熱水温センサ24は不要であ
る。
【0016】これら水温センサ21、吸気圧センサ22
及びクランク角センサ23からの出力信号はECU(El
ectronic Control Unit:電子制御ユニット)30に入力
される。また、蓄熱水温センサ24を必要とするシステ
ムではその出力信号もECU30に入力される。ECU
30は、周知の中央処理装置としてのCPU、制御プロ
グラムを格納したROM、各種データを格納するRA
M、B/U(バックアップ)RAM、入出力回路及びそ
れらを接続するバスライン等からなる論理演算回路とし
て構成されている。なお、本システムが故障時には、E
CU30によるフェイルセーフ処理として、常開の吸気
導入制御弁10が強制的に閉弁状態とされることで吸気
導入管9が閉塞状態とされ2温度切替弁6の弁位置が低
水温制御側に保持される(図3参照)。
【0017】次に、本実施例の内燃機関用熱制御システ
ムにおける内燃機関1の冷却系統における冷却水の流れ
について図1、図2及び図3を参照して説明する。
【0018】まず、図1に示す内燃機関1の始動時及び
暖機中における冷却水の流れについて説明する。内燃機
関1の始動時及び暖機中では、内燃機関1で発生される
吸気圧(絶対圧が小さな負圧)が吸気導入管9を介して
2温度切替弁6に導入されることで、2温度切替弁6の
弁位置はばね(図示略)の付勢力に打勝って図示のよう
に左方向に移動保持される。このとき、サーモスタット
11周囲の冷却水の冷却水温が低いとサーモスタット1
1の弁位置が図示のように左端に移動保持されること
で、ラジエータ3からの復路の冷却水通路4が閉塞され
る。このため、内燃機関1からの冷却水は冷却水通路2
からバイパス通路5側に全て導入されることとなる。そ
して、バイパス通路5からの冷却水は導入口6aから2
温度切替弁6の内部に入りその左方向に移動保持された
弁位置によって導出口6c側から高水温制御用冷却水通
路8側に導入される。この高水温制御用冷却水通路8側
に導入された冷却水はバイパス通路14側にも多少流れ
るが、その大部分が蓄熱器12側に流れることとなる。
このとき、蓄熱器12内に高水温の蓄熱水が貯留されて
いると、その蓄熱水は蓄熱器12に導入される冷却水に
よって蓄熱水通路13側に押出されて優先的に内燃機関
1内に導入されることとなり、内燃機関1は蓄熱水によ
って早期暖機されることとなる。
【0019】次に、図2に示す内燃機関1の高水温制御
時(一般走行による低負荷時)における冷却水の流れに
ついて説明する。内燃機関1の高水温制御時(一般走行
による低負荷時)では、内燃機関1で発生される吸気圧
(絶対圧が小さな負圧)が吸気導入管9を介して2温度
切替弁6に導入されることで、2温度切替弁6の弁位置
は始動時及び暖機中と同様、図示のように左方向に移動
保持される。また、バイパス通路14の冷却水の冷却水
温によってサーモスタット11の弁位置が図示のように
中間位置に移動される。このため、内燃機関1からの冷
却水は往路の冷却水通路2からラジエータ3側にも多少
流れるが大部分はバイパス通路5側に流れることとな
る。したがって、ラジエータ3を通過した少量の冷却水
は冷却されるが、バイパス通路5からの冷却水の大部分
は蓄熱器12側に流れることとなる。このため、蓄熱器
12内の蓄熱水の蓄熱水温は常時、高水温となる。そし
て、蓄熱器12からの蓄熱水は蓄熱水通路13を通過
し、サーモスタット11を通過した復路の冷却水通路4
側からの冷却水と合流されたのち内燃機関1内に導入さ
れることで内燃機関1は高水温制御されることとなる。
【0020】次に、図3に示す内燃機関1の低水温制御
時(高負荷時)における冷却水の流れについて説明す
る。内燃機関1の低水温制御時(高負荷時)では、内燃
機関1で発生される吸気圧(絶対圧が大きな負圧)が吸
気導入管9を介して2温度切替弁6に導入されること
で、2温度切替弁6の弁位置はばね(図示略)の付勢力
によって図示のように右方向に移動保持される。また、
低水温制御用冷却水通路7の冷却水の冷却水温によって
サーモスタット11の弁位置が図示のように右端に移動
保持されることで、サーモスタット11のバイパス通路
14側の導入口11dが閉塞される。このため、内燃機
関1からの冷却水は往路の冷却水通路2からバイパス通
路5側にも多少流れるが、その大部分がラジエータ3側
に流れることとなる。このとき、バイパス通路5を通過
した冷却水は2温度切替弁6によって全て低水温制御用
冷却水通路7側に導入されるため、高水温制御用冷却水
通路8側、即ち、蓄熱器12方向には流れない。そし
て、低水温制御用冷却水通路7側に導入された冷却水に
よってサーモスタット11周囲が高水温に保持されるこ
とで、サーモスタット11の弁位置も右端に保持され
る。このため、ラジエータ3からの冷却水は復路の冷却
水通路4を介して導入口11aからサーモスタット11
内部に導入され、サーモスタット11の導入口11cか
らの冷却水と合流されたのち、サーモスタット11の導
出口11bから復路の冷却水通路4を通って内燃機関1
内に導入されることで内燃機関1は低水温制御されるこ
ととなる。
【0021】次に、本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使用
されているECU30による内燃機関停止時の蓄熱水温
等検出の処理手順を示す図4のフローチャートに基づ
き、図6のタイムチャートを参照して説明する。なお、
この内燃機関停止時における検出ルーチンは所定時間毎
にECU30にて繰返し実行される。
【0022】図4において、ステップS101で、クラ
ンク角センサ23にて検出された機関回転数NEが予め
設定された所定値α未満であるかが判定される。ステッ
プS101の判定条件が成立、即ち、機関回転数NEが
α未満と低いとき(図6参照)には内燃機関1が停止状
態にあるとしてステップS102に移行し、このとき内
燃機関1の停止時の蓄熱器12内の蓄熱水の蓄熱水温
が、本システムでは図1〜図3に示す蓄熱水温センサ2
4を有しないため、内燃機関1に配設された水温センサ
21からの冷却水温に基づき推定され、蓄熱水温THW
W0 (図6参照)としてECU30のRAM内の記憶領
域に格納される。次にステップS103に移行して、こ
の時刻が内燃機関停止時刻TT0 (図6に示す停止判定
と同時の内燃機関停止時刻)としてECU30のRAM
内の記憶領域に格納され、本ルーチンを終了する。一
方、ステップS101の判定条件が成立せず、即ち、機
関回転数NEがα以上と高いときには内燃機関1が運転
状態にあるとして、何もすることなく本ルーチンを終了
する。
【0023】次に、本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使用
されているECU30による内燃機関の始動時及び暖機
中の故障診断の処理手順を示す図5のフローチャートに
基づき、図6のタイムチャートを参照して説明する。な
お、この故障診断ルーチンは、図1〜図3に示す蓄熱水
温センサ24を有しないシステムに対応し、所定時間毎
にECU30にて繰返し実行される。
【0024】図5において、ステップS201で、内燃
機関1の始動後タイマが作動中であるかが判定される。
ステップS201の判定条件が成立せず、即ち、始動後
タイマが作動していないときにはステップS202に移
行し、図示しないイグニッションスイッチのオン時刻を
TT1 (図6に示す内燃機関始動時刻)としたのちステ
ップS203に移行する。ステップS203では、ステ
ップS202による内燃機関1の始動時刻TT1 から図
4のステップS103で格納されている内燃機関1の停
止時刻TT0 (図6に示す停止判定と同時の内燃機関停
止時刻)が減算された内燃機関1の停止後経過時間が予
め設定された所定値β以上であるかが判定される。ステ
ップS203の判定条件が成立せず、即ち、内燃機関1
の停止後経過時間(TT1 −TT0 )が所定値β未満と
経過時間が少ないときには、ステップS204に移行す
る。
【0025】ステップS204では、内燃機関1の停止
時の冷却水温と内燃機関1の停止後経過時間とからイグ
ニッションスイッチがオン時の蓄熱器12における蓄熱
水温が推定され推定蓄熱水温THWW1 (図6参照)と
される。次にステップS205に移行して、ステップS
204で推定された推定蓄熱水温THWW1 が予め設定
された所定値γ以上であるかが判定される。ステップS
205の判定条件が成立、即ち、推定蓄熱水温THWW
1 が所定値γ以上と高水温であるときにはステップS2
06に移行し、蓄熱による早期な暖機が可能であるとし
て始動前における冷却水温がTHW0 (図6参照)とさ
れたのちステップS207に移行する。
【0026】ステップS207では、内燃機関1の機関
回転数NEが予め設定された所定値δ以上であるかが判
定される。ステップS207の判定条件が成立、即ち、
機関回転数NEが所定値δ以上と高いとき(図6に示す
始動判定と同時の内燃機関始動時刻)にはステップS2
08に移行し、内燃機関1が始動されたとして始動後タ
イマが起動される。次にステップS209に移行して、
始動後タイマ起動後、予め設定された所定時間T1 (図
6参照)が経過しており、始動後タイマの終了時である
かが判定される。ステップS209の判定条件が成立、
即ち、始動後タイマの終了時であるときにはステップS
210に移行し、始動後タイマの終了時における冷却水
温がTHW1 とされる。
【0027】次に、ステップS211に移行して、ステ
ップS210による始動後タイマの終了時における冷却
水温THW1 からステップS206による始動前におけ
る冷却水温THW0 が減算され、それが始動後タイマの
所定時間T1 で除算されて求められた冷却水温上昇率
{(THW1 −THW0 )/T1 }が予め設定された所
定値ε以上であるかが判定される。ステップS211の
判定条件が成立せず、即ち、冷却水温上昇率{(THW
1 −THW0 )/T1 }が所定値ε未満と小さいとき
(図6に立ち上がりの破線にて示す異常時冷却水温参
照)には蓄熱水循環経路としての高水温制御用冷却水通
路8及び蓄熱水通路13を含む蓄熱器12に異常が生じ
ているとしてステップS212に移行し、蓄熱水循環経
路を含む蓄熱器12の異常が警告ランプの点灯等により
ユーザへ警告される。次にステップS213に移行し
て、これ以降の始動時及び暖機中における蓄熱水循環経
路を含む蓄熱器12側への冷却水の導入が禁止、即ち、
吸気導入制御弁10を強制的に閉弁状態とすることで2
温度切替弁6の弁位置が図3に示す右方向に保持され、
低水温制御用冷却水通路7側のみへの冷却水の導入とさ
れ、本ルーチンを終了する。
【0028】一方、ステップS201の判定条件が成
立、即ち、始動後タイマが作動中であるときには、何も
することなく本ルーチンを終了する。また、ステップS
203の判定条件が成立、即ち、内燃機関1の停止後経
過時間(TT1 −TT0 )が所定値β以上と経過時間を
経ているとき、またはステップS205の判定条件が成
立せず、即ち、推定蓄熱水温THWW1 が所定値γ未満
と低水温であるときには蓄熱水が冷え過ぎているとして
ステップS214に移行し、蓄熱器12による早期暖機
ができないことがユーザへ報知されたのち本ルーチンを
終了する。そして、ステップS207の判定条件が成立
せず、即ち、機関回転数NEがδ未満と低くく内燃機関
1が未だ始動されていないときには何もすることなく本
ルーチンを終了する。更に、ステップS209の判定条
件が成立せず、即ち、始動後タイマの終了時でないとき
には何もすることなく本ルーチンを終了する。また、ス
テップS211の判定条件が成立、即ち、冷却水温上昇
率{(THW1 −THW0 )/T1 }が所定値ε以上と
大きいとき(図6に立ち上がりの一点鎖線にて示す正常
時冷却水温参照)には蓄熱器12等は正常に動作してい
るとしてそのまま本ルーチンを終了する。
【0029】このように、本実施例の内燃機関用熱制御
システムの故障診断装置は、内燃機関1の始動時には内
燃機関1の冷却系統の冷却水のうち蓄熱器12に貯留さ
れた蓄熱水を優先的に前記内燃機関1内に循環する冷却
水通路2,4、2温度切替弁6、高水温制御用冷却水通
路8及び蓄熱水通路13等からなる蓄熱水循環手段と、
内燃機関1内の冷却水の冷却水温THWを検出する水温
センサ21からなる冷却水温検出手段と、内燃機関1の
停止時における冷却水温THWから推定される蓄熱器1
2内の蓄熱水の蓄熱水温THWW0 及び停止時刻TT0
を記憶するECU30にて達成される記憶手段と、前記
記憶手段に記憶された前回の内燃機関1の停止時に推定
された蓄熱水温THWW0 と停止時刻TT0 から始動時
刻TT1までの停止後経過時間(TT1 −TT0 )とに
より内燃機関1の始動時の蓄熱器12内の蓄熱水の蓄熱
水温THWW1 を推定するECU30にて達成される蓄
熱水温推定手段と、前記蓄熱水温推定手段で推定された
蓄熱水温THWW1 が十分高いにもかかわらず、内燃機
関1の暖機中の冷却水温上昇率{(THW1 −THW0
)/T1 }が予め設定された所定値εを下回っている
ときには、蓄熱水循環経路としての高水温制御用冷却水
通路8及び蓄熱水通路13等を含む蓄熱器12の故障で
あると診断するECU30にて達成される故障診断手段
とを具備するものである。
【0030】したがって、内燃機関1の停止時、水温セ
ンサ21にて検出される内燃機関1内の冷却水の冷却水
温THWから蓄熱器12内の蓄熱水の蓄熱水温THWW
0 が推定され、この蓄熱水温THWW0 とその停止時刻
TT0 と、内燃機関1の始動時(始動時刻TT1 )にお
ける停止後経過時間(TT1 −TT0 )とから、そのと
きの蓄熱水温THWW1 が推定される。この推定された
蓄熱水温THWW1 が十分高いのに、暖機中における冷
却水温上昇率{(THW1 −THW0 )/T1}が所定
値εより小さいときには、高水温制御用冷却水通路8及
び蓄熱水通路13を含む蓄熱器12に何らかの異常が生
じていると判るのである。これにより、始動時及び暖機
中における蓄熱水循環経路や蓄熱器12の故障が診断で
きることとなり、ユーザへの警告等が実施できると共
に、この場合には蓄熱水循環経路や蓄熱器12側への冷
却水の流入を禁止することでフェイルセーフを達成する
ことができる。
【0031】〈実施例2〉図7は本発明の実施の形態の
第2実施例にかかる内燃機関用熱制御システムの故障診
断装置で使用されているECU30による内燃機関の始
動時及び暖機中の故障診断の処理手順を示すフローチャ
ートである。なお、本実施例にかかる内燃機関用熱制御
システムの故障診断装置の構成は上述の第1実施例にお
ける図1〜図3の概略図と同一であるためその詳細な説
明を省略する。
【0032】まず、この故障診断ルーチンに先立って上
述の第1実施例と同様に実行されるECU30による内
燃機関の停止時の蓄熱水温等検出の処理手順を図4に基
づき、図8のタイムチャートを参照して説明する。な
お、この内燃機関停止時における検出ルーチンは、図1
〜図3に示す蓄熱水温センサ24を有し、蓄熱器12内
に貯留されている蓄熱水の蓄熱水温を直接検出するシス
テムに対応し、所定時間毎にECU30にて繰返し実行
される。
【0033】図4において、ステップS101で、クラ
ンク角センサ23にて検出された機関回転数NEが予め
設定された所定値α未満であるかが判定される。ステッ
プS101の判定条件が成立、即ち、機関回転数NEが
α未満と低いとき(図8参照)には内燃機関1が停止状
態にあるとしてステップS102に移行し、このとき蓄
熱水温センサ24にて検出される蓄熱水温が内燃機関停
止時の蓄熱水温THWW0 (図8参照)としてECU
30のRAM内の記憶領域に格納される。次にステップ
S103に移行して、この時刻が内燃機関停止時刻TT
0 (図8に示す停止判定と同時の内燃機関停止時刻)と
してECU30のRAM内の記憶領域に格納され、本ル
ーチンを終了する。一方、ステップS101の判定条件
が成立せず、即ち、機関回転数NEがα以上と高いとき
には内燃機関1が運転状態にあるとして、何もすること
なく本ルーチンを終了する。
【0034】次に、図7の故障診断ルーチンについて、
図8に示すタイムチャートを参照して説明する。本実施
例の故障診断ルーチンは、図1〜図3に示す蓄熱水温セ
ンサ24を有し、蓄熱器12内に貯留されている蓄熱水
の蓄熱水温を直接検出するシステムに対応し、所定時間
毎にECU30にて繰返し実行される。
【0035】図7において、ステップS301で、内燃
機関1の始動後タイマが作動中であるかが判定される。
ステップS301の判定条件が成立せず、即ち、始動後
タイマが作動していないときにはステップS302に移
行し、図示しないイグニッションスイッチのオン時刻を
TT1 (図8に示す内燃機関始動時刻)としたのちステ
ップS303に移行する。ステップS303では、ステ
ップS302による内燃機関1の始動時刻TT1 から図
4のステップS103で格納されている内燃機関1の停
止時刻TT0 (図8に示す停止判定と同時の内燃機関停
止時刻)が減算された内燃機関1の停止後経過時間が予
め設定された所定値β以上であるかが判定される。ステ
ップS303の判定条件が成立せず、即ち、内燃機関1
の停止後経過時間(TT1 −TT0 )が所定値β未満と
経過時間が少ないときには、ステップS304に移行す
る。
【0036】ステップS304では、図示しないイグニ
ッションスイッチがオン時に蓄熱水温センサ24にて検
出される蓄熱器12内の蓄熱水の蓄熱水温がTHWW2
(図8参照)とされる。次にステップS305に移行し
て、図4のステップS102で格納されている内燃機関
1の停止時の蓄熱水温THWW0 (図8参照)がステッ
プS304による蓄熱水温THWW2 にて除算され、そ
れがステップS302による内燃機関1の始動時刻TT
1 から図4のステップS103による内燃機関1の停止
時刻TT0 が減算された時間で更に除算されて求められ
た蓄熱水温下降率{(THWW0 /THWW2 )/(T
T1 −TT0 )}が予め設定された所定値ζ以上である
かが判定される。ステップS305の判定条件が成立せ
ず、即ち、蓄熱水温下降率{(THWW0 /THWW2
)/(TT1 −TT0 )}が所定値ζ未満と低いとき
にはステップS306に移行し、ステップS304によ
る蓄熱水温THWW2 が所定値γ以上であるかが判定さ
れる。ステップS306の判定条件が成立、即ち、蓄熱
水温THWW2 が所定値γ以上と高水温であるときには
ステップS307に移行し、蓄熱による早期な暖機が可
能であるとして始動前における冷却水温がTHW0 (図
8参照)とされたのちステップS308に移行する。
【0037】ステップS308では、内燃機関1の機関
回転数NEが予め設定された所定値δ以上であるかが判
定される。ステップS308の判定条件が成立、即ち、
機関回転数NEが所定値δ以上と高いとき(図8に示す
始動判定と同時の内燃機関始動時刻)にはステップS3
09に移行し、内燃機関1が始動されたとして始動後タ
イマが起動される。次にステップS310に移行して、
始動後タイマ起動後、予め設定された所定時間T1 (図
8参照)が経過しており、始動後タイマの終了時である
かが判定される。ステップS310の判定条件が成立、
即ち、始動後タイマの終了時であるときにはステップS
311に移行し、始動後タイマの終了時における冷却水
温がTHW1 とされる。
【0038】次に、ステップS312に移行して、ステ
ップS311による始動後タイマの終了時における冷却
水温THW1 からステップS306による始動前におけ
る冷却水温THW0 が減算され、それが始動後タイマの
所定時間T1 で除算されて求められた冷却水温上昇率
{(THW1 −THW0 )/T1 }が予め設定された所
定値ε以上であるかが判定される。ステップS312の
判定条件が成立せず、即ち、冷却水温上昇率{(THW
1 −THW0 )/T1 }が所定値ε未満と小さいとき
(図8に立ち上がりの破線にて示す異常時冷却水温参
照)、またはステップS305の判定条件が成立、即
ち、蓄熱水温下降率{(THWW0 /THWW2)/
(TT1 −TT0 )}が所定値ζ以上と大きいとき(図
8に立ち下がりの太い破線にて示す異常時蓄熱水温参
照)には蓄熱水循環経路としての高水温制御用冷却水通
路8及び蓄熱水通路13を含む蓄熱器12に異常が生じ
ているとしてステップS313に移行し、蓄熱水循環経
路の異常が警告ランプの点灯等によりユーザへ警告され
る。次にステップS314に移行して、これ以降の始動
時及び暖機中における蓄熱水循環経路を含む蓄熱器12
側への冷却水の導入が禁止、即ち、吸気導入制御弁10
を強制的に閉弁状態とすることで2温度切替弁6の弁位
置が図3に示す右方向に保持され、低水温制御用冷却水
通路7側のみへの冷却水の導入とされ、本ルーチンを終
了する。
【0039】一方、ステップS301の判定条件が成
立、即ち、始動後タイマが作動中であるときには、何も
することなく本ルーチンを終了する。また、ステップS
303の判定条件が成立、即ち、内燃機関1の停止後経
過時間(TT1 −TT0 )が所定値β以上と経過時間を
経ているとき、またはステップS306の判定条件が成
立せず、即ち、蓄熱水温THWW2 が所定値γ未満と低
水温であるときには蓄熱水が冷え過ぎているとしてステ
ップS315に移行し、蓄熱器12による早期暖機がで
きないことがユーザへ報知されたのち本ルーチンを終了
する。そして、ステップS308の判定条件が成立せ
ず、即ち、機関回転数NEがδ未満と低くく内燃機関1
が未だ始動されていないときには何もすることなく本ル
ーチンを終了する。更に、ステップS310の判定条件
が成立せず、即ち、始動後タイマの終了時でないときに
は何もすることなく本ルーチンを終了する。また、ステ
ップS312の判定条件が成立、即ち、冷却水温上昇率
{(THW1 −THW0 )/T1 }が所定値ε以上と大
きいとき(図8に立ち上がりの一点鎖線にて示す正常時
冷却水温参照)には蓄熱器12等は正常に動作している
としてそのまま本ルーチンを終了する。
【0040】このように、本実施例の内燃機関用熱制御
システムの故障診断装置は、内燃機関1の始動時には内
燃機関1の冷却系統の冷却水のうち蓄熱器12に貯留さ
れた蓄熱水を優先的に内燃機関1内に循環する冷却水通
路2,4、2温度切替弁6、高水温制御用冷却水通路8
及び蓄熱水通路13等からなる蓄熱水循環手段と、蓄熱
器12内の蓄熱水の蓄熱水温を検出する蓄熱水温センサ
24からなる蓄熱水温検出手段と、内燃機関1の停止時
における蓄熱水温THWW0 と停止時刻TT0とを記憶
するECU30にて達成される記憶手段と、前記記憶手
段に記憶された前回の内燃機関1の停止時における蓄熱
水温THWW0 と停止時刻からの停止後経過時間(TT
1 −TT0 )と、内燃機関1の始動時に蓄熱水温センサ
24で検出される蓄熱水温THWW2 とによる蓄熱水温
下降率{(THWW0 /THWW2 )/(TT1 −TT
0 )}が予め設定された所定値ζを上回っているときに
は、蓄熱器12の故障であると診断するECU30にて
達成される故障診断手段とを具備するものである。
【0041】したがって、内燃機関1の停止時、蓄熱水
温センサ24にて検出される蓄熱器12内の蓄熱水の蓄
熱水温THWW0 とその停止時刻TT0 と、内燃機関1
の始動時(始動時刻TT1 )における停止後経過時間
(TT1 −TT0 )及び蓄熱水温THWW2 とによる蓄
熱水温下降率{(THWW0 /THWW2 )/(TT1
−TT0 )}が所定値ζより大きいときには、蓄熱器1
2に何らかの異常が生じていると判るのである。これに
より、始動時及び暖機中における蓄熱器12の故障が診
断できることとなり、ユーザへの警告等が実施できると
共に、この場合には蓄熱器12側への冷却水の流入を禁
止することでフェイルセーフを達成することができる。
【0042】また、本実施例の内燃機関用熱制御システ
ムの故障診断装置は、更に、内燃機関1内の冷却水の冷
却水温THWを検出する水温センサ21からなる冷却水
温検出手段を具備し、ECU30にて達成される故障診
断手段は、内燃機関1の始動時に蓄熱水温センサ24で
検出された蓄熱水温THWW2 が十分高いにもかかわら
ず、内燃機関1の暖機中に水温センサ21で検出される
冷却水温による冷却水温上昇率{(THW1 −THW0
)/T1 }が予め設定された所定値εを下回っている
ときには、蓄熱水循環経路としての高水温制御用冷却水
通路8及び蓄熱水通路13を含む蓄熱器12の故障であ
ると診断するものである。つまり、内燃機関1の始動時
における蓄熱水温THWW2 が十分高いのに、暖機中に
おける冷却水温上昇率{(THW1 −THW0 )/T1
}が所定値εより小さいときには、高水温制御用冷却
水通路8及び蓄熱水通路13を含む蓄熱器12に何らか
の異常が生じていると判るのである。これにより、始動
時及び暖機中における蓄熱水循環経路や蓄熱器12の故
障が診断できることとなり、ユーザへの警告等が実施で
きると共に、この場合には蓄熱水循環経路や蓄熱器12
側への冷却水の流入を禁止することでフェイルセーフを
達成することができる。
【0043】次に、本発明の実施の形態の第2実施例に
かかる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使用
されているECU30による始動時及び暖機中の故障診
断の処理手順の変形例を示す図9のフローチャートを参
照して説明する。なお、この故障診断ルーチンは、図1
〜図3に示す蓄熱水温センサ24を有し、蓄熱器12内
に貯留されている蓄熱水の蓄熱水温を直接検出するシス
テムに対応し、所定時間毎にECU30にて繰返し実行
される。
【0044】図9において、ステップS401で、内燃
機関1の始動後タイマが作動中であるかが判定される。
ステップS401の判定条件が成立せず、即ち、始動後
タイマが作動していないときにはステップS402に移
行し、図示しないイグニッションスイッチのオン時に蓄
熱水温センサ24にて検出される蓄熱器12内の蓄熱水
温がTHWW3 とされる。次にステップS403に移行
して、ステップS402による蓄熱水温THWW3 が予
め設定された所定値γ以上であるかが判定される。ステ
ップS403の判定条件が成立、即ち、蓄熱水温THW
W3 が所定値γ以上と高水温であるときにはステップS
404に移行し、内燃機関1の機関回転数NEが予め設
定された所定値δ以上であるかが判定される。
【0045】ステップS404の判定条件が成立、即
ち、機関回転数NEが所定値δ以上と高いときにはステ
ップS405に移行し、内燃機関1が始動されたとして
始動後タイマが起動される。次にステップS406に移
行して、始動後タイマ起動後、予め設定された所定時間
T2 が経過しており、始動後タイマの終了時であるかが
判定される。ステップS406の判定条件が成立、即
ち、始動後タイマの終了時であるときにはステップS4
07に移行し、始動後タイマの終了時に蓄熱水温センサ
24にて検出される蓄熱器12内の蓄熱水温がTHWW
4 とされる。
【0046】次にステップS408に移行して、ステッ
プS407による始動後タイマの終了時における蓄熱水
温THWW4 からステップS402による始動後タイマ
が作動されていないときの蓄熱水温THWW3 が減算さ
れ、それが始動後タイマの所定時間T2 で除算されて求
められた蓄熱水温下降率{(THWW4 −THWW3)
/T2 }が予め設定された所定値η以上であるかが判定
される。ステップS408の判定条件が成立せず、即
ち、蓄熱水温下降率{(THWW4 −THWW3)/T2
}が所定値η未満と小さいときには高水温制御用冷却
水通路8及び蓄熱水通路13に異常が生じているとして
ステップS409に移行し、蓄熱水循環経路の異常が警
告ランプの点灯等によりユーザへ警告される。次に、ス
テップS410に移行して、これ以降の始動時及び暖機
中における蓄熱水循環経路側への冷却水の導入が禁止、
即ち、吸気導入制御弁10を強制的に閉弁状態とするこ
とで2温度切替弁6の弁位置が図3に示す右方向に保持
され、低水温制御用冷却水通路7側のみへの冷却水の導
入とされ、本ルーチンを終了する。
【0047】一方、ステップS401の判定条件が成
立、即ち、始動後タイマが作動中であるとき、またはス
テップS403の判定条件が成立せず、即ち、蓄熱水温
THWW3 が所定値γ未満と低水温であるとき、または
ステップS404の判定条件が成立せず、即ち、内燃機
関1の機関回転数NEが所定値δ未満と低くく内燃機関
1が未だ始動されていないとき、またはステップS40
6の判定条件が成立せず、即ち、始動後タイマの終了時
でないときには何もすることなく本ルーチンを終了す
る。また、ステップS408の判定条件が成立、即ち、
蓄熱水温下降率{(THWW4 −THWW3 )/T2 }
が所定値η以上と大きいときには蓄熱器12等が正常に
動作しているとしてそのまま本ルーチンを終了する。
【0048】このように、本実施例の内燃機関用熱制御
システムの故障診断装置は、ECU30にて達成される
故障診断手段が内燃機関1の暖機中に蓄熱水温センサ2
4で検出される蓄熱水温による蓄熱水温下降率{(TH
WW4 −THWW3 )/T2}が予め設定された所定値
ηを下回っているときには、蓄熱水循環経路としての高
水温制御用冷却水通路8及び蓄熱水通路13の故障であ
ると診断するものである。
【0049】つまり、内燃機関1の暖機中における蓄熱
水温下降率{(THWW4 −THWW3 )/T2 }が
所定値ηより小さいときには、高水温制御用冷却水通路
8及び蓄熱水通路13に何らかの異常が生じていると判
るのである。これにより、暖機中における高水温制御用
冷却水通路8及び蓄熱水通路13の故障が診断できるこ
ととなり、ユーザへの警告等が実施できると共に、この
場合には高水温制御用冷却水通路8及び蓄熱水通路13
側への冷却水の流入を禁止することでフェイルセーフを
達成することができる。
【0050】〈実施例3〉図10は本発明の実施の形態
の第3実施例にかかる内燃機関用熱制御システムの故障
診断装置で使用されているECU30による内燃機関の
冷却水温制御における故障診断の処理手順を示すフロー
チャートである。なお、本実施例にかかる内燃機関用熱
制御システムの故障診断装置の構成は上述の第1実施例
における図1〜図3の概略図で、蓄熱器12を省き高水
温制御用冷却水通路8と蓄熱水通路13とを直接接続
し、蓄熱水温センサ24を省いたものであるためその詳
細な説明を省略する。
【0051】図10の故障診断ルーチンに基づき、図1
1に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、こ
の故障診断ルーチンは所定時間毎にECU30にて繰返
し実行される。
【0052】図10において、まず、ステップS501
では、本システムが故障中であることを示す故障判定フ
ラグXTHWFが「0」で、現在、本システムが故障中
でなくつまり、正常状態であるかが判定される。ステッ
プS501の判定条件が成立、即ち、XTHWF=0で
正常状態であるときにはステップS502に移行し、内
燃機関1に配設されている水温センサ21にて検出され
た冷却水温THWが予め設定された所定値θ以上である
かが判定される。ステップS502の判定条件が成立、
即ち、冷却水温THWが所定値θ以上と高水温であると
きにはステップS503に移行し、内燃機関1における
負荷として例えば、吸気圧センサ22にて検出された吸
気圧PMが予め設定された所定値ι以上であるかが判定
される。ステップS503の判定条件が成立、即ち、負
荷が所定値ι以上と高負荷であるときにはステップS5
04に移行し、本システムが低水温による制御中である
ことを示す低水温制御中判定フラグXTHWLが「0」
であるかが判定される。
【0053】ステップS504の判定条件が成立、即
ち、XTHWL=0で本システムが現在、低水温制御さ
れていないときにはステップS505に移行し、低水温
化タイマが起動される(図11に示す低水温化タイマ始
動時刻)。次にステップS506に移行して、内燃機関
1に対する低水温制御処理が実行される。この低水温制
御とは、内燃機関1の冷却水温を低水温側に移行させ予
め設定された低水温に保持することで高負荷時等におけ
るオイルの温度上昇を抑制しオイル劣化を防止しつつ異
常摩耗等を回避させるものである。次にステップS50
7に移行して、低水温制御中判定フラグXTHWLが
「1」にセットされる。一方、ステップS504の判定
条件が成立せず、即ち、XTHWL=1で本システムが
既に低水温制御されているときにはステップS505〜
ステップS507がスキップされる。
【0054】次に、ステップS508に移行して、ステ
ップS505で起動された低水温化タイマが作動中であ
るかが判定される。ステップS508の判定条件が成立
せず、即ち、低水温化タイマの終了時(図11に示す低
水温化タイマ終了時刻)にはステップS509に移行
し、冷却水温THWが予め設定された所定値κ以下であ
るかが判定される。ステップS509の判定条件が成立
せず、即ち、冷却水温THWが所定値κを越えて高水温
であるとき(図11に立ち下がりの二点鎖線にて示す異
常時参照)にはステップS510に移行し、蓄熱水循環
経路が故障しているとして警告ランプの点灯等によりユ
ーザへ警告される。次に、ステップS511に移行し
て、本システムの故障判定フラグXTHWFが「1」に
セットされ本ルーチンを終了する。
【0055】なお、ステップS501の判定条件が成立
せず、即ち、故障判定フラグXTHWFが「1」で、本
システムが故障中であるとき、またはステップS508
の判定条件が成立、即ち、低水温化タイマが未だ作動中
であるとき、またはステップS509の判定条件が成
立、即ち、冷却水温THWが所定値κ以下と既に低水温
であるとき(図11に立ち下がりの実線にて示す正常時
参照)には何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0056】一方、ステップS502の判定条件が成立
せず、即ち、冷却水温THWが所定値θ未満と低水温で
あるとき、またはステップS503の判定条件が成立せ
ず、即ち、内燃機関1の負荷が所定値ι未満と小さいと
きにはステップS512に移行し、本システムが高水温
による制御中であることを示す高水温制御中判定フラグ
XTHWHが「0」であるかが判定される。
【0057】ステップS512の判定条件が成立、即
ち、XTHWH=0で本システムが現在、高水温制御さ
れていないときにはステップS513に移行し、高水温
化タイマが起動される(図11に示す高水温化タイマ始
動時刻)。次にステップS514に移行して、内燃機関
1に対する高水温制御処理が実行される。この高水温制
御とは、内燃機関1の冷却水温を高水温側に移行させ保
持することで摩擦による摩耗等を減少させ出力向上を図
るものである。次にステップS515に移行して、高水
温制御中判定フラグXTHWHが「1」にセットされ
る。一方、ステップS512の判定条件が成立せず、即
ち、XTHWL=1で本システムが既に高水温制御され
ているときにはステップS513〜ステップS515が
スキップされる。
【0058】次に、ステップS516に移行して、ステ
ップS513で起動された高水温化タイマが作動中であ
るかが判定される。ステップS516の判定条件が成立
せず、即ち、高水温化タイマの終了時(図11に示す高
水温化タイマ終了時刻)にはステップS517に移行
し、冷却水温THWが予め設定された所定値λ以下であ
るかが判定される。ステップS517の判定条件が成
立、即ち、冷却水温THWが所定値λ以下と低水温であ
るとき(図11に立ち上がりの二点鎖線にて示す異常時
参照)にはステップS518に移行し、蓄熱水循環経路
が故障しているとして警告ランプの点灯等によりユーザ
へ警告される。次にステップS519に移行して、この
場合には高水温制御処理が実行できないため低水温制御
処理として、吸気導入制御弁10が常開状態から常閉状
態とされ吸気導入管9が閉塞状態とされる。これによ
り、2温度切替弁6の弁位置は低水温制御用冷却水通路
7側に常時、開保持され冷却水温THWが低水温側に戻
されるようフェイルセーフ処理が実行される(図11参
照)。次にステップS520に移行して、本システムの
故障判定フラグXTHWFが「1」にセットされ本ルー
チンを終了する。
【0059】なお、ステップS516の判定条件が成
立、即ち、高水温化タイマが未だ作動中であるとき、ま
たはステップS517の判定条件が成立せず、即ち、冷
却水温THWが所定値λを越えて高水温であるとき(図
11に立ち上がりの実線にて示す正常時参照)には何も
することなく本ルーチンを終了する。
【0060】このように、本実施例の内燃機関用熱制御
システムの故障診断装置は、内燃機関1内の冷却水の冷
却水温THWを検出する水温センサ21からなる冷却水
温検出手段と、内燃機関1の運転状態における負荷とし
ての吸気圧センサ22で検出される吸気圧PMに応じ
て、ラジエータ3に導入する冷却水量を増減し、冷却水
温を低負荷時には高水温、高負荷時には低水温に制御す
る冷却水通路2,4、2温度切替弁6、低水温制御用冷
却水通路7、高水温制御用冷却水通路8、吸気導入管
9、サーモスタット11等にて達成される冷却水温制御
手段と、低負荷時の冷却水温が予め設定された所定の高
水温に達しないとき、または高負荷時の冷却水温が予め
設定された所定の低水温に達しないときには前記冷却水
温制御手段の故障であると診断するECU30にて達成
される故障診断手段とを具備するものである。
【0061】したがって、内燃機関1の運転状態におけ
る吸気圧PMに応じて、冷却水温制御手段を達成する冷
却水通路2,4、2温度切替弁6、低水温制御用冷却水
通路7、高水温制御用冷却水通路8、吸気導入管9、サ
ーモスタット11等によってラジエータ3に導入される
冷却水量が増減され、冷却水温が低負荷時には高水温、
高負荷時には低水温に制御される。ここで、冷却水温が
低負荷時に所定の高水温、または高負荷時に所定の低水
温に達しないときには故障診断手段を達成するECU3
0で冷却水温制御手段に何らかの異常が生じていると判
るのである。これにより、冷却水通路2,4、2温度切
替弁6、低水温制御用冷却水通路7、高水温制御用冷却
水通路8、吸気導入管9、サーモスタット11等の故障
が適切に診断できることとなる。
【0062】また、本実施例の内燃機関用熱制御システ
ムの故障診断装置は、ECU30にて達成される故障診
断手段が冷却水通路2,4、2温度切替弁6、低水温制
御用冷却水通路7、高水温制御用冷却水通路8、吸気導
入管9、サーモスタット11等にて達成される冷却水温
制御手段の故障であると診断したときには、その旨をユ
ーザへ警告すると共に、冷却水温が低水温側となるよう
に制御するものである。つまり、冷却水通路2,4、2
温度切替弁6、低水温制御用冷却水通路7、高水温制御
用冷却水通路8、吸気導入管9、サーモスタット11等
の異常であると判定されたときには、ユーザへの警告等
が実施されると共に、吸気導入管9を吸気導入制御弁1
0にて閉塞させ、2温度切替弁6から低水温制御用冷却
水通路7側に連通させサーモスタット11を作動させ復
路の冷却水通路4を通過状態とすることで冷却水温が低
水温側となるように制御するものである。このため、高
水温制御用冷却水通路8及び蓄熱水通路13側への冷却
水の流入が禁止され、これ以降では冷却水の大部分がラ
ジエータ3側に導入される低水温制御とされフェイルセ
ーフを達成することができる。
【0063】ところで、内燃機関1の暖機中における冷
却水の冷却水温が所定時間内に予め設定された冷却水温
以上に上昇しないときには、蓄熱水循環経路を含む蓄熱
器12の故障であると診断するようにしてもよい。
【0064】また、低水温制御時、内燃機関1の冷却水
温が所定時間で所定の下降率未満であるとき、または高
水温制御時、内燃機関1の冷却水温が所定時間で所定の
上昇率未満であるときには本システムの故障と診断する
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の第1実施例乃至
第3実施例にかかる内燃機関用熱制御システムの故障診
断装置における内燃機関の始動時及び暖機中の冷却水の
流れを示す概略図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の第1実施例乃至
第3実施例にかかる内燃機関用熱制御システムの故障診
断装置における内燃機関の高水温制御時の冷却水の流れ
を示す概略図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の第1実施例乃至
第3実施例にかかる内燃機関用熱制御システムの故障診
断装置における内燃機関の低水温制御時の冷却水の流れ
を示す概略図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の第1実施例及び
第2実施例にかかる内燃機関用熱制御システムの故障診
断装置で使用されているECUによる内燃機関停止時の
蓄熱水温等検出の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】 図5は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使用さ
れているECUによる内燃機関の始動時及び暖機中の故
障診断の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】 図6は図5の処理に対応する冷却水温及び蓄
熱水温の遷移状態を示すタイムチャートである。
【図7】 図7は本発明の実施の形態の第2実施例にか
かる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使用さ
れているECUによる内燃機関始動時及び暖機中の故障
診断の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 図8は図7の処理に対応する冷却水温及び蓄
熱水温の遷移状態を示すタイムチャートである。
【図9】 図9は本発明の実施の形態の第2実施例にか
かる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使用さ
れているECUによる内燃機関の始動時及び暖機中の故
障診断の処理手順の変形例を示すフローチャートであ
る。
【図10】 図10は本発明の実施の形態の第3実施例
にかかる内燃機関用熱制御システムの故障診断装置で使
用されているECUによる内燃機関の冷却水温制御にお
ける故障診断の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 図11は図10の処理に対応する冷却水温
の遷移状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関 3 ラジエータ 6 2温度切替弁 11 サーモスタット 12 蓄熱器 21 水温センサ 22 吸気圧センサ 23 クランク角センサ 24 蓄熱水温センサ 30 ECU(電子制御ユニット)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01M 15/00 G01M 15/00 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の始動時には前記内燃機関の冷
    却系統の冷却水のうち蓄熱器に貯留された蓄熱水を優先
    的に前記内燃機関内に循環する蓄熱水循環手段と、 前記内燃機関内の冷却水の冷却水温を検出する冷却水温
    検出手段と、 前記内燃機関の停止時における冷却水温から推定される
    前記蓄熱器内の蓄熱水の蓄熱水温及び停止時刻を記憶す
    る記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前回の前記内燃機関の停止時
    に推定された蓄熱水温と停止時刻からの経過時間とによ
    り前記内燃機関の始動時の前記蓄熱器内の蓄熱水の蓄熱
    水温を推定する蓄熱水温推定手段と、 前記蓄熱水温推定手段で推定された蓄熱水温が十分高い
    にもかかわらず、前記内燃機関の暖機中の冷却水温の上
    昇率が予め設定された所定値を下回っているときには、
    蓄熱水循環経路を含む前記蓄熱器の故障であると診断す
    る故障診断手段とを具備することを特徴とする内燃機関
    用熱制御システムの故障診断装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の始動時には前記内燃機関の冷
    却系統の冷却水のうち蓄熱器に貯留された蓄熱水を優先
    的に前記内燃機関内に循環する蓄熱水循環手段と、 前記蓄熱器内の蓄熱水の蓄熱水温を検出する蓄熱水温検
    出手段と、 前記内燃機関の停止時における蓄熱水温と停止時刻とを
    記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前回の前記内燃機関の停止時
    における蓄熱水温と停止時刻からの経過時間と、前記内
    燃機関の始動時に前記蓄熱水温検出手段で検出される蓄
    熱水温とによる蓄熱水温の下降率が予め設定された所定
    値を上回っているときには、前記蓄熱器の故障であると
    診断する故障診断手段とを具備することを特徴とする内
    燃機関用熱制御システムの故障診断装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記内燃機関内の冷却水の冷却水
    温を検出する冷却水温検出手段を具備し、 前記故障診断手段は前記内燃機関の始動時に前記蓄熱水
    温検出手段で検出された蓄熱水温が十分高いにもかかわ
    らず、前記内燃機関の暖機中に前記冷却水温検出手段で
    検出される冷却水温の上昇率が予め設定された所定値を
    下回っているときには、蓄熱水循環経路を含む前記蓄熱
    器の故障であると診断することを特徴とする請求項2に
    記載の内燃機関用熱制御システムの故障診断装置。
  4. 【請求項4】 前記故障診断手段は、前記内燃機関の暖
    機中に前記蓄熱水温検出手段で検出される蓄熱水温の下
    降率が予め設定された所定値を下回っているときには、
    蓄熱水循環経路の故障であると診断することを特徴とす
    る請求項2に記載の内燃機関用熱制御システムの故障診
    断装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関内の冷却水の冷却水温を検出す
    る冷却水温検出手段と、 前記内燃機関の運転状態における負荷に応じて、ラジエ
    ータに導入する冷却水量を増減し、冷却水温を低負荷時
    には高水温、高負荷時には低水温に制御する冷却水温制
    御手段と、 低負荷時の冷却水温が予め設定された所定の高水温に達
    しないとき、または高負荷時の冷却水温が予め設定され
    た所定の低水温に達しないときには前記冷却水温制御手
    段の故障であると診断する故障診断手段とを具備するこ
    とを特徴とする内燃機関用熱制御システムの故障診断装
    置。
  6. 【請求項6】 前記故障診断手段は、前記冷却水温制御
    手段の故障であると診断したときには、その旨を警告す
    ると共に、冷却水温が低水温側となるように制御するこ
    とを特徴とする請求項5に記載の内燃機関用熱制御シス
    テムの故障診断装置。
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