JPH11181481A - 漂白剤組成物 - Google Patents

漂白剤組成物

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JPH11181481A
JPH11181481A JP35102197A JP35102197A JPH11181481A JP H11181481 A JPH11181481 A JP H11181481A JP 35102197 A JP35102197 A JP 35102197A JP 35102197 A JP35102197 A JP 35102197A JP H11181481 A JPH11181481 A JP H11181481A
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JP
Japan
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component
acetate
acid
bleaching
weight
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JP35102197A
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English (en)
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Nobuyuki Ogura
信之 小倉
Yukiyoshi Yamaguchi
進可 山口
Muneo Aoyanagi
宗郎 青柳
Satoru Suzuki
哲 鈴木
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期保存時においても匂いが安定で、かつそ
の後の使用時において不快な脂肪酸臭もしない漂白剤組
成物を得る。 【解決手段】 (a)過炭酸塩類、(b)漂白活性化
剤造粒物として、ラウロイルオキシ安息香酸等とデカノ
イルオキシ安息香酸等の混合物及び(c)香料として、
アルデヒド基を有する香料化合物及びエステル基を有す
る香料化合物と、炭素数10〜15のテルペン系アルコ
ールとの混合物を含有する漂白剤組成物。(b)及び
(c)成分の選択により、匂い安定性が高まり、脂肪酸
臭が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵中に匂いの劣
化を引き起こすことがなく、使用時において水に溶解し
た場合でも脂肪酸臭が発生することのない漂白剤組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】漂白剤
は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系
漂白剤は使用できる繊維に制限があり、さらには色柄も
のには使用できないことや特有の刺激臭を有しているこ
とから、これらの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく
普及している。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリ
ウム等が粉末酸素系漂白剤として使用され、過酸化水素
が液体酸素系漂白剤として使用されている。
【0003】通常、漂白剤には嗜好性の点から香料が配
合されており、この香料成分としては「香料の化学」
(日本化学会編、産業化学シリーズ、赤星亮一著、大日
本図書株式会社)に示されているように、各種官能基を
有する化合物が用いられている。しかし、このような官
能基を含む化合物の中には過酸化水素に対して不安定な
ものが多く、これを避ける目的で漂白剤に使用する香料
を限定することがなされている。例えば、特開平3−1
15399号公報には、不飽和結合の数が1以下の香料
化合物を使用した液体漂白剤組成物が開示されている。
また、特開昭64−31897号公報には、飽和化合物
の香料成分に限定することによる、安定性の良好な漂白
剤組成物を開示している。
【0004】このような過酸化水素系での匂いの劣化
は、香料成分中のアルデヒド成分及びエステル成分の変
化が主な原因である。しかし、上記先行技術ではこのよ
うなアルデヒド成分及びエステル成分の安定性について
考慮がなされていないため、それらの成分の安定性が不
十分であり、匂いの劣化を完全に防止できない。また、
通常漂白剤には漂白活性化剤が併用されているが、この
漂白活性化剤としてアルカノイルオキシベンゼン型漂白
活性化剤を用いた場合、配合した香料の匂い安定性を損
なうだけでなく、使用時において水に溶解させた場合は
不快な脂肪酸臭を発生させるという問題もある。
【0005】そこで本発明は、上記問題を解決し、漂白
力を低下させることなく、貯蔵中における匂いの劣化を
防止し、使用時においても不快な脂肪酸臭を発生させる
ことのない漂白剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、漂白活性化剤造粒物
に含まれる漂白活性化剤の組成を特定し、かつ香料成分
の組成を特定することにより、両要素が相乗的に作用
し、匂いの貯蔵安定性を高めることができると同時に、
使用時における不快な脂肪酸臭の発生を抑制できること
を見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち本発明は、(a)過炭酸塩類、(b)
漂白活性化剤造粒物及び(c)香料を含有しており、
(b)成分の漂白活性化剤造粒物が、下記一般式(1)
及び(2):
【0008】
【化2】
【0009】[式中、nは7〜11の数を示し、mはn
−2の数を示し、Yは−SO3M又は−COOM(ここ
で、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はア
ンモニウム基を示す)を示す。]を含有し、かつそれら
の含有比が、次式:一般式(2)/一般式(1)(重量
比)=0.0001〜0.1の関係を有しており、その
1%水溶液のpHが6以下のものであり、(c)成分
が、下記の(c−I)から選ばれる1種以上と(c−
2)から選ばれる1種以上との混合物であり、(c−
I)及び(c−II)の含有比(重量比)が、次式:1/
99<(c−I)/(c−II)<90/10で示される
関係を有するものであることを特徴とする漂白剤組成物
を提供するものである。 (c−I):リリアール、フロラロゾン、アルデヒドC-
111 レン、リグストラル、ブーゲオナール、ヘリオナー
ル、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ベンズ
アルデヒド及びヘキシルシンナミックアルデヒドから選
ばれるアルデヒド基を有する香料化合物又はトリシクロ
デセニルアセテート、フルイテート、ベンジルサリチレ
ート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、ヘジ
オン、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサ
ンプロピオネート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセ
テート、テルピニルアセテート、フェニルエチルイソブ
チレート、フェニルエチルアセテート、フェニルエチル
フォルメート、フェニルエチルフェニルアセテート及び
n−ボルニルアセテートから選ばれるエステル基を有す
る香料化合物; (c−II):炭素数10〜15のテルペン系アルコール
又は炭素数7〜15の芳香族アルコール。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(a)成分の過炭
酸塩類としては、水中で過酸化水素を放出するものであ
れば特に限定されるものではなく、過炭酸ナトリウム等
の過炭酸のアルカリ金属塩が好ましい。
【0011】漂白剤組成物中における(a)成分の含有
量は、充分な漂白洗浄力を付与し、組成物の安定性を低
下させないため、好ましくは1〜90重量%であり、特
に好ましくは10〜90重量%であり、さらに好ましく
は20〜80重量%である。
【0012】本発明で用いる(b)成分の漂白活性化剤
造粒物は、漂白活性化剤として、下記一般式(1)及び
(2):
【0013】
【化3】
【0014】[式中、nは7〜11の数を示し、mはn
−2の数を示し、Yは−SO3M又は−COOM(ここ
で、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はア
ンモニウム基を示す)を示す。]で表されるものを含有
する。
【0015】一般式(1)で示される漂白活性化剤とし
ては、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、
オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラ
ウロイルオキシ安息香酸、デカノイルオキシ安息香酸、
オクタノイルオキシ安息香酸等を挙げることができる。
一般式(2)で表される漂白活性化剤としては、式中の
mの数が一般式(1)で示される漂白活性化剤における
nの数より2少ないものを挙げることができる。
【0016】また、(b)成分の漂白活性化剤造粒物に
おいては、一般式(1)と一般式(2)で表される漂白
活性化剤の含有比(重量比)は、次式:一般式(2)/
一般式(1)=0.0001〜0.1、好ましくは0.
001〜0.05の関係を有している。前記含有比がこ
の範囲の場合、使用時における脂肪酸臭を抑制すること
ができる。
【0017】(b)成分の漂白活性化剤造粒物は、上記
した漂白活性化剤をバインダー及び必要に応じて他の成
分とともに混合し、造粒して得ることができる。
【0018】造粒物中における漂白活性化剤の配合量
は、好ましくは1〜90重量%であり、特に好ましくは
10〜80重量%であり、さらに好ましくは30〜70
重量%である。
【0019】バインダーとしては、重量平均分子量20
00〜20000、好ましくは4000〜10000、
特に好ましくは4000〜8000のポリオキシエチレ
ン、炭素数8〜20、好ましくは10〜18、特に好ま
しくは12〜18の脂肪酸又はそれらのナトリウム、カ
リウム塩等を挙げることができる。造粒物中におけるバ
インダーの配合量は、好ましくは0.5〜30重量%で
あり、特に好ましくは1〜20重量%であり、さらに好
ましくは5〜20重量%である。
【0020】また、他の成分として、造粒物の溶解性を
向上させるため、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫
酸塩又はこれらの混合物を配合することができる。アル
キル硫酸塩としては、炭素数10〜18のナトリウム塩
等を挙げることができ、これらの中でも、ラウリル硫酸
ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムが好ましい。ア
ルキルエーテル硫酸塩としては、炭素数10〜18のポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等を挙げるこ
とができる。これらの中でも、ポリオキシエチレン基の
重合度が1〜10、好ましくは1〜5のナトリウム塩、
例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナト
リウム(POE=2〜5)、ポリオキシエチレンミリス
チルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。造粒物中にお
けるアルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等の配合
量は、好ましくは1.0〜50重量%であり、特に好ま
しくは5〜45重量%であり、さらに好ましくは10〜
40重量%である。
【0021】さらに他の成分として、造粒物の安定性を
向上させるため、酸性物質を配合することができる。酸
性物質としては有機カルボン酸を挙げることができ、そ
の中でも、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、クエン
酸、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸等が好まし
い。なお、漂白活性化剤がアルカノイルオキシ安息香酸
である場合には、それ自体が酸性物質であるため、さら
に酸性物質を配合する必要はない。造粒物中における酸
性物質の配合量は、好ましくは0〜20重量%であり、
特に好ましくは1〜15重量%であり、さらに好ましく
は1〜10重量%である。
【0022】(b)成分の造粒方法は特に限定されるも
のではないが、漂白活性化剤と他の成分の一部又は全部
を混合し、その後、バインダー及び場合により残部の成
分を添加混合したのち造粒する方法が好ましい。この造
粒方法において、バインダーは、予め40〜100℃、
好ましくは50〜100℃で融解したのち添加すること
が好ましい。造粒には通常の造粒機を用いることができ
るが、押出し造粒機を用いて粒状に成形する方法のほ
か、ブリケット機を用いて錠剤にする方法等が好まし
い。このようにして得られる(b)成分の漂白活性化剤
造粒物の粒径は、好ましくは500〜5000μmであ
り、特に好ましくは500〜3000μmである。
【0023】(b)成分の漂白活性化剤造粒物は、1%
水溶液のpHが6以下であり、好ましくは5.5〜2で
ある。
【0024】漂白剤組成物中における(b)成分の含有
量は、漂白効果を増強させ、さらに沈殿が生じたり粘度
が上昇すること等を防止するため、好ましくは0.1〜
10重量%であり、特に好ましくは0.1〜5重量%で
あり、さらに好ましくは0.1〜3重量%である。
【0025】本発明で用いる(c)成分の香料は、下記
の(c−I)から選ばれる1種又は2種以上と、(c−
II)から選ばれる1種又は2種以上との混合物である。
【0026】(c−I)成分は、アルデヒド成分又はエ
ステル成分である。アルデヒド成分としては、リリアー
ル(LILIAL:4−tert−ブチル−α−メチルヒドロシン
ナミックアルデヒド)、フロラロゾン(Florarozone:2
−メチル−3−(p−メトキシフェニル)−プロパノー
ル)、アルデヒドC-111 レン(Aldehyde C-111 LEN:10
−ウンデセン−1オール)、リグストラル(Ligstral:
2,4 −ジメチル−3−シクロヘキセニルカルボキシアル
デヒド)、ブーゲオナール(Bougeonal:3−(p−tert
−ブチル−フェニル)−プロパノール)、ヘリオナール
(Helional:2−メチル−3−(3,4 −メチレン−ジオ
キシ−フェニル)−プロパノール)、クミンアルデヒド
(Cuminaldehyde:4−イソプロイルベンズアルデヒ
ド)、シクラメンアルデヒド(Cyclamen aldehyde:2−
メチル−3−(4−イソプロピルフェニル)−プロパノ
ール)、ベンズアルデヒド(Benzaldehyde)及びヘキシル
シンナミックアルデヒド(Hexyl cinnamic aldehyde:α
−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)等を挙げるこ
とができる。エステル成分としては、トリシクロデセニ
ルアセテート(TRICYCLO DECENYL ACETATE:ヘキサヒド
ロ−4,7 −メタノインデン−5(又は6)−イルアセテ
ート)、フルイテート(FRUITATE:エチルトリシクロ
〔5,2,1,0 2.0 〕デカン−2−イルカルボキシレー
ト)、ベンジルサリチレート(BENZYLSALICYLATE)、p−
t−ブチルシクロヘキシルアセテート(p−t−BUTYL
CYCLOHEXYL ACETATE)、ヘジオン(HEDIONE:メチル(3
−オキソ−2−ペンチルシクロペンチル)アセテー
ト)、アリルアミルグリコレート(Allyl amyl glycola
te:アリル2−ペンチルオキシグリコレート)、アリル
シクロヘキサンプロピオネート(Allyl cyclohexane pro
pionate)、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート
(o−t−BUTYL CYCLOHEXYL ACETATE)、テルピニルアセ
テート(Terpinyl acetate)、フェニルエチルイソ−ブチ
レート(Phenyl ethyl iso-butyrate)、フェニルエチル
アセテート(Phenyl ethyl acetate)、フェニルエチルフ
ォルメート(Phenyl ethyl formate)、フェニルエチルフ
ェニルアセテート(Phenyl ethyl Phenyl acetate)及び
n−ボルニルアセテート(n−Bornyl acetate)等を挙
げることができる。
【0027】(c−II)成分は、炭素数10〜15のテ
ルペン系アルコール及び炭素数7〜15の芳香族アルコ
ールから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて使用
することができる。炭素数10〜15のテルペン系アル
コールとしては、ゲラニオール、シトロネオール、ジヒ
ドロミルセノール、ターピオネール、ムゴール、1−メ
ントール、リナロール等を挙げることができる。炭素数
7〜15の芳香族アルコールとしては、フェネチルアル
コール、ベンジルアルコール等を挙げることができる。
【0028】このような(c−I)成分と(c−II)成
分の配合割合は、匂いの劣化を引き起こさないため、重
量比で1/99<(c−I)/(c−II)<90/10
であり、好ましくは1/99<(c−I)/(c−II)
<80/20であり、特に好ましくは10/90<(c
−I)/(c−II)<70/30である。
【0029】漂白剤組成物における(c)の含有量は、
充分な香りを付与し、さらに匂いの劣化を防止するとと
もに経済性を考慮すると、好ましくは0.01〜1重量
%であり、特に好ましくは0.01〜0.5量%であ
り、さらに好ましくは0.01〜0.1重量%である。
【0030】本発明の漂白剤組成物には、さらに非イオ
ン界面活性剤を配合することができる。非イオン界面活
性剤としては、香料の安定性を確保し、容器から非イオ
ン界面活性剤が染み出して容器をべたつかせたり、容器
の膨れを引き起こしたりすることを防止するため、下記
一般式で表されるものが好ましい。
【0031】R−(OC24)n−OH 〔式中、Rは炭素数6〜18のアルキル基もしくはアル
ケニル基又は炭素数1〜12のアルキル基で置換されて
いてもよいアリール基を示し、nはデービス氏の方法で
求めたHLBが4.5〜10になるように選ばれる数を
示す。〕このような非イオン界面活性剤の具体例として
は、 C10H21(OC2H4)n-OH n=2〜17、HLB=4.81〜9.76 C12H25(OC2H4)n-OH n=4〜20、HLB=4.52〜9.80 C14H29(OC2H4)n-OH n=7〜23、HLB=4.56〜9.84 C16H33(OC2H4)n-OH n=10〜26、HLB=4.60〜9.88 C18H37(OC2H4)n-OH n=13〜29、HLB=4.64〜9.92 等を挙げることができる。
【0032】本発明の漂白剤組成物には、さらにアニオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤又はカチオン界面活性剤
を配合することができる。アニオン界面活性剤として
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル又はア
ルケニルエーテル硫酸塩類、アルキル又はアルケニル硫
酸塩類、オレフィンスルホン酸塩類、アルカンスルホン
酸塩類、飽和又は不飽和脂肪酸塩類、アルキル又はアル
ケニルエーテルカルボン酸塩類、α−スルフォ脂肪酸塩
類、α−スルフォ脂肪酸エステル類等を挙げることがで
き、両性界面活性剤としては、アミンオキシド、スルフ
ォベタイン、カルボベタイン等を挙げることができ、カ
チオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩類等
を挙げることができる。これらの中でも、特にアルキル
ベンゼンスルホン酸塩類(C10 〜C20 )、アルキル又は
アルケニル硫酸塩類(C10 〜C20 )、アルキル又はアル
ケニルエーテル硫酸塩類(C10 〜C20 )、少なくとも1
つが炭素数C10 〜C20 のアルキル基を有する4級アンモ
ニウム塩類が特に好ましい。
【0033】界面活性剤の配合量は、好ましくは0.1
〜50重量%であり、特に好ましくは0.5〜30重量
%、さらに好ましくは0.5〜20重量%である。
【0034】本発明の漂白剤組成物には、さらに金属封
鎖剤を配合することができる。この金属封鎖剤として
は、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オク
タン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキ
サデカン酸、オクタデカン酸、グリコール酸、乳酸、コ
ハク酸、クエン酸、フマール酸、安息香酸、サリチル
酸、フタール酸、テレフタール酸、トリメット酸等の有
機カルボン酸類;ドデカンジ過酸、モノ過フタノール酸
等の過カルボン酸類;アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸等の不飽和カルボン酸から得られたホモポリマー
又はコポリマー等のポリカルボン酸類;アルキル硫酸エ
ステル、アルキルエーテル硫酸エステル、α−スルホ脂
肪酸、α−スルホ脂肪酸エステル、アルキルベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ヒドロキシス
ルホン酸等の有機スルホン酸や有機硫酸エステル類;1
−ヒドロキシ−1,1 −ジホスホン酸、エタンヒドロキシ
−1,1,2 −トリホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキ
シ−1,2 −ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸
等のホスホン酸類;硫酸、リン酸、塩酸、ポリリン酸、
硝酸、珪酸等の無機酸を挙げることができる。これらの
金属封鎖剤の配合量は、好ましくは0.01〜5重量%
である。
【0035】本発明の洗浄剤組成物における脂肪酸臭の
抑制効果は、以下の理由によるものと推定される。一般
に、香料溶液中の成分Aの揮発度kaは、ka=pa/
Xa(paは成分Aの気相中の分圧を示し、Xaは成分
Aの香料溶液中のモル分率を示す)で表される。溶液が
ラウールの法則に従う場合、pa=pa0Xa(pa0
成分Aの飽和蒸気圧を示す)となり、よってka=pa0
となる。しかし、溶液がラウールの法則に従わない場合
は、ka=γapa0(γaは成分Aの活量係数を示す)
となり、香料成分Aの気相中の分圧paは、pa=γa
pa0Xaで表される。本発明の香料成分であるアルデ
ヒド化合物やエステル化合物は、漂白剤組成物中で安定
に存在するが、この活量係数をγa>1にする傾向があ
ることが知られている(例えば、「香料の化学」第1
刷;58年9月16日発行;P56〜57;日本化学会
編、産業化学シリーズ、赤星亮一著、大日本図書株式会
社参照)。一方、漂白活性化剤は、洗濯液中(水溶液
中)において有機過酸を生成し、漂白処理後は脂肪酸を
生成する。ここで成分Aを脂肪酸とみなすと、香料成分
中のアルデヒド及びエステル化合物は、γa>1である
ため脂肪酸の蒸気圧を上昇させる効果があり、その結
果、洗濯液の脂肪酸臭が強くなるという問題が生じる。
しかし、脂肪酸中に少量の炭素数が少ない脂肪酸を混入
させることにより(即ち、本発明における一般式(2)
=/一般式(1)=0.0001〜0.1を意味する)、
不純物の混入による沸点上昇作用と同様の作用により、
脂肪酸の蒸気圧を抑制するように作用する(即ち、γa
<1にする効果がある)。その結果、分圧paが低くな
り、脂肪酸臭が抑制されるようになる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】製造例1(漂白活性化剤造粒物Aの製造) ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(一般
式(1);n=12)3000g、デノカノイルオキシ
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(一般式(2);m=1
0)3g(即ち、(2)/(1)=3/3000=0.0
01)、PEG6000(商品名;ポリエチレングルコ
ール)750g、コハク酸250g、アルキル硫酸ナト
リウム997g(花王(株)製エマール10パウダー)
を、深江工業(株)製ハイスピードミキサー(FS−GC
−10型)に仕込み、ジャケット温度80℃、主軸回転
数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇
温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出し
た。次に、得られた混合物を押し出し造粒機(不二パウ
ダル(株)製;ペレッターダブルEXD−100型)によ
り、孔径800μmのスクリーンを通して押し出した。
得られた押し出し物を、振動冷却器(不二パウダル(株)
製;バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)
で冷却した後、整粒機(不二パウダル(株)製;ナイフカ
ッターFL−200型)にて解砕した。得られた解砕物
を分級し、平均粒径900μmの造粒物Aを得た。この
造粒物Aの1重量%水溶液のpHは4.5であった。
【0038】製造例2(漂白活性化剤造粒物Bの製造) デカノイルオキシ安息香酸(一般式(1);n=10)
3500g、オクタノイルオキシ安息香酸(一般式
(2);m=8)1.75g(即ち、(2)/(1)=
1.75/3500=0.0005)、PEG8000
(商品名;ポリエチレングルコール)1498.25g
を用い、製造例1と同様にして造粒物Bを得た。この造
粒物Bの1重量%水溶液のpHは5.6であった。
【0039】製造例3(漂白活性化剤造粒物Cの製造) デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(一般
式(1);n=10)3500g、オクタノイルオキシ
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(一般式(2);m=
8)175g(即ち、(2)/(1)=175/350
0=0.05)、PEG6000(商品名;ポリエチレ
ングルコール)1000g、コハク酸150g、アルキ
ル硫酸ナトリウム(花王(株)製エマール10パウダー)
175gを用い、製造例1と同様にして造粒物Cを得
た。この造粒物Cの1重量%水溶液のpHは4.0であ
った。
【0040】製造例4(漂白活性化剤造粒物Dの製造) ラウロイルオキシ安息香酸(一般式(1);n=12)
3500g、デカノイルオキシ安息香酸(一般式
(2);m=10)35g(即ち、(2)/(1)=35
/3500=0.01)、PEG8000(商品名;ポ
リエチレングルコール)1465gを用い、製造例1と
同様にして造粒物Dを得た。この造粒物Dの1重量%水
溶液のpHは5.0であった。
【0041】製造例5(漂白活性化剤造粒物A’の製
造) ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム300
0g(即ち、(2)/(1)=0)、PEG6000
(商品名;ポリエチレングルコール)750g、コハク
酸250g、アルキル硫酸ナトリウム(花王(株)製エマ
ール10パウダー)1000gを用い、製造例1と同様
にして造粒物A’を得た。この造粒物A’の1重量%水
溶液のpHは5.5であった。
【0042】製造例6(漂白活性化剤造粒物B’の製
造) デカノイルオキシ安息香酸(一般式(1);n=10)
3500g、オクタノイルオキシ安息香酸(一般式
(2);m=8)0.175g(即ち、(2)/(1)=
0.175/3500=0.00005)、PEG80
00(商品名;ポリエチレングルコール)1500gを
用い、製造例1と同様にして造粒物B’を得た。この造
粒物B’の1重量%水溶液のpHは4.5であった。
【0043】実施例1〜8、比較例1〜8 過炭酸ナトリウム、漂白活性化剤造粒物A〜D、A’、
B’、表1(重量%表示)に示す香料c−1〜c−4、
c’−1〜c’−5、 ポリアクリル酸ナトリウム(分
子量8000)、ソーダ灰を用い、表2に示す実施例及
び比較例の漂白剤組成物を得た。
【0044】
【表1】
【0045】各漂白剤組成物を用い、下記の方法によ
り、匂い安定性及び脂肪酸臭の有無について試験した。
結果を表2(重量%表示)に示す。
【0046】(匂い安定性の評価)漂白剤組成物500
gを花王(株)製ワイドハイター500g用容器(蓋付
き)に入れ、試験前と、温度40℃、相対湿度80%の
条件で2ヶ月間貯蔵後の匂いの変化を下記の基準にした
がって5段階で評価した。 5:ほとんど変化が認められない 4:わずかな変化が認められる 3:変化が認められる 2:かなりの変化が認められる 1:著しい変化が認められる。
【0047】(脂肪酸臭の評価)漂白剤組成物500g
を花王(株)製ワイドハイター500g用容器(蓋付き)
に入れ、温度40℃、相対湿度80%の条件で2ヶ月間
貯蔵した。その後、組成物10gを2リットルの水道水
に溶解し、10分間室温で放置後、水溶液の匂いを下記
の基準にしたがって5段階で評価した。 5:全く脂肪酸臭がしない 4:わずかに脂肪酸臭が認められるが気にならない程度 3:脂肪酸臭が認められる 2:かなりの脂肪酸臭が認められる 1:著しく脂肪酸臭が認められる
【0048】
【表2】
【0049】(b)及び(c)成分の要件を満たす実施
例の組成物は、匂い安定性が高く、不快な脂肪酸臭もな
かった。この結果は、(b)成分の要件を満たさない比
較例1、2、(c)成分の要件を満たさない比較例3、
4、5、6、8の組成物、(b)及び(c)成分の要件
を満たさない比較例7との比較から明らかなとおり、
(b)及び(c)成分による相乗的な作用が発揮された
ためであることが確認された。なお、貯蔵試験終了後、
実施例の漂白剤組成物により合成繊維製の衣類を漂白し
たところ、優れた漂白効果を示した。
【0050】
【発明の効果】本発明の漂白剤組成物は、長期間貯蔵し
た場合でも匂いの劣化がなく、またその後の使用時にお
いて水に溶解させた場合でも不快な脂肪酸臭を生じるこ
とがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 3:34 3:50) (72)発明者 鈴木 哲 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)過炭酸塩類、(b)漂白活性化剤
    造粒物及び(c)香料を含有しており、 (b)成分の漂白活性化剤造粒物が、下記一般式(1)
    及び(2): 【化1】 [式中、nは7〜11の数を示し、mはn−2の数を示
    し、Yは−SO3M又は−COOM(ここで、Mは水
    素、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム
    基を示す)を示す。]を含有し、かつそれらの含有比
    が、次式:一般式(2)/一般式(1)(重量比)=
    0.0001〜0.1の関係を有しており、その1%水
    溶液のpHが6以下のものであり、 (c)成分が、下記の(c−I)から選ばれる1種以上
    と(c−2)から選ばれる1種以上との混合物であり、
    (c−I)及び(c−II)の含有比(重量比)が、次
    式:1/99<(c−I)/(c−II)<90/10で
    示される関係を有するものであることを特徴とする漂白
    剤組成物。 (c−I):リリアール、フロラロゾン、アルデヒドC-
    111 レン、リグストラル、ブーゲオナール、ヘリオナー
    ル、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ベンズ
    アルデヒド及びヘキシルシンナミックアルデヒドから選
    ばれるアルデヒド基を有する香料化合物又はトリシクロ
    デセニルアセテート、フルイテート、ベンジルサリチレ
    ート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、ヘジ
    オン、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサ
    ンプロピオネート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセ
    テート、テルピニルアセテート、フェニルエチルイソブ
    チレート、フェニルエチルアセテート、フェニルエチル
    フォルメート、フェニルエチルフェニルアセテート及び
    n−ボルニルアセテートから選ばれるエステル基を有す
    る香料化合物; (c−II):炭素数10〜15のテルペン系アルコール
    又は炭素数7〜15の芳香族アルコール。
  2. 【請求項2】 さらに界面活性剤を含有する請求項1記
    載の漂白剤組成物。
  3. 【請求項3】 さらに金属封鎖剤を含有する請求項1記
    載の漂白剤組成物。
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