JPH1129793A - 液体漂白剤組成物 - Google Patents

液体漂白剤組成物

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JPH1129793A
JPH1129793A JP9186685A JP18668597A JPH1129793A JP H1129793 A JPH1129793 A JP H1129793A JP 9186685 A JP9186685 A JP 9186685A JP 18668597 A JP18668597 A JP 18668597A JP H1129793 A JPH1129793 A JP H1129793A
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acetate
acid
carbon atoms
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hlb
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JP9186685A
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Nobuyuki Ogura
信之 小倉
Muneo Aoyanagi
宗郎 青柳
Kazuyoshi Ozaki
和義 尾崎
Yukiyoshi Yamaguchi
進可 山口
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間保存しても匂いが劣化しない液体漂白
剤組成物を得る。 【解決手段】 過酸化水素 0.1〜10重量%、デービ
ス氏の方法で求めたHLBが4.5〜10の非イオン界
面活性剤1.0〜50重量%及び香料成分0.01〜1
重量%を含有しており、香料成分が特定の(A)アルデ
ヒド基を有する化合物又はエステル基を有する化合物及
び特定の(B)アルコール系香料から選ばれる1種以上
のものであり、かつ(A)及び(B)成分の配合割合が
次式:1/99<(A)/(B)<90/10で示され
るものである液体漂白剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適切な遮光状態で
保存した場合、長期間経過後においても配合された香料
成分の変化による匂いの劣化を生じない液体漂白剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】漂白剤は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に
分けられるが、塩素系漂白剤は使用できる繊維に制限が
あり、さらには色柄ものには使用できないことや特有の
刺激臭を有していることから、これらの欠点のない酸素
系漂白剤が最近著しく普及している。この酸素系漂白剤
のうち、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウムが粉末
酸素系漂白剤として使用され、過酸化水素が液体酸素系
漂白剤として使用されているが、特に塗布しやすいなど
の使いやすさから液体酸素系漂白剤が好まれている。
【0003】この液体漂白剤は漂白活性種として使用さ
れる過酸化水素の安定性が悪く、貯蔵中に酸素ガスが発
生する。このため液体漂白剤の容器としては、特開平4
−220499号公報に開示されているように強固な構
造のものが使用されている。しかし最近では、省資源や
プラスチックゴミの減量化の要請等の問題から、薄いプ
ラスチックフィルム製の小袋に詰めた詰め替え用の液体
漂白剤が望まれている。
【0004】そのような詰め替え用のプラスチック製の
袋状包装容器としては、公表平3−505322号公
報、特表平3−505322号公報、実開平3−123
847号公報に開示されているものを挙げることができ
るが、このような容器を使用すると貯蔵中に容器が著し
く膨れたり、破裂する等の問題がある。これは光に対し
て過酸化水素が不安定であるためであり、これを回避す
るためにはプラスチック製包装容器に遮光性をもたせる
ことが考えられる。例えば多層構造のプラスチック容器
の内面にアルミ層等の金属層を形成させる方法やグレー
インキ層を形成させる方法等を挙げることができる。
【0005】ところで、通常、液体漂白剤には嗜好性の
点から香料が配合されているが、前記したようなプラス
チック容器を使用すると、貯蔵中に著しく匂いが劣化す
るという問題が生じる。特に漂白活性化剤を液体漂白剤
に配合した場合には、匂いの劣化を引き起こすばかり
か、容器の膨れも引き起こすという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に香料成分として
は「香料の化学」(日本化学会編、産業化学シリーズ、
赤星亮一著、大日本図書株式会社)に示されているよう
に、各種官能基を有する化合物が用いられる。しかし、
このような官能基を含む化合物の中には過酸化水素に対
して不安定なものが多く、これを避ける目的で漂白剤に
使用する香料を限定することがなされている。例えば、
特開平3−115399号公報には、不飽和結合の数が
1以下の香料化合物を使用した液体漂白剤組成物が開示
されている。また、特開昭64−31897号公報に
は、飽和化合物の香料成分に限定することによる、安定
性の良好な漂白剤組成物を開示している。
【0007】このような過酸化水素系での匂いの劣化
は、香料成分中のアルデヒド成分及びエステル成分の変
化が主な原因である。しかし、上記先行技術ではこのよ
うなアルデヒド成分及びエステル成分の安定性について
考慮がなされていないため、それらの成分の安定性が不
十分であり、匂いの劣化を完全に防止できない。
【0008】そこで本発明は、上記問題を解決し、適正
な遮光状態で保存した場合、漂白活性種である過酸化水
素を安定に保存できるとともに、保存中において匂いを
劣化させることのない液体漂白剤組成物を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、特定のアルデヒド化合物及び特定のエステル化
合物から選択される香料成分を使用することにより、液
体漂白剤組成物をプラスチック製包装容器に充填保存し
ても匂いの劣化を引き起こさないことを見出し、本発明
を完成した。
【0010】即ち本発明は、過酸化水素 0.1〜10
重量%、デービス氏の方法で求めたHLBが4.5〜1
0の非イオン界面活性剤1.0〜50重量%及び香料成
分0.01〜1重量%を含有しており、香料成分が下記
(A)及び(B)成分から選ばれる1種以上のものであ
り、かつ(A)及び(B)成分の配合割合が、次式:1
/99<(A)/(B)<90/10で示される関係を
有するものであることを特徴とする液体漂白剤組成物を
提供する。
【0011】(A)成分 リリアール、フロラロゾン、アルデヒドC-111 レン、リ
グストラル、ブーゲオナール、ヘリオナール、クミンア
ルデヒド、シクラメンアルデヒド、ベンズアルデヒド及
びヘキシルシンナミックアルデヒドから選ばれるアルデ
ヒド基を有する香料化合物、又はトリシクロデセニルア
セテート、フルイテート、ベンジルサリチレート、p−
t−ブチルシクロヘキシルアセテート、ヘジオン、アリ
ルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオ
ネート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、テ
ルピニルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、
フェニルエチルアセテート、フェニルエチルフォルメー
ト、フェニルエチルフェニルアセテート及びn−ボルニ
ルアセテートから選ばれるエステル基を有する香料化合
物、から選ばれる1種以上の香料成分。
【0012】(B)成分 炭素数10〜15のテルペン系アルコール又は炭素数7
〜15の芳香族アルコールから選ばれる1種以上の香料
成分。
【0013】また本発明は、請求項1〜5項のいずれか
1記載の液体漂白剤組成物を、200〜800nmの光
透過率が30%以下である厚さ20〜500μmのプラ
スチック製容器に充填したものであることを特徴とする
液体漂白剤組成物を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の液体漂白剤組成物におけ
る過酸化水素の含有量は、貯蔵中における容器の膨れを
防止し、充分な漂白効果を得るためには、0.1〜10
重量%であり、好ましくは0.5〜6重量%であり、特
に好ましくは1〜6重量%である。
【0015】本発明で使用する非イオン界面活性剤とし
ては、香料の安定性を確保し、容器から非イオン界面活
性剤が染み出して容器をべたつかせたり、容器の膨れを
引き起こしたりすることを防止するため、デービス氏の
方法で求めたHLBが 4.5〜10のものを使用す
る。このような非イオン界面活性剤としては、下記一般
式(I) で表される化合物を挙げることができる。
【0016】
【化3】R2-(OC2H4)n-OH (I) 〔式中、R2は炭素数6〜18のアルキル基もしくはア
ルケニル基又は炭素数1〜12のアルキル基で置換され
ていてもよいアリール基を示し、nはデービス氏の方法
で求めたHLBが4.5〜10になるように選ばれる数
を示す。〕このような非イオン界面活性剤の具体例とし
ては、以下の化合物を挙げることができる。
【0017】 C10H21(OC2H4)n-OH n=2〜17、HLB=4.81〜9.76 C12H25(OC2H4)n-OH n=4〜20、HLB=4.52〜9.80 C14H29(OC2H4)n-OH n=7〜23、HLB=4.56〜9.84 C16H33(OC2H4)n-OH n=10〜26、HLB=4.60〜9.88 C18H37(OC2H4)n-OH n=13〜29、HLB=4.64〜9.92 本発明の液体漂白剤組成物における非イオン界面活性剤
の含有量は、適度な粘度に保持して使いやすくするため
及び充分な洗浄力を得るためには、1〜50重量%であ
り、好ましくは1〜30重量%である。
【0018】香料成分のうちの(A)成分は、アルデヒ
ド成分及びエステル成分から選ばれる1種又は2種以上
を組み合わせて使用することができる。アルデヒド成分
としては、リリアール(LILIAL:4−tert−ブチル−α
−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、フロラロゾ
ン(Florarozone:2−メチル−3−(p−メトキシフェ
ニル)−プロパノール)、アルデヒドC-111 レン(Alde
hyde C-111 LEN:10−ウンデセン−1オール)、リグス
トラル(Ligstral:2,4 −ジメチル−3−シクロヘキセ
ニルカルボキシアルデヒド)、ブーゲオナール(Bougeo
nal:3−(p−tert−ブチル−フェニル)−プロパノー
ル)、ヘリオナール(Helional:2−メチル−3−(3,4
−メチレン−ジオキシ−フェニル)−プロパノー
ル)、クミンアルデヒド(Cuminaldehyde:4−イソプロ
イルベンズアルデヒド)、シクラメンアルデヒド(Cycl
amen aldehyde:2−メチル−3−(4−イソプロピルフ
ェニル)−プロパノール)、ベンズアルデヒド(Benzald
ehyde)及びヘキシルシンナミックアルデヒド(Hexyl ci
nnamic aldehyde:α−メチルヒドロシンナミックアルデ
ヒド)等を挙げることができる。エステル成分として
は、トリシクロデセニルアセテート(TRICYCLO DECENYL
ACETATE:ヘキサヒドロ−4,7 −メタノインデン−5
(又は6)−イルアセテート)、フルイテート(FRUITA
TE:エチルトリシクロ〔5,2,1,0 2.0 〕デカン−2−イ
ルカルボキシレート)、ベンジルサリチレート(BENZYLS
ALICYLATE)、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート
(p−t−BUTYL CYCLOHEXYL ACETATE)、ヘジオン(HED
IONE:メチル(3−オキソ−2−ペンチルシクロペンチ
ル)アセテート)、アリルアミルグリコレート(Allyl
amyl glycolate:アリル2−ペンチルオキシグリコレー
ト)、アリルシクロヘキサンプロピオネート(Allyl cyc
lohexane propionate)、o−t−ブチルシクロヘキシル
アセテート(o−t−BUTYL CYCLOHEXYL ACETATE)、テル
ピニルアセテート(Terpinyl acetate)、フェニルエチル
イソ−ブチレート(Phenyl ethyl iso-butyrate)、フェ
ニルエチルアセテート(Phenyl ethyl acetate)、フェニ
ルエチルフォルメート(Phenyl ethyl formate)、フェニ
ルエチルフェニルアセテート(Phenyl ethylPhenyl acet
ate)及びn−ボルニルアセテート(n−Bornyl acetat
e)等を挙げることができる。
【0019】香料成分のうちの(B)成分は、炭素数1
0〜15のテルペン系アルコール及び炭素数7〜15の
芳香族アルコールから選ばれる1種又は2種以上を組み
合わせて使用することができる。炭素数10〜15のテ
ルペン系アルコールとしては、ゲラニオール、シトロネ
オール、ジヒドロミルセノール、ターピオネール、ムゴ
ール、1−メントール、リナロール等を挙げることがで
きる。炭素数7〜15の芳香族アルコールとしては、フ
ェネチルアルコール、ベンジルアルコール等を挙げるこ
とができる。
【0020】このような(A)成分と(B)成分の配合
割合は、匂いの劣化を起こさないため、1/99<
(A)/(B)<90/10であり、好ましくは1/9
9<(A)/(B)<80/20であり、特に好ましく
は10/90<(A)/(B)<70/30である。
【0021】本発明の液体漂白剤組成物における香料成
分の含有量は、匂いの劣化を防止するとともに経済性を
考慮し、充分な香りを付与するためには、0.01〜1
重量%であり、好ましくは0.1〜0.5量%である。
【0022】本発明においては、漂白力を向上させるた
め、上記各成分に加えて一般式(II)又は(III)で示さ
れる漂白活性化剤を配合することができる。
【0023】
【化4】
【0024】〔式中、Mは水素原子、アルカリ金属原子
又はアルカリ土類金属原子を示し、R1及びR2は炭素数
7〜18のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数
1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール
基を示す。〕 上記一般式(II)又は(III)で示される漂白活性化剤の
中でも、特にドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、デカノイルオキシ安息香酸、オクタノイルオ
キシ安息香酸、ノナノイルオキシ安息香酸、3,5,5 −ト
リメチルヘキサノイルオキシ安息香酸が好ましい。この
ような漂白活性化剤は、上記した本発明の香料成分との
間で安定に共存しうるものであり、本発明の香料成分以
外と併用した場合には、容器の膨れを引き起こし、商業
目的で使用することが困難である。
【0025】このような漂白活性化剤は、沈澱が生じた
り粘度が上昇すること等を防止し、漂白効果を増強させ
るためには、液体漂白剤組成物中に0.1〜10重量
%、好ましくは0.1〜5重量%、特に好ましくは0.
1〜3重量%配合する。
【0026】本発明では所望により、さらにアニオン界
面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン界面活性剤から
選ばれる1種以上を配合することができる。アニオン界
面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩類、アルキル又
はアルケニル硫酸塩類、オレフィンスルホン酸塩類、ア
ルカンスルホン酸塩類、飽和又は不飽和脂肪酸塩類、ア
ルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩類、α−ス
ルフォ脂肪酸塩類、α−スルフォ脂肪酸エステル類等を
挙げることができ、両性界面活性剤としては、アミンオ
キシド、スルフォベタイン、カルボベタイン等を挙げる
ことができ、カチオン界面活性剤としては、第4級アン
モニウム塩類等を挙げることができる。これらの中で
も、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩類(C10 〜C
20 )、アルキル又はアルケニル硫酸塩類(C10 〜C
20 )、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩類(C10
〜C20 )、少なくとも1つが炭素数C10 〜C20 のアル
キル基を有する4級アンモニウム塩類が特に好ましい。
これらの界面活性剤の配合量は、好ましくは0.1〜5
0重量%であり、特に好ましくは0.5〜30重量%、
さらに好ましくは0.5〜20重量%である。
【0027】本発明では所望により、さらに金属封鎖剤
を配合することができる。この金属封鎖剤としては、酢
酸、プロピオン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン
酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデ
カン酸、オクタデカン酸、グリコール酸、乳酸、コハク
酸、クエン酸、フマール酸、安息香酸、サリチル酸、フ
タール酸、テレフタール酸、トリメット酸等の有機カル
ボン酸類;ドデカンジ過酸、モノ過フタノール酸等の過
カルボン酸類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸
等の不飽和カルボン酸から得られたホモポリマー又はコ
ポリマー等のポリカルボン酸類;アルキル硫酸エステ
ル、アルキルエーテル硫酸エステル、α−スルホ脂肪
酸、α−スルホ脂肪酸エステル、アルキルベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ヒドロキシスル
ホン酸等の有機スルホン酸や有機硫酸エステル類;1−
ヒドロキシ−1,1 −ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−
1,1,2 −トリホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキシ
−1,2 −ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等
のホスホン酸類;硫酸、リン酸、塩酸、ポリリン酸、硝
酸、珪酸等の無機酸を挙げることができる。これらの金
属封鎖剤の配合量は、好ましくは0.01〜5重量%
である。
【0028】本発明の液体漂白剤組成物は、組成物の安
定性を高めるため、酸又はアルカリにより、pHが1.
0〜5.0になるように調整することが好ましい。
【0029】本発明の液体漂白剤組成物は、漂白成分と
なる過酸化水素が光に対して不安定であるため、製造後
に保存する場合には暗所で保存するか又は遮光性の容器
に充填して保存する。また、製品として出荷する場合に
は、遮光性の容器に充填して出荷する。このような遮光
性容器としては、例えば、200〜800nmの光透過
率が30%以下である厚さ20〜500μmのプラスチ
ック製容器を挙げることができる。
【0030】このようなプラスチック製容器に使用する
プラスチック材料としては、線状低密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、延伸ナイ
ロン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
トから選ばれる1種以上を挙げることができる。また、
そのほかにも、多層積層構造を有するプラスチックフィ
ルムを使用することもできる。この多層積層構造を有す
るプラスチックフィルムとしては、例えば、容器の内側
には線状低密度ポリエチレンを使用し、最外層には機械
的強度のあるプラスチック、例えば延伸ナイロン、延伸
ポリプロピレン等を使用したものを挙げることができ
る。これら各層の厚さは約5〜300μmが好適であ
る。さらにプラスチック容器には、バリアー層、耐ピン
ホール層、引き裂き誘導層等を設けることもできる。
【0031】また、光透過率を30%以下にするため、
プラスチック製容器を多層構造のフィルムから形成し、
その層間にアルミ箔や着色層を挟み込む方法を適用する
ことができる。着色層は、例えばグレーグラビアイン
キ、白グラビアインキ、ブラックインキ、シルバーイン
キ等を塗布することで作製することができる。
【0032】プラスチック製容器を構成するプラスチッ
クフィルムは、公知の方法で容易に製造することができ
る。例えば積層フィルムの製造方法としては、ドライラ
ミネート法、Tダイ法、共押し出しラミネート法、イン
フレーション法、タンデムラミネート法等を挙げること
ができる。プラスチック製包装容器の形態は限定されな
いが、所望の大きさのプラスチックフィルムの周囲をヒ
ートシールして所望の容量の袋(小袋)状とした容器を
用いることが好適である。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0034】製造例1(プラスチック製小袋Aの製造) 厚さ20μmの延伸ナイロン、厚さ100μmの線状低
密度ポリエチレン、厚さ50μmのアルミ箔及び厚さ1
5μmの延伸ナイロンをこの順に重ね合わせて長方形の
形状としたものを二組用意し、それぞれの厚さ15μm
の延伸ナイロンが内側になるように重ね合わせ、その三
辺をヒートシールして容積1000mlの小袋Aを得
た。この小袋Aの200〜800nmの光透過率を測定
したところ5%以下であった。なお、液体漂白剤組成物
は、厚さ15μmの延伸ナイロンの間に充填し、袋の残
りの一辺をヒートシールして小袋A入りの液体漂白剤組
成物を得た。
【0035】製造例2(プラスチック製小袋Bの製造) 厚さ20μmの延伸ナイロン及び厚さ100μmの線状
低密度ポリエチレンを重ね合わせたプラスチックシート
に、グレーグラビアインキ3μm、白グラビアインキ3
μmを順次塗布し、さらにその上に厚さ50μmの延伸
ナイロンを重ね合わせて長方形の形状としたものを二組
用意し、厚さ50μmの延伸ナイロンが内側になるよう
に重ね合わせ、小袋Aと同様の方法で小袋Bを作成し
た。この小袋Bの200〜800nmの光透過率は25
%であった。なお、液体漂白剤組成物は、厚さ50μm
の延伸ナイロンの間に充填し、袋の残りの一辺をヒート
シールして小袋B入りの液体漂白剤組成物を得た。
【0036】実施例1〜8及び比較例1〜8 過酸化水素、b−1〜b−2の非イオン界面活性剤、表
1に示すc−1〜c−4の香料成分(重量%表示であ
る)、d−1〜d−3の漂白活性化剤、e−1、e−2
の界面活性剤及びf−1の金属封鎖剤を用いて、表2に
示す本発明の液体漂白剤組成物を得た。これらの組成物
は0.1N硫酸又は0.1N水酸化ナトリウムでpH=
2.5 に調整した。
【0037】これら表2に示す液体漂白剤組成物(重量
%表示である)を表2に示す貯蔵条件で貯蔵し、下記に
示す匂い安定性及び容器の状態を評価した。結果を表2
に示す。また、比較例としてb’−1、c’−1〜c’
−5成分を用いて同様に液体漂白剤組成物を調製した。
結果をあわせて表2に示す。
【0038】 b−1 : C12H25(OC2H4)8-OH (HLB=5.85) (花王(株)エマルゲン108) b−2 : C12H25(OC2H4)20-OH (HLB=9.80) (花王(株)エマルゲン120) b’−1: C12H37(OC2H4)35-OH (HLB=11.90) (花王(株)製カルコール2098(C12アルコール)に
エチレンオキシドをモル比で1:35になるように付加
したもの)
【0039】
【表1】
【0040】
【化5】
【0041】[d−1は、花王(株)製ルナックL−98
を三塩化リンでスルホン酸塩化物とし、 これと当量
のp−フェノールスルホン酸ナトリウム(和光純薬社製
の特級試 薬を減圧乾燥して、水分量を0.5%以下
としたもの)とをジメチルアセト アミドを溶媒とし
て反応させたものを、水で再結晶したもの;d−2は、
ペラルゴン酸(エメリー社製エメリー1202)を三塩
化リンで酸塩化物とし、これと当量のp−ヒドロキシ安
息香酸(和光純薬社製の特級試薬)をエステル化反応さ
せたのち、ヘキサンで再結晶したもの;d−3は、ペラ
ルゴン酸に代えて花王(株)製ルナック8−98を使用し
たほかはd−2と同様にして得たもの] e−1 : アルキルベンゼンスルホン酸(花王(株)製ペ
レックスF−25) e−2 : N−エチル−N,N −ジメチル−N−テトラデ
シルアンモニウムエチルサルフェート f−1 : ディクエスト2010(ホスホン酸系キレート
剤;日本モンサント社)。
【0042】(匂い安定性)表2に示す液体漂白剤組成
物が充填された小袋A及びBを表に示す条件で貯蔵後、
匂いの変化を下記の基準にしたがって5段階で評価し
た。
【0043】5:ほとんど変化が認められない。
【0044】4:わずかな変化が認められる。
【0045】3:変化が認められる。
【0046】2:かなりの変化が認められる。
【0047】1:著しい変化が認められる。
【0048】(容器の状態)表2に示す液体漂白剤組成
物が充填された小袋A及びBを表に示す条件で貯蔵後、
容器の状態を下記の基準に従って5段階で評価した。
【0049】5:ほとんど変化が認められない。
【0050】4:わずかに容器の膨れが認められる。
【0051】3:容器の膨れが認められる。
【0052】2:かなり容器が膨れている。
【0053】1:容器の破損が認められる。
【0054】
【表2】
【0055】表2から明らかなとおり、実施例1〜8の
場合は、匂い及び容器ともに変化がなかった。これに対
して、本発明の香料以外の香料を使用した比較例1〜8
の場合は、匂い及び容器ともに変化が大きかった。な
お、実施例1〜8の組成物は、透明容器に充填し、暗所
で保存した場合又はダンボール箱のような遮光性容器に
入れて保存した場合でも、同様の結果が得られた。
【0056】また、試験終了後の各組成物を使用して合
成繊維衣類の洗濯を行ったところ、優れた漂白効果を示
した。
【0057】
【発明の効果】本発明の液体漂白剤組成物は、適正な遮
光状態で保存した場合には、長期間、優れた漂白効果を
維持したまま、当初の香料成分の匂いを変化させること
なく保存でき、容器に対しても悪影響を与えることがな
い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 1:72 3:39 3:50 3:20 3:34 3:36 3:04) (72)発明者 山口 進可 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化水素0.1〜10重量%、デービ
    ス氏の方法で求めたHLBが4.5〜10の非イオン界
    面活性剤1.0〜50重量%及び香料成分0.01〜1
    重量%を含有しており、香料成分が下記(A)及び
    (B)成分から選ばれる1種以上のものであり、かつ
    (A)及び(B)成分の配合割合が、次式:1/99<
    (A)/(B)<90/10で示される関係を有するも
    のであることを特徴とする液体漂白剤組成物。 (A)成分 リリアール、フロラロゾン、アルデヒドC-111 レン、リ
    グストラル、ブーゲオナール、ヘリオナール、クミンア
    ルデヒド、シクラメンアルデヒド、ベンズアルデヒド及
    びヘキシルシンナミックアルデヒドから選ばれるアルデ
    ヒド基を有する香料化合物、又はトリシクロデセニルア
    セテート、フルイテート、ベンジルサリチレート、p−
    t−ブチルシクロヘキシルアセテート、ヘジオン、アリ
    ルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオ
    ネート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、テ
    ルピニルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、
    フェニルエチルアセテート、フェニルエチルフォルメー
    ト、フェニルエチルフェニルアセテート及びn−ボルニ
    ルアセテートから選ばれるエステル基を有する香料化合
    物、から選ばれる1種以上の香料成分。 (B)成分 炭素数10〜15のテルペン系アルコール又は炭素数7
    〜15の芳香族アルコールから選ばれる1種以上の香料
    成分。
  2. 【請求項2】 デービス氏の方法で求めたHLBが4.
    5〜10である非イオン界面活性剤が、一般式(I)で
    表される化合物である請求項1記載の液体漂白剤組成
    物。 【化1】R−(OC−OH (I) 〔式中、Rは炭素数6〜18のアルキル基もしくはア
    ルケニル基又は炭素数1〜12のアルキル基で置換され
    ていてもよいアリール基を示し、nはデービス氏の方法
    で求めたHLBが4.5〜10になるように選ばれる数
    を示す。〕
  3. 【請求項3】 さらに一般式(II)又は(III)で示され
    る漂白活性化剤を含有する請求項1又は2記載の液体漂
    白剤組成物。 【化2】 〔式中、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ
    土類金属原子を示し、R1及びR2は炭素数7〜18のア
    ルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数1〜12のア
    ルキル基で置換されていてもよいアリール基を示す。〕
  4. 【請求項4】 さらにアニオン界面活性剤、両性界面活
    性剤及びカチオン界面活性剤から選ばれる1種以上を含
    有する請求項1又は2記載の液体漂白剤組成物。
  5. 【請求項5】 さらに金属封鎖剤を含有する請求項1又
    は2記載の液体漂白剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5項のいずれか1記載の液体
    漂白剤組成物を、200〜800nmの光透過率が30
    %以下である厚さ20〜500μmのプラスチック製容
    器に充填したものであることを特徴とする液体漂白剤組
    成物。
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