JPH08508769A - 活性酸素を含有したラバトリーブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は過酸化水素又はその供給源、酸及び界面活桂剤を含んだ固形ラバトリークレンジングブロックである。上記ラバトリークレンジングブロックは環境上適合して、改善された浄化及び消毒と、ライムスケール、臭気及び汚れ除去能を示す。加えて、本発明のブロックはライムスケールの形成を防止する。上記ラバトリークレンジングブロック中への酵素の配合可能性も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 活性酸素を含有したラバトリーブロック 発明の分野 本発明は固形ラバトリークレンジングブロックに関する。そのブロックは環境 上安全であり、多数の効果を示す。 発明の背景 本発明の目的はリム(in-rim)及び水槽(in-cistern)タイプラバトリーブロック としての使用向けに環境上安全なラバトリークレンジングブロックを提供するこ とである。ラバトリーブロックは良好な殺菌活性と消毒及び浄化性能を有するべ きである。加えて、ブロックはライムスケール(limescale)除去と改善された臭 気及び汚れ除去能も示すべきである。 これらの目的は固形ラバトリーブロック中で活性酸素源を酸と一緒に合わせる ことにより達成できることがわかった。このため、上記ラバトリーブロックが次 第に水に溶解していくと、活性酸素及び酸を含有した永続的水溶液が便器で形成 される。 本発明の利点は、諸成分が水洗間において便器の水中で永続的に活性であるこ とである。特に、本発明によるブロックは上記ブロックが上記便器でライムスケ ールの形成を防止するという予想外の効果を示す。 ラバトリーブロックは当業界で周知である。ＥＰ‐Ａ‐２３４ ６２６明細書 では、本発明のように酸素タイプ漂白剤を含有するが、酸は含有しない、固形ラ バトリークレンジングブロックについて開示している。同様に、ＤＥ３４０７４ ５６Ａ１明細書では水槽用の固形漂白ブロックについて開示している。このブロ ックに酸成分はない。ＥＰ‐Ａ‐４６２ ６４３明細書ではリムタイプ固形ラ バトリークレンジングブロックについて開示している。そこで好ましい水溶性漂 白剤はジクロロシアヌル酸カリウムである。ジクロロシアヌル酸カリウムは完全 に環境上適合するわけではなく、一方本発明における活性酸素源は完全に環境上 安全である。 発明の要旨 本発明は活性酸素源、酸及び界面活性剤を含んだ固形ラバトリークレンジング ブロックであり、上記ブロックが便器水に次第に溶解していくと、上記ラバトリ ーブロックは７以下のｐＨを有して１〜５００ppmの活性酸素を含む永続的水溶 液を形成する。 本明細書で示されるすべての比率、パーセンテージ及び部は、他で指摘されな いかぎり、“重量”による。 発明の具体的な説明 本発明は固形ラバトリークレンジングブロックに関する。現在市場には２つの タイプのブロック、水槽及びリムタイプラバトリーブロックがある。リムタイプ ブロックは、それらが慣用的タイプのリムケージにいれて便器の縁から吊り下げ るようにデザインされている点で、水槽タイプブロックと異なる。水槽タイプブ ロックは水槽自体にいれるようにデザインされている。ブロックの位置に応じて 活性成分の性質は異なるが、ブロックが水に浸漬される時間の長さによる。本明 細書に包含される本発明のラバトリーブロックはリム及び水槽タイプ双方のラバ トリーブロックとして用いられるようにデザインされている。 本発明によるブロックは次第に水に溶解して、それにより溶解状態で諸成分を 放出する。こうして、一定及び規定量の様々な成分を含んだ永続的水溶液が便器 で形成される。 本発明のラバトリーブロックは本質的特徴として活性酸素源と酸との組合せを 含んでいる。 本発明による第一必須成分は過酸化水素又はその供給源、前形成ペルオキシ酸 、有機過酸化物及びそれらの混合物から選択される活性酸素源であり、上記便器 水中に１〜５００ppm、好ましくは５〜３００ppm、最も好ましくは１０〜２００ ppmの活性酸素を供給する。本明細書で用いられる活性酸素濃度とは酸化数ゼロ の元素状酸素の％濃度に関し、水に還元されたものは過酸化合物の過酸化官能基 が完全に酸化物に還元されたときに所定過酸化合物の所定％濃度に化学量論的に 相当する。本発明による有効酸素源は、着色有機汚物を除去するラバトリーブロ ックの能力を増加させる。 有効酸素の濃度はヨード滴定法、過マンガン酸塩滴定法及びセリウム滴定法の ような当業界で知られる方法により測定できる。上記方法と適切な方法の選択に 関する基準は、例えば″Hydrogen Peroxide″,W.C.Scumb,C.N.Satterfield及びR .L.Wentworth,Reinhold Publishing Corporation,New York,1955及び″Organic Peroxides″,Daniel Swern,Editor Wiley Int.Science,1970で記載されている。 例えば、本発明による活性酸素濃度はヨード滴定法により測定でき、それによ れば活性酸素溶液は、好ましくは触媒として微量のモリブデン酸アンモニウムの 存在下で、１：４硫酸１ccで酸性化された１％ヨウ化カリウムの溶液５０ccに加 えられる。攪拌及び５分間の放置後に、遊離されたヨウ素がデンプン指示薬を用 いて又は用いないでチオ硫酸塩溶液で滴定される。 本発明による活性酸素濃度は例えば過マンガン酸塩法によっても測定でき、そ れによれば活性酸素溶液は硫酸で酸性化され、０．１Ｍ過マンガン酸カリウム溶 液で滴定される。終点は視覚的に又は電位差計で測定できる。 本発明による活性酸素濃度は例えばセリウム滴定法によっても測定でき、それ によれば活性酸素溶液は硫酸で酸性化され、０．１Ｍ過マンガン酸カリウム溶液 で滴定される。終点は電位差計で又は第一鉄‐１，１０‐フェナントロリンのよ うな酸化還元指示薬で測定できる。 本発明で用いられる過酸化水素源とは、水と接触しているときに過酸化水素を 発生する化合物に関する。本発明で使用に適した水溶性の過酸化水素源には過硫 酸塩、過炭酸塩、金属酸化物及び過ホウ酸塩がある。 本発明によるラバトリーブロックで使用に適した前形成ペルオキシ酸にはジペ ルオキシドデカン二酸ＤＰＤＡ、過フタル酸マグネシウム、過ラウリン酸、過安 息香酸、ジペルオキシアゼライン酸及びそれらの混合物がある。本発明によるブ ロックは０．０１〜３０％の上記前形成ペルオキシ酸を含んでいる。 本発明によるラバトリーブロックで使用に適した有機過酸化物には過酸化ジベ ンゾイル、過酸化ジラウロイル、過酸化ジクミル及びそれらの混合物のようなジ アシル及びジアルキル過酸化物がある。本発明によるブロックは０．０１〜３０ ％の上記有機過酸化物を含んでいる。 場合により、ラバトリーブロックは過酸前駆物質、即ち過酸化水素との反応で ペルオキシ酸を生成する化合物を更に０〜３０％、好ましくは５〜２０％含んで いてもよい。本発明で使用に適した過酸前駆物質の例は、例えばＥＰ９１ ８７ ０２０７明細書で記載されたアセチルトリエチルシトレート（ＡＴＣ）、テトラ アセチルエチレンジアミン（ＴＡＥＤ）、無水コハク酸又はマレイン酸のような エステル、アミド、イミド及び無水物のクラスの中でみられる。これら漂白剤の すべてが環境上適合して、無臭である。 本発明によるブロックの第二必須成分は酸である。酸は便器水のｐＨがｐＨ７ 以下、好ましくはｐＨ６．５以下、更に好ましくはｐＨ６以下であることを保証 するために用いられる。加えて、一部の酸は、それらがその場で過酸化水素との 反応により対応する過酸を低濃度で形成し、こうしてラバトリーブロックの全体 性能を高めるという利点を有することができる。これらの酸はキレート化及び／ 又はビルディング性能を有するように更に選択することができる。これらの目的 に用いられる本発明の酸は有機又は無機酸、好ましくはクエン酸、マレイン酸、 シュウ酸、コハク酸及び酒石酸、最も好ましくはクエン酸及びマレイン酸のよう な有機酸である。 本発明によるラバトリーブロックの第三必須成分は少くとも１０％の界面活性 剤である。界面活性剤の配合はラバトリーブロックの浄化性能を増加させ、他の すべての成分が配合しうる固形マトリックスを与える。本発明で使用に適した界 面活性剤にはアニオン系及びノニオン系界面活性剤又はそれらの混合物がある。 本発明で用いられるアニオン系界面活性剤には、例えば脂肪アルコール及びア ルキルフェノール、アルカリ金属アルカンスルホネート、アルカリ金属オレフィ ンスルホネート及びアルカリ金属スルホサクシネートから誘導される、例えばア ルキル置換ベンゼンスルホネートのアルカリ金属塩、アルカリ金属アルキルスル ホネート、アルカリ金属アルキルサルフェート及びアルカリ金属アルキルエーテ ルサルフェートがあるが、ナトリウム塩が好ましい。最も好ましくはナトリウム アルキル金属スルホネート及びサルフェートである。 用いられるノニオン系界面活性剤は液体又は固体エトキシル化Ｃ₆‐Ｃ₂₄脂肪 アルコールノニオン系界面活性剤、脂肪酸Ｃ₆‐Ｃ₂₄アルカノールアミド、Ｃ₆‐ Ｃ₂₀ポリエチルグリコールエーテル、分子量１０００〜８００００のポリエチレ ングリコール及びＣ₆‐Ｃ₂₄アミンオキシドから選択することができる。 本発明のラバトリーブロックは硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナト リウム、さほど好ましくはないがリンナトリウム塩、例えば三リン酸ナトリウム のような無機塩のフィラー、あるいは粘土、尿素又は方解石のような不活性フィ ラーを更に０〜５０％、好ましくは５〜３０％含んでいてもよい。フィラーは、 活性成分が望ましい様式で放出されるように、ラバトリーブロックの機械的性質 を調整するために使用できる。 本発明のリム及び水槽タイプラバトリーブロックの組成に関する差異は、もっ ぱら、但し必ずではないが、溶解速度を決定するために本発明で用いられる界面 活性剤、フィラー及びポリマーのタイプに依存している。組成差異は当業界で周 知である。水槽タイプラバトリーブロックは好ましくは低可溶化速度の界面活性 剤も含有でき、高度のエトキシル化の長鎖高級アニオン系又はノニオン系から選 択してもよい。水槽タイプラバトリーブロックには徐溶解性ポリマー又は油のよ うな可溶化速度を減少させる特別な成分も含有させてよい。 本発明のラバトリーブロックはいくつかの任意成分を含有してもよい。１つの このような成分はキレート化剤系である。そのキレート化剤系は全体ライムスケ ール／サビ除去性能を改善する。更に、キレート化剤系は処方物中における過酸 化水素の安定性を改善することもある。適切なキレート化剤はＥＤＴＡ、ＮＴＡ から、好ましくはｓ，ｓ‐エチレンジアミノジサクシネート及びジピコリン酸の ような生分解性キレート化剤から選択される。 本発明によるブロックは更に０〜２０％、好ましくは３〜１５％の酵素系を含 んでもよい。酵素系は便器でみられる糞、尿及び脂肪汚れの除去に役立つ。本発 明で用いられる適切な酵素にはリパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ及びアミラ ーゼ、好ましくはリパーゼがある。 別の任意成分にはラバトリーブロックの審美性を改善するために用いられる香 料及び色素がある。ラバトリーブロック中に含有されるこれらの香料及び色素は 活性酸素源の存在下でそれらの安定性に基づき選択される。上記ブロックが香料 及び色素を含んでいる本発明の好ましい態様においては、上記香料及び色素が活 性酸素源の添加前に界面活性剤及び他の任意成分とプレミックスされるプロセス で上記ブロックを製造することが望ましい。 ラバトリークレンジングブロックは、例えばＥＰ‐Ａ‐４６２ ６４３明細書 で記載されるように、当業界で周知の常法により形成される。諸成分はミックス して適切な粘稠度のドゥを形成し、その後押出して、所定の長さに切断して、ブ ロックを形成する。押出しプロセスは固形石鹸を製造するために常用されるよう な簡単な慣用的な押出し装置を用いることにより実施できる。一方、ラバトリー ブロックは諸成分のすべてをブロックに圧縮することにより製造してもよい。 本発明は下記例で更に説明される。例 下記組成物は掲載された諸成分のすべてを掲載された割合でプレミックスする ことにより作られるが、但し活性酸素源は押出しプロセスの直前に混合物に加え られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．活性酸素源、酸及び界面活性剤を含んだラバトリークレンジングブロック であって、 上記ブロックが便器水に次第に溶解していくと、７以下のｐＨを有して１〜５ ００ppmの活性酸素を含んだ永続的水溶液を形成するラバトリーブロック。 ２．活性酸素源が過酸化水素又はその供給源、前形成ペルオキシ酸、有機過酸 化物及びそれらの混合物から選択される、請求項１に記載のラバトリークレンジ ングブロック。 ３．過酸化水素源が過炭酸塩、過硫酸塩、金属酸化物及び過ホウ酸塩から選択 される、請求項２に記載のラバトリークレンジングブロック。 ４．前形成ペルオキシ酸がジペルオキシドデカン二酸、過フタル酸マグネシウ ム、過ラウリン酸、過安息香酸、ジペルオキシアゼライン酸及びそれらの混合物 から選択される、請求項２に記載のラバトリークレンジングブロック。 ５．有機過酸化物が過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウロイル、過酸化ジクミ ル及びそれらの混合物のようなジアシル過酸化物、ジアルキル過酸化物から選択 される、請求項２に記載のラバトリークレンジングブロック。 ６．０〜３０％、好ましくは５〜２０％の過酸前駆物質を更に含んでいる、請 求項２又は３に記載のラバトリークレンジングブロック。 ７．過酸前駆物質がエステル、アミド、イミド及び無水物から選択される、請 求項６に記載のラバトリークレンジングブロック。 ８．酸が有機酸である、請求項１〜７のいずれか一項に記載のラバトリークレ ンジングブロック。 ９．酸がクエン酸、マレイン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸及びそれらの混 合物から選択される有機酸である、請求項８に記載のラバトリークレンジング ブロック。 10．０〜５０％の酵素系を更に含んでいる、請求項１〜９のいずれか一項に記 載のラバトリークレンジングブロック。 11．キレート化剤系を更に含んでいる、請求項１〜１０のいずれか一項に記載 のラバトリークレンジングブロック。 12．ライムスケール形成を防止する、及び／又はライムスケールを除去する、 及び／又は臭気を除去する、及び／又は汚れを除去する、及び／又は浄化する、 及び／又は消毒することに関する、ラバトリークレンジングブロック中における 活性酸素源の用法。 13．活性酸素源がラバトリークレンジングブロック中において過酸化水素又は その供給源、前形成ペルオキシ酸、有機過酸化物及びそれらの混合物から選択さ れる、請求項１２に記載の活性酸素源の用法。